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星の金貨 東日本大震災や音楽、語学、ゴルフについて語るブログです。

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【 日本政府は、放射線の影響を過小評価〈前編〉】放射線は多くの人々から生きる意欲を奪った

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ドイチェ・ベレ(ドイツ国際放送) 2011年7月

福島原子力発電所の事故担当大臣は、冷却システムの稼働により一部の住民が家に帰ることができるようになる、と発表しました。
しかし、専門家は日本政府が放射線被ばくの影響を、過小評価していることを懸念しています。
専門家らは、放射線の影響は、政府が発表しているよりも悪化していると警告します。

日本は今後数十年にわたって、福島原子力災害の影響と戦うことになります。
1945年の広島と長崎の原爆投下による放射線被ばく後、何十年もの間この問題はほとんど表に現れる事はありませんでしたが、いまや多くの日本人が、放射線によって引き起こされる病気の発症を恐れています。


広島・原爆症患者

細野原子力問題担当大臣は朝から晩まで、制御不能に陥った福島第一原発への対応に忙殺されています。
彼はできる限りの対応を行っている事を強調、7月17日には次のような発表を行いました。
「原子炉の冷却システムの安定稼働が始り、東京電力が計画した安定化への手順が動き出した。」
「これにより、もし専門家が水素爆発の可能性はもう無い、という判断を下した段階で、政府は非難している人々の帰宅を許可する事になるだろう。」

20キロ圏の避難区域のうち、南部の放射能測定値は法定限度を下回っています。しかし、北側はかなり高い値が計測されています。
現在、日本政府は住民の帰宅は安全になったとして、避難区域の縮小を検討しています。

▽ 『嘘』と『過小報告』

医師であり放射線の専門家である肥田舜太郎氏は、政府の『嘘』と『過小報告』について警告、人間の健康への放射線の影響に関する十分な説明を行っていない、として政府を批判しています。
彼は避難区域と放射線の安全レベルに関するこうした政府の見解は、一般市民の認識を誤らせる事になる、と確信しています。
肥田氏はこう話します。
「放射線レベルよりも、人体に蓄積される放射性物質の問題の方が重要なのです。線量の人体に対する悪影響はそれ程ではありません。」
肥田舜太郎氏は日本における数少ない放射線の専門家であり、放射能汚染によって引き起こされる健康被害はきわめて深刻である、と強く警告し続けています。

一人の専門家として、さらに特筆すべきは広島に投下された原爆被爆者の生き残りの一人として、彼は放射線の影響を知っています。
第二次世界大戦の終わり頃、放射線被爆の問題に正面から取り組まかったために犯された過ちと同じことが、福島第一原発の事故の後、現在の政府によって繰り返されるのではないか、と肥田氏は懸念しているのです。
「第二次大戦後、アメリカ占領軍は、日本人が公然と原爆の被害について語る事を禁じました。」
しかし、20年後も、30年後も、そして40年後も、たくさんの人々のガンの発症・進行が続きました。
そして多くの人が知らない事ですが、放射線はがんを発症させるだけでなく、人々の生命力を奪ってしまう事で死に至らしめるのです。
「現代の医学ではまだ解明されていませんが、私たちは、放射線は多くの人々から生きる意欲を奪ってしまった、そう確信しています。」
〈つづく〉
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ついに、というか、果然、というか、福島県内の一部の避難準備区域の制限が解除されました。
と、同時に福島県内の6ヵ所から、あってはならないはずのプルトニウムが検出されました。

色々な記事を訳すうち、福島第一原発が世界で最も老朽化した原発のひとつだ、という事が解ってきました。
これまで翻訳した中でこんな記事もありました。
「老朽化していく過程で原子力発電所は、重大事故は起きていなくとも、すでに汚染を引き起こしているかもしれないのです。トリチウム(放射性三重水素)が、アメリカ国内の原子炉の四分の三から漏れていたことが判明しました。」- アメリカABCニュース 2011年6月30日
トリチウムがどういうものかは、ウィキペディアなどで解説されています。

放射能汚染に関する解明は、1945年に始まったばかりです。
すべてが解っている訳ではありません、否、解らない事の方が多い、といわれています。
8月に起きたアメリカのマグニチュード5.8の東海岸『大地震』では、ノースアンナ原子力発電所の2基の原子炉が緊急停止しました。
損傷等は何も無かったはずですが、『放射能漏れは無かった』とアメリカ政府が発表したのは、一ヶ月間にわたる調査を終えてからでした。

今日から2日間、ドイチェ・ベレ(ドイツ国際放送)の放射線の健康被害に関する記事を、前編後編に分けてご紹介します。
動画の方、ちょっとギャップを感じますがご勘弁ください。

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動画【12頭のジャイアント・パンダの子どもたちのデビュー】

アメリカNBCニュース 9月29日

この何とも愛らしいシーンをご覧になった方は、いつまでも見ていたいものだとお感じになる事でしょう。
この12頭の子どものパンダはすべて、今年になっての中国南西部のジャイアントパンダ繁殖センターで生まれ、一般に公開されました。
さてかわいらしさは置いておいて、この施設は、パンダの繁殖に重要な役割を果たしています。今すでに絶滅寸前の危機を迎えている動物は108種を数えます。
この施設は1987年に6頭の野生のパンダを救出した時から始まりました。

Visit msnbc.com for breaking news, world news, and news about the economy

【 3.11から半年、先の見えない生活を強いられている被災者の間で、不安と不満が渦巻く 】

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今日はご覧いただいている[星の金貨]の、各記事の見出しの訂正を行いました。
その時々のニュースを翻訳してきましたが、中には自分の感情のほとばしるままに、タイトルをつけてしまった場合もありました。
そのため後になって、自分でもその内容が解らなくなってしまい、参照するのにあちこち自分で探しまわらなければなら無いはめに。
反省の上、一部の見出しを内容に即したものに訂正しました。

ところで、今日ご紹介するニュースは少し前のアメリカCBSニュースのものですが、同社のホームページから削除されてしまいました。
アップする前に翻訳の正確性を期すため、原文をもう一度確認しようと思ってサイト内を探したところ「すでに削除されました」のコメント。
普通なら短くても半年は、そのまま掲載されているはずなのですが......
日本のどこかからクレームがあったのかもしれませんが、さて、どの部分が問題だったのでしょう?
しかし、鉢呂経済産業大臣の辞任はいったい何だったのでしょう?
私はあのとき、「死の町」を作った責任の追求もまともにやらず、国民の望まない踊りを踊る日本のマスコミの性根を見た思いがしました。

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【 日本は地震、津波から6ヶ月を迎える 】
[ 第二次世界大戦以来、見たこともない破壊の後で ]

アメリカCBSニュース/AP東京 2011年9月11日

災害によって荒廃した東北太平洋側の海岸沿い、その北から南まで、被災地の人々は9月11日・日曜日、生き残った人々は一斉に祈りを捧げました。
彼らの生活と日本のすべてを変えてしまった3月11日の巨大地震と巨大津波が彼らに襲いかかってから、半年の月日が流れました。

世界が3.11同時多発テロの10周年記念行事を行う中、日本の子供を亡くした親たちは色とりどりの短冊をつるし、僧侶は破壊された建物の前で読経しました。
そして福島第一原子力発電所の事故の惨禍を見て、立ち上がった数千人の人々が、原子力発電の廃止を求めて通りをデモ行進しました。

午後2時46分ちょうどに、彼らは手を止めて、一分間の黙とうをささげました。

マグニチュード9.0の地震は、第二次世界大戦以来、見たこともない破壊を日本にもたらしました。
続いて発生した津波は東北地方をのみこみ、市や町を完全に破壊しつくしました。
津波は福島第一原子力発電所にも襲いかかり、チェルノブイリ以来最悪の原発事故を引き起こしたのです

約2万人が死亡または行方不明になっています。 80万世帯以上の家屋が全壊、または半壊。災害は企業活動、道路やインフラを完全に麻痺させました。
日本赤十字社は40万の人々が住む場所を失ったと推定しています。

半年後、物理的には回復の兆候が見えてきました。

がれきの多くは片付けられ、または一か所に集められ巨大な山を成しています。
港湾都市である気仙沼市では、津波によって内陸にうち上げられた多数の船舶が撤去されました。
ほとんどの避難者は、高校の体育館などの避難所から出て、仮設住宅やアパートに引っ越しました

日本の自動車や電子機器メーカーの製造工程で重要な部品の不足につながった、サプライチェーンの問題はほぼ解決されました。工業生産も、ほぼ地震前のレベルまで回復しています。

しかし表面的にはそうでも、先の見えない生活を強いられている被災者の間で不安と、不満が渦巻いています。
彼らの苦痛はいやが上にも増し、政府の対応の遅さと指導力の欠如に不満は増大する一方です。

気仙沼の漁師小松さんは、アワビの養殖事業を再開したいと考えています。
しかし、彼は福島第一原子力発電所からの海への放射能漏出について心配し、せっかく育ててもアワビが販売でき るほど十分な安全性が確保できるのかどうか不安を感じています。
彼は政府や自治体が地元の漁師のために、適切な放射線の情報を提供していないと話します。
「一体全体政府は、我々が置かれている非常に厳しい状況と、漁業に対する人々の放射線への恐怖について、しっかり考えているのでしょうか?」と語る小松ですが、彼もまた家を津波で失っているのです。

別の住民である80歳の菅原さんは、津波で妹を失い、現在は仮設住宅に住んでいます。
彼は彼の家を建て直そうとしていますが、ずっと不安定な状態のままに置かれています。
「私の家族は裕福な訳ではないのです。私は行政がこの地区についてどうするつもりなのか、できるだけ早く決めてもらいたい、と思っています。」

彼はもうしばらく、待たなければならないでしょう。
日本経済新聞によれば、被害の大きかった宮城、岩手、福島県内の各自治体が、再建計画についてはまだ原案ができている程度です。
深刻な災害が発生した31の市町村のうち、再建計画が確定したのは4つの自治体にとどまっていると日経新聞は伝えます。
災害の規模が大きすぎる上、日本政府の対応の遅さと、各自治体内部での意見の相違が復興を遅らせる結果となっています。

福島原子力発電所の緊急労働者は、来年早々に原子炉を冷温停止に持ち込む目標を達成するために、苦労を重ねています。
「我々は、原子炉を制御下に置くまでには至っておらず、状況は依然として困難である。」
原子力安全保安院の森山報道官は東京で発表しました。

福島市では日曜日、市民数十人が、福島第一原子力発電所からの放射の危険がチェルノブイリには遥かに及ばない、とした政府支援の国際会議の合意に反発しました。
抗議をした人々は、子供にとってのリスクを過小評価しようとしている、と会議の主催者を非難しました。

また、東京や大阪など主要都市でデモを行った市民、数千人に上る反原発を訴える人々は、国に原子力発電の廃棄を訴えました。
抗議を行った人々は経済産業省の前で、『原子力発電?さようなら』と書いた横断幕を掲げました。

災害や原子力危機の政府の対応への批判は、菅元首相の辞任につながりました。
元財務大臣野田佳彦はこの5年間で6番目の新しい日本の首相になり、その地位を引き継ぎました。
首相は復旧作業をスピードアップするため、多額の資金を用意することを約束し、彼の政権に対する信頼を獲得しようと、宮城、岩手両県の訪問に、土曜日の多くの時間を費やしました。
しかし夜半に及んだこの旅の間、早くも政府を窮地に陥れる事件が起き、政権の影を薄くしてしまいました。
野田政権の新しい閣僚の一人、鉢呂経済産業大臣が福島第一原発周辺の市町村について『死の町』と表現したことが、『避難している人々の心情に対し配慮に欠ける』との非難を受け、自ら墓穴を掘る形で辞任に追い込まれたのです。
新しい政府に対して、土曜日の先週リリースされた共同通信の世論調査では62.8パーセントの支持率を獲得し、力強いスタートに見えました。
しかし鉢呂経済産業大臣の辞任は、野田の指導能力についての信頼の低下と新たな疑問を生む事となってしまいました。
このような政治的配慮の無さが明らかにしたことは、復興への道のりが長いものになるだろう、ということです。

「破壊規模の大きさと影響を受けた面積の広大さを考えると、日本の復興は長く、複雑な道のりをたどらざるを得ません。」
日本赤十字社の近衛総裁は、声明の中で述べています。
「復興のためには、最低でも5年はかかるでしょうが、心の傷を癒すためには、さらに遥かに長い時間を必要とするでしょう。」

【 私は子供たち全員からきっとよくなる、必ず治る、というメッセージを受け取りたいと願っています 】

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[エジプト・カイロの小児ガン病院 - ヒシャム・ショアイーブの願い]

シーメンス / オリバー・ウィルキンズ 2011年9月13日

「私の家族にはガンの経験があります。
私には姉がいましたが、10年前に亡くなりました。
13歳でした。
名前はメイ。
彼女がまだ3つの時に脳腫瘍が発見されました。
そして11歳になった時、治療のため腫瘍を取り除くために手術するべき時が来た、と判断されたのです。

しかし、手術後脳腫瘍が再発しました。
手術の際、小さなガン細胞を切除せずに見逃すというミスが犯されていたのです。
彼女はその後3カ月間入院し、それが彼女の人生の最後となりました。

彼女が精いっぱいできたことは、病院の廊下を歩くことでした。
病院のスタッフは誰も彼女に話しかけませんでした。
専門家、心理士も、ソーシャルワーカーも、彼女の相談にのってあげられる人間は誰もいなかったのです。

この気持ちをどう表現していいのかわかりませんが、ただ、やりきれない思いだけが残りました。

私は意気消沈していました。彼女を励ましたかったのですが、私自身落ち込んでしまっていて、どうすることもできませんでした。

私は彼女に希望を持たせることはできませんでした、私自身そんなものは感じていなかったからです。

私が初めてこの病院を訪れ、正面玄関を入った時、この病院が他の病院と違っていることに気がつきました。
太陽の光が患者に希望を与え、病院内には自然な光があふれていました。
私が病院に入って感じたのは、人々が完治して退院する希望を持っているということでした。

私は「時間を寄付する」という考え方が気に入りました、それなら自分にもできるからです。
病院が私に与えた役割は病院を訪れた人々に、ツアーガイドのように案内する仕事でした。
私は病院の設備とともに、この病院がどのように子供たちを世話しているかについて説明します。

一度中に入ると、目に入るのは床のカラフルな色使いです。
これらの色は実は子供たちの心が落ち着くよう、慎重に選ばれているのです。

ここでの子供たちへの世話はあらゆる面に及びます。
私が言いたいのは、この病院では物理的治療、先進医療技術に加え、外部のボランティアが子供たちの心をいたわっているということです。

私は子供たち全員からきっとよくなる、必ず治る、というメッセージを受け取りたいと願っています。
亡くなった姉をここに連れてくることができたらどんなにいいだろう、と考えるんです。
それができたら......」

※ カイロにあるこの小児がん病院は、ガンになった子供たちが最新の治療を、無料で受けられる施設です。
ヒシャム・ショアイーブのようなボランティアは、精神的援助を行うことによりその運営を支えています。


+++++++++++++++++++

今日この映像をご紹介しようと思ったのは、昨日アップしたアルジャジーラの報道で、「放射線障害の発症が疑われる」10歳の女の子の映像を、実際に見てしまったからです。

このビデオには病気になった子供たちにとって、心のケア、そして自分の将来に希望を持つことがどれほど大切か、というメッセージが込められていま す。
アルジャジーラのビデオに登場したのは一人だけでしたが、現在も、これからも、この日本に「悲劇の子供たち」が現れる可能性は、残念ながらゼロではなくなってしまいました。
考えたくはありませんが、その時こそ、今日ご紹介したビデオのような取り組みが必要になるでしょう。
子供たちが、自分たちの未来・将来に希望を失わないよう、手厚くケアする取り組みが。

この国の政財界に巣食う一部の醜い老人たちが、東京電力が行うべき賠償を「国民の税金を使ってやるべきだ」と主張しています。

とんでもない話だ、と思います。

「原子力発電所建設は国の政策だったのだから、」というのがその論拠ですが、 東京電力の福島第一原子力発電所の管理が、とんでもないずさんなものだったことは、ドイツ国際放送の記事( http://kobajun.biz/?p=920 )が伝えました。
次週ご紹介する予定のアメリカの記事では、米国原子力安全委員会ですら「東京電力の福島第一原発の管理には、多くの問題があった。」と語っていることが明 らかにされています。
利益は自分たちが独占する、不利益は国家国民に押しつける、これは理論でしょうか?!

私たちの税金は、汚染されてしまった子供たちの体と心を治療するために、多額の費用が必要になった時にまず使われるべきだと考えます。
ツイッターにはなぜか先の醜い老人たちのお先棒をかつぐように、子供たちを守りたいという人々を中傷したり、揶揄する書き込みが散見されます。
でも、気にすることはありません。単なる陰口の類です、こういうことをする人は現実社会にもいくらでもいます。
言っていることは理論でもなければ、議論でもなく、事実認識も歴史認識もきちんとできていない場合がほとんどです。
経済、経済という割には、きちんとした経済の勉強をしているのでしょうか?
自由主義経済を強く主張した経済学者のミルトン・フリードマンですら、子どもたちの将来に対する投資だけは別だと言っています。
この部分への社会投資だけは削ってはならない、と主張しているのです。
見たい事実だけを見て、話したい事実だけを話す。
そのような「陰口」にひるんではいられません。

なおビデオの主人公のヒシャム・ショアイーブ Hisham Shoaib の読み方には誤りがあるかもしれません、ご容赦ください。

【福島の事故後、変わるドイツと再生可能エネルギー〈後編〉】原子力発電はそれだけのリスクに明らかに見合わない

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動画【 複数の専門家が、福島の事故はチェルノブイリを上回ると指摘 】

ロイター John C.K. Daly / アラブ・ニュース(英語版)2011年9月9日

しかしもっと驚くべきは、国内で悲惨な原子力災害が発生したにもかかわらず、何ら決断らしい決断をせず、ひたすら模様眺めをしている日本という国についてです。

日本は世界をリードする技術を持つ一方、いまだに福島第一原子力発電所の事故に直面しています。
一方のベルリンは、この国の技術開発が自然災害の偶然によって左右されてよいものではない、と結論しました。
日本と同様にドイツは人口密度の高い状態にありますが、原子力事故とそれに付随する深刻なトラブルを見て、原子力発電はそれだけのリスクに明らかに見合わない、という結論を出しました。

大瓦解の方ではなく、機会を得た方の変化を見てみると、メルケル首相は以前は2036年の後半までに、ドイツにある原子力発電所の閉鎖を予定していました。
結果としてドイツは再生可能エネルギー開発競争において、優位な地位を得ることとなりました。
「真の工業化が最も早く達成される国家の一つとして、私たちは豊かな再生可能エネルギーに向け、大きな変革を成し遂げることが可能です。それにより私たちは大きな輸出ビジネスを作り上げ、新しい技術と雇用機会を手にすることになるでしょう。」と述べました。

一方、福島第一原子力発電所の事故の結果として、数兆ドル(100兆円以上)ではきかない損失を抱え、日本の原子力産業界は未だに事故処理に追われています。

しかし、いくつかの広範な問題の輪郭が明らかになってきました。
再生可能エネルギーへの転換によって、ドイツの成功だけがヨーロッパでは際立つことになります。
他のEU諸国の原子力発電計画の見直しについては、間違いなくより慎重になることでしょう。

しかしドイツの決定により、原子力産業界はエネルギー不足の問題を抱えるトルコ、リトアニア、ブルガリア、中国、インドなどの発展途上の国々での活動を活発化させる可能性があります。
温室効果ガスの排出を減らす手段として、原子炉の設計を見直すなどして、あらゆる手をつくし、活路を求めていくことでしょう。

エネルギー不足の国は、2~3年の間に原子力発電所を建設し、電力不足を解消するか、ドイツの変化がもたらす 再生可能エネルギーの開発を進めるのか、これから厳しい選択を迫られることになります。

多くは、ベルリンの努力によることになります。
どのような未来が目の前に広がることになるのか、それは誰にもわかりません。
そして世界的な原子力ロビーは、静かな夜の静寂を壊さないよう、行い正しくふるまうことなど、まずありえないのです。    

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記事の方は、いち早く再生可能エネルギーの開発に進路を切り替え、『機会を得た』ドイツが今後大きなビジネスチャンスを迎える一方、『大瓦解の方』原発にしがみつく日本の未来の危うさを指摘します。
動画の方は中東のテレビ局、アルジャジーラの「福島第一原発の結果放出された放射線量の合計は、チェルノブイリ事故の際に放出された放射線量をすでに超えてしまっている、という内容です。
アルジャジーラは一連の中東紛争の際、アメリカの利害に束縛されない報道内容で国際的に注目されましたが、
当然、福島第一原発事故の報道については、日本の利害に束縛されることはありません。
「中東だから」という理由で、報道の信憑性が低い、などという評価は当たらないでしょう。こちらは通信社ではなく自社の特派員の報告です。

リード部分を訳しましたが、本編の中に出てくるのが、またもや[Downplay]です。
「日本政府の調査チームは、放射線の危険性について事実よりも過小に国民に伝えています。」
となっており、また、福島県に『適用された』20mSv/年の値に対しては、世界中の専門家からそれ以下の値でも充分にガン発症などの危険がある、と指摘されていると伝えます。

しかし、日本の10歳の女の子に明らかな放射線障害が現れている、という報道内容は本当に痛ましい限りです。
「関節炎や下痢、倦怠感などの症状」とありますが、この子の将来を考えると言葉がありません。
いち早く住んでいた場所を引き払った、という事ですが、できるだけ早く症状が消失するよう祈るばかりです。

いつも書いている事ですが、もう一度いわせてください。
この国の子どもたちこそ、この国の未来です。
政財界人の中にいる一部の醜い老人たちが口にする「我が国の繁栄」から子どもたちを守るために、私たちは目を光らせ、声を上げていか無ければならない。
このビデオを見て改めてそう思いました。

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動画【 複数の専門家が、福島の事故はチェルノブイリを上回ると指摘 】
[福島第一原発の事故ではすでに、チェルノブイリ事故の際放出された放射線を上回る量の放射線が漏れだしている、と専門家が試算]

アルジャジーラ(英語版)2011年8月

3月の地震と津波により制御不能に陥っている福島第一原発からは、災害から5ヵ月たった今も、1日あたり少なくとも10億ベクレルの放射線が漏れ出しています。
複数の専門家は、漏れ出した放射線量の合計が、結果的には1986年にウクライナで発生したチェルノブイリ事故から放出された量を超えてしまっている、と指摘します。

これが事実であれば、世界の原子力事故災害史上、福島の事故は最悪である、ということになります。

アルジャジーラ特派員スティーブ・チャオが、東京からお伝えします。

【福島の事故後、変わるドイツと再生可能エネルギー〈前編〉】驚くべきは、国内で悲惨な原子力災害が発生したにもかかわらず、何ら決断らしい決断をせず、ひたすら模様眺めをしている日本という国

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[ 福島の事故後、変わるドイツと再生可能エネルギー〈前編〉]

ロイター John C.K. Daly / アラブ・ニュース(英語版)2011年9月9日

3月11日の巨大地震とそれに続く巨大津波によって、日本の福島第一原子力発電所が破壊された様子が大きく取り上げられ、世界中の原子力ムラの実態が少しずつ明らかになってきました。

原子力発電にかかわってきた国々は、現在の契約が一時停止されるか、もっと悪ければ、取りやめになった場合、何十億という金額を失う立場の原子力関連企業の、方針の継続を要求する容赦無い集中攻撃にさらされています。

ヨーロッパでは『ここ(福島第一原子力発電所)までの事故は起きるはずがない』という原子力産業側の強い主張にも関わらず、イタリアは原子炉の建設計画を中止、ドイツの連邦議会ではつい最近、国内の17の原子力発電所のすべてを閉鎖することを決議しました。
7か所の原子力発電所は直ちに閉鎖、残りは2022年までに廃棄されます。

▼ 他の選択肢とは?

年度初めからの変化の動きは、福島第一原子力発電所の崩壊によって加速、ドイツ・ライフライン協会(BDEW)が発表した声明では、1月以降、国の送電網に送り込まれた再生可能エネルギーによる発電電力は、初めて20パーセントを突破しました。
昨年、ドイツの再生可能エネルギーは総需要の18.3% を供給しています。
福島の事故の後、ドイツのメルケル首相は、彼女の政府の目標は、2022年までに再生可能エネルギー源からの電力供給を、総発電量の35パーセントまで高めることである、と述べています。
ドイツの総エネルギー消費量は、2010年レベルで毎時2,755億キロワットで安定していますが、2011年の上半期には風力発電、バイオマス、水力発電、太陽光発電、そして廃棄物焼却からのエネルギー供給量は、毎時573億キロワットまで上昇しました。

現在のドイツで最も重要な再生可能エネルギーである風力発電は、毎時207億キロワットに増加しました。
その他のエネルギー源ではバイオマスが5.6%、太陽光発電3.5%、水力発電はやや控えめの3.3%の貢献をしています。

ドイツの新エネルギー政策は、『遅くとも2020年 末までには再生可能エネルギーの割合を、国内総発電量の現在の倍の35パーセント以上にする』ことを明記した再生可能エネルギー法の改正によって、主に洋上ウィンド・ファーム( http://kobajun.biz/?p=817 をご参照絵ください)の整備を進めていくことを決めています。
これらの数字はまだまだ規模の小さいものであり、莫大な量の電力供給を約束はしませんが、簡潔な真実を表しています。

世界で最も先進的な国の一つは、1969年に初めて稼働し、国家の電力消費の23%を供給してきた原子力エネルギーの存在を見直し、無意味ではない選択 – 原子力発電の放棄を決定しました。

しかしもっと驚くべきは、国内で悲惨な原子力災害が発生したにもかかわらず、何ら決断らしい決断をせず、ひたすら模様眺めをしている日本という国についてです。(つづく)

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今日は組み合わせた結果とはいえ、ものすごく長くなってしまいました。
すみません。

記事の方はニュースソースがアラブニュースという事で、驚かれた方もいらっしゃるかもしれませんが、発信元はサウジアラビアです。
といっても、記事はロイター発なので、実際にはイギリスの通信社の特派員が書いています。記者の署名を見ても英語圏の名前です。
これまで、アメリカ、イギリス、ドイツといった先進国の記事をお送りしてきましたが、『世界がどう見ているか?』という意味では第三世界の『目』も無視できないでしょう。
産油国であるサウジアラビアが『脱輸入石油』のドイツについて、肯定的に伝えているのも面白いところです。

後半のビデオの解説が長くなってしまったため、記事は今日も前編・後編に分けさせていただきました。
出し惜しみをしている訳ではありませんよ。

でもビデオの農民の方の例にある、スマートグリッドを農業に組み合わせて経営の健全化を図っている点、日本の農業経営の参考にはならないでしょうか?
とにかく発電を人々の手元で行う事で、様々な可能性が生まれてくるようです。

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【 スマートグリッド・アイランドで穏やかに暮らす人々 】
シーメンス企業ビデオ

ザムセー・エネルギーアカデミー総裁ゼーレン・ヘルマンセン
「島、という事情から、他と切り離した開発が必要でした。そのことは、島で暮らす人々の考えに近い物でした。」

カイ・アレクサンダーソン(年金生活者)
「我が家の屋根に上がっているソーラーパネルは、このサムゼーでも初期のものです。すべては私がグリーンハウス(エコハウス)を建設した時から始まりました。
温水パイプが内蔵されています。屋根の上には温水タンクが設置されています。夏の間はシャワーのためのお湯を沸かす必要はありません。なぜって、太陽光は極めてパワフルだからです。
だからこんな独り言が出てきます - 私が家を建てたとき、知恵をつかさどる天使がソーラーシステムを与えてくれたのだ、とね。」
「私はもう若くありません、もうすぐ81歳になります。私はこの通りの先で生まれたんですよ。」

ザムセー・エネルギーアカデミー総裁ゼーレン・ヘルマンセン
「この島は長い間耕作されてきました。
人々は種をまき、そして作物を育て、木の枝を切り、何もかもここで行い、そして丘の上に葬られてきました。
そのため、この島の風景は文明が始まって以来の、人々の暮らしの蓄積でもあります。
風力発電開発について語るとき、誰もがそのことにかかわることが大切だと思っています。
開発に直接かかわるごく少数の人とだけ、物事を進めてはいけません。
なぜなら、近隣の人々にこう尋ねられるかもしれません、
「どうして私たちはタービンを眺めるだけで、自分のものにはならないのだ?」と。
だから私たちはこのように、農民たちと話し合いをしたのです。
『もしあなた方自身も風力発電設備が欲しいなら、風力タービン周辺の土地をいくらか借りる必要があります。そして近隣の人々を共同所有者に勧誘する必要があります。』
地方の人々の利便性を増すためには、それなりの時間がかかります。
私たちはどんな変化を望むのか、話し合わなければなりませんでした。
将来にどんなビジョンを持っているのか、何を担っていくことができるのか。」

ヨルゲン・トランベルク(農業)
「私の名前はヨルゲン・トランベルク、サムゼーの牧場で150頭の牛を飼っています。
私は農場の裏に風力タービンを持っています。そして洋上風力タービンを共同所有しています。
ドイツの本土には太陽電池設備を所有しています。
再生可能エネルギー・アイランド・プロジェクトに参加していますが、いまや農民としての常識のひとつになりました。
あまった藁は地域の暖房計画に売っています。そして、風力発電施設を設備できる土地も余っています。
風力タービンは、トラクターや自動車と同じように継続していくべき技術であり、電気を売るにしても買うにしても、全く問題なく農業と両立しています。
『前向きに考えよう』サムゼーでは、それはスローガンに終わることなく、成し遂げられています。
「技術はすでにそこにあります。
あとは行動するだけなのです。」

【 福島第一原発事故は、活気に満ちた街をゴーストタウンに追いやる〈後編〉 】

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▽ 政府への信頼の弱さ

公式の安全ガイドラインの度重なる変更、そして原子力事故への具体的対応策の作成に何ヶ月もかかった事は、政府に対する不信の念を深めました。
福島第一原発から250km離れた東京の放射線量は、政府の公式発表によれば、事故後毎時0.3マイクロシーベルト上昇しているだけで、充分に安全圏内にとどまっています。

しかし、こうした発表を信じる人はわずかです。
「私たちはこの6ヶ月間、子ども達を外で遊ばせていません。」
現在、避難地域にある4つの学校からの生徒も加わり、混雑している建物の中で運営されている、南相馬の放課後クラブの中川ゆか先生は話します。
「子ども達がどうやって遊んでいるか、様子を見てください。子ども達は手に持った人形を揺さぶり、地震が襲ってきたかのように『どどどどど』と叫ぶのです。あるいは津波にのまれて、溺れる真似をするのです。」
「それは子ども達が状況に対処していくための、方法のひとつです。なので私たちは、じっと見ているしかありません。」

▽ 原子力への問いかけ

1986年のチェルノブイリ以来最悪となった、日本の福島第一原発の3月11日大災害の規模は、IAEAにも多大の懸念を抱かせ、今年6月上旬に原子力の安全性に関する特別閣僚会議を開催させる事になりました。
IAEAの国連原子力監視機関の日本人事務局長天野之弥は、世界の30カ国にある440基の原子炉の安全を確保する事を目的とするため、福島の事故を教訓とするロードマップ作成を委嘱されています。

東京電力福島第一原発の事故と、イランの核兵器開発疑惑をきっかけにつくられた、世界の安全性に関する『行動計画』は来週、国連核監視機関の会合を主催します。
また、ウィーンで開催予定の国際原子力機関(IAEA)の理事クラスの会議は 、シリア・北朝鮮問題、そして中東域内での核兵器廃絶に向けた取り組みの最初のステップとなります。

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この記事が伝える震災後の福島の子どもたちの姿には、心が痛むものがあります。
だからこそ、私たち日本人はこの子どもたちを、どこまでも守っていかなければならないのだと思います。

どこかで一度書きましたが、この国の子どもたちが、この国の未来そのものなのです。
その子どもたちを傷つけたり、汚染する事が許されるはずがありません。

しかし、この国にいる一部の醜い老人たちは、傲岸不遜の態度を取りながら、声をあげる事のできない子どもたちの未来を台無しにする危険が伴う事業を、なおも続けようとしています。
きちんと議論をするかわりに、声を上げようとする人々を陥れ、子どもたちを守ろうとする親たちを孤立させようとしています。

幸いに今はこうしてインターネットが普及し、ツイッターやフェイスブックなどのツールを誰もが使えるようになって、私たちも声をあげる事ができるようになりました。
短期間の盛り上がりだけでは、おそらくは良い結果は得られないだろうと思っています。
ひとつひとつ事実と証拠を積み上げ、世界の共感と応援を得ながら、私たちが望む結果が得られるまで取り組みを続けたいものです。
この『星の金貨』がそのために、本当にささやかでも貢献ができたら、そう願っています。

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【9月26日公開されたワシントン記念塔の中のパニック】

アメリカNBCニュース 9月26日

ブライアン・ウィリアムズ :

今日、驚くべき映像が公開されました。
この映像はわが国のもっともよく目にする代表的な施設の中で、何が起きたのかを伝えています。8月に深刻な大地震がワシントン記念塔を襲いましたが、それ以来同施設は一般公開されていません。
監視カメラは最上階の天井に設置されています。この場所は地上500フィー ト(約150メー トル)の場所にあり、画面の左下に女性警備員の姿が映っています。
地震が起きた瞬間、観光客の誰もが揺れを感じている様子が見てとれます。

もしあなたがこの場所にいたら、最初の2秒間は何が起きたのか理解できなかったでしょう。
ここにいる観光客の人々も、最初はテロによる攻撃の可能性を考えました。
天井の一部が崩落している様子がわかります。埃が舞い上がり、観光客はひとまとまりになって階段を降りていきます。数人は子供たちを抱え上げています。少なくとも警備員はその場所にとどまり、最上階から全員が避難するのを誘導しています。
以上が今日公表されたビデオの内容です。
今夜、記念塔の下にいるトム・コステロに解説してもらいましょう。
この映像を見る限り当局者が言うように、記念塔が建築物としては全く問題ないとは思えないのですが。
明日になれば何かわかりますか?

レポーター:たぶんその通りになると思います。私は画像に映っていた警備員に話を聞くことができました。彼女はテロ攻撃を受けたと思ったようです。
この場所はマグニチュード5.8の地震の震源から80マイル(約130キロ)ほど南にあります。
記念塔は確かに損害を受けています、明らかになったのは内部の亀裂と外側の先端部分近くの損傷です。幸いなことに、その時中にいた観光客で崩落する石片などによりけがをした人はいませんでした。
明日から5日間、技術者による調査グループが、建物全体について詳細な点検を行うことになっています。グループはすでに先端部分の亀裂を確認していますが、大雨に備えた補修工事が必要です。エレベーターも損傷を受けました。
点検作業は10月半ばまで続く予定です。管理委員会が近々、再開などの今後のスケジュールを公表する予定です。
ちょうど1年前、この記念塔は125周年の記念式典を行いました。
「この記念塔を建設した人々は、自分たちが何をすべきかを ちゃんと理解していました。」
今日、記念塔の責任者はこう語りました。

ブライアン・ウィリアムズ :
驚くべきことですね。
500フィートもの高さがあり、左右に揺さぶられただけでなく、上下の縦揺れに見舞われてなお、リンカーンの時代に建設された記念塔はそこに残ったのですから。

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[ 福島第一原発の事故が、ひとびとの大切な街を滅ぼしていく ]【 福島第一原発事故は、活気に満ちた街をゴーストタウンに追いやる〈前編〉 】

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「南相馬の悲劇は続いている!」

このニュースには動画の添付は無いため、今日は9月24日ご紹介した巨大宇宙ゴミがどうなったのかをお伝えする動画を後半でご紹介します。
ただ、この記事もボリュームがあるため、南相馬の今について伝えるメインの記事を、〈前編・後編〉の2回に分けてお送りします。

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【 福島第一原発事故は、活気に満ちた街をゴーストタウンに追いやる〈前編〉 】

ロイター電 / ドイチェ・ベレ(ドイツ国際放送) 2011年9月13日

福島第一原発の事故により立入禁止となった区域と安全とみなされている区域との間に引かれた線が、この海沿いの街を二分しています。
しかし今、『安全』地帯とされている地区も、ゴーストタウンに非常に似た状況となり始めています。

東京電力福島第一原発のメルトダウンの引き金となった、マグニチュード9.0の地震と街を壊滅させた津波が襲ってから半年、原発から車でちょうど30分の距離にある南相馬市は今、生き残りをかけた苦しい戦いを強いられています。
メルトダウン後直ちに、政府は立ち入り禁止区域を設定しましたが、これには南相馬市の一部も含まれました。
当局は20~30km圏内に住む子ども達と高齢者に退去を勧告、しばらくして、残る人々にはいつでも避難できるよう勧告しました。

7万人の市民の半分はすでに南相馬を退去しており、その中には医師、看護師、教師、市の基本的なサービスを行うために必要な職員が含まれています。このため、行政への不信がより一層進み、態勢が手薄なままの取り組みにより、市民の日常生活さえもが脅かされています。

及川友好氏、51歳、南相馬市立病院の副医院長は、福島県で生まれました。
福島県で学位を取得し医師になった彼は、生まれ育ったこの地に『骨を埋める』事を望んでいます。
しかし、すべての人がそうあろうとしている訳ではありません。
近隣の市町村への脱出が続き、さらには日本の国土の汚染エリアがじわじわと広がり続け、居残る人々もこの場所にしがみつく事の難しさを感じています。(続く)

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本日の動画【 巨大宇宙ゴミはどこへ?! 】

アメリカNBCニュース 9月25日

ややヒステリックにならざるを得なかった数日間が終わり、ほっと一息、と言ったところでしょうか。
引退した重さ6トンのNASAの衛星は、今日、地球に突入し、落下しました。
どうやら衛星は誰の頭も直撃しなかったようです。
NBCのリー・コーワンがお伝えします。

レポーター:気象学者によれば、突入してきた衛星を追跡・急激な落下を防いだ上昇気流が英雄だったそうです。

NASAの宇宙ゴミ専門家「それは本当に、かつては地球観測プログラムのスターだったのです。」

レポーター:しかし、昨晩、地球をほぼ8万回周回した後、どこか遥か遠くの北太平洋上、NASAの衛星は、宇宙ゴミとして海面に落下しました。

女性「それ、本当にスクールバス程の大きさだがあるの? 」
「それがあるんです。」

レポーター:サンディエゴの上空、人々が目撃したオレンジ色と白の明滅する点こそが、そのスクール・バス級衛星だったのです。そして最後には瞬く事すらできずに最後を迎え、忠実なしもべとしての働きを終えました。
実際には衛星はバラバラに分解し、地球に落下しました。
平均すれば、宇宙からは平均して1日一個の落下物があります。大きいものもあれば、小さいものもありますが、どちらにしても迷惑な話です。

当時のニュース番組「スカイラブは今日、地球に落下しました。私たちの知る限り、破片は誰にも当たっていません。」

スカイラブが1979年にオーストラリアの羊の牧場に落下した事があります。
この事故はジョン・ベルーシが、お得意のジョークを披露して決着しました。

ジョン・ベルーシ「ジョンだよ、ニューヨークのここんとこにいる訳さ。スカイラブなんか怖くないぞー、ちっとも。」

レポーター:宇宙ゴミが人々を直撃しない、という訳ではありません。
1977年にはオクラホマで、こちらの女性が散歩中にそんな目にあっています。

「私は最初、それが流れ星の破片か何かだと思ったわ。それはつまり、放射性物質か何か、わかる?」

レポーター:しかし、彼女は衛星の破片を所有する唯一の人物です。

1962年、20ポンドの重さのスプートニク衛星の破片が、ブスブスくすぶりながら、ウィスコンシンの通りのど真ん中に落下した事がありますが、誰もケガをした人はいませんでした。
あらかじめ「空から何かが落ちてくる!」
という警告があったので、臆病な人たちは規則を守って、ちゃんと通りの右側を歩いていたのでしょう。
しかしまあ、そうたびたび起きる事ではありません。

リーコーワン、NBCニュース

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『特に子ども達にとって、福島はもはや安全ではない – 国際社会の多くの専門家たちが主張』

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【 日本の放射能ジレンマ : 去るべきか、恐怖の中で暮し続けるのか? 】

米国CBSニュース/ルーシー・クラフト 2011年6月

この10年間、村上あきこさんは福島市の緑豊かな郊外で、花々を育て、四人の息子を育てる生活を送ってきました。
しかし今や彼女はここに住み続けて、はたして安全なのかどうか疑問に思っています。
CBSニュースレポーターのルーシー・クラフトが、彼女の家に放射線を測定するガイガーカウンターを持ち込みました。

この家は彼女と夫が12歳から21歳までの子ども達のために新築したのですが、ホットスポットとして知られる、高濃度の放射線を発するポイントに囲まれています。
「私は常に子ども達の事が心配です。」と彼女は語りました。
「私はいつも、ここに残るべきか、それともここを出た方がいいのか、その事ばかりを考えています。」

政府は年間被爆利用の制限を、福島県内に限り20ミリシーベルトまで緩めています。
それはマンモグラフィー検査(乳ガン検査)を、50回受けるのと同じ量の被爆をすることになります。
福島市は放射能を拡散している福島第一原発から40マイルの距離にありますが、日本政府はこれ以上の危険はもう無い、と住民に伝えています。

しかし多くの国際社会の専門家たち、さらには菅首相(当時)個人の原子力問題の顧問も反論します。
特に子どもたちとっては - 福島がもはや安全ではない、と彼らは主張しています。

低線量放射線の長期的な影響が不明であるにもかかわらず、 政府が安全限界を緩めた後、住民たちは抗議するために東京を訪れました。

不確実性は、特に学校の生徒たちに影響を与えています。
渡利中学校では、常にスポーツと学業成績のために際立っていました。
しかし、今ではもうひとつの好ましくない特徴を持っています - 福島市で最も汚染された学校のひとつ、というものです。
放射線の脅威はしっかりと窓を閉め切った校舎の中に、子ども達を閉じ込めてきました。
女の子は剣道の練習を通して汗をかいています。
一方、屋外でするべき競技も、今は室内で行われています。
サッカーのチームは陸上競技部と学校の体育館の四分の一ずつを使い、窮屈な思いをしながら練習項目を絞らざるを得ません。

「私の仕事はこの学校の子供たちを見守り、子ども達が成長する事を支援することです。」と斎藤校長は語りました。
「しかし、こんな条件の下で、私は自分の仕事をちゃんと行うことなどできません。今私にできることなど何もないということに、私は怒りとフラストレーションを感じるのです。」

政府は何とか対策をとろうとはしています。
セシウムを含んだ表面の土が学校の校庭から削り取られています。しかし、人口30万の都市で、単純に考えてもそれらすべてを取り除くことは不可能です。
そのために、親たちは子どもを連れて街を出て行く事で、無言の意思表示をしています。

こどものいえ・そらまめでは、数人の子どもたちが取り残されています。
ほかの子供たちのほとんどは、両親と一緒に街から出て行きました。
創設者の門馬貞子さんは、この施設の運営を続けると心に誓っていると、私に話してくれました。
しかし、彼女はもはや家賃を支払うことができなくなっています。

「世界中の人々が、こう思ってるに違いありません。『いったい全体、日本のどこが間違っているのだろう?どこに危機意識があるというのだろう?』と。」
そう彼女は語ります。
「なぜ私たちの政府は、私たちを守ってはくれないのでしょう?」

そうするうち、村上あきこさんは最悪のシナリオを考えているうちに、不眠症に陥ってしまいました。
「私の最大の心配は、私の子供の健康です。」と彼女は言いました。
「10年後、20年後、子どもたちの健康にどんな問題が起きるか、心配でなりません。ガンになってしまうかもしれませんし、私が知らないような病気になってしまうかもしれません。もしそうなってしまえば、責任は私にあります。」

恐怖から逃れるためには、村上さんの家族も街を出て行く以外、選択肢は無くなろうとしています。


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この記事を読んでつくづく思うのは、日本の報道の良心についててです。

日本の大新聞は一軒一軒の一般世帯が毎月の購読料金を支払って新聞購読をする事により、「大部数」が実現しています。
新聞社はその部数を根拠に、紙面掲載広告を集めてきて収益にしています。
「新聞購読料と広告掲載料は、新聞社経営の両輪」などと言われる所以です。
日本の『公共放送』NHKが、広く国民全体から受信料を徴収し、経営資源としている事は今さら確認するまでもありません。

太平洋戦争が始まる前、日本海軍ですら『成算は無い』として開戦に反対だったものを、国民を煽って開戦に至らしめる原因のひとつを作ったのが当時の日本の新聞社でした。
加えて、戦争中は『大本営発表』というウソを右から左に流し続け、結局は原爆投下、ソ連の参戦、というところまで日本を引きずっていき、日本の敗戦をよりいっそう悲惨なものにした責任の一端も担いました。

あのとき、日本の本当の状況を国民に伝えていれば、国民は早期に戦争を終わらせる事を望んだでしょう。
アメリカのルーズベルト大統領がスターリンに、ドイツ降伏後のソ連軍を東に旋回させて日本に開戦するよう迫ったとき、最初のうちスターリンは首を縦に振らなかったと史書には記されています。
また、ルーズベルトの後を継いだトルーマンは、硫黄島の攻防戦におけるアメリカ軍の損害の凄まじさを見て戦慄、日本への原爆投下を決心した、と記されています。
敗戦・止戦が早まっていれば、沖縄戦、満州国移民(日本人)の虐殺、シベリア抑留、北方領土、そして原爆、これら諸々の問題は起きなかったもしれません。

そして現代、この稿のタイトルにした、アメリカCBS放送のこのたった一行の事実を、大新聞社も、大放送局も、日本の人々に伝えてはいません。
Many international experts claim that Fukushima is no longer safe - particularly for children.
「東京電力福島第一原子力発電所の事故に関する、日本の新聞社と放送局の報道」について、私たち日本人は、記録と記憶に刻み込んでいかなければなりません。

【 アメリカ司法省の無法な支出 】

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[ 会議で出される軽食の値段はあまりに法外 ]

アメリカNBCニュース 9月21日

今夜の最後は、長年にわたり政府関係者がトイレの便座から灰皿に至るまで、馬鹿げたお金の使い方をしているおかげで、納税者は怒り心頭に発する、という話題です。
今回は食べ物の宅配に関する問題です。
食べ物は、司法省の会議で度々提供されています。

そのために支払われた金額を聞くと、この不況下それだけのお金があれば、家族に何を買ってあげられるだろうか?と、疑問を持たざるを得ないでしょう。
NBCのピート・ウィリアムズがお伝えします。

レポーター:バージニア州最高のパン屋さんは、彼らのブラン・マフィンを特に誇りにしています。

「私たちが毎日ご提供する、出来立ての手作り小麦のブラン・マフィンは、1個2ドル20セント(170円)でご提供しています。」

レポーター:しかし、司法省はマフィン1個に16ドル(1,250円)以上、チョコブラウニー1個に10ドル(780円)支払っていたのです。
司法省が独自に組織した監察部門の責任者によれば、これは最も無駄で法外な出費の例だと言う事です。
2007年にコロラド州デンバーで開催された司法省の地方会議では缶コーラ1本に5ドル50セント(430円)が支払われました。
サンフランシスコで2008年に開催された会議では、クラッカーとポップコーン、そしてキャンディー・バーで構成された軽食1人分につき32ドルが支払われています。
同じ会議でコーヒーのために費やした金額は1オンスについて1ドル、カリフォルニア・ワイン『ピノ・ノワール』のこの25ドルのボトルと同じ価格になります。

チャック・グラスリー上院議員「例えば、あなた自身が家族のために支払いをするとしましょう。あなたは1個16ドルするマフィンを買いますか?私たちは連邦政府のファミリーがそんなお金の使い方をするのを許してはいけません。」

レポーター:この報告書は、4年前に司法省がミートボール1個につき5ドル(390円)を支払っていた事が判明したニュースの続報です。
会議を設営した担当者は、ホテルの会議室を無料で使用するため、その分食べ物の代金を多めに支払ったと話していますが、報告書は会議室を安く使うために食事代が高くなったという書類を見つける事はできなかった、としています。
司法省は浪費を認める事はできないとし、会議の設営に関する規則を厳格に運用し、その結果今年度は費用が減少した、と発表しました。
納税者がコーヒー一杯につき8ドル(625円)の費用を支払わされた後にやっと、司法省は新しいルールがお湯の中でズブズブにされない事を期待することになりました。

ピート・ウィリアムズ、NBCニュース、ワシントン。

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3.11がきっかけで始まったこの【星の金貨】も、ご覧になり、お読みいただく皆さんがいてくださるおかげで、気がつけばとっくに半年が過ぎていました。
始めは原稿すべてを自分で書いていましたが、いつの頃からか海外のニュースを1日1本ずつ翻訳するコーナーに変身し、自分も何だかその方が、やる気が出てきたような気がします。
ただ、さすがに毎日となると、体調やその日の出来事によってはニュース一本翻訳する事を、きつく感じる時があります。

このアメリカNBCのナイトリー・ニュースは、風呂に入りながらiPodで聞くのが日課のようになっています。
実はこの番組のオープニング・テーマ、あの「スター・ウォーズ」「スーパーマン」「インディー・ジョーンズ」のテーマを作曲したジョン・ウィリアムズの作曲。
根が単純な私は、「あーあ」という状況でもこのテーマ曲を聴くと、「今日もやるか!」と思ってしまうのですから、不思議なもの。

ただ、日常生活でも何かというとこのテーマ曲が、頭の中で鳴り響くのにはちょっと閉口しています。

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【 この週末、あなたの頭上に迫る巨大な影 】

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私が小学生の頃、たいへん古い話で恐縮なのですが、昭和40年代、という事になります。
頃はアメリカ・ソ連の宇宙開発競争のまっただ中。
1969年、アメリカがついにアポロ11号で月面着陸を成し遂げた時の興奮は、未だに忘れる事ができません。
そのとき切手を集めていた私は、1969年9月9日発行額面10セントの『アポロ11号月面着陸』記念切手を、こづかいをやりくりして買った覚えがあります。

なにせそのとき、固定相場制だった1ドルは360円!この切手も1枚100円前後で購入したはずです。
その切手も今やアメリカの専門カタログの評価額は25セント、1ドル80円としても20円の評価額。
子どもの頃の宇宙の夢と興奮も、ずいぶんと値が下がってしまいました。

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[ あなた、星を眺めるタイプの方ですか?]

アメリカNBCニュース 9月20日

1979年、宇宙開発初期の宇宙ステーション・スカイラブは使命を終え、鉄くずとなりましたが、もうすぐこの地上めがけ大気圏に再突入してくるかもしれない、とここニューヨークの地方テレビ局が視聴者に向け警告しました。
家程の大きさがある衛星は11時に、我々めがけ突入してきます。
私たちNBCも今夜、同じ警告を皆さんに行います。
鉄くずとなってしまった宇宙衛星の中でも、最大の大きさの宇宙ゴミが、ほんとうに、我々をめがけて突っ込んでくるのです。
今夜はNBCのトム・コステロにリポートしてもらいましょう。

レポーター:NASAの評判はその精度の高さにより作り上げられていますが、いつ、どこに、6トンもある衛星が衝突するか、そこまで正確ではありません。
米航空宇宙局(NASA)は、それを金曜日(日本時間9月24日午前零時)、 または木曜日(日本時間9月23日午前零時)または土曜日(日本時間9月25日午前零時)と予測しています。

「正常に動作していない衛星の動きを予測する事は困難です。それは私達が制御できない方法で、ぐるぐる回っているのです。」

レポーター:この衛星は大気の状態と気候変動を調査していました。
エンジニアは、再突入の際、衛星が数百個の断片に分解してしまう事を期待しています。そうすれば4分の1の破片だけが地上に到達します。
NASAは衛星の燃え残った破片が、かなりの確率で北緯57度ニューファンドランド付近と南緯57度のアルゼンチンの間に落ちると確信しています。それは南極に住むわずか1,000人ほどだけが、絶対に安全な場所にいることを意味します。

あなたが破片の直撃を受ける確率は?

米航空宇宙局(NASA)の計算によれば、地球上には70億の人々が暮らしていますが、あなたが直撃される確率は21兆分の1になります。
比較してみましょう、あなたが雷に打たれる確率は100万分の1です。

これまで地球に落下した宇宙ゴミの中、最大のものは1979年に落下しました。
スカイラブの落下が今日だったすると、我々の知る限り、破片の直撃を受けた人はいませんでした。

レポーター:NASAは今日、地球を周回している宇宙ゴミの数は22,000個にのぼる、という計算結果を公表しました。
この事が引き起こす問題は、一個の宇宙ゴミが別の宇宙ゴミに衝突する事により、ゴミの数が際限もなく増え続けていく事です。

記者:これまでのところ宇宙ゴミの直撃によって負傷した人は誰もいません。
米航空宇宙局(NASA)は再突入は金曜日、または土曜日にしてもらいたいものだ、と話しています。

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このサイトについて
ほんとうの「今」を知りたくて、ニューヨークタイムズ、アメリカCNN、NBC、ガーディアン、ドイツ国際放送などのニュースを1日一本選んで翻訳・掲載しています。 趣味はゴルフ、絵を描くこと、クラシック音楽、Jazz、Rock&Pops、司馬遼太郎と山本周五郎と歴史書など。 @idonochawanという名前でツィートしてます。
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