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投げ売りされるアベノミクス – 海外の投資家・投資機関

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TOPIX株の30%を保有し、東京証券取引所の1日の取引額の実に約70%を占める海外の投資家
2018年、5兆円に上る日本株を投げ売りした外国人投資家

                 

                  

エコノミスト 2019年10月26日

                  

「私のアベノミクスを買ってください。」
2013年、日本の安倍首相はニューヨーク証券取引所でこう懇願しました。
安倍首相が外国人投資家に向けハードルを下げたために、彼の投球は的を射止めたように見えました。

                 

今日では海外の投資機関や投資家が日本のTOPIX株の30%を保有しており、東京証券取引所(TSE)の1日の売買の実に約70%を占めています。
しかし安倍政権が新たに導入をはかっているルールには、こうした傾向を逆転させるリスクがあります。

                    

10月8日に発表された外為法の改正案は、外国人が日本政府の事前承認なしに日本企業で購入できる最低出資額を10%から1%に引き下げます。
さらなる変更点には、外国企業の取締役が日本企業の取締として選任される前に日本政府の許可を必要とすることを含みます。

                

財務省は原子力発電や武器製造などの技術的に重要な産業を保護したいという意向を明らかにしました。

                 

                

しかし、アナリストは、新しい規則が投資を思いとどまらせる危険性があると警告しました。

                   

東京証券取引所の清田瞭(きよたあきら)社長は、英フィナンシャルタイムズの取材に対し「根本的に間違っている」と語りました。

                

批判が相次いだことを受け、財務省は10月18日に「経営に影響を与える」意図がないことを証明できる限り、外国の「ポートフォリオ投資家」(銀行、保険会社、資産運用会社など)が事前の承認を求める必要がないことを明らかにしました。
若干の手直しを経てこの法律は内閣によって承認され、12月上旬までに日本の国会で可決される見通しです。

                 

しかし懸念は払拭されません。
理由のひとつは法律が幅広い範囲に渡って適用されるからです。
原子力と航空事業に加え、対象には農業、輸送、海運、ソフトウェア開発、インターネットサービスが含まれます。
また何を持って違反とするのか明確ではありません。
たとえば海外投資家から日本企業の取締役会へ手紙を出したら、経営に介入しようとしたと判断されるのでしょうか?

              

             

結論として日本企業への投資は、より面倒により時間がかかるようになります。
新しい規則が適用されれば、日本政府への申請事項が8倍に増加すると結論づける分析結果もあります。

               

様々な懸念に対し日本政府の関係者は、世界的な流れに乗ろうとしているだけだと語りました。
欧州連合は4月に国内投資の審査を強化しました。
アメリカも外国為替管理の体制を強化するだけでなく、中国が最先端技術に関する情報にアクセスできないよう日本政府に強く促しました。

              

しかし東京在住の海外の銀行関係者は、日本政府の本当のターゲットはアクティヴィスト投資家であると見ています。
「日本語表記を見れば、取締役会に対し発言や提言することを求めようとする投資家がターゲットであることは一目瞭然です。」

          

アクティヴィスト投資家はこれまで長い間、日本企業が会社の中核部分以外の資産を売却するよう求め、さらには過剰な内部留保を続けることをやめさせようと闘ってきました。

                     

つい最近もアクティヴィスト投資家たちは日本の巨大企業日産に対し、現在の役員たちを解任するよう求め、カルロス・ゴーン前会長時代の経営の方が優れていたと指摘しました。
近年、彼らは米国の企業の巨人と衝突しました。ゴーンの時代に線を引いた。
また今年の初めにはニューヨークの投資ファンドが、九州旅客鉄道(JR九州)に対し、株主への配当を低く抑えるのをやめ、充分な配当を行うよう圧力をかけようとしました。

                

                     

皮肉なことですが、本来なら安倍首相はこうしたアクティヴィスト投資家の活発な行義の功績を称賛する立場にあるはずです。
安倍首相は企業経営者たちに対し役員会の秘密主義を改めて透明性を高めるよう求め、株式市場の拡大を働きかけてきたからです。
一例として2015年、コーポレート・ガバナンス・コードが導入されて以来、2人以上の社外取締役を抱える上場企業の数は3倍に増えました。

                   

しかしすでに多くの外国人投資家が、安倍政権が本気で改革に取り組もうとしているのか疑問を持っているようです。
昨年、彼らは5兆円に上る日本株を投げ売りしました。

              

かつて海外の投資家はアベノミクスを買いました。
しかし現在、彼らはアベノミクスを投げ売りしようと思っています。

https://www.economist.com/finance-and-economics/2019/10/26/japans-new-investment-rules-risk-scaring-off-foreign-investors

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消費税引き上げによって日本国民の経済生活に大きな打撃を与えた安倍政権ですが、この記事によれば今度は外国人投資家を日本の証券市場から「追い出してしまおう」としているかのようです。

当然今度は株価が下落する『懸念』が生じるわけですが、安倍政権は本欄毀損してはならないはずの国民年金の原資について「安倍首相は5年前、普通株式に投資するよう年金積立金管理運用独立行政法人に圧力をかけていた」(【 日本の年金制度崩壊!なぜ? 】エコノミスト - https://kobajun.biz/?p=36384 )はずなのに、なぜそんなことをするのでしょうか?

『経済のアベ』などというキャッチフレーズがいかに実体のないタワゴトであるかを痛感します。

意見記事:旭日旗に染みついた人々の恐怖の歴史 – 東京オリンピックでの使用を禁止せよ

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極右の愛玩道具、大日本帝国の戦闘旗は、第二次世界大戦の死者の記憶を汚す
五輪会場で旭日旗を打ち振れば、太平洋戦争中の連合軍捕虜の人々が賠償を求めて立ち上がる可能性もある
日本の歴史を改ざんしてしまおうとする日本の政治家や権力者の企みに、日本の研究者や一般市民は抵抗を続けてきた

太平洋戦争の意義を「解放の聖戦」と表現してはばからない、安倍首相もメンバーに加わる『日本会議』

              

                 

アレクシス・ダッデン(米国コネチカット大学教授) / ガーディアン 2019年11月1日

               

写真 : 2019年9月、「旭日旗は太平洋戦争(第二次世界大戦太平洋戦線)の犠牲者を意図的に害するものである。」
韓国の首都ソウルでの抗議集会で日本の旭日旗を引き裂く参加者

                

2028年に開催予定のロサンゼルス・オリンピックの開会式で、人種差別を象徴する南北戦争当時のアメリカ南軍の旗を振るファンでいっぱいになったスタジアムを想像してみてください。
同様に多くの人を傷つけるであろう光景が、来年夏に開催される東京オリンピックで現実になる可能性があります。

               

日本の選手やファンが日常的に使用する日本の国旗は白地に赤い大きな丸を配した日章旗です。
しかし旭日旗はそれとは異なるものです。

                 

16本の赤い光線を放つ旭日旗は、広告などで企業によって使用されることもありますが、厳密には軍旗です。
1870年から第二次世界大戦が終了するまで、大日本帝国の軍旗として使われていました。
そして1954年以降、デザインが一新された旭日旗が自衛隊の隊旗として使用されています。

                   

              

1910年から1945年まで日本の統治下にあった韓国は、来年開催される東京オリンピックの観客席で旭日旗の使用を禁止するよう日本政府に要請しました。
しかし現時点まで日本政府はこの要請を拒否し、その理由について旭日旗は「日本国内で広く使用されている」ものであり「政治的プロパガンダを象徴しているとは見なされない」と説明しています。

                

しかし日本の国旗ではないため、国際オリンピック委員会(IOC)には東京オリンピックでの使用を禁じる権限があります。
国際オリンピック委員会(IOC)の指導部も世界中のアスリートも応援する観客も、旭日旗の歴史、そして今日の日本において特定の政治的主張を行うために実際にはどのように使われているかについて注目する必要があります。

                

日本の右翼にとって旭日旗を掲げることは、第二次世界大戦中に大日本帝国が行った侵略行為の歴史的事実を美化するための共通した取り組みの一環です。
歴史的事実の改ざんを進めようとする出版活動、会員が「韓国人は虐殺されるべきだ!」などと書かれたサインボードを掲げて集会を行なっている『在特会』、アジア地区における太平洋戦争の意義を「解放の聖戦」と表現してはばからない安倍首相もメンバーに加わる『日本会議』などのグループのウェブサイトには、共通して旭日旗が掲載されています。

                 

旭日旗を日本のシンボルとして受け入れることは上記のような人間たちにとって、日本人はその軍事史に誇りを持つべきだという信念を表明することになるのです。
彼らは南軍の旗にしがみついているアメリカ人のように、本来なら反省すべき国家の戦争行為の名誉回復を謀ろうとしています。

               

ナチスのハーケンクロイツ(かぎ十字)がヨーロッパでは使用が厳格に禁じられているのとは異なり、昇る太陽をシンボライズしたデザインは日本の言論の自由を保障する法の下で自由に使われていますが、大日本帝国による支配に苦しんだ人々とその子や孫にとっては、意図的に苦しみがもたらされることを意味します。

               

韓国政府が旭日旗の使用について真っ先に異議を唱えるのは当然のことであり、その結果日本政府と韓国政府は互いに国益を損なう数カ月に及ぶ外交的対決状態へと入ったのです。

                 

2019年7月には両国の争いは貿易制限と安全保障の取り決めに波及し、互いに相手への不満は生活道路の上にまであふれ出しました。
韓国での日本のビール販売は97%以上減少し、日本では韓国をテーマにしたアートの展示がキャンセルされました。
その結果日本による韓国占領が1945年に終了して以降、両国の関係は最悪の状態に陥っているという声が至る所から挙がることになりました。

                  

                

もちろん他にも問題があるにしても、日韓関係を主に悪化させてきたのは朝鮮半島が日本の支配下にあった時代、約80万人の韓国(朝鮮)人が強制的に日本本土に連れて行かれ強制労働や奴隷労働を強いられたことについて、日本と韓国が全く対立する歴史認識を持っているためです。

               

しかし旭日旗を許せないと感じるのは韓国だけではありません。
旭日旗に象徴される大日本帝国による支配の下で何百万人もの人々が虐待を被った中国、シンガポール、フィリピン、ミャンマーなどの国々が東京2020オリンピックをボイコットする動きに対し、IOCは懸念を表明する前に自らを教育し直す必要があります。

                  

アメリカ政府もこの状況に責任を負わなければなりません。
日本と韓国は戦時中の歴史認識を巡る争いについて、米国政府は常に「当事者同士で解決する問題だ」という主張をしてきました。
しかしそれでは1945年以降の東アジア全体に悪影響を及ぼしてきた問題に正しく対処しているとは言えず、日韓の対立を続けさせることになります。

               

ミサイル発射実験を繰り返す北朝鮮を監視するためのGSOMIA(ジーソミア)無効化を目前に控えた今、アメリカ政府の傍観的態度は自国の不利益にもつながりかねません
日本政府はアメリカ政府が自国の方に肩入れしてくれるということに確信を持っているようですが、大切なことを見落としています。
韓国人が強いられた苦しみを見捨てているのと同様、第二次世界大戦中に連合軍捕虜に対しどのような扱いをしたのかについても故意に無視しているのです。

                

                

アメリカ兵の捕虜だけを見ても、彼らは日本国内50か所以上の場所で強制労働に従事させられ、その死亡率は40%に達しました。
戦後、少数の個人的な謝罪はありましたが、奴隷労働を強いられたり投獄されたりした韓国人、アメリカ人、中国人、フィリピン人、オーストラリア人、イギリス人、その他の連合軍捕虜に対する補償や賠償は一切ありませんでした。

               

この問題をうやむやにするためのアメリカ政府の行動は際立っていました。

              

1951年の平和条約(サンフランシスコ講和条約)と日米相互安全保障条約の締結により、アメリカ人兵士をはじめ連合国兵士の補償を受ける権利が事実上すべて犠牲にされたのです。

                 

全体を通して見れば、日本政府は奴隷労働はもちろんカニバリズムすら含まれる太平洋戦争(第二次世界大戦太平洋戦線)中の侵略行為に関する公の議論を避けることにより、法的責任の問題を免れてきたのです。

                  

しかしこの間、無数の日本の歴史家、活動家、そして一般市民が遺骨を採集し政府文書の検証を続け、大日本帝国が引き起こした戦争と占領の下で苦しんだ人々の口述を記録するなどしながら、日本の歴史を改ざんしてしまおうとする日本の政治家や権力者の企みに抵抗してきました。
彼らの努力により旭日旗の下で何が起きていたのかを白日の下にさらすことになりました。

                       

                

大日本帝国による太平洋戦争中の残虐行為については被害者のうち生存する人が少なすぎて、東京オリンピックのスタジアムの一角を占領し、旭日旗が何を意味するものなのかを説明することができません。

                 

もはや証言することすらかなわない無数の犠牲者に成り代わり、国際オリンピック委員会は歴史から学ぶ必要があります。

                

※アレクシス・ダッデン氏は米国コネチカット大学で歴史学を専攻する教授です

                  

https://www.theguardian.com/commentisfree/2019/nov/01/japan-rising-sun-flag-history-olympic-ban-south-korea

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この記事を訳した後、【 日本の『旭日』旗とナチスドイツの鉤十字(ハーケンクロイツ)旗と東京オリンピック 】( https://kobajun.biz/?p=37159 )を翻訳した時点での自分の認識は、少し甘かったかもしれないと反省しました。

第二次世界大戦ヨーロッパ戦線を舞台にしたドキュメンタリーや映画で、ナチスのハーケンクロイツやSS(親衛隊)のエンブレムを見たユダヤ人が血も凍るほど怯えるシーンを見ることがあります。

太平洋戦争(第二次世界大戦太平洋戦線)で虐待されたアジアの人々が旭日旗を見て同様の反応を示しても、彼らの側に責められるべき理由はありません。

やはり『加害者』であった私たち日本人が反省あるいは自省すべき問題です。

                 

なぜ今、国際社会からこの記事のような指摘がなされるのか、私たち日本人は真剣に考える必要があります。

                       

人間が本当の自分の姿を認識しなければ、客観的に見た成長などありえないのと同じように、国家や民族は歴史的事実に真摯に向き合ってこそ真の成長が可能なのだと思います。それを『自虐史観』などとは言わないはずです。

史実を歪曲・改ざんしようとする人間こそ、民族や国家を腐らせる存在であり、真のなどではありえないということを忘れるべきではありません。

上映中止に追い込まれた『従軍慰安婦』ドキュメンタリー映画『戦場』、中止に対する批判が相次ぎ上映が決定

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表現の自由が奪われそうになった危機を、声を挙げて回避した人々

見えない圧力に屈し、本来守るべきものを見失いがちな日本の一部の行政機関

                     

写真 : ソウル市内の日本大使館前の路上に設置された「慰安婦」の像

                          

英国BBC 2019年11月3日

                

                    

日本国内で開催される映画祭で、太平洋戦争中に組織的に売春行為を強いられた女性たちを取り上げたミキ・デザキ監督作品のドキュメンタリー映画『主戦場』が一旦は上映中止に追い込まれましたが、批判や反発する声が相次ぎ、上映することが決定しました。
川崎市で開催中された「第25回KAWASAKIしんゆり映画祭」の主催関係者は、安全上の懸念が解決されたためだと説明しました。

             

太平洋戦争(第二次世界大戦太平洋戦線)中にアジア各国から数万から集められたいわゆる「従軍慰安婦」は、日本軍が組織的に運営していた施設で兵士を相手に売春することを強制されていました。

             

これに対し日本の国家主義者は、「従軍慰安婦」の女性たちが売春行為を強制されていたことを否定しています。

            

今年の初めには、「慰安婦」問題を取り上げたあいちトリエンナーレ2019企画展『表現の不自由展』は、放火の脅迫を受けてから約2か月間、開催できない状況に追い込まれました。

                

▽ 上映中止の決定が覆った背後にあるものとは?

         

上映中止の決定は「安全上の懸念に対処するための協力を惜しまないという多くの声が寄せされた」結果、取り消されるに至った、AFP通信社の取材に対し組織委員会のメンバーの一人がこう語りました。

                   

この映画祭に関係する複数の監督が、映画を上映しないという方針を批判していました。
抗議の意思を明らかにするため、自分の作品を川崎の映画祭では上映しないことを決定した監督もいます。

                  

ドキュメンタリー映画『主戦場』は映画祭の最終日に上映されることになりました。

            

               

しかしドキュメンタリーの登場する人の中には、補償を要求し、映画の上映中止を求めて東京地方裁判所に訴訟を起こした人もいます。
これらの人々はドキュメンタリーの制作に参加することには同意したものの、それは映画の一部ではなく研究の一部だと考えていたと主張していると朝日新聞は伝えています。

                

▽ 『従軍慰安婦』とはどんな人々か?

                

歴史研究者は推定で約200,000人の女性が日本兵の売春宿で働くことを強制されたとの見解を示しています。
その多くは韓国人であり、他に中国、フィリピン、インドネシア、台湾から女性たちが集められました。

                    

日本の一部の国家主義者はこうした事実があったことを否定し、日本軍が組織的に本人の意志に反して女性を集めるように命じたことを証拠づける文書は存在しないと主張しています。

              

                   

『従軍慰安婦』をめぐる争いは日本と関係する近隣諸国との外交関係を感情的にも悪化させてきました。

                 

BBCの特派員であるルーパート・ウィングフィールド=ヘイズが制作した報告は、戦後生存していた慰安婦のほとんどが1980年代後半から90年代にかけ死亡したと伝えています。

                        

日本政府は1965年に外交関係を回復し、韓国に対する日本の財政援助で8億ドル以上を提供した『韓国との請求権・経済協力協定』により問題は解決済みである主張しています。

              

2015年、日本は慰安婦問題を解決するための異なるアプローチとして『慰安婦問題日韓合意』に署名しました。
日本は『謝罪と反省を行い』元慰安婦を支援するため設立する財団に日本政府が10億円を拠出することを約束しました。
しかし韓国内には、被害者との協議が行われないまま政府間の合意に至ったとの批判があります。

               

https://www.bbc.com/news/world-asia-50281627

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従軍慰安婦の問題に関しては、『世界の見方』と日本国内の見方との間には相当大きなズレがあるのではないか、ということを最初に感じたのは2015年5月のガーディアンの【 侵略戦争、従軍慰安婦問題、日本は歴史の事実にもっと真摯に向き合うべき 】という記事を翻訳した時でした( https://kobajun.biz/?p=26872 )。
この時は日本の歴史研究者たちが公表した
「近年の歴史研究は、動員過程の強制性のみならず、動員された女性たちが、人権を蹂躙された性奴隷の状態に置かれていたことを明らかにしている。
日本軍「慰安婦」問題に関し、事実から目をそらす無責任な態度を一部の政治家やメディアがとり続けるならば、それは日本が人権を尊重しないことを国際的に発信するに等しい。」
という見解が印象に残りました。

                     

そして同じ年の12月、ガーディアンは社説で再びこの問題を【『従軍慰安婦』への視点 : 癒しがたい傷を癒やすことへの第1歩 】として取り上げました。( http://kobajun.chips.jp/?p=26417 )
そして女性たちが慰安婦にされた経緯については様々なものがあったと想像できるとした上で、
「しかし疑いようのない事実は、その先にあった人間として耐え難い苦しみの方です。」
「『慰安婦』などという言葉は、許しがたい婉曲表現です。
彼女たちが経験させられたのは、一生消すことのできない傷跡を残すことになった残忍な虐待でした。」
と結びました。

                      

私自身は慰安婦にさせられてしまった女性たちは飽くまで人間であり、その人間としての苦しみをまず考えるべきであるという論調に共感しました。

              

一生消すことのできない傷跡をどう補償するかというのは極めて難しい問題であり、万人が納得する答えなど出しようがないのではないでしょうか?

                

だからこそ戦争はやってはならない、なぜなら一人でも多くの敵を殺すこと、一つでも多くの敵の都市や戦争設備を破壊することが全てに最優先される結果、人権や人類の普遍的幸福などというものはほとんど一顧もされなくなるからです。

気候変動の緊急事態と戦うため金融業界は投資を行うべき – チャールズ皇太子

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持続可能な経済社会の実現に向け 、金融業界がグリーン投資でリードする必要があると強調

グリーンビジネスへの投資環境は整備された、地球環境の危機に対応するために活用を

                 

               

ジリアン・アンブローズ/ ガーディアン 2019年10月25日

                   

プリンスオブウェールズ・チャールズ皇太子は、10月に日本を訪問した際、金融業界に対する呼びかけを行いました。

                     

チャールズ皇太子は、持続可能な経済の構築を支援するグリーンビジネスへの投資に数兆ポンドを投資することにより、環境保護を支援するよう金融業界に呼びかけました。

                   

イブニング・スタンダードとのインタビューで英国の王位継承者は、地球環境の危機が「取り返しのつかない大惨事」になる前に、大企業と英国金融業界の投資家が、経済手段の脱炭素化を急いで推進しなければならないと述べました。
チャールズ皇太子は、再生可能エネルギーなどの持続可能なプロジェクトの収益性が化石燃料の収益性を凌駕した結果、グリーン投資の投資環境が「著しく有利になった」と述べました。

                     

「今やグリーンビジネスへの投資環境は整いました。特に民間事業分野には相応の配当が期待できることから数兆ポンドの投資環境が存在し、地球環境の危機に実際に変化をもたらすために活用できる可能性があります。
鍵となるのは民間部門ということであり、民間部門が先導しなければなりません。
そうすれば、公共部門とのパートナーシップを築くことができます」
チャールズ皇太子はこう語りました。

                    

                  

チャールズ皇太子は次のように語っていました。
「私が確認した問題点。それはこれから35~40年の間、民間企業が企業責任、社会的責任、環境保全に対する責任を果たすために最善を尽くし、無数のセミナーやワークショップを通して現在地球が直面している危機について人々に本当に理解してもらわなければ、現実の問題を実際に解決することはできないということです。」
「そして地球環境の問題については、これまでなぜ投資が必要なのか、金融サービスや資本市場部門の本当の理解は得られていませんでした。」

                

チャールズ皇太子は民間金融部門が直接資金を提供することができる最も有望な持続可能性プロジェクトを見つけ出すことが「かつてない程重要になっている。」と付け加えました。
「可能かどうかは改めて検討するにしても、発電事業の再編、森林再生、漁業と海洋事業のやり方を見直して制限を加えることにより、それぞれを持続可能な形に変えることができます。
あるいは農法の見直し、あるいは全世界で土壌の劣化が続く状況を改善すれば、そして農地や森林をまた元の肥沃な土地に変えることかできれば、大気中の二酸化炭素を細くすることはもっと素早く簡単にできるようになります。」

                  

               

皇太子は、徳仁天皇即位の儀式に参加するため日本を訪問中に東京でイブニング・スタンダードの取材を受けました。
チャールズ皇太子の訪問は、台風19号が日本を襲ってまだ2週間が経たないうちに行われました。
日本では台風19号がもたらした破壊により少なくとも80人が死亡し、日本政府が地球温暖化により台風の大型化や災害級の暴風雨に備える必要性を強調する中で行われました。

                 

https://www.theguardian.com/uk-news/2019/oct/25/prince-charles-calls-on-city-to-help-fight-climate-emergency
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この記事がガーディアンに 掲載された日に配達された日本の新聞には「三菱UFJフィナンシャル、みずほフィナンシャル、SMBCグループなど日本の金融機関八社をはじめ、核兵器製造企業十八社に対し、世界全体で三百二十五の金融機関が核兵器製造企業に対する金融機関の投融資している」ことが報じられていました。

ICANのノーベル平和賞受賞の陰で『こんな現実』が進行していたのか!

                 

                

ましてや原子爆弾によって何十万人が殺された国の代表的金融機関が核兵器開発に出資していたとなると、『金融機関に良心を期待してはいけない』で済まさせて良い話ではありません。

そう思うと肌が粟立つような苛立ちを覚えます。

世界遺産・琉球文化の象徴、首里城が焼失

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30年の労苦を積み上げて再建・琉球文化の粋を集めた宮殿が一夜にして灰燼に

併載 / 米国海兵隊記録写真集 : 焼失した首里城と沖縄戦の記録

                        

炎上する首里城正殿

                   

I山口まり / AP通信 2019年10月31日

                   

10月31日木曜日、沖縄県那覇市にある首里城で大火災が発生し、吹き上がる炎と煙が沖縄が誇る歴史的遺産をほぼ壊滅させてしまいました。

                

31日木曜日の早朝に発生した火災により沖縄の首里城が焼け落ち、ユネスコ世界遺産でもある同施設の主要な施設がほぼ壊滅しました。
沖縄県警察のスポークスマンによれば火災が発生して数時間が過ぎても鎮火せず消防隊が消化活動を続けており、近隣の住民は安全な場所に避難しました。

               

沖縄の県庁所在地である那覇市で発生した火災は、首里城の中心施設である正殿から始まりました。
先に正殿と北殿が焼失し、その後さらに3番目の主要施設である南殿、南側の寺院が焼け落ちました。

                  

                

負傷者はいませんでした。
火災の原因は早い段階では明らかになっていません。

             

防護服をまとった消防署職員は現場のテレビインタビューで記者団に対し、警報を確認した民間の警備会社から火災の最初の通報があったと語りました。
正殿内のメインホール近くで発生した火災は、たちまち他の主要な建物に延焼しました。

               

NHKはオレンジ色の炎に包まれた首里城の施設が黒焦げの骨組みだけになり、地面に崩れ落ちる様子を伝えました。
現場には多くの住民が集まり、丘の中腹にある路上で心配そうに現場を見つめていました。
多くの人々が押し黙ったまま写真を撮影し、完全に崩れ落ちる前の首里城の様子を記録にとどめようとしていました。。中には涙を流している人々もいました。

                

                   

「大切な象徴を失ってしまったように感じます。」
現場で緊急対応チームを率いていた那覇市長の城間幹子さんがこう語りました。
「衝撃を受けました。」
城間市長は、城にまだ残っているものを救うためにできる限りのことをすると誓いました。

                   

菅義秀内閣官房長官は記者団に対し、日本政府は国立公園内の首里城再建のため最大限の努力をするつもりだと語りました。

               

首里城の再建を手伝った琉球大学の歴史学者である高良倉吉名誉教授は、火災の場面を見たときに言葉を失ったと語りました。
彼はNHKの取材に、城の再建は太平洋戦争末期の沖縄戦で失われた沖縄の人々の歴史と琉球文化の遺産を復元するために行われた記念碑的事業であったと語りました。
「まだ現実として受けとめることができません。」
高良名誉教授がこうかかりました。
「首里城の再建には30年以上の時間がかかり、多くの人々の知恵と努力の結晶でした。首里城は建物だけでなく、内部の設備も含め細部にわたる全てを再構築したものだったのです。」

               

オリジナルの首里城は1429年から日本に併合される1879年まで450年間続いた琉球王国の沖縄文化遺産の象徴となるものでした。

             

1945年の沖縄戦によって完全に破壊された首里城跡

                

そして首里城再建は第二次世界大戦の沖縄戦から復興に向けた苦闘と努力の象徴でもありました。
首里城は20万人の島民が殺された1945年の沖縄戦で焼失しました。
死んだ沖縄県民のほとんどは民間人でした。

               

首里城は1992年に国営沖縄記念公園の一部として大部分の修復が完了し、2000年にユネスコの世界遺産に指定されました。
沖縄は日本が完全な独立を取り戻してから20年が過ぎた後の1972年まで米国の占領下にありました。

                  

1945年4月1日沖縄に上陸し橋頭堡を築くアメリカ海兵隊。
1945年5月日本兵がこもる塹壕を爆破するアメリカ海兵隊第6師団の兵士
1945年4月日本兵の戦死体の脇を進むアメリカ海兵隊員
沖縄戦で降伏する日本兵。
1945年5月30日、日本軍の狙撃が続く中、完全に破壊された首里城の残骸の上に星条旗を立てる第3大隊の指揮官リチャードP.ロスJr.中佐。
沖縄戦の最後の24時間でアメリカ海兵隊第6師団の捕虜になった306人の日本兵捕虜。
沖縄戦で孤児になった幼児とともに塹壕内で眠る米海兵隊員。
https://apnews.com/d6f721fc3d3142ed9b290d693f235d4b

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首里城の焼失については何とも痛ましい限りという言葉しか浮かんできません。

再建にかけた30年間に及ぶ労苦が一夜にして文字通り灰燼に帰してしまった喪失感はいかばかりかとも思います。

第一報を聞いた瞬間は最低の馬鹿者が『放火したのか?!』とも思いましたが、現時点でそうした物証も傍証もないようです。

この上は関係者の方々にとっては大変な労苦かもしれませんが、一般市民の募金も合わせ、日本国民が心を一つにして再びの再建を目指すしかないと思います。

日本の『旭日』旗とナチスドイツの鉤十字(ハーケンクロイツ)旗と東京オリンピック

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旭日旗に「ハーケンクロイツはアーリア人種の勝利のために戦う使命を表している」同様の定義はあるのか?

次々と問題を作り出し、対立を続ける日本と韓国

                                    

写真 : 日本の植民地支配からの解放を記念する8月の光復節に、日本の旭日旗使用に対する抗議のデモ行進を行うソウル市民

                  

ジャスティン・マッカリー / ガーディアン 2019年10月29日

                 

韓国は2020年の東京オリンピックで日本が『旭日』旗を使用することを禁止するキャンペーンを強化しています。
これは太平洋戦争中の日本の統治下での歴史に起因する日韓の外交紛争の新たな火種を提供することになりました。

                    

9月、韓国のスポーツ省は国際オリンピック委員会(IOC)に『旭日』旗の使用を禁止するよう要請しました。
『旭日』旗のは多くの韓国人にとって、日本の軍国主義と植民地支配の象徴となっています。

                

しかしIOCからいかなる関与も引き出せなかった韓国の国会議員はつい最近、東京オリンピックでの『旭日』旗の使用禁止を求める決議を採択し、『旭日』旗はナチスドイツの鉤十字旗と同様の性格を持つものだと説明しました。

                  

9月、韓国のメディアは、与党民主党の議員の発言を次のように伝えました。
「戦争を象徴する『旭日』旗は平和の象徴であるオリンピックにはふさわしくない。」
「鉤十字(ハーケンクロイツ)旗はナチスドイツを象徴するものであり、ヨーロッパ人に侵略と残忍さに対する恐怖を思い起こさせるのと同様、旭日旗はアジア人と韓国人にとって悪魔の象徴のようなものである。」

                 

写真 : 旭日旗の禁止を求める決議について説明する韓国の与党民主党の国会議員。

                

これに対し東京オリンピックの主催者側は、旭日旗は日本で広く使用されており政治的な意味合いはないと主張し、大会中旭日旗の一般的使用を制限する計画はないと述べました。

                     

大日本帝国海軍が第二次世界大戦の戦前戦中にアジア太平洋地区における占領政策で使用した旭日旗は、上る太陽を模した赤い円から16本の光線が外側に伸びるデザインの旗で、1954年には海上自衛隊によって隊旗として採用されました。

                    

日本の外務省は今週、韓国内で広がる抗議活動に対応するため、旭日旗について改めて定義し直すと見解を公表しました。
外務省のウェブサイトでは現時点で旭日旗が日本文化の不可欠な部分の一つであると説明し、「国際社会においても広く受け入れられている」とつけ加えています。

              

こうした諍いの原因は、極東の隣国同士の劇的な関係悪化の結果もたらされたものです。
関係の悪化は昨年、韓国の最高裁判所が朝鮮半島が日本の植民地支配の下にあった時代、日本の鉱山や工場で働くことを強制された韓国人に補償するよう日本企業に命じた後に始まりました。

                    

日本側はすべての賠償請求は戦後締結された日韓平和条約によって解決されたと主張しています。

                

                

裁判所の判決はまず貿易紛争を引き起こした後、観光業に影響し、そして現在では東京オリンピックにまで波及しています。

              

日本のアスリートは長い間、国旗の日の丸を自分たちのシンボルにしてきましたが、韓国人は来年の夏の東京オリンピックの会場で日本人の観客が旭日旗を打ち振ったりする懸念を口にしています。

              

旭日旗が持つ歴史的に象徴的な背景が二国間の緊張関係に影響を与えたのはこれが初めてではありません。
昨年、韓国の観艦式に日本の自衛隊の艦船が参加する際に旭日旗を掲揚しないよう求めたため、日本側は自衛隊の艦船の派遣を取りやめました。

                 

そして今月日本は自国で開催する観艦式に韓国を招待することを取りやめ、日本政府はその理由として無「両国が互いにこうした交流を行うための環境がまだ整ってはいない」との認識を明らかにしました。

             

元々は封建時代に諸侯の家紋として採用されていましたが、明治維新後の1870年に各藩の軍を合わせた日本軍の旗として採用され、1889年に大日本帝国海軍の軍艦旗として採用になりました。
旭日旗は日本の極右勢力が日常的に使用していますが、商業デザインにも使用され、さらにはリベラルな立場をとる朝日新聞のロゴとしても使われています。

            

               

オリンピック憲章は次のように述べています。
「オリンピック会場、通路、その他の関係する場所においては、いかなる種類のデモや政治的、宗教的、人種的プロパガンダも許されない。」
IOCは現在のところ、来年の東京大会でこの憲章に違反する可能性のある案件が発生した場合には、ケースバイケースで対応すると述べるにとどまっています。

                

https://www.theguardian.com/world/2019/oct/29/south-korea-compares-japans-rising-sun-flag-to-swastika-as-olympic-row-deepens
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「ハーケンクロイツはアーリア人種の勝利のために戦う使命を表している」アドルフ・ヒトラー(Wikipediaより引用)
と明確な定義がされているのに対し、旭日旗については大日本帝国が意匠の意味について何か明確な定義をしたということはなさそうです。
ウィキペディアの旭日旗の項には
『戦時のプロパガンダ映画における描写』として
「ウォルト・ディズニー・プロダクション(現:ウォルト・ディズニー・カンパニー)は、第二次大戦の時期に複数、ドナルドダックを主人公とする戦争プロパガンダ映画を制作しているが、その内、ドナルドダック・シリーズに含まれる『総統の顔』、『ドナルドの襲撃部隊』の2作品、および、財務省からの依頼で制作されたためにシリーズに含まれない『新しい精神』、『43年の精神』の2作品では、敵国として日本軍を象徴する旗として旭日旗が登場し、同様にドイツ軍を象徴する旗としてハーケンクロイツが登場するのと対置して描写されている」
との記述があります。( https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%AD%E6%97%A5%E6%97%97 )
となれば、記事中の韓国の国会議員のように「旭日旗は戦争を象徴するものだ」とまで断定できる根拠はない、ということになるでしょう。

                    

ただし、日本は旭日旗を海上自衛隊の隊旗として正式に採用したのであれば、最悪の部類の人間たちが大切な隊旗をヘイトスピーチなどの場で弄ぶようなことはさせないようにすべきでしょう。

                          

日韓においては旭日旗の解釈より10月21日づけのガーディアンの記事を翻訳ご紹介した際の感想、「何気ない広告表現も政治問題化してしまう現在の外交関係」の方が問題なのだと思います。
もっと言えば、内政に不都合が生じると権力機構はそこから国民の目をそらすために仮想敵を作り出し、それに対する敵愾心を煽る『愛国政策』を行う。
現在の日韓両国のその通りの姿が問題なのだと思います。

『戦争は悪』一貫して戦争の恐しさを訴え続けた映画製作者としての人生

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戦争を始めた日本人自身も飢餓、虐待、大量死に苦しんでいた - 太平洋戦争

戦場では人間は殺すか殺されるか、それ以外に選択肢はないのです
全力で自由を守り抜き、そして嘘のない世界を実現しよう

               

写真 :
2019年10月11日、東京のスタジオでインタビューに応じる大林宣彦監督。
大林さんは末期の肺がんと診断されていますが、発病はずっと以前のことであり、長い間闘病生活を続けながら仕事もこなしてきました。
大林監督の映画製作キャリアは40年に及び、40本以上の映画、数千のテレビ番組、コマーシャル、その他のビデオを制作してきましたが、その間ずっと自分自身に正直であり続けました。
その中で大林監督は、繰り返し戦争の恐ろしさについての警告という同じメッセージを送り続けてきました。

               

影山ゆり/ AP NEWS 2019年10月27日

                  

大林宣彦氏は現在81歳、末期の肺癌を患っていますが、闘病は随分前に始まり、その数十年にわたる映画製作人生を特徴づけてもきました。

                      

大林監督の映画製作キャリアは40年に及び、40本以上の映画、数千のテレビ番組、コマーシャル、その他のビデオを制作してきましたが、その間ずっと自分自身に正直であり続けました。
「私は同じことを続け、決してぶれることはありませんでした。」
東京事務所での大林監督は車椅子に座り、弱っているようにも見えましたが、目には輝が宿り、茶目っ気たっぷりにインタビューに答えていました。

                  

大林監督の作品には彼が第二次世界大戦中に育ったことが色濃く反映され、日本が行った侵略と近隣諸国での残虐行為だけでなく、日本人自身も飢餓、虐待、大量死に苦しんでいたことが刻み込まれています。

                

「(あの時代以降)誰でもいつでもボタンを押すことができました。」
大林監督はまるでそこに核ミサイルの発射ボタンがあるかのように机を叩きながらこう語りました。

             

映画には力があるという彼自身の信念について力強く語った最近のAP通信とのインタビューでは、彼の声は優しくはありましたが怒りが滲み、彼の信念を反映するものでした。
彼が作る映画は、ある重要なことを問いかけているのだと大林監督が語りました。
「あなたは今、どこに立っているのですか?」

            

               

「映画の力は決して弱くはありません。」
彼は語り、そのような考え方があることにが怒りを滲ませました。
「映画とは自由を表現するものです。」

              

金を稼ぐ、有名になる、あるいは観客に迎合しようとして映画を作ったことは一度もない、大林監督は誇りを込めてこう語りました。

             

大林監督は10月27日から11月5日まで開催される東京国際映画祭で、日本映画の価値を高めることに貢献した一人として表彰されることになっています。

               

「大林さんは、夢幻的な視覚表現で「映画の魔術師」と呼ばれています。」
映画祭の主催者は声明の中でこう述べました。

              

                 

上映される大林監督の作品の一つに、完成したばかりの上映時間3時間の『Labyrinth of Cinema / 海辺の映画館 キネマの玉手箱』があります。
この作品は反戦がテーマであると同時に、映画製作へのオマージュでもあります。
主要な登場人物は若い男性ですが、彼らは古い映画館に出かけて行き、そこでのっぴきならない状況に落ち込みます。
それぞれに映画界の巨人、フランソワ・トリュフォー(フランスの映画監督)、マリオ・バーヴァ(イタリアの映画監督)、ドン・シーゲル(アメリカの映画監督)が仮託された名前を持っています。

           

また1985年の作品「ミス・ロンリー」は、大林監督が育った広島県の絵のように美しい町、尾道市で撮影されました。
尾道市は、小津安二郎監督の古典的名作「東京物語」の舞台でもあります。

               

きらびやかなイメージを持つ万華鏡のように、大林監督の作品は彼のトレードマークになったモチーフでいっぱいです - 色彩豊かな日本の祭り、流血、まるで機械人形のように行進する兵士たち、流れ星、曲がりくねった石畳の道 - 見ているとまるで夢見るような童話の世界にいるような感覚に陥ります。
大林監督は子供時代から映画に興味を示し、手づくりでアニメーション・クリップを作成したこともあります。

               

               

大林監督の平和主義は、軍医であった父親によって幼いころにすでに強いものになっていました。
父親は、医師は味方の兵士だけでなく敵の命をも救うことができると常々語っていたことを、大林監督は覚えています。

               

少年だった大林監督が映画監督になる決心をしたことを打ち明けると、父は彼に8ミリのカメラをプレゼントしました。

                

大林監督が黒澤明監督の作品についてこう語りました。
黒澤監督をスターダムに押し上げた『七人の侍』や『用心棒』などの作品は商業主義的なもので、真の傑作は晩年に製作した『どですかでん』、そして長崎への原爆投下によってもたらされた幾多の苦しみについて綴った『八月の狂詩曲』などの作品であり、これこそが真の黒澤作品だと語りました。

                

大林監督は黒澤監督のことを親愛の情を込めて「黒さん」と呼んでいたことを覚えています。
そしてどれほど心を込めて映画作りをしてきたかについて、触れたことがありました。

               

多くのハリウッド映画作品とは異なり、大林監督の作品には悪役と戦うヒーローのような明快なプロットはありません。
他の多くの日本の映画と同様、アクション満載のシーンの連続も最大限に盛り上がる派手なエンディングもありません。

                  

                 

その代わり、彼の映画はどこが始まりでどこが終わりなのか、終わったと思うとまた始まり、各シーンが織るように入れ替わり、まるで時空を旅しているような感覚にとらわれます。

              

大林監督は、戦争が人類にとって『悪』であるかどうかと尋ねられると、意外な質問を受けるものだと驚いた様子を見せました。
歴史を通じて人々が直面してきたことは、大林監督にとって非常に難しい問題です。
「戦争というのは敵に殺されるか敵を殺すか、そのどちらかなのです。」
彼はそう語りました。

              

大林監督は次の映画製作に取り組んでいますが、健康状態を考えると時間がかかるかもしれないことを認めました。

                    

大林監督は映画制作することの生涯の目標について、『愛しています』という意味を手話で表現しました。

                  

「全力で自由を守り抜きましょう、そして嘘をなくしていきましょう。」
大林監督がこう語りました。

                    

https://apnews.com/96d6b265021c4bdd8011b041add3a543

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現在の日本の首相の度し難いところは、どうやら戦争というものをまるで通常の外交手段の一つであるかのように認識しているらしいことです。

彼には絶対の確信があるのでしょう。

「自分が実際に戦場に立つことは絶対にない。」

何十キロも歩かされた後に、前線で体の芯まで冷えるような雨に打たれながら地面を掘り、下がぬかるむ塹壕で眠らなければならない。

それでもなんとか眠ろうとしていると砲弾や銃弾が飛んできて、手足を吹き飛ばされのたうちまわる。

                

この人間の認識する戦争というのは、安全な場所から様々に指揮命令する(彼に的確な戦闘指揮ができるとは思えませんが)ことなのでしょう。

             

第二次世界大戦において、旧日本軍というのは一般市民はもちろん、兵士の命を大切に守ろうという精神は持っていませんでした。

戦争になれば、敵に勝つ以外の価値は全て第二義、第三義、否それ以下にされてしまいます。

今私たちが大切にしているいくつものことを捨てて、見も知らぬ『敵』を殺すこと破壊することに専念しなければなりません。

そして見も知らぬ『敵』も、ためらうことなく私たちを殺すことを命令され、私たちに向かってくるのです。

そのことは決して忘れてはならないことです。

ユニクロ、戦時中の従軍慰安婦の犠牲者女性を揶揄したと非難され韓国のテレビCMを中止

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何気ない広告表現も政治問題化してしまう現在の日韓関係

隣国との感情的緊張関係により、経済・外交の好機を失い続ける日韓両国

                  

ソウルのユニクロの店舗前での抗議

                 

ジャスティン・マッカリー / ガーディアン 2019年10月21日

                 

ユニクロは戦時中の従軍慰安婦の犠牲者である女性たちを揶揄したとして非難を受けた後、問題になった韓国内の広告のテレビ放映を中止しました。

            

第二次世界大戦の戦前戦中、アジア各地の日本軍の管轄下の施設で行った売春行為は強制されたものだという元従軍慰安婦の証言に対し、ユニクロが放映したコマーシャルビデオの韓国語の字幕は証言内容に疑問を呈しているようにとれるという指摘を受け、同社は15秒のCMの放映を停止したと発表しました。

              

今回のユニクロの決定は、戦前戦中の冷気指摘事実をめぐっての日本政府と韓国政府と確執が外交論争に発展して何ヶ月も続いた後に行われました。
両国の争いは昨年、韓国の最高裁判所が朝鮮半島が日本の植民地であった当時、日本国内の鉱山や工場での強制労働を課された韓国人に対し賠償をするよう日本企業に命じたことがきっかけで激化しました。
日本側は、すべての賠償請求は戦後締結された日韓平和条約によって既に解決済みであると主張しています。

              

日韓の争いは貿易問題に波及した後、観光部門にも拡大し、さらには来年開催予定の夏の東京オリンピックの準備などを巡っても問題が起きています。

              

               

問題になったユニクロの広告では、97歳のモデルのアイリス・アプフェルが13歳のデザイナーケリス・ロジャースに、自身の13歳当時どんな服装をしていたか尋ねられます。
アプフェルは「昔の事は思い出せない。」
と答えます。
しかし、韓国語の字幕付きバージョンでは、「なんとまあ、80年以上前に起きたことなんてもう思い出せないわ。」
という字幕が表示されます。

               

韓国の元従軍慰安婦や強制労働に従事させられた徴用工などの虐待されたとする証言に対し、日本の右翼の政治家や学識関係者などが疑問を呈していることを受け、韓国内の一部の視聴者がユニクロの広告の過去に言及する発言について、韓国内の視聴者の一部が元従軍慰安婦や元徴用工を揶揄しようとするものだと解釈したと、韓国の英字紙コリアヘラルドが伝えました。

                   

こうした指摘に対し、ユニクロは数日で韓国内でのCMのテレビ放映とYouTubeでの動画配信を中止し、同社は元従軍慰安婦や元徴用工に対して一切害意を持っていないと釈明しました。

                 

「問題の広告はフリースの25周年を記念して各国で放映されている広告シリーズの一つであり、政治的または宗教的な課題や、組織的信念などとは無関係ですが、多くの方々が不快に感じたことを重く受け止め、広告の放送中止を決定しました。」
その上で同社は韓国語の字幕の表現について、単にアプフェルとロジャースの年齢の差を強調することを意図したつもりだったと表明しました。

                        

                  

歴史研究者の一部は、大日本帝国の陸軍が最前線に設置した売春宿に、約20万人に上る女性と少女(そのほとんどが韓国出身)を強制的にあるいは騙して送り込んだと考えています。

                 

韓国に186店舗を展開するユニクロは、韓国の日本製品ボイコットのターゲットの中でも、格好の標的の1つにされています。

                

https://www.theguardian.com/world/2019/oct/21/uniqlo-accused-mocking-wartime-sexual-slavery-victims-south-korea
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私はこの記事に取り上げられたCMを実際に見ていないので、「抗議を受けなければならないほど」の、あるいは「抗議しなければならないほどの」問題だったのかどうかわかりませんが、「問題」はこうした抽象的な個人の述懐のような表現まで『攻撃性がある』と思われるほど日韓関係が悪化してしまっていることの方だと思います。
『嫌韓』ということについて、隣国との関係でこれほど馬鹿げた態度はないと私自身は思います。

               

日韓について直接考えると解りにくいので、フランスとドイツに置き換えて考えてみましょう。
ごくごく大雑把な捉え方ですが、ヨーロッパ最大の工業国ドイツと農業国フランスが協力すれば比類ないパワーを発揮しますが、長大な国境線を持つ両国が一度争えば第一次・第二次世界大戦のような地獄が出現します。
第一次・第二次世界大戦は前線にいた兵士だけにとどまらず、ユダヤ人をはじめ様々な場所の様々な立場の人々が地獄を体験させられました。
しかし第二次世界大戦後にドイツが自国の歴史に対する真摯な検証と謝罪を重ねたおかげで、今やフランス・ドイツが中核を形成するユーロ圏という強大な経済圏を形成し、それぞれか孤立していた時よりもその国際的立場は強力なものになりました。

                     

所詮資源のない島国である日本が『世界第3位の経済大国』でいられるのも、様々な分野のネットワークを世界に張り巡らせているからです。
そのネットワークの肝心の足元を『嫌韓』だの『差別』だの、最も愚劣な動機で破壊する意味がわかりません。

靖国神社建立150年、禍根を残す戦争犯罪者の合祀

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太平洋戦争がなぜどのように起きたかを知った今は、私は戦争犯罪者の合祀に反対する - 戦死者遺族

ここに祀られている人々の大半は、徴兵され、会ったこともない他人を殺すよう命じられ、そして自分自身が死んでしまった - 戦死者遺族

戦争犯罪者の合祀は戦死した他の多くの人々を追悼する思いを汚すもの - 戦死者遺族

           

                  

ケリー・オルセン/ アルジャジーラ 2019年10月18日

               

アジアの中で最も激しい政治的論争の渦中にある宗教施設の一つは、自然が作り出す静寂が印象的な島国にあります。

                

靖国神社は銀杏、糸杉、カエデの木に囲まれています。
東京の中心にある緑豊かなこの場所は、日本の原始宗教である神道における重要な、そして一方では国論を二分する精神的役割を果たしています。

                 

在位が1868年から死亡した1912年に及んだ明治天皇は、1869年に明治維新の内戦で亡くなった戦士の魂を祀るために靖国神社を創設しました。
さらにその後、日清戦争、日露戦争、第二次世界大戦と武力紛争によって死亡した人びとが祀られるようになり、その数は250万人に上ります。
しかし1978年、「A級戦争犯罪者」の名で知られる第二次世界大戦後の国際軍事法廷で有罪判決を受けた14人の日本の民間および軍の指導者が合祀されたその日から、国論を二分する論争の対象となったのです。

               

国家主義者にとって神聖な場所である靖国神社は、こうして特に中国、南北朝鮮、台湾からの批判を集中的に集める場所になりました。
そして日本国内にも靖国神社は日本の軍国主義的・植民地主義的な過去の行動を正当化していると批判する人々もいます。
一方、靖国神社の存在を支持する者は、日本には他の国と同じように戦争で死んだ人々を追悼する権利があるはずだと主張しています。

                 

しかし靖国神社で祈りを捧げている人々でさえ、有罪判決を受けた戦争犯罪者が一緒に祀られていることについて、戦って死んだ他の多くの人々を追悼する思いを汚すものだと主張しています。

                 

近くの不動産会社に勤務する片木豊さん(59歳)はほとんど毎日通勤途中に靖国神社に参拝し、祀られている霊に祈りを捧げています。
「当時の法律によって徴兵され、そして戦地に送り込まれ、本来日本に対する害意など持っていなかった全く見知らぬ人間と戦って殺すように命じられ、その挙句亡くなってしまった気の毒な人々が本当に大勢いるのです。」
片木さんの大叔父は太平洋戦争末期の沖縄戦で命を落としました。
「私たちは彼らに対し頭を下げるべきです。」

                 

             

靖国神社に対しては年に3回国際的なスポットライトが当たります。
8月15日前後、第二次世界大戦における日本の降伏記念日であり、国会議員、閣僚、首相が訪れます。
また4月と10月には季節の祭典や重要な儀式が行われます。

                

秋の4日間の祭礼は10月17日木曜日に始まり、時折雨が降る中、伝統の衣装に身を包んだ神官と神社関係者が厳かに捧げ物をする中、外国人観光客を含む観光客が写真撮影をしていました。

                    

この儀式は、今年5月に在位が始まった新しい徳仁天皇が正式に即位する予定の日の数日前に行われました。
さらには1910年から1945年の間に日本の植民地であった韓国との関係が、この数十年で最悪のレベルにあるタイミングで実施されました。

                  

靖国神社は今年で創建150周年を迎えます。
かつては静かな鎮魂施設の一つにすぎませんでしたが、1978年に行われたA級戦犯合祀によりたちまち政治的象徴性に満ちた場所に変わってしまいました。

              

明治天皇の孫であり第二次世界大戦当時在位していた裕仁天皇は、A級戦犯の合祀以降、靖国神社を訪れることはありませんでした。

                

歴代首相のほとんどは靖国神社と距離を置いていましたが、全員がそうであったわけではありません。
中曽根康弘元首相は1985年に日本の首相として初めて靖国神社に参拝しました。

              

2001年から2006年まで首相を務めた小泉純一郎氏は頻繁に靖国神社を訪れました。

                      

国家主義者である現在の安倍首相は日本が積極的な外交政策と軍備の拡大を進めていますが、7年近くの任期中一度靖国神社に参拝し、非難を浴びました。
10月18日木曜日、安倍内閣の衛藤晟一(えとうせいいち)一億総活躍・沖縄北方・少子化担当大臣がこの2年で初めて靖国神社を参拝した閣僚になりました。

                   

直ちに中国外務省のスポークスマンが衛藤氏を強く非難しました。
「大日本帝国が行った侵略行為の歴史的事実について、日本の一部の政治家が再び誤った行為を行った。」

               

写真 : 小泉純一郎元首相(左から2番目)はしばしば靖国神社に参拝し、中国、韓国、台湾などから非難を浴びました。

                 

▽ 政治の道具

                 

米国ケンタッキー大学で歴史学を専攻し靖国神社に関する著作もある竹中明子准教授は神社をとりまく状況について、その時々の権力者のナショナリストとしての程度に応じて和らいだり緊張したりする傾向があると述べています。
1985年に当時の中曽根首相の参拝により靖国神社をめぐっての緊張状態が生まれ、小泉元首相の参拝によって再燃し、安倍首相の参拝により三たびこの問題が表面化することになった、竹中准教授がこう指摘しました。

                

「日本の右派は靖国神社と国家との関連性を維持し、神社が廃れたりしないように様々な取り組みを行っていると考えられます。」
竹中准教授がこう語り、次のように続けました。
「一方で中国と韓国は日本の首相による靖国神社参拝に対する自国民の怒りを、自国のナショナリズムの形成と強化に利用しています。」

                  

「この問題は彼らにとってある意味非常に便利な政治ツールになりました。こうした事情から私は今のところこの問題に解決策があるとは思っていません。」

                

政治的プラグマティズム(現実主義)も一役買っています。

               

2013年12月の安倍首相の靖国神社参拝により、日本と中国との緊張が一気に高まりました。
中国は当時すでに尖閣諸島(釣魚島)問題をめぐって日本と争い、しばしば暴力的な反日抗議行動も発生する沸騰点達していました。
しかし、近年においては両国の関係は徐々に改善に向かっており、2020年には中国の習近平国家主席による日本公式訪問が予定されています。

              

安倍首相は2014年以降は靖国神社参拝を避けていますが、今年も行ったように真榊と呼ばれる儀式的な捧げ物を都度都度に贈っています。

            

そして天皇自身は出席しませんが、神社の春と秋の例大祭には皇室の使者も訪れます。

               

写真 : 2019年10月17日、靖国神社参拝の後VIP専用玄関で鷲尾英一郎衆議院議員を見送る神社関係者。

                

▽ 静寂の世界

           

神道は日本における多層的宗教的構造の一部分を形成しているにすぎません。

                

日本の宗教事情の複雑さを物語る光景が17日木曜日に靖国神社境内で見られました。
一人のカトリックの修道女が神社の境内をやってきて本殿の前を通り抜ける際、祀られている戦没者の霊に敬意を示すためにお辞儀をしました。

                  

79歳のこの女性の父親は戦争中に中国で兵士として死亡し、靖国神社に祀られています。
彼女は時に応じて弟と待ち合わせをし、祈りを捧げています。
「私たちの父はこの場所で休んでいます。」
彼女はこう語りましたが、亡くなったのは自分が4歳か5歳の時だったため、父に関する記憶はほとんどないと語りました。

               

彼女は最近、靖国神社について何かが間違っていると一層強く感じるようになりました。
「太平洋戦争がなぜ、どのように起きたかを知るようになった今、私は戦争犯罪者である人々の合祀に反対します。」
彼女はこう語りました。
しかしこうした考えを明らかにするとどのような仕打ちを受けるかわからない、そうした懸念から彼女は自分の名を明かすことを頑なに拒みました。

                

軍関係の団体が多く関わっていることを勘案すると、靖国神社は第二次世界大戦中の日本の行動について反省しようとしない人間たちの拠り所になってしまいました。
神社の敷地内にある博物館では、国家主義的な視点を通して戦前戦中の事実を詳しく解説しています。

                 

政治的論争の的になることが多いことから、恐らくはいわば怖い物見たさで靖国神社を訪れる中国人観光客もいます。

             

さすがに自分の考えを喜んで公開する人はほとんどいませんでしたが、アニメ映画や漫画本のファンで日本でインターンシップをしている台湾出身の21歳の大学生、ジミー・スーさんが正直に感想を語ってくれました。

                     

彼は母国台湾が日本の植民地だった当時の歴史、そして一部の台湾人が日本に対し憎しみを抱いていることから、ぜひ靖国神社というものを見てみたかったと語りました。

                  

靖国神社という空間を支配する静寂に魅了された彼はこう語りました。
「こうして私はこの場所に立っている、ただそれだけですね。」
「特別なことは何もありません。」

            

写真:10月17日の秋の例大祭の期間中、靖国神社境内を歩く神官。

                

https://www.aljazeera.com/news/2019/10/yasukuni-caught-controversy-japan-struggles-history-191018003603691.html

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中東に自衛隊を派遣、米国主導の有志連合には参加せず

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軍事的緊張が続く地域に自国の軍艦を派遣することは、日本では非常にデリケートな問題 

安倍首相は海外などでの日本の軍事的役割をなし崩しに拡大してきた

                 

                            

山口まり/ AP通信 2019年10月18日

                 

2019年10月18日金曜日、東京の首相官邸で会見する菅官房長官。
日本への石油の安全な輸送を確保するために独自に自衛隊を派遣すると発表する一方で、米国が主導する武力攻撃から商業用タンカーを保護することを目的とする有志連合に参加しなくても、日本政府はアメリカ政府と緊密に協力し続けると述べました。

                     

日本政府は10月18日金曜日、中東地域を航行する民間船舶を保護するために米国が主導する有志連合に参加しないことを決定しましたが、日本への石油の安全な輸送を確保するため、独自に自衛隊を派遣する準備を進めていると述べました。

                  

安倍内閣の菅官房長官は日本がイランの攻撃から商業タンカーを保護することを目的とする有志連合に参加しなくても、米国政府と緊密に協力し続けると述べました。
「中東の平和と安定は、日本を含む国際社会にとって非常に重要な問題です。」
菅官房長官は記者会見でこう語り、次のように続けました。
「どのような対策が最も効果的かを包括的に検討した結果、独自の対策を我が国単独で追求することにしました。」

                  


日本のエネルギー需要は石油の輸入に大きく依存していますが、イランとは独自に友好関係を維持しており、米国が主導する有志連合に参加することには消極的です。

                    

日本の安倍首相は、アメリカ政府とイラン政府との緊張関係を和らげようとしたことがあります。
アメリカのトランプ大統領は昨年、イランと世界の主要各国との間で交わした2015年の核開発合意から一方的に離脱し、さらにはイラン経済を悪化に追い込む制裁を再開したため、米国とイランの関係は悪化しています。
イランはこれ以降、核開発合意の条件を破り始めました。

               

ペルシャ湾一帯の緊張状態には、同海域で石油タンカーが押収される懸念が含まれています。

              

菅官房長官は日本はまずオマーン湾、北アラビア海とその周辺海域での情報収集を目的として、海上自衛隊の軍艦を配備する予定であると述べましたが、米国とイランの軍事的緊張の焦点となっているホルムズ海峡は含まないと語っていました。
しかし軍艦の派遣の規模や時期については未定であるとみられています。

                  

               

軍事的緊張が続く地域に自国の軍艦を派遣することは、日本では非常にデリケートな問題であり、その平和主義的な戦後憲法の下では軍事力の使用を国の自衛のみに厳しく制限しています。

               

しかし安倍首相は海外などでの日本の軍事的役割を、なし崩しに拡大してきました。

           

今年6月、日本企業が運営するタンカーがオマーン湾で武力攻撃され、アメリカ政府はイランの革命防衛隊による攻撃だと主張し、日本に対し米国主導の軍事有志連合に参加するよう求めたことを明らかにしていました。

                 

https://www.apnews.com/6f0583f360934afbbe824e6df743a540
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自国の領土のみならず日本の権益がある場所ならそれを守るためにどこにでも軍隊を派遣するというのであれば、その大概軍事政策はアメリカと変わらなくなってしまうのではないでしょうか?

               

安倍政権はなぜこれ程、軍事力の拡大や軍事力の行使に執着するのでしょうか?
今、アメリカから大量のF-35戦闘機を日本が購入することが問題になっていますが、安倍・トランプ会談の結果1機当たり40億円も高い価格で買わされることになったとの指摘を含め、問題や疑惑が数限りなくあります。

40億円の割増金額で140機も購入したら、6,600億円という巨額の金額が日本の国庫から出て行くことになるのです。
今、原発マネーの『還流』が問題になっていますが、上乗せされた6,600億円はそのままアメリカ国内に留まったまま終わるのですか?

               

さらにこうした戦闘機は買ったらそれで終わりではありません。
高額な燃料費や、消耗品代や格納や整備のための施設など、所有している限り多額の費用が発生します。
そして専用の弾丸や搭載用ミサイルを十分な量確保しておくことは兵站の基本です。
それらに利権は絡まないのでしょうか?

            

              

F-35戦闘機を購入し維持していく費用全ては、私達国民が税金を課されるという形で負担していかなければなりません。
そのことに国民がこれほど無関心でいるということは驚くべきことです。

このサイトについて
ほんとうの「今」を知りたくて、ニューヨークタイムズ、アメリカCNN、NBC、ガーディアン、ドイツ国際放送などのニュースを1日一本選んで翻訳・掲載しています。 趣味はゴルフ、絵を描くこと、クラシック音楽、Jazz、Rock&Pops、司馬遼太郎と山本周五郎と歴史書など。 @idonochawanという名前でツィートしてます。
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