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【 愚かな経営戦略、官僚的な組織運営、自信の無い仕事ぶり 】

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所要時間 約 9分

日本の原子力産業界の体質的欠陥、崩壊の構図、事故の防止能力も喪失?

原子力発電所を安全に管理運用するために必要とされる人材と人数を確保することはもはや不可能

 

ジュリアン・ライオール / ドイチェ・ヴェレ 2017年6月12日

 

日本原子力研究開発機構(JAEA)は6月10日声明を発表し、6月7日事故によって深刻な内部被ばくをしてしまったと報告した原子力研究施設の5人の職員について、この中の誰の肺の中からもプルトニウムは検出されなかったと主張しました。

この内容は大洗原子力技術研究所で26年間保管されていた放射性物質が入ったビニール袋が破裂し、作業中の職員一人が内部被ばくにより、22,000ベクレルのプルトニウムの被ばくをしてしまったという当初の発表とは明らかに矛盾しています。

原子力研究開発機構(JAEA)の当初の見解は、容器を手に持っていた男性職員が放射性物質を吸い込んでしまい、血液、骨、そして各臓器が最大で360,000ベクレルの内部被ばくをしてしまった可能性があるというものでした。また、この職員の周囲にいた4人の別の職員の被ばく量は低いというものでした。

 

今回この男性がプルトニウムを吸入していなかったという発表は事故の影響を受けた人々にとっては吉報に違いありませんが、専門家はそれ以上に、事実誤認、肝心な際に判断を誤りがちな体質、そして不注意でいい加減な業務の遂行といった事例に象徴される日本の原子力産業界の体質的欠陥を改めて浮き彫りにしたものだと指摘しています。

▽福島第一原子力発電所の事故から6年の歳月

 

さらに専門家は、こうした類いの問題はとっくの昔に解決しなければならなかったはずだと語りました。

原子力発電所にとって重要な設備である原子炉冷却システムが巨大地震と巨大津波によって破壊され、福島第一原発の3基の原子炉でメルトダウンするという、世界史上2番目に最悪の原子力発電所事故が発生してからすでに6年が経過しました。

 

朝日新聞は原子力研究開発機構(JAEA)について「過去に何度もそのずさんな管理体制を批判されてきた組織」と伝え、被ばくした作業員は内部被ばくではなく体の表面に多量のプルトニウムが付着した外部被ばくであり、それすら取り違えていると批判しました。

 

「今回の事故とその後の一連の報告は、日本の原子力関連組織のずさんな管理状況を改めて証明した、その一例に過ぎません。」

京都に本部を置くNGO組織のグリーン・アクション・ジャパンで原子力発電に反対する運動を行っているアイリーン・ミオコ・スミスさんがこう語りました。

「こうした原子力関連の組織は今や過度に官僚的体質になってしまっている、私はそう考えています。こうした施設で働いている職員にも経営管理を行っている側にも重要な仕事を担っているという使命感がほとんど無くなり、ただ単に費用を削減できるというだけの理由で考えられないほど多くの業務が下請け任せになっていると考えられます。」

アイリーンさんがドイチェ・ヴェレの取材にこう答えました。

 

もうひとつの例としてアイリーンさんは、報道機関にはあまり大きくは取り上げられなかった京都のすぐそばにある高浜原子力発電所で今年1月に起きた事故について語りました。

強風により112メートルのクレーン・アームが倒れ、使用済み核燃料を保管していた施設の屋根を直撃し破壊した事故です。

 

▽ 激怒する人々

 

「この事故について付近の住民たちと地方自治体は、激怒していました。」

スミスさんがこう語りました。

「この事故が明らかにしたのは、使用済み核燃料の保管場所のすぐ近くで作業をさせていた原子力発電所の管理者たちが天気予報を気にしていなかったという事実です。そして強風が予報されているという事実すら把握していなかったのです。何という愚かさでしょう?!」

 

日本の原子力産業界の安全管理体制については長い間賛否両論ありましたが、福島第一原発の事故により一気に悪化しました。

安全管理についていくつもの欠陥があったことが明らかにされ、中には原子力発電所を守るためには防潮堤をもっと高く強固にする必要があるという改善勧告を無視していた事実も確認されました。

そして原子力発電のイメージが悪化したことは、人材確保にまで悪影響を及ぼすことになりました。

「これまでとは異なり、日本の原子力発電に関わる問題に取り組むために必要とされるだけの人材と人数を確保することはもう不可能だと私は考えています。」

スミスさんがこう語りました。

「原子力産業はかつて描いていたバラ色の未来はもちろん、具体的な展望すら失ってしまいました。今残っているのは、もはやなるようにしかならないと考えている人々です。」

「しかし日本では現実にすでに5基の原子炉が再稼働しており、その管理運営には細心の注意が向けられなければなりません。そして廃炉が必要な原子炉も多数あり、その作業にも最大限の注意が必要なはずです。」

「そうした作業は有能で経験豊かな人々の手に委ねられなければならず、いかなる事故も発生しない体制を構築してもらわなければなりません。」

 

避けられない事故?

しかし明治大学国際総合研究所の客員研究員で政治評論家でもある奥村準氏は、いかなる産業にあっても産業事故をゼロにすることは不可能であり、それは原子力産業においても同じであると語りました。

「いかなる組織であっても最終的に人間の判断を必要とする場合、下請け構造が何層にもなり、業務上の手続きも何段階にもなっていれば、問題が発生することは避けられません。」

「今回の事件発生の背景にあるのも同じ問題です。」

「この問題について、政府の関与が必要になるのは間違いのないところだと思います。そしてこうした事故が二度と発生しないよう、新たな規制基準が導入されることになるでしょう。」

日本の原子力発電産業が2011年の事故に加え、それ以降にも次々に明らかにされた想定外の事故やトラブルによって、そのイメージを悪化させ続けたという事実に奥村氏は同意しました。

「メディアは現在、原子力発電に関して何か不都合な事態が起きると、それらをすべて取り上げるようになっていることは明らかです。

 

しかしスミスさんにとっては、原子力発電産業界の事故をただ単純に他の産業事故と同様に扱うというのは、到底受け入れがたい考え方です。

造船、鉱山業、エンジニアリング、建設事業など、他の重工業における産業事故が発生した場合、その影響が及ぶのは通常近隣の少数の人々に限られます。

しかし福島第一原発の事故は、原子力発電所の事故だけはまったく違うという事をすべての日本人の前で明らかにしました。

「彼らは原子力発電が日本にとって『明るい未来』であり、この国にとって必要不可欠なものだと国民や施設周辺の人びとに力説しました。」

スミスさんがこう語りました。

「しかし今や国民や施設周辺の人びとも、自分たちはたぶらかされたのだという事を痛感しているのです。」

 

http://www.dw.com/en/japans-nuclear-mishap-underlines-industry-malaise/a-39209569

【 国民に思想の手錠をかけた安倍政権 】

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所要時間 約 10分

日本人は将来、何のために共謀罪法が必要だったのかと疑いを持つようになるだろう

国民を守るためには、国民に手錠をかけなければならないという主張を行った安倍政権

 

ジュリアン・ライオール / ドイチェ・ヴェレ 2017年6月16日

 

日本政府は2020年の東京オリンピックの間、市民の安全を確実なものにするためにテロ等対策法の成立が必要であると主張しています。

しかし専門家は今回の法律は基本的人権を制限するために用いることが可能だと語っています。

 

安倍政権は国内でテロ行為を計画している、または実行準備をしている人間を罰するために必要だと主張している法律を可決成立させました。

しかし国連関係者や多くのアナリストは直ちに今回の法律が「民主主義と市民の自由に手錠をかける行為」に等しいとする批判を行いました。

 

数千人の市民が路上で今回の法律、安倍晋三首相とその政権与党である自由民主党に対して抗議のスローガンを繰り返す中、国会議事堂の中では「共謀罪法」が審議がもつれた状態のまま15日木曜日の早朝参議院で可決成立しました。

 

議場では様々な質問が飛び交い、野党は法の成立に対し頑強な抵抗を行っていましたが、政権側は中間報告という委員会の投票を省略する手続きを採ると宣言すると、安倍政権が共謀罪法の詳細な検証を妨害しようとしているという批判が一気に高まりました。

野党民進党の蓮舫党首は、安倍政権の戦術を「民主主義の手続きから著しく逸脱する行為」だと厳しく批判しました。

共謀罪法が可決成立した直後、安倍政権に対する不信任動議が提出されましたが与党により否決されました。

安部首相は2020年に開催される東京オリンピックの準備と開催中におけるテロ行為を未然に防ぐために共謀罪法が必要だと主張しています。

 

▽ オリンピック理由

 

「東京オリンピックとパラリンピックの開催まで残りわずか3年です、そして日本がテロ行為を防止するために国際社会としっかり協力することができるように、できるだけ早く組織犯罪に対応するための条約を批准したいと考えています。」

安部首相はインタビューにこう答えました。

 

しかし専門家を中心に、今回の法律が警察当局に対し277もの犯罪項目について捜査権限を拡大することを認めるているにも関わらず、そのほとんどがテロ行為と関連性があるとはとても思えないと批判する意見が相次いでいます。

 

その代りこの法律が禁止するのは自然保護地域でのキノコ採りに行くこと、郵便切手の偽造、座り込みの抗議活動、無許可の自転車レースの開催運営、これらについて『共同謀議』を行った場合犯罪にあたると規定しています。

「共謀罪法は私が見る限り、組織犯罪またはテロ行為と全く関係ないあらゆる市民や個人的な活動について、子を一方的に取り締まる権限を警察に与えるためのものでしかありません。」

テンプル大学日本キャンパスのアジア研究部門の責任者であるジェフ・キングストン教授がこう語りました。

 

「安部政権はこの法律を成立させるため正当な議員運営手続きを無視するという挙に出ましたが、共謀罪法が施行された後、日本人は何のためにこの法律が必要だったのかと疑いを持つようになる、私はそう信じています。」

キングストン教授はドイチェ・ヴェレの取材にこう答えました。

「これは民主主義制度の下で当然認められるべきプライバシーの権利、異議を唱える権利、知る権利、表現の自由、といった基本的人権を一方的に制限するために使われる可能性があります。」

「彼らは民主主義と自由な市民社会で生きる人々に手錠をかけたのです。そして最も皮肉なことは、安倍政権が国民を守るためには、国民に手錠をかけなければならないという主張を行った事です。」

キングストン教授はこうつけ加えました。

 

日本政府はこれまでに4回、類似した共謀罪法案を可決しようとしたことがありますが、すべて国会で審議未了のまま廃案になってきました。

 

今回、共謀罪法案を国会の会期中に可決成立させるため、安倍政権は対象となる犯罪の項目を減らした上で、2020年の東京オリンピックに対するテロ行為の脅威についてことさら強調しました。

さらには新しい共謀罪法が、国境を越えた組織犯罪に関する取り決めを行った2000年の国連条約を日本が批准するために必要だと主張したのです。

 

広範囲に及ぶ詳細な規制が、ただ単に記載されている目的のみに適用され、いかなる内容であっても政府に対する反対意見を述べようとするすべての人間の口をふさぐために用いられることは無い、

多くの専門家がそんなことは無いと考えています。

「安部政権は監視社会を作ろうとしているのであり、電話の盗聴を始め277項目に渡る広大な捜査権限を警察当局に与えると宣言したのです。」

と、キングストン教授はこう語りました。

 

「そして今回の共謀罪法が歴史上悪名高い1925年の治安維持法と肩を並べるものであるという、強力な論拠があります。戦前に制定された治安維持法は共産主義者をまとめて弾圧し、1930年代日本を軍国主義に支配された暗い道へと進めるために、当時の政府によって最大限利用されたのです。」

キングストン教授は特にこの点を強調しました。

 

そして日本の保守派は平和憲法は第二次世界大戦(太平洋戦争)を始めた日本に対する連合国側による報復措置だと考えていますが、それを代表する人物のひとりである安倍首相の憲法を書き換えたいという願望と今回の共謀罪法は直接結びあっています。

 

日本国憲法には1948年の世界人権宣言とそのまま通じ合う一節がありますが、2012年に自民党が公開したマニフェストではこの部分を削除し、代わりに日本国民が果たすべき義務と責任について明記すべきだとしています。

 

▽ 国連からの評価

 

共謀罪法を批判する代表的な存在が日本弁護士連合会、そしてプライバシーの権利を専門とする国連の特別報告者であるジョセフ・ケナタッチ氏です。

同氏は今年5月、今回の共謀罪は適用範囲が大きすぎるためプライバシーの権利と表現の自由が不当に脅かされる事態に発展する危険があると警告しました。

 

しかし日本国内にはそうした懸念が必要以上に大きくなっていると語る専門家もいます。

「反対する人々がこれほど激高している理由の一つは、共謀罪法は日本を戦前同様の軍国主義に押し戻そうとする策略の一部であるという点に反対派の怒りと主張が向けられているからです。」

明治大学国際総合研究所の客員研究員で政治評論家でもある奥村準氏がこう語りました。

「しかし忘れてはならないのは政府権力の大きさに対処するために、独立した司法、独立した検察機構、そして強く自由な報道機関の存在が必要だということです。そして、日本はこれらをすべて持っています。」

奥村氏はドイチェ・ヴェレの取材にこう答えました。

「私は共謀罪法の成立によって、日本が何か思いもかけない事態に陥る可能性はないと考えています。」

奥村氏はこうつけ加えました。

「反対派の人びとが主張するように、日本の安全保障環境や社会的結束が崩壊する悪い方向に日本を向かわせるために日本政府が共謀罪法を利用するといった事態は起こらないだろうと考えています。」

 

しかし市民運動を行う人々は、この法律の濫用に対する懸念を拭い去ることはできないと語っています。

 

http://www.dw.com/en/japans-new-conspiracy-law-puts-handcuffs-on-democracy/a-39274630

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ネットの架空請求やオレオレ詐欺など、新手の犯罪が現れる度法整備を急がなければならない現代社会の煩雑さに少々ウンザリさせられていますが、それでも法が本来の目的通り適用されるのであれば市井の一市民の生活が脅かされることは無いでしょう。

しかし今回の共謀罪については、国際社会の専門家が口をそろえて人権侵害の口実に使われる恐れが大きすぎると懸念しています。

【 市民の自由を脅かす欠陥だらけの共謀罪法が成立 】

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所要時間 約 6分

国連の専門家を含め高まる批判、安倍政権が一般市民を対象に反政権的市民運動への抑圧を強める

日本の一般市民の表現の自由が侵害される恐れが現実になってしまった

 

ジャスティン・マッカリー / ガーディアン 2017年6月15日

日本は一般市民の人権を侵す恐れがあると国連が指摘するなど、内外からの批判が相次いだにもかかわらず、テロ行為や重大犯罪を縦鼻計画した場合に適用される共謀罪法 – テロ等対策法を可決成立させました。

国会の外では数千人の市民が集まって抗議の声を挙げていましたが、政権与党の自民党と公明党は参議院で強引な可決を行いました。

 

国連の専門家はこの法律について「数多くの欠陥がある」と指摘しましたが、日本の安倍首相はこの指摘に対し感情的に反発、幅広い層からの反対が相次いで3度に渡り成立が見送られてきたこの法案でしたが、今回採決が行われました。

日本の政府当局は2019年に開催されるラグビー・ワールド・カップとその翌年に予定されている東京オリンピック開催の準備を進めていますが、安全な開催運営のため世界的な組織犯罪を対象としている2000年の国連条約を批准して、日本がテロ対策について効果的に実施できるようこの法律が必要だと主張してきました。

「東京オリンピックとパラリンピックの開催まで残りわずか3年です、そして日本がテロ行為を防止するために国際社会としっかり協力することができるように、できるだけ早く組織犯罪に対応するための条約を批准したいと考えています。」

安部首相はインタビューにこう答えました。

「今回の法制定はそのために必要な措置です。」

 

この法律は277項目の「重大犯罪」を計画したり準備したりする行為に『関わる』ことを違法とします。

しかし日本弁護士連合会やこの問題に詳しい政治評論家などは、テロ行為や暴力団などの犯罪組織と無関係な一般市民が、マンション建設に反対するため座り込みをしたり、音楽を著作権法に違反してコピーした場合などにもこの法律が適用される恐れがあると指摘しています。

 

反対派の人びとは、この法律も一方的に政府の権力を強化しようとする安倍首相の政策の一環にあり、政府が否定している一般市民を監視する体制が現実になる恐れは充分にあると語っています。

最大野党民進党の蓮舫代表は、安倍政権が内心の自由を侵害する恐れのある「欠陥だらけの」法律を強引に成立させたと批判しました。

専門家は今回の法律が警察による盗聴の許可範囲を拡大し、司法が警察権力の無制限な拡大に制約を課すことを阻止する副次的な狙いがあるものと懸念しています。

 

与党自民党と公明党は、この法律の成立を早めるため、参議院委員会における投票を省略する『中間報告』という、めったに行われることの無い批判の多い手続きを採用しました。

 

プライバシーの権利を専門とする国連の特別報告者であるジョセフ・ケナタッチ氏は今年5月、今回の法が成立すれば

「プライバシーの権利が不当に侵害される恐れがあり、表現の自由が脅かされる事態に発展する危険もある」

点について慎重に検討を重ねるように依頼する書簡を送りました。

しかし安倍首相はケナタッチ氏の見解を

「極めて偏ったものだ」と一蹴し、さらには

「専門家のものとは思えない程客観性を欠いている」

と批判しました。

ケナタッチ氏は6月15日、安倍政権が「欠陥だらけの法律」を強引に成立させるため「恐怖心理を」利用したと批判し、次のように語りました。

「今回この法律が法律として施行されるにあたり、日本は個人のプライバシー保護のための態勢を改善する必要があります。」

 

批評家は犯罪計画実行に関する情報を収集するため警察権力の一層の強化が図られる可能性があり、その現実は第二次世界大戦(太平洋戦争)以前の日本で治安維持法が制定された後、警察が「思想警察」の性格を強め、公共の法秩序に違反する団体などを捜査するため強大な権限を与えられていた状況に通じるものだと批判しました。

 

5月に共同通信社が行なった調査では、この法律を支持する人は39.9%、反対は41.4%と、有権者の意見がかんぜんに分かれている状況を明らかにしました。

 

この日は夜になっても5,000以上の人びとが国会前で抗議デモを行っていました。

そして新たに制定されるテロ等対策法は「独裁的」だと非難し、日本が「監視社会」に変わる事を防ぐために戦い続けると誓いました。

「これからは平和的なデモ行進ですら、テロ行為と関係があると決めつけられれば禁止される恐れがあります。」

女性の増山美由紀さんが共同通信の取材にこう答えました。

「私たちの表現の自由が侵害される恐れが現実になってしまいました。」

 

https://www.theguardian.com/world/2017/jun/15/japan-passes-brutal-new-terror-law-which-opponents-fear-will-quash-freedoms

【 報道の自由を脅かす安倍政権 – 非難する姿勢を明らかにした国連の特別報告者 】《後篇》

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所要時間 約 8分

安倍政権成立以降目立つようになった、日本と国連の諸機関との対立

安倍政権以降一気に順位を滑り落ちた日本の報道の自由度ランキング

 

ジャスティン・マッカリー / ガーディアン 2017年6月13日

 

日本の伊原純一国連大使はこれまで放送免許を停止した大臣が存在しないことを強調し、放送免許について「報道機関に対していかなる圧力も加えてはいない。」とつけ加えました。

 

表現の自由に関する調査を行ってきた国連の特別報告者であるデイビッド・ケイ教授の今回の報告書は、内部告発者によってもたらされた国家機密を一般に公開したジャーナリストに対し、最長で懲役5年の刑を与えることを可能にした2014年の特定秘密保護法の成立当時と同様、日本政府に対して批判的な内容になりました。

ケイ教授は特定秘密保護法について『適用可能な範囲があまりにも漠然としており』、為政者の側の裁量次第でどのようにも適用される危険性があると語りました。

そして政府側が『何が公平なのかを判断する地位に就いてはならない』と付け加えました。

 

これに対し伊原国連大使は、次のように反論しました。

「特に機密扱いに指定された情報は、取扱いについて厳しい制限を課されるべきです。」

と語り、

「ただし、ジャーナリストによる情報収集活動そのものは、罰せられるべきでありません。」

とつけ加えました。

 

同じく国連のプライバシーの権利に関する特別報告者であるジョセフ・ケナタッチ氏が、現在日本の議会で立法化に向け審議が続けられている共謀罪法案が「プライバシーの権利と表現の自由を不当に侵害する」恐れがあると判断した後、日本と国連の間の亀裂が広がりました。

日本政府はテロリズムによる破壊行為を阻止するという国際的義務を果たすために、テロ等対策のための法整備が必要であると主張しています。

安部首相はケナタッチ氏の報告について「非常に均衡を欠いた」ものだと批判し、「客観的立場に立たなければならない専門家の見解だとはとても思えない。」と一蹴しました。

 

ここ数年(安倍政権以降)、日本と国連の諸機関との対立が目立つようになりました。

2015年にはユネスコが中国の申請を容れて、第二次世界大戦中の南京大虐殺を世界記憶遺産に登録し、反発した安倍政権はユネスコへの資金提供を停止させました。

毎日新聞の報道によれば、日本の最大野党・民進党の野田佳彦幹事長は、安倍政権が国連の特別報告者の面前で「ドアをバタンと閉めた」として非難しました。

 

今年始め、国境なき記者団は世界的各国を対象とした報道の自由度ランキングで、日本は世界第72位に順位づけしました。

この順位はG7先進諸国の中で最下位、2010年には世界で11位であった日本の報道の自由度は(安倍政権以降)、一気に順位を滑り落ちることになったのです。

 

〈 完 〉

https://www.theguardian.com/world/2017/jun/13/japan-accused-of-eroding-press-freedom-by-un-special-rapporteur#img-1

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【 人権侵害の懸念を押しつぶすようにして「共謀罪」法が成立 】

テロ行為の資金集めが目的なら、キノコ採りもテロ等準備犯罪と認定される可能性がある!

 

ドイチェ・ヴェレ / AFP、AP、ロイター 2017年6月15日

 

一般市民のプライバシーと不正に対して抗議をする当然の権利が蹂躙される懸念が大きいとして、反対する人々から抗議の声が挙がる中、日本の参議院がテロ等準備罪『共謀罪』法を可決成立させました。

日本政府はこの法律の成立により2020年に開催される東京オリンピックをより安全に開催運営できるようになると主張していました。

 

共謀罪法案の成立を阻止するための不信任案等の徹夜の審議で目をしょぼつかせた参議院議員たちは、15日木曜日の朝、共謀罪法案を可決成立させました。

この朝も国会の建物の外では多数の市民が集まり、法案に抗議の声を挙げていました。

 

テロ等準備罪『共謀罪』法は277種類の異なる犯罪について計画した場合に違法されるものですが、2020年の東京オリンピック開催を控え、国内でのテロ事件を防止する上で必要なものだと主張してきました。

政権与党の政治家も、日本が組織犯罪に対処するための国連の条約を履行するた目この法律の成立が必要だと述べています。

「我々は適切かつ効果的な方法で国民の命を守るために、この法律を支持します。」

『共謀罪』法の可決を受け、安倍首相は報道機関の記者たちにこう語りました。

 

日本において参議院以上の権限を与えられている衆議院では、この法律は先月、可決されています。

 

▽ 監視社会へ

 

今回成立した法律は、警察に対し合法的な盗聴の範囲の拡大を許すとともに、司法の側も警察に対するより広範な捜査権限を許可するようになることが想定されます。

犯罪の準備や計画が明らかになった場合、最高で5年の懲役または禁錮刑が科されることになります。

しかし日本弁護士連合会や複数の研究者は、リストアップされている犯罪の中にはテロリズムまたは組織犯罪とは無関係なものがあると指摘しています。

何かの建物の建設に反対するため座り込みをしたり、著作権で保護された音楽をコピーすることも今回のリストに含まれています。

 

▽ キノコ採り?

 

その行為がテロ行為の資金集めが目的であるとしたら、キノコ採りもテロ等準備犯罪と認定される可能性があるとの答弁を安倍政権の法務大臣が国会で行い、この法律に反対する野党から嘲笑すら受ける展開となりました。

 

この法律に反対する民進党の蓮舫党首は今回の法律の賭けについて『暴挙』であると非難し、内心の自由が侵害される恐れがあるとの声明を発表しました。

そして参議院での審議が慎重な議論が無いまま、性急な手続きによって強引に可決されたと非難しました。

 

国連の特別報告者であるジョセフ・ケナタッチ氏はこの法律の成立に対し、国連の人権委員会に懸念のあることを報告していましたが、米国の内部調査、内部告発者として名をはせたエドワード・スノーデン氏もこの法律を批判しました。

 

この法律の当初の草案は組織犯罪やテロ行為とは無関係と考えられる約600項目を刑事犯罪と認定する内容を有するものでした。

 

http://www.dw.com/en/japan-passes-anti-terror-law-amid-privacy-protests/a-39260076

【 報道の自由を脅かす安倍政権 – 非難姿勢を明らかにした国連の特別報告者 】《前篇》

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所要時間 約 7分

政府の圧力によって妨げられる福島第一原発事故の真相報道、第二次世界大戦(太平洋戦争)の史実の追及

声高に『偏向報道』について実質的圧力をかけ続ける安部政権

 

ジャスティン・マッカリー / ガーディアン 2017年6月13日

 

表現の自由に関する調査を行ってきた国連の特別報告者は、日本が報道機関の表現の自由を侵し、3基の原子炉がメルトダウンを起こした福島第一原子力発電所の事故や第二次世界大戦(太平洋戦争)中に日本軍が行なった行為に関する一般市民の議論に対し圧力をかけたとして非難しました。

 

国連人権委員会に提示される予定の報告書の中で、特別報告者のデイビッド・ケイ教授は、日本における表現の自由に関するこれまでの記録を検証した結果、「際立って懸念すべき兆候」を確認済みであると語っています。

今回の調査は報道機関に対する日本政府の圧力が強まり続けているという懸念を受け、表現の自由に関し初めて日本において国連が調査を行うことになりました。

 

そうした事例の一つとして批評家は、2011年3月に福島第一原子力発電所で3基の原子炉がメルトダウンを起こした事故の際にも、事故の深刻さを日本政府が曖昧にしてしまおうと国内の報道機関に圧力をかけた結果、国民が事実を知るのが遅れた事例を指摘してきました。

2014年には朝日新聞に対して安倍政権が圧力をかけ、福島第一原発で事故が発生した直後、当時同原子力発電所の吉田所長が職員に対し持ち場に留まってできる限りの努力を続けるよう求めたにもかかわらず、650人の東京電力の職員が持ち場を放棄して避難したという報道を撤回させした。

朝日新聞は後に、吉田所長の内部発言の意味を誤って解釈したために、間違った内容の記事を掲載してしまったと認めました。

しかし報道内容を撤回したことによる最も著しい影響は、それまで福島第一原発の日本政府による事故対応について、批判的なスクープ記事を何度も掲載していた朝日新聞の調査のチームの解体につながったことでした。

 

ケイ教授は福島第一原発事故に関する特定の記事については言及しませんでしたが、日本国内の学校教科書から従軍慰安婦問題に関する記述が削除された件について強い懸念を表明しました。

ケイ教授は「従軍慰安婦」に関する記述が段階的に削除されて行った点に注意を促しました。

従軍慰安婦は第二次世界大戦(太平洋戦争)の戦前戦中に日本軍の売春施設で働くことを強制された、大部分は朝鮮半島出身の数万人の女性たちです。

1997年当時の教科書検定では、中学校で使用される全7冊の歴史教科書にこの戦争中の性的ないわば奴隷制度について記述がありました。

しかし2012-15年の間、この問題に関する記述があった教科書は一冊も無く、2016年になって1冊の教科書だけその記述がありました。

 

ケイ教授は第二次世界大戦(太平洋戦争)中の日本軍の事歴について日本の社会一般における議論が欠如していること、そしてそうした調査を妨げる規制が存在する点に触れ、さらには政府の圧力が報道機関の『自己検閲姿勢』を強める結果に結びついていると指摘した上で、

「これらの問題が日本の民主主義の基盤を少しずつ損ないつつあることに、注意を喚起する必要があります。」

と語りました。

 

日本は安倍政権の下で報道の自由が危険にさらされているという主張に、かなり感情的に応じました。

日本の伊原純一国連大使は、ケイ教授が日本の表現の自由と日本政府の関わりについて、『不正確な』認識を広めるものだと批判しました。

6月12日国連人権委員会宛ての声明の中で、伊原大使は次のように述べています。

「[ケイ教授による]報告書の一部が日本政府による説明と立場に関する正確な理解が無いまま作成されたことは、残念です。」

 

伊原大使はさらに、日本政府が『偏向報道』を理由にテレビやラジオの放送免許を放送局から取り上げることが法律上可能だとし、政治上微妙な問題の存在を放送しないようにしたり、大きくは取り上げないように番組制作責任者に圧力をかけるために使われていたとするケイ氏の主張にも反論しました。

しかし昨年高市早苗総務大臣は、度重なる警告にもかかわらず政治報道において公正な報道を行なわなかった放送局からは放送免許を取り上げることもあり得ると発言し、各方面から抗議を受けた事実があります。

そしてこの後間もなく政府関係者に厳しい調子で質問することで知られていた3人のベテランのニュース・アンカーたちが、ほとんど同時に職を追われることになりました。

申し立てによればそのタイミングは、安倍首相やその側近たちと各放送局の取締役たちが一緒にプライヴェートの夕食をとった際に、政権側がこれらのニュース解説者に関する不満を伝えた後のことだったのです。

 

〈後篇に続く〉

https://www.theguardian.com/world/2017/jun/13/japan-accused-of-eroding-press-freedom-by-un-special-rapporteur#img-1

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日本の国家公務員というものは国民のために理想の体制を作ろうとするのではなく、権力者におもねって虚説を展開してみせるのが本分なのか、と国連大使の発言を読んで感じました。

記事中の国連大使の発言は、言ってみれば日本政府の行為について「皆さん、よってたかってこれをグレーだとおっしゃるが、わが国の規準ではこれは灰白色、すなわちシロなのです。」と主張しているのも同然で、国を代表する政府の高官がこうした屁理屈をこねる日本という国を国際社会がどう評価するか、これはもう考えるまでも無いことです。

 

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ほんとうの「今」を知りたくて、ニューヨークタイムズ、アメリカCNN、NBC、ガーディアン、ドイツ国際放送などのニュースを1日一本選んで翻訳・掲載しています。 趣味はゴルフ、絵を描くこと、クラシック音楽、Jazz、Rock&Pops、司馬遼太郎と山本周五郎と歴史書など。 @idonochawanという名前でツィートしてます。
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