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福島第一原発3号機、核燃料の取り出し

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原子炉3号機建屋内の作業の様子を確認するモニター

原子炉3号機・核燃料プールからの燃料方の取り出しを開始・しかしさらに重要・危険な溶解した核燃料取り出しには難問が山積している

損傷を受けていない核燃料棒の取出し作業開始ですら4年も遅れた・そして作業は2年を要する

           

ジャスティン・マッカリー / ガーディアン 2019年4月15日

            

8年前にメルトダウンした福島第一原子力発電所の3基の原子炉のうち、3号機の核燃料冷却プールから燃料棒を取り除く作業が開始されました。
福島第一原発を管理運営する東電は4月8日月曜日、3号機核燃料プールから使用済みおよび未使用の566本の各燃料アセンブリの取り出し作業を開始し、まず最初の1本を取り出したと発表しました。

               

この作業は福島第一原発の事故収束・廃炉作業の中で一つの段階を画することになります。
しかし一方でメルトダウンした3基の原子炉の中から溶け落ちた核燃料の取り出しが極めて困難な作業であることも改めて認識させることになりました。

                

巨大地震と津波が発電所内のバックアップ電源を破壊し、その25年前に発生したチェルノブイリ原発事故以降世界最悪の原子力事故を引き起こした2011年の福島第一原子力発電所の事故では、原子炉3号機の核燃料冷却プール内に保管されていた核燃料棒は損傷を受けませんでした。

                

東京電力はフタをされていないプールの中にある燃料棒の取り出し作業が完了するまでは2年かかるだろうと予測しています。
目的については核燃料棒を地面に移せば、再び強力な地震が発生した場合により安全を確保しやすくするためだと語っています。

                

作業員はクレーンを遠隔操作しながらプール内の貯蔵ラックから燃料を一本ずつ取り出し、保護キャスクに収納します。
その際、放射線漏れを防ぐためすべての工程は水中で行われています。

               

これらの作業は安倍首相が5年ぶりに福島第一原発へ2度目の訪問を行い、メルトダウン事故以降指定避難区域となっている周辺地区の再生を公約した翌日に開始されました。

               

福島を含めた東被災地の復興を担当していた復桜田義隆興担当大臣が、被災地を再建するよりも地元の政治家のキャリアが大切であると発言したため辞任に追い込まれたその翌日、安倍首相は
「すべての大臣が復興大臣を兼務しているというのが安倍内閣の基本方針だ。」
と語り、次のように語りました。
「福島と東北地方の復興のために力を注ぐという我々の基本姿勢を再確認した。」
少なくとも40年はかかると見られている服の事故収束・廃炉作業についても
「最前線に立って取り組む。」
と述べています。

                

安倍首相は福島第一原発の立地自治体の一つである大熊町の避難命令が部分的に解除された数日後、朝早く大熊町を訪問しました。
しかしかつて10,341人いた大熊町の住民のうち避難命令解除後に住民登録をしたのはその3.5%、367人にとどまっていると共同通信が伝えています。

            

巨大津波が襲ってきた際、福島第一原発では3基の原子炉が稼働していませんでしたが、そのうち原子炉4号機建屋から2014年、核燃料プールに貯蔵されていた核燃料数百本が取り出され、より安全な場所への移動が行われました。

              

4月15日月曜日に開始された作業の準備は、メルトダウンした原子炉内から溶け落ちた核燃料を取り出す方法を考え出さなければならない東京電力の課題が、いかに困難なものであるかを改めて強調することになりました。

            

装置の故障、原子炉建屋内の高い放射線レベル、3基の原子炉のメルトダウン直後に発生した水素爆発による放射性物質に汚染されたがれきの散乱のため、今回の燃料棒の取り出し作業は4年以上遅れました。

            

今回の作業は原子炉建屋内の放射線レベルが高過ぎるため、約500 m離れた制御室からの遠隔操作によって進められています。

           

ロボット探査によりメルトダウンした3基すべての原子炉で溶融した核燃料の残骸を探し出し撮影に成功しましたが、専門家は極めて危険なほど高い放射線レベルにさらされながら各燃料の位置を特定し、それを取り出すことができるロボットを開発できずにいます。

             

原子炉3号機の溶解した核燃料

今年2月の段階で行われた探査により、原子炉の底に固着している溶解した核燃料と福島第一原発事故以降初めて物理的に接触しました。

           

https://www.theguardian.com/world/2019/apr/15/fukushima-removal-of-nuclear-fuel-rods-from-damaged-reactor-begins

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日本は安倍政権になって以来、政治や政策は科学的根拠や統計上の根拠が希薄でもまるで『言ったが勝ち』の状態です。

状況がほとんどつかめていない上に必要な技術も開発されていないのに、『メルトダウンした核燃料の取出しを2021年に開始する』などということがあり得るはずもなく、現在の日本の政治はその見識を徹底的に疑われるべきです。

【 超大型連休に戦々恐々の日本人 】

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弱者への視点と配慮に欠ける・連休中も働かなければならない親を持つ小さな子供たちの世話は誰がする?
どこへ行っても人だらけ…、10日間の超大型連休の到来を前に憂鬱な毎日

             

ジャスティン・マッカリー / ガーディアン 2019年4月3日

                

超大型連休といえば仕事でヘトヘトになった労働者が夢見る対象であるはずです。
しかし今月末に今上天皇の退位と新天皇の即位によって切れ目ない10連休が実現することになった日本においては、その到来に恐怖と苛立ちが入り混じった感情を抱く人々もいます。

               

前例のない日本の10連休は明仁天皇が退位する数日前の4月27日に始まり、長男の徳仁皇太子が令和天皇として即位する5月1日を経て、5月6日まで続きます。

                

昨年12月日本の国会は菊の紋の玉座に座る天皇の交代を祝うべく、5月上旬の伝統的な「ゴールデンウィーク」の連休に退位と即位の日を休日として加える法案を可決しました。
旅行業界は棚ぼた式のの恩恵を受けることになり、海外旅行、特にヨーロッパへの長距離路線の予約がここ数十年間の平均をはるかに上回る急増を見せています。

               

「ゴールデンウィーク期間中の大部分のツアーは昨年のうちに完売しました。」
日本旅行のスポークスマンである若松秀樹氏はこう語り、キャンセル待ちの人々も多数に上っていると語りました。

              

時間給や日給制度の下で働く非正規契約の従業員は収入が減ることを心配しています。
さらに長期の休みの間、親が働かなければならない幼い子供たちの世話をいったい誰がすれば良いのか心配しています。
「サービス部門で働く両親にとって、10日も続く休日は頭痛の種です。児童館、保育園 - すべてが閉鎖されています。」
と、不安な親の一人がこうツイートしました。

               

多くの人々は降って湧いた長期間の休日をどう過ごせば良いのか、ただ単に思いつくものがありません。

           

「正直なところ、突然10日間の休暇が与えられてもどう過ごせば良いのかわかりません。」
金融業界で働く31歳の佐藤清修氏がこう語りました。
「もし旅行に出かけたいと思っても、観光地はどこも混雑してるでしょうし、旅行代金は軒並み急上昇しています。…私は結局実家に戻って休養することになるかもしれません。」

           

佐藤さんの疑問は朝日新聞の調査にそのまま反映されており、回答者の45%が長期休暇について「憂鬱だ」と回答する一方、「楽しみだ」と回答した人は35%でした。

              

今回の連休は少なくともほとんどの労働者に対して仕事から遠ざかるよう強制し、長い休暇を取ることに感じてきた罪悪感を軽減してくれるでしょう。

                 

                   

日本経済新聞が伝えたところでは、オンラインの行代理店エクスペディア・ジャパンが昨年末に実施した調査では日本の労働者の年次有給休暇の1取得日数は9の国と地域の中で最小であり、本来取ることができる日数のちょうど半分の10日間しかとらない労働者が最も多かったことがわかりました。

              

回答者の60%近くが有給休暇の取得に罪悪感を感じており、理由として多くの人が上司が認めてくれないことを挙げています。

                

4月1日月曜日、日本は長時間労働を強いられたことによる過労死の増加を受け、長時間労働に法的上限を設ける新しい法律を可決しました。
日本は深刻な労働力不足に対処するため、今後5年間に海外からの最大34万人のデスクワーク以外の労働者を受け入れるために移民法の改正を行いました。

https://www.theguardian.com/world/2019/apr/03/japanese-aghast-at-prospect-of-extra-long-holiday-to-celebrate-coronation

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この記事を読んで私が感じるのは、日本の現在の政治が如何にポピュリズムに堕しているか!ということです。見え透いた人気取り政策を恥じることなく続ける日本の現政権。

ゴールデンウィーク10連休にしても、堂々とフルに休めるのは政治家の周りにいる官僚たちぐらいかもしれず、記事にあるように休日も働かなければ暮らしていけない人々のことなどは眼中にないのでしょう。

                 

福島第一原発が立地する自治体:避難命令の解除、戻ってくるのは…

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かつての住民に加え、福島第一原発が県の全域に放出した放射性物質に汚染された廃棄物が戻ってくる
溶け落ちた核燃料、取り出し方法も安全に最終処分する具体的方法も考案すらされていない

福島第一原子力発電所での事故収束・廃炉作業が続いているため、大熊町の60パーセントのエリアに住民は立ち入ることは許されていません。

                    

アルジャジーラ 2019年4月10日

           

福島県:日本政府が避難命令を解除したことにより福島第一原発が立地する大熊町に住民が帰ってきましたが、未だに除染が続いている町の60%には住民の立ち入りは禁止されています。
日本は2011年3月の福島第一原発の事故発生後初めて、4月10日立地自治体の一つである大熊町の一部で避難命令を解除しました。

            

除染作業を行ったことにより、2011年3月に巨大地震・巨大津波によって原子炉3基がメルトダウンした福島第一原発の南西約7kmの地域で、大幅な放射線レベルの低下が確認できたとしています。

          

避難命令の解除により大熊町の約40%で居住が可能になりますが、もう一つの立地自治体である双葉町は他のいくつかの周辺市町村と同様、全域が避難指定区域のままです。

          

しかし現地では福島第一原発を安全に廃炉にするための複雑な作業が続けられており、多くの元住民が帰還することについては消極的です。
避難命令の解除に反対している人々は、日本政府が翌年夏に開催が予定されている東京オリンピックに先駆けて日本の安全を内外にアピールする道具として、福島第一原発事故の被害市町村の住民の帰還が利用されていると批判しています。

           

日本政府は、表層土の除去、木々の伐採、汚染地域の住宅や道路の洗浄による巨大規模の除染プログラムを推進してきましたが、専門家はこうした取り組みも放射性廃棄物をある場所から別の場所に移動させて莫大な量の放射性廃棄物を作り出しているに過ぎず、必要なのは長期的に保管する措置だと指摘しています。

           

福島第一原子力発電所の6基の原子炉のうち事故では3基がメルトダウンし、発電所の他県に及ぶ周辺市町村を汚染する大量の放射線漏れが発生し、ピーク時には約16万人が福島県内の他の市町村または県外へ避難することを余儀なくされました。

            

当初立ち入り禁止とされていた区域の大部分で避難命令は解除されました。
しかし福島第一原発に近い場所とその北西方向のいくつかの市町村ではまだ制限が続いています。
これらの地域は原子炉がメルトダウンした後、福島第一原発から放出された放射性物質によって深刻な汚染されてしまいました。

            

2019年3月時点で大熊町の人口約1万人を含む4万人を超える人々が故郷には帰れないままになっています。

          

大熊町当局は、町内の2つの地区の避難命令が解除されることにより地域の復興が促進されると語っています。

           

「私たちはようやく再建の出発点に立とうとしています。」
渡辺利綱大熊町町長は記者団にこう語りました。

          

5月には大川原地区に新しい公民館がオープンし、50軒の新しい家と商店開設の準備が進行中ですが、町の中心である駅付近の年間放射線量は依然として基準値を超えており、閉鎖されたままです。

            

病院の診療開始まではさらに2年を待たなければならず、医療機関にかかる必要がある場合は帰還者が近隣の市町村まで自家用車で行くかバスを利用しなければなりません。

        

福島第一原発の事故以降、反原発感情と放射線被ばくへの懸念は依然として高く、多くの人々が日本政府や電力会社が行う安全宣言に対しては疑念を持っています。
低線量ではあっても長期間の放射線被ばくすることによって、がん発症や他の病気の発症のリスクにどのような影響が及ぶのかはまだ未解明のままです。

            

        

さらにそれまで年間1ミリシーベルトとされていた一般市民の被ばく線量の限度を福島第一原発の事故後、原子力関連施設で働く従業員と同じ20ミリシーベルトにまで引き上げたことについても、設定された値が高過ぎると批判が集まっています。

           

      

▽ 解消されることの無い懸念

             

         

放射線についての懸念が長引き、多くの人々はかつての自宅に戻ることには消極的です。
自宅を離れてすでに8年以上が経った現在、多くの人々が避難した先での新しい仕事、新しい住環境に慣れ親しんでいます。

       

             

避難指示が解除された大熊町の2つの地区に改めて住民登録をしたのは367人、割合にすると旧人口の4パーセント未満にとどまっています。
昨年行われた調査では、元住民の12.5パーセントが故郷にある自宅に戻りたいと回答していました。
日本政府は現在は全町が避難指定区域になっている双葉町についても、来年、5,980人の旧町民の何割かを帰還させたいと検討を進めています。

               

大熊町に集まるのはかつての住民だけではありません。
除染によって発生した福島県全域の汚染土が大熊町に建設される中間貯蔵施設に保管されることになっています。
施設の建設は大幅に遅れ、現在も建設作業が行われています。

             

福島第一原子力発電所を管理運営する東京電力と日本政府当局はメルトダウンした3基の原子炉のうちの1基から、2021年中に溶け落ちた核燃料の除去を開始する予定だとしています。
しかしメルトダウンした原子炉の内部に関する情報は極めて少なく、仮に取り出せたとしても、それを最終的に安全に処分する具体的方法は考案すらされていないのです。

               

https://www.aljazeera.com/news/2019/04/fukushima-residents-return-japan-lifts-evacuation-order-190410053402240.html

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根拠がなくてもとりあえず国民にとって耳障りの良いことを言っておいて、その場しのぎを繰り返す。それが『アベ政治』の大きな特徴の一つだと思っていますが、福島第一原発事故に対する対応はその最たるものでしょう。

どころか被災者・避難民を別の自分の人気取り政策に利用しようとするその姿勢は、厳しく非難されるべき性格のものだと思います。不正な手段まで用いて実現が図られたとされる2020年東京オリンピックのために、とことん『落とされてしまった』福島第一原発事故の被災者の帰還を利用するなど、これが民主主義先進国の政治か?! という憤りが湧き上がってきます。

福島第一原発事故:第一原発に隣接する土地への帰還と現実のリスク

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日本政府が安全宣言を行った福島第一原発の周辺地域で高レベルの放射線が測定された
安倍政権による福島第一原発事故の印象操作により、多くの人々の命と健康が危険にさらされている

             

大部分がまだ立ち入り禁止の状態が続く大熊町と福島第一原子力発電所の航空写真。写真:AP      

ジャスティン・マッカリー / ガーディアン 2019年4月10日

                 

大熊町の一部地域では生活のための様々な活動が再開されましたが、帰還した住民の数は数百人にとどまっています。
数十万人の住民が避難しなければならなかった福島第一原子力発電所の3基の原子炉がメルトダウンした巨大事故から8年あまりが過ぎた4月10日、隣接する町の一部の避難命令が解除され、住民の生活が再開されることになりました。

              

福島第一原発のすぐ西隣りにある大熊町の約40%の地域が除染によって放射線量が著しく減少し、再び居住が可能になったと宣言されました。

              

しかし日本国内の報道によると、2011年3月巨大地震とそれに続いた巨大津波によって引き起こされた福島第一原発事故の前には10,341人いた住民のうち、大熊町への住民登録をしたのは367人だけに留まりました。

              

大熊町の大部分は放射線レベルが高いため依然立ち入り禁止のままであり、自宅の管理や維持のため昼間短時間の訪問が許可されています。
しかし共同通信の報道では夜間も大熊町に留まっているのは21世帯、48人の住民だけです。

              

           

大熊町役場の担当者は、5月にオープンする新しい町役場の庁舎や他のインフラ・プロジェクトの完成により、より多くの人々が帰還への決心を固めることにつながることを願っています。

             

福島第一原発周辺の住民、特に幼い子供たちがいる家庭の放射線被ばくによる健康被害への懸念は依然高いものがあります。
除染作業は成功したと公式には発表されてはいますが、朝日新聞と地元の放送局の調査によれば、元住民の3分の2の放射線に対する懸念は払拭されてはいません。

            

数万人の元住民が再び元の場所に住めるようにするため、福島第一原発の周辺市町村では空前の規模で除染作業が行われましたが、それによって数百万立方メートルの放射能で汚染された土砂が排出され、現在大熊町の一部がその中間貯蔵場所として使われているのです。
日本政府はこれらの汚染廃棄物を2045年までに福島県外に移動させると公約していますが、そのための最終処分場建設のための具体的目処は全く立っていません。

               

            

東日本大震災発生の際、福島第一原子力発電所の6基の原子炉のうち3基がメルトダウンして大量の放射線漏れが発生し、16万人の地域住民が避難を余儀なくされました。

           

現在では事故直後立ち入り禁止区域とされていた地域のほとんどで避難命令が解除されたものの、福島第一原発に近接する場所では依然立ち入りが厳しく制限され、大熊町のほとんど、そして双葉町の全域で人間の居住は不可能です。

             

今年3月の時点でこれらの場所に住居がありながら戻ることのできない住民の数は約40,000人に上りますが、安全宣言が行われた場所でも元住民の多くはもう戻らないという決心をしています。

              

安倍晋三首相は4月13日日曜日に大熊町の一部地区の避難命令解除を記念する式典に出席する予定です。
安倍首相は福島第一原発事故により全国すべての原子炉が稼働を停止した後、各地の弦の再稼働を推進してきましたが、5年ぶりに福島第一原発を訪問する可能性があると共同通信社が伝えました。

              

              

安倍首相は2020年の東京オリンピックに先立ち福島における日常生活が着実に回復しつつあることを内外に宣伝することに熱心ですが、本当の現実について原子力発電に反対あるいは被災者の救済などに取り組んでいる運動家たちからの批判が集中しています。

         

2019年3月、日本が東日本大震災発生の8周年を迎えた際、グリーンピースの調査により日本政府が安全宣言を行った地域で高レベルの放射線が測定された事実を明らかにし、帰還する避難者と除染作業員が直面しなければならないリスクについて国際社会を誤解させているとして日本政府を非難しました。

https://www.theguardian.com/world/2019/apr/10/fukushima-disaster-first-residents-return-to-town-next-to-nuclear-plant

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福島第一原発事故に関わる全てのことは、私たちが決して忘れてはならないことのはずですが、残念なことに私たち日本人の思考回路はそうはなっていないようです。

今もし、次のうち今あなたが最も関心があるのは何ですか?という質問を行ったらどうなるでしょう。

  1. 東京オリンピック
  2. 福島第一原発事故の収束・廃炉作業
  3. 子供達の貧困問題
  4. 日本社会で拡大する貧富の格差

あれほど日本社会に激震を走らせた2. が最大多数にはならないような気がします。

その国の伝統や文化というものは歴史上の事実の一つ一つとどう向き合い、どう対処したかということの積み重ねだと思います。

都合の悪い事実を隠蔽したり歪曲したり誇張したりしたのでは、とてものこと国内外のあらゆる立場の人々から尊敬を集めることなどできるはずがありません。

福島で起きたことの全てをいまの自分の立場にとらわれることなく科学的に客観的に評価する。

その根底にあるのはなにより人間を大切にするというヒューマニズム。

世界史を振り返れば、結局はそうした姿勢を失わなかった国が衰えることなく発展を続けてきたことがわかります。

最近のアメリカはトランプの横暴ぶりばかりが目立ちますが、一方で絶えず厳しい目を向け続け、その政治に疑問をつきつき続けている人々も力を衰えさせてはいません。

私たち日本人も福島第一原発事故について、謙虚な反省と事実に対する厳しい目を失ってはいけないのだと思います。

今以上に高額な『思いやり予算』を要求するつもりのトランプ政権

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集団安全保障の同盟国は、アメリカ軍駐留費用の実費を5割増しで支払え

一部の国には現在の5倍以上のアメリカ軍駐留費用を請求するトランプ政権のプラン

              

カイリー・アトウッド / CNN / 2019年3月10日

             

写真 : 2017年4月12日に沖縄の嘉手納空軍基地で演習を実施する米空軍の航空機

              

トランプ政権は平和時にアメリカ軍を駐留させている国々に対し、駐留を続けるためのコストをもっと負担させる方法を内部で検討してきました。

              

検討中のこの特定の目的を実現させるために使われている用語は、「コスト・プラス50」です。
すなわちトランプ政権はアメリカ軍が常時駐留している国々に対し、駐留に必要な経費を全額支払わせた上に、さらに50パーセントの金額を上乗せして支払うよう要求する計画なのです。

              

この計画の根底にあるのは次のような考え方です。
アメリカ軍の駐留によって自国の安全保障上確実に一定の利益を得ているのであれば、もっと高額な負担を受け入れるべきである。

              

内部でこうした検討が進んでいる事実について最初に報道したのはブルームバーグ・ニュースです。

             

トランプ政権の外交政策の中心的な柱の一つは、同盟国側の金銭的負担を増額することです。
トランプ政権は集団安全保障を組む同盟国に対し、これまでよりも大幅に多いの分担金を支払うよう求めてきました。
この問題に精通しているアメリカ政府関係者によれば、トランプ政権は同盟国がアメリカの肩に過剰に寄りかかるのはフェアではないと考えていたことが、こうした動きにつながったと語っています。

             

米国は現在、様々な理由で世界100か国以上に何らかの形でアメリカ軍を常駐させています。
中でもアメリカ軍が最大規模で常駐しているのが、日本、韓国、ドイツ、カタール、アラブ首長国連邦です。

            

すでにトランプ大統領はNATO加盟国各国に対し、その国のGDPの2パーセント以上を防衛費として予算化するよう求めています。
その要求が実現すれば、新たに2,000億ドルがアメリカとの同盟関係を維持することを目的に支出されることになる、NSC(国家安全保障委員会)のギャレット・マーカス広報担当がこう語り、次のように続けました。
集団安全保障体制を維持するため同盟各国に今以上の財務負担を求め、より公平な費用の分担を求めることは、アメリカ政府がこれまで長年取り組んできたことです。」
「トランプ政権は世界各地で暮らすアメリカ国民に対し最も有利な取引ができるよう取り組んできましたが、現在進行している特定の案件に関するコメントは控えます。」

              

この問題に精通している米国政府関係者によると、NSCは国防総省に対し主要同盟国各国における米軍とその装備を維持管理するためのいくつかの費用について見積もるよう求めたました。
しかしこの関係者は「コスト・プラス50」の法的根拠には疑わしいものがあると述べました。
なぜなら兵士の給料からアメリカ軍の装備まで同盟国に負担を求める内容になっているからです。

               

これらの条件と細部の検証を考えれば、トランプ大統領の目論見が実際に政策になったとしてもその詳細を詰めるのに長い時間がかかることは明らかです。
透明国との間で「コスト・プラス50」という言葉を使った交渉はまだ始まっていないと、トランプ政権の担当者がCNNに明かしました。

            

現時点では内部的に問題の存在を確認した、あるいは交渉のテーブルに載せるべきだという確認段階だとも語りました。
今後同盟各国にアメリカ軍の駐留費用の支払いを求める交渉においては、それぞれ 「ケースバイケース」が基本になるだろうとも語りました。

               

そのような中、米韓両国は朝鮮半島に展開する米軍のコスト負担について合意に達しています。

              

この数週間でアメリカと韓国は朝鮮半島に約3万人の軍隊を維持するための費用の支払いについて合意に達し、「韓米特別措置協定」と名付けられた協定が3月初旬に調印されました。
2020年度韓国は米軍の駐留費用として9億ドル以上支払うことになりますが、この金額は従来と比べ約8%の増加になります。

               

しかしながらこの米韓交渉は、トランプ側が韓国の負担増大を前提として臨んだため、激しいやりとりがありました。
交渉は設定された期限内にはまとまらず、最終的な合意に至ったとき、トランプが設定した目標からは数億ドル下回ることになりました。
また、「コスト・プラス50」モデルは、一部の国においては現在支払っている金額の5倍以上になる見込みであり、そのような巨額の費用を支払ってまでアメリカ軍の駐留を望むのかどうか、国内での議論が必要になるでしょう。

             

報道を通じてトランプ政権の目論見を知ったヨーロッパの外交官は「ビッグ・ディール」と表現し、政治的に『法外過ぎる』と表現し、トランプ政権と米国の同盟国との関係が今以上にギクシャクしたものになるだろうと語りました。

              

https://edition.cnn.com/2019/03/09/politics/trump-admin-us-bases-more-money/index.html

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安倍政権の滞米隷属外交もここまでくると犯罪級できないでしょうか?

ごーんしが特別背任なら、こちらは国民に対するウルトラ背任と言えないでしょうか?

例えば沖縄県民。基地はいらないと言っているのに、米軍基地をその場に維持するために税金をごっそり持って行かれることになります。

当のアメリカ側ですら、それだけ高額な負担を求めるなら米軍基地が本当に必要なのかどうか、立地する国の国民がしっかり議論すべきだといっていますが、安倍政権にそんな姿勢はあるでしょうか?

だってこれまで言われてもいないことまでトランプの望みを『忖度し』、日本の国庫からどんどん金を持ち出し、日本人の借金を増やし続けている張本人なんですよ!

桜田オリンピック担当大臣、被災地を愚弄して辞任

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安倍政権の東日本大震災の復興に関する『本音』を吐いた?桜田五輪担当大臣
被災地復興よりも与党議員を守る方が先だと発言、桜田五輪担当大臣
議会に遅刻、質疑応答に置いてもまともな答弁ができなかった桜田五輪担当大臣

       

AP通信/ ガーディアン 2019年4月10日

           

日本のオリンピック担当大臣を務める桜田義隆氏は一連の政治的失言を続けた後、とうとう辞任に追い込まれました。

            

桜田五輪担当大臣は、2011年の地震と津波によって甚大な被害を受けた被災者をことさら侮辱していると取られかねない発言を行い、政権閣僚としての資質を疑われ、4月10日辞任することになりました。

              

桜田義孝氏は安倍首相に辞表を提出したと述べた後、被災地の人々の感情を逆なでする発言を複数回行ったことを認め、発言の撤回だけでは十分ではないと述べました。
桜田氏は10日深刻な災害に見舞われた岩手県選出の自民党の高橋緋比奈子衆議院議員のパーティーで、復興よりも高橋議員の方が大切であると述べました。

            

桜田氏は2020年に開催されるオリンピックの担当大臣ですが、この大会は被災地における復興を促進することが重要なテーマの一つだとされています。

             

安倍首相は事態の収束のため迅速に行動しました。
桜田氏の辞任を受理した直後、総理大臣官邸で記者会見を行い、あたらめて桜田大臣の発言について謝罪した上で、自らの政権が「被災地の人々の心に寄り添いながら、復興の実現に全力で取り組むという揺るぎない立場を守る」と語りました。
安倍首氏は「首相として、被災地の皆さんに深くおわび申し上げたい。」と謝罪しました。

          

日本の国内報道は桜田氏の後任には鈴木俊一元五輪担当大臣が就任すると伝えました。

            

桜田氏は昨年の内閣改造の際。新閣僚として安倍内閣に加わりましたが、直後から失言の多い大臣という評判を得ていました。

            

サイバーセキュリティ戦略責任者も兼任した桜田氏ですが、2018年11月には自分はコンピューターを使わないと述べ、2019年2月には東京オリンピックの金メダル候補である池江璃花子選手が白血病と診断されたことを公表すると「がっかりした」と失望感を露わにし、謝罪を余儀なくされました。
桜田氏はさらに重要な質疑に遅刻したり、質疑にまともに応じられないなど、繰り返し批判を浴びていました。

              

「桜田大臣の辞任は全く当然のことです。復興に懸命に取り組んでいる地元の人々やその関係者の感情を傷つける信じられないほどのコメントです。」
野党第1党の立憲民主党の枝野代表がこう語りました。
枝野氏はさらに、桜田氏が大臣任命以降繰り返し問題を起こしてきたにもかかわらず、終始桜田氏を擁護してきたことも批判しました。

            

安倍政権では不適切な発言を行った副大臣が辞任に追い込まれたばかりであり、桜田氏の辞任は安倍政権に二重の打撃となりました。国土交通省の塚田一郎副大臣は自ら安倍首相と麻生財務大臣の意向を「忖度した」と語り、安倍首相の利益のために行動したことを示唆した後に辞任に追い込まれました。
塚田副大臣は安倍首相と麻生郎財務大臣の選挙区に関連した道路計画についていかなる便宜も計っていないと弁明しましたが、野党側は経緯について詳しい説明を求めています。

               

https://www.theguardian.com/world/2019/apr/11/japans-olympic-minister-resigns-over-fukushima-gaffe
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麻生郎財務大臣に桜田五輪担当大臣。
失言がついて回ることに今更驚きはしませんが、本音とはいえさすがに今回の発言には腹が立ちました。
発言の主旨はとりもなおさず、困難な立場に置かれている一般国民の救済より、自分たち与党国会議員を守ることの方が大事だということであり、それこそまさに安倍政権のアイデンティティだと私などは思っています。

8年後の福島:国内そして国外で続く福島第一原発の隠蔽と虚偽報告

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福島第一原発の巨大事故による市民への健康被害の危険性は、単一のものとしては最大規模

放射能汚染水が多年にわたり太平洋に流出し、毒性の強い汚染された塵が大気中に放出されている

     

マイケル・ウェルチ、ヘレン・カルディコット博士、アーニー・ガンダーセン / グローバルリサーチ 2019年3月17日

              

「解き放たれた原子の力は全てを変えてしまいました。しかし唯一変わらぬ私たちは、それゆえに未曾有の大惨事へと押し流されて行くのです。」 - アルバート・アインシュタイン

             

8年が経過した福島第一原発事故は、人類の歴史において重要な転機を迎えています。

            

2018年11月現在、福島第一原発をも襲った2011年3月11日の巨大地震とそれよって発生した巨大津波により、18,434人が死亡したことが確認されられています。
津波により福島第一原発内に海水が氾濫し、原子炉内の冷却水を循環させる発電装置が水没しました。
これにより3基の原子炉で壊滅的なメルトダウンが発生したのです。[1]

            

その後放射能汚染水が多年にわたり太平洋に流出しています。
毒性の強い汚染された塵が大気中に放出されています。
73,000人以上の人々が今尚避難生活を余儀なくされ、東日本大震災と福島第一原発の事故を主な原因とする病気や自殺などにより3,600人が死亡しました。[2]

            

シンプリーインフォ(Simplyinfo.org)グループは、福島第一原発事故とその後遺症について、継続的に広範な調査・分析を行ってきました。
発表されたばかりの年次報告書で、シンプリーインフォ(Simplyinfo.org)は一連の驚くべき、そして忌むべき事実を白日のもとにさらしました。

             

この報告書は、原子炉のメルトダウンによって生成された放射性ミクロ粒子の脅威については、おそらく「福島第一原発の巨大事故による市民への健康被害の危険性は、単一のものとしては最大規模」であると推定しています。
調査によれば放射性ミクロ粒子は人間の呼吸によって体内に取り込まれるほど小さいため、体内の主要な臓器の中にまで入り込み、そこにとどまったままガンを発症させるレベルの放射線を出し続けることになります。
その脅威は公的機関などが監視を続けている待機中の放射性物質をはるかに上回ります。[3]

               

この報告書は同時に事実の無視と隠蔽に関する衝撃的な出来事についても明らかにしました。
中でも特筆すべきなのが山下俊一医師の事例です。
山下医師は、公の場の会合などでは放射線がもたらす危険性は低いと発言し健康上のリスクを軽視していましたが、福島第一原発事故の対応拠点として使われていたオフサイトセンター内で見つかったとされる内部メモではこの地域の子供に対する甲状腺の損傷の深刻な可能性についいて警告していました。[4]

                 

継続的な放射能汚染に関する懸念が続く中、日本の安倍晋三首相が率いる日本政府は2020年のオリンピック開催に合わせ東京を訪問するよう世界に呼びかけています。
日本の公的機関は福島第一原発を含む事故現場一帯の状況は安定しているとの見解を示し続けています。
そして野球とソフトボールの試合の開催に加え、東京オリンピックを象徴する聖火リレーを福島でスタートさせることまで決定しました。

                   

メディアによる報道量が何がしかの指標を示すとすれば、メルトダウン事故後8年が経ち福島の生活を正常化させるための努力は成功しているように思われます。
今回、福島第一原発の事故発生から8年が経過したことを伝える報道は、他の最新ニュースなどの間に埋没する結果となりました。[5]

一般報道が致命的とも言える福島の本当の状況を伝えようとしない有様を受け、今週のグローバルリサーチ・ニュースアワーは改めて今福島の真実に目を向けることの大切さを訴えています。
福島の問題は疑いなく現在進行形の人間の健康と環境に対する脅威であり、少なくともその一部は人々が懸念する気候変動の問題とも直接関連するものです。

          

この番組では最初の1時間ヘレン・カルディコット博士が登場します。

           

彼女は他の専門家と協力して、福島の大惨事が医学的および生態学的にどのような犠牲を強いることになったのか現在わかっていることを詳しく説明します。

              

カルディコット博士は福島第一原発事故によって現在どのような人体に対する危険があるのか、実際に病気を発症してしまった人々に関する情報の不透明性、そして日本政府、世界原子力機関(IAEA)世界保健機構(WHO)の手による広範な隠蔽と虚偽情報工作に関する最新の情報を提供するためこの番組に出演しました。

                     

そして次にアーニー・ガンダーセン氏とフェアウィンズ・エデュケーションにご登場いただきます。

                            

日本の原子力規制委員会は福島の被災地周辺での汚染の事実を把握しているにもかかわらず、日本政府は2020年に開催されるオリンピックに多額の投資を行い派手なプロモーションを行うというやり方で、福島の問題から国民の目をそらそうとしています。
そして安倍政権と原子力産業界は原子力産業の経営の存続の方を一般市民の安全よりも優先しています。
アーニー・ガンダーセン氏はさらに事故発生から40年が経ったペンシルヴェニア州スリーマイル島での事故の背景についても言及しました。

               

ヘレン・カルディコット氏は医学博士であり、社会的責任を果たすための医師団の共同設立者です。
彼女がノーベル平和賞の受賞候補に挙げられた経験を持ち、文化的自由のためのレナン賞を2003年に受賞しました。
そして『原子力の狂気』(Nuclear Madness)、『あなたにできること』(1979)『地球を愛するなら・地球を癒す計画』(1992)『新たな核の脅威 : ジョージ・W・ブッシュ大統領の軍産複合体』(2001)『終わらない危機・福島の原子力災害がもたらす健康・環境面への影響』(2014)など複数の著作、編集作品があります。

             

アーニー・ガンダーセン氏はフェアウィンズ・エネルギー・エデュケーションの理事を務めています。

原子力発電とエネルギー問題全体のパラダイム(枠組み、実情)に関しこれまで200以上の動画、数々のポッドキャストやニュースレターを配信し、多くの人が正しい認識を持つことができるよう活動を続けています。
ガンダーセン氏は経験45年以上の経験を有する原子力エンジニアでもあります。
彼は原子力発電の安全技術に関する特許を有し、原子炉の運転ライセンスを持つ原子炉オペレータであり、アメリカ国内70基の原子炉の設計や設置にも関わりました。
その著書、『福島第一原発 - その真相と展望』日本でベストセラーとなりました。
彼の組織のウェブサイトはfairewinds.orgです。

           

[1]https://www.thejournal.ie/thyroid-cancer-fukushima-nuclear-4364292-Dec2018/

[2]ibid
[3] ‘2019 Annual Report: Fukushima 8th Anniversary’, Simply Info, March 2019, (p.1) http://www.fukuleaks.org/web/wp-content/uploads/2019/03/SimplyInfoOrg_2019_annual_report_Fukushima_finalc.pdf
[4]op. cit. p.18
[5]https://www.nbcnews.com/news/world/fukushima-host-olympic-baseball-softball-tokyo-2020-games-n734796
[6]例えば、2019年3月11日付のガーディアンは福島第一原発事故発生8年を告げる記事を掲載しました( https://kobajun.biz/?p=35657 )が、同日掲載のエチオピアの航空機事故について伝える記事が21,000件シェアされたのに対し、福島の記事のシェア数は756件にとどまりました。


オノ・ヨーコ『平和は力(Peace is Power’)』展覧会(ライプツィッヒ)

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今日でもビートルズの解散を彼女のせいにしているファンと音楽評論家が少なくない

音楽史上最も嫌われている女性の史上最大規模の回顧展を開催

               

                

ドイチェ・ヴェレ 2019年4月3日

             

多少異論はあるかもしれませんが、彼女は音楽史上最も嫌われている女性です。
それでもオノ・ヨーコはジョン・レノンの未亡人といだけでなく、独り立ちしているアーティストであり、50年に及ぶ彼女の作品が現在ライプツィッヒで公開されています。

              

日本生まれアメリカ育ちのコンセプチュアル(概念)アーティストである彼女は、ビートルズの解散の原因を作りだしたと考えられていたために、ある時点では「アメリカで最も嫌われている女性」という評価を受けていました。
彼女の芸術が正当な評価を受けるまでにはずいぶんと遠回りしなければなりませんでした。
さらに未亡人としての彼女はジョン・レノンの遺産を守ってきただけでなく、何十年にも渡って彼女自身の革新的な芸術としてのキャリアを積み重ねてきました。

              

写真 : ライプツィッヒ展覧会『空を開けるための鍵(Keys to Open the Skies)』

             

オノ・ヨーコの作品を展示するためにライプチヒ美術館は2,000平方メートル以上の展示スペースを確保し、これまで日米芸術家の作品展としては最大規模の回顧展を行っています。
小野の長年の友人であり良き相談相手でもあったジョン・ヘンドリクスが展示監督を務め、訪れる人々にこのちょっと風変わりな芸術家の思いが伝わるよう演出しました。

             

展示されているのは今年86歳になるオノ・ヨーコのあらゆる作品で、小ぶりなオブジェクトから展示スペースが埋め尽くされるほど大きな作品から彫刻まで、1960年代に始められた彼女の芸術活動のすべてを見ることができます。
展覧会ではさらにあらゆる種類のメディア - 映画作品、ビデオ、ソロアルバムに加え、滅多に公開されることがない絵画作品も展示されています。

                

▽ 平和を我等に(Give Peace a Chance)

             

           

           

小野洋子を一気に有名にしたのは1969年にビートルズのジョン・レノンとの世界をアッと言わせた結婚でした。
今日でも尚、一部のファンと音楽評論家は伝説的なバンドの解散を彼女のせいにしています。
しかし彼女はただ単に世にも幸運な女性というだけの人間ではありません。
有名なビートルに出会うずっと前から - 若年の頃かられっきとしたパフォーマンス・アーティストだったのです。

           

結婚式の後、1969年3月にアムステルダムでジョンとヨーコがベッドで一週間過ごした『ベッド・イン・フォー・ピース』は、そのフィルムの一部が長らく行方不明になっていますが、その後個人の遺産を整理していて発見されました。
この時、ジョンとヨーコは報道関係者を招待し、膨大な回数のインタビューをこなし、世界平和を訴えました。
この時代はベトナム戦争の真っ只中にあり、戦争の悲惨な状況を伝える映画や写真が世界中を駆け巡っていました。
こうした状況の中、ジョンとヨーコは5月にはモントリオールでも1週間のベッドインを繰り返しました。

            

▽ 出身は特権的階級

             

1933年2月18日オノ・ヨーコが生まれたのは東京の祖父母の家でした。
オノ・ヨーコの家族は日本の皇室のマネーと親密に交際していました。
ヨーコの家族にとって金銭上の問題などは存在しませんでした。
彼女の名は「海の子」を意味するものでしたが、30人も使用人がいる宮殿のような邸宅で成長しましたが、両親と接する機会は稀にしかありませんでした。
父親は銀行家としてカリフォルニアで働いていましたが、彼女は自分の父親とは2歳の時に母が子供達を連れてアメリカに移住するまであったことがありませんでした。

             

子供時代、後にヨーコが平和運動の活動家として活躍するきっかけとなる日本軍による真珠湾攻撃を目撃しました。
その後ヨーコの家族は第二次世界大戦が終了するまで日本には戻りませんでした。
日本の帰国した後彼女は貴族の子弟が通うエリート校に進学しましたが、同じクラスには昭和天皇の子息も通っていました。

              

『Season of Glass』ジョンの暗殺の半年後に発表された作品。
血だらけのジョンのメガネと2人が暮らしていたアパートから眺めるニューヨーク。

            

▽ 始まりはパフォーマンスアーティスト

          

大学への進学と共に彼女はアメリカに戻り、ニューヨーク市の北郊にサラ・ローレンス・カレッジで勉強を始めました。
彼女は哲学、芸術や作曲に興味がありましたが、彼女の大学生活は長くは続きませんでした。
1959年ヨーコは大学を退学し、ビッグアップル(ニューヨーク)の芸術の世界に身を投じました。

             

一人のアーティストとして彼女は、実験的な映画や音楽に挑戦すると共に、フルクサス運動(建築家 ジョージ・マチューナスが提唱した前衛芸術運動)に関わるようになりました。
その分野の垣根を超えたコミュニティには、世界中で即興的な『ハプニングス』を芸術として表現する画家や彫刻家、作曲家、詩人などが集まっていました。
この運動の代表的人物はアメリカの作曲家ジョン・ケージであり、ヨーコは1962年に彼の日本ツアーに同行しました。

          

当初からヨーコはその作品の中で、自分を男女の性別にとらわれない前衛芸術家と既定し、時には裸体や挑発的行為を作品に取り入れることもありました。
これは『いつまでも続く女性を過小評価する社会的格差』を克服するという彼女にとって不可欠な抗議活動の一部をなすものでした。
このことについてヨーコは女性運動のパンフレットに一文を寄せたこともあります。

          

1970年、ヨーコは『レイプ』という題名の23分間のビデオを発表しましたが、これは裸の女性の体の上をハエが這い回る様子を撮影したものでした。

            

写真 : 作品『ヘルメット / 空の断片』

            

▽ ザ・ビートルズ

            

1966年ヨーコはビートルズのジョン・レノンとイングランドに出会いました。
きっかけはジョンがロンドンで開催されたヨーコの展覧会を訪れたことで、ジョンはこの芸術家の作品にすっかり魅了されました。
3年後に結婚した2人は平和をテーマにしたアルバムを複数リリースしました。
1969年にジョンとヨーコが結成したバンドは 『平和を我等に(Give Peace a Chance)』で世界的ヒットを記録しました。

          

ジョン・レノンが公的生活からほとんど引退すると、妻のヨーコは事業経営を引き継ぎ、さらには資産運用者を行い、1980年のジョン・レノンの暗殺の後は、資産管理も行うようになりました。

            

ヨーコは今ではアメリカで最も裕福な女性の一人と見なされています。
その裕福さは『ドラゴンレディ』としての評判をますます高める一方、ドイツの日刊全国紙のディー・ターゲスツァイトゥングが1996年に彼女を称した言葉『ロック・ミュージック史上最も嫌われている女性』という言葉に代表される好ましくない名声も大きくなりました。
今日まで彼女は死んだ夫、ジョン・レノンの人気によって巨額の利益を得たと非難され続けています。

               

               

▽ 合同アート作品

              

ジョンの死後、ヨーコは1995年に日本で再びアーティストとして公の場に姿を現しました。
ドイツとイギリスの様々な美術館は2008年と2009年に彼女の作品の回顧展を開催しました。
ヴェネツィア・ビエンナーレは、イタリアのヴェネツィアで1895年から開催されている現代美術の国際美術展覧会ですが、彼女の生涯の仕事に対しゴールデン・ライオン賞を贈りました。
2012年にはウィーンでオスカー・ココシュカ賞を受賞しました。

                  
                                    

ライプツィヒで開催されたオノ・ヨーコ『平和は力(Peace is Power')』展覧会のため、彼女は水でいっぱいにするオブジェクトを一緒に製作するようドイツの芸術家たちを招待しました。
これはヨーコがその展覧会を合同アート作品発表の場にしようという活動の一環として行われたものです。
彼女はすでに1971年にニューヨークのシラキュースでの展覧会で同様の『水のイベント』 を行っていました。

          

写真 : 2013年にシドニーで公開された作品「We're all water」

               

オノ・ヨーコ『平和は力(Peace is Power')』展覧会のオープニング・セレモニーに参加するためニューヨークからライプツィヒへやってくるかどうかは今の所わかりませんが、この展覧会は7月7日までライプツィヒのMuseumfürBildende Kunstで開催されます。

             

https://www.dw.com/en/peace-is-power-yoko-onos-works-on-show-in-leipzig/a-48178379

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本文中に「ロック・ミュージック史上最も嫌われている女性』という表現がありますが、現役のビートルズを見届けた最後の世代の私も、『レット・イット・ビー』の映画が公開され、そこにオノ・ヨーコが出てくるシーンに嫌悪を感じていた一人でした。

しかしこの記事を読んで、芸術家としてのオノヨーコ氏に初めて出会ったような気がしています。

ジョンと一緒に世界平和の実現に世界で最も活動的だった人物だということを考えれば、そしてビートルズの解散の真の理由はもっと別のところにあったということがわかった今、嫌悪する理由などなかったはずなのですが、自分のどこかにやはり『差別』の感情があったのではないかと反省しきりです。

『令和』を巡っての日本人

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日本のテレビ各局が競うようにして新元号に関わる『報道』を、見ていてうんざりするほど繰り返し取り上げていた理由
『新しい時代を切り拓く』、現在の日本においてその環境は整っているのか

           

           

ジャスティン・マッカリー / ガーディアン 2019年4月3日

           

日本の新しい元号の『令和』は漢字2文字で形成され、読み書きが容易であるという点ですでに確立されている元号命名規則に準拠しています。
しかし今回の命名は数世紀に及ぶ伝統手法を採らずに、中国の古典的文学ではなく日本の古典作品に出典を求めた初めての例になりました。
この文字は8世紀以降に編集された、現存する日本最古の文学作品である万葉集に登場する梅の花をうたった詩の一節から採られたものです。
文脈の中でこの二つの漢字には「幸運」または「縁起の良い」、そして「平和」あるいは「調和」の解釈が充てられます。

         

しかしソーシャルメディアには、『令』の文字が「命令」や「指令」などの熟語の中で使われる場合が多く、政令や法令などにも使用され権威主義的な意味合いがあることに特徴があると指摘する投稿が相次ぎました。
さらに『和』は「大和」に使われ、過去軍国主義に支配されていた時代の日本で多用されていました。

            

日本は世界で唯一元号を使う国ですが、グレゴリオ暦(西暦)も一般的に使用されています。
元号はもともと中国に起源があります。

            

元号制は7世紀に始まって以来、すでに約250の元号が制定された歴史を持っていますが、近代以前は大きな自然災害が発生したり国家的危難に見舞われたりすると時代の気分を変えるために改元されることもありました。
しかし近代になると『一世一元』制が採られ、一代の天皇の間使われる元号は統一されるようになりました。
例えば第二次世界大戦中の日本の天皇には、現在日本国内で裕仁天皇ではなく、昭和天皇という表現が用いられています。

           

この1世紀の間で3度目となる今回の改元で採用された新元号は重要な意味を担わされます。
天皇の生前の譲位は5月1日に行われる予定ですが、日本の近代史の前例同様、改元は新しい時代の気分をもたらすことになるでしょう。
安倍首相は新しい元号は未来への希望とともに、日本の歴史と伝統への誇りをしっかり抱くべきだと語りました。

             

今回の命名では予想外の恩恵を被った例もありました。
西オーストラリア不動産協会(REIWA)は、そのウェブサイトへのアクセスが急増していますが、そのほとんどが日本からです。
つい最近日本のメディアの取材を受けた協会の理事長は、ツイッターに同じ名前の新時代が始まることを歓迎するというコメントを投稿し、フォロワーに対しこれはエイプリル・フールの冗談ではないと念を押しました。

            

これまでの元号と同様、『令和』も時間の経過とともに重要な国内および国内の重要な出来事と密接に関連するようになります。

            

1868年から1912年までの明治は西洋風の近代化の時代として記憶されています。
1926年に始まった昭和は日本の急速な経済成長を象徴する時代ですが、同時に軍国主義の台頭と第二次世界大戦の記憶と切り離して考えることはできません。

            

30年間の平成も昭和同様、相反する二つの感情が付きまといます。平成という時代はバブル経済の崩壊と中国との関係悪化に象徴されるでしょう。
そして東京の地下鉄への1995年のテロ攻撃、阪神淡路大震災、巨大地震、巨大津波が引き金となり福島第一原発の3基の原子炉がメルトダウンした2011年3月の東日本大震災は平成の名とともに永遠に記憶されることになるでしょう。

            

共同通信の調査によると、回答者の39.8%が元号と西暦年カレンダーの両方を日常生活で使い、24.3%が新元号を、34.6%が西暦を好むと答えています。

           

しかしすべての人が月曜日に発表された新しい時代の名前を諸手を挙げて歓迎したわけではありませんでした。
『令和』という文字が第二次世界大戦以前の天皇の存在を絶対とする大日本帝国への回帰を連想させるというのがその理由です。

           

「日本の社会システムはもはや天皇制によって統制されてはいません。」
中国文学専攻の京都大学の興膳宏名誉教授が共同通信にこう語りました。
「年号制はその時代その時代の人々の欲求を反映するべきものであり、なぜその年号が必要なのかということについての議論から始めるべきなのです。」

               

https://www.theguardian.com/world/2019/apr/01/reiwa-how-japans-new-era-name-is-breaking-tradition
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新元号が発表され安倍内閣の支持率が10パーセント近く上がった旨、3日付の新聞が伝えていました。
これほど日本人の政治センスを象徴する出来事はないでしょう。
テレビ局各局が競うようにして新元号に関わる『報道』をこれでもかこれでもかと、見ていてうんざりするほど繰り返し取り上げていた理由がわかったような気がします。

              

政治とは本来、力のあるものはその実力をより公正に発揮できるよう、弱者が様々な狭間に落ち込んで苦しんだり犯罪に走ったりしないよう、地味で誠実な取り組みを続けるべきものだというのが私の考えです。
この地味で苦労ばかりが多い仕事を支えるべきものは自分たちの社会をより良いものにしていきたいという真っ直ぐな情熱のはずですが、現在の日本の政治に見て取れるのは利益誘導、利害優先の在り方です。
それが人間の本然だといえばそれまでですが、歴史上こうした政治を続けた国家が衰退に向かった例が数限りなくあることもまた事実です。

             

しかし多くの日本人は、政治は派手で盛り上がりがあればそれで良いと考えているのかもしれません。
その考えにおいては経済は景気であり、構造的要因を解析して必要などはなく、誰かが派手に金をばら撒いて『景気が良く』なってくれればそれで良い。
福島第一原発事故の被災者の窮状を精査し救済方法を考えるという面倒で気分が暗くなるようなことをするより、オリンピックや万博の類をパアーッと派手にやってみんなで盛り上がった方が気分が良い。

               

神輿を派手に元気にかついで回ればそれが善政だと、考えてはいなくとも感覚的にはそう捉えている人々が多数いるのが日本人のような気もします。
そこにある日本人の『政治センス』は、祭り囃子に置いてけぼりにされることを何より恐れ、肝心の足元で何が起き何が進行しているのかを見ようとしない態度に表れています。

           

70年以上前、日本はこれ以上愚劣な体制はないと表現して良い程の軍国主義国家を作り上げ、近隣諸国の人々に加え自分たちの足元を見ようとしなかった当の日本人自身も塗炭の苦しみを味わいました。
日本人はその歴史をつぶさに検証して今日の教訓とすべきでしたが、今やその検証作業すら妨害しようという勢力が政治の中枢に居座っています。

                 

私たちの周囲に新しい時代を切り拓く環境はあるのでしょうか?

東京電力に原子力発電所を稼働させる資格はあるか?[柏崎刈羽原子力発電所再稼働]

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福島第一の事故原因の究明もできていないのに、原子力発電所の再稼働を東京電力に委ねるべきではない
東京電力の柏崎刈羽原発における事故防止策は単なる対症療法
日本の原子力発電への復帰は安倍政権にとって最優先事項のひとつ

        

ドイチェ・ヴェレ 2019年3月11日

          

福島第一原発事故の8年後、東京電力が運営する柏崎刈羽原子力発電所では現在、再稼働の準備が進められていますが、住民は福島の事故が繰り返されることを何より恐れています。キヨ・デルラーの報告です。

          

数十年前、原子力発電は日本のエネルギー問題と農村部の経済救済のための完璧な解決策であると考えられていました。
福島の隣県である新潟県でも活気を失った柏崎市にとって、柏崎刈羽原子力発電所はまさにその『解決策』に他なりませんでした。
ただし、この原子力発電所を運営しているのは2011年の福島事故を引き起こした電力会社、東京電力です。

          

フル稼働時には柏崎刈羽は世界最大の原子力発電所であり、1,600万世帯に電力を供給することができますが、福島第一原発事故以来、7基の原子炉はすべて止まったままです。
柏崎刈羽は津波による被害を受けた福島第一原発・第二原発を別にすれば、東京電力にとって唯一の原子力発電所です。

          

東京電力はこれまで繰り返し安全手続きの手ぬきを批判され、裁判では被災者住民への賠償を命じられました。

さらに福島第一原発の事故処理作業が大きな頭痛の原因となっている一方、この事故の原因と経過は8年が経った今でも明らかにされていません。

             

▽ 福島第一原発の事故の真相はまだ解明されていない

          

しかし論争が続いているにもかかわらず、2017年日本の原子力規制委員会は、福島第一原発の西方約250 km、日本海に面した場所にある東京電力の2基の原子炉について、再稼働に向けた長いプロセスを開始することを承認しました。
再稼動に向け準備を進めている柏崎刈羽発電所の原子炉6号機と7号機は、福島でメルトダウン事故を起こした原子炉と同型です。

             

今回はすべてが違うものになるだろう、柏崎刈羽工場の玉井俊光副所長は施設の見学に訪れた人々にこう語り、安全を強調しています。
2度目の事故を起こすのではないかという懸念を払拭するため、東京電力は想定される最も高い津波に耐えることができるとする高さ15メートルの防潮堤を建設しました。

          

原子炉建屋は補強され、フィルターが設置されました。東電によればこのフィルターはメルトダウンが発生した場合でも、放射性物質の0.01パーセントだけが大気中に放出されることになっています。
想定される災害に備え、原子炉冷却水を貯蔵する貯水池が2か所設置されました。

          

福島では電源喪失が致命的自体を引き起こしましたが、ここではディーゼル発電機を搭載したトラックの一団が電源喪失時にいつでも緊急の電力を供給できるよう4.2平方キロメートルの敷地を見下ろしながら待機しています。

柏崎刈羽原子力発電所の玉井副所長

            

▽ Win - Winの状況?

               

東京電力の視点では、再稼働は双方にとって好都合な状況を作り出すために必要不可欠です。
「私たちは福島に関する責任を担うという使命を果たさなければなりません。その中には福島第一原発の事故収束・廃炉に要する費用を捻出するということが含まれます。」
玉井副所長がこう語りました。

               

日本政府は福島での事故収束・廃炉と補償に必要な費用を22兆円(1,980億ドル)と見積もったが、シンクタンクの日本経済研究センターは合計で最高70兆円と見積もっています。

               

東京電力はさらに再稼動は日本にとって自立的なエネルギー政策への回帰を意味するものであり、それによって国家の安全保障も貢献し得ると考えています。
東京電力は2つの原子炉を新たに稼働させることで雇用が創出され、地域経済が切実に必要としている経済効果がもたらされると主張しています。

                     

日本海に面する柏崎刈羽原子力発電所には津波の危険が付きまといます

           

▽ 住民の大多数は原子力発電所の存続に反対

            

しかし地元の住民は東京電力のこうした主張をすべて受け入れているわけではありません。
買い物客の姿がほとんど見当たらない地元商店街には経済的効果への期待という言葉は空々しく聞こえます。
かつて賑わっていた町の中心部はシャッターを下ろしたままの商店街と化しています。

            

柏崎市は他の多くの地方都市と同様、人口の高齢化と地方からの人口流出の拡大によって引き起こされた問題に悩んでいます。
この問題の解決策が原子力発電であるはずがありません。

              

2018年の知事選挙で行われた出口調査によると、柏崎市がある新潟県の住民の60%以上が原子力発電所の再稼働に反対しています。
地元住民は再稼働の準備段階においてすでに度重なる東京電力の不手際を体験させられてきました。
2018年12月には原子炉7号機と緊急用電源をつなぐケーブルが原因不明の火災を引き起こしました。
直近の2月28日には停止している原子炉のうちの1基の炉心から放射性物質を含む冷却水の漏洩事故がありました。

              

「正直に言うと今まさに悩み続けているのです。二度と繰り返すな!東京電力は1歩前進するごとに3歩後退しています。」
柏崎市の中心部で寿司店を経営している織部勉氏がこう語りました。
「私たちは何が起こりうるかいやというほど思い知らされたのですから。」

            

「福島で起きたことの原因の究明もできていないのに、だれも原子力発電所の再稼働を東京電力に委ねるべきではないと思います。」
地元の市議会議員でベテランの原子力発電に反対する活動家である竹本和之氏はこう語ります。

          

柏崎刈羽原子力発電所6号機7号機

              

▽ 東京電力の事故防止策は単なる対症療法

          

元東京電力の技術者で柏崎市出身の蓮池徹氏も、柏崎刈羽原子力発電所の安全対策に懐疑的な立場です。
「福島で発生した津波と全く同じものが発生するのであれば、柏崎刈羽原子力発電所はメルトダウンを防止することが可能だと私は思います。でも自然界ではそんなことは起き得ません。東京電力が行っているのは単なる対症療法です。」

           

柏崎刈羽原子力発電所の安全対策には構造レベルの問題すら含まれています。
日本の原子力規制委員会は防波堤が立っている地盤は地震の際に地下の地盤が液状化しやすのに、現状では基礎が浅すぎるため、巨大地震が発生すれば倒壊の危険性があることを指摘しました。

            

「液状化は柏崎特有の非常に厄介な問題です。始めからこのような場所に原子力発電所を設置することは間違いだったのです。」
竹本氏がこう主張しました。

             

そして柏崎刈羽原子力発電所が予想外の巨大地震に見舞われるのは初めてのことではありません。
2007年にマグニチュード6.8の地震がこの地域を襲い、1基の原子炉内で火災が発生しました。
そして3基の原子炉は永久に停止せざるを得なくなったのです。

          

「福島第一原発の事故を引き起こした東京電力に原子力発電所の管理運営を任せて良いのでしょうか?」と語る竹本氏。

▽ 安倍政権は飽くまで原子力発電を推進する構え

           

しかしながらドイツを含む他の多くの先進国が原子力発電の段階的廃止に向かう一方で、日本の原子力発電への復帰は安倍政権にとって最優先事項のひとつです。
安倍首相が2018年に策定した計画では、原子力発電の割合を現在の2パーセントから2030年までに20〜22パーセントにまで増加させるとしています。
一方、再生可能エネルギーの割合は15パーセントから22〜24パーセントに上昇するとみられています。

           

数十基ある日本の原子炉は福島第一原発の事故の後全てが停止していましたが、現在は9基が稼働しています。
柏崎刈羽原子力発電所の場合、発電所を再稼動するかどうかの最終決定は4月に行われる県議会選挙によって選ばれる地元の政治家たちの手に委ねられることになります。

            

https://www.dw.com/en/japans-tepco-fights-for-return-to-nuclear-power-after-fukushima/a-47836968
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ほんとうの「今」を知りたくて、ニューヨークタイムズ、アメリカCNN、NBC、ガーディアン、ドイツ国際放送などのニュースを1日一本選んで翻訳・掲載しています。 趣味はゴルフ、絵を描くこと、クラシック音楽、Jazz、Rock&Pops、司馬遼太郎と山本周五郎と歴史書など。 @idonochawanという名前でツィートしてます。
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