必要な医療用品を確保できず!医師や看護師にゴミ袋の代わり雨合羽を着せて「殺人ウイルスと戦え?!」すでに医療崩壊ではないのか?
コロナ感染者急増の陰で、必要な医療行為を受けられなくなっている従来病の患者たち - 生命の危機も

BBCニュース 2020年4月18日
日本で新型コロナウイルスの新たな感染が多発する中、医療関係者は日本の医療システムが崩壊の危機に瀕していると警告しています。
新型コロナウイルスによる過重な負担が新たに生じたために、救急治療室では一部の深刻な病状の患者を治療することが不可能になってしまったと関係者が告白しました。
新型コロナウイルス症状のある患者を乗せた1台の救急車は、受け入れ先の病院にたどりつくまで実に80か所の病院から受け入れを拒否されました。
日本は当初、新型コロナウイルスの感染拡大を抑えこんでいるように見られていましたが、18日土曜日10,000人を超える感染患者が確認されました。
日本では現時点で200人以上の人々が新型コロナウイルスCovid-19で亡くなり、首都東京は現在最も感染拡大が多発する場所になっています。
.jpg)
東京都医師会の一般開業医のグループは医療システムにかかり続けている重圧を緩和しようと、新型コロナウイルスに感染している可能性のある患者の検査で受け入れ先となっている病院の支援に乗り出していると病院関係者が語りました。
「これは医療システムの崩壊を防ぐための取り組みなのです。」
ロイター通信の取材に対し、東京都医師会の田村副会長でがこう語りました。
「誰もができることをする必要があります。さもなければ、病院は機能しなくなってしまいます。」
▽ 批判が集中する安倍政権のウイルス対策
BBCワールド、アジア担当ディレクター、マイケル・ブリストウによる解説
これは日本社会に対する厳しい警告です。
2つの医師会が新型コロナウイルスの感染拡大により、日本の病院が他の疾患患者の深刻な緊急事態に対する治療能力を低下させていると警鐘を鳴らしました。
すでに日本国内の病院は患者の受け入れを制限するようになっていますが、新型コロナウイルスCovid-19に感染していると確認された症例数は他の国に比べて比較的低い状態のままです。
医師たちはウイルス感染防護のための装備が不足していることに不満を募らせていますが、この事態は日本が新型コロナウイルスに対し十分な準備をしてこなかったことを示唆しています。
1月時点で中国以外で日本は2番目に感染を記録した国であるという事実にもかかわらず、今日の事態を招いたのです。

一方、安倍晋三首相は経済に悪影響が及ぶ可能性を恐れ、新型コロナウイルスの感染が日本国内で確認された当初、最も効果的に拡大を抑え込むための移動などの制限を導入しなかった対応について批判されています。
安倍政権は厳しい措置が迅速に導入されることを望んだ東京都知事とも対立することになりました。
そして4月16日木曜日になってやっと、安倍首相は緊急事態を全国に拡大したのです。
日本政府はさらにドライブスルー形式のウイルス検査システムを導入し、PCR(ポリメラーゼ連鎖反応)検査の実施率の向上に向け動き出しました。
この数週間、日本は他の国よりもはるかに少ない件数のPCR検査しか実施しておらず、専門家はそのことが今になって感染経路不明の感染例が増え続けている事態につながったと考えています。
オックスフォード大学が公開した調査結果によると、3月、日本が実施したPCR(ポリメラーゼ連鎖反応)検査件数は韓国の実施件数のわずか16%だけでした。
韓国では大規模なPCR検査を実施したことにより感染拡大に一定の歯止めをかけることに成功しましたが、日本政府は広範囲に検査を行うことは『資源の浪費』であると語りました。

日本の場合ウイルス検査は国が直接行っているわけではなく、各自治体の保健所によって管理されています。
しかし一部の保健所には、大規模な検査を実施だきるだけの設備が整っていません。
しかし17日金曜に、安倍首相は日本政府が直接検査を行う体制に切り替え、検査範囲を広げていく考えだと語りました。
安倍首相は記者会見で「各地域の医師会の協力を得て、検査センターを設立するつもりである」と語りました。
「かかりつけの医師が検査が必要であると判断した場合、検査センターで検体を採取し、民間の検査会社に送られることになります。」
安倍首相はこう語り「これにより、保健所の負担が軽減される」とつけ加えました。
安倍首相のこの発言は、各地で感染拡大が深刻な状況に陥ったことを受け、緊急事態を日本全国に拡大すると発表した直後に行われました。
この措置により各地方自治体は人々に対し自宅に留まるように要請することができるようになりましたが、行政処分を行ったりすることはできず法的強制力もありません。
この宣言は5月6日まで有効です。

4月8日に一部の都府県で最初の緊急事態宣言が発効した後、他の多くの道府県の知事が感染事例が多発し医療機関が崩壊の危機に瀕しているとしてこの措置を全国に拡大するよう求めていました。
日本の2つの救急医療団体も、「緊急医療システムの崩壊をすでに実感している」という共同声明を発表しました。
大阪市長は防護服(PPE)の在庫が底をついたために市内の医療機関の医師や看護師がゴミ袋を使って防護服を作ることを余儀なくされており、代用品として雨合羽を寄付するよう呼びかける事態となっています。
+ - + - + - + - + - + - + - +
『大切な』日本経済を支えているのは一人一人の国民に他ならない、安倍政権においてはこの考えが完全に欠落しているのだと思います。
これまでを見る限りとても精緻とは言い難いその頭脳構造では、企業さえ守れば日本経済は大丈夫だと考えているのかもしれません。
本当に国民のことを、国民の命を大切に考えているなら、新型コロナウイルスが地球全体の問題になってから4か月も経って国民の手元に届くのが布マスク2枚だけというバカな話はないでしょう。
その一方で人類にとって第二次世界大戦以降最も深刻な戦いと言われる今回の危機において、まさに生命線である医療体制がどの国よりも早く崩壊する危険性がある、という現状はまさに失政の結果であると言わざるを得ません。
政府当局者は我が身に降りかかる災難を恐れ必要な対応を取ろうともせず、より深刻な危機を招いてしまった
一般市民が不安定な暮らしと深刻な経済的困難に苦しんでいことを、安倍首相は「理解できない」
自民党支持基盤の大企業には政府の手厚い保護、家族経営の小さな商店や零細企業、そして一般の人々への支援は貧弱
安倍首相は経済・オリンピック優先、健全で安心できる国民生活を守ることは二の次

ジュリアン・ライオール / ドイチェ・ヴェレ 2020年4月15日
国民の暮らしより日本経済とオリンピックを優先する安倍首相の政治姿勢に批判が集中しています。
日本国内で新型コロナウイルスへの感染が拡大する中、安倍政権の支持率は下がっています。
安倍政権の新型コロナウイルスに対する無能さを絵に描いたような対応に、日本国民の我慢の限界が近づいています。
新型コロナウイルスCOVID-19の感染症例数と死亡数の急増に加え、日本の保健当局は感染拡大規模がこれ以上大きくならないよう抑え込もうとしていますが、現実はますます厳しくなってきました。
共同通信が4月13日月曜日に実施した世論調査に回答した人々の80%以上が、安倍政権による4月7日の首都東京での緊急事態宣言は遅すぎたと回答しました。
安倍政権の全体的な支持率も5ポイント以上低下し、かろうじて40%代を維持しています。

さらに回答した人の82%という圧倒的多数が、政府による休業の勧告により極度の業績不振に陥った事業者に財政支援を行う必要があると回答しました。
安倍晋三首相はこれまで、事業者に対する財政支援策の実施に否定的な態度を取ってきました。
ウイルスとの闘いの最前線からは医療体制が崩壊の危機にあるという報告が相次ぎ、事態の深刻さに気づいた一般市民の怒りと恐怖がより一層掻き立てられています。
17日金曜日に報告された新たな感染例は554件で、全国で9,849人に達しました。
同日中に16人が新型コロナウイルスが原因で死亡し、死者の総数は207人になりました。
▽ 入院施設は満床、不足する医療用消耗品
NHKによると、緊急事態宣言が出されている東京、大阪、兵庫、福岡を含む日本の47都道府県のうち9都府県では、新型コロナウイルスに感染した患者のために用意されたすべての救急病院のベッドが満床になっています。
大阪市は14日火曜日、医療従事者が使う防護服が底を尽いたため防水機能を持った上着を病院に寄付するよう住民に要請しました。
こうした事態を引き起こしたのは新型コロナウイルスの感染が予想を超える速さで拡大したこと、そして安倍政権の対応が遅すぎたためであり、さらなる批判が集まることが必至の状況です。

大阪の松井市長は14日の記者会見で、多くの病院の医師や看護師が新型コロナウイルスの患者を治療する際に、ゴミ袋を着用せざるを得ない状況にあると語りました。
市は未使用のレインコートの寄付を住民に要請するとともに地元の製造業者にはレインコートの生産を強化するよう要請、さらに公正な市場価格で市に医療関連機器を販売するよう依頼しました。
「日本政府はこのような事態に自らがどのような行動をとる必要があるかについて、まるで真剣さに欠けていました。」
同志社大学経済学部の浜典子教授はこう語り、政府当局者が誤った対応を行った場合に我が身に降りかかる災難を恐れ本当に必要な対応を取ろうとしないまま、より深刻な危機を招いてしまったのです。
「国民は怒っています。」
浜典子教授はこう指摘し、一般市民が「傷ついている」ことを安倍首相は「理解していない」と付け加えました。
「市井の人々は不安定な暮らしを強いられ、深刻な経済的困難に苦しんでいます。」
「一般の市民たちは、自分たちの代わりに企業が、特に与党自民党の支持基盤を形成している企業が保護されていることもわかっています。」
浜典子教授はこう語りました。
「自民党の支持基盤である大企業が政府のサポートを受けている一方で、家族経営の小さな商店や零細企業、そして一般の人々への支援はとても十分とは言えません。」

▽ 安倍首相が最優先したのは東京2020オリンピックの開催
さらに安倍首相は、国際オリンピック委員会が今年の夏に予定されていた東京オリンピックとパラリンピックの開催は不可能だと結論を下すまで、緊急事態の宣言を遅らせたとして批判が集まっています。
「今日、日本では必要とされる指導力が発揮されていません。」
と元民主党国会議員で現在は早稲田大学教授の中林美恵子氏がこう語りました。
「安倍首相がリーダーシップを発揮していないことはもはや疑いようのない事実であり、今回の危機は安倍首相には何としても国民を守るという信念が欠如しているということを物語るものだと言わざるをえません。」
中林教授はさらに次のように指摘しました。
安倍首相はオリンピック観戦の数十万人の外国人観光者が非常に強い経済的な追い風をもたらすことを期待し、それによって自分の経済政策が高い評価を得られるようになるということに賭けていたため、安倍政権は東京オリンピック開催が危9ならないようにするため必死でした。
さらに東京2020は日本企業のイメージと評判を上げるためにも利用されるはずでした。
「オリンピックは安倍首相の「アベノミクス」政策を救済するための残された最後の手段でした。」
中林教授はこのように2012年の総選挙に向けて安倍氏が発表し、首相就任後に継続してきた野心的な経済活性化策であるアベノミクスについて言及しました。
「しかし実際には日本経済は彼らが予測したほどの成長は達成できませんでした。東京2020オリンピックは、首相を退任する前に安倍氏の経済政策が大成功であったと内外に宣伝できる程多くの観光客を日本にもたらすはずでした。」

しかし日本政府にとって、今後の展開はそれどころではなくなる可能性があります。
オリンピックの主催者側は4月14日火曜日に行った記者会見で、新型コロナウイルスのパンデミックが来年のこの時期までに衰えていなければ、追加の代替案はもう無いということを認めました。
もしそうなった場合には、東京2020オリンピックは完全に中止となるかもしれません。
人を思いやることができない安倍首相の傲慢ツイートに怒り心頭
安倍首相の新型コロナウイルス対策に募る不信、失望、怒り
裕福な政治家系に生まれた世襲議員が見るからに余裕のある暮らしを見せつけた動画を公開

山口真理 / AP通信 2020年4月14日
安倍首相の「自宅に留まろう」と呼びかけるツイートについて唯一言えることは、新型コロナウイルスの感染拡大がが収まるまで家でじっとしていなければならない大勢の人々に、まざまな形で模倣され揶揄され批判されることになったということだけです。
安倍首相の危機への対応には大勢の国民が不満を募らせており、今回再びそうした人々の神経を逆なですることになったようです。
安倍首相は米国のトランプ大統領と同様、新型コロナウイルスの感染拡大に対する対応が貧弱で、しかも常に後手に回り続けていると批判されています。
3月末まで安倍政権は東京オリンピックは7月に予定通り開催すべく順調に準備が進んでいると主張していましたが、現時点では2021年7月まで開催の延期が決定しています。
安倍首相は4月7日火曜日に新型コロナウイルス感染爆発のリスクが最も高いと思われる東京都および他の6つの府県で、1か月間の緊急事態を宣言しました。
政府は、これらの地域の人々(後に日本全域に範囲が拡大されました)に対し、自宅にとどまり外出を控えるよう要請しました。

しかし「自宅に留まる」というメッセージは、日本政府が求める人と人との間に一定以上の距離を置くという政策が国民の自発に待つものであり、生活資金を手に入れるため働かざるをえない労働者に対しどのような補償もないため、宅に留まることなどできないという多くの日本人を激怒させました。
Twitterに投稿された安倍首相の動画は、ギターの弾き語りをする人気歌手との分割画面で、退屈そうに自宅のソファに座っている私服姿の安倍首相を映し出しています。
安倍首相は本を眺め、犬を抱き抱え、カップで紅茶を飲み、リモコンでテレビチャンネルを操作しています。
「友達と会ったり飲み会を企画したりすることはできませんが、あなたの行動は確実に多くの命を救うことになります。」
動画にはこうメッセージが書き込まれています。
「みなさんも協力してください。」
しかし動画に映し出されているのは、裕福な政治家系に生まれた世襲議員であり、見るからに余裕のある暮らしを象徴するような環境の中にいる安倍首相の姿であり、多くの日本企業がスイッチを入れるのに時間がかかるため、窮屈なアパートに閉じこもって『自粛』を求められている家族や在宅勤務への転換が遅れている企業で働いているため未だに通勤せざるをえない人々の心には響きませんでした。
こうした人々の中には職を失ったり、収入が大幅に減少した人々も数多くいます。

日刊スポーツの第一面には安倍首相を批判する大きな見出しが掲げられました。
「国難なのに優雅なツイート 安倍首相は貴族か!!」
ツイッター上にはこうした安倍首相のツイートを嘲笑するかのように風刺・揶揄する内容の投稿が相次ぎました。
その中には裸の胸とおなかにマーカーで「stay home」と書き、中国の獅子舞の人形を脇に置くなど何種類かの小道具を似せて安倍首相と同じポーズをとって見せるものもありました。
あるコメンテーターはこう語りました。
「安倍首相は何様のつもりなのでしょうか?」
「こんなもので共感を得られるはずはありません。」
「安倍首相が思いやりに欠ける人間だということをこれほど見事に視覚的に表現する方法は他にありません。本当にがっかりさせられます。」
ホームレス、失業者、貧困など金銭的に追いつめられている人々を支援するための非営利支援グループを運営している聖学院大学の藤田孝典客員准教授はこうツイートしました。

安倍首相が4月1日に日本政府は日本の5千万世帯にそれぞれに昔ながらのガーゼマスクを2枚1組だけ配布すると発表しましたが、一部の人々エイプリルフールのジョークだと思ったのをはじめとして、国民の間では安倍首相に対する不信感が一気に高くなりました。
安倍氏は2012年12月に首相に再任されて以降、数々のスキャンダルをものともせず、日本で最も長い就任期間を誇る戦後の首相となりました。
各自治体の首長は安倍首相に対し、新型コロナウイルスのパンデミックとの闘いにおいてもっと積極的に取り組むよう促しています。
その先頭に立つのは東京都の小池百合子知事で、ニューヨーク州のアンドリュー・クオモ知事同様、毎日YouTubeの動画を更新しています。
しかし安倍首相と小池都知事の駆け引きは、今まさにパンデミックに襲われているトランプ大統領とクオモ州知事の間の火花を散らすようなやりとりと比較すると、どうということもありません。
スケール感も異なります。
大雑把に分類すれば小池都知事は安倍首相と同じナショナリストであり、保守的な政策スタンスを取っているという点において大差はありません。

ただしクオモ州知事同様、小池都知事の方が話していることが明確で要領を得ています。
彼女は事実から逃げようとせず、東京を守るという1点において使命感を持っています。
上智大学国際政治学部の中野晃一教授が次のように語りました。
現時点では「誰もが小池都知事の言うことの方が理にかなっていると思っているようです…一方の安倍首相は完全にずれていると思われています。」
4月13日月曜日に発表されたNHKの世論調査では、回答者の75%が安倍首相の非常事態宣言は遅すぎると批判しています。
安倍首相がオリンピック延期を発表した翌日、小池都知事は首都圏での感染急増に対し警戒を呼びかけました。
東京には日本の企業活動の約5分の1が集中し、日本人の約3分の1が居住する首都圏の中心を占めています。
4月12日日曜日の時点で、日本では114名が新型コロナウイルスに感染して死亡し、7,255名が感染を確認されています。
この数字には東京湾上で数週間隔離されたクルーズ船の感染者712名は含まれていません。
東京都だけでも合計2,068件の感染例があります。

間もなく7月の都知事選挙を迎える小池氏は、東京都の休業要請にナイトクラブ、パチンコパーラー、ゲームセンター、インターネットカフェを含めることを許可するように安倍政権に働きかけました。
これらの施設はすべてがウイルスの感染を拡大させる可能性の高いホットスポットと見なされています。
小池都知事は理髪店と美容院を休業させるという点で日本政府から譲歩を勝ち取ることはできませんでした。
「居酒屋」と呼ばれる日本式パブはこれまで真夜中過ぎまで営業してきましたが、午後8時までに閉店するよう求められているだけです。
安倍首相や政権の閣僚は日本経済が打撃を受ける危険性の方を重視しています。
このため企業の休業を嫌い、各都府県の知事に対し必要不可欠とは言えない事業の休業を求めるかどうかを決めるまで2週間待つよう求めました。
小池は4月11日土曜日から休業の措置を進め、最高で100万円の補償金を中小企業に支払うことを約束しました。
この期に及んで尚、各自治体に『様子を見るよう』指示する安倍政権の新型コロナウイルス『対策』
感染拡大がもはや制御不能に陥っていることを認めざるを得なくなった安倍政権
新型コロナウイルスから命を守る、日本ではそれは自己責任

ジャスティン・マッカリー / ガーディアン 2020年4月9日
小池百合子東京知事は、新型コロナウイルスの感染拡大を阻止するために業務の停止を求める業種を拡大したい意向を明らかにし、安倍首相との衝突が避けられない状況になってきました。
4月初旬、東京では新型コロナウイルスに感染した人の数が記録的な勢いで増加し、1,400万人の住民が自宅待機を求められる中、緊急事態宣言の具体的適用内容をめぐる小池都知事と安倍首相の間の見解の相違が急速にエスカレートしています。
安倍首相が今週緊急事態を宣言した直後、小池知事は「住民に自制と自宅待機を求めるだけでは十分ではない」と語りました。
「レストランやカラオケ店など、クラスターを引き起こす可能性の高い施設の使用も制限すべきです。」

小池知事は10日金曜日に、都の新型コロナウイルスとの戦いのため、業務停止が必要な業種と日常生活のために不可欠ではない業種の一覧を発表するとみられています。
東京都と日本政府は企業に対し比較的緩やかな制限しか課さないという方針をめぐって対立し、東京都民は他人と接触する機会を70~80%削減してほしいという安倍首相の依頼を実行するべく苦闘しています。
4月7日に宣言された緊急事態は、東京と他の6つの都府県の約5,600万人が対象となり、知事がレストランや重要でない商店に対し閉鎖を求めることを可能にしますが、国内のメディアは日本政府の当局者はウイルス対策として厳格な制限を課した場合に経済が深刻な不況に陥ることを恐れ、ためらっていると伝えました。
4月7日の時点で日本は4,257人の感染者と92人の死者を出し、中国、米国、ヨーロッパの一部で起きている広範囲な感染爆発には至っていませんが、最近に成って感染者が急増している東京では1,339件の感染例が報告され、他の主要都市も新型コロナウイルス対策に決定的な対策を打ち出そうとしない安倍首相に緊急宣言を要求しています。

国民一人一人は3つの『密』、すなわち密閉された空間、人々が密集する場所、密接な接触を回避するように求められていますが、安倍首相は中小企業は営業を続けるべきだと語り、レストランなどに対しては換気の改善などの『予防策』を講じるよう求めています。
日経アジア・レビューやその他のメディアによると、コロナウイルス対策を監督している西村経済再生担当大臣は、小池都知事や各都府県の知事に対し、人と人とが十分な距離を保って行動することが感染ペースの減少に貢献するかどうかを判断するため、2週間様子を見るよう伝えました。
一部のレストラン、バー、カフェ、ホステスクラブ、パチンコ店、カラオケ店は閉店しましたが、損失を被った業者に直接営業補償をすることは「非現実的だ」とする安倍首相の否定的態度を懸念し、まだ営業を続けている店舗もあります。
「安倍首相が目指す他の人と接触する機会を70%~80%近く削減する、とてもそこまではできないと思います。」
自分が働いている東京の中心部にある区役所の前を行き交う人々を眺めながら、古澤良彦さんがこう語りました。
「最一番大切なことは、仕事帰りに人々が飲み屋に行くのを止めることだと思います。」

宣言の後、東京都内の繁華街がある幾つかの通りはいつもと違って静かでしたが、在宅勤務を許すことを多くの企業が躊躇したため、通勤する人は混み合った電車に乗り込まなければならず、Covid-19の感染拡大を2週間後には減少に向かわせるという安倍首相の見通しには多くの人が疑問を抱いています。
東京中心部を周回する山手線の乗客数は、ここ数週間の平日の朝に約40%減少していますが、それでも政府の目標にはまだ十分達していません。
地下鉄の各路線は約30%の利用客数の減少を報告しています。
神戸大学病院の感染症専門医である岩田健太郎氏によれば、人と人との接触機会を減らすことは感染率を低下させるために不可欠であると広く考えられていますが、その成否は部分的には各企業が従業員を公共交通機関からできるだけ遠ざけることができるかどうかにかかっています。
「日本人は概して権威に従順であり規則に従った行動をとりますが、それは自分が働いている会社や組織が今後どのような対応を取るかにかかっています。今回の件については日本の各組織が伝統的な働き方を放棄して従業員に在宅勤務を奨励することができるかどうかが成否のカギになります。」
安倍首相は世界で3番目に大きな規模を持つ経済に影響が及ぶ事を恐れ、国内の各企業、とりわけ日本の国内総生産の約5分の1を生み出している東京都内の企業に圧力をかける事をためらっており、そのために緊急事態宣言が現実的に効果を発揮できていないという批判が起きています。

「安倍首相は自分の仕事は一部まだ生き残っているアベノミクスの残骸の救済に集中することだと考えているようです。」
上智大学で政治学を専攻する中野晃一教授がこう語りました。
「安倍首相は日本経済をさらに悪化させる恐れから緊急事態宣言の発令に消極的であり、新型コロナウイルス対策にはずっと及腰でした。しかしここに来て新型コロナウイルスの感染拡大がもはや制御不能に陥っていることを認めざるを得なくなったのです。 」
+ - + - + - + - + - + - + - +
事ここに至れば、安倍政権の新型コロナウイルス対策の主眼がどこにあるか見えてきたように感じます。
第一に守りたいのは日本経済の優位性であって、人命ではないという事です。
新型コロナウイルスの自覚症状があるだけでは、治療の前段の検査すらしてもらえないという現状は、『有事』における日本の医療態勢が非常に脆弱であるという現実を白日のもとにさらしました。
今や日本における新型コロナウイルス禍の最大の懸念は医療崩壊です。
そしてこの医療態勢の脆弱さこそは[アベ政治]7年間の決算事項のひとつです。
高額な米国製兵器、さらにはアメリカ大統領夫人の個人事業に国の予算を気前良くつぎ込む姿勢を見せる一方で、日本の医療態勢をいざという時に国民を守れない状態に追い込んだのです。
しかし、新型コロナウイルスに感染し命が危険にさらされても助けてもらえるかどうかわからないという医療態勢を導きだした[アベ政治]、その継続を許してきたのは私たち国民自身です。
このような政権の継続を許してきた以上、私たち日本国民はいざという時に命を守ってはもらえません。
苦しい生活の中からどれだけ税金を支払っても、いざとなったら自分の身は自分で守らなければならないのです。
大きな痛みを伴う実物教育になりました。
新型コロナウイルスはどこまで日本経済を破壊していくのか?
日本政府は感染を拡大させる可能性がある場所について、あまりにも狭い範囲に限定しすぎている
いくらマスクをしていても、人と人との距離が近過ぎれば予防効果はない

モトコ・リッチ、上野ひさ子、井上麻紀子 / ニューヨークタイムズ 2020年4月7日
現在の日本の総人口は1億2,700万人弱ですが、非常事態宣言は約5,610万人の人口を有する7つの都府県を対象としています。
東京だけでなく、神戸、大阪、横浜など他の大都市でも、市民と企業は宣言への具体的にどう対応するのか決める必要があります。
日本の保健衛生当局はこれまで、学校を閉鎖し、大規模なスポーツや文化イベントの中止を促し、カラオケ、バー、ナイトクラブなどの換気が不十分な密閉された混雑した場所を避けるよう人々に呼びかけることで、新型コロナウイルスの蔓延を抑制していると国民に安心感を与えてきました。
新型コロナウイルスの感染拡大を抑え込むことに一定程度成功したドイツや韓国などの国々とは対照的に、日本は広範囲なウイルス検査を実施してきませんでした。
先週まで公衆衛生当局は陽性反応を示した全員を入院させる措置は、症状の軽い患者まで大量に医療施設に送り込む結果につながり、医療システムを崩壊するリスクがあると主張していました。

その後日本政府はそのルールを変更し、安倍首相は東京とないのホテルに1万室、大阪を含む関西地域のホテルでは3,000室を軽症の患者用に確保したと述べました。
さらに最大800人まで感染患者が東京にあるオリンピック村に収容することも可能になりました。
東京都内と首都圏では感染症の集団感染が出現し始めています。
懇親会に出席した後に18人の参加者が感染した都内の大学病院や少なくとも146人が感染し16人が死亡した東京東部の別の病院など、病院に関係した集団発生がありました。
過去2週間、東京の小池百合子知事はどうしても必要な場合を除、すべての人に自宅に留まるよう依頼してきました。
小池知事は都民に在宅勤務をし、平日の夜は外出しないように要請を繰り返しています。
人気のナイトライフ・スポットやショッピング地区では、人影がまばらになっていますが、公共交通機関を使った通勤は相変わらず混雑しています。
国土交通省の調査によると、新型コロナウイルスの予防策として在宅勤務に切り替えたと回答したのは8人に1人強の割合に過ぎません。

4月7日火曜日の朝、緊急事態宣言が発効するその日、東京最大の利用客が行き来する新宿駅と渋谷駅では、マスクをつけた多勢の通勤客がホームを混雑させていました。
日本ではこれまで100人未満という比較的少ない数の死亡例しか報告されていないため、他者との接触をすべて避けるまでの行動は必要はないと考えている人々もいます。
エコノミスト・コーポレート・ネットワークのアジア北部担当ディレクターである大久保拓二氏は、もし満員電車が問題なら「日本にとってそれは悪夢そのものになる可能性があると私は思います。」と語った。
安倍首相は新型コロナウイルスが経済に与えるダメージに対応するため約110兆円の経済対策案をまとめましたが、大久保氏は今回の感染拡大がどこまで経済を損なうことになるか、その点が最も気がかりだと語りました。
大久保氏はデパートでの買い物やレストランでの食事の際、感染のリスクについてはほとんど考えなかったとつけ加えました。
一部の専門家は、日本政府が警告を出す際、感染を拡大させる可能性がある場所についてあまりにも狭い範囲に限定しすぎているという懸念を表明しています。
最新の感染例の多くは感染源を特定することができません。
そのため公衆衛生当局はこ感染の経緯を明らかにすることができずにいます。
.jpg)
さらに感染経路を確認できない感染例が増加しているため、医療専門家の間では日本国内の病院の能力がたちまち機能しなくなるという懸念が取りざたされています。
日本集中治療医学会によれば、日本には10万人あたりの集中治療室の数は5室しかありませんが、ドイツでは30室近く、イタリアでも12室近くあります。
「ほとんどの国にとって、新型コロナウイルスの感染拡大は 『どうやってかわすべきか?』という問題ではありません。」
香港大学の公衆衛生学部の福田圭司博士がこう語りました。
「それは『いつ起きるのか?』ということだけが問題なのです。それは日本にも全く当てはまります。」
また、日本人は公共の場ではほとんどの場合マスクを着用していますが、東京での最近の感染の急激な上昇は、フェイスマスクには完全な防御機能を持っていないことを示唆しています。
「ほとんどの人がマスクを着用しているような場所でも…」
ワシントン大学パンデミック対策・グローバルヘルス・セキュリティのメタセンターの共同責任者であるピーター・ラビノウィッツ博士がこう語りました。
「人と人との間隔が不十分な場合、マスクを装着しているだけでは十分ではないでしょう。」

日本国内の感染拡大の見通しが悪化したため、様々な分野で見直しが続いています。
電子機器大手の日立の広報部門のゼネラル・マネージャーである森田正孝氏は、3人の息子の世話を手伝いながら、自宅でSkypeを使った会議を行っていたと語りました。
彼は過去4か月間コロナウイルスとは関係ない病気で入院している父親の見舞いに行けなくなってしまったと語りました。
先週末息子の1人を連れて母親のもとを訪ねた森田さんは、恒例にしていた寿司屋での外食を断念することにしました。
先週森田さんは2時間ほど会社に行ってきましたが、緊急事態宣言が出された今はそれもやめざるを得ないと語りました。
《完》
https://www.nytimes.com/Japan Declared a Coronavirus Emergency. Is It Too Late?
+ - + - + - + - + - + - + - +
事ここに至れば、国会などの質疑で官僚が書いた作文を棒読みするだけで、自ら思考し、自ら決断する事ができない人間が首相を続ける事は、日本にとってこの上なく危険な状態になっています。
その最大の理由はやはり人間の命の尊さにきわめて鈍感、悪く言えば無関心な人間に大勢の命の危機の舵取りをさせるべきではない、ということではないでしょうか?