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縮小し高齢化する社会:警報が鳴り続ける日本列島

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安倍首相に日本の最も深刻で急を要する問題の解決能力はあるのか
人口の高齢化と労働市場の縮小が加速し続ける中で、日本政府は常に対応に大わらわ

エコノミスト 2018年11月15日

 

「日本の出生率の低下と社会の高齢化はかつてないスピードで加速している」
安倍首相がこう警告しました。

 

この問題の規模の大きさを考えれば解決に向かうためには、今週エコノミストの取材に安倍首相自身が語ったように、政府は即座にそれに取り組むと共に「実効性のある政策」を推進しなければなりません。
安倍首相は労働生産性を高め、高齢者を支援するコストを削減するための一連の改革について言及しました。

 

現在日本の国会は一連の改革のひとつである、5年間で345,000人の外国人労働者を受け入れる政府の提案について議論を行っています。

一見大胆な政策のようですが、実は人口の減少の方がもっと大きいのです。
日本では毎年、出生者数より死亡者数の方が40万人多くなっています。
平均寿命は84年で世界最高です。
人口の28%以上が65歳以上で、ドイツの21%、アメリカの15%、インドの6%と比べ著しく高くなっています。
日本には69,785人の100歳以上の高齢者がいますが、20年間で7倍に増加しました。

福祉国家は財政的に破綻寸前です。
公的負債はGDPの250%に達しています。
そして急激な労働力不足にも苦しめられています。

すべての求職者1人に対しすでに1.6人の雇用があり、雇用者は昨年の6,700万人から2030年には5,800万人にまで縮小すると予測されています。

 

明らかな解決策の一つが移民政策です。
日本の労働力のうち外国生まれは2%だけ、比較するとアメリカは17%です。
しかし日本政府は、ほとんどは学生や研修生という名目でさらに多くの外国人労働者の受け入れを黙認という形で認めています。
以前の計画では日本の国会は、建設業、造船業、高齢者の介護など14の業種に外国人労働者を誘引することを目指しています。
彼らは当初最大滞在年数5年のビザを受け取ることになりますが、家族を連れて来ることはできません。
そして一定程度日本語に堪能でなければなりません。

しかし安倍首相には今まさに重大な決断をすべき時であるという識見がありません。
議論すべき場で安倍首相が苦労して強調しているのは、彼は新たに受け入れる外国人労働者が恒久的な移民ではなく、あくまで一時滞在者だということです。

さらに政府が進めている政策により多くの日本人が働ける環境ができるまでの間、安倍首相は外国人労働者を不足する労働力を補うための最後の手段だと捉えています。

 

これまでの6年間の首相としての在職期間中、日本では200万人以上の女性が労働市場に参加し、女性の有職率はアメリカよりも高くなっています。彼は保育所の数を増やし、大企業各社に女性従業員の雇用を増やすことに取り組む旨を文書化させました。
来年から保育園は無償化される予定です。
子供を持つ女性の就職率が2010年には38%だったのに対し、現在は半数以上の女性が職場復帰しています。
「より多くの女性を活動的にし、前進させ、より力を持つことができる社会を実現させられるように取り組んできました。」

 

さらに安倍首相は国民に対し、「生涯を通して引退することなく活躍し続ける」ことを求めています。
安倍政権は公務員の退職年齢を60歳から65歳に引き上げましたが、民間企業にも同様の措置をとるよう促しています。
こうした動きに合わせ多くの民間企業が退職年齢を引き上げ、定年を迎えて退職した労働者を多くの場合パートタイム従業員として再雇用しています。
日本では65歳以上の23%がフルタイムで仕事をしていますが、他の先進諸国と比べその割合はかなり高いものです。(グラフを参照してください)

安倍首相はさらに多くの公的年金受給者から支給年齢を遅らせることへの同意をとりつけ、こうした傾向を強めていくとみられます。
長期的には、安倍首相はロボットと人工知能が労働力不足を緩和することを望んでいます。
「生産性が高いために、雇用を減らすことができると考えています。」

 

税収の増加と年金支出の減少の両方につながるため、企業などに高齢者を長期間雇用させることは政府の財政再建にとって非常に有益です。
安倍首相のこの小手先の技は、国にとっての年金制度の負担を減らすための一連の制度変更の最新のものです。

 

しかし人口の高齢化と労働市場の縮小が加速し続ける中で、日本政府は常に対応に大わらわの状態です。
社会福祉予算は現在の121兆円(1兆1600億円)から2040年には1.5倍の190兆円にまで増えるものとみられます。

安倍首相は福祉国家としての基盤強化のため徹底的な制度変更を計画しているようにも見られています。
「健康や医療、年金などの社会保障制度について全面的な改革が実施されるでしょう。」
安倍首相はこう述べてます。
「私たちは人々が健康で元気で、そして生きていることと長生きすることの意義を実感出来る社会とコミュニティを創造しようとしています...」

しかし安倍首相は実行面においては及び腰です。
退職年齢が引き上げられても、その水準は他の多くの先進国よりまだ低い状態にあります。
さらに現在の制度では、65歳以上の人は収入あるいは給料が月額46万円を超えると年金を減らされるため、アルバイト以上のことができません。

そこまで変わるかどうかは不明です。

 

政府は、既婚女性の収入を一定以下に押さえ込もうとするおかしな税制度を他多少は修正したものの、制度としては残しました。
同様に日本の医療保険制度のもとでは患者が自己負担する医療費の割合は年齢が上がるにつれて低下し、国にとって大きな負担となっています。
政府の医療保険への負担を減らす方法としては、保険料の引き上げ、患者の負担割合の引き上げ、高額な治療を保険対象から外すなど、幾つかの方法があります。

しかし安倍首相自身はその必要性について言及する、それだけにとどめています。

「安倍政権は医療保険制度における個人負担割合をただちに引き上げるとは言っていません。しかし個人負担と給付のバランスをとることについて慎重に検討しなければなりません。」
安倍首相はこう語りました。

定期的な運動するなど、病気を予防するための行動を取った人を優遇する措置も検討されています。
「導入の是非について検討したいと考えています。なぜなら、病気の予防に習慣的に取り組んでいる人は当然見返りを得るべきだからです。」

この注意は過剰です。

 

定年退職の年齢を引き上げることは、日本においては待った無しの議論です。
2017年に実施された政府の世論調査によると、60歳以上の人々のうち42%が仕事を続けたいと考えています。
一部の政治家は外国人労働者の受け入れは犯罪数の増加につながり、社会の調和を妨害するのではないかと主張していますが、政府は今以上の外国人労働者の受け入れを認めようとしています。

 

安倍首相は日本が他の高齢化社会のモデルケースとなることを望み、前任者たちよりは高齢化し縮小を続ける日本の人口問題について取り組みを行ってきました。

しかし日本にとっての危険は、政策規模が余りにも小さく後手に回った、その結果を世界に示す例になってしまうことです。

 

https://www.economist.com/asia/2018/11/17/how-japans-prime-minister-plans-to-cope-with-daunting-demography

入国管理局『落書き』ツイート騒動

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難民歓迎の落書きを批判した東京入国管理局のツイート、難民への冷酷な扱いが焦点に

自殺を含め2006年以降14人が死亡した収容施設での難民に対する拘禁同様の厳しい扱い

ジャスティン・マッカリー / ガーディアン 2018年11月22日

 

東京入国管理局が難民の権利を支持する落書きを非難するツイートを行い、難民申請を行っている人々の待遇より街の舗道の状態の方に気を使っているとの非難を集め、多くの人々がオンラインで激しい議論の応酬を行っています。

 

東京入国管理局の公式アカウントのツイートは舗道や歩道橋に「難民を自由の身に!」「難民を歓迎する」などと落書されている写真を掲示しまし、次のようにコメントしました。
「表現の自由は重要ですが,公共物です。」
「少しひどくはないですか?」

 

このツイートには13,000以上の『いいね』が押され、2,000件以上のコメントが寄せられました。

東京入国管理局職員を擁護する書き込みもありましたが、同局の難民申請者に対する非人道的扱いについて非難するコメントも寄せられました。

 

日本の法務省によれば、東京入国管理局は2017年に19,628件の難民入国申請を受け付けましたが、受け入れが許されたのは20名だけでした。
また人道的な理由で45人に日本国内に滞在するこ許可がおりました。

他のツイッター・ユーザーは、数人の自殺者を含め2006年以降14人が死亡した収容施設での難民に対する拘禁同様の厳しい扱いについて言及しました。
「落書きを批判する前に、まず人権侵害を止めるべきである。」

 

別の1人は落書きの問題が人権問題よりも重要なのかどうか疑問を投げかけました。
「あなた方は落書きを消すことはできるかもしれないが、人生を破壊されてしまった人をただの一人も救うことができない。」

 

2016年に大阪にある難民収容施設では劣悪な生活環境や医療基準の低さに抗議するため、40人以上の拘留者がハンガー・ストライキを行いました。
今年4月、東京近くの収容所でも1人のインド人の収容者が釈放申請を却下された翌日に自殺したことをきっかけに数十人がハンガー・ストライキを行いました。

さらに収容されていた難民は2年以上留置されている人もいることを指摘し、長期拘留は行わないよう要求する申立てを行いました。

 

東京入国管理局の関係者の一人は、月曜日に掲載された同局のツイートは、落書きが主張する中身に反論するものではなかったとツイートしました。
同局の関係者は共同通信の取材にこう答えました。
「入国管理局き移民政策に対する批判については、受けとめる義務があります。しかし落書きという行為は、難民問題には係わりがない人々にまで迷惑をかける可能性があります。」

弁護士の児玉浩一氏は東京入国管理局の落書きに対する反応は 『幼稚なものだ』と語りました。

 

安倍晋三首相の支持者を自認するツイッター・ユーザーは、日本の入国管理局の扱いが批判されるように劣悪なものなら、難民申請をするに人間は一人もいないはずだと推測し、次のように付け加えました。
「日本の人々は入国管理官の勤勉さを高く評価している。」

 

人権団体は2017年、日本が本当に救済を必要としている人々に対し不当にその扉を閉ざしていると非難しました。
安倍首相は2015年にシリアから難民を受け入れるべきかどうかという問題が持ち上がった際、自国民、特に女性や高齢者の生活を改善する方を優先すべきだと発言し、論議を呼びました。

 

ある地方メディアは今年10月、日本はアジアから受け入れる難民の数を2020年から年間60人にまで倍増させることを検討していると伝えました。

 

https://www.theguardian.com/world/2018/nov/22/japan-immigration-bureau-criticises-pro-refugee-graffiti

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手塚治虫氏の生涯をかけた大作『火の鳥』のテーマは永遠の命というものでしたが、人類滅亡後にたった一人生き残った主人公の悲惨さが印象的でした。

アメリカ映画『グリーンマイル』でも、望んでもいないのに永遠の命を得てしまった主人公が、息子を看取らなければならなかった時どれほど辛い思いをしたか振り返るシーンが心に残りました。

人間、『一人では生きられない』ということを改めて痛感させられました。

 

現代の世界、民族ということでも事情は似ているのではないでしょうか?

我々日本人も、アメリカ人、中国人、韓国人、台湾人、オーストラリア人、イギリス人、ドイツ人、エジプト人、パプアニューギニア人、ブラジル人など、どの国の人々が欠けても、良い意味での今の生活水準は維持できなくなるに違いありません。

今や互いが気付かぬところで依存し合っている世界において、より適合性の高い生存のために民族の形が変わっていくのはあり得る話なのかもしれないと思っています。

 

異常なほどの少子高齢化を続けながら大和民族の純血を守った先に、明るい未来があるとは考えられません。

私自身は隣の鈴木さんのお宅のお孫さんがペルー人混血で、向こう隣の高橋さんのお孫さんがインドネシア混血でも、町内に子供がいないよりずっと楽しいはずだと思っています。

外国人が増えると犯罪件数も増える、というのは論理のすり替えではありませんか?

日本よりアメリカを例にとるとわかりやすいと思うのですが、人間を殺傷する事件が多発するのは、移民が多いからではなく銃社会だということが第一の原因ではないでしょうか?

日本国内のアメリカ軍基地関係者の犯罪件数が多いのも、彼らがアメリカ人だからではなく米軍関係者に特権意識を持たせてしまっている(日米地位協定?)ことが最大の原因であるはずです。

 

ただし、お断りしておきますがこの考えを誰かに押しつけるつもりはありません。

 

 

沖縄県の新知事「安倍政権は民意を無視して米軍基地建設を強行、民主主義を否定」

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安倍政権の決定は「理不尽」であり、地方の民主主義を冒涜するもの
民主主義の原則に基づき、この問題について国民が望むことについて真剣な話し合いを行うべき

サイモン・デンヤー / ワシントンポスト  2018年10月30日

 

新たに選出された沖縄県知事は、新しい米軍基地建設の承認撤回の効力を一時的に停止する「執行停止」するという安倍政権の決定は「理不尽」であり、地方の民主主義を冒涜するものだと述べました。

 

沖縄県に生まれ育った女性を母に、一度も会ったことのない米海兵隊員を父親に持つの玉城デニー氏は今年9月、沖縄本島での新しい米海兵隊基地に建設に反対する立場を鮮明にし、知事選挙に勝利しました。

 

玉城新知事は10月安倍首相と会談し、沖縄本当の北部の辺野古に米軍基地を建設することに沖縄県民は反対していると伝えました。
しかし3週間も経たないうちに、安倍首相は建設を進めるため沖縄県が行った承認撤回の効力を一時的に停止する「執行停止」の決定を行ったのです。
「私の立場すること、こんなことは理不尽です。」
玉城新知事は東京への出張中、10月30日のインタビューでこう語りました。
「日本政府の今日の決定は、私たちの地域の民主主義に対する冒涜です。」

沖縄県は日本の総面積のわずか0.6%を占めるに過ぎませんが、日本に駐留する54,000人のアメリカ兵の約半数に加え、アジア太平洋地域最大の米空軍基地を抱えています。
駐留する米軍兵士の多くが海兵隊員です。

 

沖縄県は低空飛行する軍用機の爆音、事故発生の危険性、そしてごく少数ではありますが米軍基地関係者の犯罪行動に不満を訴え、同県だけが突出した負担を強いられていることは不公平だと訴えています。

 

米軍側は沖縄にある基地は地理的・戦略的に日本の国土の防衛に加え、台湾や中国から朝鮮半島、フィリピンへの東アジア地域全体の平和を維持するために不可欠かつ重要なものであると主張しています。

 

先週、沖縄県議会はこの問題について県民投票を実施することを議決、玉城知事はこの投票が6ヶ月以内に行われることを確認しました。
「県民投票は全ての沖縄の人々にとって、その意思を明確に表現するための絶好の機会だと思います。」
玉城知事がこう語りました。
有権者の25パーセント以上が投票すれば成立する県民投票において民意が明らかになれば、彼はその結果を尊重し、安倍政権と米国政府にその内容を誤りなく「伝える」と誓いました。

新しく辺野古に建設予定の基地は、沖縄でも人口密度の高い普天間基地の閉鎖を可能ににするため、結果的に沖縄の負担軽減につながるとされています。
そして沖縄に現在駐留している19,000人の海兵隊員のほぼ半分が、オーストラリア、グアム、ハワイの基地に異動することになっています。

 

しかし、多くの地元住民はそれは沖縄県民が望んでいるものではないと語っています。
たとえ人口密度の低い地域であっても、基地の建設により米軍の駐留が永続的に認められることになるからです。

 

今年8月に亡くなった玉城知事の前任者であった翁長雄志氏は、辺野古の基地の建設を阻止するため、長年にわたり日本政府と法律上と行政上の戦いに取り組んできました。翁長知事が亡くなってすぐ沖縄県は辺野古の埋立承認を取り消し、遺志を継いで基地建設を阻止する姿勢を明らかにし、現場では再び作業がストップしました。

玉木知事は、安倍首相が日本政府が基地建設を進める姿勢に変わりはないが、沖縄の負担を軽減したいと考えていると語ったことを明らかにしました。

それにもかかわらず、10月30日火曜日、安倍政権は沖縄県の決定を覆す命令を出し、基地建設作業の即時再開を可能にしたのです。

玉木知事はこの決定について「完全な間違いだ」と語り、沖縄の世論を無視していることに対する「強い憤り」を表明しました。

 

玉木知事は全ての米軍兵士と設備を撤去せよと言っているわけではなく、一つの県としての平等な負担が実現するように求めているだけだと語っています。

 

日本の本州等主要な島々に住む人々とは文化も風土も違う沖縄の人々は、自分たちが長い間見下されてきたと感じています。

 

第二次世界大戦に日本が敗北した後、米軍は沖縄以外の日本の土地の自治権を回復させた後も尚20年間、1972年まで沖縄を支配し続けました。

 

アメリカ軍の海兵隊員だった父親は玉木知事が生まれる前に沖縄を去らなければならなくなり、アメリカに戻ってから母親に書きました。
しかし母親はアメリカに渡って父親と共に暮らす道は選びませんでした。
沖縄に留まることを決めた母親は、父親が送ってきた手紙や写真をすべて燃やしてしまいました。

玉木知事は自身の考え方について、米軍基地の近くで成長したことによって形成され、家族の事情は関連していないと語りました。

玉木氏はアメリカの文化、特にロックンロールを愛し尊敬していると語りました。
しかし一方で沖縄の軍事基地をめぐる長期にわたる論争は、正常な日米関係を損なうものだと語りました。

 

米国政府は米軍基地の存在については国日本の国内問題だという見解を示しています。
しかし玉木氏は次のように語りました。
「民主主義の原則に基づき、この問題について国民が望むことについて真剣な話し合いを行うべきです。」

「果たして米国政府にそれができるかどうかによって、日米安保関係がさらに強化されるか、あるいはどこかが脆弱なものに変わってしまうのだと考えています。」
玉木知事がこう語りました。
「私たちはその岐路に立っていると思います。」

 

https://www.washingtonpost.com/world/asia_pacific/okinawas-new-governor-says-tokyo-disrespects-democracy-by-allowing-new-us-base/2018/10/30/6aa8fd30-dc34-11e8-aa33-53bad9a881e8_story.html?utm_term=.80e80e84cd79

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玉木知事がこの問題について飽くまで『良識』というものを基礎に考え、そして結論を出していることがわかります。
一方の安倍政権の思考の基礎になっているのはいつも通り『利害』であり、しかもそれは国益ではなく自己保存本能が非常に強い性格のものです。

日本政府のシステムエラー:コンピュータを使ったこともない日本のサイバーセキュリティー担当大臣

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オンラインでもおびただしい批判を招いた桜田発言

どんなハッカーでもアナログしか知らない桜田大臣から情報を盗み出すことは不可能?

ジャスティン・マッカリー / ガーディアン 2018年11月15日

 

日本のサイバーセキュリティ担当大臣は、コンピュータを仕事で使ったことは一度もないと告白した上、USBドライブが何であるかすら理解していない可能性があり、驚きが世界に広がっています。

 

桜田義孝(68)は日本政府のサイバーセキュリティ戦略本部担当大臣であり、2020年に東京で開催されるオリンピック・パラリンピック大会の担当大臣でもあります。

しかし11月14日の国会の席上、桜田大臣は自分ではコンピュータを使わないことを認めました。
「私は25歳の時から独立してやっている。そういうことは従業員や秘書に指示することでやってきた。自分でパソコンを打つことはありません。」
桜田大臣の発言として地元のメディアがこう伝えました。

さらにUSBドライブが日本の原子力施設で使用されているかどうかについて質問されると、桜田氏は明らかにうろたえたそぶりを見せました。

一連の桜田氏の発言は野党議員の不信感をあおる結果になりました。
野党立憲民主党の今井雅人議員は、
「コンピュータを使ってもいない人が、日本のサイバーセキュリティ政策を担当しているとは信じがたいことです。」

 

桜田大臣の発言はオンラインでもおびただしい批判を招きました。

「彼は恥ずかしいとは思わないのか?」
ツイッターのユーザーがこう書き込みました。
「今時は会社の社長であっても、コンピューターを使わないと仕事にならない。彼はUSBが何であるかすら知らないのです。なんてことだ!」

 

桜田大臣は自分にしかできない方法でサイバーセキュリティをやっていたのだという冗談を言った人もいました。
「どんなハッカーでも桜田大臣から情報を盗み出すことはできないでしょう。彼こそは最も強力な種類のセキュリティかもしれません!」

桜田氏は、安倍首相が自民党総裁に再選された後の内閣改造で閣僚に指名就任してまだ1ヵ月しか経っていません。

21世紀のラッダイト運動(19世紀初頭の英国の産業革命の際、繊維工場を中心に起きた無理解な職人や労働者による機械打ち壊し運動)の推進者としての側面はさておき、2年足らずのうちに開催予定の東京オリンピックの担当大臣でもある桜田氏は、そのブリーフィング術をマスターするのにも苦労しています。

 

現在北朝鮮政府関係者の日本への入国が禁じられていますが、今月末に北朝鮮のスポーツ担当相が東京での会議に出席する計画について何も聞いていないと主張しました。
報告書に「気が付かなかった」と発言した記者会見の後、補佐官が割って入り桜田大臣はすぐに発言を撤回、実際には政府職員が彼に報告をしていたと訂正しました。

 

また今年3月国際オリンピック委員会(IOC)のトマス・バッハ会長が金正恩(キム・ジョンウン)国家主席に2020年東京大会に北朝鮮選手の参加を許可するように要請したことも知らなかったと言う趣旨の発言を行いましたが、この点について見解を正されると、
「その問題は私の段階でどうこう言える問題ではありません。」
「それは私の所管外です。」
と答えたと、朝日新聞が伝えました。

さらに桜田大臣は野党の村田蓮舫議員との質疑応答で周囲をとりわけがっかりさせるようなパフォーマンスを披露しました。
「蓮舫議員が事前に質問通告を行わなかったために、参議院予算委員会でどのような内容の質問をされるのか分からなかった…」

 

蓮舫議員が日本政府が2020年のオリンピックとパラリンピックにどのくらいの国家予算を投入するつもりなのかを尋ねると、実際には1,500億円を少し下回る金額であるにもかかわらず、こう答えました。

「1,500円」

 

https://www.theguardian.com/world/2018/nov/15/japan-cyber-security-ministernever-used-computer-yoshitaka-sakurada

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これほど愚劣な事実を指摘している記事を訳した経験があるかどうか記憶にありませんが、現在の日本政府の『質』というものに、改めて心底落胆させられました。

これが安倍政権というものの本質なのでしょう。

それ意外に言葉が見つかりません。

ちなみにこの記事は英国BBC、米ワシントンポスト、同ニューヨークタイムズ等々に取り上げられ、その醜態は世界周知のものとなっています。

原発事業のメルトダウン : 東芝の挫折が証明した未来の無い事業

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英国カンブリア原発計画の頓挫、異常なほど巨額の投資を要求して行き詰まる原発建設

風力発電や太陽光発電などの再生可能エネルギーが、原発より安全で安価な選択肢になることははっきりしている

ガーディアン 2018年11月9日

 

英国政府は自国の原子力産業の成長を熱望していましたが、民間事業として採算ベースに乗せることが非常に難しいということは当初から分かっていました。

今回東芝が英国における原子力事業を凍結するという決定がそれを証明する好適例となりました。
ヒンクリー・ポイントでフランス企業のEDFと共同で新しい原子炉を建設するという契約を締結後、東芝はカンブリア沿岸の小型原子力発電所を設計し建設するというプランについて英国政府の支持を取り付けました。

 

ヒンクリーポイント原発の建設は一見すると完全な民間事業でしたが、実は英国首相官邸とEDFの大株主であるフランス大統領府の話し合いにより主要な方針が決定するという性格のものだったのです。
出口が見えないまま何度も会議が繰り返されていましたが、フランス側の代表を務めていたのが当時の経済大臣、今のエマニュエル・マクロン大統領でした。

一方、東芝の方は福島第一原発事故の後、原子力発電を取り巻く政治状況が極めて複雑化している中、何とか原子力事業の先行きを確保しようと悪戦苦闘を続けてきました。

2006年、英国の原子力産業にとって必要不可欠な存在であり、シェアの大部分を握っていた米国の原子力事業ウェスティングハウス社を買収しました。

 

いつの間にか気候変動が地球的規模の最大の問題になり、世界各地で新しい原子力発電所の需要が高り、東芝のこうしたやり方は的を得たもののように思われました。

 

しかし2011年の福島第一原発事故がすべてを変えました。
日本も他の国々の政府も、新しい原子力発電所の開発をストップさせました。

そして2017年、30年ぶりに建設されたアメリカの原子力発電所にかかったコストの超過はウェスティングハウスを倒産させ、東芝を財政破綻に追いやりました。

この一連の出来事以来、英国のカンブリア原子力発電所の先行きも全く不透明なものとなったのです。

2018年初頭、東芝はウェスティングハウスを既存の原子力発電所のサービスプロバイダーとしての事業も行う資産運用会社のプライベート・エクイティ部門にに売却しました。

 

新しい原子力発電所建設計画等は聞かれなくなりました。

東芝は最終的に英国での新たな原子力発電所建設を断念したことを確認しましたが、もう誰も驚きませんでした。

 

政府に助言を行う英国インフラストラクチュア委員会は、原子力発電が賢明な選択肢となりうるかどうかという点に言及はせず、風力発電や太陽光発電などの再生可能エネルギーが、より安全で安価な選択肢になることははっきりしていると結論づけました。
そしてれだけの規模の事業を順調にスタートさせ完結させるためには、国家の資源と政治的資産を集中させることが必要不可欠であると述べています。

 

https://www.theguardian.com/business/2018/nov/08/toshibas-failure-shows-business-cant-deliver-a-nuclear-future

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英国人には『引き返す勇気』はあるでしょうか?

ドイツはメルケル首相の下で原発の廃止を決め、『引き返す勇気』を持っていることを証明しました。

日本では今、ずるずると原発の再稼動が続いています。

 

このずるずるは日本の政治、特に原発行政にはつきもののようです。

『もんじゅ』がそうでした。

再処理事業もそうです。

六ヶ所村再処理工場30回以上という民間企業なら考えられない稼動延期月繰り返され、信じられないほど巨額の税金がつぎ込まれています。

これすべてそこに『組織』を作ってしまうことが原因で、そこで衣食の糧を売る職員はもちろん寄生する族議員まで群がり、どこまでもズルズルです。

 

ずるずるの先にはろくでもない未来しかない、なぜ日本人はそのことを学習できないのでしょうか?

変わる日本の顔:移民労働者への扉を開く労働力不足

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かつては世界で最も均一的社会のひとつであった国、大規模移民に反対する伝統的政策を緩め始めた日本

日本の若い人の間では外国人労働者受け入れに肯定的な人が多い

ジャスティン・マッカリー / ガーディアン 2018年11月8日

 

インドネシア移民ムハンマドさんとムナディさんはホタテの貝殻を一つずつ細い金属棒に通す作業を黙々とこなしています。
2人は時折母国語のジャワ語で低い声で会話する時だけ、単調な静けさが途切れます。

この貝殻は間もなく西日本西部のこの地域の特産品である牡蠣の養殖に使われます。

 

今年4月広島県東部の小さな港町である秋津に来る以前、今は瀬戸内海を見下ろす小屋の床に座っているこの男性たちはカキを見たこともありませんでした。
人口減少、高齢化、一向に改善されない低出生率のという問題の解決策として日本の政策立案者は外国人労働力の受け入れを立案し、彼らはその一員として日本にやってきました。

 

数十年来続く厳しい労働力不足に直面する企業側の圧力を受け、日本政府はこれまで採ってきた厳しい移民政策を緩和せざるをえなくなりました。

11月初旬、安倍首相は2025年までに一気に50万人という数の外国人労働者を受け入れる法案を可決、大規模な移民を否定する日本の伝統的な政策に終止符を打つことになりました。
この法案は今年末までに議会を通過し、来年4月に発効する予定です。

日本は世界で最も均質な社会の一つです。
教育、医学、工学、法律などの専門職は例外としても、外国人労働力の受け入れには長い間抵抗してきました。

 

ムハンマドさんとムナディさんは日本政府が主宰するする外国人技術研修生プログラムの一員として来日し、開発途上国から5年後帰国してその技術を母国に持ち帰る技能を習得できるとされています。

 

しかし現実には雇用する側が安い労働を確保することを目的にこのプログラムを乱用し、多くの労働者に支払われるべき賃金が支払われず、しかも長時間労働を強いられているという批判があります。

昨年26万人を超える外国人労働者を受け入れたこのプログラムですが、人員不足に苦しむ業種の分野の技術を習得しようとする人は必ずしも多くありません。

 

日本国内の6,600万人の労働者のうち、外国人労働者の数は2017年は128万人となり、2012年と比べるとその数は2倍になりました。

しかしその大半はムハンマドさんとムナディさんのように期限を限って滞在することを許されてる大学生や技術研修生です。
日本の失業率は2018年9月にはわずか2.3%に低下しましたが、これは100人の求職者ごとに163件の求人があるということであり、この40年年間で最高の求人倍率になりました。

▽「従来の移民政策とは異なる」

 

新しい法律の下で、外国人労働者は2つのカテゴリーに分けられることになります。
労働力不足の分野でのスキルを持つ人は最長5年間働くことができますが、家族を同伴することは許されません。
高度なスキルを持った人は、家族ともども無期限にビザを更新することができ、最終的に永住権を申請することができるようになります。
いずれも日本語の所定の試験に合格することが条件です。

 

安倍首相は日本の厳しい移民政策を事実上放棄するという解釈を否定しました。
「誤解しないようにしていただきたい。」
と述べ、労働力不足は日本経済の緩やかな回復軌道への障害だと警告した。

 

安倍首相は国会での答弁で「従来の入国管理制度にこだわり続けるわけではない」と語った上で、ほとんどの外国人労働者が限られた期間だけ滞在するのであり、不況業種や特定の産業で労働力不足が生じた場合に都度制度について見直すことになるだろうと付け加えました。
「我々の価値観を強制するのは間違いです。代わりに、人種は違っても人々が幸せに共存できる環境を作り出すことが重要です。」

しかし反対する見解を持つ専門家もいます。
「事実上移民を受け入れる政策への転換だと思います。」
元出入国管理局長の坂中秀則氏がこう語りました。

 

移民労働者数が大幅に増加するという見通しは、野党からも反発を受けることになりました。
右翼政党の日本維新の会は外国人労働者の大量流入は福祉サービスの質の低下を招き、犯罪発生件数の増加につながると主張しました。

国民民主党の玉木雄一郎氏は、賃金の低下や社会サービスへの質の低下に対する懸念を表明しました。
一方で玉木氏は日本人外国人であるとを問わず平等な賃金体系を実現させ、家族を連れて日本に来ることができるEU方式の移民政策を支持する最初の政党党首になりました。

 

右翼雑誌Sapioの最新号は移民の増加は暴力、性犯罪、生活習慣の違いによるトラブル発生件数が増加するという記事の特集を行いました。
民間放送者のフジテレビは滞留期限を過ぎて日本に留まり続ける外国人を批判し、悪者扱いする番組を放映しました。

 

しかしこれらに比べ日本の一般国民はもっと寛容なようです。
テレビ東京と日本経済新聞が行った調査では、日本人有権者の54%は未熟連外国人労働者の就労を認めており、反対は36%でした。
特に若い人の間で外国人労働者受け入れへの支持が高いこともわかりました。

リベラル系の朝日新聞はかつて安倍首相が「外国人労働者数を急激に増やすという急進的な政策転換には懸念がある」という趣旨の発言を繰り返し行っていました。

「移民という呼び方をするかどうかが問題なのではなく、政府は外国人労働者と日本人が協力し合いながら安心して暮らすことができる日本社会の未来について、実行可能で説得力のあるビジョンを掲げる責任がある」と述べ、その変化が「日本社会において広範囲に大きな影響が及ぶことになる」と付け加えました。

 

こうした変化は、労働者6人中1人が外国人(日本の産業界では最高比率)という広島県の漁業分野ではすでに現実のものです。
20代と30代の漁業関係者ではその比率は2対1になっています。

 

▽「ここでの漁業はもう外国人労働者なしでは存続していけません。」

 

秋津では海外からやってきた若い漁業労働者が日本の高齢者を3割ほど上回っています。

秋津漁業協同組合の芝孝敏組合長は67歳ですが、それでも組合員の中では比較的若い方です。
彼は冗談まじりにこう語りました。
「ここで技術を習得し生活に慣れてきた時点で、外国人研修生の滞在年弦が切れて故国に戻らなければならなくなります。それではせっかくの機会が無駄になってしまいます。」
「日本政府に多くの選択肢があるとは思えませんが、できるだけすぐに行動すべきだと思います。この場所はもう外国人労働者なしで生き残ることは不可能です。」

 

ムハンマドさんもムナディさんも日本の僻趨の地での生活にはもう慣れたと語る一方、3年を超えてこの地に留まるつもりはありません。
彼らは休日は近くの広島市で買い物をしたり、バドミントンをしたりして過ごしますが、現地のスーパーマーケットでもハラル料理の材料を購入することができます。

ほんの数ヶ月で彼らは近隣の住民に加え、中国、フィリピン、マレーシア、ベトナムからやって来た他の研修生とコミュニケーションするのに十分な日本語会話能力を身につけました。

「職場での日本人の同僚や上司との関係も良好です。」
妻が初めての子供を産んだ直後の4月にジャワを発ったムナディさん(27歳)がこう語りました。
「インドネシアにいるよりも、ここではずっと多い報酬を受け取ることができるのです。」

 

この話にムハンマドさんも同意しました。
「仕事には問題はありませんが、やっぱり家族が恋しいです。」
「でも、ここでは幸せです。」

 

https://www.theguardian.com/world/2018/nov/09/the-changing-face-of-japan-labour-shortage-opens-doors-to-immigrant-workers
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私もかつての職場で外国人労働者の方々と一緒に働いた経験があります。
ただ、いずれも東北大留学に関係した方々で、本人は故国に戻れば医師の中国人、大学教授や一流シェフのモンゴル人といった方々だったので、この記事に登場する人々とはちょっと違うかもしれません。

担当する単純な作業の進め方について、一度中国人医師の男性がモンゴル人大学教授に恐ろしい見幕でクレームを言っているのを見て驚いたり、モンゴル人の教授が大げさに肩をすくめるのを見て微笑ましく思ったり、何かと楽しかったことを覚えています。

このうち中国人医師の男性とは生涯の友人になりました。

男性は今や浙江省の大都市の病院長ですが、今はその息子さんが名古屋大の理系学部に留学中で、来春大学院に進むべく一生懸命勉強を続けています。

 

私の人生はこの中国人の親友を得たことで大きく広がり、家族もまた得難い経験を重ねてきました。

こうした個人的立場から日本の入国管理政策を云々することはできませんが、問題があるとすればそれは国籍ではなく人間の方でしょう。
記事中、外国人労働者の受け入れを批判する雑誌や放送局の話が出てきますが、犯罪率云々とは言いながらその実、発想の基本は『鬼畜米英』です。
この人たちの頭の中は70年以上進歩していないのでしょう。

 

もう帰国されましたが、妻がやっている薬局にガーナ人のご家族が顧客になったことがあります。
こちらも東北大に関係する方でしたが、ご夫婦ともに見るからに理知的な方々で、生活する上でとても興味深いお話を教えていただくこともありました。

 

出会いによって世界が広がる楽しさ、体験してみる価値は十分にあるはずです。

世界の富裕層 : 上位1%の人間が独占する富はどのくらい?

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1%の最富裕層が握る富の割合は、世界的には低下傾向
富裕層上位1%のメンバー、約40パーセントはアメリカの住人

 

エコノミスト 2018年10月25日

中国共産党が国の支配権を手にする直前の1948年、李兆基(リー・シャオキー)氏は中国本土から香港に逃れました。
1976年、彼は後にエドワード・スノーデンがアメリカの国家安全保障の秘密を暴露する舞台となるホテルが入る香港で一番高い高層ビルを開発した不動産開発会社、ヘンダーソン・ランド・デベロップメントを設立しました。
ビジネス雑誌のフォーブスによると、李氏は世界で27番目の富豪ということになっています。

 

李氏、そして彼を上回る世界の富豪と26人が握る資産は合計で1.39兆ドル(約157兆円)になります。
これは現在の世界で資産額が下半分の人々の資産をすべて足した金額を上回っています。

 

このような驚くべき結果を広く世界に知らせることになった比較を行っているのは、慈善団体であるOxfam(オックスファム)です。
オックスファム・インターナショナルは世界90カ国以上で、貧困と不正を根絶するための持続的な支援・活動を展開している団体です。
彼らが計算の根拠として用いるのがアメリカの経済誌フォーブスが公表する世界の億万長者ランキングとクレディスイス研究所が公開している世帯ごとの資産に関する年次報告書です。

 

しかしこうした資料に基づくデータの精度には問題があります。

世界規模で集計された資産(個人の正味金融資産と保有財産を含みます)に関するデータによって世界の億万長者の資産内容を明らかにしようとしても、その資産内容は香流のばらつきがあるためです。

 

クレディ・スイス・レポートの発行責任者であるトニー・ショロックス氏は、世界で資産額が下半分の人々の資産をすべて足した金額は地球上のすべての資産合計額の1パーセント以下でしかないと確信していますが、それ以上に正確な数値を明らかにすることは不可能に近いことです。

しかしデータの信頼性は改善が進んでいます。
昨年のクレディ・スイスの報告書によれば、最も富裕な上位1%以内の人々が世界の富の半分以上を握っているという事実には間違いがないようです。(上のグラフを参照)。

しかしさらに改良された資産方法によれば、上位1パーセントのシェアは現在が頂点である、あるいは今後水平に推移するものとみられています。

 

2016年から2018年の間、ブラジル、イギリス、フランス、ドイツ、インド、ロシアの富裕な上位1%以内の人々の占有割合は低下傾向にあります。
一方、アメリカ、カナダ、中国、イタリア、日本では増えも減りもしませんでした。

 

上位1%のメンバーになるためには、現在、87万ドル(約1億円)以上の純資産が必要です。
この幸せな人々の約40パーセントがアメリカの住人たちです。
そして過去には2番目に多かったのが日本でした。

 

しかし今年は8.4%が住む中国が第2位に上がりました(このほか、香港に0.4%が在住)。

中国における富の急速な蓄積は急速な産業の発展と李氏のような人々の野心のたまものです。
1970年代、李氏は新しい会社に賢明にもスコットランド風の名前をつけました。
おそらくスコットランド人が富を築き管理する能力が高いという世評に基づく命名であったでしょう。

しかし中国は今や、英国全土に比べて百万人以上も多い富裕層が暮らす場所になっているのてす。

 

https://www.economist.com/finance-and-economics/2018/10/27/the-wealth-of-the-top-1-may-have-peaked
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先日、まさに中国の富裕層の友人が自宅を訪ねてきました。
彼は中国北西部の医科大学を卒業後、日本に来てまず日本語を2年間学んだ後、東北大学医学部に留学しました。
このタイミングで彼と知り合ったのですが、友人といっても20歳ほど歳下です。

 

東日本大震災の際、結婚して間もない中国南東部出身の奥さんと3週間ほど我が家で避難生活を送ったのがきっかけで、家族ぐるみ生涯の付き合い(おそらく)になりました。
家はもともと富裕で父親は大学教授、母親は学校経営。
奥さんも父親は中国共産党の地方の幹部、母親が国語教師という家庭でした。

 

2012年に二人が日本に戻って来た際、一緒に来日した奥さんのご両親が我が家を訪ねてきて、私たち家族が事故収束の見通しの立たない福島第一原発の近くで生活しているのは忍びない。
ついては北西部の大都市にマンションを一戸無償で提供すべく用意したので、そこに来て暮らさないか、と言われました。
ご好意はありがたかったのですが、家族4人とも中国に渡ってどう生きていけば良いのか算段のつけようもなく、丁重にご辞退申し上げました。

 

一旦4人で中国に戻った後友人は再び来日し、日本の医療機関で検査技師として働き(中国の医師免許は日本では医師として働けないため、そして彼自身は中国の苛烈な競争社会で生きるのを嫌っていたため)、奥さんとその後生まれた2人の息子さんは日本と中国を行ったり来たりとい生活を送っていました。

 

ところが学校(短大と専門学校)経営をしていた母親の心労著しく体調を崩し、なんとか中国に戻って家業を手伝って欲しい、という懇請で今年夏、家族全員で中国に帰りました。

 

日本では普通の勤め人だった彼が中国に戻って学校経営を引き継ぐと、たちまちこの記事の『世界の上位1パーセント』の仲間入りをしました。

 

ところがその生活は目の回る忙しさだそうです。
学園の経営に加え、資産1奥円以上の事業家のグループでの研修やセミナーもあり、毎日時間に追われていると語っていました。

 

実は母親が体調を崩したのは、中国の地方政府当局者への賄賂、これを一つ残らず完璧にこなさなければならない、それが最大の原因だと言っていました。
ものすごく気を使っていたにもかかわらず、結局は地方政府の要人に難癖をつけられ、2つの学校のうち短大の方を理不尽にも実質無償で取り上げられてしまい、この時はさすがに心神耗弱で入院を余儀なくされたそうです。

 

今は友人が母親に代わり残った専門学校の経営に専念していますが、その日常は『大変』の一言に尽きる、とこぼしていました。

 

翻って退職後1年目の私の日常といえば、毎日庭にやってくるスズメ、キジバト、シジュウカラが一日3回、迷い猫からそのまま野良になったニャンコが一日2〜3回、そして家の中にいる2種類のインコ、6種類の生き物全員と自分の食糧確保が至上命題です。
それと薬剤師として現役で働く妻に代わって食事以外の家事一般。

そして『星の金貨』

結構時間に追われる毎日ですが、『心労』というほどものはありません。
その代わり『世界の上位1パーセント』とは無縁の暮らし。

 

どちらが幸せかは私にはわかりませんし、わかる必要もないと思っています。

「この悲痛な想いが癒えることはない…」『正義の実現』を待ち望む大日本帝国の強制労働の被害者

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94歳、戦時中無報酬で強制労働を課された補償を求めて法廷闘争を続ける唯一の生存者
技術者として教育してくれるという約束を信じて日本へ、待っていたのは無報酬の強制労働

ヘンジャミン・ハース、ジャスティン・マッカリー / ガーディアン 2018年11月7日

 

写真:10月、ソウルの裁判所に到着した李春植(イ・チュンシク)氏、戦争中の日本人はエンジニアになるという希望を台無しにしたと語りました。

 

彼が日本の製鋼所を去ってから約80年が過ぎた今も、李春植(イ・チュンシク)氏は未だに殴打、火傷、そして強制労働の記憶にさいなまれ、涙を流し続けています。

 

17歳になった時、李氏は彼を技術者として教育してくれるという約束を信じて朝鮮半島の故郷を出て日本に渡りました。
1910年から1945年、朝鮮半島は日本の植民地でした。
しかし1941年に釜石に到着したと同時に、李氏は囚人同様の境遇に落とされたのです。

 

賃金が一切意払われることがなかったもかかわらず、日本の警備要員は李さんの仕事ぶりが気に入らないと容赦なく殴りつけた、李さんがこう語りました。

「当時のことは思い出したくないのです」
「当時のことを思い出そうとすると、胸が締めつけられ、悲しみでいっぱいになり、泣いてしまうのです。」

 

今や李氏の存在は、北朝鮮の核開発計画に対しアメリカが同盟国間の連携を強化しようと取り組む中、同盟関係に亀裂を生みかねない問題として日本韓国間の外交問題の焦点として急浮上しています。

 

先週、大韓民国最高裁判所は、李氏を含めた4人が新日鉄住金から1億ウォン(約1千万円)の賠償を受ける権利を認定しました。
最初にこの訴訟が起こされてからすでに14年が経過していますが、一緒に訴訟を起こした他の男性3人はすでに死亡しました。
生きて判決を聞くことができたのは李さん一人だけでした。

病気がちの94歳の李さんにとって、裁判所があるソウルまでの往復の道のりと判決後の報道陣とのやり取りはかなりの負担になりました。

日本で強制労働をさせられた時代のトラウマは、エンジニアになるという夢までも困難なものにした、李さんがこう語りました。

第二次大戦後、アメリカ軍の占領下にあった時代に警官として働いた後、ガソリンスタンドやツアー会社の経営など、李さんの職業はなんども変わりました。

 

韓国最高裁判所の判決は、現在光州市南部にアルワンルームのアパートで暮らす李さんにひとまずは一段落したという思いをもたらしました。
部屋の中にあるのは色褪せた家族の写真と処方された薬が詰まった紙袋です。

 

「今はやっと一息ついたな、というほっとした思いです。判決のおかげで賠償金が支払われる目処も立ちました。」
李さんがこう語りました。
「これまで判決を待つ間どれほど辛い思いをしてきたか、口で説明することは困難です。賠償金を受け取って初めて、その記憶を忘れることができると思います。」

しかし日本側はこの判決を不当なものだとするため迅速に対応しました。
安倍首相は、国連の国際司法裁判所に訴訟を起こすことも検討していると警告しました。

「韓国政府が国際法に則ったしかるべき措置を講ずるよう、強く望んでいる。」
安倍首相は議会の委員会の席上、こう述べました。
そして韓国最高裁の判決を
「信じられない。」
「日韓両国が良好な関係を築く努力に逆行するものだ。」
と批判しました。

そして訴訟や最近の出来事が二国間関係に悪影響を与えていることを「極めて残念な事態」とだと表現しました。

日本は太平洋戦争に起因するすべての補償請求は、1965年の二国間条約によって「完全かつ最終的に」解決されたという立場を繰り返しています。
企業側は新日本製鉄という会社は戦後合併して誕生したものであり、李さんをはじめ多くの韓国朝鮮人に強制労働を課した会社とは別の会社だと主張しました。

 

韓国最高裁はこれらの主張を却下し、二国間条約は被害者たちが耐えなければならなかった『非人道的で不当な』扱いについて、個人的に訴訟を起こすことを妨げるものではないと判断しました。

 

現在、三菱重工業のような日本の著名な大企業や日立造船のような技術系企業を含む14社に対し類似の訴訟が起こされています。

韓国のムン・ジェイン大統領はこの問題について沈黙を守っていますが、李洛淵(イ・ナキョン)首相は韓国政府は「司法の判断を尊重する」と述べました。

 

ソウルの韓国外務省は11月6日夜遅く、日本の政治指導者たちが「問題の根本的な原因を無視し、引き続き我が国の国民感情を逆なでする発言を行っている。」
との声明を明らかにしました。

日韓の外交的緊張は李さんにとってはほとんど問題ではありません。
李さんが望むのは75年遅れであっても、強制労働に対する補償金を受けることだけです。
「一緒に訴訟を起した他の被害者は亡くなってしまいました。諦めずに戦っているのは私一人だけになってしまいました。」
李さんがこう語りました。

 

「若い時に日本に連れて行かれ、強制労働という苦難を体験させられました。願うことなら生きている間にこの問題が解決されるのを自分の目で確かめたいものです。」

 

https://www.theguardian.com/world/2018/nov/07/i-still-feel-sad-and-cry-korean-victim-of-japanese-forced-labour-awaits-closure

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この記事を読んで思ったのは当たり前のことですが、強制労働の問題もまた人間の問題だ、ということでした。

そして強制労働を課された人々の苦しみに、あまりにも無知であったということです。

私たちは高校で日本史を習いましたが、律令時代の井田法とは、あるいは飛鳥文化と天平文化の仏像様式の違いについて、などということはずいぶん詳しく覚えさせられた記憶がありますが、太平洋戦争時代の強制労働労働の問題については、教科書には1〜2行程度の記述しかなかったのではないでしょうか?

 

同じガーディアンに次のような記事がありました。

これらの記事をお読みいただけば、太平洋戦争当時の日本の強制労働の惨烈さについて同じ日本人として考え込まざるを得ません。

 

歴史の証人たちが死に絶えるのを待って歴史を歪曲する、そんな卑劣な行為が許されるはずがない

【「私は戦争中の日本人を決して許さない!」泰緬鉄道から長崎まで:地獄を歩かされた英国人70年目の告発 】ガーディアン - http://kobajun.chips.jp/?p=24281

 

「太平洋戦争中の残酷な歴史の中でも、従軍慰安婦にされてしまった女性たちの悲惨な境遇は長く記憶されるべきものである」

【『従軍慰安婦』への視点 : 癒しがたい傷を癒やすことへの第1歩 】ガーディアン - http://kobajun.chips.jp/?p=26417

 

強制労働に従事させられた人々の苦しみを歴史に誤りなく記録し、ひとり一人の命の重さについて真摯に受け止めるべきである

【 強制労働の事実の存在確認と世界遺産登録 】ガーディアン - http://kobajun.chips.jp/?p=23992

 

 

 

 

第二次世界大戦時代の賠償問題で混乱する日本と韓国《後編》

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底流に長期に及ぶ見解の相違や意見の対立が続く『最も重要な同盟国』

これ以上日韓両国の対立が先鋭化しないようにするため、救済基金の創設が

チェ・サンフン、リック・グラッドストーン / ニューヨークタイムズ 2018年10月30日

▽ 大日本帝国の朝鮮半島支配以上の別の問題は?

 

日本と韓国はアメリカにとってはアジア地区における最も重要な同盟国ですが、2国間の背景には長期に及ぶ見解の相違や意見の対立があります。

「日本と韓国の友好的関係の法的根拠を覆すものだ。」

今回の判決について日本の河野太郎外相がこう語りました。

 

米国、日本、韓国間の緊密な協力関係の維持が難しくなることについて、北朝鮮の核開発とアジアにおける中国の覇権拡大を前に。日米韓の3か国で統一性のある対応を取ろうとしているアメリカ政府の当局者は懸念を深めています。

「これから朝鮮半島問題についてどのような外交方針で臨むかというのは非常に難しい上、中国の覇権拡大にどう向き合うのかという問題は地理的に広大であり、このタイミングで日韓が緊張関係に陥るのは不運としか言いようがありません。」

スタンフォード大学で東アジア研究の講師を務めるダニエル・C・スナイダース氏がこう語りました。

▽ 日本は国際司法裁判所に上訴することができますか?

 

河野外相は、日本は1945年に国連によって設立された国際司法裁判所の存在に言及し、日本がこうした選択肢を検討していることを示唆しました。

 

しかし韓国側は深刻な外交問題に発展することは回避したいとの考えであり、妥協案を模索していることを示唆しました。

韓国の李洛淵(イ・ナキョン)首相は、政府が「犠牲者の痛みができるだけ早く癒されるよう取り組む」ことを約束すると同時に、日本との関係については「将来を見据えたものにする」と語りました。

 

一部の学者はこれ以上訴訟件数が増加することを避け、さらには外交的緊張がこれ以上先鋭化しないよう日韓両政府と日本企業の手により被害者のための共同基金を創設するよう提案しています。

 

「両国は、これが完全な外交的対立あるいは歴史問題をめぐる戦争ともいうべき状態にまでエスカレートさせることは望んでいません。

ソウル国民大学で日本について専門に研究しているの李源德(イ・ウォンデク)氏がこう語りました。

▽ なぜこの裁判はこれほど長い間争われてきたのですか

 

この裁判は1997年に2人の韓国人元徴用工が新日本製鉄と住友金属を日本の裁判所に訴えた時から始まりました。

しかしこの時は日本の裁判所は、1965年の日韓基本合意によって問題は解決ずみだと日本企業と日本政府に有利な判決を下しました。

 

2005年、原告側に新たに2人の元徴用工が加わって韓国の裁判所に訴訟を起こしました。

第一審では裁判官が日本の裁判所の判決を支持しました。

しかし2012年に最高裁判所が、この判決が韓国憲法および国際的な法的規範に違反しているとし、審理のやり直しを命じたのです。

そして2013年韓国の下級審が日本の鉄鋼メーカーに原告に補償金を支払うよう命令しました。

原告のうち3人は現在までに亡くなりました。

同じ2013年、別の裁判で三菱重工業が5人の元徴用工に同様の補償金を支払うよう命じられました。

 

さらに2014年には日本の第3の会社、株式会社不二越(商標NACHI)が、当時存命していた元従業員13人と死亡した18人の家族の補償金を支払うよう命じられました。

日本企業側は3社とも判決を不服として上告しました。

今回の最高裁判決は新日本製鉄にのみ適用されるものですが、法曹関係の専門家は裁判所が他の2社に対しても同様の判決が下さられるだろうと予測しています。

これに加えて韓国の検察は、最高裁が朴槿恵(パククネ)元大統領が自らの外交政策を進めやすくするために裁判官に金銭的及び政治的便宜を供与する見返りに、判決を故意に怒らせた疑いがあるとして捜査を進めています。

 

朴槿恵(パククネ)氏に代わり韓国大統領に就任した文在寅(ムンジェイン)大統領は1965年の日韓合意では、犠牲者が救済を求めることを妨げてはならないと定めていると主張しています。

文(ムン)大統領はさらに、大日本帝国の統治下にあって性的奴隷労働を強いられた韓国女性の「従軍慰安婦」に関する数十年にわたる争いを決着させるため、朴(パク)大統領が2015年に日本政府との間で取り交わした合意 - 各国内では評判が悪い - を批判しましたが、取り下げるまでの対応はしていません。

 

https://www.nytimes.com/2018/10/30/world/asia/japan/How a World War II-Era Reparations Case Is Roiling Asia

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日韓関係については互いに感情的になり過ぎているのではないか、ということを前回書かせていただきましたが、日本側については全国紙と言われる新聞や元駐韓大使の人間までが嫌韓、蔑韓を煽っているのでは、その国の民度について『程度を疑われて』しまいます。

こうしたメディアや人間については、本来なら私たち国民が相手にしなければ良いだけの話です。

 

ところが、なんとかウヨという思慮に欠ける、というか物事をちゃんと考えられない人間たちがこうした『意見』(私は理不尽に相手を罵倒するだけの発言を意見だとは思っていませんが)に喝采を送り、言ったり書いたりした方はその喝采に迎合してさらに極端な表現をするなどしています。

その繰り返しをしている限り、本当の国益など実現できるはずがありません。

 

私には韓国人の友人はいませんが、家族ぐるみで付き合っている親しい中国人の友人が2人います。

そのうち、今は浙江省で病院長をしている友人に案内され、十数年前に蘇州、上海、杭州を家族旅行をした時は本当に幸せな体験をさせてもらいました。

3つの都市それぞれに地元のガイドさんがついて日本人観光客のいないコアな中国に触れることができました。

私の両親は田中角栄首相時代の国交正常化以前から日中友好協会の会員になり、何度も中国旅行をしていましたが、この時ほど楽しく充実した旅行は初めてだと言っていました。

 

友人は二人とも中国の軍事力強化については快く思っていません。

中国13億の国民全部が軍事力の強化を望んでいるわけではなく、多種多様な意見があります。

それを知っただけでも、中国という相手を冷静に見ることができます。

 

一番危険なのは中国でもなく韓国でもなく、無用に恐怖心を煽る日本国内の煽動者たちの方だと私は考えています。

第二次世界大戦時代の賠償問題で混乱する日本と韓国《前編》

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日韓関係を脅かし続けてきた怨恨感情に再び火をつけた韓国最高裁判決

大日本帝国が始めた戦争によって家族が殺されたり虐待を受けたりした、アジア数百万人の人々の思いとは

多くの日本企業が自社の業績等への影響を最小限に抑えるため、韓国国内の事業を縮小する可能性

チェ・サンフン、リック・グラッドストーン / ニューヨークタイムズ 2018年10月30日

 

韓国の最高裁判所は日本の大手製鉄会社に対し、第二次世界大戦中に徴用工として働くよう強制された韓国人男性に対する賠償を命じる判決を下し、日韓関係を脅かし続けてきた数十年にわたる怨恨感情に再び火をつけました。

 

日本政府がすぐさま非難声明を発表したこの判決は、日本が連合国に降伏してから73年が経った今も、大日本帝国の支配によって近隣諸国の国民が受けた苦しみや憎しみが容易には消えないという事実を証明するものとなりました。

 

以後日本側に植民地支配に関する賠償責任は発生しないとした1965年に成立した日韓両政府の合意にも関わらず - 少なくとも日本政府の見解においては - 謝罪と賠償の議論は沈静化していません。

 

「政府間の合意が存在していても、強制労働を課した企業には責任があり、賠償金の支払いを命じる判決が現実のものになったのです。」
ロンドンSOAS大学の史学部の専門家であるクリストファー・ガーティズ准教授がこう語りました。
大日本帝国が始めた戦争によって家族が殺されたり虐待を受けたりしたアジアの数百万人の遺族に、今回の判決は改めてその事実をはっきりと思い出させることになったと語りました。

「彼らにとって太平洋戦争はホロコーストだったのです。」

 

韓国の最高裁判所が今回の判決を下した背景、そして事態は今後どのように展開することになるか、いくつかのテーマに沿って以下に解説します。

 

▽ 韓国の最高裁判所を決定内容とは?

 

今回韓国の最高裁判所が支持したのは2013年に下級裁判所が新日鐵住金に対し、1941年から1943年の間に日本で強制労働を強いられたとする4人の韓国人男性それぞれに、1億ウォンの賠償金の支払い命令じた判決です。
日本は1910年に韓国を併合した後、1945年に太平洋戦争に敗戦するまで統治を続けましたが、この間他の日本企業も朝鮮人に強制労働を課したとして複数の訴訟が係争中です。

韓国の裁判所は1965年の政府間の合意も国際法も、個々の被害者が救済を求めることを妨げることは一切できないと述べました。

新日鐵住金の案件では訴訟が起こされたのが20年以上前ということもあり、補償を受けられたはずの原告のほとんどが判決前に死亡しました。
唯一生存する原告である李春植(イ・チュンシク)さんは、裁判所の外にいた記者団に対し、こう語りました。
「この日を生きて見ることができたのは唯一私だけになってしまいました。」

▽ 日韓関係全体への影響

 

今回の判決は、朝鮮半島を植民地化していた時代に強制労働を課したとして訴えられている日本企業300社に対し、これまで訴訟に踏み切らずにいた当時の被害者やその親族が一斉に損害賠償を求める訴訟に踏み切るきっかけを作る可能性があります。

韓国の歴史研究者たちは、数十万人の韓国朝鮮人が日本国内や中国大陸などで、日本の戦争遂行のため労働を強制されたと報告しています。
生存する人々は2~3千人程度とみられていますが、彼らの家族が代わって訴訟を起こすことが可能です。

 

▽ 日本側の主張

 

日本政府は韓国朝鮮人の強制労働に関しては1965年に日本と韓国が正式に国交を回復した際に成立した合意の下、すべての問題は解決済みであると主張すしています。

新日鉄住金は裁判所の決定について「極めて遺憾」であるとコメントし、「戦争中に起きた問題については」以後異議を唱えないとした1965年の合意に反するものだとコメントしました。
同社は声明で「この件に関する日韓両政府の対応等を考慮し、次の取るべき対応について韓国の最高裁判所の決定を詳細に検証する」と述べました。

日本の安倍晋三首相は、この判決について「国際法に照らしてありえない判決だ」と語りました。

▽ 被告である日本企業が裁判所の命令に従わなかった場合はどうなりますか?

 

原告とその家族は韓国の地方裁判所に対し、新日鉄住金の韓国国内の資産を押収するよう求めることができます。
しかし原告側がこうした措置を取らなくとも、新日鉄住金だけでなく他の日本企業も自社の業績等への影響を最小限に抑えるため、韓国国内の事業を縮小する可能性があります。

日本の経団連や日本商工会議所などの日本の企業団体は、今回の裁判所の決定が
「今後の韓国に対する投資と事業に支障をきたす恐れがあり、両国の経済関係を損なう可能性がある」
と語っています。

 

《後編》に続く

https://www.nytimes.com/2018/10/30/world/asia/japan/How a World War II-Era Reparations Case Is Roiling Asia
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フェイスブックでお友達になっている方に
「昨今の日韓関係はどうとらえるべきなのだろう?」
というコメントをいただき、「新日鉄住金、韓国最高裁判決」というキーワードで検索をしてみました。

結果、いつもご紹介しているガーディアン、ドイチェ・ベレ、アルジャジーラ等すべてに記事の掲載がありましたが、その中から最もボリュームのあるニューヨークタイムズの記事を選んで翻訳、ご紹介することにしました。

 

今の日韓関係を見ていて思うのは、隣国関係を建設的に発展させるべきと言っている割には、両国ともに感情的意見ばかりが表に出てきているのではないか?ということです。

 

日本にはいくつか嫌韓、蔑韓組織があります。
第二次世界大戦が始まると、アメリカ国内の日本移民は大統領ルーズベルトの命令で強制収容所に収監されました。
当時日本国内にいた韓国朝鮮人とは異なり強制労働などはほとんどなかったようですが、それでも『非人間的扱い』を受けたという証言が相次いでいます。

 

戦後、1988年になってやっとロナルド・レーガン大統領の下で米国政府による謝罪と損害賠償が行われました。
しかし、もしこの時、
「日本人移民はアメリカ社会のゴキブリだ」
「勝手に移民してきて卑怯な真珠湾攻撃を仕掛けた日本人に賠償するなど、国家に対する反逆だ!」
と騒ぎ出し、ワシントンやニューヨークでデモや街宣車を繰り出して威嚇行動を行う『団体』が現れたら…
私たち日本人はどう思うでしょうか?
それが韓国朝鮮人の眼に映る日本の嫌韓、蔑韓組織だ、と私は思っています。

 

日本と韓国が太平洋戦争当時の『負の遺産』を清算するために何より必要なのは、冷静な検証と義論のはずです。
それを日本では上記のような団体の活動が野放しにされ現在の日本政府からは批判の声も聞こえてこないというのでは、外交を感情的にこじらせる原因を政府自ら作り出し、必要な検証と議論の土台を壊しているようなものです。

歴史を見つめるには冷徹な眼が必要です。
感情的になって自分たちの民族に誤謬などあるはずがないというのではお話になりません。

 

一方の韓国。
10年ほど前、東北大学医学部に留学していた中国人の友人があるフォーラムに参加した際のことについて、次のように私に話しました。
「韓国人留学生が朝鮮併合当時の日本の行為をかなりしつこく非難し、参加していた各国の留学生が皆『引いて』しまった…」
「60年も前(当時)の話に、なんであんなに感情的になるのだろう…」

 

時々韓国ドラマを見ている妻は、韓国には『報復の文化』とも言うべきものがあることを感じる、という意味のことを言っていました。

 

これらの側面を見る限り、日韓ともに外交には禁物の感情が事態を必要以上にこじらせているのではないでしょうか?

隣国同士がマイナスの方向にエネルギーを費やすことにどんな意味があるのでしょう?
そして、私たち市民はどうすればよいのでしょうか?

それは《後編》の後に…

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ほんとうの「今」を知りたくて、ニューヨークタイムズ、アメリカCNN、NBC、ガーディアン、ドイツ国際放送などのニュースを1日一本選んで翻訳・掲載しています。 趣味はゴルフ、絵を描くこと、クラシック音楽、Jazz、Rock&Pops、司馬遼太郎と山本周五郎と歴史書など。 @idonochawanという名前でツィートしてます。
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