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アリゾナの大火災とマケイン上院議員 秘められたストーリーは?!

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所要時間 約 6分

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アメリカは来年2012年に大統領選挙を控え、その前哨戦が活発になって来ました。
ニュース番組では「オバムニケア」なんて聞き慣れない言葉も飛び出しています。これは現在オバマ大統領と所属する民主党が成立を目指している医療保険制度が、もともとは対立する共和党のロムニー・マサチューセッツ州知事が最初に提唱したものだからです。
オバマ+ロムニー+ケア=オバムニケア

ところでアメリカでは6月初めから大規模な山火事が合衆国最南端のアリゾナ州を襲っています。
アリゾナはフェニックスに原子力発電所もあり、福島第一原発の事故もあり、アメリカ中が火災のこれ以上の拡大に重大な懸念を抱いています。
そんな中、共和党のマケイン上院議員が、この火災の原因について現地に赴いて調査・発表した内容が波紋を広げています。

ご存知の方も多いと思いますが、マケイン上院議員はベトナム戦争の際、米軍パイロットとして戦闘中に撃墜され、当時の北ベトナムに連行され数々の拷問を受けました。帰国後専門治療を必要とする程ダメージを受けたのですが、その後、政界に進出しました。
今度はアラブのテロリストと鋭く対立、個人的に標的にされるなどし、「暗殺者」などの作品で有名な小説家ロバート・ラドラムのいくつかの作品は彼がモデルだと言われています。小説の中では家族を大切にしつつも、巨大な暴力に敢然と立ち向かう硬骨の人として描かれています。

その彼がこのタイミングで、この発言。
他の政治家の発言ならそれほどの興味は無かったのですが、なんだか隠されたストーリーがありそうですよね。
6月19日付のアメリカABCテレビのニュース記事(http://abcnews.go.com/US/john-mccain-claims-illegal-immigrants-started-arizona-wildfires/story?id=13879568)を全文訳しました。なお、『ワーロウ』火災、『モニュメント』火災などという名前が出て来ますが、アメリカ人がハリケーンに名前を付けるのと同様、大火災にも名前を付けてしまったようです。
それでは、動画とともにご覧ください。

[ アリゾナの大火災は不法移民が引き起こしたもの、というマケイン上院議員の主張に森林警備隊が反論 ]

アメリカ森林警備隊のある高官は今日、マケイン上院議員が指摘するような不法入国者がアリゾナ州の山火事のいくつかの原因を作ったという証拠は無い、とコメントしました。
押し寄せる山火事に対応している連邦政府の対策班の広報官のトム・バーグランドは、マケイン上院議員の土曜日の視察の際に話した、山火事の原因が「人為的なもの」と明らかにした際の「人為的」、とりわけ「キャンプファイアーの火からの飛び火」とは、岩で囲われたたき火から火の粉が飛んだ事を意味する、とコメントしました。
2つの「興味深い事実」という言及についても、現在のところは容疑者を特定するという事ではない、とバーグランドは話しました。土曜日にマケイン上院議員が記者会見で話したように、火災が不法入国者によって引き起こされたという実質証拠があるのかどうか尋ねられた際、バーグランドは「現在のところ、まったく存在しない。」と否定しています。
「私が懸念しているような証拠は存在しないし、そのような事実を指し示す何も明らかになった訳ではない。」と彼は語りました。
「とりわけ国境を不法に越えて来た人々によって火災が引き起こされた、という充分な証拠が存在する国境沿いのエリアに我々は関心を持っています。」記者会見の席上、マケイン上院議員はCNNの質問に対しこう答えました。
「こうした問題が発生しないように、国境の管理を徹底すべきです。」
「彼らは他の仲間に合図を送るために火をつけ、そして国境警備隊と当局の目を紛らわすために火を燃やし続けたのです。」
ラテン系移民の立場を擁護する人々が提示を求めたにもかかわらず、マケイン上院議員は彼の主張を裏付ける証拠は一切提示しませんでした。

2010年に民主党候補としてマケイン候補に敗北した、市民権運動家のランディ・パラッツはマケインの主張を「軽率で根拠の無いもの」と直ちに否定しました。
「現在のアリゾナでは、この手の扇動を行う事はきわめて容易なのです。」
「マケイン上院議員による、こうした政治的な手法には限度というものがありません。」ラテン系住民のための国の政策決定機関の長であるアンジェロ・ファルコンはCNNの取材にこう答えました。
「証拠が無いのなら、今回の犯人は宇宙から来たエイリアンの仕業だと言う方がまだましです。」

InciWebによると、(天災を追跡するオンラインデータベース)によれば今回の大火災は511,118エーカー(約204,400ヘクタール)の土地を灰にしてしまいました。
6月18日、アリゾナ州当局によればその面積は州の約38パーセントにあたりますが、当局は現在激しい風に関して心配しています。 アリゾナ州の境界から7マイル離れたところに位置した、ルーナ(ニューメキシコ州)の200人の居住者が土曜日に避難しました。
『ワーロウ』火災は現在アリゾナで発生している5つの山火事 - 大火災のうちのひとつであり、先週、数多くの家を灰にした南アリゾナの『モニュメント』火災を含んでいます。

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ほんとうの「今」を知りたくて、ニューヨークタイムズ、アメリカCNN、NBC、ガーディアン、ドイツ国際放送などのニュースを1日一本選んで翻訳・掲載しています。 趣味はゴルフ、絵を描くこと、クラシック音楽、Jazz、Rock&Pops、司馬遼太郎と山本周五郎と歴史書など。 @idonochawanという名前でツィートしてます。
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