星の金貨 new

星の金貨 東日本大震災や音楽、語学、ゴルフについて語るブログです。

ホーム » アーカイブ

ガーディアン写真集 : 台風19号(ハギビス)の傷あと・その惨状

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

所要時間 約 5分

広告
広告

「まずまずには収まった」と二階俊博自民党幹事長が評した台風19号の被害の実際の状況は

1000年に一度の巨大地震と巨大津波に遭遇し、今度は史上最強の台風の襲来を受けた私たち

                    

10月14日(月)長野県長野市の冠水した被災地を駆け抜ける救助車両。

ジャスティン・マッカリー / ガーディアン 2019年10月14日

                

日本の台風19号(ハギビス)は10月12日(土)の夜に大雨を伴いながら東京の南に上陸し、各地の都市とやその周辺地域を水没させました。
死亡者数は70名を超え、多くの人々がいまだに行方不明になっています。
救急隊員が現場に急行し、ヘリコプターが浸水した建物から人々を引き上げ、行方不明者を探すため警察官が水没した地区で体の半分以上水に浸かりながら捜索を続けています。

                    

長野県の千曲川で大洪水に見舞われた浸水地域を捜索する警察官。
水没し泥だらけになった自動車。
10月13日(日)福島県郡山市の洪水の様子。
10月14日(月)長野県の浸水地域の捜索地域にゴムボートを担ぎながら向かう救助隊員。
10月14日(月)長野県の千曲川流域の洪水が起きた地域から救出された女性。
10月13日(日)千葉県で台風上陸の直前に発生した竜巻によって破壊された建物の瓦礫の中を捜索する救助隊員。
10月13日(日)千葉県で台風上陸の直前に発生した竜巻によって破壊された建物と転倒した自家用車。

                      

10月13日(日)千葉県市原市の竜巻によって被害を受けた地域の空撮写真。
10月13日(日)埼玉県川越市の浸水地域で水没してしまったヘリコプターを見つめる住民。
神奈川県川崎市の水没した住宅地の周囲を捜索しながら泳ぐ救助隊員。
10月14日(月)長野県の千曲川流域の洪水が起きた地域を飛ぶ自衛隊の救助ヘリコプター。
10月13日(日)水没した長野県の新幹線車両基地。
宮城県角田の浸水地域で自衛隊員によって救助される地元住民。
長野県千曲川の氾濫で発生した大洪水の中、ボートを運ぶ救助隊員。
栃木県佐野市の洪水が起きた地区で娘を背負って泥水の中を進む女性。

                  

https://www.theguardian.com/world/gallery/2019/oct/14/the-aftermath-of-typhoon-hagibis-in-pictures

  + - + - + - + - + - + - + - +

                  

台風19号が去った後、友人の一人に思わず私が話したのは、

「1000年に一度の巨大地震と巨大津波に遭遇し、今度は史上最強の台風の襲来を受けた私たちは、どんな時代を生きているのだろうか?」

ということでした。

東日本大震災の方は人智をもってしても如何ともしがたいという類のものでしたが、台風の巨大化は地球温暖化と密接に関わるもののようです。

災害列島と言われる国土で暮らす私たち日本人としては、例えば温暖化の問題とまったく向き合うとしないトランプのようなアメリカ大統領に対しては、厳しい批判を向けるべきでしょう。

                 

しかし、ここで「しかし」と言わなければならないのが現在の日本の政治です。

批判どころか、トランプに対する日本の首相の態度は話に聞く太鼓持ちの態度そのものです。

会談などの際は批判するなど思いもよらないという卑屈さを全身で表現するありさま。

そして政権与党の幹事長の「まずまずには収まった」発言。

弱者はどこまでも報われない政治構造になっています。

                        

温暖化について、一言。

「原子力発電は地球温暖化の解決手段などではない。原子力発電所は使用済み核燃料を安全に保管し続けるために膨大な量の二酸化炭素を排出する。」

フェアウィンズ・エデュケーションのアーニー・ガンダーセン氏の指摘です。

CNN写真集 : 台風19号(ハギビス)の惨憺たる被害

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

所要時間 約 5分

広告
広告

                     

「まずまずには収まった(二階俊博自民党幹事長の発言)」台風19号の被害の実相

増え続ける死者、拡大し続ける被害、かつて経験したことのない破壊

               

10月14日(月)福島県郡山市の洪水に襲われた現場で遺体を運ぶ警察官と消防士。

             

米国CNN 2019年10月15日

                  

台風19号ハギビスは土曜日、東京の南西にある伊豆半島に午後7時前上陸しました。NHKは14日時点で25人が死亡、175人が負傷、18人が行方不明になっていると伝えました。

                 

気象庁は警戒レベル5の緊急気象警報を発令し、消防庁によると少なくとも8つの都県で合計9万3,000人以上に避難勧告が行われました。

            

10月14日(月)川越市内の被害を受けた家屋の清掃をするボランティアの男性。
10月14日(月)、多数の車が転倒している道を走り抜ける軽自動車。
10月13日(日)長野県の千曲川の堤防が決壊し、泥水に沈んだ住宅地。
10月13日(日)川越市内の浸水地域から住民を避難させる消防署員。
10月13日(日)宮城県丸森町で子供達も加わって泥をかき出す住民。
10月13日(日)千葉県で台風19号の到達前に竜巻に見舞われ、破壊された家屋と乗用車。
10月12日(土)三重県伊勢市内で増水する五十鈴川の様子を不安そうに見つめる住民。
10月12日(土)千葉県市原市で竜巻の被害に呆然とする住民。
10月12日(土)静岡市内の中学校の体育館に避難した住民。
10月12日(土)洪水に見舞われた東京都内の住宅地で逃げ遅れた住民を捜索する救助隊員。
10月12日(土)市原市で竜巻によって破壊された家屋。
10月12日(土)東京のコンビニエンスストア
10月12日(土)東京都内の多摩川河川敷の水没した店舗。
10月12日(土)市原市で竜巻による被害の様子。
10月12日(土)東京都内で台風の襲来に備えて土のうを積む住民たち。
増水した多摩川の様子を見つめる親子。
ここまでCNN。以下はAP通信
2019年10月14日(月)長野県長野市穂保地区で泥に覆われた通りを歩く2人の捜索救助隊員。 救助隊は今なお土砂崩れの泥土をかき分け、台風で行方不明になった人々を捜索しています。
台風19号は36人もの死者を出し、中部・関東および東北地方で深刻な被害をもたらしました。
10月13日(土)岩手県釜石市でラグビー・ワールドカップに出場しているカナダの選手ジョシュ・ラーセンが、ナミビアとのラ試合の中止を受け、釜石市内で道路の清掃を行う住民を手伝う様子 。

                       

https://edition.cnn.com/2019/10/12/world/gallery/typhoon-hagibis/index.html

  + - + - + - + - + - + - + - + 

                    

このような怒りをどう表現すべきか、さすがに言葉をさがしかねています。

もちろん「まずまずには収まった」という二階俊博自民党幹事長の発言、そしてその後の開きなおった傲岸な態度に対してです。

              

被災者・被災地に対するどんな思いやりもない。

長年権力の側にいながら、犠牲になった人々を救うことができなかったという悔恨が微塵もない。

被災者・被災地のために自ら進んで何事かをしなければならないという使命感もない。

                 

なぜ私たち日本人は、こんな人間が権力に極めて近い場所にいることに危機感を持たないのでしょうか?

『慰安婦』像をめぐって紛糾したあいちトリエンナーレ『表現の不自由展』が再開

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

所要時間 約 7分

広告
広告

                  

『慰安婦』の歴史をめぐり、悪化している日本と韓国の関係
日本では『慰安婦』の問題を公の場で口にすることは長い間タブーとされてきた

                      

2019年8月3日に日本の愛知トリエンナーレで開催された展覧会の芸術作品のひとつ、『慰安婦』像

              

ドイチェ・ヴェレ 2019年10月8日

                 

論争の的となっている戦時中の韓国人女性をモデルとした従軍慰安婦像を特徴とするこの展覧会は、今年の8月初旬に一旦は中止を余儀なくされました。
日本と韓国は、第二次世界大戦の終了以降、『慰安婦』問題をめぐってずっと争い続けてきました。

                     

検閲によって展示を見送った作品を除くアート作品を展示する日本の展覧会は、韓国の戦時中の『慰安婦』像の展示に対する脅迫を受けて一旦は中止を余儀なくされましたが、2ヶ月後の10月8日火曜日に再開されました。

                

あいちトリエンナーレ2019企画展『表現の不自由展』の主催者は新たな安全対策を実施し、展示を再開したことを公表しました。

                

再開された展示会は本来は検閲によって除外された作品を中心に展示し、もともと2ヶ月以上実行する予定でした。
しかし韓国の『慰安婦』像が展示されていたことにより、開始わずか3日後には大きな騒動が持ち上がりました。

               

日本政府は愛知県が展覧会に関する完全な情報を事前に十分に提供提供することを怠ったと主張し、展示会への助成金の撤回を表明しました。

                

              

『慰安婦』という名称で知られる主に韓国の女性と少女約20万人が、第二次世界大戦中、日本軍によって強制的に売春をさせられていたと推定されています。
歴史家は第二次世界大戦中、大日本帝国の軍隊が日本の占領地域において兵士向けの売春宿を組織的に運営していたと指摘しています。

              

この歴史をめぐり、日本と韓国の関係が悪化しています。

                

第二次世界大戦で降伏した後も、日本では『慰安婦』の問題を公の場で口にすることは長い間タブーとされてきました。
この問題は1990年代初頭になってやっと正面から取り上げられるようになり、1992年以降、ソウル市内にある日本大使館の外で元従軍慰安婦の韓国人女性たちとその支援者たちが、日本からの公式の謝罪と金銭的補償を求めてデモを行ってきました。

              

▽「残念な事態」

               

「一部のアーティストの作品の展示ができなくなったことは非常に残念です。日本最大の芸術祭の一つであるこの愛知トリエンナーレを友好的な雰囲気の中で最後まで開催したいと思います。」
大村秀章愛知県知事は10月7日にこのように語りました。

                

今年8月、大村知事は愛知トリエンナーレの主催者が多くの脅迫的なメール、電話、ファックスを受け取ったと述べていました。

              

                   

近年、元慰安婦を支援する韓国の活動家は『慰安婦』の名誉を守るために、世界中の公共の場に数十体の慰安婦像を設置してきました。
そのうちの多くは韓国国内に設置されました。

              

これらの「慰安婦」像に対し日本政府は苛立ちを募らせ、ソウル市内の日本大使館前に設置された「慰安婦」像を撤去するよう韓国政府に迫りました。

              

日本には、女性たちが組織的に挑発されたり、旧日本軍から女性たちを誘拐してくることを請負っていた業者がいたということに異論を唱える人間たちがいる一方、女性たちが自ら高給の売春婦になったのだと主張する保守派の人間たちもいます。

                 

https://www.dw.com/en/japan-reopens-exhibit-closed-over-censored-comfort-woman-statue/a-50735236
  + - + - + - + - + - + - + - + - +

     

私個人の話ですが、第二次世界対戦前後の日本を題材にしたドラマなどを見ていて一番虫酸が走るのが、反戦的・厭戦的発言や行動をする人に対し『非国民』と罵る卑怯者たちです。
ヤクザ社会でチンピラという下っ端が素人衆に対してやたらと威張り散らしたり迷惑をかけたりするのに似て、思想的右翼といういわば筋の通った人とは異なり、近年世の中を騒がすネトウヨというのはやたらと騒ぎたがり、やたらと噛みつきたがるようです。
言ってみれば右翼界のチンピラともいうべき存在なのでしょうか?

スジの通った右翼の人なら「一緒にするな!」と怒るかもしれません。

             

こういう人間たちの主張をまともに取り上げる行政関係者がいるということは、誠に嘆かわしいことですが、そうした対応が国際社会の顰蹙を買い、日本人に対する軽蔑を買っていることも忘れてはならないと思います。

              

日本人という立場にとらわれているとわかりにくいので、現在のドイツ人とナチスドイツについて考えてみましょう。
もし理知的で思いやりのあるドイツ人がいたとして、そういう人に『ナチ野郎!』と悪罵を投げつける人はまずいないと思います。
でももし横暴で冷酷なドイツ人がいて、多くの人が『人間として許せない』と思う行為をすれば、『ナチ野郎!』と罵りたくなるかもしれません。

               

その意味で戦後70年以上が経った今になって、なぜ世界各地で『慰安婦』が設置される事態になっているのか、私たち日本人はチンピラたちが起こす騒ぎに惑わされることなく、冷静に分析し対処すべきだと思います。

原発マネー還流スキャンダル、関西電力会長が辞任

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

所要時間 約 7分

広告
広告

                 

福島第一原発の事故調査委員会が厳しく批判した最中、『腐敗と癒着』を続けていた関西電力幹部
自民党国会議員にも飛び火した、原発マネー還流スキャンダル
原発マネー還流スキーム、事前に計画されていたのであれば贈収賄の刑事事件

             

                

山口まり / AP 2019年10月10日

                

写真 : 2019年10月9日水曜日、大阪での記者会見の冒頭で謝罪する関西電力の八木誠会長。
八木会長は高浜原子力発電所が立地する自治体の元助役から、合計3億2,000万円に上る現金その他の金品を受け取った20人の関西電力役員が関係するスキャンダルを理由に辞任しました。

            

日本の電力会社の最高責任者が原子力発電所が立地している町の元助役から合計3億2,000万円に上る現金その他の金品を受け取った役員を含む20人が関係するスキャンダルを理由に辞任しました。

               

関西電力の八木誠会長は、国民の信頼を損なった責任を取って辞任すると語りました。

              

社長の岩根茂樹氏は、今年後半に独立調査委員会が調査結果を公表した後に辞任すると述べました。
2人の役員は2011年から2018年にかけ、関西電力の4基の原子炉が立地する福井県の高浜町の前助役から現金と贈り物を受け取った20人の幹部社員に自分たちが含まれていることを認めました。

              

「関西電力のお客さまを含む人々の信頼を裏切ったこと、そして多大なトラブルを引き起こしたことを深く謝罪いたします。」
八木誠会長は記者会見の席上こう語りました。

              

              

この事件は9月に行われた税務調査中に表面化し、2011年の福島第一原発事故の後になっても尚、原子力発電に関係する行政と日本の原子力産業との間で腐敗した関係が続いていることを明らかにしました。
福島第一原発の事故調査委員会はこうした行政と原子力産業界の癒着について、厳しく批判していたはずでした。

              

先週公表された予備的な内部調査の報告書によると、20人の幹部は7年間にわたり元高浜町の森山元助役から現金、金貨や金杯、高価なスーツの仕立て券などの形で総額3億2,000万円を受け取っていました。

               

この極めて不適切な金品のやりとりは政権与党の自民党の国会議員との間でも行われていました。
世耕前経済産業大臣は、森山氏が顧問を務めていた会社から、2012年から2015年にかけ600万円の政治献金を受け取っていたことを認めました。
世耕氏は森山氏とは面識がなく、「違法なことは何もない」と語っています。

              

安倍首相の政権与党で重職を担う福井県選出の国会議員である稲田朋美氏は、森山氏が役員を務めていた別の会社から、少額の寄付を受けとっていたことを認めました。

                 

               

聞き取りに基づく関西電力の調査に対し金品を受け取った関西電力の役員と職員は、森山氏はしばしば菓子の箱の底に金品を隠して持参したと証言しましたが、いずれも収賄については否定しています。

                 

この報告書で岩根社長を始めとする役員や幹部社員は、受け取りを拒もうとしたものの、森山氏が激昂して原子力発電事業が継続できないようにしてやるなどと脅したため、仕方なく金品を受け取ったと証言しています。

              

岩根社長は当初、2011年3月に発生した福島第一原子力発電所事故が原子力発電に対する国民の信頼を完全に失墜させ原子力産業界が信頼回復に苦慮していた中、影響力のある人間の感情を傷つけて会社に損害を与えることを恐れていたと語っていました。

                 

現時点で刑事告発は行われていませんが、法律の専門家は、こうした金銭の流れが事前に計画されていたのであれば、関西電力の役員が贈収賄の刑事責任を問われる可能性があると語っています。

               

                

報告書によると、関西電力の役員と幹部職員が受け取った金品は、原子力発電所の建設などに関わった地元の請負業者から「取扱手数料」として森山が受け取っていたものです。
地元自治体の職員は、森山氏は町の助役を退職し他のいくつかの会社の役員を退いた後も強力な政治的影響力を振るい続けていたと語りました。

               

森山氏は今年3月に亡くなっています。

                 

https://apnews.com/54fe1d9c6de94995a8d04f66174ab26f

  + - + - + - + - + - + - + - + - + - + 

関西電力の役員が頭を下げている写真を2枚並べてみて、彼らは一体何に対して、誰に対して頭を下げているのだろう?と思いました。
辞任というと何か贖罪を行ったかのような響きがありますが、規定に則り自らた委任する以上、退職金等も全額が支払われる等、経済生活の上で何か不都合が生じるとは考えられません。

             

しかし福島第一原発の事故で原発難民の人々が数限りなく失った大切なものは、いったいどれだけ回復されたのでしょうか?

            

関西電力の役員が頭を下げている相手が、原発難民の人々の痛切な悲しみではない、それだけは言えると思います。
日本の電力会社の原子力発電事業というものが危険なだけでなく、これほど非人間的なものであることを忘れないようにしようと思っています。

福島第一原発事故・東京電力の役員に無罪判決・シリーズ6:世界のメディアはどう伝えたか?!《アルジャジーラ》

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

所要時間 約 12分

広告
広告

                   

チェルノブイリ以降世界最悪の原子力発電所事故に対し、誰も刑事責任を負わない日本
東日本大震災から復興の早さは、福島第一原発事故の影響の重さによって全く違うものになった

これほどの地震多発国にこれほど多くの原子力発電所を作ってしまった日本

                 

               

ケリー・オルセン/ アルジャジーラ 2019年9月19日

              

福島第一原子力発電所の事故は津波による大災害の最中、数十万人の人々を自宅を捨てざるを得ない状況に追い込みました。

                    

9月19日、東京地方裁判所は、2011年の福島第一原子力発電所の原子炉メルトダウン事故がもたらした巨大災害に関する刑事責任を問う裁判で、原子力発電所を運営する会社の元幹部3人を無罪としました。

               

2011年3月11日午後、日本の東北地方の海岸沖で発生したマグニチュード9.0の地震は東京電力福島第一原子力発電所に殺到した巨大な津波を引き起こしました。

                

高さ14メートルの津波に襲われた福島第一原発が原子炉のメルトダウンと水素爆発ほ引き起こした結果、大量の放射性物質が大気中に放出され、数十万人規模の住民が避難し、1986年のチェルノブイリ以降の最悪の原子力事故が発生しました。

                

福島第一原発事故は日本中に衝撃を与えました。
それまで数十年にわたり世界第3位の経済圏にとって安価な電力供給源であった原子力発電所がすべて停止する事態となりました。

                 

今回の刑事訴訟を特別検察官として担当した弁護士は、東京電力の勝又恒久元会長、武藤栄元副社長、竹黒一郎元副社長の3人を過失致死傷の容疑で禁固5年を求刑していました。

              

               

NHK、共同通信社その他の主要メディアは、東京地方裁判所が3人全員を無罪にしたと一斉に伝えました。
東京地裁の永淵健一裁判長は判決理由の中で、「電力事業者が津波が引き起こす可能性があるあらゆる事態を予測し、必要な措置を全て講じなければならなくなったら、原子力発電所の運営は不可能になってしまう。」と述べたと共同通信が伝えました。

                

環境保護団体グリーンピースは今回の判決について声明を発表し、日本の法制度が再び福島第一原発事故の犠牲者の「人権を守ろうとはしなかった」と批判しました。

              

グリーンピースの原子力問題の専門家であるショーン・バーニー氏はアル・ジャジーラの取材に、この裁判の背後には「極めて政治的」な意図があり、判決は大方こんな結果になるだろうと予測がついていたと語りました。
「私の本音を言わせて貰えば、これこそが福島第一原発の問題解決より自分たちの責任を回避するため、原子力産業界が国を巻き込んで行っているやり方なのです。その姿勢は現在もかわっていません。唯一異なるのは、日本の一般市民は原子力発電に反対するという立場を共有していることです。」

                 

「今回の判決には全く失望させられますし、後退であることは明らかですが、日本の人々は福島のような事故が二度と起こらないようにするためには、日本のすべての原子炉を停止させるために戦い続けなければならないということを、今や完全に理解しています。」

                 

                       

東京地方裁判所の広報担当の女性は、東京電力の元役員3人全員に無罪の判決が言い渡されたことを確認しましたが、詳しい情報提供を拒否しました。

             

東京電力のスポークスマンを務める原氏は判決へのコメントを拒否し、「東京電力福島原発事故が福島県民の皆さんと県全体に大変なご苦労とご心配をおかけしたことに誠実な謝罪を申し上げます。」と述べるにとどまり、次のように語りました。
東京電力は「引き続き、原子力災害の補償、廃炉措置、除染に全力を尽くすとともに、揺るぎない決意で原子力発電所の安全性を高めるための対策を実施していきます。」

               

検察側は福島第一原発近くの病院の患者を含む44人が死亡した責任について、東電の元役員3人が責任を負うべきだと主張していました。
この44人は福島第一原発の事故が作り出した極度の混乱の中で、死亡せざるをえなくなったと述べました。

                   

争点となったのは元役員3人が地震や津波が発生しやすい日本の国土において巨大事故の可能性を予見し、沿岸部に建設された原子力発電所を守るため十分な対策を講じたかどうかでした。

                

検察側は大規模な津波が発生する可能性があるという東京電力の研究結果を引用し、元役員が危険を事前に察知していたと主張しました。
弁護側はそれを否定し、研究結果の信頼性が低く、そのため元役員がこれほどの津波が襲うことを予測することは不可能な上だったと述べました。
元役員3人は2017年に裁判が開始された当初から無罪を主張していました。

                

                 

福島第一原発事故の責任の問題は、意見の一致を重視する日本社会の中で、特に多くの人々の生活が台無しにされた被災地において、触れれれば飛び上がるほど敏感な問題です。
3基の原子炉がメルトダウンした後、160,000人以上が避難生活を強いられましたが、第一原発周辺の一部の地域では人間の居住が不可能なままになっています。

               

事故をめぐる東京電力への民事訴訟では住民側が何度か勝訴していますが、東電の職員も原子力産業の管理帰省を担当していた政府職員も、誰一人刑事責任を負った人はまだいません。

              

「誰も責任を負わない、それがここでの本当の大きな問題です。」
京都に拠点を置き日本の原子力発電の終了を訴え続ける環境団体グリーン・アクションの役員、アイリーン・ミオコ・スミスさんがこう語りました。
スミスさんは福島第一原発の問題について、銀行や他の金融機関などの無責任な行動が大きな経済的損害を引き起こしたものの、最終的に誰も責任を取らず刑務所に入れられた者も皆無だった2008年の世界的な金融危機に状況が似ていると指摘しました。
「状況が極めて似ており、その原子力発電バージョンです。」
スミスさんがこう語りました。

                 

津波は東日本から東方地方の太平洋岸を広範囲に吞み込み、車、家、建物をなぎ倒し、海に投げ出し、船舶やボートも多数転覆させました。
公式統計によると、津波による死者または行方不明者を合わせた犠牲者数は22,000人を超えています。

               

福島第一原発事故の影響が軽微だった沿岸や福島第一原発から遠く離れた居住が可能な市町村は、損傷の修復や残骸の後片付けに大きな進展がありましたが、事故の直接の被害を受けた地区の環境被害と経済被害に加え、心に受けた傷は容易に癒えるものではなく、今後何十年も影響が続くと予想されています。

                    

           

日本政府は2016年、福島第一原発の事故収束・廃炉作業に約21.5兆円の費用がかかると予想しました。
今年2019年の初頭に日本経済研究センターが行った民間機関としての推計では、費用は81兆円と政府の試算のほぼ4倍に達する可能性があることを明らかにしました。

                  

2019年9月、安倍首相によって新たに環境大臣に任命された小泉進次郎氏は初めての記者会見で、日本は原子力発電から離脱する必要があると述べました。
小泉環境大臣は、「原子炉を維持する方法ではなく、廃炉にする方法を研究したい。」と述べました。
「別の原子力発電所事故を起こしてしまったら、私たちは破滅することになるでしょう」

                 

小泉環境大臣は丸一日を費やしての初めての福島訪問で福島県知事と面会し、福島の復興支援を全力で行うと発言しました。
「非常に深刻な問題が数多くあり、私としては皆さんと協力して復興を進めたいと考えています。」
引退後に反原子力発電運動家として活動している小泉純一郎元首相の息子である小泉環境大臣は記者団にこう語りました。

                   

▽ 地震が多発する国土ゆえの危険性

               

小泉首相を内閣に任命した安倍首相は2016年、日本の原子力発電の廃止はあり得ないと語りました。

しかし福島第一原発事故により現実の方が変わり、日本は原子力発電の継続を再考することを余儀なくされ、電力需要における発電割合が急激に減少しました。

                 

アイリーン・スミスさんによると、原子力発電は現在日本の発電割合の2.7パーセントを占めているに過ぎず、ピークだった事故前の約30パーセントから大幅に減少しました。
福島第一原発事故発生当時、日本には54基の原子炉がありましたが、廃炉等の措置の結果としてその数は33基にまで減少しました、とスミスさんが語りました。
そのうち9基がすでに再稼働し、さらに16基が稼働のための承認を待っています。

                

               

しかし反対運動を行っている人々は、数の多少にかかわらず原子力発電は日本にとって危険だと指摘します。
「確かに運転中の原子炉の数が激減した分、リスクも低くなりました。」
バーニー氏は判決前のインタビューでこう語っていました。
「しかし安倍政権の原子力政策は、今後数年間のうちに最大30基の原子炉を再稼働させることです。」
バーニー氏は安倍首相の原子力政策についてこう語りました。
「それだけの数の原子炉が稼働できるとは思いませんが、しかし日本には大惨事を引き起こした福島第一原発とほとんど変わらない条件の下にある原子炉がまだ存在するのです。」

                

スミスさんも同意見です。
「国土の全域でこれほど地震活動が活発な国は他にはないのに、これだけ多くの原子力発電所がある国は、世界中どこにもありません。」

                      

https://www.aljazeera.com/news/2019/09/japan-court-set-rule-fukushima-disaster-trial-190919000654856.html

危うさを見せ始めた日本経済、その最中に消費税を10%に引き上げた安倍政権

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

所要時間 約 10分

広告
広告

             

長年続けてきた大規模金融緩和策の効果を吹き飛ばしかねない今回の消費税引き上げ
明らかに後退し始めた一般世帯の消費意欲、節約志向を強める消費者

              

               

山口まり/ AP 2019年10月1日

                 

写真 : 2019年9月30日の東京の大規模家電小売店。
日本経済を不況の中に沈める可能性があるという懸念の中、日本政府は消費税を8%から10%に引き上げましたが、影響を最小限に抑えるために各種の措置を講じています。

                  

日本は10月1日火曜日、消費税を8%から10%に引き上げました。
これは急速な高齢化と人口減少という状況の中、国の将来の財政安定のために採られた措置ですが、目の前の経済が打撃を受けるリスクがあります。

                  

これまでの増税は、1997年に3%から5%に、2014年にはさらに8%に引き上げられ、それぞれ景気後退をもたらしました。
安倍首相は世界第3位の規模を持つ日本経済のただでさえ弱々しい成長をさらに阻害する恐れがあるため、10%への引き上げを2度延期してきました。
しかしこれ以上は先伸ばしにはできないと語っていました。

                  

「私子供から高齢者まですべての世代が安心できるように、あらゆる世代の人々が恩恵をう開けられるように社会保障改革を進めています。これは最初の大きな一歩になるでしょう。」
安倍首相は記者団にこう語りました。

                

                 

消費税引き上げは衣服、電子機器から輸送費や医療費まで、ほとんどの商品とサービスを対象としています。
しかし政府は来年6月まで8か月間、中小規模のレストランやその他の小売店でクレジットカードや電子決済その他の「キャッシュレス」購入に対するポイント還元プログラムを開始する一方、住宅や車の購入に対する優遇税制措置を採ることにより影響を和らげようとしました。

               

しかし食料品の購入について低所得世帯に対する優遇措置などは無く、その代わり保育所の無償化や低所得年金受給者への一時金の支払いなどの対策を採っています。

               

麻生財務大臣は消費税の引き上げ当日、増税前の駆け込み需要がそれほど多くなかったことに言及し、増税後の買い控えの影響が過去ほど深刻ではない可能性があるとの見通しを明らかにしました。

              

公的債務を経済の2倍以上の規模にまで膨らませた数十年にわたる財政赤字の後、安倍首相は2025年までに財政の健全性を取り戻すことを約束しました。
しかしそのためには日本経済が健全なペースで成長する必要があります。

                   

消費税の引き上げは、今年9月に大企業の景況観測が2013年以降最悪のレベルまで悪化したという統計結果が公表されたタイミングで実施されることになりました。

                 

                  

結果は予想ほど悪いものではありませんでしたが、『短観』と呼ばれる四半期ごとのデータが12月に公表される際には、統計の数値はさらに悪いものになるとみられています。

                   

「特に影響を受けているのは最近の先物市場の動きを反映した鉄鋼や科学などの基礎材料の生産、そして米中貿易摩擦が再び拡大局面に入ったことによるリスクにさらされている汎用および生産機械の生産者です。」
オックスフォード・エコノミクスは解説の中でこう記しています。

             

今週発表された他のデータは8月時点で工業生産高が減少していることを示していますが、失業率は26年ぶりの最低水準である2.2%を記録しました。

            

経済は4月から6月にかけて年率換算で1.8%のペースで拡大し、予想を上回りました。
しかし輸出の減速と原油価格の上昇は今後数ヶ月の経済成長率を低下させると予想されています。

                 

アナリストは日本にとって最大の市場である米国と中国の関係悪化、そして日本と隣国の韓国とのさらなる関係悪化が進めば、消費税引き上げが今以上のデフレリスクをもたらすと述べています。

               

               

企業が投資意欲を高め、倹約に努める日本の家庭に財布の紐を緩めさせることを目的とした大規模な金融緩和策が続けられてきた日本ですが、その最中に消費税が引き上げられることになりました。 

                               

「現在の経済状況を考えると、タイミングが悪いものになりました。」
第一生命研究所のチーフエコノミストの長浜敏弘氏がこう語りました。

                

2018年後半から日本経済は減速しており、東京2020オリンピックの建設ブームによって生み出された需要も消えつつあると長浜氏は分析しています。
恐れなければならないのは、需要の低迷による物価の下落が経済成長の主な原動力である投資を押し下げるデフレ基調から逃れるための長年の努力が、今回の消費税引き上げによって水の泡になるかもしれない点です。

                

黒田晴彦日本銀行総裁が日本経済をデフレ基調から抜け出させるため、中央銀行の資産購入を通じて経済市場に数兆円規模の現金を注ぎ込む「大バズーカ」を開始してから6年以上が経ちました。
しかし賃金の伸び悩みにより支出の伸びは鈍いまま低迷しています。

                    

増税により推計で2兆円以上の追加負担が家計に加わることになります。

                 

批評家は新しい消費税制度に組み込まれた軽減税率とポイント還元制度などの優遇策が混乱を引き起こすに違いないと指摘します。
たとえば、スターバックス・コーヒーアウトレットで同じ商品の「持ち帰り」を選択すると8%の税金が課せられますが、店内での飲食を選択すると10%の税金を支払う必要があります。

                 

それでも買い物客は変化を何とか受けいれようとしているように見えました。
東京のスーパーマーケットで店員にクレジットカードを試すように説得されたある年配の女性は、購入した905円分の食料品のレシートから5%割引されているのを見て喜んでいました。
「これは、45円割り引いてもらったということですよね?」
NHKテレビのインタビューを受けたこの女性は笑いながらこう尋ねました。
「改めて計算してみると、ずいぶんとお得よね。」

                  

企業は顧客を獲得するため、値引きとキャッシュレスでの支払いに特典を提供するシステム導入に取り組んでいます。

                 

東京駅構内を歩いていた60代の主婦の松本順子さんがこう語りました。
「割引サービスを実施している店で買い物しようと思っています。それと高額な値札がついた贅沢品を買うつもりはありません。」
「消費増税はどうせ避けられないことでしたから。」

                   

2010年/2015年 日本の実質賃金伸び率

               

31歳のオフィスワーカーである横山徹さんは、それほど楽観的ではありませんでした。

                 

「消費増税を行う前に政府にはもっと他にするべきことがあったはずです。でも結局増税されてしまいました。こうなってしまってから自分でできることなどあまりありません」と横山さんはこう語り、次のように続けました。
「私自身の消費行動にされほどの変化はないと思いますが、以前ほど頻繁に旅行に行くことはもうできないかもしれません。」

https://www.apnews.com/93b48dfa5a0945fa9a6ba0a53c3ec1d9

  + - + - + - + - + - + - + - +

                   

今回の消費増税に関連する軽減税率やポイント還元制などという政策は、まさにポピュリズムの最たるものであり、日本経済の足腰を強くしようというまっとうな姿勢は全く感じられない、そうお考えの方も多いと思います。

しかしそうした見え透いた人気取り政策を歓迎する一方、この時代の日本の厳しい現実を見ようとはしない日本人、その思考回路はまさにテレビのバラエティ番組的構造になっているのではないでしょうか。

自分で何かの価値を創造するわけでもない、普遍的価値について検証するわけでもない、ただ無為に目をさらし、時間を空費していく。

その先にあるのは日本人の劣化、日本の劣化なのではありませんか。

福島第一原発事故・東京電力の役員に無罪判決・シリーズ5:世界のメディアはどう伝えたか?!《ニューヨークタイムズ》

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

所要時間 約 11分

広告
広告

                

史上最悪の原子力発電所事故に誰も刑法上の責任を負う必要はないのか

東電の役員は津波の危険性について自分でも計算をしていながら、事実を隠し続けていた

                  

ベン・ドゥーリー、エミ・ヤマミツ、井上まりこ / ニューヨークタイムズ 2019年9月19日

                   

今回の東京地裁の判決は、何世代にもわたる深刻な被害をもたらした2011年の原子炉メルトダウン事故について、誰も刑法上の責任を負う必要はないという考え方すらあり得るのだという判断を示しました。

                     

福島第一原子力設備を動かした会社から前経営陣の無罪判決に抗議する東京地方裁判所の前の集会。

                      

東京地方裁判所は9月19日、福島第一原子力発電所で発生したメルトダウン事故において安全対策の実施を怠ったとして刑事訴追された東電の元役員3人に無罪判決を言い渡しました。

               

この判決は歴史上最悪の原子力発電所事故において、誰も刑法上の責任を負う必要はないという考え方すらあり得るのだという判断を示したことになります。
福島第一原発事故は原子力発電に対する世界的な反対運動を巻き起こしましたが、日本国内にあっては数世代にわたる深刻な環境破壊が続くことになりました。

                 

今回の判決により東京電力は刑事責任を免れたかもしれませんが、2011年3月に発生した巨大地震と巨大津波により3基の原子炉がメルトダウンしたことによって発生し、現在も続いているあらゆる問題を取り除かなければならない重い責任といくつもの民事訴訟に直面しています。

                    

写真:福島、静けさと不気味さと
2017年3月10日時点の福島第一原子力発電所周辺の立ち入り禁止区域内。
当時安倍政権は避難命令を解除しようとしていましたが、住宅も商店も放棄されたままになっていました。

                        

東京電力の役員だった勝又恒久前会長、武藤栄元副社長、武黒一郎元副社長の3人は、東日本一帯で16万人以上の人々自宅を捨てて避難し、原子力発電所の周辺地域を居住不可能にした巨大災害へとつながった事故を起こした原子力発電所の管理について、唯一刑事責任を問われた人々でした。

                  

地震と津波によって2万人近い人々が死亡しましたが、検察側はこれとは別に44人の人々が福島第一原発の事故が作り出した混乱の中で死亡したと述べました。
これらの人々が死亡したのは、事前に警告を受けていたにもかかわらず東京電力の元役員が原子力発電所事故への適切な対策を怠ったことに原因があったと考えています。
ただし放射線被曝に起因する疾病等による死亡はありませんでした。

            

3人の元東京電力役員は前例のない巨大災害によって引き起こされる損害を予測するのは不可能だったと主張し、9月19日に東京地裁が下した判決はその主張をそのまま認めたような内容でした。
東京地裁の永淵健一裁判長は、「電力事業者が津波が引き起こす可能性があるあらゆる事態を予測し、必要な措置を全て講じなければならなくなったら、原子力発電所の運営は不可能になってしまう。」と述べたと共同通信が伝えました。

                 

福島第一原発事故発性当時、勝又氏は東京電力の会長であり、武藤氏と竹黒氏は副社長として原子力部門の責任者を務めていました。

                

                    

東京電力のスポークスマンを務める原氏は判決へのコメントを拒否し、「東京電力福島原発事故が福島県民の皆さんと県全体に大変なご苦労とご心配をおかけしたことに誠実な謝罪を申し上げます。」と述べるにとどまり、次のように語りました。
東京電力は「引き続き、原子力災害の補償、廃炉措置、除染に全力を尽くすとともに、揺るぎない決意で原子力発電所の安全性を高めるための対策を実施していきます。」

                

今回の裁判で検察側は、事故の3年前、当時の役員が福島第一原発が15.7メートル(約52フィート)の津波に襲われる可能性があるという事実を警告されていたと述べました。
検察側は元役員たちが耳を傾けさえていれば、マグニチュード9.0の地震によって引き起こされた高さ30フィート以上の津波が福島第一原発の防潮堤を乗り越え、大事故を引き起こすことを防げた可能性があると指摘していました。

            

これに対し弁護側は、福島第一原発の津波の危険性に関する専門家の意見は分かれており、提示された報告書の信頼性は低く、当時の役員は服がそれほど巨大な津波に襲われることが現実になるとは到底予測できなかったと主張しました。

            

原子力発電に反対する弁護士グループのリーダーの1人、海渡雄一弁護士は19日、東京電力は2008年以降大津波の危険性を認識していたにもかかわらず、対策を取っていなかったと指摘しました。
「彼ら自身が計算を行っていながら、3年間その事実を隠していたのです。」

                  

                 

「この事実を唯一確認できたのが今回の裁判ですが、裁判所は不公平な判決を下しました。」
海渡弁護士がこう語りました。

              

検察庁は証拠が不十分であると主張し、2013年と2015年の2回にわたり東電の元役員に対する告発を拒否しました。
しかし被災地の地域住民と反原子力発電運動家が協力して検察庁の決定に異議を申し立て、検察官の不起訴判断を不服とする者の求めに応じ、判断の妥当性を審査し、検察庁の判断を覆すことができる制度を活用し、検察庁の決定を覆しました。

               

無作為に選出された11人の民間人で構成される検察審議会は、第2次世界大戦後、裁判を起こすかどうかを決定する独占的な裁量権を持つ検察官の権限を確認するために設置されました。

                          

こうして市民をメンバーにする検察審議会が東京電力の元役員を刑事裁判にかけるべきであると決定した後、自動的に刑事裁判の立件手続きが行われ、裁判所で任命された弁護士が検察官の代理を務めました。

                

日本における刑事裁判の有罪判決率はほぼ100%です。
しかし東京電力の元役員に関する状況は際立って異なるものになりました。

                  

                  

19日の判決以前、検察審査会は検察庁の決定を8回ほど覆したことがある、と明治大学法学部の大塚裕史教授が語りました。
そのうち被告が有罪とされたのは2回にとどまっています。
「これらはいずれも検察庁が起訴を断念した事件です。ある意味、これらの裁判の多くが無罪に終わるのは仕方のないことなのです。」
大塚教授がこう語りました。

              

9月19日の東京地裁の判決は、2011年に発生した東日本大震災級の巨大災害への準備を東京電力と日本政府が怠っていたことに対する少なくとも30件の民事訴訟に続くものでした。

            

今年2月横浜の民事裁判では東京電力の過失を認め、福島第一原発原子力発電所周辺地域から避難したの152人に42億円の損害賠償を命じました。
この判決は東京電力に対する民事裁判における8回目の判決であり、これまでのところ福島第一原発のメルトダウン事故をめぐっての訴訟すべてで敗訴しています。

                

福島第一原子力発電所事故は、1986年のチェルノブイリ以降最悪の原子力発電所事故になりました。
日本における原子力発電の利用を事実上終了させ、発電手段としての原子力に対する世界的な反対運動を引き起こしました。
事故直後、日本はすべての原子炉を停止させました。
現時点で日本国内では数十基の原子炉のうち、10基に満たない数の原子炉が稼働しています。

               

東京電力は福島第一原子力発電所を廃炉にし、事故によって汚染された周辺地域を元の状態に戻すことを誓約しました。
しかしこれから何世代もの人々の重荷にならざるを得ない大量の放射性核廃棄物の処理方法を含め、事故の影響を収束させるために多大な困難に直面しています。

              

東京電力は福島第一原発の破壊された3基の原子炉の溶融してしまった核燃料を冷却するために使用された後の放射能汚染水を保管能力が、2022年までに限界に達することを明らかにしています。
2019年8月時点で、施設の敷地内にある977基のタンク内に、数種類の放射性物質を取り除いた約120万立方メートルの汚染水が保管されていました。

              

日本政府当局はこの一部処理済み汚染水を海洋投棄する計画について議論し、希釈によってほとんど無害化されると主張しています。
しかしこうした考えについては、環境保護に取り組む人々と地元の漁業関係者からの強い反発を受けています。

                 

https://www.nytimes.com/Fukushima Nuclear Disaster Trial Ends With Acquittals of 3 Executives

このサイトについて
ほんとうの「今」を知りたくて、ニューヨークタイムズ、アメリカCNN、NBC、ガーディアン、ドイツ国際放送などのニュースを1日一本選んで翻訳・掲載しています。 趣味はゴルフ、絵を描くこと、クラシック音楽、Jazz、Rock&Pops、司馬遼太郎と山本周五郎と歴史書など。 @idonochawanという名前でツィートしてます。
最近の投稿
@idonochawanツィート
アーカイブ
広告
広告
カテゴリー
メタ情報