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星の金貨 東日本大震災や音楽、語学、ゴルフについて語るブログです。

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【 原子炉の地震リスクは、当初考えられていたよりも深刻である 】〈第3回〉

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所要時間 約 9分

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『どれだけの対応をとれば安全が証明できるのか、それだけはわかない』

3.11の大地震と巨大津波、9月に襲った台風は、この日本という国のある側面を明らかにした、と思っています。

それは効率や利便性という点では優れているが、基本的生存、という部分ではきわめて脆いのではないか?ということです。

福島第一原子力発電所の事故は、国民の意見を二分しました。
脱原発を訴える人々の基本にあるのは「基本的生存権」。

そして推進派の人々が、何かというと持ち出すのが「経済効率」です。
原子力発電は石油のような化石エネルギーを輸入する必要がないため、日本のような資源の無い国にとって「効率的」エネルギー源である、というのが その主張です。

でもそれだけです。

福島第一原子力発電所の事故は、それこそ日本が長い時間をかけて世界の市場の中で育ててきた、主に口に入る日本製品に対する「品質」と「安全性」の高さを一朝にして失わせました。
こうした価値は抽象的概念ではなく、会計学上「かんばん」として、金銭的価値が認められ、具体的金額も積算可能です。
今回、福島第一原子力発電所の事故で失った『日本品質』の金銭的価値は、膨大な金額に昇るはずです。

農業生産物、漁業資源などに対する汚染が広がったことも、観光地に海外からの観光客が来なくなったことも、すべて経済的損失を生じているはずであり、その金額もまた膨大な額に上るはずです。

そして、日本各地にたまり始めた『放射能汚染焼却灰』と福島第一原発にたまり続ける大量の汚染水。
どこにも持って行きようがなく、海外の専門業者に処分を依頼すれば、これもまた莫大な費用を必要とします。
しかも、その場所にある、というだけで近隣の人々の健康に脅威を与え続けます。

経済の根本主体である人間の生命・生存を脅かしても、経済効率を優先させるべき。
ただし、いったん事故が起きれば効率どころか莫大な損失を出し、子ども達の将来も台無しにする可能性があるが、それは考慮しない。

経済学史上最大の愚論のひとつだと思うのですが、いかがでしょうか?

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【 原子炉の地震リスクは、当初考えられていたよりも深刻である 】〈第3回〉

ワシントンAP通信社 / アメリカCBSニュース
2011年9月2日

別の問題が先月報告されました。
GE日立ニュークリアエナジーは、原子炉が低速運転で動作中に地震が襲った場合、古い制御棒が原子炉を突き当たる可能性があることを認めたのです。
制御棒は、核反応を停止する際必要となります。
メーカーはアメリカ国内の24の原子力発電所の35の原子炉について、この問題に起因する交換が必要かどうかを検討するよう、警告しています。
AP通信社が行ったこれらの原子炉及び関連設備の保全状況に対するチェックの結果、6月に行われた一連の調査では年数が経過した原子炉を安全基準内であるとするため、安全基準そのものが緩められたことが証明されました。

NRCは昨年地震リスクの予備的な計算を行いましたが、ほとんどの原子力発電所の建設以来、政府機関が脅威の再評価を行ったのは初めてのことでした。
「原子力発電所は当初認識されていたよりも、脆弱であることが明らかになりました。ただ、地震そのものはごくまれにしか襲ってこないのです。」
NRCの地震学者カマーラーはこう指摘しました。
一世代前に建てられた原子力発電所は、これまでその地域で発生したことがあるすべての地震よりも大きな揺れにも耐えるように設計されました。
科学者は起こりうる地震について、より正確な推定をすることが可能になって います。
しかしいくつかのケースでは、起こりうる地震は、原子炉が設計上耐えられる ものより大きく、より頻繁な可能性があります。

「彼らはいったん一定の水準を満たしているとわかれば、それ以上の調査はしません。」カリフォルニア州ニューポートビーチのシンプソン・ガンパーツ& ヘッガー社の産業コンサルタント・グレゴリー・ハーディは業界が以前に行った評価のいくつかの方法について語りました。
「40年前、これらの原子力発電所が稼働したとき、地震リスクなど考えもしませんでした。誰も、何も。」
事業者が2003年に米国内中央部と東部で、すでに稼働している原子力発電所で新しい原子炉を建設するための申請をするまで、NRCの地震学者に地震リスクの増大が問題であるとの認識はありませんでした。
すべての新規の原子力発電所に必 要な現在の申請事項には、地震によってもたらされるリスクの徹底的な分析が求められています。
いくつかのケースにおいて、1990年代初めに業界によって最悪の場合の災害について幅広く検討され、計算された予測よりもリスクは遥かに高いものになったのです。
「1990年代後半から新規の原子炉建設申請までの期間、私たちは障害がより大きなものになった事について、いくつかの考えを確かに持っていたのです。」
NRC原子炉担当事務局・上級技術顧問 クリフォード・マンソンは語りました。
しかし調査のいくつかには、予測されている地震波が原子力発電所に損害を与えるかどうかで、意見の相違があったことの指摘があった、とマンソンは語ります。
もうひとりのNRCの上級技術顧問カマル・マノリーは
「私たちに迅速な行動を求める警告のようなものは、特には見当たらなかった。」と述べています。

しかし日本の事故後、米国の安全勧告を行うためにオバマ大統領が編成した特別委員会は、その事に疑問を持っています。
特別委員会が3ヶ月の検討の上明らかにした勧告書では、既存の原子炉はもっと頻繁に地震リスクを再検討すべきと結論づけています。
一方で何人かの原子炉技術者は、NRCの初期の分析に対して警戒をあらわにし、技術者自身による原子炉の最初の分析では、地震リスクはさらに低いものであると述べています。
政府と産業界のこの見解の相違について、第三者審査を依頼するよう求められています。

「原子力発電所の運営母体が地震分析者に対し、その原子力発電所が改修が必要か、それともそのままで更新可能かを決定させてしまう、という論理を無視したやり方が行われています。特にディアブロ・キャニオンでは。」
地球物理学者で、カリフォルニア州上院議員サム・ブレークスリーはこのように語りました。 
彼はカリフォルニア州議会で同州エネルギー委員会に、地震リスクを評価する役割を与える法案を後押しました。
「こうした技術情報を生かすためには、もっと大局的に物事を見る必要があります。」

不確実性は常につきまとうのです、と専門家は語ります。
「すべての原子力発電所が一度でも大地震に遭遇したことがない限り、確実なことなど何もありません。現実例は日本における、3月の福島第一原発ともう一つ、2007年の柏崎刈羽原子力発電所の事故の例しか無いのです。」
とハーディが語りました。
「合衆国内の原子力発電所は安全である、ということに技術的にはかなりの手ごたえはあります。
しかし、どれだけの対応をとれば安全が証明できるのか、それだけはわかないのです。」

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動画 : エネルギー101【 あなたの家庭の省エネ査定 】

家庭におけるエネルギーの総点検は家の所有者に、家のどの部分からエネルギーとお金が失われているのかを知らせてくれます。
そしてどのようにそうした無駄を解決したらよいのかもアドバイスしてくれます。
プロの技術者 — しばしばエネルギー監査官と呼ばれている人があなたの家の点検をしてくれます。
そして、あなた自身もこのうちのいくつかについて、点検することが可能です。
ここで示される各種の道具は、暖房熱や冷房の冷気の漏れ、電気の絶縁状況、換気システムや配管の接続不良などについて、ブロワーや赤外線カメラな どを使いながら調査をしていきます。
もちろん、身元の明らかな、信頼できる技術者に依頼をすることも大切です。

【 原子炉の地震リスクは、当初考えられていたよりも深刻である 】〈第2回〉

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所要時間 約 7分

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アメリカ東部を襲った地震の規模はマグニチュード5.8。
これを東日本大震災のマグニチュード9.0と比較すると、33,000分の1から50,000分の1になるそうです。
その規模の地震がほぼ「最大規模」と予測されているにもかかわらず、記事中にもあるように、アメリカのとある原子力発電所に設置された「非常用電源装置」は、蒸気機関車並みのスケールのものが3基だそうです。

今回掲載した原稿は長くて、ある意味退屈な原稿ですし、翻訳するのにも苦労しました。
ただ、私が3.11以来、抱き続けている疑問に対し、一つの答えがあるような気がしているのです。
それはアメリカ東部のように、地震の懸念がほとんどない場所であっても、原子力発電所に限っては、ありとあらゆる危険の「可能性」にあらかじめ対処しなければならない、という前提を
◆ アメリカの行政・管理監督機関
◆ 産業界
◆ 学会
すべてが共通して持っている、ということです。
その前提に基づき、なすべきことはすべてやる - それは当然である、という考え方が確かに存在しています。

日本の地震頻度を考えると、国内にこれだけの原子力発電所を持つ、ということだけでも、ものすごい無理を感じるのに、日本では3.11以前、「この前提」は、少なくとも東京電力と原子力安全保安院にはありませんでしたね?
そのような会社や国が、果たして原子力発電所を持ち、運用する資格があるのか、あらためて議論が必要だと思っています。

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【 原子炉の地震リスクは、当初考えられていたよりも深刻である 】〈第2回〉

アメリカCBSニュース
2011年9月2日

NRCは最大のリスクの増加を27の原子力発電所で確認しましたが、リスクの程度についての情報は開示しませんでした。
APは各原子炉のリスクがどの程度増加したかをNRCのデータと方法論を使用し、独自に計算を試みました。
オハイオ州のペリー原子力発電所1号機は、炉心損傷の確率が急上昇したことにより、このリストのトップに来ます。1989年の予測の24倍です。
最もリスクが上昇した他の4つの原子力発電所のうち、ルイジアナ州のリバーベンド1号機は9倍、イリノイ州のドレスデン2-3号機が8倍、アラバマ州のフェアリー1-2号機がとカンザス州のウルフ・クリーク1号機が7倍になっています。
最少の増加はノースアンナ原子力発電所の38%でした。

ペリー原子力発電所を運営するファーストエナジー社の広報担当者トッド・シュナイダーは、NRCによる推定の地震リスクの増加には誤解があると述べました。彼は、ペリー原子力発電所は、通常この地域で観測されるよりも大きな地震に耐えることができると述べました。
ニューヨーク市郊外のインディアン・ポイント原子力発電所とサウスカロライナ州のオコニー原子力発電所を含む他の複数の原子力発電所の幹部職員は、すでにNRCの計算をやり直し、地震による炉心損傷のリスクははるかに低いことを提示しています。これらの計算結果は、他の連邦機関と共働しながらすべての原子力発電所に対する地震リスクの、あらゆる側面を検証しているNRCによって、まだ検討されてはいません。

地震発生確率と被害の予測は当てになりません。
この3月、地震により引き起こされた津波が、はるかに予測を上回る規模で福島第一原子力発電所に襲いかかったとき、日本の原子力産業はただ驚くばかりでした。

「米国の原子力産業は、どちらかと言えば、完全に準備ができていない可能性があります。
現行の規制では、NRCは原子炉が地震について新たに判明した脅威に対し、そのままでも 対応できるのかどうかを確認する必要はありません。
それは単に地震だけの問題ではありません。それは洪水、竜巻やハリケーンを含む、あらゆる種類の災害がもたらす脅威です。」
NRCの最近の地震活動について話すことを許可されていなかったため、匿名を条件に取材に応じたNRC関係者はこう語りました。

地震については、核反応を起こさせるために頑丈に作られている原子炉容器に対する直接被害よりも、災害が襲った時に必要になる水槽や機械装置、電気機器についての懸念の方がより大きなものなのです。
こうしたシステムの故障は、放射性燃料のメルトダウンを防ぐために必要な冷却機能を停止させる恐れがあります。

AP通信社が入手した電子メールの一部には、NRCの職員が、米国の原子炉は余震の影響と津波と地震の複合的影響について、綿密な検証を行ってこなかったのではないか、と懸念を深めているものがありました。
彼らは、原子力発電所がより耐久性のある配管を行うだけでなく、より大きな洪水への障壁と中枢機器の防水機能を必要とするかもしれないと提案しました。
職員たちは大量の燃料の供給手段と、大規模な電力喪失への対応の必要性について論じました。一つのメールには、地震で機能しなくなる可能性がある、ドレスデン原子力発電所のメインポンプに関する懸念が表明されていました。
[ つづく ]

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動画【エネルギー101】

今日はアメリカ政府エネルギー省のシリーズ・キャンペーン・ビデオ「エネルギー101」から、改めて太陽光発電編をご覧ください。

『太陽光発電電力(PV)システムは、太陽が輝く場所である限り、どんな場所でも清潔でコスト効率の良い電力を生成することができます。このビデオは家庭とビジネスに電力を供給するため、PVパネルが太陽のエネルギーをどのように、再生可能な電気に変換するか、その働きについて解説しています。』

【 アメリカCBSが伝える 9.19 反原発集会 】

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所要時間 約 7分

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今日は【 原子炉の地震リスクは、当初考えられていたよりも深刻である 】第2回を掲載する予定でしたが、アメリカ3大ネットワークのひとつ、CBSニュースに9月19日の反原発集会のニュースが出ましたので、急遽こちらをお送りします。
3大ネットワークの『反原発レベル』は、これまで見てきた限りでは CBS ≧ ABC ≧NBC と感じていますが、さてどんなものてしょう?
地震リスクの第2回以降は明日から掲載させていただきます。

それにしても、米国CNN、英国BBC、そしてドイツ国際放送などが指摘する、福島第一原発事故に関する『発表』や『報道』の[ Downplay(過小報告)]。
記事中にもありますが、今度は警察が発表した反原発集会の参加人数に登場しました。
5〜6万人をどう数えたら『2万人』になるのか、そういう算数・数学は習った事が無いので理解できません。

なぜ、あった事をそのまま認めたり、発表できないのか?!
[ Downplay(過小報告)]も隠蔽の一種かもしれませんが、このきわめて幼稚で姑息な手段を多用する限り、『国民の納得』など得られるはずがありません。
そして、国民の信頼のかわりに、世界の冷笑を買い続けているのです。
なぜ、その事に思い当たらないのでしょうか。

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【 東京で数万人が反原発集会とデモ 】

アメリカCBSニュース

AP 東京 -「さよなら原子力発電」と唱えながら、横断幕やプラカードを掲げ数万人の人々が、福島原発事故を契機に原子力を放棄することを日本政府に要求するため、9月19日月曜日東京の中心部をデモ行進しました。

デモは、津波による被害で福島第一原発の3つの原子炉でメルトダウンを引き起こした3月11日の危機で、原子力に長く慣らされてきた日本の大衆が、どれ程大きな衝撃を受けたかを強調しています。

チェルノブイリ以来最悪となる原子力事故は東日本・東北日本一帯に広く放射性物質をまき散らし、原子力発電所付近で暮らしていた10万人の人々に避難を余儀なくさせ、果物や野菜、魚やそして水に至るまで汚染の懸念を高めました。

「放射線は恐ろしいです。」
8歳から14歳までの4人の子供を連れてこの祝日に抗議に来た、43歳の母親である野地ナミさんは話します。
「食品の安全については、不確かな情報ばかりがたくさんあります。子供たちのための安全な未来が欲しいのです。」
今回のデモの参加者数について、警察は20,000人と推計しましたが、主催者側は少なくともその3倍の参加者があったと発表しました。

放射線の恐怖に加えて、日本の54基の原子炉のうち30基以上の原子炉が検査のため一時停止状態となり、日本の人々や企業はうだるような暑さが続いた夏の間、電力不足に見舞われました。

今月初めに就任した野田総理大臣は、安全性チェックがクリアされれば、日本としては原子炉を再稼働すると述べています。
しかし、彼はまた、国が長期的には原子力への依存を減らし、代替エネルギー源を模索すべきであると表明しました。
ただし、具体的にどのエネルギーを採用するかについて明らかにしていません。

大災害 以前には、この地震多発国では原子力発電により電力の30%を供給していました。
日本は資源の乏しい国であり、実行可能な代替エネルギーを考え出すためのプロセス作りには、困難が伴い、時間もかかることになるでしょう。

自宅からそれほど遠くない、東海第一原子力発電所を閉鎖する請願のための署名を集めるため、日立市からやって来た64歳の女性城まりさんは、国のエネルギー源を転換するためには20年はかかるだろうということを認めています。
「しかし、政府が新しい途を選択することを強く決心しなければ、私たちは現状のままで暮らしていかなければなりません。」
「私は太陽、風力、バイオマスなどの自然エネルギーを使用したいのです。」
行進の前に抗議行動をする人々は、その日発言する人の演説を聴くため明治公園に集まりました。
その中の一人、福島県からやってきた武藤れい子さんは、広島、長崎における原子爆弾投下の生存者の気持ちもあわせて背負っている、という意味を込めて、着ている服に『被爆者』と大きく書き出しました。
これら福島第一原発周辺から非難した人々は、不安定な立場に置かれたままであり、もし可能だとすれば、いつ自宅に戻れるのか解っていません。

AP - GfKの調査では、日本人の55%は国内の原子炉の数を削減することを望んでおり、35%は現状のままで良い、と考えています。
3%の人は完全に無くす事を望んでおり、4%は逆に増設を望んでいます。
この調査結果は7月29日から8月10日の間に1,000人を対象にした世論調査によるもので、プラスマイナス3.8ポイントの誤差の可能性があります。
1994年にノーベル文学賞を受賞し、平和と反核のための運動を行っている作家、大江健三郎氏が講演を行いました。
映画『ラスト・エンペラー』の音楽を作曲した音楽家坂本龍一氏の姿も、この集会のサポーターの中にありました。

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動画【 スマートグリッドにかけるマイアミの賢明な選択 】

『GEとその協力企業がマイアミにおける新たなスマート・エネルギーシステムを提唱しています。
これは100万ドルを超える設備投資を行い、最新の無線スマートメーターをマイアミ・デイド郡内の家庭や主要企業に設置するものです。
この草分け的な事業は、アメリカ合衆国内で着手された始業中でも、とりわけ広範囲にわたるスマートグリッド都市を実現する可能性を秘めています。』

GEと言えば、私たち東北人、いや日本人の天敵となった福島第一原発1〜3号機の原子炉メーカー。
そのGEも今やプロモートしているのはスマート・グリッド。
だめなものはだめ、日本の『要路の皆さん』もそれをちゃんと学習してほしいものです。

【 原子炉の地震リスクは、当初考えられていたよりも深刻である 】〈第1回〉

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所要時間 約 7分

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【 NRCの専門家が原子力発電所には、もっと強力な安全対策が必要だと憂慮 】

浜岡原発を止める、止めないで日本中が騒ぎになっていた時、中部電力が『福島第一原発事故を教訓に新たに準備した対策』なるものをみて、唖然としました。
新たに2トントラックの荷台に発電装置を載せた『電源車』2台を、浜岡原発に配置した、と担当者が紹介していました。

3.11の津波の映像を日本中の人が見たはずです。
あの津波は大型バス出すら簡単に押し流しました。そのスピードはジャンボ・ジェット並と言われています。
その津波が退いた後には大量のがれきが散乱、まずは自衛隊や米軍の特殊車両で通路を確保する作業から始めなければなりませんでした。
場所によっては地盤沈下により、水没したままになる場合があります。

そこを2トントラックの『電源車』は、必要な場所にどうやって『迅速に到達・対応』できるというのでしょうか?!
「この人たちはいったい何を考えているのだろう?!」という疑問が、やり場の無い怒りとともにこみ上げてきました。

今日から3回に分け、アメリカが8月23日に東部を襲ったマグニチュード5.8の『大地震』を受け、アメリカ全土の原子力発電所の見直しを始めている、という長いニュースをお伝えします。
記述の詳細で、ちょっと読むのが面倒ですが、この『星の金貨』にたまったこれまでの原子力問題と事故に関する記事、積み上がっていく事で、原発に対する『世界の意思』が少しずつ形になってきたように思います。
原子力推進派には、学者を中心とする知能集団も含まれます。
しっかりと資料を積み上げていきたい、と思っています。

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【 原子炉の地震リスクは、当初考えられていたよりも深刻である 】〈第1回〉

ワシントン AP通信社 / アメリカCBSニュース
2011年9月2日

地震によってアメリカ国内で深刻な原子力事故が発生する確率は、あるケースでは24倍と、当初考えられていたものよりも大きい、という事が政府の調査結果をAPが解析した結果わかりました。
国の原子力監視機関は、アメリカの原子炉の4分の1の原子炉については、安全性を確保するため近代化の必要があると考えています。
ヴァージニア州を117年ぶりに襲った地震によって、リッチモンドの北西に位置するノース・アンナ原子力発電所が揺さぶられ、先週突然に脅威の存在が明確になったのです。
ノース・アンナ原子力発電所の2つの原子炉は、原子力規制委員会の見解によって改修工事が必要とされるアメリカ合衆国中部および東部の27の原子炉に含まれています。
改修が必要とされる理由は、それらの原子炉が建設された際、想定された値よりも大きな地震が発生する可能性があるためです。

いったいどれだけの原子力発電所が脆弱であるか、という事については、原子力発電所のすべての運営企業自身が、地質学者の新たな調査に基づいて耐震性について再計算するまでは決定されません。
9月1日にNRCは、パブリックコメントのための要求原案を公表しました。
東海岸の地震と3月に発生した日本原子力災害のだいぶ前に始まった再調査は、より大きな危険性を示す調査結果があるにもかかわらず、全国の104の既存の原子炉について地震リスクへの最初の完全なアップデートを確認しました。
アメリカ原子力規制委員会と原子力業界は、全国の原子炉はこれまで同様、安全であると語ります。
地震によるアメリカ国内の原子炉の炉心損傷の平均的なリスクは低く、NRCのデータをAPが分析したところ、500年に一回の確率になります。

しかし、11,000以上のページを超える記録に含まれる電子メールの数々は、NRCの専門家が、個人的にはこの一年間より高い危険に対応できるよう、原子力発電所にはより強い安全対策が必要だという事を憂慮してきた、ということをAP通信社が明らかにしました。
原子力産業側は、8月23日の地震はアメリカ国内の原子炉が堅牢であることを証明したとしています。

揺れがバージニア州ミネラルのノース・アンナ原子力発電所への電力供給を遮断した時、原子炉は緊急停止の上、正常に冷却状態が保たれました。そして4基の蒸気機関車程もある大きなディーゼル発電機が稼働しまし た。
地震は約24個の使 用済核燃料コンテナも震動させましたが、いっさい損傷は無かったと、木曜日、ドミニオン・ヴァージニア電源企業が発表しました。
それでも、NRCのデータを分析したAPによれば、ノース・アンナ原子力発電所は大規模地震が発生すれば、炉心の38パーセントが損傷する可能性がある、と20年前の分析結果に出ています。

ただし、そうしたリスクは8月23日発生した地震よりもさらに大きな地震に見舞われた場合に発生します。
ドミニオンのスポークスマンで、プラントオペレータのリチャード・ザーチャーは、
「追加の安全対策は、原子力発電所が建設された当時の設計に組み入れられたため、以前の分析結果がそのままになっている。」と語りました。
しかしながら、発電所のリスクが分析よりも大きい、と判断されれば、安全対策の効果も減少する事になります。

連邦政府の科学者たちは5~6年に1度、いくつかの建物について建築基準を見直すため、地震の可能性 - 大きさと頻度 – について情報の更新を行っています。
しかし、地震科学がかつて認識されていたものよりも大きな危険がある、と明らかにしているにもかかわらず、これに似たシステムが採用されている原子炉は2基を除けばアメリカ国内には無いのです。
例外は地震が発生しやすいカリフォルニア州にあるディアブロキャニオンであり、1985年以降地震が発生するたびに、リスクについて再点検するよう求められてきました。
[ つづく ]
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動画[ 3.11の犠牲者を悼む福島の『天灯』]
アメリカCBSニュース

[ まいごの子ねこが5年 – 1,200キロの旅をして飼い主のもとへ ]

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むかし、ポール・ギャリコというアメリカの作家の『ジェニィ』という猫たちが主人公の物語を読んで、感動した事がありました。
猫にされた少年がすてきなメス猫・ジェニィと冒険に出かけるものがたりでしたが、このABCの原稿を読んで、空白の5年間ウィローはどんな冒険をしていたのだろう、と思わず想像をめぐらせました。
そんな空想のきっかけを与えてくれたこのこの原稿、なかなかにステキです。

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【 迷子の子ねこ、 1,200キロの大陸横断 】
コロラド州からニューヨークへ5年の旅、成長して飼い主のもとへ

アメリカABCニュース マギー・パトリック
2011年9月15日

猫のウィローは本当に長い旅をしてきました。
三毛猫の子ねこがコロラド州ボールダーの自宅から姿を消したのはもう5年も前の事です。
永遠にいなくなったものと思っていましたが、彼女の家族はウィローがマンハッタンの路上を歩いていた事に驚かされる事になります。
彼女がちょうど子猫の頃、肩甲骨の間に埋め込まれたマイクロチップのおかげで、いまや6歳になったウィローは、とっくにあきらめていた彼女の飼い主と再会する事になりました。
「正直言うと、この辺りにはたくさんのコヨーテやフクロウがいるのよ。」
ボルダーのジェイミー・スクワイアーは語ります。
「彼女はほんとに小さな子猫だったの、体重は5ポンド半。私たちは『迷い猫』のポスターをあちこち貼ってまわったり、『クレイグリスト(アメリカのオンライン・コミュニティー)』に依頼を出したりしたわ。でも最後にはコヨーテの餌食になったものとあきらめたの。」

ウィローは、東第二十番街で発見され、すぐにニューヨーク市の動物避難所に連れて来られました。
スクワイアー夫妻はニューヨークの動物の救助や避難所のシステムを実行するアニマルケア&コントロールから水曜日に電話があった時、ほんとうにび
っくりしました。
「夫が私にこう言ったの、『それがウィローだって確認できるまでは、子ども達には絶対言っちゃだめだよ。』」
「手も写真を見てそれがウィローだってすぐにわかったわ、ずいぶん長い時間が経っていたけど。」

ウィローが行方不明になったのは2006年年末か2007年初頭の事、住宅改修を行っていた業者がドアを明けっ放しにしている間にいなくなったのです。
それから一家はコロラド州ブルームフィールドから10マイル(約16キロ)の同州ボールダーに引っ越しましたが、ウィローのマイクロチップを管理する会社と連絡をとり続けました。
スクワイアー夫妻にACC事務局のジュリー・バンクが、スキャナがウィローのマイクロチップを発見したと連絡してきました。
ウィローは現在体重は7ポンド、行儀の良い、健康的であり、ニューヨーク市の路上生活でダメージを受けている様子は無い、ということでした。

しかし、ウィローがどうやったニューヨークまでやってきたのかは謎のままです。ウィローがいなくなっていた5年間についての足取り、またはどこで生活していたかの手がかりはありません。
「ウィローがこの5年間、どんな生活をしていたのかはわからないわ。」とジェイミーは語ります。
「ウィローがいなくなったとき、彼女は本当に頭のいい猫だったし、本当にかわいい猫だったの。」

ウィローは、すぐにボールダーに戻り、なつかしい - そして新しい - 彼女の家族に会いました。
スクワイアー家には新しい赤ちゃんが生まれ、ウィローの旅立ちの後数年して、別のもう一匹のわんちゃんが家族の仲間入りをしていたのです。

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[ お尻に火がついたスポンジボブ〈後編〉]

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所要時間 約 5分

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さて昨日に引き続き、スポンジボブのお話ですが、お読みいただいたようにこれは幼児教育、いや子ども達の教育の問題です。
「もっと詳細に子ども達の行動を観察しましょう」
つまるところ、子どもにもっと目をかけ、手をかけましょう、という事なのですね。

私も息子が中学一年生の時に
「ちょっと学校の英語の先生と授業が苦手......」
という本人の話を聞いて、自分で教える事にしました。
以来6年間、息子の英語の家庭教師をほぼ毎日やりました、ただしできるだけ短時間。
そして6年目の最後の大学入試センター試験、息子は英語は200点満点の試験で200点を取ることができました。
順位は受験者50万人中、当然ながら1番。
もちろん1番のお子さんは何人もいらっしゃったでしょうし、本人の努力がいちばんだったでしょうが、手をかけた分、報われた、という私自身の満足感もありました。

ちょっと自慢に聞こえてしまったもしれませんね、すみません。
でも、子どもには自分が教えられる事は、何でも自分が教えてあげる、大切だなと思いました。

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【 スポンジボブは、未就学児童の思考速度を遅くする事が、研究で明らかに〈後編〉 】

アメリカABCニュー ス
コートニー・ハチソンとABCニュー ス医療担当ユニット
2011年9月12日

▽ マルチメディアと子供たち

平均的な環境にいる子供が触れることができるメディアは、インターネット、スマートフォン、ビデオゲームやテ レビであり、接触時間は最大8時間になります。これらのメディアがまだ幼い脳に与え続ける好ましくない刺激については、熱心な議論の対象となってきました。
多くの小児科医と心理学者は、年端も行かない五歳のころから音楽を聴きながらビデオゲームをプレイし、合間合 間に携帯電話でメールのやりしりをするなど、短時間のうちにめまぐるしくマルチメディア機器を操作する『ジャグリング』をすることで、子 供たちから集中力を失われてしまうことを恐れています。
「こどもたちの神経形成には、特に初めの数年間が大きく影響します。テレビの不自然さの中で特に懸念されるの は、現実世界では決してし遂げられないことが次々起きることなのです。」
「私たちの脳は、これほどのスピードで非現実的な出来事が展開されることを、処理しきる程進化はしていませ ん。この速度のために、子供たちの脳を疲れきることになります。」
シアトル小児病院の小児保健、行動と開発のセンター責任者のドミトリー・クリスタキス博士は語ります。同博士は月曜日にこの研究に関する解説を発行しました。

こうした議論の反対側では、これらすべてのマルチタスクは、子供たちが将来継承することになるインターネットが支配する社会に対し、世界中で動き続けるこれらのメディアを手際よくさばやり方を訓練することになる、と反論します。

▽ のめりこみすぎ?

たとえマルチタスクそのものに利点はあるにしても、この調査結果は落ち着かない行動が、子供たちの自主性を妨害していることだけは証明しています。
「『実行機能』が劣るということは、これら誰もが持つべきスキルについて疑いなく欠点を持っている、ということなのです。」クリスタキス博士は話します。
「興味深いのは、こうした欠点はある一種類の番組について見られ、他のタイプの番組では見られない、ということです。ということはつまり、すべてのテレビ番組が人間の脳や子供たちをダメにするわけではない、ということになります。」
ある意味、子供たちに一定の視聴制限をすることは、日常的な取り組みです。
「救われるのは、ある種の番組だけが有害であることでしょう。テレビを見ている時間だけを問題にしている親は、テレビを消すことではなく、チャンネルを変えることを学ぶべきです。」

「テレビを見て過ごす時間に、合理的な制限を設けることはもちろん重要です。」
ローゼンバーグ教授は指摘します。
「親は子供たちがテレビを見る習慣について詳細に観察し、子供たちの神経伝達組織を健全に成長させるための別の- 読書をしたり、外で遊んだり、友達と一緒に時間を過ごすなどの - 機会や方法を見つけだす必要があります。

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【 お尻に火がついたスポンジボブ〈前編〉】

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所要時間 約 6分

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このスポンジボブの原稿を訳していて思い出したのは、子供のころわくわくしながら見たテレビ番組のDVDボックスを、大人になってから買ったところ、なんだかおもしろくないなぁ、という体験でした。
私が小学校高学年、つまりは昭和40年代初頭、ということになるのですが、アメリカの戦争もので『ラット・パトロール』という30分番組がありました。
「かっこいい」テーマ音楽の開始とともに、2台のジープが砂漠を疾走し、ドイツ軍と丁々発止の戦いを展開する。
50代になるかならないかの頃、そのDVDボックスを発見、購入したところ、つまらないわけではないのですが、面白いわけでもない。

これを最近作られた同じ第二次世界大戦ものの『バンド・オブ・ブラザーズ(兄弟の絆)』と比較し、なぜ面白くないのかわかりました。
場面展開がゆっくりに過ぎるのです。
『バンド・オブ・ブラザーズ』では緊迫した画面転換が繰り返され、見てる方も緊張してしまいます。
しかし昭和40年代前半の作品の方は、見てる方が間が持たなくなってしまうのでした。
結局ボックスもののこのセット、ディスク・ユニオンさんに買い取っていただきました。
しかし、改めて思ったのは、『ラット・パトロール』が面白い、と思える人間と、『バンド・オブ・ブラザーズ』じゃなければ面白くない、という人間、
とっちなのかなあ、ということです。
具体的に何がどう、ではないのですが、
「どっちなのかなぁ?!」、なのです。

このスポンジボブの原稿、少し長いので、また2日間に分けて、掲載させていただきます。

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【 スポンジボブは、未就学児童の思考速度を遅くする事が、研究で明らかに〈前編〉 】

アメリカABCニュー ス
コートニー・ハチソンとABCニュー ス医療担当ユニット
2011年9月12日

スポンジボブ(正式名称 : スポンジボブ・スクエアパンツ)は、ニコロデオン(アメリカのケーブルテレビ・チャンネル)の歴史上、最も長く放映され、愛されている漫画の一つかもしれませんが、児童心理学者からは嫌われているようです。
9月12日小児科ジャーナルに掲載された研究によると、未就学児がほんの数分間であっても、スポンジボブのような場面転換の早いアニメを見ていると、抽象的思考、短期記憶と衝動の制御の発達が遅れることになる、と発表されました。

バージニア大学の心理学者アンジェリーヌ・リラードの指導のもと、研究者は無作為に選ばれた60人の4歳児を3つのグループに分けました。
物語の展開がゆっくりしたPBS(ア メリカの非営利テレビ局。アニメ作品も多い - NHK教育テレビに似ている部分も)のアニメーションを見るグループ、スポンジボブを見るグループ、9分間マーカーで自由に絵を描かせられるグループです。


PBSのアニメ・キャラクター

研究者は、めまぐるしくシーンが切り替わるところからスポンジボブを選びました - PBSのアニメが一分間に2回だけ場面が切り替わったのに対し、スポンジボブは11秒ごとに場面が変わりました。
その後、未就学児童は数字を逆に数えたり、パズルを解いたり、許可されるまでおやつを食べるのを我慢することで喜びを先に延ばすなどの、『認知能力』『衝動のコントロール』についてテストする、4つの異なる『実行機能』の課題を実行するように求められました。
絵を描いていた子供達、PBSの アニメーションを見ていたグループと比べ、スポンジボブを見ていた子供達の成績が著しく悪かったのです。

調査を行った研究者達は、この親しみやすい台所のスポンジが繰り広げる冒険物語が、なぜ子供たちにこうもすぐに悪い影響を与えるのか、判断するのは難しいと言います。彼らはそれが現実には起こりえない出来事や、非常に早い場面転換のせいではないかと語っています。
これとは対照的に、PBSのアニメ番組はゆっくり進行し、就学前の子供の現実世界の出来事を表現していました。
こどもたちの親や小児科医はしばしば、めまぐるしく進行する近頃のアニメ番組は、子ども達を注意散漫にし、注意力を失わせる、と指摘しています。

「これは実にしばしば指摘されてきた類のことですが、自分たちの考えを科学に優先させるちょっと時代遅れな調査だと思います。」とデビッド・ローゼンバーグ、ウェイン州立大学児童精神医学・心理学主任教授は語ります。
海の中で暮らす四角いスポンジのキャラクターが、だめだというわけではありません。
すべてが速いペースで展開する、荒唐無稽なストーリーに疑問が突きつけられたのです。

スポンジボブの制作者であるニクロデオンは、今回の調査が白人の裕福な家庭の子供たちをのみ対象としている点を指摘、スポンジボブを援護します。
さらには被験者はスポンジボブの漫画が対象としている年齢よりも、2歳低い年齢の4歳の子供たちである、としています。
「本来番組がターゲットとしていない年齢層の、質的に似通っている60人の子供たちに対する9分間だけの調査は、方法論として疑わしいと言わざるを得ません。これでは、親たちが信頼できる基本的知見を提供出来ないのではないでしょうか?」
ニクロデオン代表のデビッド・ビトラーはABCニュースに語りました。
(続く)

【福島第一原子力発電所から16キロ、ろうそくの灯りの下で、缶詰を主食にし、故郷が命を取り戻すことを願い続けているのです。】

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所要時間 約 9分

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私がこの記事を読んで感じたのは、記者の強烈な正義感でした。
BBCのビデオを見ると、このシャックマン記者、見た目がちょっとひょうきんで、頼りない感じもしますが、なかなかどうして、日本の大新聞社の記者など足元に及ばぬ、まったくもってヒューマンな仕事を成し遂げたのだと思います。
その理由は
1. 現地「立ち入り禁止区域内」に自分で行って取材したこと
2. 松村さんという一人の人間の信頼を得て、彼の内面までもきちんと読者に伝えていること
3. 『危機』を等身大に伝えていること
淡々と事実が伝えられていく中で、私は松村さんの中にある、胸が張り裂けそうな悲しみを感じました。

私は一度、ごく短い時間でしたが、記憶をなくした事があり、人生 - 人の生というものが記憶の集積である事を痛感した事があります。
ここに登場する松村さんもきっと、富岡町のひとつひとつの場所に消しがたい記憶があり、その集積がこの方の人生なのだと思います。
それがある日、住んでいた町を追い立てられ、もう戻るな、と言われる。
そして見知らぬ街の体育館かどこかに連れて行かれ、その一区画を与えられ、死にたくなければ今日からはここで暮らせ、と言われる。
これを理不尽と思わない人間がいるでしょうか?!

前編の記事にある通り、松村さんは避難所を逃げ出しました。
そして立ち入り禁止区域内の故郷で、誰の『庇護』も受けず、たった独りで暮らしています。
BBCの記者はその胸に秘められた思いを、何とか世界に伝えようとして、この記事を書き上げたのでしょう。
訳し終えて『良心の報道』、そんなものに触れることができたような思いがしています。

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【 日本の原子力ゴースト・ゾーンの中で〈後編〉 】

英国BBCニュース 2011年9月13日
環境・科学担当特派員デビッド・シャクマン

▽ 過ちの町

大地震により破壊された上、蜘蛛の巣だらけになった家畜小屋の様子はおぞましいばかりです。
区画された家畜小屋の片隅に、私は腐敗した牝牛と小牛の死体を見つけました。
この家畜小屋では60頭の牛が全滅しました。

松村さんは結局、行政はこの町の人々を救うことができなかった、と信じています。
それが危険を冒してでも、私たちをこの場所に導きいれた理由なのです。

ガイガーカウンターを見つめていると、放射能レベルが予測していた通り、地面近くでは概ね高くなっていることがわかりました。
場所によっては30マイクロシーベルト前後を計測しました。
たまたまこの場所を訪れた私たちにとっては、こうした値は脅威でも何でもありません。
しかし私は松村さんに、こうした環境の中で暮らし続けることに不安はないのか、尋ねずにはいられませんでした。

「もう考えないことにしているんです。チェーンスモーキングの方がもっと健康には悪いですから。」と松村さんは冗談交じりに答えました。
立ち入り禁止区域内では、塵が放射能汚染の主な原因であると考えられています。
松村さんと行動を共にしたいという人がほかにもいるかもしれませんが、この地区への立ち入り禁止の命令はまだしばらくの間、解除されることは無いでしょう。

日本で広く懸念されているのは、立ち入り禁止区域外への汚染の拡大です。

放射能は農業や人間の健康に脅威を及ぼしつつ、20キロ圏をはるかに超えて到達します。そして科学者は、行政などの放射能汚染対策の整備のため、信頼できるデータの収集を急いでいます。
日本の畜産科学研究所は、英国の専門家でランカスターの生態・水系科学センターから、ブレンダ・ハワード博士を招待し、彼女が長年手がけたチェルノブイリの調査結果を踏まえたアドバイスを求めました。
彼女の最初の評価は、日本ではほとんどの牛が屋内で飼育されているため、放射性降下物の被ばくを回避しており、汚染はチェルノブイリ事故ほど深刻なものではないというものでした。

▽ チェルノブイリとは違う

「この場所の家畜の飼育方法は、チェルノブイリとは異なっています。」
「牛は餌をとる場所とは別の場所で放牧されています。乳牛及び肉用牛は家畜舎内に収容されていたため、放射能に汚染されている可能性は少ないと思われます。」とハワード博士は語りました。

しかし土壌の放射能測定値は、概ね高濃度で、土壌の汚染が確認されています。- このことはどれほどの放射能が土壌を通じて、その場所の植物に取り込まれているか、という問題を提起します。

農業・生命科学が専門の東京大学大学院・中西友子教授は、汚染はほとんどが表面的であると考えています。
彼女の最近の研究結果では、放射能の大部分が土壌の表面に近い部分5cm以内にとどまっていることが証明されました。

「結果として、それほど多くはない量の放射性セシウム134及び137が、稲の茎に吸収され、米粒内に吸収された量はさらに少ないものと確信しています。」
「表面だけが汚染されているのです。表土からほぼ5cmの土壌の汚染が高濃度なのです。」
しかし中西教授は一般の人々はこうした調査結果を、素直に受け入れることができないだろうことも認めています。
「今年度産のコメは食べたくない、というのであればそれも仕方がないでしょう。しかし、来年収隠される米については、私は本当に楽観しています。来年のコメは食用として安全です。」
しかし、その結論が正しいと証明された場合でも、まだ広大な面積の汚染された土壌を除染しなければならないという課題が残っています。
表土の除去は、1つの方法ですが、汚染された土の処分問題と作業の費用が高額に上るという問題があります。
地中深く汚染された土を埋めてしまえば放射能濃度は下がりますが、コストがかかりすぎる欠点があります。

6か月が過ぎましたが、確信をもってこの場所はもう安全である、と宣言できるようになるまでいったい何年かかるのか、多くの分野の科学は答えを出せずにいます。

もうしばらく、松村さんもこの福島の影の中で、不自由な暮らしを続けなければならないでしょう。
制御不能に陥っている福島第一原子力発電所から10マイル(約16km)、松村さんはろうそくの灯りの下で、缶詰を主食にしながら暮らしています。
そんな生活を続けながらも、彼は自分が育ったこの町が命を取り戻すことを願い続けているのです。

しかし、それが実現するまでには長く待たなければならないでしょう。

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[動画]次世代のアメリカ宇宙ロケット
アメリカNBCニュース 9月14日

米航空宇宙局(NASA)は、次世代ロケットのCGを発表しました。
それはかつて建造された中でも最も強力なドレッド・ノート型(巨大な)ロケットです。
完成の暁には、火星まで到達できるほどの強力な推進力を持つこのロケットは、議会での予算獲得も容易なものとなるでしょう。
アメリカには現在新しい宇宙開発計画がないため、米国宇宙飛行士は宇宙ステーションとの行き来はロシアに依存しています。

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【 帰れない町 – 故郷は『原子力ゴースト・ゾーン』 】

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所要時間 約 7分

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今や世界最低のドラマは日本の国会で演じられている、というのが正直な感想です。
新しい総理大臣が被災地の復興に尽力したい、と所信表明演説をしても、大事故を起こした原子力発電所建設事業を推進してきた自民党が難癖をつけ、すかさず邪魔をする。
「とにかく権力をこっちによこせ。」と言っているとしか感じませんが、どんなものでしょう?
そしてその様子をさも私たちの国、今の日本で最も重要な人間達の『政治』として、大々的に放送する大マスコミ。

塩野七生さんの「ローマ人の物語」を読むと、繁栄していた頃のローマでは、為政者達は国難が生じると直ちに小異を捨てて団結し、国の総力を挙げて問題を解決する様子が描かれています。
今の日本が2千年前の国に及ばない、というのは何とも情けない話ではあります。

当然ながら、苦しむのは国民、その様子が今日の英国BBC放送のこの記事に綴られています。
この記事も長いので、今日と明日、二回に分けてご紹介します。
特に「年老いた人たちはここに戻りたいのです。戻ってこの町で死にたいのです。」という部分には胸をつかれます。
そして「ゴースト・ゾーン(Japan's nuclear ghost zone)」の表現。
「死の町」と表現する人間より、「死の町」をつくり出した人間達の方を責めるべきだと思うのですが。

尚、この原稿の動画がありますが、埋め込みコードが提供されていませんので、残念ながらこのページ内ではご覧いただけません。
英国BBC放送のホームページに直接アクセス[ http://www.bbc.co.uk/news/science-environment-14881476 ]し、ご覧くださるよう、お願いいたします。

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【 日本の原子力ゴースト・ゾーンの中で〈前編〉 】

BBCニュー ス 2011年9月13日
環境・科学担当特派員デビッド・シャクマン

空っぽの富岡町の中心部で動いているものは何もありません。
福島第一原子力発電所の大事故の後、人口16,000人の町は不気味なゴーストタウンと化してしまっています。
メインストリートの商店に人影はなく、バイクと車が打ち捨てられ、雑草がコンクリートの割れ目から伸びています。
日本ではどこにでもある飲み物とスナックの自動販売機に電源ははいっておらず、静かに立っています。

富岡町はこの3月、爆発した原子力発電所から放射能が漏出した際、直ちに設定された20キロ の立ち入り禁止区域内にあります。

逃げるために急いでいたのか、家々のドアが大きく開かれたままになっていました。
地震と津波によってめちゃめちゃになった窓や屋根は、まだ修復されていません。
自転車が一台、街灯に立てかけてありました。

我々はこの地区に降り注いだ放射線の量について、科学者や他のジャーナリストから十分な情報を得た上で、この地区への訪問を行っています。
富岡町が南に位置するのに対し、最悪の汚染は福島県の北西方向に向かいました。
それでも我々は、放射能の主な発生源である可能性が高い粉塵との接触を最小限にするため、専用に作られたオーバーオール、ブーツ、手袋、フェイスマスクで身を固めて行きました。

一般市民とメディアは、このゾーンに入ることを禁止されていますが、警察の検問所に近づいていきましたが、制止は受けませんでした。

▽ 放射線濃度

私たちは滞在中ずっとガイガーカウンターの電源を入れていました。避難エリアに入った途端数値が上昇しましたが、予測していたほどの数値ではありませんでした。

撮影のための3時間の訪問の間、放射線被ばくの量を最小に抑えるため手際よく作業を行いましたが、被ばく量は平均すると一時間当たり3マイクロシーベルトでした。
私たちの被ばく量は、胸部レントゲンの際に受ける半分の放射線量ということになるでしょう。

私たちのガイド、富岡町の農家を経 営する松村直人さんは、彼の故郷がどれほど苦しんでいるかを、世界中がその目で見てくれるよう熱望しています。
松村さんは事故直後にこの街を脱出した一人でしたが、避難所暮らしに耐えかね、退避命令に従うことなくこの町に戻りました。

今や松村さんはたった一人この町に残る『最後の富岡町民』ですが、この富岡町を再び人の住める場所に戻すことが、自らの責務だと考えています。
豚やそ 他わずかな動物だけが、その生存を確認されています。

「この町が再び、安全で平和な場所に戻ってほしいのです。」
静まりかえった町や草がぼうぼうのままの水田のわきを通りすぎながら、松村さんが私に語りかけ ました。
「ここには今や、ガスも水道も電気もありません。でも私の父や母を含め、年老いた人たちはここに戻りたいのです。戻ってこの町で死にたいのです。」
「この町で動物たちの世話をしているのは、もはや私一人だけです。」
家畜たちの運命はたった一度の出来事で大きく変わりました。
何十頭もの牛が人々の避難の後解き放たれ、あてどもなくさまよっています。

豚や養殖イノシシも逃げ出し、今では野生化してしまっています。
放射能汚染地区で私が見たたった唯一の生き物は、数匹の赤ん坊のイノシシたちでした。

しかし多くの家畜を悲劇が襲いました。飼い主の人々の避難はあまりに唐突で、家畜を開放する暇すらなく、その結果餓死を待つ他ありませんでした。
松村さんは私をある大きな農場に導きました。この町の牛は味と品質の高さで高い値段で取引されていたのです。

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南カリフォルニアからシロナガスクジラがえさを探して、何頭か集まっている様子をご覧ください。
シロナガスクジラは大きいものは85フィート(約25メートル)80トン程にもなる、地球最大の生物です。捕獲によって数が減少し、絶滅危惧種に指定されているため、今やどこの海に現れても大歓迎されます。

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[ 福島第一原子力発電所で事故を起こした原子炉の冷却ポンプ、ディーゼル発電機、温度制御弁は11年以上も適切な点検が行われていませんでした ]

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所要時間 約 9分

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昨日アップした原稿をツイッターでご案内したところ、たくさんの方にリツィートしていただきました。
それ程にこのドイチェ・ベレ(ドイツ国際放送)の記事は、これまでみなさんの胸につかえていたものを、下ろしてくれたのだと思います。
でももちろん、喜んではいられません。
それだけ私たち日本の国民は偽られ、だまされてきたわけですから。
そしてこの記事の最後にあるように、事故処理費用の大部分は私たちが『税金』という形で『徴収』される事になります。

いったい、この国はどうなっているのでしょうか?!
テレビなどで日本の国会の様子を見ていると、ともすれば「くだらなくて見てられない。」と思ってしまいます。
でもくだらないのは『政治』ではなく、『今の日本の政治家』のはず。
足の引っ張り合いではなく、いちばんいい答えを見つけるためにきちんと議論ができる人。
強い者の方ではなく、きちんと国民の方を見ている人。
そういう人々を、私たちが『日本の政治家』として選ばない限り、この国の『失敗も隠ぺいも終わらない』のではないでしょうか?

尚、解りやすいよう〈 ▽ スキャンダル、失望、そして失敗 〉の項は、昨日とだぶらせて掲載させていただきました。

また動画には春にCNNの番組に出演し、「日本の人々は3基の原子炉がメルトダウンしている、というこのきわめて異常で、危険な状況に、あまりに無感覚すぎます」と発言された、アメリカの物理学者カク・ミチオ博士が、フランスの核廃棄物処理施設の爆発事故のニュースを伝えるABCの番組に出演しています。

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【 東京電力のサクセス・ストーリーの、暗い側面を明らかにした福島の原子力発電所事故〈後編〉】

ドイチェ・ベレ(ドイツ国際放送)2011年9月5日

▽ スキャンダル、失望、そして失敗

日本の大衆は2002年8月、東京電力の成功の物語の闇の部分に遭遇しました。
20年以上にわたり、すべての事件、事故、そして設備の故障を隠していました。
そ して疑われそうなことはすべてカモフラージュしていたのです。
安全性報告書は改ざんされ、長期間懸案となっていたメンテナンスや修理作業は延期されたままでした。
スキャンダルが明らかとなった時、国民はショックを受け、東京電力の役員数名が辞任を余儀なくされました。
政府は17基の原子すべての停止を命じました。
しかし、1年後、国民の抗議の声が大きいにもかかわらず、原子炉は再稼働されました。
政府は新しい経営陣を信頼しましたが、実際には失敗も隠ぺいも続けられたのです。

津波が襲ったちょうど10日前、日本の原子力保安院は東京電力の点検とメンテナンス作業に相当な手抜きがあることを発見しました。
地 震と津波の後、福島第一原子力発電所で事故を起こした原子炉の冷却ポンプ、ディーゼル発電機、温度制御弁は11年以上も適切な点検が行われていませんでした。

福島の大事故の後、事故が終息するよう適切な制御を行い、事故を懸念する日本国民に正しい情報を伝えることが、東京電力にとってはどれほど難しいことであるか、世界中の知るところとなりました。
数日の間、なお悪いことには、青い色の作業服を着た東京電力の担当者は、公衆の面前に立ち、事故後適切な対応をとれたのかどうかさえ、説明することができなかったのです。

ウソ、隠蔽、謝罪

▽ 金融災害

災害は金融面での大きな被害を及ぼしました。東京電力は今年度75億ユーロ(7,900億円)の損失を計上しました。そして修理に必要な金額は12億ユーロ(1,260億円)に膨らみました。さらには福島第一原発から30キロ圏内に住み、一時的あるいは永久に、住んでいた場所を離れなければならなかった16万人の人々に賠償金を支払わなければなりません。
東京電力はその金額について、400億ユーロ(4兆4,000億円)に達するであろうと積算しています。
しかしながら政府は東京電力を倒産させるわけにはいかず、菅首相は一時同社の国有化さえ考えました。
国はすでに膨大な額に上る費用の大部分を支払っています。
巨額の損失を日本の納税者が負担させられているにもかかわらず、これまでの利益は東京電力の財源に繰り入れられました。

▽ 再び影響力を行使する原子力ロビー

悲惨な事故であっても日本の原子力ロビーが、謙虚な態度をとる事は一切ありませんでした。
今では知られていることですが、東京電力が安全記録を改ざんしたり、担当者がさらに厳しい安全基準の制定に抵抗した際、日本の原子力発電所の監視責任を持つ2つの国の機関がこれに加担、あるいは少なくとも黙認していました。
原子力安全保安院はさらに一般市民の世論を原発支持に振り向けるため、啓発イベントの際に原子力発電所の従業員を、市民の中に紛れ込ませることすらやっていたのです。
その結果、菅政権は経済産業省のエネルギー機関、原子力安全保安院の3人の高官を更迭し、独立した原子力監視機関の設立を呼びかけました。
菅首相はまた、更なる日本国内の再生可能エネルギーの活用を呼びかけ、原子力ロビーに宣戦布告しました。
しかし、日ならずして辞任に追い込まれたのです。
彼の後継者である野田首相は原子力勢力に対し、より攻撃的ではないスタンスをとっています。

http://www.dw.de/dw/article/0,,6611373,00.html
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動画【フランス原子力発電所事故で1人が死亡】

アメリカABCニュース 9月12日(日本時間13日)

「フランスで起きた核施設で起きたミステリアスで憂慮すべき爆発事件について、福島の『今』とあわせてお伝えします。

フランスの原子力施設での爆発は、一人を死亡させ、少なくとも4人を負傷させましたが、負傷者のうち1名は深刻な火傷を負い、近くの病院に収容さ れました。放射能漏れは起きてはいないようだ、とフランス当局は本日発表しました。
爆発は、南フランスでマルクール原子力施設における核廃棄物処理センターで発生しました。
フランスの原子力委員会の職員がABCニュースに語ったところによれば、爆発は低レベル放射性廃棄物を溶融するために使用される炉内で発生しまし た。爆発は完全に炉内でとどまっています。
フランス政府の原子力安全の中心分門、ASNは爆発事故の一時間後、いかなる放射能漏れも発生は確認されていない、と発表しました。
「これは、産業事故であり、原子力事故ではありません。」原子力施設を運営するエネルギー会社EDFのスポークスマンは語りました。
マルクール原子力施設では、稼働中の原子炉は所有していません。
事故の原因は人為的なものだと考えられています。
米国物理学者カク・ミチオ博士
「どうして、こうした施設のオペレーターが操作ミスを犯さない、なんてことが言えるでしょうか?! そして、あの施設にはきわめて膨大な量の核廃棄物が貯蔵されているのです。」
日本に目を転じてみましょう。
福島第一原子力発電所事故の危険性は、いまだ高い状態のままです。そして12マイル圏内に放射線を放出し続けています(ナレーションはspewで すから、『ぶちまける、吐き出す』というニュアンスなのですが、『煽ってる』なんて言われると業腹なので放出にしておきます)。

フランスでは全発電量の75%を原子力で発電しています。日本では福島第一原子力発電所の事故の後、多くの原子力発電所が停止中です。

しかし今、アメリカと日本では、原子力発電所の再稼働を求める声が上がっています。

このサイトについて
ほんとうの「今」を知りたくて、ニューヨークタイムズ、アメリカCNN、NBC、ガーディアン、ドイツ国際放送などのニュースを1日一本選んで翻訳・掲載しています。 趣味はゴルフ、絵を描くこと、クラシック音楽、Jazz、Rock&Pops、司馬遼太郎と山本周五郎と歴史書など。 @idonochawanという名前でツィートしてます。
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