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星の金貨 東日本大震災や音楽、語学、ゴルフについて語るブログです。

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アメリカの原子力施設を襲う大火災〈 老朽化した原子炉からはトリチウム(放射性三重水素)漏出の恐れ 〉

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ニューメキシコ州の山火事(大火災)がロスアラモス国立研究所に迫り、危機に陥っている事は昨日アップしましたが、その後進展はありません。火災は衰える事は無く、研究所側は「危険なものはすべて密閉されている。」という発表を繰り返しています。
一方、ミズーリ川の氾濫による脅威を受けているのが、 ネブラスカ州の2つの原子力発電所です。
こちらは日本時間29日(アメリカ28日)のニュースで「安全は確保されている」状態にあると伝えています。
しかし、原発の立地によっては住民の避難に大変な困難が伴う事がわかってきました。

『今の原子力事故の避難プランでは、増加している人口を避難させることはできない』
- ネブラスカ州フォート・カルフーン原子力発電所の危機 -

AP通信の新たな調査によれば、アメリカ国内に多数ある原子力発電所は、事故の際必要となる避難マニュアルを何十年間も見直していません。
特に地震などの天災によって引き起こされる可能性がある、道路と橋などの損傷についてはほとんど顧慮していないのです。
原子力プラントが老朽化していくのとは対照的に、周辺では一般住宅が立ち並ぶようになり、現在ではその人口はかつての4倍を数えるまでになりました。比例して万が一の際の住民の避難も、ますます難しくなって来ました。
現在、洪水の脅威にさらされている。 ネブラスカ州フォート・カルフーン原子力発電所の周囲の人口は、ここ30年間で41パーセント膨らみました。
「避難プランは更新されましたが、私の意見では、原子力施設の関係者や当局者は、原子力施設に近接している地域の一方的な人口増加の問題を考慮に入れていません。」と、エド・ライマン(憂慮する科学者連盟の研究主幹)は語っています。
アメリカの原子力行政のトップは、福島原発事故の際は在日アメリカ人に50マイル(約80km)より外に避難するように勧めたにもかかわらず、アメリカ国内では政府は原子力事故が起きた際、半径10マイル(16km)外への避難しか求めていません。
ニューヨークのインディアン・ポイント原子力発電所の半径50マイルの住民を避難させるとなると、実に1,700万人(米国人口の6パーセント)以上の人々を移動させなければなりません。

実は、老朽化していく過程で原子力発電所は、重大事故は起きていなくとも、すでに汚染を引き起こしているかもしれないのです。
別のAP調査によれば、トリチウム(放射性三重水素が)米国原子力サイトの四分の三から漏れていたことが判明しました。
連邦政府の監督機関が原子力発電所の認可期間を延長していた間にも、漏出箇所と厳しさは増加しました。
トムとジュディ・ジンマーは、2005年にシカゴの郊外のブレイドウッド原子力発電所のすぐ近くの家に引っ越しました。しかしそれは発電所の所有者が、同発電所においてトリチウムの漏出があった事を発表する直前だったのです。
「トリチウムが何であるかを知りませんでしたが、それが放射性物質である以上、人間の体にとって良くないことは知っていました。」と、トム・ジンマーは言いました。
「私たちの人生を台無しにするたぐいの何かである、とね。」
- 6月27日付ABCワールド・ニュース

ネブラスカ州フォート・カルフーン原子力発電所および80マイル下流のブラウンズビルのクーパー原子力発電所は、ともに耐水装置が正常に稼働しており、現在のところ安全性に問題はありません。
- 6月28日付NBCナイトリー・ニュース

いずれの発電所の周囲でもやはり住民の避難が行われ、不自由な生活を強いられています。
東日本大震災で私たちは地震、津波に福島第一原発の事故による放射能汚染、と三重苦を強いられています。
現在はアメリカでも大火災と原発、大洪水と原発、苦しむのは一般の人々、普通の人々ばかりです。
大都市を中心に有り余る電力を供給し、「快適」な生活を保障してくれるはずだった原子力発電所。
この夏、クール・ビズなんて中途半端なことを言っていないで、暑苦しい都会を抜け出して、緑の木陰で仕事しませんか?

アメリカの原子力施設を襲う大火災 -1マイル先に迫る炎 –

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所要時間 約 5分

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今日はIAEAの調査と発表に対する、英国BBC放送の記事の第2回をお送りする予定でした。ところがアメリカのネブラスカ州にあるフォート・カルフーン原子力発電所には洪水が迫り、水没の危険が迫っていると伝えるABCのニュースが飛び込んできました。
一方、ニューメキシコ州にあるロス・アラモス国立研究所には、折からの大火災が迫っているとのニュース。同研究所は広島・長崎に投下された原子爆弾を製造した場所として有名ですが、現在も一部の核兵器が存在しているようです。
どちらも対応策を取る時間がありましたので、福島第一原発のような事故には発展しないと思われますが、実はフォート・カルフーン原子力発電所の方には、福島第一原発と共通の「老朽原発」に関するある問題がありました。
急遽予定を変更し、今日はロス・アラモスの、明日はネブラスカの危機に関するABCのニュースをご紹介します。
その後、BBCの記事をご紹介させていただきます。
動画とともにご覧ください。

■大火災に脅かされるロス・アラモス研究所
「一万人が避難を開始」
- ABCテレビ・ニュースキャスター : ダイアン・ソイヤー -

もはや手の施しようが無くなったニューメキシコ州の山火事(大火災)は、ロスアラモス国立研究所(多くの危険な放射性物質が収納されている、最新設備の国家安全研究施設の1つ)からちょうど1マイル(1.6km)の地点まで迫って来ました。
炎はニューメキシコの研究施設からは一定の距離を保ったままのようにも見えますが、研究所の職員は風向き次第でどう変わるかわからないと恐れています。
研究所のウェブ・サイトは
「夜通し吹いた北西風が研究所への飛び火を防いでいますが、正午頃には風向きが変わる可能性があります。」と言及。
研究所側は全ての危険な物質は適切に密閉され、格納されている、と声明を発しました。
「対策として徹夜の作業を行い、研究所は遠隔地である南西の領域の、テクニカルエリアへの天然ガスの供給を遮断しました。」
声明はさらに
「すべての危険で放射性の材料が密閉され、格納された状態で残ってはいるものの、適切に保護されます。陽子加速器、スーパーコンピュータなどの主要な設備なども同様です。」と伝えています。
消防士達が火災との戦いを開始すると同時に、研究所では全ての作業を中断しました。

「消防隊にはとっては、非常に長い夜になるでしょう。」と、研究室ディレクターのチャールズ・マクミランは声明の中で言及しました。
ニューメキシコの知事スサーナ・マルチネスは、住民の避難と緊急時対応を万全のものにするため国家警備隊軍を展開したことを発表しました。さらに消防隊は研究室の周囲から延焼する可能性のあるものを取り除くため、予め焼き払った事も発表しました。
知事の要求によって、連邦緊急事態管理局は火災管理特別予算を執行しました(予算は消火活動に必要な経費の75パーセントをまかなうことなります)。
ラス・コンチャス火災(今回の火災の名前)は日曜日午後1時頃に出火したとみられています。InciWebは特殊な情報システムを使って、政府機関からの情報を一般向けに公開していますが、同レポートは、日曜日の気象状況は気温が非常に高く、乾燥し、強い風が吹いていた事を伝えています。
それらが全て、この大火災を深刻化させてしまったのです。

今日の予報は研究室所の敷地を危険にさらす、風向きの変化を予測しています。
研究所の危機管理センターは正常に稼働しており、監視のための航空機が火災の大きさや進行方向を監視するため配備されました。
付近のバンデリア国定記念物や観光地、キャンプ場などにいた人々は、日曜日のうちに避難させられました。また、自主避難勧告がホワイト・ロックとロスアラモスに対して出されています。
環境問題の専門家がその領域に配置され、大気などの測定を行っていますが、火災が発する煙の影響について懸念しています。

ロス・アラモス研究所内の低レベル放射性廃棄物の格納施設

ロス・アラモス研究所内の低レベル放射性廃棄物の格納施設

事故調査・未解決の疑問を放置したままのIAEAの見解〈1〉

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このような弱腰の提言は「決まりきった惰性の産物」

環境問題特派員 リチャード・バック / 英国BBC放送 6月21日

月曜日に集中して行われた作業によって、IAEAは1週間かけて開催された閣僚会議の結果を、興味深いドキュメントにして公にしました。

これは、IAEA加盟各国の政府が、現在稼働中の原子力産業に関する国際規則を、どのように変更するかを決めるミーティングです。
そしてこの25年間で世界最大の原子力事故となった福島第一原発の問題が、こうした動きを決定づけた事は間違いありません。
原子力産業に関する国際規則に何か変化があるとすれば、それはIAEAの調査によってもたらされるはずでしたが、福島第一原発への調査はたいへん軽いもので終わってしまいました。

原子炉を保有するフランスやチェコなどに隣接しているために、その脅威にさらされざるを得ないドイツやスイスの代表は、会議に対して意見を提出しました。
それは、原子炉保有国の隣国の政府は、その原子炉が安全であるかどうかを確認する権利を持つべきである、というものです。
さらに、IAEAの天野事務局長は会議冒頭の演説で、原子炉を保有する国々はIAEAが臨時に派遣する調査団に対し、いつでもその調査を受け入れるべきである、と話しました。
いずれの意見も、原子力の安全性については、その国が総合的に管理する権利を持っていると自覚する、原子炉保有各国の政府が気持ちよく受け入れられる性質のものではない事は明らかです。

こうした意見に対し、6月20日にウィーンで発表された『原子力の安全性に関するIAEA閣僚による宣言』は、原子力事故は国際的な問題に発展しうるものだとし、各国政府と監視機関との協調を強めるべきであると言及しています。そして協調の強化と、国際的な安全専門家による質の高い関与が実現は、原子力の安全に大きく貢献すると述べています。

実際のところは、この宣言の中でか細いながらも将来への保証となっているのは、「適切な原子力災害補償を提供するために、原子力事故で影響を受けるかもしれないすべての国々の懸念について表明できる、グローバルな原子力責任機関の必要性」を認識しているという部分です。
もしこれが無かったら、このような弱腰の提言は「決まりきった惰性の産物」と解釈せさるを得ませんでした。
また、宣言が「行動計画」の草案を準備することを天野氏に求めている事も含め、この中身についてはこの数週間で明らかになるでしょう。

- - - 続く

今日は自然が大好きなイギリス人、その中指揮者としても活躍したヴォーン・ウィリアムズ(1872-1958)の作曲による『揚げひばり』をお楽しみください。

レコードの楽しみ – トーレンスに、SMEに、オルトフォンに……

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所要時間 約 6分

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- すみません、ホントのひま話です -

いつだったか、スピーカーのお話をしました。
わたしの世代は音楽の記録媒体がCDになったのは、社会人になってからしばらくのこと。
それまでは何と言ってもレコードとカセットテープ。
オーディオにそろそろ本格的にはまりだしたとき、それまで使っていた10数万円の国産のダイレクトドライブ・プレーヤー(レコード専門再生装置)よりも、音楽がよりなめらかに、繊細に再生できる装置がある、と聞きつけました。
スイスのトーレンスというメーカーのベルトドライブ(モーターにベルトを引っ掛け、それでレコードをのせたターンテーブルをまわす方式)プレーヤーがそれでした。お値段298,000円、でも悲しいことに、これだけではまだレコードが再生できないのです。まずアームを取り付けます、これがイギリスのSMEというメーカーの120,000円のお品物。次にレコードから音を拾うカートリッジ、これがドイツ・オルトフォン製で59,800円。でもこれでも足りないのです。取り付けたオルトフォン・MkⅡはMCカートリッジといって出力が小さく、オーディオアンプとの間にトランスを接続し、音を増幅させなければなりません。これもオルトフォン製で40,000円。
そしてさらに.......

レコードというのはプラスチック製の円盤なので、必ず「反り」があります。そのため微妙な音のゆがみが発生します。もし、レコード盤を真っ平らにできれば、さらに音が良くなる可能性があります。
これを製品化したのが日本のオーディオテクニカでした。レコードをのせるターンテーブルの上にアルミダイキャスト製の円形の台を設置。レコード盤をのせ、電動ポンプを接続し、レコード盤と台の間の空気を抜いて真空にします。これでレコード盤はアルミダイキャスト製の台に圧着され、ほぼ真っ平らになるのです。驚いたことに、この作業による音質の改善には著しいものがありました。
しかし、レコード盤は先ほども書きましたがプラスチック、こすれば静電気が発生しどうしてもホコリが付着し、再生するとノイズが発生します。今度はアメリカの会社が特殊な溶剤でレコードを洗うとごく薄いコーティングがなされ、静電気の発生を防ぐキットを発売しました。これが15,000円程。以来、暇さえあればレコードを洗う作業に没頭することとなりました。
ではここまでかかった費用を計算してみましょう。
298,000+120,000+59,800+40,000+40,000+15,000=572,800円也
実にスイス+イギリス+ドイツ+日本+アメリカというセットです。

ところが、このセットを組上げて半年も経たないうちに、ソニーが世界初のCDプレーヤーを発売したのです。上位機258,000円、普及機158,000円でした。ブラームスのヴァイオリン協奏曲だけで300枚のレコードを持っている年上の友人が上位機を、私は普及機を発売と同時に購入。ただし、当時はCD一枚が4,200円~3,800円。
さすがに57万もかけたアナログ・プレーヤーは、CDプレーヤーと比較しても音の上で遜色はありませんでした。
しかし、手間が違いました。
CDがトレイにのせた次の瞬間には音を出せるのに対し、アナログの方はレコード盤を専用クリーナーでホコリを取ってから、まず台の上に。ポンプをつないでスイッチを入れ、「ドッドッドッ...」といいながら空気が抜けるのを待ちます。次にプレーヤーを回転させ、回転が安定するまで待ってレコード盤にそっと針 - カートリッジを降ろすのです。
そしてA面B面。30分を超える交響曲なら第2楽章を聴き終えた段階で盤面を上下逆にしなければなりません。するとまた、空気抜きからやり直しです。
やがて発売されるCDが増え、価格も2,800円~2,000円程になった頃には、聴くのはCDばかりになっていました。

ある日、3歳の息子が「ぐーるぐるぐる...」と言いながら、レコードプレーヤーのターンテーブルを指でぐるぐる回しているのに気がつきました。
「こ、これはやめようね...いい子だからね...」
と言い聞かせましたが、また次の日も、
「ぐーるぐるぐる」......
そのうち、ターンテーブルの回転が一定でなくなっていることに気がつきました。
And Now... Et Maintenant... そして今は
CDプレーヤーは既に4代目となる一方、アナログ・プレーヤーのカバーの上にはティッシュペーパーやら使い捨てマスクやらの箱が並べられ、もはや接続もされていないのです。

かつてレコードで持っていて大好きだったのに、今となってはどうしても手に入らない曲。
今日はその中から「時の過ぎ行くままに - As Time Goes By」(映画カサブランカ)を Love Unlimited Orchestra でお聴きください。
オリジナルのバラードより、何か胸に迫る切なさみたいなもの、お感じになりませんか?

好評!「メイド・イン・アメリカ」夏のシリーズ第2回 – たちあがるおばあちゃんたちからのメッセージ –

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『アメリカのスイマー諸君、この夏、はじけなさい!』
- 後編 -

彼女達の「調査」と時を同じくして、ABCの Made in America チームも自身の調査を行うべく、サウスカロライナのマートルビーチの東側に向かっていました。
そこにある[タラ・グリンナ・スイムウェア]という名の小さい水泳着制作会社は、今年25パーセントの成長を達成し、このほど2つの新しい店舗をオープンしました。
デザイナーのタラ・グリンナはおよそ25年前に会社を始めましたが、既製品の水着では体に合いにくい顧客を専門に、顧客ごとにブラサイズを合わせた水着を作りました。 そして15年前にまず卸売りから始めたのです。
しかし、タラ・グリンナだけが米国で水着を製造している唯一の会社ではありません。 ユタ州ソルトレイクシティーの、ライム・リッキー・スイムウェアは、おしゃれでセンスの良い水着を制作しています。デトロイト郊外のエクセレント・スイムスーツはキング(クイーンズ)サイズの水着を専門にしています。それぞれの会社は、個々の顧客のために水泳着をカスタムにデザインし、さまざまな色とスタイルを提供します。
男性に関しては、バードウェルビーチという男性用水着が専門の会社は、1961年にカリフォルニアで創業して以来、同じ柄を使用してサーフィン用の水着を制作しています。
経済の専門家は中国との競争では、カスタマイズこそが鍵であると言っています。
「私たちは売り場に出てこう言うんです、『OK、女性はこういうのがお望みなのよ。試着してみると、必ずどこかに合わないところがあるものなの。ここはへこみ過ぎ、ここは出っ張り過ぎ。』そして直して行く訳です。」
とタラ・グリンナのスポークスマンであるクリスタル・クアンドは語ります。
「私たちは誇りを持って言うことができますよ。『私たちの製品はアメリカ製です。お困りの事があれば、どうぞおっしゃってください。』とね。」
ンジー・リチャードソンは、2年間サバンナ美術大学に通い、仕事を得るためにはニューヨークかロサンゼルスに出るしか無いだろうと考えていました。 彼女は、まさか自分がファッション・デザインの分野で働くことになろうとは考えてもいませんでした。
「私はいつもタラ・グリンナで働きたいと思っていました。自分の得意分野と関連した仕事につくことができて、とてもラッキーです。」

さて、再びこちらはコビーナ、カリフォルニアのYMCA、水泳教室のみなさんはアメリカ製水着を見つけ出し、ご機嫌のご様子。
「とても多くの人々が、不平や文句を言うだけ。」と、マーシャルは言いました。
「でも、彼らは何もしようとはしないのよ。」
「たったこれだけの事だけど、これが私ができる事なの。」

以上が、6月20日放送のアメリカABCテレビの[ワールドニュース・ウィズ・ダイアン・ソイヤー]の翻訳です。
でも、このシリーズを見ていつも思う事なのですが、アメリカの放送は自分たちがするべき事を、よーく考えていると思うのです。
日本のニュースはNHKを筆頭に、たとえば高校生の就職難を度々伝えはしますが、それを解決するために何も提案はしません。
ABCは「私たちアメリカ人ひとり一人が、毎日3ドル33セントのアメリカ製品を購入するようにすれば、アメリカ国内に10,000人の雇用が生まれるのです。」と視聴者に訴えます。
これを見たアメリカ人の何パーセントかは、日常の買い物の中、アメリカ製品を選んで買うようになると思われます。
アメリカ3大ネットワークのひとつが、たった3ドル33セントからの行動を訴えているのです。
3ドル33セントなら、見ているほとんどの人が参加できるでしょう。
実際に、この番組に出演することになった水泳のインストラクターの高齢の女性は、行動を起こしました。
それが放映され、またアメリカ製品を買おう、と心がける人が増えて行くことでしょう。

一方、24日の朝のNHKの報道では、震災と原発事故のために仕事を失ってしまった母親のために、「どうしても県内で就職したい」という福島県の母子家庭の、高校生3年生を紹介していました。
隣県の私たち宮城県人が、東北の人々が、日本人が、自分たちの消費をどこにどう振り向ければ、彼のような高校生の就職の一助を担えるのか?
そんな事は一切放送しません。
最後は彼の高校の3年生全員が、東京のトラックメーカーの工場見学を行うシーンを放映して終わりました。
全国から受験する志望者の中、もし彼が合格できれば『はじめて』彼は職を得る事ができるのだそうです。
「彼が働ける可能性のある職場は、首都圏にしかありませんでした。」
この番組を、立ち上がったあのアメリカのおばあちゃんが見たら、きっとこう言うでしょう。
「どこに解決のヒントがあるの?! 見ている人は、最後まで傍観者のままなの?!」
「何のための、誰のための『報道』なの?!」と。

好評!「メイド・イン・アメリカ」夏のシリーズ第2回 – 立ち上がるおばあちゃんたちからのメッセージ –

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所要時間 約 4分

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『アメリカのスイマー諸君、この夏、はじけなさい!』
- 前編 -

前回(http://kobajun.biz/?p=621とhttp://kobajun.biz/?p=623)みなさんにご紹介した、「メイド・イン・アメリカ」夏のシリーズ第2回です。前回は「アメリカの労働者の雇用に、一番貢献している自動車のブランドは何?」というテーマで前編・後編に分けてご紹介しました。答えは「トヨタ・カムリ」とちょっと意外でしたが、今回は繊維製品のお話です。
アメリカ製ファッションには、ダナキャラン・ニューヨークやアバクロンビー、ナイキなど気鋭のブランドが目白押し、というイメージがあります。ところがABCテレビの「メイド・イン・アメリカ」チームの調査では、意外な事実が明らかに......

私たちアメリカ人ひとり一人が、毎日3ドル33セントのアメリカ製品を購入するようにすれば、アメリカ国内に10,000人の雇用が生まれるのです。
さあ、今日はデイヴィッド・ミューラーがどんな取材をし、どんなお話を聞かせてくれるでしょう?
「メイド・イン・アメリカ」チームは、水泳インストラクターのヘレン・マーシャルを見つけるために早朝、ロサンゼルスの東、コビーナ、カリフォルニアのYMCAに到着しました。
ABC Newsは水泳レッスンとエアロビクスに留まらず、マーシャルが彼女の生徒達に他の「何か」をレッスンしている、という情報をつかんでいたのです。
どうやら彼女は、ABC World News を見る一方、彼女自身の「世界のニュース」を書き綴っていたようです。
彼女は彼女は視聴者から送られるビデオを全てチェックしてきました。テキサスの主婦からの、愛用のカウボーイブーツも海外の製品なら、消防士である彼女の夫の防護服も海外の製品だった、という話も含めて。
ニューヨークのグランド・セントラル駅にやって来ました。
ドイツからやってきた若いカップルに話を聞きました。彼らはアメリカ製品を買いにやって来たようです。
「日本製に、ベトナム製。メキシコ製にジーンズは日本製......」
そして何と、アバクロンビーの袋の中から出て来たTシャツは中国製でした。
「これらの商品を買うために、わざわざやって来たの?ドイツから?」

さて、マーシャルはABC Newsを通じて、アメリカ国内で販売される洋服の98パーセントが海外製品である事、そして中国製が最も多い事を知りました。
たった2パーセントがアメリカ製品なのです。
その事がわかった後、マーシャルは教室にあるメイド・イン・アメリカのラベルを調べました。そしてYMCAに入るとやおらホイッスルを鳴らしたのです。
「メイド・イン・アメリカを見ていて、私は人々が何かを目にしたとき、自然と『大切で意味のある事を、どうすれば自分はできるのか?』と考える、という事に気づき始めたのです。」
そこで彼女は自分の水泳教室について、考えてみました。
「そして私は水着に思い当たったのです。」
彼女は生徒達を水から上がらせ、自分たちが身につけている水着のラベルをチェックさせました。
「生徒達は私が『この人、ちょっとおかくなっちゃったんじゃない?!』という目で私を見たわ。」
調べた結果、水着の生産国はカナダ、中国、メキシコからカンボジアにまで及びましたが、アメリカ製のものは一点もありませんでした。
アメリカ製品を見つけるべく、マーシャルの15フィートの高さのラックの前に集まった彼女達は、やっとひとつのアメリカ製水着を見つけたのです。

【 雨の日と月曜日は 】 降らない雨と降りすぎる雨

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Talkin' to myself and feelin' old
Sometimes I'd like to quit
Nothing ever seems to fit

Hangin' around
Nothing to do but frown
Rainy Days and Mondays always get me down

ひとりごとを言って急に年をとってしまった感じ
消えてしまいたい、って思うこともある
何もかもがしっくり来ない

なすすべも無くうろうろするばかり
何もできずに、不機嫌になるだけ
雨の日と月曜日はいつも私の気を滅入らせる

雨が降ると、なぜか日に一度はこの歌が口をついて出て来ます。
私は別に雨の日がそれほど嫌いな訳ではなく、むしろ休日が終わり、また会社員生活が始まる月曜日の方が Nothing to do but frown なのですが......
ご存知の方が多いと思いますが、この曲【雨の日と月曜日は(Rainy Days and Mondays)】はカーペンターズが1971年に大ヒットさせました。もともとはポール・ウィリアムスというアメリカの男性シンガー&ソングライター(死語ですねえ、もう誰も使わないですねぇ)の歌です。
まあ、その事は今日はこれ以上触れませんが、この「雨」が今年は世界中の人々にとって今、切実な問題となっています。

まず中国。
5月30日のロイター電は「中国中部では過去50年で最悪の干ばつ被害に見舞われ、農業・漁業関係者らからは悲鳴が上がっている。」
と伝え「数週間以内に『恵みの雨』が降らなければ、コメなどの穀物の生産が不可能になる」と続けています。

次にアメリカ。
何度かこのコラムでもお伝えしたアリゾナの大火災を始め、南部を中心に山火事が多発、フロリダ州だけで400もの山火事が発生しています。アリゾナの大火災に対処している消防士の1人は、日本時間で22日朝に放映されたNBCのニュースの中で「雨、雨、雨さえ降ってくれれれば…」
とうめいていました。
23日朝のニュースではテキサスに雨が降ったものの、降雨量は少なく、山火事は一向に衰えず、「too late too little - 遅すぎるし、少なすぎる」と伝えていました。
農業に対する被害も甚大で、この秋には生産量が大きく落ち込む懸念が出てきました。

そして日本。
東日本大震災の被災地が各所で地盤沈下を起こし、特に宮城県内がひどい事はニュースなどでみなさん、ご存知の通りです。
今日も仙台市内は雨が降る度あちこちで大きな水たまりが出現し、人々や車の通行を大いに妨げています。
石巻市などはもっとひどい状況で、震災後3ヶ月を過ぎて、新たな避難を余儀なくされる人々が出てくる可能性があります。

降り続く雨はずいぶんと雨脚が強く、さらなる気がかりは福島第一原発です。
梅雨入り以前にすでに、たまり続ける汚染水の行き場が無くて、困っていたはず。
そこに今、この大雨が降り続いている事を思うと......

しかも雨が降る度に、放射線に汚染された地区が増えて行きます。
福島、宮城、茨城、栃木、千葉などの農家の方々は、秋の収穫がきちんとできるのかどうか憂い顔です。

降らない雨と降りすぎる雨。

この秋、日本への食糧の供給元のアメリカと中国の供給能力が不安定になったら...
その上、日本の穀倉地帯が放射能汚染のため収穫が大きく落ち込んでしまったら...

一刻の猶予も、という状況のはずなのに、対処すべき政治の方は
Hangin' around
Nothing to do but roar
JIMIN and MINSHU always get me down
※roar : どなる、わめく、叫ぶ

気を取り直して、若き日、いや在りし日のカレン・カーペンターが歌い上げる
【 雨の日と月曜日は 】をお聴きください。
今日お話ししたような事、何も解決はしませんけど......

他に代わる者のいない、ある偉大な演奏家の死を悼んで – クラレンス・クレモンズ追悼 –

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one and only という英語は、最近では日本語のひとつになりつつあります。
「他に例を見ない、第一人者」をさす言葉ですが、アメリカNBCのナイトリー・ニュースは「脇役」と言っても良い、あるサックス奏者の死を追悼していました。
実はわたし自身にとっても、彼は脇役ではあっても、心に深く刻み込まれた存在であった事をこのニュースによって、改めて思い知らされたのです。
ニュースの中でキャスターのブライアン・ウィリアムズ氏は、下に訳したように、いつになく思い入れ深いコメントをしています。
それもそのはず、調べてみるとウィリアムズ氏は1959年生まれ、高校2年生ぐらいのときにブルース・スプリングスティーンのブレイクに出会っている事になります。
当時私は大学浪人生、自分の人生に対しても、世の中に対しても悶々としていました。
そんな時、ブルース・スプリングスティーンの「明日なき暴走(Born to Run)」のアルバムが発売されたのです。タイトル曲の中の体の中からしぼり出すような、叫ぶようなブルース・スプリングスティーンの歌と、悶々としているもの全てを切り裂くような、吹き飛ばすようなクラレンス・クレモンズのサックス演奏は、たちまちに私の心をとらえました。
知恵も力もお金も無く、ただ矛盾だけが見えるたくさんの10代後半から20代の若者が
「......今すぐ、この荒んだ都会から逃げ出さないと、俺たちまでだめになってしまう。」
という歌詞に共鳴したのではないでしょうか。
以来、ブルース・スプリングスティーンはアメリカの「顔」にまで上りつめましたが、日本の若いミュージシャン達にも大きな影響を与えました。
今日はそのクラレンス・クレモンズ追悼のニュースをご覧ください。

『昨日、私は、多くの他の人々と共にジャージー川の岸にたたずんでいました。
私たちはアズベリーパークで、子馬の石像に引き寄せられていきました。
まさしくEストリート・バンドと同じ名前の遊歩道、そしてバー。
昨日、人々は6月18日にこの世を去ったクラレンス・クレモンズを偲ぶために、それらの場所に集まったのです。
ブルース・スプリングスティーンの伴奏者として、サックス奏者として、そして友人として40年間彼を支え続けて来ました。
居合わせた多くの人々と一緒に、私は彼に捧げられた写真、キャンドル、そして花の写真を撮影して来ました。
偉大な音楽奏者の死によって、ステージで作られてきた数多くのすばらしい音楽の代わりに、悲しみと追悼の気持ちで心の中がいっぱいになった一日でした。
多くのロックバンドにはサックスプレーヤーはいません。ましてクラレンス・クレモンズのようなサックス奏者を擁するバンドは皆無です。
バンドの名前はブルース・スプリングスティーン&Eストリート・バンドですが、その音楽はきわめて特徴のあるものでした。
真鍮のサキソフォン同様、輝くような彼の演奏はバンドの大きな売りであり、彼は真に偉大な演奏者でした。
彼らがデビューした1970年代にあっては、こうした演奏スタイルは珍しいものでした。

それは市民権運動時代のすぐ後にやって来ましたが、ブルース・スプリングスティーンが音楽シーンに躍り出てきたとき、私たちは時代が大きく動いた事を感じ取りました。
クラレンスの演奏はたちまち私たちの心をとらえました。
クラレンスがバンドに加入したことで、ブルース・スプリングスティーンの音楽も大きく変わりました。
彼は音楽シーンのひとつの象徴であり、その音楽は一度聴いたら忘れられないものでした。
クラレンスとブルースは固い絆で結ばれた兄弟のようであり、常々クラレンスはそれはかけがえの無い男同士の友情であると言っていました。

クラレンスとブルースは伝説にふさわしい存在でしたが、私たちが書いたり話したりしたりするよりも、ずっと偉大な存在であったのです。
彼にありがとうと言わせてください、そして本当に愛していたと。

彼はバージニア州ノーフォークの海産物業者の息子でした。彼は体格が大きく、ステージでも大きな存在でしたが、実際メリーランドで大学のアメリカン・フットボール選手として活躍していました。しかしクリーブランド・ブラウンズの選手としてNFLで活躍する直前、自動車事故でひざを痛めてしまい、管楽器奏者として身を立てる事を決意したのです。
そして父の日の日曜日、アズベリーパークに集まった多くの彼のファンたちが、彼の演奏を二度と聴けなくなってしまった事に思いをめぐらせていました。 

男性「彼にはもう会えない、つらい事だよ」
女性「彼の死でひとつの伝説が終わってしまいました。」

撮影から36年が経った一枚の写真の中、「明日なき暴走(Born to Run)」のアルバムジャケットの写真で、ブルース・スプリングスティーンがクラレンス・クモンズに寄りかかっていますが、実際、彼に多くを負っていました。Eストリート・バンドにおける巨大な岩のような存在だったのです。

これから「ジャングルランド(ブルース・スプリングスティーンの曲のタイトル)」のような世界で私たちが生きてゆく時の支えを、私たちは何に求めれば良いのでしょうか?

簡単には割り切れない気持ちです。
ひとり一人のファンにとってもそうでしょう、偉大なサックス奏者クラレンス・クレモンズが69歳で逝ってしまった事は。

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アリゾナの大火災とマケイン上院議員 秘められたストーリーは?!

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アメリカは来年2012年に大統領選挙を控え、その前哨戦が活発になって来ました。
ニュース番組では「オバムニケア」なんて聞き慣れない言葉も飛び出しています。これは現在オバマ大統領と所属する民主党が成立を目指している医療保険制度が、もともとは対立する共和党のロムニー・マサチューセッツ州知事が最初に提唱したものだからです。
オバマ+ロムニー+ケア=オバムニケア

ところでアメリカでは6月初めから大規模な山火事が合衆国最南端のアリゾナ州を襲っています。
アリゾナはフェニックスに原子力発電所もあり、福島第一原発の事故もあり、アメリカ中が火災のこれ以上の拡大に重大な懸念を抱いています。
そんな中、共和党のマケイン上院議員が、この火災の原因について現地に赴いて調査・発表した内容が波紋を広げています。

ご存知の方も多いと思いますが、マケイン上院議員はベトナム戦争の際、米軍パイロットとして戦闘中に撃墜され、当時の北ベトナムに連行され数々の拷問を受けました。帰国後専門治療を必要とする程ダメージを受けたのですが、その後、政界に進出しました。
今度はアラブのテロリストと鋭く対立、個人的に標的にされるなどし、「暗殺者」などの作品で有名な小説家ロバート・ラドラムのいくつかの作品は彼がモデルだと言われています。小説の中では家族を大切にしつつも、巨大な暴力に敢然と立ち向かう硬骨の人として描かれています。

その彼がこのタイミングで、この発言。
他の政治家の発言ならそれほどの興味は無かったのですが、なんだか隠されたストーリーがありそうですよね。
6月19日付のアメリカABCテレビのニュース記事(http://abcnews.go.com/US/john-mccain-claims-illegal-immigrants-started-arizona-wildfires/story?id=13879568)を全文訳しました。なお、『ワーロウ』火災、『モニュメント』火災などという名前が出て来ますが、アメリカ人がハリケーンに名前を付けるのと同様、大火災にも名前を付けてしまったようです。
それでは、動画とともにご覧ください。

[ アリゾナの大火災は不法移民が引き起こしたもの、というマケイン上院議員の主張に森林警備隊が反論 ]

アメリカ森林警備隊のある高官は今日、マケイン上院議員が指摘するような不法入国者がアリゾナ州の山火事のいくつかの原因を作ったという証拠は無い、とコメントしました。
押し寄せる山火事に対応している連邦政府の対策班の広報官のトム・バーグランドは、マケイン上院議員の土曜日の視察の際に話した、山火事の原因が「人為的なもの」と明らかにした際の「人為的」、とりわけ「キャンプファイアーの火からの飛び火」とは、岩で囲われたたき火から火の粉が飛んだ事を意味する、とコメントしました。
2つの「興味深い事実」という言及についても、現在のところは容疑者を特定するという事ではない、とバーグランドは話しました。土曜日にマケイン上院議員が記者会見で話したように、火災が不法入国者によって引き起こされたという実質証拠があるのかどうか尋ねられた際、バーグランドは「現在のところ、まったく存在しない。」と否定しています。
「私が懸念しているような証拠は存在しないし、そのような事実を指し示す何も明らかになった訳ではない。」と彼は語りました。
「とりわけ国境を不法に越えて来た人々によって火災が引き起こされた、という充分な証拠が存在する国境沿いのエリアに我々は関心を持っています。」記者会見の席上、マケイン上院議員はCNNの質問に対しこう答えました。
「こうした問題が発生しないように、国境の管理を徹底すべきです。」
「彼らは他の仲間に合図を送るために火をつけ、そして国境警備隊と当局の目を紛らわすために火を燃やし続けたのです。」
ラテン系移民の立場を擁護する人々が提示を求めたにもかかわらず、マケイン上院議員は彼の主張を裏付ける証拠は一切提示しませんでした。

2010年に民主党候補としてマケイン候補に敗北した、市民権運動家のランディ・パラッツはマケインの主張を「軽率で根拠の無いもの」と直ちに否定しました。
「現在のアリゾナでは、この手の扇動を行う事はきわめて容易なのです。」
「マケイン上院議員による、こうした政治的な手法には限度というものがありません。」ラテン系住民のための国の政策決定機関の長であるアンジェロ・ファルコンはCNNの取材にこう答えました。
「証拠が無いのなら、今回の犯人は宇宙から来たエイリアンの仕業だと言う方がまだましです。」

InciWebによると、(天災を追跡するオンラインデータベース)によれば今回の大火災は511,118エーカー(約204,400ヘクタール)の土地を灰にしてしまいました。
6月18日、アリゾナ州当局によればその面積は州の約38パーセントにあたりますが、当局は現在激しい風に関して心配しています。 アリゾナ州の境界から7マイル離れたところに位置した、ルーナ(ニューメキシコ州)の200人の居住者が土曜日に避難しました。
『ワーロウ』火災は現在アリゾナで発生している5つの山火事 - 大火災のうちのひとつであり、先週、数多くの家を灰にした南アリゾナの『モニュメント』火災を含んでいます。

後悔のゴルフ〈10〉 これほど見事に後悔を克服したのは見た事がありません! – 第111回全米オープン・ゴルフ –

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ローリー・マキロイ22歳のメジャー初制覇

大統領や政治家がよく訪れる事で知られる、コングレッショナル・ゴルフコースで開催された第111回全米オープンでのローリー・マキロイの優勝は、明からに人々が期待し望んでいたものでした。
彼のコングレッショナルにおける初のメジャー制覇は、まったく揺るぎのないものでした - マキロイは最終日69で回り、16アンダーでフィニッシュ、2位のオーストラリアのジェイソン・デイに8打差という大差をつけました。
全米オープンで16アンダーのスコアを出すという事は、これまでまだ誰も達成した事がありません。伝説となっているペブルビーチで2000年に開催された大会で、タイガーウッズが優勝したときの15アンダーを上回るスコアです。
勝利に対する彼自身の喜びの表現は抑えたものでした。控えめな22歳は最終ホールのパーを決めると、握りしめた拳を7回程降りましたが、大声で叫んだり、拳を突きあげたりはしませんでした。大きく微笑んだだけでした。
でも彼の父親とは大きく腕を広げて抱擁し合いました、この特別な日をかみしめあうように。
この勝利は彼にとって2009年のウェルズファーゴ選手権以来、生涯3度目のものです。昨年の全米オープンは予選落ちしましたが(同じ北アイルランド出身で、友人でもあるグレアム・マグドウェルの優勝を見守りました)、そこからの彼のメジャー大会における戦績は賞賛されるべきものであったと言えます。
マキロイは初めて参加したメジャーである全英オープン(7月)では63位タイでしたが、昨年の大会では3位タイ、続くメジャー大会であるPGAチャンピオンシップ(8月)では最終の72ホール目でパーを逃し、惜しくもプレーオフには進めませんでしたが、3位タイという成績を収めています。
そして今年のマスターズの3日目まで4打差の首位、という成績はほめられるべきものです。
3度メジャーを制しているパドレイグ・ハリントン(アイルランド)はこう語っています。
「今のローリーは、実力においてもうかつてとは別人だ。他の同世代の競争相手は皆メジャーの制覇には失敗している。ローリーは最早一周以上、彼のライバルたちを引き離している。」

ここまでが全米オープンを主催するアメリカPGAツアーの、公式ホームページに掲載された記事を翻訳したものです。
しかしこのローリー・マキロイ程見事に、「後悔」を「達成」に変えてしまったゴルファーはちょっと見当たりません。
記事中でも触れられていますが、今年4月に開催されたメジャー第一戦・マスターズでも彼は最終日を首位で迎えました。ところがその最終ラウンドで80という、プロとしては「恥ずかしい」スコアを叩いてしまいました。体調が悪かったのか、心ができていなかったのか、マキロイのフォロワーではないので残念ながらわかりませんが、少なくともその日、その週、彼は繰り返し後悔していた事でしょう。
しかし、この22歳の若者は見事今年のメジャー第2戦でその後悔を克服してしまったのです。
マスターズはスコアをどんどんのばして行く大会、全米オープンは如何にスコアを崩さず踏みとどまるかの大会だと言われています。その大会で4日間スコアを伸ばし続けて行ったのですから、最早参加全選手が脱帽する他無かったと思います。
PGAツアーの公式ホームページのトップには、マキロイの優勝を讃える写真が次々とアップされています。

しかし、22歳、弱冠22歳です。
みなさんの22歳はいかがでしたか?
ちなみに22歳の私は許せないくらいのアホウでした - ゴルフには関係なく - そして今でも許してはいないのですが。
P.ハリントン選手が話す「他のライバル」の中には、我らが石川遼選手もはいっている訳ですが、今回の全米オープンでは何よりも、このマキロイ選手の見せた意地と努力が最大の刺激になったのではないでしょうか?

それでは最終日のハイライト(と言っても、マキロイ選手しか映っていませんが)をご覧ください。
それにしても、父と息子の抱擁シーン、ほんとにうらやましい......

  ゴルフ 

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ほんとうの「今」を知りたくて、ニューヨークタイムズ、アメリカCNN、NBC、ガーディアン、ドイツ国際放送などのニュースを1日一本選んで翻訳・掲載しています。 趣味はゴルフ、絵を描くこと、クラシック音楽、Jazz、Rock&Pops、司馬遼太郎と山本周五郎と歴史書など。 @idonochawanという名前でツィートしてます。
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