アメリカの同盟国の最大の弱点は蔓延する腐敗
市民に対する警官の暴力的取り締まりをやめさせること、政府・自治体の役人たちが私腹を肥やすために弱者を利用することをやめさせることの方が大切
2000年以降の18年間の実績は、アメリカ軍による「全領域における優位性の確保」など妄想に近い空想の産物だと語っている

アーノルド・アイザック / ルモンド・ディプロマティーク 2018年5月6日
1996年に原版が作られ2000年に改訂版が作成された文書「ジョイント・ヴィジョン 2020」の中の標語「全領域における優位性の確保」は、以後20年間にわたる米軍の進化に関する「概念的なテンプレート」として説明されています。
そこで語られていたのは標語から連想される内容よりももっと徹底したものでした。
「あらゆる分野の軍事作戦において卓越した軍事力を発揮し、平和的にも説得力を持ち、そして戦争全体を支配し、どのような紛争においても卓越した存在であること。
世界中のどんな場所での軍事作戦であっても常に勝利できる、どのような敵であっても倒す能力を持ち、軍事作戦上のあらゆる状況を支配下に置くことができる能力を持つこと。」
敵を圧倒する?
あらゆる状況を支配下に置く?
2020年までの道のりは現在その9割を踏破したことになりますが、米国の兵士たちはそのすべての火力と技術をもってしても、参戦していた戦場を完全な支配下に置くための手掛かりすら手に入れることはできませんでした。
アメリカ軍は貧弱な装備の敵の戦闘員たちを支配下に置けずにいます。
そして原始的構造の低コストの爆破装置を手にアメリカに歯向かう反乱分子も抑え込むことができずにいます
現実的には警官が一般市民に対する暴力的取り締まりを行うのはやめるべきだと思うこと、政府や自治体の役人たちが弱者に対する公的支援を卑劣な手段で弱体化させることはやめてもらいたいと思うことの方が、争乱を沈静化させるために有効なのです。
はっきり言えば2000年以降の18年間の経験から、アメリカ軍による「全領域における優位性の確保」など妄想に近い空想の産物としか思えません。

ベトナムに対する大規模な介入を始めたとき、第二次世界大戦においてアメリカが圧倒的勝利を得たのはわずか20年前のことでした。
アメリカがベトナムへの介入を決定した時の軍の高官たちは、第二次世界大戦における勝利経験によって軍人としての思考法を確立した人間たちであり、その傲慢さは当然ともいうべきものだったのです。
しかし「全領域における優位性の確保」を考案した人間たちとその考え方に影響を受けた軍の指揮官たちは、ベトナム戦争終了後ほぼ同じ時期に登場しました。
彼らはなぜアメリカ軍は全能だと錯覚したのか理解しにくい原因がここにあります。
2011年8月にルモンド・ディプロマティークに掲載されたザビエル・モンテアルドの「昨日の敵は今日の友」。
戦争の敵味方のそれぞれの側では、両陣営の幹部たちはいずれも失敗の原因は自分たちの戦略あるいは指揮命令のせいではないと主張し続けています。
その代わり彼らは政治家が過度に干渉し制約を課し、早すぎるタイミングで戦争から手を引かざるを得なくされられたせいで、最後の勝利が得られなくなったと主張しています。
こうした事実に反する主張については証明する方法も反証する方法もありません。
しかし第二次世界大戦で勝利をつかむまでの時間と比較すると、ベトナムでは2倍、イラクでは3倍、アフガニスタンでは実に4倍の時間(年数)を与えられていることを考えれば、そうした主張が片手を後ろ手に縛られていたという主張同様、実に虚しいものであることがわかります。

私のコンピュータの検索機能が適切に機能しているとすれば、「同盟国」「同盟軍」「当事国政府」および「地方部隊」という言葉は「ジョイント・ヴィジョン 2020」白書のどこにも記載がありません。
意図的に削除されていることは明らかです。
ベトナムやアメリカが関わった近年の戦争において米国政府の当局者は認めることを驚くほど嫌がっていましたが、現地におけるアメリカ軍の同盟軍の弱点こそ、米軍とその同盟軍が装備や火力において圧倒的な優位を誇っていたにもかかわらず、これらの戦争において勝利を得られなかった根本的な理由と見なされるべきです。
アメリカの諜報活動については狭義と広義の両方の意味がありますが、ここにひとつ言外の意味があります。
軍事力の行使が何を意味するのかを再考しなければなりませんが、それと同時に諜報活動が何を意味するのかについても再考すべきはずです。
特に2500年以上前に中国の賢者孫武( 紀元前535年? - 没年不詳)によって語られた古典的な教義を再検討することが役に立ちます。
諜報の第一の目的は「あなたの敵を知ること」です。
20世紀後半にアメリカが関わった戦争において米軍の司令官が敵が何者なのかということをもっとよく知っていたならば、結果はもっと異なっていたでしょう。
ベトナムとそれ以降の戦争において、状況を最悪のものにした諜報活動の最大の失敗は敵について十分な理解がなかったことではなく、同盟関係にあった軍についての理解が足りなかったことでした。
ベトナム戦争以降で一貫していることは、故意であろうとなかろうとアメリカは同盟関係にあった軍隊の重大な弱点を知らないまま、その能力を過大評価していました。

ベトナムでは、アメリカの武器、資金、アドバイスによって南ベトナム軍が創設されました。
紙の上では、アメリカが自国民に説明していたように、南ベトナムの防衛は容易に可能になるはずでした。
しかし米国が提供した資金と物資は同盟軍の指揮官を実戦で役に立つ人材に変えたりあるいは有能にしたり、不十分な指導力を補ったりはしませんでした。
そして最終的には南ベトナム軍よりはるかに貧弱な装備しか持たないものの、巧緻でしかも臨機応変の作戦を展開できる規律ある敵軍を敗北に追い込むことはできませんでした。
アメリカの同盟国だったサイゴン政権の最大の弱点は蔓延する腐敗であったという事実については、強い言葉で主張することができます。
腐敗は前線の兵士を含む南ベトナムの人々を激怒させ、政権を見限る原因になっただけではありませんでした。
それは十分に実害を与えていました。
そして致命的だったのは、汚職が彼らの政府と軍の両方の職務遂行能力を回復不能なレベルになるまで奪ってしまった点にありました。
サイゴンにおけるアメリカ軍の任務の遂行状況を調査するグループが1966年に作成した報告書は、厳しい言葉でこの点を指摘しました。
「行政機関における上層部の腐敗、それがさらに部下の腐敗を生み育てるという形で組織内に無能力が蔓延するという致命的な相関関係が存在する。さらには成果の出ない仕事ぶりとあからさまな命令不服従が事態をさらに悪化させている。こうして出来上がったシステムが有能で献身的でしかも腐敗とは無関係な人材のやる気を奪い、挙げ句の果てには組織内で『浮き上がった』存在にしてしまっている。」
《3》に続く
https://mondediplo.com/openpage/why-can-t-the-world-s-best-military-win-its-wars
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なぜアメリカの同盟国は腐敗するのか?これはもうベトナムやアフガニスタンに限った話ではなく、現在の日本にも十分当てはまる、そう考えるのは私だけでしょうか?
その原因は?と言えばCIAが腐敗の元凶に多額の現金をばらまいて、自分たちの意のままに操ろうとするからでしょう。
操る側にとっては腐敗していればいるほど操りやすいということになります。
南米で一時期社会主義政権はもちろん、民主的な政権がCIAの工作によって次々と転覆させられましたが、仕掛けた連中はまさにゴロツキ、人を殺すことにどんな躊躇もしない連中まで含まれていました。
そんな連中がなぜ高性能の武器をたずさえ、しかも資金力が豊富だったのですか?
それは発展途上国に限ったことではありません。
『アメリカ最大の同盟国』はどうでしょう?
現に英国のエコノミスト誌は、2012年の民主党政権崩壊の最大の立役者はアメリカの政府機関だったと書いていました。
私は2012年12月以降、日本の権力中枢に腐敗臭を強く感じるようになっています。
まさにそこには「行政機関における上層部の腐敗、それがさらに部下の腐敗を生み育てるという形で組織内に無能力が蔓延するという致命的な相関関係」が存在していると私は感じています。
「私は無実であり、今回の無価値な根拠のない告発に対し、公正な手段を用いて自分の身を守ることに全力で取り組む」
「今回の事件は本来なら日産の社内問題として扱われるべき案件だった…」
日産の幹部がゴーン氏を追い出し、これ以上ルノーとの関係強化が進まないよう妨害を企てた

ジャスティン・マッカリー / ガーディアン 2019年3月6日
財務上の処理で巨額の不正を行ったとして逮捕された元日産の会長カルロス・ゴーン氏は、逮捕されてから約4ヶ月後、東京拘置所から解放されました。
長期にわたる逮捕拘留によって、日本の「人質司法」に対する国際的な批判を巻き起こしたゴーン氏は、3月6日水曜日午後、東京地方裁判所が保釈を認めた翌日、詰めかけた何百人もの記者、カメラマン、テレビ関係者の前を車で走り去りました。
テレビの中継映像は、ゴーン氏が紺色の作業服、水色の野球帽、手術用フェイスマスクを身に付け、数人の職員によって周りを取り囲まれた状態で東京拘置所を出て、銀色の軽ワゴン車に乗り込む様子を伝えました。
上空を何機ものメディアのヘリコプターが旋回する中、東京拘置所に着いたのはフランス大使館差回しの車だとメディアが伝えていました。
ブラジル生まれのレバノン人として出生し、現在はフランス国籍のゴーン氏は保釈後はそのまま東京都内の自宅に向かうものと思われていました。ゴーン氏はその場所で裁判が始まるまで、おそらく数ヶ月間は厳格な保釈条件のもとで生活しなければならないとみられています。

ゴーン氏は5日火曜日の夜、弁護士を通じて発表した声明の中で、こう述べました。
「私は無実であり、これらの評価に値しない、そして根拠のない告発に対し、あくまで公正な手段を用いて自分の身を守ることに全力で取り組んでいます。」
「私はこのおぞましい試練の中で私に寄り添い続けてくれた私の家族や友人たちに非常に感謝しています。無罪を確信して公正な裁判のために戦っている日本国内および世界中のNGOや人権活動家にも感謝しています。」
ゴーン氏の弁護のために新たに任命された法律顧問団が、自身の行動と電子的および他のコミュニケーション手段に対する厳格な制限を自分自身に課すとの申告を受けた東京地方裁判所は、保釈金の額を10億円に設定しました。
共同通信社によれば、こうした措置によりゴーン氏は携帯電話の使用が制限され、平日の昼間は弁護士事務所でのみコンピュータにアクセスすることが許され、インターネットの使用と今回の事件に関わりのある人々との接触の一切を禁止されることになりなります。
この中には日産の元幹部や共犯とされている人々、日産の元代表取締役グレッグ・ケリー氏が含まれます。
これまで裁判所は、1月にゴーン氏の前任の法務顧問団によって提出された2度の保釈申請を却下しましたが、理由として飛行機を使っての国外逃亡の危険性があり、証拠隠滅の可能性もあると主張してきました。

しかし3月5日火曜日、同じ裁判所が今度は検察官による申し立てを棄却した後、64歳のゴーン氏は解放されました。
保釈によってゴーン氏は自らの報酬について数億円の過小申告を行い、さらに個人として投資した分の損失を日産に付け替えたという訴追に対し、反証を行う法務チームとともに作業する時間を増や酢ことができます。
日産、ルノー、三菱自動車の三社連合を成功裏に導いた日産の元会長は、日産の幹部がゴーン氏を追い出し、これ以上のフランスの自動車メーカーとの関係強化の妨害を企てたと非難しています。
ゴーン氏は先月法律顧問団のメンバーを交代させ、『無罪請負人』の蔑称を持つ元検察官の弘中淳一郎氏をトップに据えました。
弘中氏は著名な人物の弁護を請け負った日本国内の案件において、依頼人の無罪判決の獲得率が99%を超えている弁護士です。
2018年11月にゴーン氏が逮捕されて以降、日産のコーポレート・ガバナンスは世界中から厳しい目で精査されてきましたが、弘中惇一郎氏は今回の申し立ては本来なら日産の社内問題として扱われるべき案件だったべきだったと主張しています。
専門家らは、今回裁判所がゴーン氏の保釈を認めた背景には、世界的な世論と保釈のため提示された厳格な条件があると語っています。
日本の検察には幾つかの異なる訴追理由によって容疑者を繰り返し逮捕し、弁護士不在のまま1日あたり8時間に及ぶ尋問を行うことが
許されています。
「裁判所の決定に影響を与えたものの一つは全世界的な世論です。」
と元検察官の牛島信氏がこう語りました。
「一般的に、日本の拘留期間は長すぎると考えられていました。今回の事件により日本の刑事手続は変わらざるをえないでしょう。」
3月1日土曜日に65歳になったゴーン氏は暖房設備のない狭い独房で108日間を過ごし、人生の貴重な時間を浪費しました。
ゴーン氏は1月、自分のさ夷蛮の行方について
「いずれにせよ最終的には自分を守るための機会を手にすることになる。」
と語っていました。

戦争による決着、軍事的な解決という手段について、アメリカは考え直す必要がある
ベトナム戦争はアメリカにとって間違いなく全面戦争であった
アーノルド・アイザック / ルモンド・ディプロマティーク 2018年5月6日
「今度こそ、彼らはするべきことをしている。」
2018年の春初め、5日間に渡ったアフガニスタン訪問の最後にこの国の最高軍将校が楽観的見解を示したことをAP通信の記事が伝えました。
AP通信の記者はアメリカ海軍のジョセフ・ダンフォード・ジュニア多国籍軍参謀長が視察を終えて帰国の途についたと伝え、アメリカが支援するアフガニスタン国内でのタリバンとイスラム国家に対する戦争について、『明白に楽観的な感覚』を明らかにしたと付け加えました。
暗闇の向こうに光が見えてきたのでしょうか。
現地で随行していた記者たちがダンフォード将軍に、世界をリードする世界最強を誇る軍事力を持ちながら、将軍の言葉を借りれば米軍とアフガニスタン政府軍が今度こそ間違いなく勝利を手にできる『これまでと根本的に異なるアプローチ』を考え出すのになぜ16年もかかったのか、そのことを尋ねたかどうかは伝わっていません。
しかしそこが肝心なところであるはずです。
もしもアメリカが自分たちは歴史上最も強大な国家であると言い続け、その軍隊はトランプが語るように「史上最強の戦闘能力を持っている」のであれば、資金力においてもアメリカとは比較にならないほど少額した持っていない敵を最終的に倒す方法を見つけ出すのに(もしそんな方法が本当に見つかったとしての話ですが)、なぜこれほど困難に遭遇し長い時間を要したのですか?
2017年12月に掲載されたセルジュ・ハミリ氏の『宗教戦争』を読んでみてください。
現在再び混迷のどを深めているアフガニスタン発の断片的なニュースは、ボルティモア・サンの特派員として3年間私が直接目撃した戦争初期の状況について改めて考えさせました。

ベトナム以後関わってきた戦争ではアメリカと現地の同盟国はすべての軍事力、少なくとも既存の概念において、圧倒的な優位性を持っていました。
しかしまだ勝利したことはありません。
米国の政治指導者、司令官級の軍人、そしてアメリカ国民がベトナムについてありのままに記憶していたならば、苦痛に満ちた真実が現実を糊塗する神話に覆い隠されていなかったなら、21世紀になってなお暴力的解決の道を探り続けるアメリカにもっと知的なそして効果的解決方法を与えることができたでしょう。
ロナルド・レーガンがこう語ったことがあります。
アメリカ軍は片手を後ろ手に縛られたまま戦った、つまり軍の力がこれ以上大きくなることを望まない政治家がいたためにベトナムで負けたのだという、性こりのない話を考えてみてください。
その意図するところははっきりしています。
アメリカがこれまでやってきたやり方をもっと徹底してやることで、あるいはもっと長く続けることで、戦争に勝つことができはずだという考え方です。
そして表面上は軍事衝突が終了した形になっているその他の紛争においても、同じ手法を用いるべきだというのです。
しかしアメリカは本当に投入した軍事力が足りなかったためにベトナムで負けたのでしょうか?
ベトナムは厳密には限定的な戦争などではありません。
実質的に全面戦争であった証拠には事欠きません。
米国が投入した軍事力がどれほど破壊的なものであったか検証してみましょう。
アメリカ陸軍兵站部隊の研究記録文書にはこう書かれています。
「軍事史上かつてない規模の破壊的火力戦力」が投入された。
そして並外れた量の空軍力と地上兵器兵力が投入され、さらには指揮官たちには機動力、装備、または補給について実質的に無制限に使用して戦争が行われたことが記録されています。
物資補給については、
「ほとんど無制限の供給体制が作られ、そして戦場から要求される兵器や装備については驚くほどスムースに可及的迅速に提供するシステムが整備され、銃砲弾と燃料については途切れることなく十分な補給が続けられましたが、そのほとんどが軍部以外からの掣肘をうけない体制になっていたのです。」

実際にベトナムの戦場に出た経験を持つ人々にとってすら、米国の火力に関する統計は驚くべきものです。
国防総省の長期間記録によると、アメリカ軍とサイゴンの南ベトナム政府軍は長期間、敵の600倍のスピードで砲弾を使い続けました。
1969年の1年間、北ベトナムの砲弾使用量が150トンだったのに対し、アメリカ側は地上兵器だけで100万トンの弾薬を使用しました。
1974年になるとアメリカ軍はもはや実際の戦闘は行っていませんでしたが、同盟国の南部ベトナム軍司令官は、アメリカの軍事援助の減少に起因する弾薬や装備の不足について絶えず嘆き続けていましたが、それでも南ベトナム軍は北が1トンの弾薬を発射する間に65トンの弾薬を使用していたのです。
これらの数字には航空兵器は含まれていません。
その数字を含めると、比率は尚一層グロテスクなものになります。
ベトナム戦争の全期間を通じてアメリカの航空機は、第二次世界大戦中に連合軍がドイツと日本に投下した爆弾の総量と比較し、北ベトナム、南ベトナム、ラオス、カンボジアにおいてその2倍の数の爆弾を投下しました。
こうした数字を見る限り、ベトナム戦争に置いてアメリカは過度な制限のもとで戦わなければならなかったという主張に説得力はありません。
火力、技術、そして機動力の点で想像を絶するほどの優位性を保ち続けて7年間戦ったにもかかわらず、アメリカ軍は勝利出来ませんでした、あるいは軍事援助を行っていた同盟国の軍隊を勝たせることはできませんでした。
そのもっとも論理的な結論は、米軍の軍事的原則とアメリカ政府の軍事に関するコンセプトは勝利の方程式には当てはまらないということなのです。
それでは後世のアメリカの兵士たちが、アフガニスタンとイラクに持ち込んだコンセプトはどうだったでしょうか?
《2》に続く
https://mondediplo.com/openpage/why-can-t-the-world-s-best-military-win-its-wars
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私が多少なりとも文字を理解できるようになった時、ベトナム戦争に関しては日本国内でも毎日のように報道されていました。
当時は映画の世界で戦争映画はトップ・ジャンルの一つでしたが、その多くが第二次世界大戦において人類の敵・ナチスドイツと死闘を繰り広げる『正義の軍隊』アメリカという描かれ方がされていました。
しかしベトナム戦争のニュースを見ながら、子供心にアメリカ軍の変容を感じていました。
その印象を決定付けたのがソンミ村事件などの残虐な事件の報道でした。
ベトナム戦争が終わって早くも半世紀近く経ちますが、現在のベトナムとアメリカの良好な外交関係(対中国という問題を軸にした『敵の敵は味方』という側面があるにしても)を見ていると、何のためにあれほどの人々が殺され、人生を破壊されなければならなかったのか、との思いを強くします。
人生を破壊された人間の多さは、実はベトナムより戦場に駆り出されたアメリカ人の方が多かったのではないか?
これは表立っては報道されませんが、今日のアメリカ社会の荒廃の決定的要因の一つであることは間違いがないと思います。
無差別殺人や薬物依存の深刻化との深い関連性は自明のことです。
原文が長文のため4回にわたり掲載しますが、2019年の今日、軍事力により何が解決できるのかということを考えてみたいと思います。
巨額の軍事演習費用を嫌うトランプ大統領の強い意向
「戦争ゲームはワクワクするし、スリリングなんだろう?しかし限度を超えては困る。」

ドイチェ・ヴェレ 2019年3月3日
北朝鮮を度々激怒させてきた毎年の大規模な合同軍事演習に代わり、今年は規模を縮小した訓練が行われることになりました。
ドナルド・トランプとキム・ジョンウンの首脳会談が行われた直後、規模を縮小することが決定されました。
米国政府と韓国政府は3月3日日曜日、北朝鮮との外交関係を改善するために、例年春に実施されてきた大規模な軍事演習は以後行わないと発表しました。
米国国防総省は声明の中で、両国の国防長官はより小規模な訓練プログラムを支持しており、「Foal Eagle(新生の鷲)」と「Key Resolve(究極の解決)」の名前で知られる合同訓練の終了を決定したと述べています。
韓国防衛省は、新たに行われる訓練には「遺漏のない軍の準備態勢を維持していくため、調整された外部の機動作戦の訓練と統一された指揮命令系統の整備」が含まれることになるだろうと声明を発表しました。
「Foal Eagle(新生の鷲)」合同軍事演習は、米国と韓国の軍隊によって行われる合同演習の中、年間を通して最大規模のものです。
これまで韓国軍20万人とのアメリカ兵3万人近くが参加して行われていました。

写真上 :
「Foal Eagle(新生の鷲)」合同軍事演習は米国軍、韓国軍の数万人の陸・海・空軍に加え、特殊部隊が参加して行われます。
この春期合同演習は北朝鮮によって頻繁に非難されてきました。
米国のドナルド・トランプ大統領と北朝鮮の金正恩総書記がベトナムでいちかばちかの首脳会談を行った後、今回の演習規模縮小のニュースがもたらされました。
トランプ:合同演習は「巨額の経費がかかりすぎる!」
トランプ大統領と北朝鮮の金正恩総書記との会談は非核化については正式な合意なしに終わりましたが、双方とも協議を継続することでは合意しました。
昨年シンガポールで行われたトランプ大統領と金正恩総書記との初めての会談以降、米国政府は韓国と行なってきたいくつかの合同軍事演習を縮小または中止しました。
トランプ大統領は演習にかかる費用について頻繁に不満を表明し、3月初旬記者たちに年次合同演習にかかる費用について「非常に、非常に高額だ。」と語っていました。
「私はいつも軍の高官たちにこう話していた。『よく考えてごらん。軍事演習は楽しいだろう?戦争ゲームはワクワクするし、スリリングなんだろう?私は別にそれが必要ないとは言っていないよ、ある程度の規模で実施するならね。しかし限度をこえてもらっては困るよ。』」
トランプはハノイでの首脳会談の終わりに記者団にこう語りました。

ペンタゴンの見積もりによると、昨年延期されたされた『Freedom Guardian(自由世界の守護神)』と呼ばれる別の演習は、1,400万ドル(約15億7,000万円)の費用がかかると試算されていました。
米軍の年間予算は7,000億ドル(約78兆3,650億円)です。
しかし一方でトランプ大統領は、韓国に駐留している28,500人の米軍の撤退は選択肢から除外しています。
韓国駐留アメリカ軍の削減についてはどのような規模であっても、核兵器開発を進める北朝鮮の意図について疑念を深めている米国議会および日本政府が批判を強める可能性が高いとみられています。

写真上 :
米国は物議を醸している高高度迎撃ミサイルシステム(THAAD)を、部分的にではありますが韓国国内の基地への配備を始めました。 THAADは、短距離および中距離の弾道ミサイルを飛行の最終段階で迎撃し破壊するように設計されています。
米国と韓国は北朝鮮の弾道ミサイル開発に対応し、このミサイル・システムの配備を進めています。

写真上 :
北朝鮮との国境付近で行われるヘリコプターからの降下訓練。

写真上 :
南北朝鮮国境付近で実弾による訓練を行う韓国軍のK1A2戦車>
在日アメリカ軍に関する負担を不当なまでに過重に背負わされている小さな島沖縄
国家安全保障のための負担は国民全体が平等に負うべきであることを理解・議論すべき

アキコ・カシワギ、サイモン・デンヤー / ワシントンポスト 2019年 2月25日
沖縄県の有権者は2月24日日曜日に実施された県民投票で、自分たちの島にアメリカの新しい軍事基地が建設されることを圧倒的大差で拒否し、日本政府と在日アメリカ軍に改めて頭痛の種をもたらしました。
沖縄には在日アメリカ軍54,000人の約半数が駐留しており、アジア太平洋地域で最大の米国空軍基地があります。
アメリカ軍は、沖縄における米軍の存在は日本の防衛だけでなく、東アジア全域の平和を維持するためにも必要不可欠であるとしています。
しかし県民は沖縄のような小さな島が日本に駐留するアメリカ軍に関する負担を不当なまでに過重に背負わされていると感じており、日曜日の投票結果はその憤りを明らかにするものでもありました。
開票の結果、投票した人の72.2パーセントが沖縄本島北部にある辺野古に米国の基地を建設することに断固として反対していることを明らかにしました。
投票率は52%を超えました。
辺野古基地建設計画はもともと沖縄の世論を沈静化させるための方法として考え出されたはずのものです。
辺野古に比べ、はるかに人口が密集した地域にある米海兵隊航空基地を移転させることを意図していたからです。
しかし反対派はただ単に普天間市にある飛行場を辺野古に移転させるだけでは不十分だと主張しています。
環境保護活動に携わる人々は、辺野古の基地建設のために近隣の海を埋め立てることにより、貴重なサンゴ礁とジュゴンの生息地が破壊されてしまうと抗議の声をあげています。

行政に対する拘束力を持たない県民投票ですが、昨年9月に選出され、辺野古基地の建設への反対運動を続けてきた沖縄県知事の玉城デニー氏によって提案されたものです。
しかしこれまでの玉城知事の新基地建設の中止を求める訴えは、安倍首相とその政権によって聞き捨てにされてきました。
安倍政権は普天間基地を閉鎖し、代わりに辺野古に新しい基地を建設するという以外の選択肢は無いという態度を明確にしています。
玉城知事は県民投票の結果を「極めて重要だ」と述べ、日本政府に対してその立場を見直し、普天間基地の廃止をめぐり沖縄の人々と対話を行うよう強く促しました。
「普天間飛行場の移転については、日本国民全員が一人ひとり自分自身の問題として話し合いに加わり、国家安全保障のための負担は国民全体が平等に負うべきであることを理解し、そして議論することを願っています。」
NHKによると玉城知事はこう語りました。
沖縄の人たちは、米軍基地を離発着する低空飛行の航空機の騒音や事故の危険性、そして米軍の基地関係者による犯罪が長年にわたり続いていることについて不満を訴えています。
これに対し米軍は基地関係者の犯罪率は沖縄の一般人の犯罪率を下回っていると主張しています。
今回の県民投票では、「普天間航空基地の代替として、日本政府が名護市辺野古で米軍基地を建設する計画に基づく埋め立て作業について」有権者に尋ね、答えを反対、賛成、どちらでもないの3つから選ぶ形で行われました。

県民投票の条例によると玉城知事は「結果を尊重し」、「賛成」または「反対」投票が沖縄の全登録有権者の4分の1、または290,000票を獲得した場合にはその結果について安倍首相と米国大統領に提示することになっています。
最終的に「反対」投票は434,273票を獲得し、昨年9月の沖縄県知事選挙の際に玉城知事が獲得した票数を上回りました。
沖縄国際大学の教授で基地問題に詳しい前泊博盛(まえどまり ひろもり)氏は、
「沖縄県民は新しい基地の建設に断固反対する意思を明確にしました。」
と語り、昨年9月の沖縄県知事選挙で玉城氏の勝利によって明らかになった県民の意志を無視する「安倍政権への批判票」となったと指摘しました。
前泊氏はさらに、通常政治に無関心だとされる若者の多くが基地建設反対を支持することになったとも語りました。
県民投票は当初、この計画を沖縄県議会に提出するため大学院を卒業したばかりの27歳の元山仁士郎氏によって提案されました。
元山氏は「辺野古」県民投票の会を設立し、署名活動等により条例制定を直接請求に必要な署名数の4倍近い93,000筆の署名を集めたことにより実現しました。
投票は日本国内はもちろん、著名なロックバンドであるクイーンのギタリストのブライアン・メイさんを含む世界中の著名人からの関心を集めることになりました。
アメリカ大統領府(ホワイトハウス)に対し、沖縄の人々の意志を尊重することを要求する請願には21万人以上の人々が署名しました。
25日日曜日に行われた県民投票は、沖縄のアメリカ軍基地に関する2度目の投票でした。
1996年には米国基地関係者3名が12歳の少女を強姦したことに対して全県的な怒りが巻き起こり、沖縄に駐留する米軍兵士の数を減らすよう求める決定的な投票が行われました。

普天間基地を閉鎖して辺野古に代替の新しい基地を建設するという計画はこの投票から生まれましたが、まもなく手続きの遅延、言い逃れや法的な法的な問題に悩まされることになりました。
埋め立て作業は2ヶ月前に少再開されたばかりですが、この時点で反対の議員たちにより地質的に脆弱な海底の状態により工事費用が膨大な金額に上り、工事事態にも遅れが生じることを指摘した論議の的になっていました。
菅官房長官は、23日金曜日に彼の定例記者会見で県民投票について尋ねられると不快な表情を隠そうとしませんでした。
「辺野古基地への基地移転の問題は、世界で最も危険な飛行場と言われている普天間基地の危険を取り除くための取り組みから始まったと我々は信じています。」
「玉城知事がどのようにして危険を除去し、普天間基地が現在の場所に固定化されるのを防ぐつもりなのか説明していないことは極めて残念です。」
※ サイモン・デンヤーはワシントンポストの東京支局長であり、日本と南北朝鮮を担当しています。
彼は以前、北京とニューデリーでポスト紙の支局長を務めていました。
ロイターの支局長としてワシントン、ニューデリー、イスラマバードに、特派員としてナイロビ、ニューヨーク、ロンドンで勤務した経験を持っています。
https://www.washingtonpost.com/In Japan’s Okinawa, voters deliver a resounding no to new U.S. military base