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星の金貨 東日本大震災や音楽、語学、ゴルフについて語るブログです。

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もうそんな場合じゃないでしょ?!「キャンセル希望!」が急増 / 東京2021

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2021年・日本でオリンピックが開催できると考える人はもはやほとんどいなくなった
毎日のように首都東京と日本の国の両方が新型コロナウイルスへの感染者数の新記録を樹立

                 

左のグラフ : 国民100万人当たりの感染者数の推移 - 日本・韓国・中国・台湾
右上のグラフ : 東京オリンピックは2021年7月に開催可能か?
右下のグラフ : 東京オリンピックを2021年7月に開催するべきか?

                  

エコノミスト 2020年7月24日

                 

今年3月、国際オリンピック委員会(IOC)は7月24日開催予定の東京2020オリンピックにたどり着くための進路上に、新型コロナウイルスcovid-19が立ちふさがっていることに気がつきました。

                

日本のほとんどの人々もオリンピックを1年延期する決定を支持していました。
開催都市である首都東京は、イベント開催に必要な推定27億7,000万円(250億ドル)の予算の大半をすでに使ってしまっていましたが、共同通信による世論調査は、回答者の79%が2021年7月まで延期することが正しい判断だと考えていることを明らかにしました。
回答者の11%がさらに1年遅らせ、2022年開催を支持しました。
東京2020の開催そのものを取りやめるべきだと考えていたのは6%にとどまっていました。

                  

ほんの数ヶ月で、その楽観論は崩壊しました。
共同通信が7月19日に実施した最新の世論調査では、来年の試合の開催を望んでいる国民は24%しかいないことがわかりました。
2022年まで2年の延期すべきだとする人の割合は36%に増えました。
そしてオリンピックについては、もうすべての電源プラグを抜いてしまいたいという人の割合は5倍に増え、全体の34%になりました。

                

                   

7月初めに行われたJNNによる別の調査では、望む望まないではなく、現実問題として大会の開催そのものが可能かどうかについて質問されました。

                 

結果は?

                 

2021年に東京大会を開催可能だと考えているのはわずか17%に過ぎなかったのです。

                

このような悲観的な先行きへの懸念は、日本国内での新型コロナウイルスcovid-19の第2波が猛威をふるい始める前にすでに広がっていました。
6月下旬まで、日本は韓国よりも100万人あたりの感染者数が少ない国でしたが、2021年に東京オリンピックの開催を希望する東京都民の割合はすでに半分手下にまで下がっていました。

                 

感染が急増を続ける現在、毎日のように首都東京と日本の国の両方が新型コロナウイルスへの感染者数の新記録を樹立しており、オリンピック開催をやめるべきだという考えが今以上に広まる可能性があります。

                 

                 

莫大な額がすでにあちこちに投資されていることを考えると、中止という結果はIOCと開催都市にとって財政的に悲惨なものになるでしょう。
最初の延期を決めたIOCと日本政府・東京都のアプローチが何らかの指針だと考えれば、国民の大半がオンピックの開催はもう不能だと結論づけたとしても、IOC、日本政府、東京都は可能だと主張し続けるでしょう。

                   

3月17日、英国の賭博市場では2020年に東京オリンピックが開催できる可能性は15%しかないとの見方が公開されましたが、IOCはスケジュール通り開催するために『全力を尽くす』との声明を発表していました。
しかしその1週間後、東京大会の1年間の延期が決定しました。

                  

上記の英国の賭博業者はまだ、2021年の大会開催が可能か不可能かの賭けの比率を決めていません。
しかし日本が開催を期待していることは明らかなのです。

                

https://www.economist.com/graphic-detail/2020/07/24/a-year-out-few-in-japan-think-the-olympics-can-be-held-next-year

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一人でも多くのアスリートの夢をかなえるべきか?

一人でも多くの国民の命を救うことができる体制構築に国の力を集中すべきか?

一世帯でも多く生活苦に苦しむ家庭の救済に全力を注ぐべきか?

                    

緊急事態に即応するために憲法改定が必要だと主張し続ける安倍政権ですが、国民の命が刻一刻と脅かされている現在の緊急事態にはなすすべがありません。

どころか国会も開かず、国が積極的に状況説明をすることもなく、医療現場を全力でサポートすることもなく、安倍政権の姿勢には『無能』『傍観』という印象しかありません。

                   

緊急事態とは国民の命が危険にさらされる事態を指す言葉なのではないのですか?

仮に尖閣諸島が無くなっても明日の暮らしに困る人はまずいないと思いますが、新型コロナウイルスの感染拡大によって今日の暮らしに追い詰められている日本国民は増え続けています。

                  

これではっきりしたような気がします。

安倍政権の言う緊急事態とは国民の命が脅かされることではなく、自分たちの利権構造が破壊される危険が生じることなのだと。

福島第一原発事故発生から9年、日本の隠蔽は続いている《5・完》

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福島第一原発事故の惨禍、高騰する事故収束・廃炉作業費用、全ては日本の納税者が負担する

福島第一原発事故によって周辺住民がどれほどの悲劇に見舞われ、未だにどれほど苦しんでいるか!

『冷温停止』という偽りに始まり、嘘に嘘を重ねてオリンピック開催に向け動き続ける日本

                   

写真 : 福島県の放射能汚染地域で開催された2020年オリンピックに抗議して作成されたポスター。

                  

アーニー・ガンダーセン、マギー・ガンダーセン / フェアウィンズ 2020年3月10日

                

▽ 2020年オリンピック

                  

2020年夏に開催予定だったオリンピックがコロナウイルス蔓延のために開催が出来なくなる可能性がありますが、そうなれば福島で行われている隠ぺいに対する抗議が東京で展開されることになるでしょう。

                        

2011年、正常な機能を完全に失った3基の原子炉が広範な範囲に放射線を放出していたにもかかわらず、新たに就任した野田首相は、メルトダウンした福島第一の原子炉は『冷温停止』状態にあると発言しました。

                

                  

これは2020年のオリンピック入札のための地ならしをすることが目的でしたが、もちろん現実は違っていました。
野田首相は東京が2020年オリンピックの開催地として立候補を可能にするため、「…事故は収束したと考えることが可能だ。」と主張したのです。

                  

フェアウィンズは野田首相の『冷温停止』という偽りを、イラク戦争で「使命完遂」を叫んでいたかつてのジョージ・ブッシュ元大統領になぞらえました。
戦争は始まったばかりなのに、ブッシュはすでに戦争に勝利したかのように発言することでアメリカ国民の支持を得ようとしたのです。

                  

2年後の2013年、日本は東京でのオリンピック開催権利を手に入れるためするため、安倍首相が福島第一原発の事故現場は「制御下に置かれている(under control)」と述べました。
この声明は明白な嘘でした。
その目的は東京で2020年にオリンピックを開催する権利を手に入れる事。
そしてそのための負担はすべて日本の納税者、国民につけ回されることになったのです。

                   

                     

フェアウィンズ、すなわち私たちの言うことが信じられませんか?
それなら小泉純一郎元首相が2016年9月にロイター通信に話した内容をお確かめください。
小泉純元首相は安倍首相がその3年前にオリンピックの開催権利を獲得する目的で語った、福島第一原発の事故現場が「制御下に置かれている(under control)」という発言は嘘だったと明言しています。

                    

フェアウィンズ・ニュースレターを頻繁にお読みいただいている方なら、福島第一原発事故によって周辺住民がどれほどの悲劇に見舞われ、未だにどれほど苦しんでいるか、その事実から世界の人々の注意をそらすために日本政府がどれだけの欺瞞に満ちた説明を繰り返してきたか!

フェアウィンズ・エネルギー・エデュケイションがそのことを繰り返し詳細に説明してきたことをご存知だと思います。

                    

                

そして日本のメディアもこうした事実には一顧もせず、2020年オリンピックその他のことに焦点を合わせたままです。
おかげで世界中の人々も、原子力発電が安全な発電手段として 電気を生み出していると信じ続けています。

                   

2020年の東京オリンピック実現に向け雰囲気を盛り上げることは、9年間世界中の人々を欺き続けてきた安倍政権、そして原子力を推進する姿勢を保つ各国政府と原子力産業界にとって、福島第一原発事故の現実に人々の目を向けさせないようにするために必要不可欠な演出なのです。

                

必然的と思われるアプローチの前兆である政府による嘘です。

                    

願うことなら、夏のオリンピックを大々的に取り上げるはずだった世界の主流メディアが、人々をたぶらかそうとするマーケティング詐欺の正体を見破り、福島県は未だに深刻な放射能汚染の被害を受けているという事実を改めて明らかにすることを実現してほしいものです。

                  

日本国民として現実に生活している人々は、放射能汚染された地域に戻らざるを得ないよう追い詰められており、そのために世代を超えて自分自身と家族の健康が脅かされる事態となっています。

                     

                  

原発難民に落とされたすべての家族と彼らが暮らしていたとコミュニティは、日本および世界中の原子力発電所の継続的な運用に利害を持つ投資家、電力会社、銀行、および政府高官の懐を肥やすために、重大な健康リスクに直面させられているのです。

                   

《完》
https://www.fairewinds.org/demystify/japans-nuclear-cover-up-continues-nine-years-after-the-fukushima-disaster

福島第一原発事故発生から9年、日本の隠蔽は続いている《4》

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電気料金を高騰させ、高止まりさせているのは原子力発電の継続       日本国民の70パーセントは原子力発電の継続に反対、再生可能エネルギーへの転換を求めている

日本の人々は納税者として福島第一原発事故の事故収束・廃炉に、25兆円を超える負担を強いられることを望んでいるのか?!

                

アーニー・ガンダーセン、マギー・ガンダーセン / フェアウィンズ 2020年3月10日

                    

メルトダウン事故からの復旧が故意に安く見積もられた事実を証明する『ローボール』見積もりは、つまるところ福島第一原発の3基の原子炉のメルトダウンが懸念されているほどひどくはなかったのだという認識を日本の市民の間に広めるために作り出されたものです。

                     

メルトダウン直後、当時の民主党政権は国民の信頼を取り戻すまで日本国内にある44基の原子炉を閉鎖しました。
原子力発電の利用により日本の電気料金が著しく高くなっていたことに加え、福島第一原発事故処理費用として日本のすべての国民が一人当たり10万円以上の負担を強いられるという事実をはっきり認識していたら、安倍首相率いる自民党政権が停止していた原子力発電所を次々と再稼動させていった政策を受け入れたかどうかは極めて疑わしいものだと思っています。

                    

日本国民の70%以上が日本が原子力発電を継続することに反対しており、持続可能な再生可能エネルギーへの転換を求めています。
しかし現実には、日本の原子力産業、日本政府の規制当局、そして政治家は再び国民を欺き、老朽化しその分危険性が増している原子炉の再稼動を進め、それによって得られた利益を再び原子力企業、投資家、そして業界を救済した銀行に流し始めました。

                    

                  

3基の原子炉がメルトダウンした1か月後、ナショナル・パブリック・ラジオ(米公共ラジオ局)は、現在は東京電力に雇用されている米国原子力規制員会の元委員長のレイク・バレット氏にインタビューしました。
スリーマイル島事故発生40周年でCスパンについて議論を行った時同様、バレット氏はスリーマイル島でメルトダウンによって放出された放射性物質の量を実際の10分の1であると過小評価したNRCの当時の代表者でした。

                     

事故現場の放射性物質の漏出の封じ込めとクリーンアップの完了には、少なくとも10年の時間が必要であり、1兆円をはるかに超える費用がかかります。
原子炉で現実になにが起きているか、その詳細の殆どが知られてませんが、専門家なら事故現場の労働者には今後どのような課題が課されることになるのか、予測することができます…。

                   

バレット氏はクリーンアップに1兆円を超える費用がかかると予測しています。
技術者は問題の構造を解析することができ、個々のステップを実行するための具体的方法を知ってはいます。
しかし人類はこれまでこれ程の規模で原子力発電所のクリーンアップに取り組んだことはないのです。

                   

                 

米公共ラジオ局を通してバレット氏の主張を聞いたとき、彼が意図的に大衆を欺くという過去にも行った論理を展開ていることに私は気がつきました。
バレット氏の事態を軽く見せようとする意図的な見積もりを見てみましょう。
福島よりもはるかに少ない放射能を放出している原子炉が正常なプロセスを経て廃炉にされる際、解体廃炉には約1,100億円ほどかかります。
したがって福島第一原発で爆発事故を起こし、コネチカット州の同規模の面積で放射能を噴出した3基の原子炉の解体および廃炉にかかる費用を、たった1兆円で終わらせようというのは絶対に不可能です。

                      

2012年2月、東京の外国特派員記者クラブで会見をおこなった際、私は福島第一原発事故の事故処理・廃炉費用についてのバレット氏が作成した見積もり金額を一点一点修正していきました。

                   

福島第一原発事故の後、今後20年から30年の時間をかけて事故処理・廃炉を完了させるためには、私は30兆円前後の費用がかかると考えています。
で-完全に片付けるには、米国の約4兆5,000万年になると思います。

                   

しかし私が見積もった金額がメディアによって公表されることはありませんでした。
むしろ私は東京滞在中この見積もり金額についてひどい批判を受けました。

               

その代わり米国原子力規制員会に在籍していたという経歴によって、バレット氏の見積もりの方が正しいとされたのです。
そして今や誰もが知っていることですが、災害から9年が経過した現在、私の見積もり金額はバレット氏の予想より25倍以上高いものであったにもかかわらず、それすらも少なすぎるという現実が目の前にあるのです。
東京電力と日本政府の手による新しい事故収束・廃炉費用の試算金額は、私が見積もった金額の2倍、バレット氏のそれの50倍に達するものになったのです。

                 

               

もし日本の人々が、テレビやインターネットで福島第一の原子炉が白煙を上げながらメルトダウンする様子を毎日見せられ、何が起きているのか本当のことを知らされていたら、その反応はどんなものだったでしょうか?
日本の人々は、納税者として福島第一原発事故の事故収束・廃炉に25兆円を超える負担を強いられることを望んでいるでしょうか?

                    

もし真実を見聞きしていれば、私 - あるいは共同著者岡崎玲子氏やマギー・ガンダーセン同様、すべての原子力発電所を永久に廃炉にし、再生可能エネルギーへの転換に向け動いていたはずなのです。

                

《5》に続く
https://www.fairewinds.org/demystify/japans-nuclear-cover-up-continues-nine-years-after-the-fukushima-disaster
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本文中にある納税者として福島第一原発事故の事故収束・廃炉に25兆円を超える負担を強いられるという記述、仮に日本の家庭の構成人員が3人だとすると、日本人である以上は一世帯あたり80万円以上を福島第一原子力発電所の事故処理のために支払わなければならないという計算になります。

                 

福島第一原子力発電所が稼動を始める時、こんな説明をされた記憶はありますか?                    

説明をしなかった側により多くの問題があるとはいえ、そのような危険の存在に気づこうとしなかった私たち一般市民の方にも問題がないわけではありません。

                     

7月半ばの報道は、既存の原子力発電所を再稼動させるために必要な巨額の改修費用を賄うため、電力会社は今後送電網を利用する業者に追加負担を求める意向であり、その分は最終的に一般世帯の電気料金に上乗せされることになるだろう、と伝えていました。

                 

それで良いのですか?!

黙っている、反対意見を言わないということは、それで良いと無言で認めていることになるのです。

福島第一原発事故発生から9年、日本の隠蔽は続いている《3》

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原子力産業界が隠蔽を行っていることは明白、国民と国家を誤らせることになった

除染は常に部分的にしか行われなかったため、除染完了地区が再び汚染されることになった

数世代にわたる重大な健康被害が発生する危険性について、意図的に誤った認識が広められた

                   

アーニー・ガンダーセン、マギー・ガンダーセン / フェアウィンズ 2020年3月10日

                        

              

フェアウィンズはこう考えます。
原子力工学をきちんと学んだ者が科学的根拠に基づいて検証する限り原子力産業界が隠蔽を行っていることは明白であり、例えて言うならオズの魔法使いがカーテンの後ろから全てを操っている様子が丸見えです。

                   

メルトダウンからわずか11か月後、私は2012年2月に集英社からフェアウィンズの著作【 福島第一原発の真相と展望 】を出版し、日本人を含む東京のさまざまな場所で講演するために日本に向かいました。

                         

外国特派員記者クラブでも記者会見でも当時の私の見解の一部を明らかにしました。
「私はスリーマイル島の原子力事故の専門家でしたが、福島の事故現場でもアメリカ人がスリーマイル島で犯した過ちと同じ過ちを目にしました。スリーマイル島でも福島でも、プラント内にいて管理を担当していた人々は事故の本当の深刻さを理解していました。

                     

しかしどちらの場合も管理責任が現場を離れて本社に - それは米国ではゼネラルパブリックユーティリティ社(後にGPUと改名)、そして日本では東京電力でしたが - 移管されて30年以上が過ぎ、原子力発電所の管理基準は劣化し始めていました。

             

スリーマイル島で私が目撃したのは、現場にいた原子力発電所長が職員と周辺住民を避難させようとしていたにもかかわらず、運営企業が資産の保全を優先しようとして避難指示を行わないように命令したことでした。

                 

福島でも私は同様の事態を目撃しました。
事故発生当日と最初の週、現場の管理スタッフは事態の深刻さを本当に理解していたと思います。
しかしその上司であった本社の経営層の対応は、動機が何であったにせよ、必要なスピードに欠けていました…。

                   

スリーマイル島と福島で得られた教訓は、私に言わせれば原子力発電所を運営する企業の人員と体制の問題であり、必要とされる迅速な対応ができませんでした。
そして原子力発電所の現場と本社機能という東京電力内部の問題に加え、当然のことながら東京電力と日本政府との間にも問題がありました。

                  

2011年の3基の原子炉のメルトダウンの後、私は事故当時日本の首相を務めていた菅直人氏と知り合うことになりました。
私たちの両方が基調講演者である会場で、私は菅氏に当時あなたはメルトダウンについて正しい情報を提供していないと感じたことを伝えました。

              

菅氏は次のように答えました。
「私が東京電力と経済産業省(日本の原子力規制当局)から受け取った情報は、迅速さを欠いた上に正確なものでもなかったのです。」

                    

この発言の重大さについて、改めて考えてください。
一国の首相に対し情報操作を行えるほど強い力を持つ原子力産業界が、結局は国民と国家を誤らせることになったのです。

                

▽ 原子力発電所あるいは放射線事故とは何ですか?

              

                 

原子力発電所事故レベル5(スリーマイル)とレベル7(チェルノブイリ)の『人為的災害』の程度の違いは、技術的あるいはただ単に程度が違うといった単純な問題ではありません。
発生していた事態の深刻さを軽く見せようとして、数万数十万人の市民の安全を故意に危険にさらしたのです。

                  

原子力事故をどう分類するかという問題は、緊急避難計画と災害処理と直結する問題なのです。

                    

人間の命がかかっているのです!

                     

どのくらい早く、どこにいる人々が避難すべきか?

原子炉からどれだけの距離を設定し人々を避難させるべきか?

 

そしてどの方向に向けて避難をさせるべきか?
これは福島で実際に発生してしまったように、放射性物質が拡散していく方向に住民などが避難しないようにするために必要な措置なのです。

                  

2012年2月に東京の外国特派員記者クラブで講演するよう招待されたとき、私は対応が遅れたことによる人的被害について話をしました。

                          

              

地球上のすべての人々の中で、災害発生時の緊急対応を最も得意にしているのが日本人です。
世界で最も地震が多発する国土で暮らす人々は、緊急時には的確に対応する必要があることを理解しているからです。
しかしそうした日本で福島の問題が発生したことにより、世界的に見た場合、他の国々が極めて貧弱な対応をする可能性が高いということを私は学習しました。

                       

事故の最初の1週間、私はCNNテレビに出ずっぱりでしたが、その中で私は女性と子供たちは原子炉から少なくとも50キロ離れた場所に避難すべきだと訴え続けました。

                   

しかし …。
原子力発電所事故レベル7という判断がなければ、女性と子供を避難させることにはなりません。
日本政府と東京電力の本社が事故レベル7の事故の深刻さに対する理解の欠如と、女性と子供たちの避難についての彼らの不適切な対応との間には明確な関係性があります。

                    

要するに日本においては福島第一原発で3基の原子炉がメルトダウンしていたその最中に、東京電力が事態を制御できているように見せかけるため、女性と子供たちの命が重大な危険にさらされていたのです。

                     

イアン・トーマス・アッシュ『In the Grey Zone(避難準備区域の中で)』

                     

▽ 災害のコストを大幅に過小評価

                        

写真 : 福島第一原子力発電所敷地内に林立する貯蔵タンクには、原子炉建屋から汲み上げられた放射能汚染水が大量に保管されています。

                  

こうして日本で暮らしていたり働いていた人々と日本国民は、福島で発生していたメルトダウンの深刻さ、緊急避難の必要性、そして災害後に数世代にわたる重大な健康被害が発生する危険性について、意図的に誤った認識を持たされることになりました。

                      

さらには人々は、福島第一原子力発電所の深刻な損傷を受けた4基の原子炉を解体して廃炉にし、進行中の放射性物質の移動拡散から海と周辺地域を守るために必要な天文学的な金額の費用と、人間が生活する場所の放射能を除去する福島県内の部分的な除染を行うための費用総額についても、偽られることになりました。

               

ここで私は部分的な除染という表現をしました。
なぜなら放射能の除去は常に部分的にしか行われなかったからです。

                       

                 

山間地にも大量の放射性物質が吹き込まれ、山や森はプルトニウムを含む高濃度の放射性物質によつて汚染されたため、その放射能が消散(業界用語では放射性崩壊)するには数万年という時間がかかります。
雨が降ったり雪が溶けたり山から風が吹くたびに、山間地に会った放射性物質は遠くまで拡散し、除染が完了したとされる地域を再び汚染することになります。

                     

安倍政権の下で日本政府当局は、除染が終了し放射性物質が取り除かれた現在、避難していた人々は元いた市町村や自宅に戻るべきだと告げ、政府の補助金を打ち切り、すべての避難用仮設住宅が閉鎖されることを告知しました。
住む場所が無くなり補助金も打ち切られて収入が激減したら、事故以前に住んでいた場所に戻る以外の選択肢などというものはあるのでしょうか?

                       

《4》に続く
https://www.fairewinds.org/demystify/japans-nuclear-cover-up-continues-nine-years-after-the-fukushima-disaster
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福島第一原発事故発生から9年、日本の隠蔽は続いている《2》

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所要時間 約 9分

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メルトダウンの進行中、原発崩壊の深刻さをできるだけ軽く見せようとしていた日本政府当局

原子力推進の行政と多国籍企業が連携し、福島第一原発事故の実態の隠蔽を進めていた

「何が何でも原発は安全だと信じ込ませろ!」第一原発事故後に世界を駆け巡った業界メール

                   

アーニー・ガンダーセン、マギー・ガンダーセン / フェアウィンズ 2020年3月10日

                

▽ メルトダウンが進行している最中、その事実を否定した東京電力

                    

東京電力が福島で緊急事態を起こした初日、福島第一原発が危機に瀕していることが私の目にははっきりと映っていました。
地震直後に日本で起きたことを調査するため、私はマギーにすべての電話を保留にするように頼みました

私はメルトダウンが進行中であることを確信していました。

                 

私はその当日と次の2日間を費やし、資料の山の中から探し出した福島第一原発の原子炉の正確な設計図とそれらが持っている可能性のある脆弱性の記録について徹底的に検証しました。
それと同時に、東京電力(TEPCO)は日本の政府と規制当局に誤った情報を提供し、社内のエンジニア、マネージャー、広報担当者などに「メルトダウン」という言葉を使用することを禁じました。
福島第一原発が爆発する様子がテレビで生々しく伝えられている間、日本政府は原発崩壊の深刻さをできるだけ軽く見せようとしたため、矛盾は大きくなる一方でした。

                

情報公開法に基づき米国原子力規制委員会へ請求した結果、米国政府の原子力規制当局は日本でメルトダウンが進行中であることを十分に認識していたことを証明する多数のメールが存在していることが明らかにされました。
マギー・ガンダーセンは正確な情報が隠蔽されることを防ぐため、フェアウィンズにおける映像資料とポッドキャストの開発を組織、インターネットやテレビで眼前で展開されている本当の悲劇について世界中に知らせ続けました。
日本に住んでいる人々は自分の国で実際に起きていることを説明する私たちの資料映像、ポッドキャストを視聴しようとフェアウィンズのウェブサイトに集まりました。

                  

                   

しかし残念なことに東京電力が隠蔽を認め、福島第一原子力発電所でメルネトダウンが発生していることを日本で暮らしていた人々に伝えることをしなかった謝罪したのは2019年になってからのことだったのです。

                      

東京電力の責任者は3月10日、当時の責任者が2011年3月の危機の初期の福島第1原子力発電所の状況を説明する際「炉心熔融(メルトダウン)」という用語を使用しないように命令していたことについて謝罪しました。
「誠に遺憾です。」
東京で行われた記者会見で広瀬直美社長はこう語りました。

                        

▽ 原子力産業は環境中に放出された放射能の危険性を軽視し続けてきた

                    

日本政府はメルトダウンが起きているという事実すら認めようとしませんでしたが、他の国々の原子力産業と核兵器産業、そして彼らのいいなりになっている政府の原子力規制当局は目の前で起きていた悲劇を過小に見せようと様々に画策しました。

                   

しかし英国の新聞ザ・ガーディアンは見事な分析を行い、同紙の記者は福島第一原発事故の発生から2日も経たないうちに始まった事実の隠蔽行為を白日のもとにさらしました。
一方で英国政府の原子力当局者は、東日本大震災のわずか2日後、放射能汚染の程度が明らかになる以前に、福島第一原発事故に対する一般市民の印象を弱めるため原子力関連企業が協同で広報戦略を策定するよう働きかけを行いました。

                     

                        

ガーディアンはこうした業界内を行き来したメールを入手して公開し、政府の経済産業部門とエネルギー部門が多国籍企業(EDFエナジー、アレバ、ウェスティングハウス)と見えないところで緊密に協力し合い、福島第一原発事故が英国が進めていた新世代原子力発電所の計画の邪魔をしないよう画策していたことを明らかにしました。

                        

「これは世界規模で原子力産業が進めてきた計画を台無しにしかねない。」
英国政府ビジネス・イノベーション・技能省(BIS)の関係者の一人 - 氏名は非公開 - がこう語りました。
「我々は原子力開発に反対するうるさい連中が福島第一原発事故によって有利な材料を手に入れないようにする必要がある。私たちは有利な地盤を手に入れそれを守り続ける必要がある。私たちは原子力発電の安全性を本気で信じ込ませる必要がある。」

                     

東日本大震災発生から7日後の2011年3月18日、米国エネルギー省長官が福島第一原発事故の規模は米国政府がスリーマイル島の事故を評価した際と同様のレベル5であると発言しました。
チェルノブイリについて評価したレベル7ではなく…
その夜のCNNの番組で、私は主流メディアに登場した中で、福島第一原発事故とそれによる放射能放出はすでにチェルノブイリと同規模にまで悪化していると発言した世界で最初の専門家になりました。

                     

CNNはャスター、ジョン・キング「米国エネルギー省長は状況はスリーマイル島よりも悪いと語っていますが…」
アーニー・ガンダーセン「私は現実にはチェルノブイリと同じレベルだと思います…1年前にシュミレーションした最悪のケースより100倍悪い状況です。」

                    

フェアウィンズのアーニー・ガンダーセンは事実を自身で検証するため日本を訪れた専門家の一人です。

                     

                     

                   

フェアウィンズがビデオ、ポッドキャスト、ニュースレターを公開したり、テレビやラジオに出演したりするたびに、私を20年間雇用していた原子力産業業界から、私が嘘つきで無用の恐怖を煽っていると公然と攻撃されました、

                   

私は最初に原子炉技術者および原子炉運転者として自分のキャリアを始め、最終的に原子力発電企業の上級副社長になりました。
ただし全ては私が原子力産業界の内部告発者になるまでの話です。
公の場で真実を語り解雇された後、私は過去30年以上にわたって心に抱き続けていた原子力の正しい安全管理を訴える評論家の役割を担うことになりました。

                   

《3》に続く
https://www.fairewinds.org/demystify/japans-nuclear-cover-up-continues-nine-years-after-the-fukushima-disaster
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ほんとうの「今」を知りたくて、ニューヨークタイムズ、アメリカCNN、NBC、ガーディアン、ドイツ国際放送などのニュースを1日一本選んで翻訳・掲載しています。 趣味はゴルフ、絵を描くこと、クラシック音楽、Jazz、Rock&Pops、司馬遼太郎と山本周五郎と歴史書など。 @idonochawanという名前でツィートしてます。
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