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星の金貨 東日本大震災や音楽、語学、ゴルフについて語るブログです。

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【 オール・ザット・ジャズ 】

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「年老いた音楽家たちを、尊敬の念を込めて支え続ける」

アメリカNBCニュース 2011年12月

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今夜最後にお伝えするのは、あなたがもし音楽の黄金期に限りない愛情を抱いているとしたら、その情熱をいささかも恥じる必要は無い、というお話です。
いつまでも音楽を続けていたい、というミュージシャンたちを支える目的の組織があります。
NBCのマーラ・スキシャボカンボのオール・ザット・ジャズ(ジャズこそすべて)リポートです。

レポーター : 走り出したA列車が紡ぎ出す心地よいリズム。ジャズ・クワルテットが10代の音楽ファンが聴いた事も無い、デューク・エリントンの懐かしい曲を演奏しています。
ちょうど1時間の演奏ですが、最初の数分でこの場の聴衆には、好きな音楽のレパートリーがひとつ増えたようです。

「とても新鮮な音楽ね。」
「聴いていると、とてもいい気分になりますね。」

リポーター: この演奏会はアメリカ・ジャズ基金により企画運営されました。この非営利の基金はプロのミュージシャンに活躍の場を提供する事を目的に、学校や療養所などで一回限りのジャズ演奏会を企画しています。
その結果、彼らがもっとも必要としていたもの、収入を得られるようになったのです。

「この基金が無かったら、あなたの生活は破綻してしまっていましたか?」
「たぶん、そうなっていたと思うわ。」

リポーター: 75歳になったバーサの願いは、子どものときからずっとそうして来たように、いつまでもピアノの鍵盤をよどみなく弾ききる事です。
彼女は引退などするつもりはありません。
テナーサックス奏者のフレッド・スタッテンは何と96歳、ジャズが生まれる前にこの世に生を受けました。

ジャズ基金が行うのは、演奏の場を提供するだけではありません。
生活費の借り入れ、食事の世話、医療まで、彼らが年老いてしまった分社会のセーフティネットが充分に機能しないため、ジャズ基金のサポートは何年にも渡り彼らを支えて来ました。

「ジャズ基金は救助隊、燃え上がった火を消してくれる消防隊のようなものなの。」
リポーター: ジャズ基金は個人的な寄付に支えられています。
「これは恩返しのようなものです。私の考えでは、これまで世界を美しいものにしてきてくれた人々への感謝なのです。」

リポーター: 新しい人生を音楽家に提供し、アメリカならではのアートを後世に伝えていく。
マーラ・スキシャボカンボ、NBCニュース、ニューヨーク。

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このお話、何が素晴らしいかお気づきになりましたか?
そう、生涯現役を願う音楽家にちゃんと活躍する場を提供し、そして支えている点。
恩返し、という言葉が出てきますが、内に尊敬の念を込めながら高齢の人々を支えていくシステム、ほんとうに素晴らしいと思います。

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【 太陽の竜巻の撮影に成功 】

アメリカNBCニュース 2月17日

地球を周回しながら太陽観測を続けている人工衛星から、滅多に見る事ができない太陽の竜巻の画像が送られてきました。
ご覧いただいているうねりながら噴き上がってくる、真っ黒な竜巻のようなもの。
この正体はプラズマです。
それぞれが数十万キロの長さを持っています。
この画像を送って来た太陽活動観測衛星は、すでに2年間にわたり太陽の観測を続けています。

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資本主義社会の光と影【 ゼネラルモーターズ復活はなるのか?! 】

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所要時間 約 10分

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アメリカNBCニュース 2月16日

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みなさん、こんばんは。
一度は死の淵まで追いつめられながら、政府からの巨額の資金提供と積み上げられた努力の結果、アメリカン・ブランドの中でも屈指の存在であるゼネラルモーターズは、昨年過去最高となる76億ドル(約5,800億円)もの利益を確保したことが、今夜明らかになりました。
このニュースは雇用や住宅に関する他の良いニュースとともにもたらされましたが、製造業と密接な関わりのあるアメリカの不動産業界にとっても、今後の展開は大いに気になるところです。
デトロイトにあるゼネラルモーターズ前から、CNBCの フィル・ルボーがお伝えします。
レポーター :こんばんは、ブライアン。
アメリカ国内、そして中国での好調な販売実績により、103年の歴史を持つ自動車メーカーは多額の利益を計上するとともに、自動車生産世界一の地位をトヨタ自動車から奪い返しました。
ここまでのドライヴは、すべてが快適だったわけではありません。
わずか2年前、ゼネラルモーターズにとって今日の勝利は想像することすら不可能でした。
しかし同社は過去最高益の更新を現実のものとしたのです。

ミシガン州フリントのゼネラルモーターズの工場で働くデイヴ・グレイヴは、今回の記録達成は彼の雇用を保証するだけでなく、彼を含めた工場の従業員全員が最高で7,000ドル(約53万円)のボーナスの小切手を支給されることにつながりました。
デイヴ・グレイヴ「自動車産業とその数万人の雇用を守ることを決断した政府、アメリカ自動 車労働者連盟、そしてゼネラルモーターズのおかげで、私たちは新たなチャンスを手にすることができたのです。」

レポーター :2年前に借金まみれとなり再編を余儀なくされたとき、GMの再生のチャンスがやって来ました。
2年前「今夜ゼネラルモーターズは第11条破産保護を申請しました。」

レポーター :連邦政府からの495億ドルにのぼる資金供与に支えられ、GMは14工場を閉鎖、12,000人の人員整理を行い、有名なブランドだったポンティアックは廃止、サーブ、ハマーは売却し、最終的に利益を確保しました。
ビュイックの人気による中国の売上高の好調さが、この結果に大いに貢献しました。

アメリカ国内ではGMの事業は堅調な経済のために建て直すことが可能になり、過去には販売に苦労した小型車・中型車の改良されたラインナップが販売実績を押し上げました。

ゼネラルモーターズ財務部長ダニエル・アマン「我々がこれまで積み重ねてきた様々な検討努力、そして取り組みが今着実に形になってきています。この効果は持続的なものになるでしょう。」

レポーター :課題は、収益性の高さを維持していくことです。
ちょうど3年前、デトロイトにある自動車メーカー3社は、合わせて620億ドルの損失を被りました。
2011年までに大量の解雇が行われ、今度は合わせて140億ドルの利益を計上することになりました。

バークレイズ投資銀行ブライアン・ジョンソン「デトロイトはアメリカの産業界がまだまだ力を持っていることを、市場価格に対する影響力を失ってはいないことを身をもって示しました。この状況は続くでしょうか?たぶん、大丈夫だと思います。」

レポーター :年間最高利益を更新した後、ゼネラルモーターズ(GM)の株価は今日、現在約6%値上がりしました。
投資家の多くが、GMの株をうか がっています。アメリカ政府はまだ株式の26.5%を所有しており、有利な条件での売却が可能になるかもしれません。
政府がすべての資金を回収するまでには、まだ長い道のりが残されています。
政府が完全な資金回収を行うためには、現在の株価が2倍になる必要があります。
デトロイトのGM本社前からフィル・ルボーがお伝えしました。

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資・本・主・義・社・会・の・光・と・影
【 破れかぶれの叩き売り始まる - 警察署、図書館、ゴルフ場、墓地… 】

アメリカNBCニュース 1月27日

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アメリカ経済の回復は続いていますが、そのペースは予想されたものよりゆっくりしています。
2011年の最後の四半期の国内総生産の伸びは2.8バーセントと目覚ましいものでしたが、3パーセントの成長を予想していた経済学者は失望せざるを得ませんでした。
在庫を抱える企業は生産計画を見直す事になり、それによって成長率も低下する事になり、雇用創出も低い率にとどまる事になります。

ミシガン州ポンティアックは、アメリカの工業生産の象徴ともいうべき街でした。
それがどれほどのものであったか、この街の名前を冠した自動車が世界中を疾駆し、アメリカ自動車業界の偉大さを世界中に伝えていた事を思い出してください。
しかし、この街はもうポンティアックを製造してはいません。
そして今夜、ミシガン州ポンティアックの街がいったいどうなっているのか、ご覧に入れる事になります。
かつてゼネラル・モータースの重要な生産ラインがあったポンティアックは、今、街として生き残るため極端な対策をとろうとしています。
NBCのケビン・ティブルズがお伝えします。

レポーター : かつてはアメリカの自動車生産の象徴のひとつだった街は苦境に喘ぐあまり、ついに破れかぶれの叩き売りを始めたのです。

「この建物も売却されます、駐車場用です。」

レポーター:今日ミシガン州ポンティアックでは、警察署、図書館、ゴルフ場、墓地、さらに市役所ですら購入することができます。

「これまでのところは、まだ売れたものはありません。」
「まだ、何も…」

「これなど、絶対にお買い得なんですが…」

レポーター:全盛期には、この街とポンティァックが生み出す車は、戦後アメリカ社会を支える基幹産業を支えるものとして、あたるべからざる勢いを誇っていました。
「もちろん、すべてをポンティァックが担っていたのさ。」

レポーター:今や、伝説的なブランドは無くなってしまい、かろうじて踏みとどまっている街は、何もかも廃止・縮小せざるを得なくなっています。
売りに出されているものは、もう用無しになってしまったものなのです。
かつては年間198試合が行われた、シルバードームのようなものまで。
空っぽなので、トラクターで弾いて持って帰れるかもしれません…

「私たちはもう、だめになっていく事に慣れっこになってしまいました。」

レポーター:あなたは今、何をなさっているのですか?

「限りなくゴーストタウンに近づいている街で、する事などあるはずもないよ。」

レポーター:かつての自動車労働者たちが工場の最後を見届けようとして、エイボン・ドーナツに集っています。
あなたたちの街に何が起きたのですか?

かつての工場労働者「終わってしまった。私たちの街は何もかも終わってしまったんだよ。」
「まるで自分の体が引き裂かれるような気分だよ。」

レポーター:かつてのゼネラルモーターズの副社長ホブ・ルッツがアン・アーバー近くの彼のガレージにある、彼の年代物のコレクションの一部を見せてくれました。中にはソルステース・クーペの最後の生産車両が含まれています。
「見るに忍びない光景だよ。この街も、私自身も形勢を逆転できるといいんだけどね。」

レポーター:しかしそのような逆転劇が、このポンティアックで可能なのでしょうか?
ポンティアック市長「ここには誇るべき資産があり、誇るべき人々もいる。往年の繁栄を取り戻す事は可能だと思います。」

レポーター:市長はどのような提案でも歓迎する、と語っています。
エイボン・ドーナツに戻ってみると、店のオーナーは一週間休み無しで働いている、と語りました。
彼は3歳の娘アナベルのために、アメリカン・ドリームを実現させる事が望みです。

エイボン・ドーナツ・オーナー「アメリカなら誰もが大学に進み、良い仕事を手にし、充分な教育を子どもたちに与えられる。」

レポーター:ポンティアックが風を切って疾走する日が、再びやってくると思いますか?」
エイボン・ドーナツ・オーナー「たぶん、もうありません。」

レポーター:このかつての企業城下街の人々には、もはや残された選択肢は多くありません。
何かが起きて、誰かがやって来て、事態を好転させてくれる事のみを願っている街なのです。
ケビン・ティブルズ、NBCニュース、ポンティアック、ミシガン州。

【 福島第一原発 : 最長なら廃炉まで100年 】

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所要時間 約 13分

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「 福島第一原発近くで生まれた耳の無いウサギ 」

アメリカCNNニュース 2011年7月10日

アメリカの有名な物理学者であるカク・ミチオ博士は、汚染の実態は東京電力が発表したもの2倍である、とその隠蔽を指弾します。
そして福島第一原発の近くでは、7月に耳のないウサギが生まれました。
これは偶然なのでしょうか?
この原因は遺伝子が傷つけられてしまった事によるものですが、博士は「人々に事故の事を思い起こさせ、記憶に刻みつけるために生まれて来た」と語ります。

博士は現在ニューヨーク私立大学の教授で、『未来の物理学』他の著作があります。
(以上CNN)

( 以下は2011年7月にbigthink.comに掲載されたカク・ミチオ博士によるコメントの翻訳です。番組の中で博士がCNNのインタビューに対し、説明しているものとほぼ同内容になっています。)

〈1〉石で築かれた壁の向こうに真実を隠し、地面をボーリングして穴を掘ったほどに低い数値を発表し続けてきた東京電力も、アメリカの科学者たちが指摘してきたとおり、結局は3基の原子炉において、限りなく100%に近いメルトダウンが起きていることを認めざるを得なくなりました。

東京電力はメディアに対して非常に粗末なデータしか提供しませんでしたが、欧米の科学者たちはコンピュータの上で独自の解析を行い、今回の事故はこれまで日本政府が発表してきたものよりも、はるかに、はるかに悪い状況にあると結論づけました。
最新の数値は衝撃的なものですが、これまで米国内で行われてきた評価と一致するものです。

〈2〉3基の原子炉の炉心が100%近いメルトダウンを起こしたのだとしたら、なぜチャイナ・シンドローム型の事故が3か所で起きなかったのでしょうか?
なぜ3か所同時にチェルノブイリと同じ事故が起きるのを目撃しなかったのでしょうか?
その答えは、こうです。
最後の最後の瞬間に大量の海水が三基の原子炉の中に注ぎ込まれ、溶けていたウランが格納容器を突き破って大量の放射性物質を大気中に放出するのを防いだのです。

東京電力は原子炉を海水で水浸しにすることに抵抗しました、原子炉として使い物にならなくなるからです。
事故の後も使い続けようとした証拠です。

しかし、現場の原子炉のオペレーターは直接の命令に従いませんでした。彼は海水の注入を遅らせるように東電本社の命令を受けていました。
彼はこうした上の命令に従わず、困難を排して海水の注入を行いました。
彼のことは英雄として考慮する余地があります。もし彼が行った処置が遅れていれば、想像を絶する大惨事になっていた可能性があります。

〈3〉東京電力は圧力に屈する形で、当初予測していた2倍の約700兆ベクレル(チェルノブイリの事故で放出された放射線の量の約20%にあたる量)の放射線が(6月末までに)漏れ出していることを認めました。
東京電力は最後まで、福島第一原発の事故はスリーマイル島の事故よりも小さなものだと主張し続けた挙句のことでした。

〈4〉原子炉は現在も放射線を放出し続けています。
この問題は始めはミステリーでした。
なぜなら炉心のメルトダウン状態について安定的な状態にあるなら、溶けたウラン燃料に直接水をかけることは不可能だからです。
このことから明らかなのは、メルトダウンした核燃料は、格納容器そのものも溶かしてしまっている、という事です。
放射能汚染が止まらないのは、この外部に露出してしまっている溶け落ちた核燃料と水との接触が主な原因と考えられます。

〈5〉5か所の避難区域以外のホットスポットの存在は、さらなる住民の避難につながっています。
ある地区では8,000人の子供たちが線量計を常時携帯させられていますが、校庭の放射線量が通常の20倍に達しているためです。
何事にも黙って耐え忍ぶという日本の伝統に反し、この点については子供たちの両親は政府と電飾会社を厳しく批判しています。

〈6〉原子力発電所のクリーンアップにかかる年数については、異なった見解が出されています。東芝(原子力発電事業を継続)は10年でできると言いますが、日立製作所(原子力発電事業からの撤退を準備中)は30年かかるとしており、またある原子力技術者は100年を要する可能性がある、と語っています。
考えても見てください。格納容器の底が抜けたりしなかったスリーマイル島の事故でも、14年の歳月を必要としたのです。
チェルノブイリの事故からは25年たちましたが、事故は収束していません。こうした事実から考えて、福島第一原発の事故の収束には30年から100年かかる、という予測は不当なものではありません。

〈7〉東京電力は年度内に冷温停止、つまりは原子炉を沸騰点以下の温度に下げたいと考えていますが、現在それが不可能なのは明らかです。
同社は早くても来年初めになることを認めています。
実際には3基の原子炉は現在、時限爆弾のような存在なのです。冷温停止が達成される以前に再び大地震が起きたり、施設が破壊されたり、作業員がいなくなったりすれば、また初めから大事故が繰り返される恐れがあります。
再び大事故が繰り返されないようにするための、時間との戦いが続いているのです。

ドイツ、スイスが原子力発電からの撤退を宣言しているのに対し、日本はこの問題を先延ばしにしました。
福島第一原発の事故の影響は、今後も原子力産業界を揺るがし続けることになるでしょう。

http://inthearena.blogs.cnn.com/2011/06/21/fukushima-still-a-ticking-time-bomb/

http://bigthink.com/ideas/38924

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今週、アーニー・グンダーセン氏をご紹介したので、カク・ミチオ博士をご紹介したくてこの原稿を掲載しました。
カク博士は福島第一原発の事故直後からCNNやABCの番組にたびたび出演し、福島第一原発の事故がいかに危険か、そして危機が軽減などされていない ことを繰り返し訴えて来られました。

しかし何という事なのでしょうか、廃炉まで最長なら100年。

事故を起こした人間も、汚染されてしまった子供たちも、もう生きてはいない。
そんな時間がかかってしまうとは…
まさに絶句、です。

私たちは電気を不自由なく使う、そのためだけにこの国の将来の世代にとんでもないツケを回さなければならないのです。

私は太平洋戦争を引き起こした当時の日本人について、なぜ抑止できなかったのか、と批判的に見てきました。
無謀な戦争を引き起こしたために、600万人もの犠牲者を出し、広島、長崎を文字通りの地獄に変え、旧満州では人々がなぶり殺しの目に遭い、北方 領土・樺太の南半分など国土も失い、軍需用にしようと国内の広葉樹を切り倒して片っ端から杉の木を植え、今日の花粉症の大原因を作ったことまで、 数限りない禍根を残しました。

しかし、福島第一原発の事故は、私たちの世代から過去の日本の歴史を批判する権利を奪ってしまいました。

ヘレン・カルディコット博士も言っておられましたが、『良識ある』専門家の方々は、
「6基の原子炉がまとめて一緒に危機に陥り、うち3基の原子炉でメルトダウンが起きる。まさかそんなことをこの目で見るとは思っても見なかった」
のではないでしょうか?

そのことについて、カク・ミチオ博士は
「それがどれ程危険なことなのか、日本の人々はよくわかっていないようだ。」
と話しておられます。

先日、NHKのクローズアップ現代を見ていて、女性は卵子を生まれたときから持っていて、以後たった一個であっても増えることはない、という事を 知りました。
そして加齢とともに卵子も老化し、不妊や出産時の事故につながることも知りました。

私はこの番組を見ていて、この春、花粉症の季節の子供たちがものすごく心配になってきました。
今年のスギ花粉には、大量の放射性物質が付着していることが昨年のうちに確認され、その飛来が懸念されています。
そして放射性物質が呼吸器系に入りこんだら、消化器系とは異なり、一生体外には排出されない可能性があります。

放射線は生きた人間の設計図である遺伝子を、ずたずたにしてしまうことが知られています。
女性が持って生まれた卵子が一切取り換えのきかない物なら、少女や未婚の女性はいったいどうなってしまうのでしょうか?

ここにも対策を急がなければならない、大きな問題があります。

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【 最新の人員・給与削減プランに破れかぶれになるギリシャ国民 】

アメリカCBSニュー ス 2012年2月15日ギリシャの緊縮政策は、負債に苦しむ国の人々に怒りと嘆きの的になりました。
暴力的を伴う抗議の日々が続いていますが、それとてEUが提示する救済策 の条件受け入れを議会に思いとどまらせることはできませんでした。
そして今、この国は大規模な人員削減を迫られています。

政府関係のすべての部門が閉鎖され、15,000人の政府職員が職場から放り出されることになりそうです。
今回の危機は一人の女性を衝動的な自殺行動に駆り立てました。
しかし、救済策にはすでに破たんしてしまっているギリシャの体制を、再生させるチャンスがあるかもしれません。
CBS特派員のエリザベス·パーマーがお伝えします。
ギリシャの救済プランは危機に瀕しているのでしょうか?

人員整理のための最新の話し合いは、一部の人々を絶望の淵に追い込みました。
アテネ中心部では水曜日、仕事を失った直後一人の若い女性が飛び降り自殺をしそうになりました。

ランブロジア・ハリクレイアは自分の職場のバルコニーの手すりの上に上り、ここから飛び降りてやる、と周囲を脅しました。
彼女は障害児を持つ母親ですが、閉鎖が予定されている職場があるオフィスビルの手すりの上に乗り、飛び降 る姿勢を見せました。
彼女を助けようとする人々が、問題はすぐにも解決できる、と説得を試みましたが、彼女はそんなのはうそだとなじるばかりでした。。

断崖にギリシャの人々を追いつめることを余儀なくされた原因の一つは、腐敗が蔓延し、誰もが縮小の必要性を認めざるを得ない非効率的なギリシャ政府の姿です。
数十年間、政治家は票と引き換えに、むやみやたらに職場を作り、気前よく手当などを支給し、その結果国家財政は破綻してしまいました。
「私たちはみんな、今何をすべきか知っています。」
ギリシャの若い企業家の一人であり、懸命に働くアポストロス・アポストラキスはこう語りました。
「問題は改革を行うための政治的リスクを、誰が取るのか?という事なのです。個人的利益には目もくれず、ただひたすら国のために働く政治家が必要なのです。」

アポストラキスはインターネット取引会社の共同経営者です。
彼は戦力として頼みにしていた240人の人員整理を行わなければなりませんでした。
彼の企業の従業員のほぼ半分に当たり、解雇の際も、解雇の後も困難に見舞われています。

かつての彼の帰艦店舗の前で、彼は今後あり得る将来について語りました。
彼は今回のギリシャの経済危機は大崩壊であると同時に、人々にすべてを一からやり直すことを覚悟させる良い機会だと話しました。
「ギリシャ社会の仕組みを再構築し、人々が住みやすい社会にしなければなりません。」

しかし、その費用はどうするのでしょう?

結局ランブロジア・ハリクレイアはバルコニーの手すりの上ではない場所で、話し合いをすることを受け入れました。
自殺率は経済危機が始まって以来、倍増しました。
ランブロジアは100万人を超える失業者の仲間入りをしなければなりません。

【 ヨーロッパに襲いかかった福島の巨大津波の余波 】

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所要時間 約 11分

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純利益1箇所1日1億円! : ドイツの原子力発電所
「原子力発電を入れた棺桶のフタに、最後のクギを打ち込んだフクシマ」

フリオ・ゴドイ / ベルリン / IPSニュース 2011年12月25日

2011年3月に日本の福島第一原発を襲い、福島第一原発を破壊した巨大津波の影響は、ヨーロッパの大手電力会社や原子力発電所建設事業にも波及しています。

福島第一原発のメルトダウンの直後、ドイツ政府がいち早く原子力発電の段階的廃止に踏み切ったことについて、ドイツの大手電力会社で原子力発電所を所有する『E.ON』の最高経営責任者であるヨハネス・ティッセンは、『市場の変化や新たな規制による信じられないほど巨額のコスト』により、同社の収益が著しい影響を受けることになる、と警告しました。
ベルリン自由大学が行った調査により、稼働中だったドイツ国内の8箇所の原子力発電所のひとつひとつが、E.ONと他の電力会社に一日あたり100万ユーロ(約1億円強)もの純利益をもたらしていたものと見られています。

今月はじめE.ONは、ドイツの他の3つの主要電力会社であるRWE、ファーテンフォール、EnBWとともに、20,000の人員を削減する計画を発表し、数十億ドルにのぼる損失を計上したことを発表しました。
E.ONは30億ユーロ(3.9億ドル)に上る同社として前例のない特別損失を予測し、その結果今後数ヶ月の間に世界的中で11,000の人員を削減しなければならなくなると述べました。

残る3社は原子力発電の廃止によりさらに10,000人分の雇用を2012年中に削減する必要があると警告し、業界からは熟練労働者及び準熟練労働者の大量流出につながるだろうと述べました。

原子力発電所の建設・運営を行い、ウラン鉱山や核廃棄物処理施設運営の先駆的専門家でもあるフランスの国営企業AREVAも、数十億ドルの損失と大幅な人員整理を発表しました。
昨年11月にはAREVAは、2011年の1.6億ユーロの損失を計上、そして翌会計年度にはさらに悪い2.4億ユーロの損失を計上することになるだろう、と報告しました。
AREVAの広報担当者は、これらの損失はナミビア、南アフリカなどの国のウラン鉱山における、同社の不採算に終わった投資によるものであったと述べました。

アレバの広報担当者はさらにフィンランドで建設中のオルキルオト原子力発電所(原子力発電が宿命として背負うことになった巨大な経済的リスクそのもの、いわゆる第三世代加圧水型原子炉 - 欧州方式加圧炉またはEPR)について、追加で150万ユーロを投資する必要が生じるだろう、と発表しました。
アレバは2005年に30億ユーロの予算でこの原子力発電所の建設を始めましたが、度重なる工事の遅れ、規制の強化などにより費用は66億 ユーロと倍以上に膨らむ見込みです。
アレバのもう一つの第三世代加圧水型原子炉プロジェクトであるフラマンヴィルでは、フランスは2007年12月に35億ユーロの予算で建設を開始しましたが、2012年には完成の見込みでした。
しかし昨年7月になって、アレバのパートナー企業であるフランス電力(EdF)はコストがすでに60億ユーロを突破し、完成予定も2016年にずれ込む予定であると、警告しました。

加えてアレバとドイツの巨大企業シーメンスとの、長い間の提携関係が年内に解消されることになっています。

シーメンスは福島第一原発の事故後、その一切の原子力事業からの撤退を決定しました。

福島の事故が世界の原子力産業の基盤を大きく踏み割ってしまったことを公式に認める企業はまだ多くはありませんが、世界未来協議会の自然エネルギー部門の責任者である専門家、ステファン・シューリッヒはこのように語りました。

「福島の事故は、原子力発電を葬り去るために収めた棺桶のフタを止めるための、最後のクギを打ち込んだのです。」

「日本で起きた大惨事は、これまでにもあった原子力の安全性に関する疑念を、世界中に再認識させることになりました。すべての国において原子力発電が段階的に廃止されるのは、もはや時間の問題です。」
シューリッヒは今も福島で続いている悲劇について、セシウム137による周辺地域の汚染、もはや手の施しようのない海洋汚染、汚染により食べることができない作物しか作れなくなった農地、こうした問題がこれから何年もの間続く、という点について指摘しました。
「日本では広大な地域が、今後何年も住めない場所になってしまうでしょう。」

福島の事故は これまでの自然災害とは比較にならない衝撃を世界のエネルギー市場に与えた、と多くの専門家が信じています。
「2010年にメキシコ湾で起きた海底油田からの原油流出事故はその後も、化石燃料の使用についてどのような心理的影響も与えていません。」
「しかし福島の事故は、日本のような先進国においては、原子力発電の安全性と安定性は完璧に保証されている、という神話に終止符を打ちました。」

シューリッヒはさらに、福島の大惨事は原子力発電の隠れたコストと潜在的な不安定性を露呈した、と語りました。
たとえば、福島第一原発の運営会社である東京電力は、2011年に明らかになった分だけで340億ユーロ(3兆4,000億円)以上の補償債務を抱え込んでいます。
これと比較すると、風力、太陽光、バイオマス・エネルギーなどの再生可能エネルギーの開発費用はそれほど高いものとは言えず、今後さらに割安になっていく、とシューリッヒが締めくくりました。

シューリッヒの主張を裏書きするかのように、前出のE.ONは今月、原子力発電に関わるすべての部門の縮小を発表しました。
そして今後5年間で、特に洋上風力タービン施設や太陽光発電技術などの再生可能エネルギー分野に、新たに7億ユーロを投資することを発表したのです。

http://ipsnews.net/news.asp?idnews=106306

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やっぱり、と思ったのはドイツの原子力発電所が一か所で一日あたり日本円で1億円以上の利益を上げていた、という部分です。
最初は「道理でやめたくないわけだ…」と思いました。

その利益を電気料金などに還元したり、あるいは原発の安全対策に使う、というなら(欧米はそうしているようですが)まだしも、週刊誌などが報じているのは、原発が立地する地元の議員などと『ズブズブ』の関係を作り、そしてその関係を続けるために使われている、という話です。

福島第一原発の事故について、東京電力などは「過失の存在」は無い、と強弁していますが、あれほどの事故の原因がひとつであるはずはない、と思います。
本来なら原発の安全性を高めるために使うべき資金を、まずは地元懐柔のために使う。

しかし、ここで考えなければならないのは、この手の「迷惑料」の中身・性質についてではないでしょうか?
その場所に存在するために、なぜ地元自治体に法外なほどの寄付を行い、地元の推進派議員などに多額の『献金』をしなければならないのか?!
それはここでも取り上げた英国エコノミストの記事にあったように

「原子力発電が一旦何かが起きればあらゆるものを破壊しつくす(人々の生活、人生、地域社会を破壊し、その生存を脅かし、その地に根ざした産業も根こそぎだめにしてしまい、国土までも汚染する)危険性を潜在的に持って」おり、
「そうなれば原子力発電の本当のコストは膨大な額になり、とてものこと『安全で経済的な発電方法』などとは言えない」からです。
( http://kobajun.biz/?p=1760 )
そのことに気づかせないようにするために、『原発マネー』があらゆる方面に行き届くようにする。

これはアメリカのマフィアなどが禁酒法時代などに資金力にものを言わせ、有力政治家や地元自治体の首長などと『ズブズブ』の関係を作り、組織防衛を図ったやり方に酷似している、とお思いになりませんか?

という事はつまり、「利益を上げていた」というより「上げなければならなかった」という事の方が実態に近いのかもしれません。

禁酒法時代、FBIは闇の権力を操るマフィアに立ち向かっていきました。
今の日本、本来ならこのFBIの役割を果たさなければならないのが原子力安全保安院…

やはり、市民一人一人が事実をしっかりと見極め行動する、他人まかせにはできないようです。

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【2011年 フォトグラフ・オブ・ザ・イヤー】

アメリカNBCニュース 2月10日

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今年の『フォトグラフ・オブ・ザ・イヤー』に、一人のスペイン人カメラマンがニューヨークタイムズの依頼でイエメンで撮影した写真が選ばれました。
この写真は 『アラブの春』の運動の際、傷ついた男性を介抱くベールをまとった女性をとらえた、胸が痛くなるほど感動的な写真です。
あたかもマイケル・アングロの彫刻『ピエタ』の現代版のようです。
この作品は約1,000点の応募作品の中から選ばれました。

【 弾圧姿勢を強めるシリア : 逃げ惑う子どもにも容赦ない銃撃 】

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アメリカNBCニュース 2月11日

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シリアでは暴力がエスカレートし、今日だけで少なくとも17人が殺害されました。
危機は日を追うごとにエスカレートしています。
政府軍の弾圧は国境線を超えて広がっています。
最新の状況をアイマン・モヘルディンがお伝えします。

レポーター : 幼い子供が銃撃の中を駆けていきます。
危ういところを狙撃兵の銃弾から救い出されました。
砲撃と銃弾の毎日、国中で人々が暮らす家が破壊されて行きます。
一日の大半がもはや耐え難い時間となっています。

しかしシリアの政権側にとって、これはテロリズムに対する戦争なのです。
その主張により、政権側の兵士も2,000人が死亡しました。
そして今日、シリア最大の都市、アレッポの軍の施設で二度の爆発があった後、 首都では政権側政府高官のひとりが殺害されました。
民衆放棄以来11カ 月が経過しましたが、まだ反体制側の運動が抑え込まれている現体制側の支配地域で、今後こうした攻撃が多数の都市に広がっていくことが恐れられています。
アメリカ国務省は偵察衛星が撮影したとして、戦車がホムズのような都市の近郊から砲撃を加える様子を撮影した画像を公開しました。
すでに任地を引き払ったアメリカのシリア駐在大使は、シリア政権こそ今回の紛争の被害者である、という見方を否定しました。
「私はシリア政府が真実を隠すための、いかなるプロパガンダ(宣 伝工作)も受け入れるつもりはありません。シリア政府はただちに暴力を停止しなければなりません。」

レポーター : しかし今のところ、シリア政府は依然として軍事的弾圧をやめる気配はありません。反体制側の活動家によれば、ホムズに対する7日間の攻撃では400人が犠牲になりました。
これまでの犠牲者の総数は確認することすらできません。

隣国レバノンではシリアの政権側・反体制側の、それぞれの支持者同士の衝突が起きました。
こうした衝突が国境を越えて広がることが懸念されています。

世界が見ている中、毎日犠牲者の肉親が集まり、亡くなった人々のために嘆きの声を上げています。
アイマン・モヘルディン、カイロ

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【 氷の彫刻?! 日本よりひどい?凍りつくヨーロッパ 】

アメリカNBCニュース 『2月2日~9日 : 今週の一枚を選ぶ』から

女性が1人、スイスのジェノヴァ湖の湖畔の遊歩道を歩いています。
今年の2月5 日大寒気団が襲い、ヨーロッパ全土を氷点下のはるかずっと下の方の気温にまで突き落としてしまいました。

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【 新たな欠点が確認されたBWR Mark1型原子炉 】

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所要時間 約 13分

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福島第一原発、1号機の真の爆発原因
40年前、既に欠陥を証明していたシュミレーション・ビデオ
「 日本とアメリカの各地に、この欠陥原子炉がある 」

New Containment Flaw Identified in the BWR Mark 1 from Fairewinds Energy Education on Vimeo.

40年前にアメリカで実施された福島第一原発一号機と同じ、原子炉のストレステストの画像をご覧ください。
この映像、そして画像が福島第一原発一号機の爆発の本当の原因について、重要な手がかりを与えてくれます。

アーニー・ガンダーセン / フェアウィンズ 2012年2月6日

私は福島第一原発の事故初日いったい何が起きていたのか、たくさんのことを考え続けてきました。
そして私はみなさんとその情報を共有すべきと考えられる、非常に興味深い情報を手にしました。
福島第一原発は世界で最も大きな原子炉のひとつです
ビデオをご覧いただけばいかに機能的に見えるか、この発電所が印象的な施設であることをおわかりいただけると思います。
そして多くの人々が、爆発後の写真も見ています。
事故が起きた2日間のうちに、この施設は数百億円の価値を持つ資産から、数兆円の負債を生み出すものへと姿を変えました。
私は世界の産業界における歴史の中、この事故が史上最大のものになることを確信しています。

私は福島第一原発について、津波が襲ってから爆発が起きるまでの間に何が起きたのか、この点に焦点を絞りたいと思いました。
そして私はこれまでの歴史的な記録を検証することで、何か重要な手がかりを得られるのではないかと考えたのです。

▽格納容器が『小さすぎる』マークⅠ型原子炉

ここで少し話を戻して、一分ほど原子力発電を構成する要素に関するお話をさせていただく必要があります。
原子炉は原子炉核の容器の内側に、文字通り格納されています。格納容器については先ほどもその姿をご覧いただきましたが、現在映し出されているのはブラウン・フェリー原子力発電所の原子炉です。
格納容器のてっぺんにはふたがあり、この蓋はたくさんの、非常にたくさんのボルトによって固定されています。
このお茶を淹れるための器具を使って、別の説明を試みましよう。
これが格納容器に当たり、原子炉はその中に設置され、てっぺんに蓋(ふた)がねじ止めされます。

このため事故が発生し、格納容器内部の配管が損傷したとしても、理論的には汚染されたガスは格納容器内に密閉されたままになります。
の原子炉格納容器が非常に小さいことは、長く指摘されてきた事実です。
この結果、アメリカの原子力規制委員会は、1980年代この型の原子炉に通気口をつける改良を行うように指示しました。
その理由はこの原子炉が設計された当時は、事故が発生すれば原子炉内で水素ガスが大量発生することを、技術者たちが理解していなかったためでした。
そして福島の事故で、それが現実になってしまいました。
福島では冷却装置が機能しなくなったため、核燃料棒が非常な高温になりました。そして水と反応した時、水素ガスが発生したのです。

▽格納容器内の圧力は一定数値以上上昇しなかった

事故初日の事故に関するデータは、控えめに言ってもめちゃくちゃです。
私は何とかこのデータを整理することができましたが、かなり複雑ですが、この資料を使って道筋をつけて行かなければなりません。
ご紹介するのはたくさんのマスがある表です。
最初の列は日にちと時間。
しかし私が最も興味があるのは、4列目を過ぎてからです。

しかし私はこれを1立法インチあたり何ポンドという、もっとわかりやすい単位を使ってご説明しようと思います。
表の最後にあるのは事故を起こした直前のもので、圧力は大気圧と等しくなっています。
つまり数値は1パスカル、14.5ポンド/立法インチになります。
そこに津波がやって来て、電源が失われました。
そして次のデータの計測時点は8時間後になっています。
ほとんどの機器の電源が失われ、記録が残されていないのです。

そして2日目の朝になると、格納容器内の圧力が普段の9倍、125ポンド/立法インチにまで上昇しました。
しかし、実はこの格納容器は、125ポンド/立法インチの圧力に耐えられるようには設計されていないのです。

少し詳しく見てみましょう。
午前9時30分になると圧力が下がり始め、続く7時間のうちに圧力はさらに低下し、2日目の朝の時点よりもかなり低下しました。
ここで最初の疑問が出てくるのですが、午前中より午後の圧力の方がはるかに低くなった理由は何でしょうか?
考えても見てください、格納容器の中ではあらゆる種類の水素ガスが生成されつつけていたのに、なぜ?

ひとつ考えられる事は、格納容器の通気口が開いていた、という事です。
しかし、この時点でベントは行われていません。
ではなぜ圧力は低下したのか?

▽40年前の『ストレステスト』

おそらくこういうことであっただろう、と私が信じるテストが過去に実施されていたのです。

それは40年前、アメリカのノース・キャロライナ州にあるブランズウィック原子力発電所で行われました。
今やアメリカの原子力工業界、IAEA、日本の関係者、彼らすべてがこの事実を把握していますが、この試験が行われたという事実に目をつぶり、あたかもそんなものは存在しないかのように装っています。

40年前に起きた事、それはこのような事です。
格納容器内の圧力が高まり、その圧力が100ポンド/立法インチを超えたとき、まったく予期せぬ事態が発生したのです。
格納容器のてっぺんにあるふたがはずれ、持ち上がり始めたのです。
もう一度ここにあるお茶の容器でご説明しましょう。
格納容器のふたを固定しているボルトが伸びきってしまい、ふたが持ち上がり、その結果ガスが噴き出したのです。
この結果100ポンド/立法インチの圧力で、ガスの漏出があり得る、という事実が提示された事になります。

これは事故ではなく実験であり、圧力を上げたのは水素ではなく空気です。
しかしブランズウィック原子力発電所にある原子炉は、100ポンド/立法インチの圧力で漏出が始まる事が確認されました。

▽予期せぬ『ベント』で水素ガスが充満

それでは福島の事故の表をもう一度見てみましょう。

どの時点で福島の原子炉は暴走を始めたのでしょうか?
そうです、まさに圧力が100ポンド/立法インチを超えた時点です。
この時点で格納容器から水素ガスの漏出が始まり、原子炉建屋内に充満し始めたのです。
ベント作業を始める前から、格納容器は「開いて」しまっていたのです。

爆発の直前、福島第一原発を撮影した写真をご覧ください。
明らかにベント、通気口が開いています。
そして写真の右側、排気装置のてっぺんから水蒸気が立ち上っているのが見えます。
この通り、てっぺんから煙が立ち上っているのが確認できます。
この煙の正体は高濃度に汚染された放射性ガスと水蒸気です、それが白煙の正体です。

これで爆発直前に、「意図しない」格納容器のベントが行われていたことがわかりました。
今では日本側も格納容器のベントは行われていたが、配管のどこかで、あるいは何らかの理由で原子炉内に漏れ出した水素ガスが爆発を引き起こした原因である、と述べています。

▽『ベントの遅れが爆発原因』のウソ

しかし私の考えは違います。
原子力産業界の言い分も、日本側の言い分も受け入れがたいものです。
ここにあるデータが、40年前にブランズウィック原子力発電所で行われたテスト通りの結果になったことを物語っています。
つまり記録が残っていない8時間の間、あるいはそれ以上の時間、ふたが持ち上がることによって、基本的に格納容器は破裂したのと同じ状態にあった。
そこからガスが噴出していたために、格納容器内の圧力が100ポンド/立法インチ以上 になることは無かったのです。

格納容器から漏れ出した水素ガスは原子炉建屋内に充満しました。
後は、火花が散るだけで原子炉建屋は吹き飛ばされることになります。

これは極めて重要な違いです。

原子力産業界、アメリカ原子力規制委員会、そして日本はもっとしっかりベントを行っていれば爆発は防げた、と言っています。
しかし、格納容器のふたがすでに空いていたのであれば、ベントは関係ありません。

マークⅠ型原子炉は内部の圧力が高まった場合は正常にベントができない、構造的な欠陥を抱えているのです。
福島第一原発のBWR型原子炉が設計通りの性能を発揮したのかどうか、世界中にあるBWR型原子炉にとってきわめて重大な問題です。

来週以降も何か新たな確証をつかんだら、すくにお知らせするつもりです。
ご覧いただき、ありがとうございました。
今後も情報を絶やさないようにします。

▽ アーノルド・『アーニー』・ガンダーセン(ウィキペディア英語版より)
エネルギー資源顧問会社『フェアウィンズ・アソシエイツ』のチーフ・エンジニアで、かつてのアメリカ原子力産業の役員。
彼は『第三世代の原子炉』ウェスティングハウスAP1000の 安全性に関し疑問を呈し、さらに(福島第一原発と同じ原子炉を使用している)バーモント・ヤンキー原子力発電所の安全性についても警鐘を鳴らしてきた。
彼はまた、スリーマイル島の事故の際、専門家として現場の調査に立ち会っている。

http://fukushima.greenaction-japan.org/2012/02/10/new-containment-flaw-identified-in-the-bwr-mark-1/

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[ 日本のGE Mark1型原子炉は福島第一1、2、3、4、5号、敦賀1号、女川1号、島根1号、伊方1、2、3号の11基 ]

これ、おわかりになりましたか?
長いのですが、いつものように前後篇などに分けてしまうとわかりにくくなるので、一気に掲載しました。

要約すると、日本とアメリカに数多くあるGE Mark1型原子炉は

原子炉格納容器が小さすぎる欠点がある

40年前、アメリカのブランズウィック原子力発電所で圧力が一定以上になると、ふたを固定しているボルトが伸びて(なんと!)、ふたが持ち上がり、予期せぬ『ベント』が始まってしまうことが確認された

福島第一原発の事故でも、炉内の圧力の推移を注意深く見てみると、まさにこの状態が起きていたと推測できる

原子炉が勝手に始めたベントにより、原子炉建屋内に水素ガスが充満し、何かの火花が引火して水素爆発が起きた

したがって、電源喪失し冷却水を炉内に送り込めなくなった場合には、GE Mark I型原子炉は水素爆発を起こす危険性が高い

という事になると思います。

『GE Mark1型原子炉の日本での原発は、福島第一1、2、3、4、5号、敦賀1号、女川1号、島根1号、伊方1、2、3号の11基である。
女川2号、3号、浜岡3号、4号はMark I改良型であり、原子炉格納容器は1.6倍に大きくなっている。』
秋月ていそうさんのブログ『砂上の楼閣 - 原発安全神話』 - http://aruconsultant.cocolog-nifty.com/blog/2011/08/--4d8c.html - からの引用です。

そしてもうひとつ、私がこのサイトを初めて見たとき、グンーダーセン氏の説明は文章化されたものが全文掲載されていました。
ところが、2月10日になると、序文のみが掲載され、本文ともいうべき部分は削除され、ビデオのみそのままになっています。

これひょっとして、英語が日常語の人だけ理解できるようにしたのかもしれません。

しかしGE Mark1型原子炉の欠点の隠ぺいについては、アメリカと日本の原子力産業界のほか、IAEAも関わっている、という指摘、
「やっぱり…」
と思われた方も多いかもしれませんね。

【 アメリカ:2基の原子炉建設、連邦政府が許認可 】

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「フクシマがまだ終わっていない今、やるべきではない」アメリカ原子力規制委員会(NRC)グレゴリー・ヤッコ委員長

アメリカABCニュース 2月9日

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2基の新たな原子炉建設が9日、合衆国政府の許可を取り付けました。
1979年にスリーマイル島の原子炉が部分的なメルトダウンを起こして以来、実に30年ぶりに新規建設が認められた事になります。

アメリカ原子力規制委員会はジョージア州アトランタのサウザン・カンパニーに対し、2基の原子炉がある同州ウェインズボロのヴォグトゥル原子力発電所内に、さらに2基の建設を許可しました。
計画では3号機は2016年、4号機は2017年の稼働を目指します。

サウザン・カンパニーの最高経営責任者トム・ファニングは記者会見で許可が下りた事について「著しい進展を見た」と誇らしげに語りました。
「ヴォグトゥル原子力発電所の2基の新たな原子炉は、安全性と発電効率に関する新たな基準を打ち立てる事になるだろう。」
と語り、必要な予算を確保し、計画通りに建設を進める事に自信をにじませました。

5名からなるアメリカ原子力規制委員会(NRC)のメンバーの中で、グレゴリー・ヤッコ委員長一人が、福島第一原発の事故で3基の原子炉でメルトダウンが起き、その検証が終わっていない以上、安全についての懸念がある、として反対を表明しました。
「原子力発電、そして原子炉の安全性を高めるためには、もっとさらに詳細に福島の事故について検証する必要があり、やらなければならない事はまだまだある。」
とヤッコ委員長は声明を発しました。
「それが解っている以上、私はまるで福島の事故など無かったかのように建設許可を与える事は、私は容認できない。」

NRC広報担当官のスコット・バネルは、スリーマイル島の事故後初めてとなる新たな原子炉建設である以上、稼働前に新たな安全基準と規格について、非常に厳しい基準をクリアしなければならないだろう、ABCニュースに語りました。
「認可は建設だけではなく、稼働する際にも必要であり、両方の認可条件が満たされて初めて原子炉としての利用が可能になるのです。」
認可条件を検討している間、NRCは原子力発電所が環境にどのような影響を与えるか、「数多く」寄せられた意見を検討する機会があった、とバネル広報官が語りました。

サウザン・カンパニーが公表した目論見書によれば、2基の新たな原子炉建設のためジョージア州では140億ドル(約1,000億円強)の投資が行われます。
スリーマイル島の危機の際、米国原子力規制委員会のメンバーだったピーター·ブラッドフォードは、新しい原子炉を構築することは経済的に合理的な意思決定ではない、と述べました。
「建設許可についての検討が行われた際、経済的な問題については検証が行われていません。投資家は建設費が莫大にふくらむリスクを取るつもりは無いと思いますよ。」
ブラッドフォードがABCテレビに語りました。

http://abcnews.go.com/US/construction-nuclear-reactors-approved/story?id=15549775#.TzSKwYFZ6W8

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もう、おわかりですね、
アメリカ原子力規制委員会(NRC)グレゴリー・ヤッコ委員長が言うように
アメリカですら「フクシマの事故の検証が終わっていない今、新たな原子炉建設はするべきではない」と言っています。

一方の日本の原子力安全保安院は
[1]福島第一原発の事故を起こした責任を、東京電力と二分する立場でありながら
[2]福島第一原発の事故に関する調査では、何ひとつ成果らしい成果を上げていないのに
[3]世界の原子力産業界からですら「古すぎて危険」
と指摘のある原子炉の再稼働に躍起になっています。

[1]に関して言えば、東京電力が安全性より経済性の方を向きがちになるのは、ある意味私企業の宿命とも言うべきかもしれません。
だからこそ国民・国土を守る機関として、業界を指導・規制しなければならないのが原子力安全保安院。

それが、福島第一原発の事故がまだ続いている、160,000人からの人々が避難を余儀なくされ、そのほとんどが生活再建ができないのに、
そして首都圏から秋田、岩手までの広範囲な地域の数千万人の人々の生活が脅かされているのに、
視界に入っているのは原発再稼働だけ。

国民・国土を守る機関としての矜持、責任、反省、良識、叡智、etc.....

この中で日本の原子力安全保安院が持っているもの、皆さんはいくつあるとお考えですか?

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【 今度こそ発見!地球そっくりの星 – 少しばかり離れてはいますが 】

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アメリカABCニュース 2月3日

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さあ、荷物をまとめて出発しましょう。でも水の入ったペットボトルは入りませんよ、行った先に豊富にあるようですから。

科学者たちが22光年のかなたに、別の星を周回しているひとつの惑星を発見しました。
この星はこれまで発見された幾多の太陽系以外の惑星の中で…おっと、ここか ら先は研究者のギレム・アングラーダ・エスクードに説明してもらいましょう。
「この星はこれまで発見された惑星の中で、最も水資源に恵まれ、もしかする と生命体が存在するかもしれません。」

『GJ667Cc』と命名されているこの惑星は、さそり座の中にあり、もう一つの地球的世界である可能性が高いと見られています。
この星は地球の5倍 の大きさを持ち、地球の太陽にあたる恒星の周囲を、地球時間で言えばわずか28日で一周しています。
しかし、この恒星の方は私たちの太陽よりも小さく、そして光も弱く、そして発している光の大部分は赤外線です。

しかしアングラーダ・エスクードによれば、そのことがかえって幸いし、地球で言えばちょうど温帯にいるのと同じ温かさを感じる、と語っています。
「これまで発見されてきた他の地球に似ている惑星は、水分を保持し続けるためには非常に特殊な条件を必要とし ていた。」
アングラーダ・エスクードがABC放 送に寄せたe-mailの中で述べています。
この惑星の気温は大気や雲の存在に左右されることはなく、
「この惑星はそれ以上の光の放射は必要ない、という程度にちょうど良い光が 降り注ぐ絶妙の軌道を持っているはずです。」

水の存在は宇宙ではそれほど珍しいものではありませんが、ほとんどは氷、あるいは水蒸気の形で存在しており、私たち生命体が必要とするような川や海などに液体の形で水が存在する惑星は、きわめてまれであると科学者は語ります。
たとえば彗星は、『汚れた雪だるま』とあだ名され、太陽に近づいていくとガス状の尾を引きながら通りすぎていきます。
しかし、生き物の細胞の中に水は液体の形で存在するように、水の常態が液体であるための気候条件、温度の幅は宇宙の基準で考えると極めて狭いものなのです。
そう考えれば、この地球だけが適切な温度、そして大気圧を持っていることをお分かりいただけると思います。

もちろん、100兆マイルも離れた惑星について考えるとき、そこには深刻な警告があることは当然です。
科学者は実際にその惑星を観察しているわけではなく、知っていることと言えば28日かけて多少揺れながら周回している、恒星の重力だけなのです。
しかし科学者は彼らは恒星の質量、組成や明るさについての計算により数値を明らかにできるため、惑星がどの程 度離れた位置を周回しているか把握することができます。

この地球の人類がもし訪れることができれば、『GJ667Cc』は奇妙な場所という事になるでしょう、
この惑星の表面がもし固ければ、その重力が容易ならざるものであることを実感することになります。
そしてこの地球から見る太陽よりもはるかに大きいのに、輝きの弱い太陽を見上げることになるでしょう。
さらに別のもう二つの太陽が、空に浮かんでいるかもしれません。この二つは実は惑星で、ひとつは地球と土星、 もう一つは地球と冥王星の間の5倍の距離があります。

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この地球上の人類が類似点として見出せるのはその温度だけ、とも言えます。『GJ667Cc』は 水星や近世のようにカラカラに乾燥してもいませんし、木星や冥王星のように凍りついてもいません。
宇宙の研究者たちが好んで口にする表現、『GJ667Cc』は暑すぎず寒すぎない、ちょうど良い『金髪娘と一緒にいるようなホンワカした』温度を持つ星なのです。
「彼女のことをもっとよく知りたければ、22光年を飛んで行ってさらに親密なおつき合いをお願いするんだね。運が良ければ、ウンと言ってもらえるかもしれないよ。」
とアングラーダ・エスクードが冗談を言いました。

アングラーダ・エスクードとポール・バトラーは、ワシントンのカーネギー財団の科学部門で研究を主導しています。
二人と十数名のスタッフは『宇宙科学ジャーナル通信』で研究結果を公表しました。
彼らはライバルであるヨーロッパの研究グループ『HARPS』が観測・収集したデータを再検証し、今回の発見につなげました。アングラーダ・エスクードによれば、『HARPS』は3年前にこのデータを手にしていながら、『GJ667Cc』の存在を見落としてしまったのだ、と語りました。
「もちろん、彼らは『GJ667Cc』 を見落としてしまったことについて、切歯扼腕しているに違いありません。大西洋を挟んで、アメリカ・ヨーロッパ間の新たな火種になりかねませんよ。」

http://abcnews.go.com/Technology/super-earth-found-orbiting-distant-star-liquid-water/story?id=15506125#.Ty9D14FZ6W8

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【 介助犬たちと一緒に、人生の立て直しを支える 】

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「贈られた犬とともに、再び立ち上がる傷ついた兵士たち」

アメリカNBCニュース[この世界をかえていく![ メイキング・ア・ディフェレンス ] 1月31日

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思い出してください、イラクとアフガニスタンで40,000人を超える同朋が傷を負ってしまいました。
たくさんの勲章を授与された第二次世界大戦の退役兵士であり、捕虜になったこともある男性が、傷ついた若い兵士を助けています。
NBCの特派員チェルシー・クリントンがお伝えします。

アーウィン・ストヴロフ「これは制服姿の私の写真です。」

レポーター: アーウィン・ストヴロフは興味深い勲章のコレクションを持っています。

「そしてこれ が私が乗っていた、撃墜された飛行機の写真です。」

レポーター: 第二次世界大戦当時の英雄は、当時ナチスドイツに占領されていたフランスを爆撃するため35回目の出撃を行った際、撃墜され敵の前線の後方に墜落してしまいました。

「敵はたちまち私を捕まえました。こんなことが実際に自分に起きるなんて、それまで一度も考えたことはありませんでした。」

レポーター: アーウィンはつけていた認識票からすぐにユダヤ人として識別されましたが、ドイツの捕虜収容所で何とか一年間生き延びました。
70年が過ぎた今、89歳の勲章を身に着けた英雄は、別の任務に従事しています。
アーウィンは300万ドルを調達し、新たにイラクやアフガニスタンで負傷して兵士を含め、傷ついた兵士たちに介助犬を贈る運動をしています。
彼が主催するグループ『英雄たちを支える退役兵士の会』は、障害を負ってしまった兵士に国が介助犬を援助する仕組みが、現在の法制度の中には存在しないことを知ってから始まりました。
退役した中佐であるキャシー・チャンピオンは、イラクで正体不明のウィルスに感染し失明してしまいました。
キャシー「私は家に閉じこもりきりの、世捨て人となってしまいました。務めていた学校もやめ、職も失ってしまいました。」

レポーター:アーウィンが積み立てていたお金により、キャシーのもとにも介助犬という援助の手がやって来ました。

キャシー「介助犬が失ってしまったと思っていた人生を、再び私の手に取り返してくれたのです。」

レポーター:このような介助犬をきちんと訓練するためには一頭当たり70,000ドル(約540,000円)の費用、そして子犬の時から18カ月間の訓練が必要です。
彼らは愛らしく親しい友人のようにしか見えませんが、しかし実際にはそれ以上の価値があります。
彼は作業犬であり、戦場で傷ついた男性、そして女性の回復支援のためのセラピー・ドッグです。
アーウィンの基金はヴァージニア州ウェストパームビーチ医療センターにいる作業犬も支援しています。

「彼と初めて会った時から、僕らはすっかり意気投合したんだ。」

3度にわたる出撃によって、この軍曹は戦場後遺症により衰弱してしまいました。
その後彼は介助犬のラリーと出会い、人生が劇的に改善することになったのです。
アーウィン・ストロヴォフは、退役の後も真の英雄であり続けています。

「人生はいつでもやり直すことができます。彼らのために私も力になってあげられる、人生とはかくも意義深いものである、といったところですよ。」

レポーター:これが第二次世界大戦の英雄、アーウィン・ストヴロフが選んだ人生でした。
傷ついた兵士たちが、生き物たちの力を借りて人間として立ち直ってゆく。
チェルシー・クリントン、NBCニュース。

【 流血が続くシリア、思うように前へ進めない反乱軍 】

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アメリカCBSニュース 2012年2月8日19:25(日本時間9日午前7時25分)

これが血塗られたシリアです。
市民が戦車に立ち向かっていきます。
いたるところに、独裁体制が終焉に向かっている兆候があります。
すべての人々にとって、40年間のアサド・ファミリーによる独裁体制に終止符を打つために始まった反乱は、すでに11カ月が経過しました。

170万人の人口を持つホムズ、フィラデルフィアより少し大きな都市ですが、連日にわたる政府軍の戦車、大砲による包囲攻撃が15日目を迎えました。
今夜もシリア中の都市、そして町でこのような場面が展開されています。

シリアは地理的にイスラエルとイラクに国境を接する難しい位置にあるために、数々の問題が起きやすい国なのです。

シリアでは現在、単独での取材は禁止されています。
このためCBSの特派員、クラリッサ・ウォードは市民軍と行動をともにし、最前線に取材に行きました。

ウォード特派員は農民や労働者が、自宅のすぐ近くで戦っていることに気がつきました。
市民軍はシリア政府軍が市民側への補給を立つために設けた検問所までたどり着きました。
市民軍の兵士たちがオリーブの木立を抜け、敵に接近していきます。
その直後、攻撃が始まりました。
銃撃が始まりましたが、敵の姿はここからは見ることができません。
「お前たちは包囲されている。」
反乱軍の指揮官が、敵のシリア兵に呼びかけました。
「抵抗をやめて、我々とともに戦おう!」

しかし降伏する者は無く、敵は猛烈な銃撃を持って応えました。

市民兵の多くは23歳の機械工であるフォウアド・ハッシャーンのように、若くて未熟な人々がほとんどで す。
市民軍の中にいたヘイがひときわ大きな声で「攻撃しろ!」と叫び、手りゅう弾を敵に向かって投げつけました。
しかし、敵の銃撃は弱まる気配はありません。

数秒後、ファウアドに敵の弾が命中しました。
激しい銃撃が交わされる中、指揮官がぐったりとなったファウアドの体を持ち上げようとしています。
もう一人、手助けするため男性が駆け寄りました。

市民兵たちはこの検問所を奪取しようとしましたが、いまだその企ては成功せず、負傷者も出てしまいました。
一人は重傷です。
市民兵たちはファウアドを病院に運び込もうとしています。

やっと病院に運び込んだときには、ファウアドはすでに死んでいました。

病院では負傷した人々を乗せた担架が階段を駆け上がり、次々と運び込まれてきます。
ひとりの男性が、息を引き取ったばかりの兄弟のために泣き続けていました。

「アラブの誇りは泥にまみれてしまった。」
一人の男性がそう叫び、アサド大統領を呪いました。
しばらくして銃声が響き渡り、人々が祈り始めました。

市民兵の遺体が自宅へと運ばれて行きます。
そこでは 待ち受けていた女性たちが泣き叫ぶ声が、夜の闇を鋭く切り裂きました。

「バシャール・アル・アサドは犬畜生にも劣る!」一人の女性が叫びました。

少なくとも4人の市民が、今日のこの戦闘で殺されました。

市民兵は訓練の行き届いた政府軍の兵士に、敵うはずもありません。
市民兵たちは訓練など受けてはいません。
肉体的にも劣っています。
それでも大砲や戦車を装備する政府軍に、立ち向かっていかなければなりません。
政府軍はさらに空軍による攻撃も、すぐにも始める予定です。

多くの市民兵が今ここで抵抗をやめるつもりはない、と語っています。
しかしあまりにも多くの犠牲者が出てしまいました。
多くの血が流されました。

彼らは40年間抑圧の下に生きてきました。
人々は心の底から、もうたくさんだと思っているのです。
彼らは自らの手で政権を選び、通りに出て自由に会話し合う日を夢見ています。
その日が来るまで、彼らは進んで命を捧げていくことでしょう。

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私は国連の安保理の決議を見ていて、切歯扼腕することが時々あります。
この度のシリアに 対する、安全保障理事会の制裁決議に関してもそうでした。
ロシアが拒否権を行使したのは、50億ドル(3800億円)を超える武器輸出の『得意先』を失いないたくないがためです。
中国の拒否権はもうおなじみです。
人々の権利を国権に優先させることは許さない、という『信念』に基づくものです。

こうした国連に日本は長年、アメリカに次いで世界第2位の巨額の資金供出を続けてきました。
それにより世界における発言権を確保する、という狙いがあったためですが、その狙いは実現できましたか?
IAEAの座長に日本で原発を推進してきた人物を据え、福島第一原発の調査を生ぬるいものにしてもらうのには成功したようですが.....
シリアが秘密警察国家であることは、世界情勢に少し詳しい人なら知っています。

もちろんアメリカの大義が世界の正義ではありませんが、『秘密警察国家』にはどんな言い訳も無い、と私は思っています。
その拷問は生爪をペンチで一枚一枚はがしていき、その傷口に電極を入れて電気を流し、徐々に電圧を上げていく、といった類いのものであり、絶対に許してはならないことが日常的に行われています。

私たち一人一人が事実を知り、いざとなったらきちんと自分の意見を言えるようにしておくことが大切だと思います。

しかし、このCBSの女性特派員の根性は見上げたものだ、と感心させられます。
目の前で市民軍の兵士が死んでいく、その場所にひるむ事なくとどまり、取材を続けているのですから。

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ほんとうの「今」を知りたくて、ニューヨークタイムズ、アメリカCNN、NBC、ガーディアン、ドイツ国際放送などのニュースを1日一本選んで翻訳・掲載しています。 趣味はゴルフ、絵を描くこと、クラシック音楽、Jazz、Rock&Pops、司馬遼太郎と山本周五郎と歴史書など。 @idonochawanという名前でツィートしてます。
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