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カルロス・ゴーン氏の保釈 / 真実の行方

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所要時間 約 7分

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「私は無実であり、今回の無価値な根拠のない告発に対し、公正な手段を用いて自分の身を守ることに全力で取り組む」
「今回の事件は本来なら日産の社内問題として扱われるべき案件だった…」
日産の幹部がゴーン氏を追い出し、これ以上ルノーとの関係強化が進まないよう妨害を企てた

           

ジャスティン・マッカリー / ガーディアン 2019年3月6日

           

財務上の処理で巨額の不正を行ったとして逮捕された元日産の会長カルロス・ゴーン氏は、逮捕されてから約4ヶ月後、東京拘置所から解放されました。

          

長期にわたる逮捕拘留によって、日本の「人質司法」に対する国際的な批判を巻き起こしたゴーン氏は、3月6日水曜日午後、東京地方裁判所が保釈を認めた翌日、詰めかけた何百人もの記者、カメラマン、テレビ関係者の前を車で走り去りました。

              

テレビの中継映像は、ゴーン氏が紺色の作業服、水色の野球帽、手術用フェイスマスクを身に付け、数人の職員によって周りを取り囲まれた状態で東京拘置所を出て、銀色の軽ワゴン車に乗り込む様子を伝えました。
上空を何機ものメディアのヘリコプターが旋回する中、東京拘置所に着いたのはフランス大使館差回しの車だとメディアが伝えていました。

            

ブラジル生まれのレバノン人として出生し、現在はフランス国籍のゴーン氏は保釈後はそのまま東京都内の自宅に向かうものと思われていました。ゴーン氏はその場所で裁判が始まるまで、おそらく数ヶ月間は厳格な保釈条件のもとで生活しなければならないとみられています。

           

ゴーン氏は5日火曜日の夜、弁護士を通じて発表した声明の中で、こう述べました。
「私は無実であり、これらの評価に値しない、そして根拠のない告発に対し、あくまで公正な手段を用いて自分の身を守ることに全力で取り組んでいます。」

         

「私はこのおぞましい試練の中で私に寄り添い続けてくれた私の家族や友人たちに非常に感謝しています。無罪を確信して公正な裁判のために戦っている日本国内および世界中のNGOや人権活動家にも感謝しています。」

         

ゴーン氏の弁護のために新たに任命された法律顧問団が、自身の行動と電子的および他のコミュニケーション手段に対する厳格な制限を自分自身に課すとの申告を受けた東京地方裁判所は、保釈金の額を10億円に設定しました。

          

共同通信社によれば、こうした措置によりゴーン氏は携帯電話の使用が制限され、平日の昼間は弁護士事務所でのみコンピュータにアクセスすることが許され、インターネットの使用と今回の事件に関わりのある人々との接触の一切を禁止されることになりなります。
この中には日産の元幹部や共犯とされている人々、日産の元代表取締役グレッグ・ケリー氏が含まれます。

          

これまで裁判所は、1月にゴーン氏の前任の法務顧問団によって提出された2度の保釈申請を却下しましたが、理由として飛行機を使っての国外逃亡の危険性があり、証拠隠滅の可能性もあると主張してきました。

          

しかし3月5日火曜日、同じ裁判所が今度は検察官による申し立てを棄却した後、64歳のゴーン氏は解放されました。
保釈によってゴーン氏は自らの報酬について数億円の過小申告を行い、さらに個人として投資した分の損失を日産に付け替えたという訴追に対し、反証を行う法務チームとともに作業する時間を増や酢ことができます。

        

日産、ルノー、三菱自動車の三社連合を成功裏に導いた日産の元会長は、日産の幹部がゴーン氏を追い出し、これ以上のフランスの自動車メーカーとの関係強化の妨害を企てたと非難しています。

          

ゴーン氏は先月法律顧問団のメンバーを交代させ、『無罪請負人』の蔑称を持つ元検察官の弘中淳一郎氏をトップに据えました。
弘中氏は著名な人物の弁護を請け負った日本国内の案件において、依頼人の無罪判決の獲得率が99%を超えている弁護士です。

          

2018年11月にゴーン氏が逮捕されて以降、日産のコーポレート・ガバナンスは世界中から厳しい目で精査されてきましたが、弘中惇一郎氏は今回の申し立ては本来なら日産の社内問題として扱われるべき案件だったべきだったと主張しています。

           

専門家らは、今回裁判所がゴーン氏の保釈を認めた背景には、世界的な世論と保釈のため提示された厳格な条件があると語っています。
日本の検察には幾つかの異なる訴追理由によって容疑者を繰り返し逮捕し、弁護士不在のまま1日あたり8時間に及ぶ尋問を行うことが
許されています。

          

「裁判所の決定に影響を与えたものの一つは全世界的な世論です。」
と元検察官の牛島信氏がこう語りました。
「一般的に、日本の拘留期間は長すぎると考えられていました。今回の事件により日本の刑事手続は変わらざるをえないでしょう。」

           

3月1日土曜日に65歳になったゴーン氏は暖房設備のない狭い独房で108日間を過ごし、人生の貴重な時間を浪費しました。
ゴーン氏は1月、自分のさ夷蛮の行方について
「いずれにせよ最終的には自分を守るための機会を手にすることになる。」
と語っていました。

           

https://www.theguardian.com/business/2019/mar/06/carlos-ghosn-former-nissan-chairman-released-on-bail-in-tokyo
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