今年は、アメリカでミシシッピ川が1927年以来という大氾濫を起こしました。この冬の豪雪の雪解け水に加え、4月中旬から続いた大雨が原因のようです。米最長のミシシッピ川沿いの広い地域が浸水し、大水はさらに下流のミシシッピ州、ルイジアナ州の穀倉地帯を襲う見通しで、被害はさらに拡大すると予測されています。全長が6,000キロ以上と、稚内から鹿児島まで日本列島を3回行ったり来たりできる長さを持つミシシッピ川は、水源地から河口まで水が到達するのに約90日かかるそうです。
さらに今度は全長4,000キロを超えるミズーリ川で氾濫の危険が迫っており、ミズーリ川は前述のミシシッピ川の「支流」ですから、この後ミシシッピ川での氾濫の危険の緊迫度が増すかもしれません。
そして6月にはいり、今度はアリゾナとニューメキシコの州境では山火事が猛威を振るっています。
アメリカの3大ネットワークの看板ニュース番組は日本での東日本大震災以来、竜巻の異常発生、ミシシッピ川大氾濫、ミズーリ州ジョプラン市の竜巻被害と大きなニュースが続き、次々 Special Edition を制作・放映する事態となっています。
今回はこうした災害に関する用語を特集します。
◇massive earthquake(まっシヴ アースクエイク - ひらがな部分にアクセント)
巨大地震
massive には単に大きい、というだけでなく、強力でスケールが大きい、という語感もあります。今回の津波、4月末にテキサス州など全米の3分の1の州を襲った竜巻(tornado - トーねイドー)トルネイドなども massive でした。earthquakeは文字通り地球が震える、地震です。
◇disaster(ディざスター)
大災害
今回の東日本大震災は米国3大ネットワークのABCニュースでは
The disaster in the Pacific Oceanと表現、もうひとつのNBCニュースでは
Japan's devastating earthquake and tsunami
と表現しています。
◇devastating(でヴァスてぃティング)は破壊的な、圧倒的な、という意味ですが、それほど使われる単語ではないのですが、ここのところ頻出する結果となっています。disaster とあわせてを覚えてください。
5月11日のNBCニュースHPからの例文です
The neediest victims of Japan's devastating earthquake and tsunami have yet to receive much of the record $2.2 billion aid two months later.
困窮しきっている日本の巨大地震・巨大津波の被害者たちは2ヶ月たった今でも、220億ドルという記録的な援助金を、まだほとんど受け取っていません。
6月7日時点でも、宮城県の被災者のほとんどが世界各国・日本各地からの義援金を受け取っていない事が明らかとなっています。
◇evacuation(エゔぁキュエイション)
避難,疎開,退避
〈3〉でご紹介した evacuate 避難する の名詞形です。
evacuation orders
避難命令
この単語はアメリカの報道では頻出単語になってしまいました。
◇emergency(イまージェンシー)
緊急[非常]事態,突発事件に関するもっともスタンダードな表現です。
an emergency hospital
救急病院(▼救急車はan ambulance)
during a national emergency
国家有事の際
rise to [=deal with] an emergency
緊急[非常]事態に対処する
declare a state of emergency
非常事態を宣言する
この場合の state は「状態」という意味で、国家という意味ではありません。
何だか福島第一原発の事をいろいろ思い出してしまうので、今日はこの辺りで切り上げましょうか?
では [Out of Control - 手がつけられない]という題の山火事に関するNBCのニュースをご覧ください。
Visit msnbc.com for breaking news, world news, and news about the economy
ここの所ガソリンの値段が乱高下して生活に不安を与えています。
そこで今回は、物価や買い物に関する英語について覚えちゃいましょう。
gouge(がウジ - ひらがな部分にアクセント)
このような単語は辞書で引いても、最初に「まる鑿」なんて意味が出て来て、全然重要単語には見えませんが、時々名詞の gouging の形で出て来ます。
意味は「便乗値上げ」「ゆすり」「詐欺」などの意味。ただ、詐欺になると fraud の方が多用されます。
Is this gouging ?!
これって便乗値上げじゃないの ?!
イズ・ディス・ガウジング ではなく、イズ でぃッス がウジング?
He got money by fraud.
彼は金をだまし取った。
ヒー がット マニー バイ フらード
ネットの世界にもたくさんいるので、気をつけましょう。
sky-high(スかイはイ - ひらがな部分にアクセント)
本来は空まで高く、非常に、などの意味がありますが、今回のようにガソリン価格が「あり得ないほど高く」なったりしたときにこの表現が出て来ます。
sky-high inflation
天井知らずのインフレ
スかイはイ インふレーション
price(プらイス - ひらがな部分にアクセント)
価格、これはみなさんご存知だと思いますので、ニュースで頻出する言い回しを。
market price 市場価格
price of commodities 物価
最近、商品取引相場などで日本でも使われるようになったコモディティ、本来は『役に立つもの、値打ちのあるもの - 儲かるもの』という意味で、転じて先物取り引きの砂糖や大豆のような『商品価値のある品物』のことを言います。
a retail price 小売価格
a cost price 原価
a set price 定価
any price は少し「価格」という意味からは離れて「どんな対価を支払っても」という意味で使われます。さらに否定分に使われると、
I will not have it at any price,
どんなに安くたって、それはいやだ。
と、なります。
英語は広い意味での Vocabulary、つまり単語だけでなく、熟語を覚える事で幅がグンと広がります。
個人的な意見ですが、文法は後付けでも大丈夫だと思います。
今日は昨日ご紹介した Laughter in the Rain の、ニール・セダカが歌うオリジナルの方をお聴きください。
とってもいい曲でしょ、35年以上も前の曲ですけど。
それにこの動画、というかスライドショー、ちょっと恥ずかしい、だけど見ているうちに不思議と感動するんです。
歌詞のサビの部分、訳しましょうか?
Oo, I hear laughter in the rain
Walking hand in hand with the one I love
Oo, how I love the rainy days
And the happy way I feel inside
雨の中から、笑い声が聞こえる
愛する人と手をつないで歩いている時に
どれほど僕は雨の日を愛していることか
そして心の中に現れた幸せのゆくえを
これまでは、英語ニュースで頻出する単語を取り上げていましたが、今日からは一番新しいニュースを取り上げ、解説しながら英語のマスターに挑戦しましょう。
前にもご紹介しましたが、取り上げているNBC Nightly News with Brian WilliamsはPodcastの他、http://www.msnbc.msn.com/id/3032619/ns/nightly_news/でも視聴可能です。
以前は ABC world News もVideo Pod Cast だったのですが、ここの所オーディオ・ポッドキャスト(音声のみ)しか配信されていないので、しばらくはNBCのブライアン・ウィリアムズさんと一緒に我々の英語を上達させる事にしましょう。
ブライアン・ウィリアムズさんは東日本大震災の報道が山場を越した後も、度々日本の被災地を取り上げ、日本のために祈ってくれていました。
それでは5月12日木曜日のNBC Nightly News with Brian Williams のニュースを見ながら、英語ニュースのマスターに挑戦することにします。
ここ一週間程、アメリカの報道番組では1927年以来というミシシッピ川の氾濫がトップニュースになっていますが、今日もトップニュースはこのテーマ。
2部に分かれていて、前半が現状と困窮する人々、後半は原因と今後の予測になっています。
まずはリード部分です。
While officials make tough choices about where to direct overflowing water as the Mississippi river flood crest continues to roll south, communities downriver are preparing for the worst--while others upriver are already facing it.
南部を水浸しにしながら水かさを増し続けるミシシッピ川の洪水を、当局がどこへ導くかで難しい選択を迫られている間、
上流の自治体はすでに困難に直面させられ、その間下流の自治体は最悪の事態に備え準備を進めている。
officialは役人、官僚ですが、この場合は当局や為政者と訳した方がわかりやすいでしょう。
tough choice タフな選択 = 難しい選択、ちょっとかっこいい言い回しですね、ぜひ覚えましょう。
where to direct overflowing water 氾濫する水を導くべき場所
where toで何々すべき場所、directは指揮者directorの指揮する、指図する、の意味ですoverflowing waterを指揮する訳ですね。
While officials say they don't expect for communities south of the Morganza Spillway to be forced to evacuate if the Army Corps opens the spillway, residents are being urged to plan ahead for the possibility.
当局は「仮に陸軍の部隊がモーガンザ放水水門を開けて放水しても、南側の地域の人々が避難に追い込まれる事態にはならないと予想している。」と言っているにも関わらず、該当する地域は水没の可能性に対するプラン作りを急いでいる。
先ほどwhileが出て来たときは何々の間、の意味だったのに、今度は何々にも関わらず、の意味で出て来ました。
英語の試験みたいですね、ヒッカケ問題?
expect for ◯◯○ to △△△
この場合のfor はあまり使われない表現だと思うのですが、通常は
I expect him to come.
彼は来ると思う。
の様に使います。
evacuate(エゔぁキュえイト)
(危険な地域などから;安全な場所へ)立ち退かせる,避難させる,救出する
の意味ですが、この単語は東日本大震災の報道でも、アメリカの15の州を襲った竜巻の報道でも多用されていました。
be urged to △△△
△△△する事に駆り立てられる、急がされる、の意味です。
plan ahead だけでも「急いで計画する」の意味ですから、be urged to が組み合わされる事で「非常に焦って」いる様子が伝わって来ます。
現在ミシシッピ川流域は1927年以来(昨日の日本の新聞社の記事には「1937年」と10年間違っている報道がたくさん見られました)という大洪水に見舞われ、Illinois / Missouri / Kentucky / Arkansas / Tennessee / Louisiana / Mississippi の7州が水没などの危機にさらされています。
第2部[River Rising]で、原因については、この冬のミシシッピ川の水源を形成する各州の降雪量が軒並み例年の200パーセントだった事が表形式で紹介されています。それにしても、冬の大豪雪でアメリカの北部諸州は打撃を受けましたが、今度は降り積もったその雪が溶けて南部諸州が洪水に見舞われる、という往復ビンタのような災害のメカニズム。
自然とは容易ならないものである事を2011年、日本とアメリカは思い知らされてしまいました。
この他、
Bin Laden's Journal ビン・ラディンの日誌
what his plan againt the world and US
世界とアメリカを敵に回して、ビン・ラディンは何をするつもりだったのか?!
などのニュースが取り上げられていますが、あまり長いと嫌われるので、今日はこの辺で......
See You tomorrow, thank you for watching!
英語を聴いていて、わからなくなるきっかけというのは、実は簡単な単語の意味の取り違いによるものが多いのです。
1. address (アッドれス --- ひらがなを強く)
コンピユータをやってれば、頻出する単語であるばかりでなく、住所という意味の日本語の一部になってしまっています。
そしてニュース英語として使われるときの意味が、これほど違う単語も珍しいかもしれません。
辞書をひくと、address の意味として最初に出てくるのは
(人に)話しかける、という意味です。
そしてニュースなどでは
President Obama addressed at Congress
または President Obama made(gave)an address at Congress
の形で使われ、
オバマ大統領がアメリカ議会で演説した
という意味になります。
住所やメール・アドレスとはまったく違う意味で使われており、
「オバマ大統領の住所は会議に...、え?!」
まったく意味が通じなくなってしまいます。
そしてこの文でついでにチェックしていただきたいのは、congress(議会、会議)という単語が文中にも関わらず大文字で始まっている、という点です。聞き取りでは大文字、小文字の別などわかりませんが、congress の前にあるべき、冠詞 - a または the が無い、という事に注目してください。冠詞がつかず、大文字で始まる Congress は『アメリカ議会』という意味なのです。
というわけで、address と congress がセットで出て来たら
「誰かがアメリカ議会で演説したんだな。」
と、思えば良いワケです。
2. state
これも要注意単語です。
聞き分ける時、一番気を使わなければならないのは state の前に the がついたかどうかです。
the がついて states と複数形なら『合衆国』つまりアメリカ合衆国の事、単に state なら『状態』のことなのです。
では『州』、つまりカリフォルニア州やテキサス州なら、どうなりますか?
答えは the State of California になります。
ただし、州立大学なら
a state university
になります。
でもそう言えば、『状態』という意味では status という言葉もありましたよね。state との違いはわかりますか?
とりあえず state は人の状態、status は社会状況と覚えましょう。
怒ったり、泣いたり、興奮したりの方は state。
a state of mind で、『精神状態』
economic status なら『経済情勢』。
さらに stated と受動態になったら『定まった、決められた』という意味。
at a stated time なら、『所定の時間に』。
では最後に
There are many politicians, but few statesmen.
政治屋は多いが政治家は少ない.
公共事業や公共工事、国の給付金などを一生懸命自分の選挙区に持ってくる政治屋、これが politician。
国民全体の幸福と長期にわたる国家の安定のため働く政治家、これが statesman。
わたしたちの周囲、『屋』ばっかりじゃありませんか?
iPodはここ数年のヒット商品ですが、音楽だけではなくビデオが楽しめるのが大きな魅力です。私は英語のトレーニングのため、
NBC Nightly News with Brian Williams のビデオ・ポッドキャストと
ABC World News with Diane Sawyer のオーディオ・ポッドキャストを
できるだけ毎日視聴するようにしています。
今日のテーマは
1. Decade
2. Judge - Justice - Justify
です。
まず Decade - ディケイド(発音は http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?p=Decade&stype=0&dtype=1&dname=1ss で確認してください)、「10年間」という意味で、ニュースではよくin this decade = この10年間に、この10年間で
という意味で使われます。
ここ数日のアメリカのニュースのトップは連日ビン・ラディン殺害に関するものですが、2001年9月11日のアメリカ連続多発テロ以来10年目の2011年5月1日に解決した訳で、
in this decade = この10年間、アメリカは必死に追求してきた訳です。
次に Judge - Justice - Justify = じゃッジ、じゃスティス、じゃスティふぁイ(ひらがな部分を強く)と発音しましょう。
裁き - 正義 - 正当化(発音は (発音は http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?p=Decade&stype=0&dtype=1&dname=1ss などで確認してください)と覚えましょう。
英語の発音のこつはアクセントをしっかりおさえる事です。
ジャッジ - ジャスティス - ジャスティファイと発音しましょう。
英語に限らず、語学はこうして関連する言葉をまとめて覚えると進歩が早まります。
余裕があれば Judge には裁判官、審判などの名詞と、裁く、判定するなどの動詞の両方がある事を覚えましょう。
justice には正義、裁判などの他、当然の報いなどの意味もあります。
justify はいい意味の方の正当化で、日本の一部の国会議員などがやってみせるシラをきる、ああいうのには justify を使ってはいけません。
ビン・ラディンのニュースが見えてきましたね。
judge = ビン・ラディンは裁かれ、justice = 当然の報いを受け、justify = アメリカはついに正義を実現した、という訳です。
最後に、これは英語の講義であって、内容・題材については『タイムリー』である、という理由だけで選んでいます。
ある日、気がついたら英語がわかるようになっていた!
そんな楽で安易な展開を願うあなたに、とっておきの英語マスター方法をお教えします。まあ、英語というより、語学全体に応用できる方法なのですが...
用意するのは、DVDレコーダー(テープをいちいち巻き戻すのが苦にならない方は、ビデオでもOKです)と、風呂上がりなど、何回繰り返し同じ番組を見ても家族や周囲の人にいやがられないスペース。
日本人程、英語が苦手な国民はいない、とよく言われます。
なぜでしょうか?
●日本語が『膠着語』と言って、世界的にも数少ない文法を持つのも理由のひとつかもしれません。
●英語を『勉強』にしてしまったのも原因かもしれません。
●外来語をカタカナで表記する、という便利なウラわざがあるため、スペルを覚える機会が減ってしまうからかもしれません。
●母国語が世界一多く文字の種類を覚えなければならない言語のため(漢字 + ひらがな + カタカナ)、普通の人は英語まで手が回らないから?
●日本語には『R』や『V』の発音が無いので、日本人にとっては英語は非常に発音しづらい...ナドナド
すべて当てはまるのだと思います。
では、苦手の克服法はあるでしょうか?
最も正しい答えは、
「英米人なら5歳の子供でも英語を話す。要は慣れればいい。」
その通り。でも、慣れるにも日常使う機会なんて我々日本人には中々ありませんよね。
面白いのはオランダ人の多数は母国語であるオランダ語のほか、英語とドイツ語を自在に操るそうです。オランダはベルギーと一緒にもともとスペインの植民地だったのはご存知ですか?その後、独立して大航海時代(15世紀中ごろから17世紀中ごろ)の主役の1人になり、日本の長崎に出島を築いたりするわけです。その国際性豊かな感覚が、他国語を自然に身につける習慣を育んだものと思われます。
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