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星の金貨 東日本大震災や音楽、語学、ゴルフについて語るブログです。

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【 29日金曜日夜、数万人が首相官邸前に参集!心優しき人々の猛抗議 】

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所要時間 約 9分

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「『大きな音』、しかし抗議行動は礼儀正しい日本人そのものの、整然としたもの」
「あちこちで、道行く人に進路を譲る姿。整然と解散し、立ち去った後にはごみひとつ落ちていなかった」

マーティン・ファクラー / ニューヨークタイムズ 6月29日

反原発のスローガンを叫びながら、ドラムを叩きながら、数万の人々が29日金曜日夜首相官邸前に参集し、原子力発電所の再稼働に対し、これまでで最大規模となる抗議行動を展開、一般市民の怒りが爆発しました。

警察が非常線を張る中、女性、小さな子供たち、仕事帰りのスーツ姿の男性、様々な姿の人々が国会議事堂と首相官邸の間の広い通りを埋め尽くし、口々に
「ノー・モア福島!」
の叫び声をあげていました。

参加者の人数は主催者側の発表で約150,000人、これに対し警察側の発表は17,000人とばらつきがあります。
地元のテレビ局などは、参加者数を20,000~45,000人と推定していますが、いずれにしても1960年代以来、東京では最大規模の抗議行動となりました。
長く人々が政治に対して無関心であった日本においては、どのような抗議行動も珍しいといわなければなりません。
しかし日本政府の野田首相が今月、関西地区の大飯原発の再稼働を指示して以来、首相が原子力発電に対する人々の懸念と不安を、無視していることに対する憤りは膨らむ一方でした。

大飯原発は西日本にあります。
福島第一原発の事故により、日本国内にある稼働可能な50基の原子炉がすべて停止した中、大飯原発は日本で最初に再稼働する原子力発電所になります。
原子力発電は日本の国内の電力の30パーセントを供給していました。
福島第一原発の事故では、地震と津波が安全設備の要である冷却装置を稼働不能にしてしまい、3基の原子炉がメルトダウンしました。

野田首相はうだるように暑い日本の夏、電力不足により停電が発生し、日本の産業が打撃を受けるのを避けるため、大飯原発の2基の原子炉の再稼働を指示した、と語りました。
しかし世論調査により日本の国民の3分の2は再稼働に反対しており、政治評論家の多くは、大飯原発において十分な安全対策がとられていることを納得させるには至っておらず、一般の反発を警告していました。

金曜日多くの人々が、野田首相は強大な権限を持つ官僚と大企業の経営者が、国民の意思を無視して密室で協議し何もかも決めてしまう、「いつもの日本の姿」に戻そうとしている、と非難しました。
幾人かの人々は、人々の願いを踏みにじり再稼働を決めた横暴さに対する怒りが、政治的な目覚めのきっかけになった、と語りました。
だからこそ今、この場所にやってきたのだ、と。

「今まで日本人は、中央政府に直接抗議することはありませんでした。」
1才の息子を連れて抗議行動に参加した29才の主婦、中島ようこさんがこう語りました。
「でも今は違います。はっきりと意見を口にする必要があります。でないと政府は、私たち国民を危険にさらしてしまいます。」

「安全対策を強化せず、そのまま再稼働を許すなんて狂っているとしか言いようがありません。」
初めてデモに参加した、主婦の山崎なおみさんはこう話しました。
「安定した電力供給と職を確保するため、原発が必要だ、という話も分かります。でも日本の政府機関は、今や私たち国民を守るつもりが無いことが明らかになりました。もう政府は信じられません。」

こうした政府への不信が、3月以来毎週行われてきたこの抗議行動の参加者を瞬く間に増やしたのだ、と主宰者は語りました。
この抗議行動は数百人の規模から始まりました。
しかし野田首相が再稼働を指示するや、たちまちに数千人の規模に膨らんだ、と主宰者のひとり、東京を活動拠点とするイラストレーターのミサオ・レッドウルフさんが語りました。

日本政府が福島第一原発の事故後、国民の健康を守るための適切な対策をとらず、原子力発電所の再稼働ばかりを急いだ、それに対する不満がこの抗議行動につながった。東京に拠点を置くエネルギー政策グループ、持続可能エネルギー政策研究所の飯田てつやさんがこのように指摘しました。
「これは人々の怒り、そして政府の信頼失墜を表しています。」
「この動きが後戻りすることは無いでしょう。こうした運動は、今後も続いていくものと思っています。」

野田首相自身は、この夜の抗議行動に動じていないかのように振る舞いました。
「大きな音だね」と、首相官邸に向かう道すがら、傍らにいた記者にこう漏らしました。

この夜の抗議は確かに大きな音を立てていたかも知りませんが、その行動は礼儀正しい日本人そのものの整然としたものでした。
多くの場所で、抗議行動に参加した人々が、通りかかった通行人に道を譲る姿が目撃されました。
そして歩道からはみ出さないよう、気を使っていました。

午後8時、抗議行動が予定通り終了すると、主宰者は参加者に向かい、直ちにメガホンを使うのを止め、速やかに退去するよう指示しました。

彼らが立ち去った後には、ゴミひとつ、落ちてはいませんでした。


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[ アーロン・コープランド作曲 : 名も無き市民のためのファンファーレ ]

このニューヨークタイムズの記事を訳していて、最後の部分にさしかかったとき、涙がこぼれそうになりました。
参加した方々の真摯な思いと、正しい態度で正しいことを伝えようとする熱意。
そしてその真実の姿を、世界に向け伝えようとする「真のジャーナリズム」。

3.11直後、世界が感動した被災地の人々の「礼儀正しさ」と「思いやり」、9日夜、デモに参加した人々にそれと同じ「礼儀正しさ」と「思いやり」をニューヨークタイムズが認めてくれたことは、この抗議運動の「歴史」にとって非常に意義が大きい、そう言えるのではないでしょうか?
そして「金曜日の夜の首相官邸前で抗議する人々」に、世界が共感し始めている、ということなのではないでしょうか?

またひとつ、翻訳しながら感動してしまう記事と出会うことができました。

取り急ぎ、推敲なしの一発翻訳で掲載いたしました。
文章の多少の乱れは、ご容赦ください。
なお、この緊急掲載をもって日曜日の掲載にかえさせていただきます。


[ ジョン・ウィリアムズ作曲 : 自由へのファンファーレ ]

▽アーロン・コープランド( 1900年 - 1990年 アメリカ)
アメリカの古謡を取り入れた、親しみやすく明快な曲調で「アメリカ音楽」を作り上げた作曲家として知られる。
代表作には美しい自然と市井の人々の暮らしを丹念に、感動的に描き上げた「アパラチアの春」などがある。

▽ジョン・アィリアムス( 1932年 - アメリカ)
現代のアメリカを代表する作曲家、指揮者。代表作はスターウォーズ、スーパーマン、未知との遭遇、インディー・ジョーンズ、ET、ホーム・アローン、ハリー・ポッターなど映画音楽に関しては枚挙に暇が無い。
一方シリアスなクラシック分野にも『ニューイングランドへの賛歌』など優れた作品が多い。作品に共通するのはヒューマニズムに対する強い共感である。
指揮者としても非凡で、ガーシュイン、コープランドなど、アメリカの近代物の解釈に優れる。

【 低線量被ばくの真実、隠し続けるべきなのか?】[フォーブズ]&『核家族』は時代遅れ?[NBC]

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所要時間 約 13分

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「政府発表を検証もせず、右から左に垂れ流す大手メディアの無責任」

ジェフ・マクマオン / フォープズ 5月29日

2011年春、明らかに福島第一原発の事故が原因と思われる、全米各地における雨水、飲料水、そして牛乳からの放射性物質の検出が始まった時、多くの米国メディアはこの問題を無視しました。

この問題は確かに取材・報道するのが難しい題材です。アメリカ環境保護局は決まって終末の金曜日、それも不定期に計測された数値をそのまま公表するだけでした。
このため報道する側も、ピコキュリー、ミリシーベルト、MCLs(maximum contaminant level : 最大汚染濃度)などの単位で表現される、汚染の拡散状況や汚染経路などに関する相応の専門知識を身に着けないと、報道することが出来ませんでした。
このため報道各社は政府当局が発表する「環境中に存在する放射性物質の量は、安全基準をはるかに下回っている」という政府当局の発表をそのまま鵜呑みにしました。

こうした現実は汚染の真実について、報道関係者があえて一般の人々の注意を喚起することの無いように願う、原子力産業界と政府機関にとっては、願っても無い状況だったのです。

しかし低線量放射線被ばくの専門家である科学者なら、こう指摘するはずです。「安全だ」と公表している政府当局者自身、本来必要とされる、低線量被ばくが人間の健康に与える影響に関する知識など持ってはいないのだ、と。
そしてこれ以上の被ばくをすることになれば、癌の発症割合は目に見えて上昇することになると。

「被ばく線量ゼロを起点にして、放射線被ばく量が上がれば上がる程、将来のガン発症リスクも上がっていく。これが今日の放射線被ばくに関する、科学的に合意が成立しているごく一般的な学説です。」
『The Bulletin of the Atomic Scientists : アメリカ核科学者協会会報』の5・6月号で、アメリカ資源・安全保障研究所長のゴードン・トンプソン氏がこのように語りました。
この学説は『ゼロからしきい値に至る線形法(LNT理論)』と呼ばれ、被ばく線量が限りなくゼロに使い状態においてのみ、健康上の安全は確保される、というものです。

政府機関と原子力産業界はこのような指標があるにもかかわらず、放射線被ばくについてはことさらに過小評価を行い、大手メディアがこれに追随し、一般の人々から真実を隠す共犯者となりました。
これに対し、トンプソン氏は以下のように指摘しました。
「政府機関・原子力業界・大手メディアによる隠ぺい工作は、一般市民を気遣うかのように装って行われます。しかしインターネットの普及により、市民が正しい情報を迅速に手にできる時代に、こうした行為は明らかに時代遅れであり、科学に対する信頼までも失わせてしまいます。」

一般市民の放射線被ばくに対する懸念に対し、LNT理論を隠し続けることに正当な理由などはありません。
一部の専門家を使って真実を覆い隠そうという試みは、逆効果になるでしょう。
結局、真実は明らかにされるはずです。
隠ぺいに加担した専門家、そして彼らが関わっていた『科学』は、一般の人々からの信頼を失うことになります。
こうして一般の人々の懸念は、一層深まっていく可能性があります。
そして専門家は一般市民の懸念について真剣に受け止め、それぞれが属する機関の最新の見解を公表するべきです。
過去何年間も、医師は患者が過度に反応しないよう、ガンの告知を行わないようにしてきました。しかし現代にあっては、このような対応は、誤った温情に基づく、事態遅れの対応だとみなされるでしょう。

▽『ねつ造』アメリカ核科学者協会会報

こうした対応を政府や自治体の職員が行っていることが事実であれば、大手メディアもまたこうした行為に加担していることは明白です。
メディアは本来監視者としての立場に立つべきであり、政府や自治体の職員の行動や発言内容などを詳細に調べ抜かなければならないはずです。

しかし福島第一原発が放出した放射性物質がアメリカ国内でも検出された時、そのような対応を取った大手メディアはありませんでした。
放射性ストロンチウムがハワイ・ホノルル近郊のヒロで牛乳の中から検出された時、当地の代表的メディアの『スター・アドバタイザー』は記事の見出しの中で、「心配するには及ばない」と伝えました。
これは『ゼロからしきい値に至る線形法(LNT理論)』が伝える、科学的真実と相いれません。
この記事を書いたウィリアム・コールはその根拠を、ハワイ環境健康管理局のリン・ナカソネ管理官の見解によっています。
ナカソネはコールにこう伝えたのです。
「牛乳の安全性には、全く問題が無い。」
コールは右から左にそのまま伝えただけだったのです。

もちろん、科学的には牛乳の安全性には疑問があります。

なぜ政府や自治体の職員は、市民に本当の危険性を伝えようとしないのでしょうか?
つまりは牛乳の商品価値の方を、重視しているのです。放射性ストロンチウムの存在により、牛乳が売れなくなることの方を先に心配しているのです。

アメリカ核科学者協会会報の中でゴードンは以下のように書いています。
「経済的動機に基づく政治的圧力が、低線量放射線被ばくによる健康被害に関する政策を、たびたび捻じ曲げてしまっている。」

環境行政の政治的圧力により捻じ曲げられた専門家の見解に対する疑問のひとつが、低線量被ばくが引き起こす健康被害に関し、『ゼロからしきい値に至る線形法(LNT理論)』を無視している、という点です。
この理論に基づけば、たとえ低線量の被ばくであっても、被ばくしている期間が長引くことにより、罹病率が上がり、何人もの人々が死んでいく可能性があります。

これは専門家の見解を伝えている、報道各社についても言えることです。
長期間にわたる低線量被ばくにより、人々の死亡の危険性が高まっていく、そのことを我々報道に携わる者は、これからも公にはしないままで良いのでしょうか?
福島第一原発の事故により、アメリカの13の都市で水道水から放射性物質が検出され、ヴァーモント州では牛乳からセシウム137が検出されています。

▽ジェフ・マクマオンからのメッセージ
「1985年、私が通っていた大学で、誰も見ていない場所で大学当局が放射性廃棄物を一般ごみと一緒に捨てている現場を目撃してから、人間と自然環境との必ずしもうまく行っていない関連性について考えるようになりました。
そしてアリゾナ州を皮切りに、エネルギーと環境問題に関する取り組みが始まったのです。
そしてアリゾナ州とカリフォルニア州で記事を提供し、その中にはニュータイムズやニューシティなどの週刊誌、トゥルー/スラントのようなオンライン事業、ウェザー・チャンネルが運営するフォーキャスト・アース、そしてニューヨーク・タイムズ社が運営するライフ・ワイアなどが含まれます。
また取材で派遣された場所にはニカラグアの反革命戦争、サンフランシスコの世界地震会議、コペンハーゲンでの地球候変動会議などがあります。
またここ数年はシカゴ大学でジャーナリズム、ノンフィクション文学の講義も行っています。

http://www.forbes.com/sites/jeffmcmahon/2012/05/29/should-we-hide-low-dose-radiation-exposures-from-the-public/
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【 『核家族』は時代遅れ? 】

アメリカNBCニュース 4月22日

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子どもたちを育てるための素晴らしい方法が、毎日のように新たに発見されているようです。
今回は尊敬すべきおじいちゃん・おばあちゃんたちが、新たに生を受けた赤ちゃんに彼らの優れた体験を伝えるべく腰を上げました。
NBC放送のケビン・ティブルズがお伝えいたします。

「そろそろお目覚め?いいわよ、可愛らしいお嬢ちゃん!」

レポーター:赤ちゃんのソフィアは生まれて一週間を過ぎたばかり、そして祖母のアンは初めての孫を前におばあちゃんとしての彼女の新しい役割を愛しています。

「私はこうしているときが一番幸せ。」

アン自身が子供を産んだのはもう30年以上も前。
そしてソフィアが生まれる以前、息子のマークとその妻デニスがシアトルのスウェーデン医療センターで『新しいお父さん・お母さんのための教室』に通っている間、アンも子育てに参加する決心をしましたそして彼女自身のスキルを磨くため、『新しいおじいちゃん・おばあちやんのための教室』に通ったのです。
「ここで祖父母としての資質を磨くのです。」
「30年前に私たちが経験した育児方法より、今はもっと優れたノウハウがあるのよ。」

レポーター : 新しく祖父母になる人々が、赤ちゃんのくるみ方について教習を受けています。」

「こうして赤ちゃんの肩まできちんとくるむのです。」

レポーター:赤ちゃんに必要な栄養の問題から、昼寝の時間に至るまで。

「私が子供を育てたていた時分にはドクター・スポックの育児書ぐらいしかなかったのよ。」

レポーター:物事は確実に進歩しています。
おじいちゃん、おばあちゃんのためのTIPS
ベビーベッドの中に大きなものを置いてはいけません。
おもちゃや携帯電話もだめ。
寝かせるときは背中を下にします。
ベッドの中でうつぶせにして、ハイハイの練習をさせてはいけません。
これでマークとデニス、そしてソフィアも、おばあちゃんの育児にいつも最高の評価を与えることになるでしょう。

「妊娠中からすでに、こうしたアンおばあちゃんの準備は始まっていました。」
「彼女はずっと孫の誕生を待ちわびていたのです。」

レポーター : そしていよいよアンが磨き上げられた祖母の役割を果たす時がやって来ました。
「さあ、ひとつひとつをもっとレベルアップしていくわよ。お人形を使って練習を重ねてきたけど、これからはこの可愛らしい小さなかわいい命を大切に守っていかなければならないわ。」

レポーター : 新しいおばあちゃんのアンが
>>レポーター:おばあちゃんアンが最新式の育児法を身に着ける一方、デニスの父エリック・チャンは彼の母国台湾の伝統の習慣や伝統料理を新米の母親である娘に伝えようとしています。
彼はまた、孫のために子守唄を歌って聞かせます。

レポーター:足りないところを補い合い、睡眠不足に陥りがちの新しい両親を手助けするために何でもこなしています。
「両方の祖父母が赤ちゃんと一緒に時間を過ごすことができ、本当に幸せです。孫に対する愛情も深まるばかりです。」

「だからと言って溺愛するだけのおばあちゃんにはなりませんよね?」
「だれが?私?」

レポーター : もちろん彼女が、です。
「さあ、出かけるわよ。」

レポーター :彼女がこの点に関する知識も改めているのはもちろんです。
ケビン・ティブルズ、NBCニュース、シアトル。

加速するドイツの脱原発[ドイツ国際放送] & Macユーザーのみなさま?[NBC]

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所要時間 約 10分

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ドイチェ・べレ(ドイツ国際放送) 5月29日

ドイツの送電設備会社が、送電網の大幅な拡充を発表しました。
この動きは10年以内に原子力発電所を全廃する、というこの国の取り組みのカギを握る重要なものです。

5月29日にドイツ政府が原子力発電を全廃する動きを加速すると発表したのに合わせ、ドイツの送電企業が送電網の拡充に多額の設備投資を行うことを発表しました。これでドイツ政府のプランは後押しを得たことになります。

送電企業テンネットの社長マルティン・フクスはボンで開かれた記者会見で、ドイツの脱原発作業に、これからの10年で約200億ユーロ(約2兆円)の費用を見込んでいる、と語りました。
この費用は主に送電網の更新に必要なものであり、その中には延べ3,800キロメートルの送電網、特に高圧送電網の建設費用が含まれます。

フクスはこれから行うべき作業は決して容易なものでは無い、と語りましたが、改めて以下のようにつけ加えました。
「ドイツは必ずこの取り組みを、成功させることができると思っています。」

他の3つの他の高電圧の送電企業、アンプリゾン、50Hertz(フュンフツィッヒ・ヘルツ)とトランスネットBWがこのプロジェクトに参加しています。

原発依存からの移行を成功させるために、ドイツが解決しなければならない大きな問題の1つが、送電網の整備拡充だと見られています。
「送電網の整備拡充無しに、再生可能エネルギーの進歩は結果を生むことは出来ないのです。」
ドイツ連邦送電網エージェンシーの代表、ヨッヒェン・ホーマンが記者会見でこう語りました。
この記者会見にはアンゲラ・メルケル首相、環境大臣ピーター・アルトマイヤー、財務大臣フィリップ・レースラーも参加していました。

▽ 大きなステップ

メルケル首相は29日、原子力エネルギーの使用を終えるための全体計画の「非常に大きな前進」となるとして、大規模な送電網の拡充計画を明らかにしました。
首相も原子力発電から再生可能エネルギーへの切り替えは、計画通り遅滞なく進行するだろう、との見通しを述べました。
「一年前の福島第一原発の事故直後、策定された計画通りの移行は十分に可能です。」

メルケル首相は自らが属する中道右派による2011年のドイツ国内の9基の原子炉を2022年まで稼働させるのを最後に、永久に原子力発電を廃止する、という決定に言及しました。
8基の老朽化が進んだ原子炉は福島第一原発の事故直後、停止させています。

首相はここ数週間に問題にかかりきりになっていました。
そしてドイツ16州の州知事との定期的な会談を開き、発電手段の切り替えに関連した問題を一つずつ、確認をしながら討議してきました。

これまで首相の支持基盤である中道右派も含め、一部の政治家たちは、原子力発電から再生可能エネルギーへの切り替えを発表されたスケジュール通り実現することが可能かどうか、疑問を呈して来ていたのです。

http://www.dw.de/dw/article/0,,15983761,00.html
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今週【 大企業による電力支配に、ドイツの小さな村が立ち向かう 】の記事中、ドイツでは再生可能エネルギーへの切り替えが、とりもなおさず巨大電力企業による電力支配を、『切り崩していく』ことにつながっていることが紹介されていました。

折しも後編を掲載した27日、日本では沖縄を除く全国の電力会社の株主総会が開催され、『脱原発を目指すべきだ』という株主提案が各地で定終されたものの、すべて否決されました。
全国ニュースでは、東京電力、関西電力の株主総会が取り上げられましたが、被災地の真ん中東北電力の株主総会で、ある動議が否決されました。

それは福島第一原発の事故による被害を大きく被った、福島県浪江町への「小高原発建設計画を白紙撤回せよ」という動議が、反対多数で否決されてしまったことです。
もちろん地元浪江町は反対に回りましたが、注目すべきは宮城県と仙台市が反対に回り、特に仙台市長は地元紙によれば
「原発建設を中止しなければならない、そのことをここで決める必要はない」旨の発言を行いました。

このことに、中央政府だけではない、日本の政治の病根の深さを痛感し、暗然としました。
仙台市にも福島県から避難されてきた方々がいて、日々辛い思いをしていらっしゃいます。
そしてそのことに心を痛めている宮城県人、仙台市民が数多くいます。

東北電力は株主総会で、東通原発、女川原発の再稼働を求めました。
その理由は東北電力という「会社」の経済性の悪化であり、福島第一原発の事故を受け、今後どうあるべきかなどという事は新聞のどこを探してもありませんでした。

仙台市も宮城県も、こうした人々の「心」に対する忖度などは無く、地元の大企業の経済性に対する懸念だけがあったのではないでしょうか?

巨大企業が巨大施設を稼働させなければ、電気は作れないのでしょうか?
全然そんなことは無い、という事が今、ドイツやアメリカで着々と実証されています。
【 大企業による電力支配に、ドイツの小さな村が立ち向かう 】の記事の中の小さな、小さな村の成功を、私たちの現実の中に生かしていきたいものです。

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【 Macユーザーのみなさんには、より多くお支払いただきます 】

アメリカNBCニュース 6月26日

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さて、夏のバカンス旅行の計画を立てる時期がやって来ました。今日、ホテルの予約やショッピングの価格比較を行うorbitz.com(オービッツ.com)を見て明らかになったことがあります。使っているコンピュータの種類によって、違う検索結果が表示されることが解ったのです。
場合によってはあなたは、より高い支払いを求められることになります。
NBCのトム・コステロがお伝えします。

レポーター : 旅行計画を立てるに当たり、アメリカでもっとも利用者が多いのがorbitz.comです。それはとりもなおさずorbitz.comが利用者にとって、最も有利な取引ができる場を提供しているからにほかなりません。
orbitz.comはマッキントュシュ - Macユーザーはウィンドウズマシン - PCユーザーと比較すると、一泊当たり20ドルから30ドル高い支払いをしている、と発表しました。
Macユーザーの40%は、4つ星から5つ星のホテルを予約する傾向があるそうです。
のみならずフォレスター調査会社によれば、Macユーザーである家庭の平均年収が780万円を超えているのに対し、PCユーザーのそれは590万円でした。
orbitz.comはこうした実績から、もしあなたがMacユーザーなら、PCの前に座りなおせば、さらに価格の安いホテルを検索することが可能だ、としています。
ためしにマイアミビーチで検索した場合、Macで表示される上位3件のホテルとPCで表示される上位3件のホテルが違う可能性があります。

orbitz.com「これまで私たちのサイトを訪れた数百万のユーザーの利用実績に基づき、より良い買い物や選択ができるようにしているのです。」
レポーター : 重要なのは同じホテルの同じ部屋について、orbitz.comがMacユーザーにより高い料金を設定している訳ではない、という点です。
ロンドンはこの夏の観光旅行の目的地として、最も人気がある場所のひとつです。
「彼女はマッキントッシュ、それでもって私はPCのユーザー」

リポーター: しかし、orbitz.comの検索結果について懐疑的な人々もいます。
「これ以上orbitz.comに、私たちの好みを決められるのはごめんだわ。」
「知らないところで自分が分析されているなんて、あまり気分の良いことじゃないわね。」

リポーター: 消費問題の専門家は、これこそ我々が日常的に追跡・分析されていることの証拠のひとつだと語ってます。

NBC消費問題解説者「あなたを利用してもっと金を儲けたい、と思っている誰かのバケツの中に、あなたは入れられているのです。」

レポーター : この世界、このようなサイトでは、モラルなどと言う言葉を持ち出すこと自体、事態遅れなのかもしれません。
トム・コステロ、NBCニュース、ワシントンから。

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【 熱帯嵐デビーの襲来 】
アメリカNBCニュース 6月27日




熱帯嵐デビーの襲来から一夜明けた27日、氾濫した川の水がフロリダ州の何千もの家屋を水没させ、道路上にあったものをきれいさっぱり持ち去り、道路を陥没させ、主要国道は通行止めになりました。
フロリダ州のライヴオークでは、数多くの家屋が水没、屋根まで水が来た家もありました。
街の中心部は水没したままで、あらゆる活動が停止しています。

【太陽面暴発が、原子力発電所と大規模送電網に襲いかかる!】[AOLエナジー]

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アメリカが6つの政府機関を動員して、10年に渡り検討してきた原発の安全対策、日本の原発では手つかずではないのか?!

マーガレット・ライアン / アメリカAOLエナジー 6月19日

専門用語で『地磁気妨害』(GMD)、馴染みのある表現なら『太陽面フレア』または『太陽面爆発』。
名称が何であっても、この現象は地球上の大規模な送電システムに悪影響を及ぼし、たった数秒で広範囲にわたる制御不能や突然の停電などをもたらします。
1989年にはカナダのケベック州で太陽面フレアにより、9時間にもわたり送電システムが稼働できなくなりました。

現在、電力供給施設の運営に責任を持つ電力業界や電力施設運営者は、この太陽面フレアによる影響を食い止める、あるいは最小限に抑えるための対策に取り組んでいます。

問題の核心は以下の2つです。
太陽面爆発による最悪の事態とは?
巨大な太陽面爆発の発生頻度は?
この2点について話し合うため、6月15日、アメリカ政府連邦エネルギー規制委員会(FERC)と原子力規制委員会(NRC)の合同会議が開催されました。

記録的な巨大地震、そして大規模な浸水(アメリカの場合は大洪水、日本なら巨大津波)が襲っても、発電設備が耐えることができるよう、技術者たちは数千年間にわたる膨大な量の地質データを解析し、訪れる可能性のある脅威の、その規模を計算しています。

こうした取り組みが、太陽面爆発がもたらす脅威への対抗策の強化についても行われるなら、事実の検証は歴史上初めて通信障害が発生した、1859年にまでさかのぼる必要があるかもしれません。

『地磁気妨害』(GMD)が及ぼす影響は、超高圧トランスの数が多ければ多い程、直流高圧電線が長ければ長い程、大きくなります。
そしてデジタル化が進んでいればいる程、受ける悪影響は大きくなるのです。
これらの条件が揃ってしまうと、太陽面フレアに対する脆弱性は高まる一方になってしまいます。

▽被害は予想の範囲に留まるのか?!

アメリカ電気信頼性評議会のレジス・ビンダーは以下のように話します。
「太陽面爆発によって生じた爆風は、磁気嵐となって2,3日で地球に到達します。しかしその影響は、その時の地球の雲の状態、そしてどの場所に到達したのかによって、著しく違うものになります。そしてそれぞれの条件によって生じる結果は、全く違ったものになります。」
「極性によって、地球の磁場が雲を押し返す働きをするかもしれません。あるいは現在地表に沿って存在している、地球の磁場の流れを変えてしまうかもしれません。」

この磁気嵐の発生を検知できる人工衛星は、現在は一基しかありません。しかもその衛星は、当初設計された耐用年数を超えて利用が続けられています。
これに代わる衛星は2014年まで打ち上げの予定がありません。
アメリカ原子力規制委員会のグレゴリー・ヤッコ委員長に代わる、新しい委員長候補のひとり、クリスティン・スヴィニッキ委員が
「連邦政府の予算削減により、思うに任せない状況なのです。」
と語りました。

これまでの10年間、この問題に取り組んできた合衆国の政府機関は連邦緊急事態管理庁を始め、国土安全保障省、海洋大気局、エネルギー省オークリッジ国立研究所、連邦エネルギー規制委員会(FERC)、原子力規制委員会(NRC)、北米大陸電気信頼性評議会(NERC)などであり、このような地球規模の障害が発生した際、被害を最小限に食い止めるための対策を検討してきました。

北米大陸電気信頼性評議会の副議長マーク・ロビーは、『地磁気妨害』(GMD)タスクフォースが最も起きる可能性が高いと結論付けたのは『電圧崩壊』である、と語りました。
この状況に陥った場合、停電の発生はもちろん、変電所設備が破壊される可能性もあります。

電気信頼性評議会のビンダーによれば、変電設備は必要以上の電流が流れ込んで障害を起こさないように設計されていますが、今後はその変動の幅を大きくし、より大きなダメージにも耐えられるような設計変更が必要になります。
同評議会のロビー副議長は緊急事態が発生した際、直ちに必要な部品を供給できるようにするための、交換部品のデータベース作成に着手した、と語りました。

原子力規制委員会のNRC副事務局長のダン・ドーマンは、9/11同時多発テロの後の対応策として、原子力発電所の周囲に非常用機材を多数配置するようになったが、そのことが『地磁気妨害』(GMD)対策にも援用できる、と語りました。

それに加え、福島第一原発の事故後の対応として、地域ごとに緊急時部品供給センターを設置しているが、『地磁気妨害』(GMD)対策として、これらの設備拡充を図る、と語り、すでに非常用ディーゼル発電機の全原子力発電所への設置は完了している、と語りました。

http://energy.aol.com/2012/06/19/solar-flares-endanger-nuclear-plants-power-grids
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アメリカ、イギリスをはじめとする海外メディアが、今年になって太陽面爆発に関するニュースを大々的に取り上げているのに、日本のメディアは一向に取り上げる気配がありませんでした。
太陽面爆発によって、地球上には宇宙放射線が大量に降り注ぐことから、放射線に関しただでさえ敏感になっている日本では報道しないよう、「統制」されているのかな、と簡単に考えていました。

今にして思えば、それもまた浅はかな見方であったかもしれません。
この記事を読むと、太陽面爆発が原子力発電所にとっていかに危険な現象であるかがわかります。

このためアメリカは6つもの国家機関を動員し、10年間その対策を練り続けてきた…

ところが、たとえば大飯原発の再稼働に関し、太陽面爆発による『地磁気妨害』対策はきちんと取られているのでしょうか?
皆さんの中に、この点に関する情報を確認された方はいらっしゃいますか?

記事中にあります。
「猶予は数秒間…」
大飯原発どころか停止中の原発であっても、数秒のうちに冷却系がダウンしてしまったら、福島第一原発の再来とはならないのでしょうか?
しかもその影響は広範囲に及ぶ、そしてその中には未だ事故が「続いている」福島第一原発も含まれているのです。

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【 超正統派ユダヤ教のユダヤ人の抗議 】
アメリカNBCニュース 6月26日

イェシェバ神学校の生徒に対する政府機関や軍隊からのリクルートに抗議するため集まった超正統派ユダヤ教徒。

【 第4ワールドトレードセンタービル最後の鉄骨 】
アメリカNBCニュース 6月26日



9.11同時多発テロにより破壊された世界貿易センタービル跡地に建設中の、世界貿易センター複合施設。23日、完成間近の第4世界貿易センタービルの最後の鉄骨が、地上300メートルの高さまで釣り上げられていった。
写真はその様子を見守る建設労働者と招待客。
最後の写真は今月23日現在の同センタービル近辺の夜景。
(写真はすべて、クリックすれば拡大画像をご覧いただけます。)

60歳は夢をかなえるべき、絶好のタイミング!&孤児になった子グマ、順調に回復

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アメリカNBCニュース[メイキング・ア・ディフエレンス]

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今夜最後の話題は、51年前に平和部隊を設立したジョン・F・ケネディ大統領の呼びかけに対し、今持っている時間を捧げようと決心するアメリカ人の数が増えている、という話題です。
初期のボランティアのほとんどは若い人々でしたが、ここに来て退職を目前に控えた熟年世代の参加者が大学生世代を上回るようになり、世の中を変えて行きたいと願っています。
NBCの特派員、クリス・ジャンセンがお伝えします。

レポーター : マリー・ロバーツは30年間アメリカ国内で、都市計画の仕事に携わってきました。
今私がいるこの場所にはまったく関わりが無いようなことです。
彼女は今自転車に乗って、ここアフリカのマラウィで急速な広がりを見せる飢餓と闘っています。彼女は58歳で早期退職し、平和部隊にボランティアとして参加しました。

マリー「これは私がずっとやってみたいって、思い続けてきたことなの。」


レポーター : 彼女はケネディ大統領が1961年 に行った平和部隊への参加を呼び掛ける演説の様子を、今でもはっきりと覚えています。

ケネディ大統領「ここに合衆国政府は平和部隊の設立を宣言します。」

レポーター :その結果まず大学生や卒業したばかりの若者がまず、参加しました。そして現在は部隊の500人が50歳を過ぎた人々で占められています、あたかもそのまま時間が過ぎたかのように。
マリーが担当するのは女性と子供たちのための健康、そして栄養補給計画です。現地の女性たち、そして子供たちまでが今ではマリーに信頼を寄せるようになりました。
ここマラウィでは特に、平和部隊は現地の生活の中に溶け込んでいます。
しかし50歳を過ぎた隊員たちが提供するのは高度な技術だけではありません、彼らは豊富な人生経験を持っている人々です。
言い換えれば、彼らは些細なことにこだわりはありません。

「少し暗いけど、どうぞお入りになって。」
レポーター : 彼 女の生活を支えるライフラインは自家発電による電気と冷たい流水だけです。簡素な生活をしています。
「私はすべての物事をゆっくり、確かめながら進めることにしているの。私が簡素な生活にこだわるのはそのためよ。」

レポーター : 今や平和部隊は、年齢も経験も豊富なボランティアを求めるようになりました。
「若くは無いということにも、価値は大いにあるわよ。」

レポーター : 150人の人々がこのカリフォルニア州の募集説明会にやって来ました。彼らもまた、ケネディ大統領の呼びかけを覚えていたのです。
参加女性「70歳になる前にやっておきたかったの。60歳は夢をかなえるべき絶好のタイミングなのよ!」

レポーター : アフリカ、ルーマニアで働いた後、カレンは平和部隊の見通しについて話してくれました。彼女は無給の親善大使です。
「これは本当に素晴らしいチャンスだわ。私だってまだまだお役にたてます、ってとこかしら。」

レポーター : 挑戦は続いています。熟年ボランティアは体力テストに合格した上で、最小限の給付金で生活し、赴任先の言葉も話せるようにならなければなりません。マリー・ロバーツは子供たちの誕生パーティにも、卒業式にも立ち会うことができませんでした。
「人生、ときには失うものもあるわ。でも代わりに得るものもあるはずよ。」

こ こマラウィの部族長の話では、マリーがマラリアとコレラとの戦いを懸命に続けてくれたおかげで、成人できる子供たちが大幅に増えました。
悪くない第2の人生です。
クリス・ジャンセン、アメリカNBCニュース、アフリカ・マラウィから。

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【 孤児になった子グマの順調な回復 】

アメリカABCニュース 6月21日

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オレゴン州の道路脇で重態で発見・救出された、生後6ヶ月のツキノワグマの赤ちゃんが、獣医によるケントンの結果、順調な回復が確認され、保護・救助が大成功をおさめたことが確認されました。
「発見された時、この雌の子グマは脱水症状に陥り、しかも飢餓状態にありました。」
ワシントン州リンウッドPAWS動物保護センターの地域監視センターの責任者、マーク・コールマンがこう話してくれました。
「この子グマは兄弟と一緒に発見されたのですが、そちらの方はすでに手遅れでした。」

この小熊たちはなんにちもの間、母熊からはぐれてしまっていたものと見られています。
「こうしたことはしばしばあることなのです。私たちが子グマを保護するのは、そう珍しいことではありません。」
コールマンはこう語ります。
「母グマが銃で撃たれるか、車にはねられるかしてしまい孤児になってしまう子グマが後を断ちません。」

救出されてかに一ヶ月、これまで発見された中でも最も幼いこの子グマは、現在順調な回復を見せています。
「彼女は見違えるように良くなりました。疥癬の治療も行ったのですが、今や耳の中まですっかりきれいになりました。たとえ50カ所のチェックをしても、全部合格できるだけの状態だと思いますよ。」
コールマンが胸を張ってみせました。
子グマの血液検査の結果も良好です。

「子グマは見違えるほど良くなりました。それとともに、活発に動き回るようになりました。」

一ヶ月前、初めて子クマがこの場所に連れてこられたとき、彼女はまずミルクだけを与えられ、徐々に通常の食事に戻していくプロセスが適用されました。
「幸いにも、子グマはけがはしていませんでした。」


最終的には熊たちを野生に戻す、という目的があるため、クマたちはリハビリセンターに連れてこられると、一頭ずつ隔離して保護されます。

「しばしばあることですが、他にもクマが保護されている場合には、お互い接触しないようにします。そしてできるだけ人間からも遠ざけ、人間に馴れすぎることのないようにします。その方が早く自然界に戻ることができるからです。」
コールマンが語りました。
「人になれているために、キャンプ場などにエサを求めて近寄り、射殺されるようなことにはなってほしくありませんから。」

PAWS動物保護センターで働いている人々は、人間とクマたちの距離が近づかないよう、常に配慮しています。
「ここでは、動物たちに名前をつけることはありません。」と、コールマンは言いました。
「動物たちを野生に戻す際、お互いに未練が残らないように。」

今回の子グマは、2013年春、オレゴン州に送還され、そこで野生に放たれることになります。
「野生に戻す時は、できるだけ発見された場所で行うようにしています。その方が離ればれになった家族と、再び出会う確率が高くなりますから。」

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[我が家の庭で始まったクマの格闘][ガレージから出られなくなった子グマを助けようとする母グマ]

【 もうこれ以上、巨大企業による電力支配を許すな!】[ガーディアン]

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原子力発電・石油エネルギー陣営と、再生可能エネルギーとの戦い
必要な全電力を再生可能エネルギーによって賄い、大企業支配に立ち向かったドイツの小さな村

ダミアン・キャリントン(ドイツ・フェルドハイム)
ザ・ガーディアン(英国) 5月30日

この国は2020年までに全発電量に占める再生可能エネルギーの割合を35%にするつもりです、たとえどれだけコストがかかっても。
ドイツベルリン近郊の村、フェルドハイムには43基の風力タービンが点々と存在し、農家の庭先にある動物たちの排せつ物や堆肥などを天然ガスに変換・発電を行う施設もあります。

澄み渡った青空の下、ドイツは先週末再生可能エネルギーの歴史に、また新たな輝ける実績を書き加えました。20基の原子力発電所に等しい量の発電を、太陽光発電によって成し遂げたのです。
それは原子力発電・石油エネルギー陣営と再生可能エネルギーとの戦いでした。
そして大企業が所有する巨大発電所と、地域のコミュニティが共同で運営する小規模な発電施設との戦いでもあったのです。
再生可能エネルギーの目覚ましい成功により大企業の利益は脅かされ、2013年の選挙で再選を目指すアンゲラ・メルケル首相にとって、エネルギー問題は争点のトップとして避けて通れないものになりました。

「私たちは尚、大企業4社によって支配されています。」
旧東ドイツ地区にある田園地帯の平原に立つ高さ85メートルの風力タービンの下に立ち、ヴェルナー・フローライター氏がこう話しました。
その4社はドイツを4分し、それぞれの場所で独占的に電力供給を行っている、RWE、E.ON、ヴァッテンファル、そしてEnBWです。

ライ麦畑の穂がさざ波を立て、狐の鳴き声が時折聞こえる森の近くにたたずむ小さな村、フェルトハイムはこの大企業支配に立ち向かっていきました。
この村の128世帯の住民たちは43台の風力タービン、ソーラーパネル、そして堆肥や下肥の類をガス化して発電を行う設備を配置し、村の全電力を賄うようにしてしまったのです。

フェルトハイムの村に点在する急勾配の屋根を持った、ずんぐりした格好の家々をつなぐ送電網の使用料金について、この大企業は法外に高額な使用料を請求しました。そのためフローライター氏自らが経営する会社、エネルジーケレは自前の送電網を建設しました。
フェルトハイムの『独立のための戦い』はついに全面戦争の様相を帯びましたが、フェルトハイムを支持する動きはドイツ全土に広まりました。
2011年、再生可能エネルギーはドイツの電力の20%を供給しましたが、その発電手段の主なものは家庭用の太陽光発電装置、農家の風力発電装置、そして地方の農家の庭先の植物を原料とするバイオマス発電装置だったのです。
そして原子力に対する国民の嫌悪感情が福島第一原発の事故により最高潮に達した時、西再生可能エネルギーへの転換はまさに雪崩を打つように早まったのです。しかし再生可能エネルギー発電設備の10分の1弱を大企業4社が握っていることも事実です。

「新しいエネルギー・システムには社会を変えて行く、という側面を持っています。そのことを人々が理解しなければ、変化は起きないのです。」
このように語るのは、ドイツ与党のCDU/CSU党の保守派の議員で、元フォレスター会(慈善団体)のメンバーであるヨセフ・ゲッペル氏です。
ゲッベル氏は所属する政党の中では「ちょっとした宗旨変え」をしたと見られていますが、氏自身はドイツでは保守主義者が環境保護論者であることは別に矛盾しない、と語ります。

「私の村では、住民たちは大企業の支配から独立したいと考えています。」
再生可能エネルギーの人気の別の理由について、環境科学財団代表のアンドレアス・クレイマー氏がこう語りました。
「人々は、4社の巨大エネルギー企業を心から嫌っています。4社がこれまでどれだけ甘い汁を吸ってきたのか、身にしみてわかっているのです。」

しかし与党連合の政治家たち、そして大手エネルギー会社や大企業はこうした考えに異論を唱えています。
再生可能エネルギーによる地域ごとの細分化された発電方法は、従来の大企業が原子力、火力、天然ガスなどを使って一か所の発電所で大規模な発電を行うやり方より、かえって費用が高くつき、しかも安定的な供給能力に問題がある、というのです。
しかし、4大エネルギー企業はドイツのエネルギー政策に関して、新たなプランを提示しているわけではありません。
「私たちは民主的手続きによる、政治的な多数意見に従います。」
E.ONの広報担当者がこのように述べました。同社は現在、大規模な洋上風力発電設備を建設中です。

野党社会民主党の議員ウルリッヒ・ケルバーはこう語ります。
「まだまだ多くの人々は、分散化されたエネルギー・システムというものを、想像できないだけなのです。私たちはすでに分散化されたシステムによって、情報提供の在り方が大きく変わったことを体験しているはずです、インターネットという名の。エネルギー政策においても、こうした効率的で民主的な分散化が必要なのです。」

ドイツのエネルギー政策の転換[Energiewende エナーギーヴェンデ]が目指すところは、大規模で野心的な変革です。
2050年までに全エネルギー消費の50%をカットし、電力の使用量も25%減らそうというものです。
一方、電力消費量がドイツの半分である英国は、2050までに電力使用量が33%から66%の間で増加する、と見込んでいます。
この時点でドイツは全電力の80%を、再生可能エネルギーにより発電する計画です。

ドイツのエネルギー政策の転換は、思い切ったものでした。
ドイツ語で「wende」は、海の上の航行で90度の方向転換を意味します。

福島第一原発の事故を受け、ドイツは原子力発電からの全面撤退を決意しました。
現在すでに半分の原子炉が停止中であり、残りについても10年以内にすべて廃炉作業に入ります。
大企業による独占を嫌う市民たちは、二酸化炭素を排出する火力発電はもちろん、天然ガスによる火力発電からも撤退することを望んでおり、残された現実的な選択肢は再生可能エネルギーしかありません。

福島ともう一つの巨大原子力災害、チェルノブイリを目の当たりにしたドイツ市民は、これからの20年間、ひたすら新たな社会の建設に取り組むことになるしょう。
1986年に発生したチェルノブイリの事故は、直接的にはドイツ初の環境省の設立につながりました。
続く1990年、ドイツは小規模な再生可能エネルギー設備に対する補助金の交付と税制上の優遇を行う[Fitsプラン]を初めて導入、これが再生可能エネルギーの普及に火をつけることになりました。
「ヨーロッパの信用不安問題に次いで、エネルギーの政策転換を成功に導けるかどうかが、アンゲラ・メルケル政権にとって、重要な問題となることは間違いありません。」
ドイツ政府のこうかん高官がザ・ガーディアンのインタビューにこう答えました。

もう一つ、懸念があります。それはドイツの再生可能エネルギーの普及に一役買った、[Fitsプラン]による経費の増大です。
この措置による納税者の負担額は、年間140億ユーロ(1兆4,000億円)に上ります。
財務省の高官は、ドイツ国民が再生可能エネルギーに関するこれ以上の税負担について拒否する態度を明らかにすることなれば、これまでの政策の転換点を迎えることになるだろう、と語りました。

しかし、そうした転換点が訪れるのはまだ先の話のようです。
[Fitsプラン]を終了させ、その支出を止めようという議案は議会を通過しませんでした。
次の戦いは2か月後、夏休みの前になる見込みです。ドイツの中国の太陽光パネルメーカーの安売り攻勢により、ドイツ国内の5社の大きな製造業者のうち、4社までが倒産してしまった問題について、徹底的な議論を行う構えです。
[Fitsプラン]は費用ばかりが高くつく、と批判する地位の高い研究者は、次のように攻撃しています。
「多額の予算を使った挙句、中国に補助金をさらわれてしまう。」

納税者の間にも、批判的な意見があります。
「貧しい人々が支払った税金で、歯科医がソーラーパネルを設備している。」
というものです。歯科医はドイツでは裕福な中間層を象徴する職業です。
しかしグリーンピースのトビアス・ミュンヒマイヤー氏は、以下のように指摘しました。
「電力を多量に使う大企業が、[Fitsプラン]に関する納税義務を負っていないことに留意しなければなりません。」
ドイツの環境行政にまつわる経済的な影の部分にも、批判が向けられています。
ヨーロッパが設定したエネルギー資源政策に反対するものです。
2050年にあらゆる建物からの二酸化炭素排出量ゼロを実現するため、ドイツが目標としているエネルギー政策には、非常な困難が伴います。
これに対しBMV、バイエル、BASFなどの巨大製造業は、自らにその厳しいノルマを課すことに難色を示しています。
「この政策がこの国の経済成長の足かせとなる可能性があり、そのことが各企業との交渉を非常に難しいものにしています。」
財務省の高官がこう語りました。

難しい課題もありますが、それでもドイツが再生可能エネルギー、持続可能エネルギー社会に向かう足取りは力強いものです。
2020年には再生可能エネルギーによる電気の供給は、現在の20%から35%になります。
国民の3分の2は、この目標は確実に達成される、あるいは予定より早く達成される、と考えています。
「それは希望的観測ではありません。再生可能エネルギーへの取り組みを一つずつ積み重ねてきた、その実績がものを言っているのです。」
ベルリンのタグシュピーゲル新聞社の特派員、ダグマー・デメルも同じ意見です。
「ドイツ国民は、ドイツの技術者たちを信頼しています。」

ドイツとは対照的に、英国の再生可能エネルギーによる発電量が全体の9.5%というのは、いかにもぱっとしません。

ドイツ再生可能エネルギー協会会長のライナー・ヒンリクス-ラールヴェスはドイツが[Fitsプラン]を導入後の2010年まで、英国には個人に対しても、地域のコミュニティーに対しても、何の優遇措置も取ってこなかったことを批判しました。
早くにこうした制度を導入していれば、各電力会社もかなりの規模の再生可能エネルギーシステムを構築していたに違いありません。個人や地域のコミュニティーに至っては、どのような配慮も受けることが出来ませんでした。
ドイツでは再生可能エネルギーシステムの所有者の65%が個人か、地域の小さなコミュニティです。
一方の英国の数字は10%未満に過ぎません。

ドイツの初の環境大臣は、クラウス・テップァー(保守派)でした。彼は[Energiewende エナーギーヴェンデ]が直面する問題について、明快な見解を持っています。
「何としても[Energiewende エナーギーヴェンデ]は成功させなければなりません。成功すれば、数限りない恩恵があります。しかしもし失敗すれば、世界におけるドイツの印象が台無しになってしまう事も覚悟しなければなりません。」

再びフェルドハイムの小さな村に目を転じてみましょう。
フローライターはこの村にも、電気代が3割も安くなったにもかかわらず、電力の独立に反対する人々がいることを冷静にとらえています。
「反対する人はどこにでもいますから。この村にも2、3軒、いまだにE.ONから電気を買っている家はあるのです。」

http://www.guardian.co.uk/environment/2012/may/30/germany-renewable-energy-revolution?INTCMP=SRCH
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【フロリダ、アラバマの風景を一変させた熱帯嵐『デビー』】
アメリカNBCニュース 6月24日

叩きつける激しい雨に立ちつくす若い女性。フロリダ州セダーキー。

未だ現実にならない「3.11後のあるべき日本の姿」[インデペンダント]

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【 再稼働のスイッチを、がっちりつかんで離さない日本の電力業界 】
いけにえの町「どうして私たちに、こんな役回りが巡って来たのか…」

デイヴィッド・マクニール / ザ・インデペンダント(英国)6月12日

日本の原子力発電所は福島第一原発が大事故を起こして以来、次々と停止し、現在稼働中のものはありません。しかし、日本政府はここに来て、虎視眈々と原子炉の再稼働を狙っています。

「電力業界は原子力発電所の建設地として、最も美しい自然がある場所ばかりを選んだのです。」
こう語るのは宮崎時空さんです。
この大飯周辺の景色を見渡すと、彼の話にうなずかないわけにはいきません。
京都や大阪といった繁華な街を遠くに追いやるように、山並みは連なり、水田が広がっています。そこから遠くない場所に小さな漁業の町、おおい町は、ごつごつした岩に囲まれた入り江に臨んで、ひっそりとうずくまっています。
絵葉書のように美しい景色の中、オレンジ色の高圧電線鉄柱とケーブルが、小高い場所にある4基の原子炉を擁する大飯原子力発電所に向かって伸びている、その姿だけが浮き上がっています。

1970年代に入るとこれらの送電線は、日本で2番目の規模の人口と工業設備を持つ、広大な関西地区に電気を送るようになりました。
その見返りは大きなものでした。
人口がたった8,800人のこの町に潤沢な原発マネーが流れ込み、経済的な繁栄を謳歌することになったのです。
新しい学校、近代的な病院、そして豪華なレクリエーション・センターが次々と建設
されて行きました。
そしての両側には温泉保養施設と野球場が、電力会社から寄贈されました。

しかし空前とも言える景気の良さを演出していた大飯原子力発電所は、昨年、福島第一原発で大事故が発生して以来、稼働停止状態が続いてきました。
前出の宮崎さんは、長い間日本における原子力発電に対する反対運動を行い、大飯原子力発電所の再稼働に強く反対している人々の中の一人です。
「私は原子力発電近くで暮らすことについて、良い印象を持っていませんでした。しかし、3月11日に襲った巨大地震と巨大津波が、福島第一原発の3基の原子炉でメルトダウンを引き起こすまで、原子力災害というものがいかに恐ろしい事態を引き起こすのか、必ずしも理解していたわけではないのです。」

この25年間で最悪の原子力災害となった、福島第一原発の大惨事が巻き起こした衝撃波は地球全体を駆け巡り、ドイツ、イタリア、スイスなどで、原子力発電からの全面撤退を決心させることになりました。
日本では200,000人規模の人々が故郷を追われ、家を捨て、避難を強いられることになりました。
そして東京の西250マイル(約400km)の場所にあるこのおおい町が、国家的規模で果てしない議論を続けながらも、結論の出ない、誰にとっても苦々しい印象を持たざるを得ない場所になってしまったのです。

原子力発電に反対する人々が、町の中でキャンプを続けています。
スーパーマーケットは、報道関係のリポーターなどが停止中の原子炉に関する意見を求め、店内で顧客にマイクを突きつけたりしないよう、警告する文書を貼り出しました。
そしておおい町役場のすべての電話が、一日中鳴りっぱなしの日々がやって来ました。
たくさんの抗議、大飯原発は再稼働するのかどうか、するとしたらいつなのか、等々。
「どうして私たちにこんな役回りが巡って来たのか、どうしたら良いのかわかりません。」
おおい町の広報を担当する、猿橋やすふみさんがこう嘆きました。

ことが政府の思惑通りに進めば、おおい町は停止中の原子炉が再稼働される、初めての「地元」になります。
8日金曜日、野田首相が「安定した電力供給を行うために、大飯原子力発電所の2基の原子炉をぜひとも再稼働させる必要がある。」と語った様子が、全国にテレビ放映されました。
しかし日本政府が、大飯原子力発電所から電力の供給を受けているとはいえ、周辺の自治体から再稼働への合意を取りつけるためには、困難な道のりをこなさなければなりません。

おおい町はこの地球上でも、最も多くの原子力発電所が集中する地域に含まれています。
日本海海岸のたかだか50kmの範囲に、4か所の原子力発電所に13基の原子炉が集中する、その名も『原発銀座』として知られる場所です。

さらに海岸線を北上すると、そこにあるのは世界最大の発電能力を持つ、7基の原子炉を擁する東京電力柏崎刈羽原子力発電所です。
2011年3月以前日本国内に50基ある原子炉は、福島第一原発の国内の電力需要の3割を供給していました。
それらの原子炉は定期点検、あるいは安全上の懸念から一基ずつ停止していき、1970年台以降初めて、稼働原子炉がゼロの状態が現出したのです。
原子炉を再稼働する前に、関西電力はストレステストに合格し、地元自治体の了承を得る必要があります。

原子力発電に反対する一人、中島てつえんさんは、世界の巨大地震の5分の1が集中する日本の国土で、安全な原子力発電所などと言うものはあり得ない、と語りました。
中島さんが最も懸念するのは、関西地区の1,500万人に生活用水を供給している琵琶湖が汚染されてしまう事です。

しかし中島さんのような意見は、おおい町では必ずしも共感を得ているわけではありません。
NHKが5月に行った調査では、64%の町民が停止中の原子炉の再稼働を支持しており、反対している人々は28%に留まっています。
しかし大飯原子力発電所から10kmにある小浜市では、55%が再稼働に反対しています。
福島第一原発の事故の後、多くの日本の人々が脱原発を口にするようになりました。
しかしおおい町町民の意見は、大飯原子力発電所の再稼働を求めるだけにはとどまりません。
「日本には原子力発電が必要なのです。」
この地で小規模な事業を営む井出いしのぶさんがこう語りました。
「この国には資源がほとんど無いのですから。」

もし原子炉を再稼働させなければ、長く暑い夏を耐え忍ばなければならない、数百万の関西地区の住民がずっとこのように警告を受け続けて来ました。
しかし前出の猿橋さんは、次のように語りました。
もし日本の夏の内最も暑い日、8月15日まで原子力発電所を稼働させずにいることが出来れば、国民は原子炉の再稼働が無ければ日本は立ち行かなくなる、という原子力業界、財界などの脅しが、はったりに過ぎないことを、その目で確かめることができるはずです。
「福島第一原発の事故の後、日本の中で何かが大きく変わりました。」

「しかしそれが何なのか、私たちはまだ見ることが出来ずにいるのです。」

http://www.independent.co.uk/hei-fi/entertainment/japans-power-hub-braced-for-big-switchon-7843894.html?origin=internalSearch
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昨日は日本の脱原発実現のため、本当の民主主義実現のため、ひとり一人が声を上げる必要がある、と書きました。
と同時に、実際に戦っている人々を護り、支えていくことも大切です。
先ごろ民主党を離党された平智之議員、自民党内でたった一人脱原発を明言されている河野太郎議員、長く脱原発を訴え、再生可能エネルギーの活用を主張されてきた日本共産党の吉井英勝衆院議員、そしてこの【星の金貨】でご紹介した、脱原発運動に30年間取り組み続け、68歳の今も「戦い続ける」とおっしゃる宮城県女川町の高野町議( http://kobajun.biz/?p=1324 )のような方々を、しっかり支えていきたいものです。

それでなくとも、海外のメディアが口をそろえて表現する「強大な政治力を持ち続ける、日本の原子力ロビー」が、国民の声と希望を封じ込めている現実が目の前にあります。
今回の記事に出てくる猿橋さんや上記のような方々が受けている『圧力』は、相当なものがあると思います。

こうした方々は、それに耐えて日々戦っていらっしゃるのです。、

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【2012年の夏がやって来た】
アメリカNBCニュース 6月21日


アメリカの首都ワシントンにあるヤーズ公園で、水の壁につっこむ少女たち 6月21日


イタリア・ジリオ港近くの海岸で日光浴をするカップル。
半分沈没しているコスタ・コンコルディアを、再び水面上に浮上させるための準備作業が今週開始された。 6月20日


ポーランドの首都、ワルシャワ上空を走る稲妻 6月20日


インドネシア大学の学生がジョグジャカルタの古都の近く、ガンキダル地区のジョムブラン洞穴へ下利用としているところ。
ジョムブラン洞穴はガンキダル地区にある何百もの洞穴のうちのひとつ。
ジョムブランはジャワ島の中心部から西部にかけて連なるカルスト台地の上にあり、その肥沃な土壌と豊かに繁茂する植物で知られている。 6月20日


テネシー州メンフィスにあるチャーリー・モリス親水センターにて。 6月19日

「首都壊滅の可能性、それすら顧みないのか?! そこまでしてなぜ、原発にしがみつくのか?!」

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【 世界の目が注がれる、再稼働承認 】

アメリカNBCニュース 6月15日

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[動画No.1]NBC報道番組ロック・センター
3月11日に襲った巨大地震と巨大津波が福島第一原発の3基の原子炉でメルトダウンを引き起こした一年後、NBCのチーフ海外特派員リチャード・エンゲルが、福島第一原発の周囲に広がる避難区域を訪れました。
この場所で暮らしていた住民たちは避難を強いられ、辺り一帯がゴーストタウンと化していました。
叩き潰されたような、無残な姿をさらす福島第一原発。
その周囲には放射線量の値が、異常に高い場所が散在しています。
このためNBCのスタッフは防護服に身を固め、取材を行いました。
NBCのスタッフが福島第一原発から1キロほど離れた後も、放射線測定機器がけたたましく警報音を発していました。

反対の声が国内に広範に広がっているにもかかわらず、日本政府は16日土曜日、福島第一原発の事故後、すべての原子炉が停止している中、関西電力に対し、大飯原子力発電所の2基の原子炉再稼働に承認を与えました。

国民の支持率がかつてない程低迷する中、野田佳彦首相はこれまでも、再稼働を支持する旨の発言をしばしば行ってきました。
巨大地震と巨大津波が福島第一原発の3基の原子炉でメルトダウンを引き起こしたことにより、国民の間には原子力発電の安全性に対し強い懸念があるにもかかわらず、今回の決定は国内の50基の原子炉の再稼働に道を開くことになりました。

しかし今回の決定は同時に、原子力発電の安全性について強く懸念する国民の怒りを買うことになります。
あたかも威嚇するように警官隊が厳重な警備を行う中、15日金曜日の夜には10,000人を超える人々が、抗議の声をあげるために首相官邸前に集結しました。

そして口々に首相のに退陣を求め、「経済よりも命の方が大切だ」と訴えたのです。
「大飯原子力発電所の再稼働に関する野田首相の性急な決断は、専門家が指摘している安全上の問題と国民の抗議の声を無視しています。そして国民の健康を損なう不必要な危険を、日本の環境にもたらすことになります。」
環境保護団体のグリーンピース・ジャパンは声明を出し、野田政権をこう批判しました。

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[動画No.2]NBC報道番組レイチェル・マッドウ・ショー
レイチェル・マッドウは、事故発生から1年以上が過ぎて尚、進行中の福島第一原発の事故について検証します。そしてサロン.comのマライア・ブレイクとともに、テキサスの大金持ちのハロルド・シモンズがグレート・プレーンズ近くのオガララ帯水層の真上に巨大な核廃棄物処分場を建設しようとしている件について、話し合いを行っています。

今回の決定は、福島第一原発の事故後もなお、強大な政治力を駆使し続ける日本の原子力業界の勝利であると同時に、チェルノブイリ以降最悪となった福島第一原発の事故によって原子力発電を放棄してしまったら、日本の経済は弱体化してしまう、という野田首相の信念の勝利でもあります。

今回の再稼働については、野田政権がこれからいったいどれだけの原子炉を再稼働するつもりなのか、その目安になるものとして、世界が注目しています。野田政権は原子炉が停止したままでは、今年の夏の電力需要期に電力が不足する、と主張し、原子炉の再稼働を強力に推進してきました。
野田政権は関西電力の原子力発電への依存率が高いことを挙げ、しかも安全性に関する審査に合格した以上、大飯原子力発電所の再稼働はとりわけ重要だ、としています。

「安全性の確保が最大の眼目です。」
枝野経済産業大臣はこのように語りました。
「政府は再稼働開始手続きに入ることを承認しました。原子炉が実際に発電を行うまでには、いましばらく時間がかかります。」

しかし政府機関の官僚たちは、完全無欠の安全対策などありえないことは、十分にわきまえています。

▽首都壊滅の可能性すら顧みないのか?! そこまでして再稼働するのか?!

「災害を防ぐための対策に、完全という事はあり得ません。」
再稼働発表の記者会見の後、枝野経済産業大臣がこのように語りました。

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[動画No.3]NBC報道番組ロック・センター
2011年3月の福島原子力発電所の事故は、周辺地区に、結果的に手の施しようのない汚染をもたらしました。その汚染のひどさはアメリカのSF作家、レイ・ブラッドベリーが考え出したような『立ち入り禁止区域』という名称によっても察しがつきます。

「しかし我々は福島第一原発の事故の検証結果に基づき、至急必要とされる対策はとられたと判断しています。そして(大飯原発の)安全対策は、考え得る限り強化されています。」

枝野経済産業大臣は日本のエネルギー計画に関するポートフォリオをかざしながら、こう語りました。
「今回の決定に関わらず、日本が中長期的には原発への依存を減らしていく、という国の方針に変更はありません。」

http://worldnews.msnbc.msn.com/_news/2012/06/16/12249740-japan-approves-reactor-restarts-more-seen?lite

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私はこの世で最も愚かな行動は、何が大切で何がそうでないかを判断できない事だと思っています。
そういう意味で、首相官邸前で「電気より命の方が大切だ!」と声をあげておられる方々は、極めて真っ当なことをおっしゃっていると思います。
そして、その声を無視して国のかじ取りをしようという行為については、今さらここで申し上げるまでもありません。

この【星の金貨】に対し、アメリカNBC放送はゼネラル・エレクトリック(GE)社の子会社であり、福島第一原発の事故について本当のところはどう考えているのか、非常に興味があり、機会があれば紹介してください、というご意見をいただきました。
まさにその答えが、ここにあると思います。

福島第一原発の事故直後から、私はアメリカの各メディアの記事を翻訳していて、アメリカの原子力産業界の日本に対するフラストレーションには相当なものがあるな、と感じていました。
あの連中は、ずさんな管理、ずさんな運営、ずさんな監視を繰り返し、とうとうこんな事故を引き起こしてしまった。
そのことに対する憤懣が、いくつかの記事に見え隠れしていました。

福島第一原発の原子炉を製造したGE社ですら、以前から東京電力による稼働状況を危惧し、何度も改善の提案を行い、その都度無視されていたことが事故後明らかとなりました。欠陥を指摘した技術者が辞任したほどでした( http://kobajun.biz/?p=920 )。

そんなことすら検証されないまま、「安全性が十分確認され」大飯原子力発電所が再稼働されるのです。

声を上げつづけましょう。
一人でもいいから、周囲の人に語りかけましょう。
日本政府のやっていることは、日本国民が望んでいることではない、と。
なぜ私たちは、それを止めることができないのだろうか?と。

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【20名の消防隊が1匹の犬と2匹の猫を無事救助】
アメリカNBCニュース 6月21日



6月21日木曜日、カリフォルニア州アナハイムで発生した民家の火事で、駆けつけた20名の消防隊員が、猛煙の中から飼い犬1匹と飼い猫2匹を無事救出しました。


ニジェール南部ジンダー地区のディビリ村で、女性が雨水を集めるための溝を掘っています。ニジェールでは5歳以下の子供の10%が慢性的飢餓に苦しみ、こどもたちの44%が栄養失調に陥っています。


作業を行うため、ティビリ村にやって来た付近の農民たち

(写真をクリックして拡大画像をご覧ください)

踏みにじられる国民の声【 日本政府、国民が望まぬ原発再稼働を強行 】&【 大多数の国民の反対意見を踏みにじり、再稼働に向かう野田政権 】&【アメリカ西海岸への東日本大震災の漂着物の処理費用?】

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【 大多数の国民の反対意見を踏みにじり、再稼働に向かう野田政権 】

オーストラリアABCニュース 6月11日

うだるように暑い夏の到来とその間の停電の可能性に直面し、日本政府は停止中の国内の50基の原子炉のうちのいくつかを、再稼働させる必要があるとの主張を繰り返しています。
全国テレビが放映した演説で、野田佳彦首相は、日本が原子炉無しではこの夏を乗り切ることが出来ない、そう断言しました。

この夏、日本の一部(関西)地区では電力が最大で20%不足する可能性があり、場合によっては停電になる可能性がある、との予測が立てられてきました。
「人々の生活を守るため、ぜひとも大飯原子力発電所3号機と4号機の再稼働が必要である、と決断するに至りました。」
野田首相はこのように語りました。

関西地区にある大飯原子力発電所の2基の原子炉は、国内の50基の原子炉中、最も安全性が高く、再稼働させるのにふさわしいと信じられてきました。
2基の原子炉は早ければ今週中にも試験運転が開始され、うだるような暑い夏に備えることになります。

首相は原子炉を再稼働させるため、地元首長の了解を取り付ける予定ですが、既成事実が作られつつある今となっては、それも形式的手続きに過ぎません。
しかし多くの国民が、再稼働に反対していることを認識している首相としては、多少なりとも自らの決断に対する支持を取りつけておく必要があります。

1,000人を超える人々が6月9日土曜日、首相官邸前に集結し、口々に『再稼働反対』を訴えました。
「野田首相は国内の原子炉を再稼働したがっていますが、何としてもそれを阻止したくて、私はここにやって来たのです。」
官邸前にいた抗議者の一人、藤堂かほるさんがこう語りました。
「原子炉を再稼働することが日本経済のために必要であり、原子力発電は安全だと言っていますが、私はそんなこと、一瞬だって信じたことはありません。」
別の抗議者の鈴木だいすけさんはこう語りました。

福島第一原発の事故により3基の原子炉でメルトダウンが起き、大量の放射性物質が放出されたことが明らかとなった、2011年6月に実施された世論調査と比較し、2012年6月に実施された調査では、原子力発電に反対する日本人の数はさらに増え、国内の反原発世論が一層高くなったことが明らかになっています。
昨年は50%に届かなかった『日本は原子力発電から撤退すべきである』とする意見が、今年になって71%にまで上昇していることが、ワシントンに本社を置くPEWリサーチセンターの世論調査により明らかとなっています。

http://www.abc.net.au/news/2012-06-11/japan-vows-to-restart-idle-nuclear-reactors/4064094

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【 日本政府、国民が望まぬ原発再稼働を強行 】

ドイチェ・べレ(ドイツ国際放送) 6月16日

福島第一原発の事故の後、安全性について再検証を行うためすべての原子炉が停止していた日本では、今からわずか3週間ほどで、事故後初めてとなる原子炉再稼働が行われる見通しです。

2011年3月に発生した福島第一原発の事故の影響により、段階的に停止を続けてきた日本の50基の原子炉のうち、2基の原子炉の再稼働に日本政府が正式に承認を与えました。

徹底的な安全性に関する検証を行うよう、国内すべての原子炉が命じられました。
しかしどのような新しい安全基準と、危機が発生した際の対応手順が採用されようとも、あらたな原子力大災害の発生を危惧する国民の間に、再稼働への反対が広がり続けています。

15日金曜日夜、10,000人を超える人々が再稼働決定に抗議するため、野田首相のいる首相官邸前に集まり、抗議の声を上げました。

関西地区にある大飯原子力発電所の2基の原子炉を再稼働する、という政府の決定は、何としてでも停止中の原子炉の再稼働を進めるという現政権が、国民の反応を確かめるために行った、という側面もある、と見られています。
野田政権は夏場の電力需要期の電力不足を、大飯原発の再稼働により回避しようとしています。
福島第一原発を巨大津波が襲い、爆発が起きて大量の放射性物質が環境中に放出される以前、日本は全電力の30%を原子力発電により供給していました。

「事故を防ぎ安全性確保するために、これで万全、という事はありません。」
再稼働を正式に認めた後の記者会見で、枝野経済産業大臣がこのように語りました。
「しかし我々は福島第一原発の事故の検証結果に基づき、至急必要とされる対策はとられたと判断しています。そして(大飯原発の)安全対策は、考え得る限り強化されています。」

関西電力は、大飯原発の最初の原子炉を本格稼働させるまでには、約3週間かかる、と語っています。

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21日付の朝刊で東京電力の事故調査委員会の報告書が出来上がった旨、報道されていました。
果然、事故原因は『想定外の』大津波、事故を悪化させたのは首相官邸の『過剰介入』だとしています。
すべて回避不可能な自然現象、そして他人のせいです。
日本人の誰もが、今や世界中の人々が、こんな報告書は信じないでしょうが、このような体質の企業が、日本では原子力発電を行っている、という事実は、改めて明らかになりました。
無理なのです。

ただでさえ世界の専門家が、世界の巨大地震の20%が集中する日本の国土で原子力発電は無茶だ、と言っています( http://kobajun.biz/?p=2490 )。
そうした国土で、今回のような『事故調査報告』を作成する企業が原子力発電を行っているのです。

「これでは事故も起きるであろう…」

そんな言葉が、世界中から聞こえてきそうです。

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「日本政府への請求もあり得る」
【アメリカ西海岸への東日本大震災の漂着物、誰が処理費用を負担するのか?】

ミゲル・リャノス / アメリカNBCニュース 6月20日

東日本大震災の際、日本を襲った巨大津波により海に投げ出され、アメリカ西海岸に漂着し続けている漂流物は、地元住民のもっぱらの話題であり、観光客まで訪れる始末。
しかし、これらの漂流物はいずれもっと頻繁に漂着するようになり、その回収処理費用は莫大な金額になる恐れがあります。

さらに場合によっては、漂着物を日本にいる持ち主に送り届ける必要があります。
さらにはこれまでアメリカ大陸付近には生息していなかった海洋生物が、西海岸で繁殖を始めれば、生態系が破壊される恐れもあり、この問題に対しても対策を取る必要があります。

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オレゴン州観光レクリエーション局は、先月同州のニューポート近くの海岸に漂着した、長さ20メートルの浮きドックを処理するための費用を算出しました。
ボランティアがこのドックに付着していた海洋生物を焼却するなどしましたが、州当局はこのドックについて84,000ドル(約672万円)の価格を提示した業者に処理を発注することになりました。中には240,000ドル(約1,920万円)の価格を提示した業者もいました。

「どこからも予算の持って来ようが無いのです。」
オレゴン州観光レクリエーション局のスポークスマン・クリス・ハヴェルが、NBCに話しました。
「私たちは州知事のオフィス、上下両議会の議員、そして海岸線を持っている地元の自治体まで、ありとあらゆる関係部門に働きかけましたが、どこからもまだ返答がありません。」

そしてこれからさらに漂着が予想される、漂流物の処理費用についてこう語りました。
「いったいどれだけの金額が必要になるのか、そしてその予算をどこから持ってくれば良いのか、見当もつきません。」

国レベルでは、アメリカ合衆国海洋大気局が、海岸のがれきを一掃するために補助金を交付します。しかしその予算規模は2011年以前に設定されたものであり、今回のような広範かつ大規模な事態を想定したものではありません。
海洋大気局報道官のモニカ・アレンは、直近のこの一年間の処理費用は100万ドル(8,000万円)に達したと話しましたが、秋までの予算を使い切ってしまい、予算は底をつきました。

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オレゴン州にとってさらに悪いことには
「海洋大気局の補助金は、すでに行ってしまった処理作業に対しては交付されません。」
アレン報道官の言葉です。

オレゴン州の北隣、ワシントン州のクリス・グレゴアール知事は、18日月曜日、津波による漂着物処理のため、予算について若干の特別枠を用意する、と語りました。しかし、
「それだけでは到底漂着物すべてを処理することは不可能であり、これ以上は州レベルでは対処の仕様がありません。」

ワシントン州の広報官は、同州としては日溶着物の処理費用を日本政府に請求することもあり得る、と語りました。
「考え得る選択肢の一つ、という事になります。」
クリス・ハート広報官が、北西部公共ラジオ局にこう語りました。

海洋大気局のアレン報道官は
「沿岸の生態系と地域社会に対する打撃を最小のものとするため、できる限りの対策を取ります。」
と語りました。しかしそのための予算をどうするかまでには言及しませんでした。
「この問題は現在も続いています。」
彼女はこう語り、必要に応じ、海洋大気局のウェブサイトで情報を確認するように呼びかけました。

http://usnews.msnbc.msn.com/_news/2012/06/20/12321684-who-foots-the-bill-for-cleaning-up-japans-tsunami-debris?lite

【 福島の大惨事にもかかわらず、日本政府、原子炉の再稼働を指示 】[ワシントンポスト]

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「政府機関と電力各社などとのなれ合いの関係、いずれの改革もほとんど手つかず!」

チコ・ハーラン / ワシントンポスト 6月16日

日本政府の野田首相は16日土曜日、2基の原子炉の再稼働を指示しました。この動きは日本を再び原子力発電がおこなわれる国へと導く一方、その危険性を危惧する日本国民に大きな打撃を与えることになりました。

今回の日本政府の決定は4基の原子炉を持つ、関西電力大飯原子力発電所の2基に加え、福島第一原発の事故以降停止していた、国内にほかにもある原子炉の再稼働について、再稼働への道を開くことになりました。

関西電力の技術者は、原発の原子炉3号機と4号機の出力を最大に持って行くためには数週間を要する、と語っていますが、野田首相の発表は日本の短期のエネルギー政策に関する議論の手詰まり状態を、公式に打破したことになります。
しかし日本の世論の大半は、巨大地震が頻発する日本においては、原子力発電から撤退すべきだとしています。
にもかかわらず野田首相と強力な布陣の彼の閣僚たちは、原子力発電を止めれば日本はエネルギー不足に陥り、その結果日本経済が弱体化すると主張しています。

大飯原子力発電所の原子炉の再稼働を承認したことにより、国内にあるすべての原子炉について、今後再稼働の可能性が出てきました。
野田首相は今後、一基一基の原子炉について、その安全性の確認を行いながら再稼働の可否を決めていく、と語っています。

「我々は日本の原子力政策とその安全性に対する信頼を取り戻すため、さらなる努力を行います。」
野田首相が16日、このように語った旨、共同通信が伝えました。

3月11日に襲った巨大地震と巨大津波が福島第一原発の3基の原子炉でメルトダウンを引き起こし、100,000人を超える住民が避難を強いられたから15カ月、いったんは原子力発電という手段を捨て去ったかに見えた日本ですが、今再びしっかりと抱え込むことになりました。

国内にある稼働可能な原子炉は50基、そのすべてが定期点検と安全上の懸念から現在停止しています。
関連する自治体の首長の多くが、日本政府の再稼働方針には強く抵抗してきました。
首長たちは日本政府が、一向に機能しない原子力監視機関の改革、政府機関と電力各社などとのなれ合いの関係、いずれの改革にもほとんど手をつけていない、と批判しています。
このため5月初旬に北海道電力泊原子力発電所の原子炉が停止して以来、しばらくの間日本では、すべての原子炉が停止していました。

これに対し、野田首相はその態度を改めるよう、市町村長や県知事などに強く迫りました。
電力不足に陥れば、関西地区に立地する企業が海外に移転してしまうかもしれない、と強調したのです。

この数カ月間、野田首相は大飯原発のある福井県の知事や市町村長、県当局などに圧力をかけ続けて来ました。
福井県には4か所の原子力発電所があり、その南側にある、日本政府がこの夏の電力不足を喧伝してきた、京都、大阪、神戸などの大都市がある関西地区に、電力を供給しているのです。

日本政府が次に再稼働をねらうのは、さらに南西の愛媛県にある伊方原発3号機であろうと見られています。
伊方原発3号機は、日本の原子力安全・保安院によって行われた、最初のストレステストに合格しました。

しかし、国民の大部分は原発の再稼働に反対しています。
毎日新聞社が今月実施した世論調査では、大飯原子力発電所の再稼働に反対する人々の割合は71%に上り、再稼働は「性急に過ぎる」と批判しています。
15日金曜日の夜には10,000人を超える人々が、東京の首相官邸前に集結し、シュプレヒコールを繰り返していました。
「再稼働には、断固反対!」

http://www.washingtonpost.com/japan-orders-restart-of-two-nuclear-reactors-shut-by-tsunami/2012/06/16/gJQAKy0agV_story.html

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現政権のやっていることは、民主主義の執行機関としてやるべきことではない、そのことは明らかです。

民意を無視し、「東日本大震災、あんな巨大地震と巨大津波が襲って来る国土で、原子力発電は無理だ」と世界が懸念をしても、既得権は守る。
そのための政治というものを、いったい何と表現すべきなのか…

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【 これだけは絶対やってはいけません 】

アメリカNBCニュース 6月19日

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これは、芸術を愛する人々にとっては、まったくもって嘆かわしい場面です。
ヒューストン美術館で一人の女性が、自分の携帯電話を絵にこすりつけ、文字を書き込みました。
彼女が傷つけたのはピカソの作品です。
こんなひどい真似をしたのはいったい誰なのでしょうか。
美術館側では早速修復作業に取り掛かり、今週末までには再び展示できるようになるだろう、と語っています。

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【 違法伐採により、失われゆくアマゾンの『雨の森』】ブラジル

アメリカNBCニュース 6月19日


靄に包まれた伐採の進むアマゾン川流域、『雨の森』上空からの写真。今年6月8日撮影


森林保護区の近くを、違法に伐採された木材を積んで走り去るトラック。6月10日撮影。


違法に伐採された木材は炭に加工される。6月8日ブラジル、ロンドンドパラ。

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ほんとうの「今」を知りたくて、ニューヨークタイムズ、アメリカCNN、NBC、ガーディアン、ドイツ国際放送などのニュースを1日一本選んで翻訳・掲載しています。 趣味はゴルフ、絵を描くこと、クラシック音楽、Jazz、Rock&Pops、司馬遼太郎と山本周五郎と歴史書など。 @idonochawanという名前でツィートしてます。
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