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【 日本政府は、放射線の影響を過小評価〈前編〉】放射線は多くの人々から生きる意欲を奪った

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所要時間 約 7分

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ドイチェ・ベレ(ドイツ国際放送) 2011年7月

福島原子力発電所の事故担当大臣は、冷却システムの稼働により一部の住民が家に帰ることができるようになる、と発表しました。
しかし、専門家は日本政府が放射線被ばくの影響を、過小評価していることを懸念しています。
専門家らは、放射線の影響は、政府が発表しているよりも悪化していると警告します。

日本は今後数十年にわたって、福島原子力災害の影響と戦うことになります。
1945年の広島と長崎の原爆投下による放射線被ばく後、何十年もの間この問題はほとんど表に現れる事はありませんでしたが、いまや多くの日本人が、放射線によって引き起こされる病気の発症を恐れています。


広島・原爆症患者

細野原子力問題担当大臣は朝から晩まで、制御不能に陥った福島第一原発への対応に忙殺されています。
彼はできる限りの対応を行っている事を強調、7月17日には次のような発表を行いました。
「原子炉の冷却システムの安定稼働が始り、東京電力が計画した安定化への手順が動き出した。」
「これにより、もし専門家が水素爆発の可能性はもう無い、という判断を下した段階で、政府は非難している人々の帰宅を許可する事になるだろう。」

20キロ圏の避難区域のうち、南部の放射能測定値は法定限度を下回っています。しかし、北側はかなり高い値が計測されています。
現在、日本政府は住民の帰宅は安全になったとして、避難区域の縮小を検討しています。

▽ 『嘘』と『過小報告』

医師であり放射線の専門家である肥田舜太郎氏は、政府の『嘘』と『過小報告』について警告、人間の健康への放射線の影響に関する十分な説明を行っていない、として政府を批判しています。
彼は避難区域と放射線の安全レベルに関するこうした政府の見解は、一般市民の認識を誤らせる事になる、と確信しています。
肥田氏はこう話します。
「放射線レベルよりも、人体に蓄積される放射性物質の問題の方が重要なのです。線量の人体に対する悪影響はそれ程ではありません。」
肥田舜太郎氏は日本における数少ない放射線の専門家であり、放射能汚染によって引き起こされる健康被害はきわめて深刻である、と強く警告し続けています。

一人の専門家として、さらに特筆すべきは広島に投下された原爆被爆者の生き残りの一人として、彼は放射線の影響を知っています。
第二次世界大戦の終わり頃、放射線被爆の問題に正面から取り組まかったために犯された過ちと同じことが、福島第一原発の事故の後、現在の政府によって繰り返されるのではないか、と肥田氏は懸念しているのです。
「第二次大戦後、アメリカ占領軍は、日本人が公然と原爆の被害について語る事を禁じました。」
しかし、20年後も、30年後も、そして40年後も、たくさんの人々のガンの発症・進行が続きました。
そして多くの人が知らない事ですが、放射線はがんを発症させるだけでなく、人々の生命力を奪ってしまう事で死に至らしめるのです。
「現代の医学ではまだ解明されていませんが、私たちは、放射線は多くの人々から生きる意欲を奪ってしまった、そう確信しています。」
〈つづく〉
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ついに、というか、果然、というか、福島県内の一部の避難準備区域の制限が解除されました。
と、同時に福島県内の6ヵ所から、あってはならないはずのプルトニウムが検出されました。

色々な記事を訳すうち、福島第一原発が世界で最も老朽化した原発のひとつだ、という事が解ってきました。
これまで翻訳した中でこんな記事もありました。
「老朽化していく過程で原子力発電所は、重大事故は起きていなくとも、すでに汚染を引き起こしているかもしれないのです。トリチウム(放射性三重水素)が、アメリカ国内の原子炉の四分の三から漏れていたことが判明しました。」- アメリカABCニュース 2011年6月30日
トリチウムがどういうものかは、ウィキペディアなどで解説されています。

放射能汚染に関する解明は、1945年に始まったばかりです。
すべてが解っている訳ではありません、否、解らない事の方が多い、といわれています。
8月に起きたアメリカのマグニチュード5.8の東海岸『大地震』では、ノースアンナ原子力発電所の2基の原子炉が緊急停止しました。
損傷等は何も無かったはずですが、『放射能漏れは無かった』とアメリカ政府が発表したのは、一ヶ月間にわたる調査を終えてからでした。

今日から2日間、ドイチェ・ベレ(ドイツ国際放送)の放射線の健康被害に関する記事を、前編後編に分けてご紹介します。
動画の方、ちょっとギャップを感じますがご勘弁ください。

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動画【12頭のジャイアント・パンダの子どもたちのデビュー】

アメリカNBCニュース 9月29日

この何とも愛らしいシーンをご覧になった方は、いつまでも見ていたいものだとお感じになる事でしょう。
この12頭の子どものパンダはすべて、今年になっての中国南西部のジャイアントパンダ繁殖センターで生まれ、一般に公開されました。
さてかわいらしさは置いておいて、この施設は、パンダの繁殖に重要な役割を果たしています。今すでに絶滅寸前の危機を迎えている動物は108種を数えます。
この施設は1987年に6頭の野生のパンダを救出した時から始まりました。

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ほんとうの「今」を知りたくて、ニューヨークタイムズ、アメリカCNN、NBC、ガーディアン、ドイツ国際放送などのニュースを1日一本選んで翻訳・掲載しています。 趣味はゴルフ、絵を描くこと、クラシック音楽、Jazz、Rock&Pops、司馬遼太郎と山本周五郎と歴史書など。 @idonochawanという名前でツィートしてます。
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