日米の軍事協力態勢、それは対等なものなのかどうか?
新型コロナウイルス感染拡大により生活困窮者が増え続ける中、軍事計画だけは推進し続ける安倍政権
写真 : 2020年5月18日月曜日に市ヶ谷にある防衛省で行われた宇宙作戦隊の編成式でスピーチを行う河野太郎防衛大臣。
宇宙作戦隊の編成は、宇宙空間における電磁波攻撃の脅威から日本の衛星を守るための日本のニーズの高まりを反映するものです。
山口真理/ AP 2020年5月18日
日本は5月18日月曜日、自国の衛星に脅威が及ばないよう監視し、必要に応じて反撃する役割を担う新しい宇宙作戦隊を新しく編成しました。
航空自衛隊の一部門となる宇宙作戦隊は当初20名の隊員によって結成されますが、2023年に部隊が完全に編成されると総員約100名の部隊になる予定です。
この部隊の役割は主に日本の衛星を監視し、敵の攻撃や宇宙ゴミから守ることです。
また衛星を使って戦場における各部隊のナビゲーションと通信を維持する役割も担います。
宇宙作戦隊の新編成は、中国とロシアが日本の衛星の活動を妨害、無効化、または衛星自体を破壊する方法について研究を続けているという懸念が高まる中で行われたものです。
河野防衛相は日本の宇宙作戦隊はドナルド・トランプ大統領が昨年設立した米宇宙司令部や日本の宇宙航空研究開発機構(JAXA)と協力することになっていると述べました。
18日の編成式で河野防衛大臣は次のように語りました。
「宇宙分野でも我が国が優位性を確保することが重要です。」
「できるだけ早く新しい安全保障環境に適応する必要があります。」
安倍晋三首相は自衛隊がアメリカ軍と協力態勢を築き、兵器の互換性を高めることによって国際的な役割と能力を拡充するように求めています。
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日米の協力態勢と言いますが、それが果たして我々が考えるような平等なものなのでしょうか?
ベトナム戦争の際の、アメリン軍将校のこんな話が記憶に残っています。
「奴ら(ベトコン)の攻撃は実に巧妙だ。
まず兵隊になりたての若い連中が捨て身で我々めがけて突っ込んでくる。
その攻撃に対応するために我々の戦線が混乱し始めた頃を見計らって、若い兵士の死体を乗り越えベテランのベトコンの兵士が攻撃を仕掛けてくる…」
だいたいこんな内容ですが、実戦経験のない自衛隊を新兵に、イラクやアフガニスタンで実戦経験を積んできたアメリカ軍がベテラン兵士に置き換えてみても良いかもしれません。
要は戦場では人間の命が『捨て石』にされる場合もある、ということです。
戦争というのがいかに残酷なものか見えてきます。
日米の協力態勢というものが、本当に対等なものなのかどうか、私たち日本人は慎重に考えるべきではないでしょうか?
そしてもう一つ、新型コロナウイルスの感染拡大によりこれまでにない規模で国内で生活困窮者が増え続けている状況にあっても、軍事計画だけは無関係に進められていくことを、異状とは言わないのでしょうか?
それがすなわち[アベ政治]なのでしょう。