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【 アメリカと北朝鮮はいつ戦争を始めるのか? 】《前篇》

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所要時間 約 9分

各国の専門家が読み解く『緊迫する朝鮮半島情勢』今後の展開・冷静な分析

ドナルド・トランプは「炎と怒り」に直面させてやると威嚇、金総書記はグアム周辺へのミサイル攻撃予告で応酬、互いの真意は?

北朝鮮当局によって国内向けに利用されている、トランプ大統領の口汚い威嚇

 

ベンジャミン・ハース(香港)ジャスティン・マッカリー(東京)トム・フィリップス(北京)バーニー・メルキン(シドニー)/ ガーディアン  2017年8月9日

 

米国と北朝鮮間の言葉を使った戦争がエスカレートし、ドナルド・トランプ大統領が「炎と怒り」に直面させると威嚇すると、北朝鮮は直ちに応戦、西太平洋の米軍基地を攻撃する計画を「注意深く検討している」と発表しました。
2017年7月の北朝鮮の2回の大陸間弾道ミサイル発射実験と昨年の2回の核実験により朝鮮半島の緊張が高まり、孤立する独裁国家に対する制裁はすでに強化されています。

しかし朝鮮半島の問題の専門家たちは北朝鮮の指導者たちは自国の核兵器については実際の戦争手段ではなく、飽くまで交渉の切り札と認識していると見ており、実際に戦闘に発展する可能性は低いと考えています。

そうした専門家たちの見解を以下、ご紹介します。

 

▽ ジャン・リー(ウィルソンセンター研究員、元AP通信平城支局長)

 

この地域で新たに戦争を起こすことなど、どの国の国民も望んではおらず、その点は北朝鮮であっても変わりません。

しかし、金正日(キム・ジョンウン)はアメリカに対しては北朝鮮が核兵器保有国であるという事を、自国民に対しては金一族こそ巨大な悪の帝国アメリカから国を守ることができる正当な統治者であるという事を、それぞれ認めさせるためにはできることは何でもする覚悟です。

トランプが行なっている威嚇はいくつかの点で、北朝鮮の思うつぼにはまっています。

金総書記がまず何よりもしなければならないのは、米国が北朝鮮の存在を脅かし続けていると自国民に信じさせることです。

こうした見方を正当化するアメリカに対する恐怖感情はかえって北朝鮮の人々を団結させる結果となり、乏

しい国家資源を核兵器と弾道ミサイル開発に集中させることを正当化しています。

 

私が一番心配しているのは、誤った情報や偶発事故によりこのエリアの軍隊が実際に軍事行動を起こしてしまう事態です。

思い出していただきたいのは、2010年に国境沿いの韓国の島に北朝鮮が砲撃を行い、韓国の民間人数名が殺された事件です。

また日本の領海内に弾道ミサイルが撃ち込まれた場合には、日本が何らかの軍事行動もやむなしとの判断を行う可能性もあります。

 

▽ アンドレイ・ランコフ(ソウル国民大学教授、NKニュース・ディレクター

 

私たちは北朝鮮のメディアによる敵意に満ちた報道の対象にされてきました。

私はトランプ大統領が今後も北朝鮮を口汚くののしる発言を行うと思っていますが、それはすぐに北朝鮮の宣伝機関によって利用され国内に広く流布されるでしょう。

そしてトランプはアメリカ軍の空母を1隻ないし2隻、朝鮮半島付近に派遣することになるかもしれません。

 

北朝鮮はアメリカ大陸を直接攻撃できる核兵器の開発と展開を終えた段階で、核兵器とミサイル開発の凍結について、交渉するための材料が揃ったという判断をする可能性があり、アメリカはこのオプションを受け入れるべきです。

実際に紛争が起きる可能性はほとんどありません。

しかし北朝鮮は外交交渉のみによる解決には興味がありません。

彼らはまず地図の上からシカゴを抹殺する能力を得たいと考えており、その上で外交交渉を行いたいと考えています。

数年のうちに北朝鮮はそうした能力を手にすると考えられます。

 

朝鮮戦争ぼっ発以来何十年もの間、これまでは北朝鮮の側だけが用いてきた論理と戦術の両方を、今やアメリカの大統領も真似する事態となりました。

北朝鮮は数年おきにソウルを「火の海」にしまうという威嚇を繰り返してきましたが、こうした脅迫はいつもの宣伝だと考えるべき性格のものなのです。

 

▽ ソン・ジヨン(メルボルン大学韓国学科上級講師)

 

アメリカ合衆国政府が北朝鮮と水面下あるいは公式に話し合いの場を設定するまでの間、互いに厳しい調子で非難を続ける状態が続くと考えられます。
金正日(キム・ジョンウン)側はアメリカ側の出方を探るために様々な挑発を仕掛けてくると考えられます。

北朝鮮問題には軍事的解決策はありません。

 

北朝鮮が望むのは米国が核保有国として正式に認めることであり、その上で米国との外交関係を確立することです。
北朝鮮が核兵器とミサイル発射能力について世界、特に米国に対し認識させることは、現体制の生き残りをかけたしたたかな計算の一部なのです。
すべての選択肢が北朝鮮政府のテーブルの上にあり、北朝鮮は1953年の休戦状態を終わらせて平和条約を締結するため米国側に何度も和平交渉を提案しました。

北朝鮮がやろうとしていることは、米国と韓国の同盟関係を破綻させ、ムン・ジェイン新大統領が南北関係を改善するためのだとする韓国内での政治的指導力を弱体化させることです。

韓国のムン・ジェイン新大統領は北朝鮮と様々な形の話し合いを提案しており評価されるべきものですが、北朝鮮は故意に無視を続けています。
キム・ジョンウンにしてみれば韓国大統領など眼中にはなく、望んでいるのは飽くまでトランプ大統領との直接会談です。
しかし米国側としては、北朝鮮が少なくとも核兵器開発を凍結する姿勢を見せない限り、会談にのぞむつもりはありません。

希望的観測を言えばキム・ジョンウンが最終的に核兵器の保有をあきらめることが理想的です。

 

中国の習近平国家主席もロシアのプーチン大統領も朝鮮半島で再び戦争が起きることなど望んでいません。

そして金正日(キム・ジョンウン)は国際社会に信頼できる友人などはいません。
彼は全世界の人間、特に韓国人を文字通り致命的機に陥れる非常に危険な武器を開発しました。
もしトランプがこれ以上キム・ジョンウンの行動をエスカレートさせたくないのであれば、彼は席についてキム・ジョンウンと対話しなければなりません。

 

- 後編に続く -

https://www.theguardian.com/world/2017/aug/09/north-korea-v-the-us-how-likely-is-war#img-1

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この記事と前回掲載した【 21世紀社会が抱える深刻な課題 : ノーム・チョムスキー 】《3》デモクラシー・ナウ ( http://kobajun.biz/?p=31626 )を読み、アメリカがエキサイトすればするほど、威嚇を強めれば強める程、北朝鮮の国内統制を利することになるという構図がよく理解できました。

そして経済制裁しか実効的な手段が無いこと、そのためには日韓米中露、すなわちかつての六か国協議を復活させることが、最も妥当な対応だという事も理解できました。

日本国内で核シェルター作りが『ブーム化』しているなどという愚劣な騒ぎを終わらせるためにも、『解決への道』の選択を間違わないようにしなければなりません。

【 21世紀社会が抱える深刻な課題 : ノーム・チョムスキー&エイミー・グッドマン 】《3》

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所要時間 約 9分

北朝鮮がこれほど執拗に軍事的挑発を繰り返している理由が、世界的識者により解き明かされる

北朝鮮が狂気に支配されることになった根本原因、それは朝鮮戦争時のアメリカ軍の戦闘日誌に記されていた

『狂気の北朝鮮』を作り出した根本原因のひとつは、徹底的破壊を繰り返したアメリカの軍事作戦

 

デモクラシー・ナウ 2017年5月29日

 

エイミー・グッドマン:

この時点でトランプ氏が大統領に就任して約100日が経過しましたが、外交問題では北朝鮮とイランが大きな関心を集めています。

我々は現在市場最低の支持率の大統領の下でこうした問題に直面している訳ですが、どの大統領であってもこの問題は最優先にせざるを得ないと思われます。

 

そしてトランプ大統領はつい数週間前、アフガニスタンで大規模爆風爆弾兵器、モアブ(MOAB : 2003年に米国で作られた通常兵器爆弾。開発時点において、非核兵器としては史上最大の威力を持つとされた)の投下を命令し、さらには化学兵器を使用したシリアに対しても直接攻撃を行いました。

しかしマクマスター国家安全保障担当顧問はすべての外交問題の中、アメリカ政府が最優先で対処しなければならないのは北朝鮮との間の緊張関係だと語っています。

アメリカが直接北朝鮮を攻撃する可能性はあるのでしょうか?

ノーム・チョムスキー:

私はトランプ政権は次にどんな行動をとるのか、非常に予測しにくい政権だと思っています。トランプ自身、自分が5分後に何をするのか把握できていないと思います。わからないので、もじどおり、ですから、確信をもってトランプ政権の今後を予測することは困難です。

しかしこの問題は非常に判断に迷います。その理由はきわめて明快です。

核兵器による攻撃はもちろん、いかなる種類のものであっても北朝鮮に対する攻撃は、国境に近い韓国最大の都市であるソウルに対する大規模な攻撃を誘発し、駐留するアメリカ軍を含め地上のすべてを吹き飛ばしてしまうでしょう。

 

私は軍事技術の専門家ではないので断定的なことは言えませんが、それを防ぎきるだけの防衛手段は存在しないはずです。

さらに北朝鮮は多くのアメリカ軍兵士が駐留している近隣諸国、特に日本各地のアメリカ軍基地に対しても報復攻撃を行う可能性があります。

韓国も日本もとんでもないことになってしまいます。

同時に北朝鮮も一巻の終わりですが。

みなさんもご存じのように、この地域の危険性は高くなっています。

いずれが攻撃を受けても、すぐに報復攻撃が行なわれる可能性は高く、それらは自動化されている可能性の方が高いと考えるべきです。

アメリカ軍の軍司令官や高官はこうした状況を理解しているはずです。

最終的に彼らがどれだけの影響力を持っているかわからりませんが、武力解決による解決は現実的ではありませんし、また選択すべきでもありません。

 

しかし本当の問題は、根本的にこの問題に対処する方法があるかどうかということです。

多くの提案があり、その中には制裁措置も含まれます。

中国にとって大きな脅威である新しい大規模なミサイル防衛システムは、朝鮮半島を巡る緊張を一層高めるでしょう。

さまざまな種類の軍事的威嚇。

アメリカは北朝鮮に空母カール・ビンソンを派遣しましたが、偶発事故により我々にとって思いもかけない事態に発展する危険性もはらんでいます。

力による解決は、必ずしも私たちが望むような結果を導き出すとは限らないのです。

 

現在、ひとつの提案が無視されて続けています。

この提案については、遠い近いは別としてみなさんも一度は耳にしたことがあるはずです。

それはかなりシンプルな提案ですした。

私たちが成し遂げなければならないのは北朝鮮に核兵器開発プログラム、ミサイルシステムの開発を凍結させることのはずです。

 

提案というのは、北朝鮮で提示するその代償を受け入れることです。

単純な事のように聞こえますね。

実際中国と北朝鮮は弾道ミサイルと核兵器を開発の凍結条件を具体的に提示してきたのです。

そしてアメリカはそれを拒否する旨即答したのです。

そして、実は責められるべきはトランプだけではありません。

数年前、当時のオバマ大統領にも同じオファーが提示されました。

そしてオバマ政権は即座にそれを拒否したのです。
なぜでしょうか?

 

その理由は北朝鮮側が交換条件を提示したからです。

交換条件とは、韓国と北朝鮮の事実上の国境38度線からのアメリカ軍の軍事力の撤収です。

今回、トランプ政権は核兵器搭載能力を持つB-52戦略爆撃機を朝鮮半島に派遣しましたが、こうした軍事力の展開に終止符を打つことを求めているのです。

 

さて、アメリカ人はもうほとんど忘れかけているかもしれませんが、北朝鮮は朝鮮戦争の際、アメリカ軍の猛爆撃によって国土を徹底的に破壊された記憶を持っています。

その破壊は最後には爆撃目標が無くなってしまったほど徹底的なものだったのです。

その事実をもし疑うのであれば、アメリカ軍の公式軍事記録の中に3カ月ごとに朝鮮半島を空撮したものが残されていますが、私はそれをぜひ検証してみていただきたいと思います。

これらの写真には当時の様子がそのまま、正確に記録されています。

 

その時点では「もう爆撃目標が残っていません。これからどうしますか?」

結局アメリカは戦術的に必要のないダムの破壊をすることにしました。巨大なダムを。

こうした行為は明らかな戦争犯罪です。

ニュルンベルクでは多くの戦争犯罪人が絞首刑に処されました。

しかしその後も戦争犯罪は続いていたのです。

 

アメリカ軍の戦闘報告書には、ダムの破壊により洪水が発生して谷あいの村落が壊滅し、さらには東アジアの人々が主食にしている収穫前のコメの田んぼを壊滅させた様子が随所に人種差別的なコメントをちりばめながら、生き生きと自画自賛するように記録されています。

あなた自身がその報告書を読み、自分自身として評価することをお勧めします。

北朝鮮はその邪魔はしません。

今日の北朝鮮にいるのはそうした攻撃を生きのびた人々です。

だからこそ核兵器を搭載可能なB-52が周辺を飛び回ったり、威嚇的な軍事訓練に対し北朝鮮が激高するのです。

 

奇妙な人間たちですが、それが彼らの現実なのです。

そして北朝鮮はキム一家による支配体制をアメリカから、かつて経験したアメリカ軍による徹底破壊から守るための『抑止力』として核兵器開発を進めているのです。

北朝鮮の現体制は、あなたの常識の中にある政府という概念と全く異なるものです。

人類史上最悪の政府と呼ぶべきものです。

しかし、北朝鮮政府は現実に存在し続けているのです。

 

《4》へ続く

https://www.democracynow.org/2017/5/29/noam_chomsky_in_conversation_with_amy

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第二次世界大戦(太平洋戦争)当時の日本軍の残虐さを非難する時の韓国人の執拗さには驚く、と中国人の友人から聞いたことがあります。

彼は日本人が参加していないアジア留学生の交流の場で体験したらしいのですが、その激しさは同席していた東南アジア諸国からの留学生も『ひく』ほどのものだったそうです。

その点と朝鮮戦争当時の北朝鮮の『実体験』を重ねてこの記事を読むと、今日の北朝鮮政府のヒステリックな対応の遠因が見えてくるような気がします。

【 21世紀社会が抱える深刻な課題 : ノーム・チョムスキー&エイミー・グッドマン 】《2》

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所要時間 約 10分

北朝鮮がこれほど執拗に軍事的挑発を繰り返している理由が、世界的識者により解き明かされる

人類への貢献を考えることなどカネと時間のムダ!金と権力の追及こそトランプ政治の基本姿勢

何か深刻な問題が明らかになったら、そんな問題は存在しないという法律を作ることが共和党式解決法

 

デモクラシー・ナウ 2017年5月29日

 

ノーム・チョムキー:

昨年2016年11月8日、地球温暖化防止のため約200カ国が参加して行われていた会議は、トランプ新大統領の誕生によって実質的に前に進めなくなってしまいました。

質疑は続いていましたが、会議の課題はまったく変質してしまっていました。

アメリカの離脱が現実味を帯び実質的に意義を失ってしまうかもしれないこの温暖化防止のための取り組みについて、どうすれば救済することができるのか、という事です。

そして実に驚くべきことに、世界の国々は別の国、すなわち中国へ救いを求める方向に向かいだしたのです。

そうです、世界はあの中国に地球温暖化防止のための望みを託そうとしているのです。

一方米国はといえば、人類史上最も危険な組織の支配下に置かれた政府自身の手で、地球温暖化に取り組みを続けてきた3つの政府機関の体制が、今まさに破壊されようとしているのです。

 

その後起きたことをここでいちいち詳しくお話するつもりはありませんが、トランプ政権における閣僚人事はアメリカに富をもたらすか国力を増大させる以外の余計なもの、つまり地球上の人類すべてに貢献するという類いの政府機関についてはすべて破壊する必要があるという信念を持つ人々にポストを与えているように見えます。

そしてトランプ政権の閣僚たちは、そうした破壊活動を秩序正しく(?)進めています。

環境保護局(EPA)の組織は急速に縮小されつつあります。

そしてエネルギー省の中で環境問題に取り組む部門も大幅に縮小され、様々な計画も中止になりました。

さらにこのことは紛れもない事実ですが、こうしたことが行なわれていることに関する情報や資料の公開や投稿を禁止することさえ行なわれているのです。

そしてこうしたことは国家レベルだけで行われているのではないのです。

共和党、呼び方が何であれ、あらゆるレベルでこうしたことを実行しています。

ノースカロライナ州では数年前、主にゲリマンダー(自分たちに都合よく選挙区の線引きを行う事)のおかげで共和党が州議会の支配下にはいりましたが、ある調査が行なわれていました。

この時ノースカロライナ州は、地球温暖化による海面上昇がノースカロライナ州の沿岸地区にどのような影響を及ぼす可能性があるか、その調査研究を行っていました。

 

精密な科学的検証が行なわれた結果、正確に何年後にそうなるかは忘れましたがそれ程長くは無い年数の後、海面が約1メートル上昇し、ノースカロライナ州東部に甚大な被害を及ぼす可能性が明らかになりました。

この事実に対し、共和党が支配する州議会は気候変動に関連する市民運動や議論を禁止する法律を制定することで応じたのです。

驚くべき事ですが、こうした政治のやり方について、著名なコメディアンであり、警抜な発言をすることで有名なスティーブン・コルベールの言葉を引用することにしましょう。

「社会で何か深刻な問題があることが明らかになったら、解決方法はそんな問題は存在しないという法律を作ることである。」

そして実際、アメリカでは至る所でこうした方法が採られているのです。

 

そして問題は気候変動に留まりません、さらに悪い事態が進行中です。

私たち人類は現在、非常に禍々(まがまが)しいものの下で何とか生き延びようとしています。

それは核戦争です。

これはまったく別次元の話です。

この問題についてはオバマ政権も責任を免れることはできませんが、トランプ政権になってその危険は急拡大しています。

 

新たな核兵器開発の脅威については、核兵器が開発されていた初期に、原子工学の科学者たちによってシンプルながらも非常に効率的に核実験の様子をモニタリングできる計測技術が確立されていました。

実現させたのはアメリカの科学雑誌『ブレティン・オブ・ジ・アトミックサイエンティスツ』に参加している科学者たちです。

 

みなさんもすでにご存じだと思いますが、ここに参加しているのは科学者、政治アナリスト、そして社会問題に常に真剣な取り組みを行っている一般市民などであり、現在世界が置かれている状況がどのようなものであるかを明らかにしようとしています。

そして人類はいつ滅亡してしまうのか、という究極の疑問を提示しています。

ここで世界的に注目を集めているのが『終末時計』です。これは地球最後の日まで、残り時間が何分あるかを示すもので、針が深夜零時を指した瞬間、地球が滅亡するとされています。

そして毎年話題になるのが、今年この時計は残り何分を示しているのか?ということです。

 

この時計が考案されたのは1947年、核兵器自体に入ったこの年に終末時計の残り時間は7分間に設定されました。

この時計の針が地球滅亡の瞬間に最も近付いたのは1953年でした。

1953年、米国とロシアはともに水素爆弾の実験を行い成功させましたが、これは人類の生存にとって深刻な脅威です。

 

そして大陸間弾道ミサイルの実験も成功し、当時のソ連はいつでもアメリカに水爆を積んだミサイルを撃ち込むことが可能になり、米国は史上初めて安全保障に対する重大な脅威が存在することを認識せざるを得なくなりました。

この問題の背景にはさらに興味深い話があるのですが、ここでお話している時間はないので、またの機会に取っておきましょう。

とにかく水爆と大陸間弾道ミサイルの誕生により、終末時計が標す人類滅亡までの時間は残り2分にな

そしてそれ以来、終末時計の針は行ったり来たりを繰り返しているのです。

 

たしか2014年だったと思いますが、アナリストたちは自分たち鳴らす警鐘が無視されるという、初めての経験をしました。

彼らは核時代の始まりが地政学上の新たな時代の幕開け、いわゆるアンスロポシーン(人新世 / 人間が地球の生態系や気候に大きな影響を及ぼすようになった、18世紀後半の産業革命以降の時期を指す言葉。そのはるか前、農業の起こった時代以降を指す場合もある。/【語源】ノーベル賞を受けた大気化学者Paul Crutzenの2000年の造語。anthropo(人間)+ cene(新しい)- アルク http://eow.alc.co.jp/ より)の始まりと時を同じくするという概念を提唱しました。

この人間の活動が地球全体の環境に大きく影響しているということについては、若干の議論があります。

さらにはそれがいつ始まったのかという議論もあります。

 

しかし世界地質学連盟(World Geological Organization)はつい最近、核兵器時代とアンスロポシーン(人新世)はほぼ同じ時期に始まったと結論づけました。

ですから私たちは、人類の生存に対して重大な脅威が二重に存在する時代に生きていることになります。もちろん絶滅させられるのは私たち人間だけではなく、この地球上のほとんどの生命が人間の活動によって非常に深刻な脅威にさらされているのです。

私の記憶では2014年だったはずですが『ブレティン・オブ・ジ・アトミックサイエンティスツ』の人びとはこうしたことを考慮に入れ、真夜中まで残り3分の位置まで週末時計の針を動かしたのです。

 

《3》へ続く

https://www.democracynow.org/2017/5/29/noam_chomsky_in_conversation_with_amy

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「北朝鮮がこれほど執拗に軍事的挑発を繰り返している理由が、世界的識者により解き明かされる」

その理由については次回の《3》で明らかにされます。

現状、狂気に支配される体制を作りだした根本原因が、朝鮮戦争当時のアメリカ軍の戦闘日誌に記されているというチョムスキー氏の卓抜な指摘が行なわれています。

【 国民を地獄の業火の中につき落としかねない日米2人の政治指導者 】

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所要時間 約 8分

核兵器による報復攻撃を招きかねないトランプの軍事力行使の威嚇、それを称賛する安倍首相

「北朝鮮への軍事攻撃の可能性を除外せず」しかし韓国と日本が受ける報復攻撃の危険性には言及せず

 

トム・フィリップス /  ガーディアン 2017年7月31日

「アメリカのドナルド・トランプ大統領は、拡大する北朝鮮の軍事的脅威から米国の同盟国を守るために「必要なあらゆる措置」を講じることを誓ってくれた…」

日本の安倍晋三首相は米国大統領と電話で話した後、こう語りました。

7月27日金曜日、北朝鮮が大陸間弾道ミサイル(ICBM)の2回目の実験を成功させましたが、アナリストはこれによりアメリカの大半が北朝鮮のミサイルの射程圏内に入ったとの見解を明らかにしました。

 

トランプ大統領と安倍首相の電話会談はこの直後に行われました。

米国は7月29日キム・ジョンウン政権に対し実験への報復のための威嚇行動として、朝鮮半島上空で超音速B-1B爆撃機2機の飛行を行いました。

太平洋空軍司令官、テレンス・J・オホーソーネッシー将軍は、指揮下の部隊は北朝鮮に対し「直ちに致命的で圧倒的な軍事力」行使できる準備ができていると警告した。

 

中国政府も北朝鮮への圧力を強めるよう説得を試みているトランプ大統領は苛立ちを露わにし、北朝鮮の独裁者を抑え込むために中国政府が「何もしていない」と非難しました。
ロシア外務省も朝鮮半島の動向に懸念を持っていますが、一方では27日アメリカが「ロシアと中国に責任を転嫁しようとしている」と非難する声明を明らかにしました。

中国の国営メディアは31日月曜日アメリカの非難に反論し、北朝鮮のミサイル発射についてどういう影響力も発揮できない事を後ろめたく感じているトランプ大統領が、いわば見当違いの方向に食って掛かったものだとし、新聞紙面上でトランプを「未熟者の大統領」と表現しました。
タブロイド版の英字新聞のグローバル・タイムズ紙は社説の中で、「トランプ氏が中国に対する批判を強めているのは不合理だ」と述べ、「中国政府はすでに北朝鮮に大きな圧力をかけている」と主張しました。

 

「トランプ大統領は『中国ならこの問題を容易に解決できる』主張している」と、実質的には中国共産党の管理下にある新聞はこう続けました。

しかし「このような声明を明らかにするのは、北朝鮮の核開発問題について充分な知識も理解も無い、未熟な大統領だからこそ可能なことである。」

「北朝鮮はアメリカや韓国がどのような軍事的な警告を行おうが、核兵器とミサイルの開発を進める決意を固めている。いったいどうすれば中国による制裁がこうした状況を変えられるというのだろうか?」
同じ新聞の別の記事では、中国が北朝鮮の核開発危機を解決する立場にあるとするトランプ大統領の主張そのものを「不条理」だと斬り捨てました。

安倍首相はトランプ大統領との電話会談の後記者団に対し、「我々は北朝鮮に対する『新たな行動』について検討したと述べ、『アメリカは同盟国を守るために必要な手段を尽くす』と述べたとトランプ大統領を賞賛しました。

「私はさらに踏み込んだ対応をとらなければならないという点において、トランプ大統領と意見が完全に一致しました。」

安部首相の発言として共同通信がこう伝えました。

「日本とアメリカは国際社会とともに北朝鮮問題を平和的に解決するため、繰り返し調停の取り組みを続けてきましたが、北朝鮮はそれをことごとく踏みにじり、一方的に状況を悪化させました。」

安部首相はこう語り、次のように続けました。

「中国、ロシア、その他の国際社会もこの状況を真摯に受け止め、団結して圧力を強めていかなければなりません。」

 

ニッキー・ヘイリー米国国連大使も中国政府への圧力を強める動きを見せ、声明を発表しました。

「中国政府はキム・ジョンウン体制に対しどう対応するのか、最終決断を行う必要があります。話し合いの時は終わりました。」

レックス・ティラーソン米国務長官は29日土曜日、増大する北朝鮮の脅威について中国とロシアを名指しで非難し「両国は他国には無い特別な責任を負っている。」と述べました。

一部の専門家は、トランプ大統領が北朝鮮に対して軍事行動を起こす可能性がますます高まっていると考えています。

今年4月、トランプはフロリダにある自身の別荘マー・ア・ラゴ・クラブで中国の習近平主席と食事をとっている最中、誰も予想していなかったシリアに対する空爆を命じました。

 

北京人民大学の北朝鮮専門家である成せん暁可(チェン・シャオフ)氏は、米国の軍事行動の可能性は高まっているが、トランプにとってきわめてリスクの高い選択肢である点に代わりは無いと述べました。
「もしトランプ大統領が軍事攻撃に打って出た挙句議会の承認を得ることができなければ、彼の政治生命は絶たれることになるでしょう。」

上海社会科学アカデミーの北朝鮮専門家である劉明(リウ・ミン)氏は、ブルームバーグ・ニュースの取材に対し、トランプ大統領は

「トランプ大統領がちらつかせている北朝鮮に対する軍事攻撃は、代償が大きすぎて現実的な選択肢とは言えません。発言によって、中国に対する圧力を強めようとしているに過ぎません。現実的政策というよりは、たちの悪い脅しに近いものです。」

カリフォルニア州にあるモントレー国際大学院ミドルブリー国際問題研究所の北朝鮮専門家ジェフリー・ルイス氏は、今日の北朝鮮の核兵器とミサイル技術の進歩がいかに進んでいるかを考えると、軍事攻撃をするぞといかに脅してみたところで現実には不可能だと述べました。

「核兵器国保有国に軍事攻撃を仕掛けてしまったら、その結末がどうなるかは火を見るより明らかです。」

 

https://www.theguardian.com/world/2017/jul/31/trump-vows-all-necessary-measures-to-protect-allies-from-n-korea-says-abe

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ある意味人類の存亡に関わるスイッチを冒頭の写真の2人がその手に握っていることについて、皆さんはどうお考えでしょうか?

人間はたった一回、たった一つの命を授けられ現在を生きています。

その人間の命をまるで薪ざっぽうのように粗末に使い捨てながら戦闘を続け、挙句最後には家庭や故郷を守っていただけの人びとの上に二度も核兵器を投下されるという結末に至った太平洋戦争。

私に言わせれば戦争末期の玉砕や特攻は戦術的にまったく無意味な、そして史上最も残酷な生命の大量投棄です。

そんな戦争を正当化しようという人間の手に私たちは何を委ねてしまっているのか、真剣に考えるべき時です。

【 自己都合改造内閣 】

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所要時間 約 8分

きっかけは安部首相自身の便宜供与の不正疑惑がダブルで、そこに追い打ちをかけた稲田防衛相の妄言の数々

国民のために何をする内閣なのかは意味不明、安部首相の保身が目的であることは明白

 

ジョナサン・ソブル / ニューヨークタイムズ 2017年8月3日

 

写真 : 東京の首相官邸から出てきた安倍首相。最近の世論調査では、安倍政権を支持しているのは国民の3割前後。

安倍晋三首相は、一連の不祥事や不正疑惑が相次ぎ、支持率が急落した自分が率いる保守政権を支えるため、3日木曜日に新しい内閣を任命しました。

安倍首相は内閣の閣僚人事を一新、極右的政策を唱える人間を外して閣僚経験がある人間を主要ポストに割り当てるなどしました。

内閣改造はしばらく前から取りざたされていましたが、前内閣の防衛大臣が疑惑を深めるような発言を国会内で繰り返した挙句7月末に辞任したことで、急ぎ対応しなければならない事態に落ちこみました。

 

今回の人事について自民党の上層部や首相自身の口からは、国内で議論の多い問題、特に安部首相が長年の宿願としてきた平和憲法の改定などの課題はとりあえず後回しにし、まずは国民生活と関連の深い経済問題などに焦点を当てたものだとのコメントが行なわれました。
安部首相は

「2012年に政権を奪還した時の原点に立ち返り、国民を団結させ前向きに政策を進めていきたい。」
と語りました。

2012年12月に首相の座に返り咲いた安倍氏は、アベノミクスと呼ばれる景気刺激政策によって低迷する日本経済を再び成長に向わせると公約し、高い支持を得ました。

しかしそれから4年半を経た現在、日本国内の各報道機関の調査によれば、安倍政権を支持する国民の割合は3分の1にまで減少しました。

焦点となった閣僚人事のひとつ、防衛大臣には議員として長い経験を持つ小野寺五典氏を任命しました。

小野寺氏は2012年に第二次安倍内閣が発足した当初の防衛大臣でしたが、南スーダンの国連平和維持活動の任務についていた日本の自衛隊の派遣部隊の日報を処分したことについて、自分は一切報告を受けていないし把握もしていなかったと主張して批判を受け、7月28日に辞任せざるを得なくなった稲田朋美氏から防衛大臣の地位を引き継ぎました。

 

自身は否定を繰り返していますが、個人的友人や極右的教育を行っていた教育機関に便宜を図るため政治的立場を利用したという不正疑惑を持たれていた安倍首相の立場を、稲田氏の問題はなお一層悪化させることになりました。

 

外務大臣のポストは自民党内で最もリベラルな政策を表明している河野太郎氏に割り当てられました。

河野氏は2011年に福島第一原子力発電所が大崩壊する事故を起こした後、原子力発電に反対する立場を明確に打ち出し、原子力発電推進の立場をとる所属する自民党内での立場が悪化していました。

 

河野氏の父親は1993年当時内閣官房長官として、第2次世界大戦中に日本軍所属の売春婦として働くことを強制された韓国や他アジア諸国の女性たちに、政府として公式の謝罪を行った元外相の河野洋平氏です。

このいわゆる河野談話は、自民党内の右翼の国家主義者たちから批判を浴び続けてきました。

ニューヨークに本拠を置く政治的問題のコンサルタントであるテネオ・インテリジェンスの日本アナリスト、トビアス・ハリス氏は新閣僚のラインナップについて「一応政治家らしい顔ぶれが揃った」とツイートしました。

 

首相の後任候補者のひとりであり今度の内閣では大臣に就任しなかった岸田文夫氏の後任が河野氏です。

岸田氏は安倍氏の政治的なライバルのひとりですが、その政治的立場はよほど穏健です。

岸田氏は閣僚の地位に就く代わり、自民党内の最も重要なポストである政務調査会長に就任しましたが、

テネオ・インテリジェンスのハリス氏によれば、岸田氏の派閥のメンバーは前内閣の3人から5人に増え、岸田氏の政治的立場はより強いものになったと指摘しました。

 

安部首相の自民党総裁としての任期は来年末で切れますが、そうなれば日本国首相としても辞任しなければなりません。自民党が規定を変更して安部氏に第3期の総裁就任を認めれば状況は変わりますが、一般国民による支持率の急速な回復が無い限り、その事は不可能です。

 

「これだけスキャンダルや不正疑惑が続いた後だという事を考えれば、新しい安倍内閣の『目標』は明らかです。決して間違いを犯さないようにすることです。」

これまでのところ安倍政権の凋落によって何ら得るところの無かった最大野党民進党の代表をつい最近辞任したばかりの蓮舫氏がこう語りました。
「どういう感想も持ちようがない内閣です。」

 

安倍氏はさらに党内のライバルとして距離を置いてきた野田聖子氏を総務大臣に起用しました。

野田氏は2015年、安部首相の最初の任期が切れたときに、自民党総裁選挙に出馬しようとしました。

野田氏は閣僚に任命された20人の中、上川陽子法務大臣とともに2人だけの女性のうちの1人であり、安倍氏の女性リーダー育成と登用の機会を増やすという約束が明らかに後退しているという批判を浴びることになりました。

安部首相にとって最も重要な補佐役である麻生太郎財務大臣と菅幹事長の2人は、今回も留任することになりました。

 

自民党の二階俊博幹事長も続投です。

二階氏は8月3日木曜日朝の発言で、日本が軍事力行使する際の制限を取り除くため憲法を改定するとする計画について、先送りすることを提案しました。

安倍首相は自民党、そして自分自身が長い間宿願としてきたこのための憲法改定を2020年までに実現させることを提案しましたが、大多数の国民は反対であることが明らかになっています。
「さまざまな意見に耳を傾け、慎重の上にも慎重であることが大切です。」

二階幹事長はこう語りました。

 

https://www.nytimes.com/japan-cabinet-reshuffle-shinzo-abe

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内閣改造という手続きに一体どれだけの税金が投入されるのか知りませんが、国民のためでなく首相の個人的利害のために、それも自らの不始末が原因(たぶん)の内閣改造なのに費用を自弁するわけでも何でもなく、結局は私たちの給与明細にツケが回ってくるというのはどういう事でしょうか?

広島の被爆者の人たちだって税金を支払ってる、福島の原発難民の人たちだって税金を支払ってる、その人たちにとって自己都合の内閣改造にどんな意味があるのでしょう?

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ほんとうの「今」を知りたくて、ニューヨークタイムズ、アメリカCNN、NBC、ガーディアン、ドイツ国際放送などのニュースを1日一本選んで翻訳・掲載しています。 趣味はゴルフ、絵を描くこと、クラシック音楽、Jazz、Rock&Pops、司馬遼太郎と山本周五郎と歴史書など。 @idonochawanという名前でツィートしてます。
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