何十億という単位の特典が与えられる経済特区の獣医学部建設の疑惑、簡単に見過ごされて良いはずがない
矢継ぎ早に次々と新しく派手な政策を打ちだすことによって維持されてきた安倍政権支持率
エコノミスト 2017年7月27日

首相として国政選挙で立て続けに4度の勝利を収めた後、安倍晋三氏は傲慢だとの評判が高くなりました。
議会がこの夏の6月に閉会する前、安部首相は質問に立った野党議員に対し激怒し、その質問を「ばかげている」と切り捨てました。
またあるときには居並ぶ閣僚に対し、いちいち首相に対して説明を求めることをせず、安部首相の政治方針について詳述した新聞記事を熟読するように申し渡しました。
そして7月下旬、見た目はすっかり謙虚になった安倍首相は、衆参両院の閉会中審査で職権乱用により個人的に親しい人間に恩恵を与えるような行為はしていないと主張しましたが、疑惑への追及が衰える気配はありません。
大騒ぎが続く中、安部首相の人気は急落しました。
7月、自民党は東京都議会選挙で最悪とも言える結果に見舞われ、安部首相の困惑が一気に表面化しました。

7月24日に公開された日本のリベラル派の毎日新聞が行なったアンケートの結果、安倍首相の支持率は26%にまで落ち込み、2012年それまで続いていた政治的に不遇な状況から脱して一躍首相に返り咲いて以来最も低い数字となり、6月下旬と比較しても10%ポイント低下しました。
7月24日、25日に敢えて国会の休会中を狙って開催された衆参両院の閉会中審議では、疑惑解消のための答弁が繰り返されましたが、ほとんど役には立ちませんでした。
アナリストの俊川隆夫氏は、安倍首相と古くから関係がある加計学園が西日本地区の経済特区に獣医学部を新設する問題で、政治的働きかけを一切行っていないとの安部首相の主張を信じる政治家はほとんどいないと指摘しました。
安倍首相は学園の経営者である加計孝太郎氏とは「古くからの友人」だと認めました。
同時に安部首相は、大学新設の申請に関わる話題には一切触れたことは無いと主張しました。
しかし承認されれば土地の提供や助成金まで含めて億単位の特典が与えられることになり、簡単に見過ごされて良い問題ではありません。
日本国内における獣医師への需要は、飼い犬やその他のペットの数とともに減少傾向にあります。

安倍首相のこれまでの長期安定政権は、矢継ぎ早に次々と新しく派手な政策を打ちだすことによって維持されてきました。
今回の一連のスキャンダルが明らかになるまでは、首相として戦後最長の在任期間を2019年11月時点で実現させるものと見られていました。
自民党は昨年、党総裁としての任期の上限をこれまでの2期から3期に延長することで安部首相の支持率の高さを認めました。
衆参両院を支配する自由民主党や同じ志向性を持つ政党間では安倍首相が最終目標としている、日本の軍隊についての規定の曖昧な状態を終わらせるために平和主義に基づく日本国憲法を改定するのは、もはや自明のことと見られていました。
一般国民は憲法の改定に賛成はしていませんが、実現すれば、戦後アメリカによって『押し付けられた』憲法により日本の交戦権が『不当に制限されている』と考える保守派の中で、安部首相の地位と評価は一段と高いものになると見られていました。

しかし今や自民党総裁として安倍氏が再選されるかどうかについては、疑問視されるようになりました。
8月3日安部首相は最も悪評の高かった閣僚を解任し、自分自身を負の連鎖の中から救い出そうとしました。
安倍政権延命のため斬り捨てられていったのは、失言を繰り返して足を引っ張り続けた稲田朋美防衛大臣、テロ行為やその他の重大犯罪を取り締まるとしながら一般市民の自由を侵害する恐れがあるとする共謀罪法案を6月に可決成立させた際の金田勝年法務大臣などがいます。
内閣改造により安倍首相は多少は息をつけるようになるかもしれませんが、困難そのものは解決されはしません。
日本政府による調査委員会はウルトラ国家主義の教育方針の下で幼稚園などの経営を行っていた森友学園に対する便宜供与について、間もなく報告書を公開する予定です。
この問題についても安倍首相は関与を否定しています。
アナリストの俊川氏は安倍首相はすぐに辞任するような事態にはならないだろうと語りました。
しかし2012年以降初めて、安部首相の地位がきわめて不安定になっていることだけは確かなようです。
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さて3日木曜日、実際に『第3次安部第3次改造内閣』が誕生しましたが、みなさんは何か変化の胎動のようなものをお感じになったでしょうか?
私は自民党政権が誕生する度に感じる徒労感、無力感のようなものしか感じられません。
もちろん期待感などはありません。
二階氏などという人は太鼓持ちにしか見えないし、高村氏を見ていると阿諛追従 - おべんちゃらという言葉が浮かんできます。
彼らに誠実に民意に向き合う姿勢を期待できますか…
『謙虚さ』を懸命に演出する安倍首相、しかし国民はその心底を見透かしている
自分の個人的な取り巻きへの貢献に終始する存在と化した安倍首相
ダニエル・ハースト / ガーディアン 2017年7月25日

日本の政治評論家たちの表現を借りれば政権支持率が『危険水域』にまで落ち込み、安倍首相の『約束されていたさはず』の未来が脅かされています。
安倍首相は2018年に行われる予定の自民党総裁選挙における勝利だけでなく、その先に予定されていた戦争の放棄を定めた日本国憲法の改定という、これまで長い間宿願としてしてきた課題の実現も先行きがあやしくなってきました。
4年半前に再び首相に復帰した安倍氏は長年にわたり安定した政権支持率を確保し、日本の最高権力者としての地位は揺るがないものと見られてきました。
その権力基盤の強さは所属する政権与党自民党が、安倍氏が3期連続で総裁を務めることができるよう任期を定めた規約を変更したほどのものでした。

しかし状況は一変しました。
「安倍氏はもはや無敵ではなくなりました。その理由は安倍氏が党のためではなく、自分の個人的な取り巻きへの貢献に終始する存在と化してしまったからです。」
テンプル大学のマイケル・トーマス・キューゼック准教授がこう語りました。
安倍氏の地位が危うくなってきたのは、もともと個人的につながりがあった2人の学校経営者に対する便宜供与が疑われたことがきっかけでした。
最初のスキャンダルは国家主義思想を持ち、それを教育の場で実践してきた森友学園に対し財務省が便宜供与をした疑いに基づくもので、国有地が法外に安く払い下げられた土地取引が疑惑の焦点になりました。

2番目は加計孝太郎理事長が経営する私立大学加計学園が、経済特区内での獣医学部の設置認可を求めていた問題です。
安倍首相は便宜供与のために政治的に介入したという疑いを繰り返し否定しましたが、世論調査の結果が物語るのは国民は以前疑いを抱いているという事実です。
とりわけ「首相官邸のトップレベルの関与」を疑わせる文部科学省内部の文書の内容が明らかになると、国民が抱く疑惑は決定的なものになりました。
7月下旬に開催された国会の特別聴聞会で安倍首相は、懸命に謙虚な姿勢を自ら演出しようとしました。
これは安倍首相の親しい友人が関わっている以上、「首相がこの問題に関わっていると一般国民が考えるのは自然なことだ。」と認めざるを得ないからです。

「私にはそうした視点が欠けていました。」
安倍首相はこう語りました。
しかし専門家は安倍首相が本当に反省しているのかどうか、そして8月に予定されている内閣改造によって今置かれている苦境を反転させることができるかどうか、その両方に疑問を持っています。
7月の後半に実施された毎日新聞のアンケートでは、安倍内閣の支持率は2ヶ月連続で10ポイント低下して26%となり、2012年に首相の座に返り咲いて以来最低を記録しました。
第一次安倍政権では政権支持率が20%台に転落し、わずか9ヶ月で辞職に追い込まれました。
キューゼック准教授は歴史的に見て、支持率が30%を割り込んだ首相の末路は良くないと語りました。
唯一の例外は1990年代後半の小渕恵三首相だけです。
「小渕政権の支持率は一度危険水域と言われる20%台に落ちこみましたが、その後そこから脱して支持率を回復させました。しかしそれは稀なケースです。通常は支持率が一度30%を下回った首相は、そのまま支持率が下がり続けます。」

他社の世論調査の結果は毎日新聞の数字ほど低くはありませんでしたが、いずれも安倍政権の支持率が下がり続けていることを確認しました。
「現在の状況の深刻さは、政権の支持率がかつてない程下がっているという事実だけではなく、支持率低下の動因にあるのです。」
政治評論家であり、シンクタンクのテネオ・インテリジェンスの副社長であるトビアス・ハリス氏がこう語りました。
「各世論調査による結果は支持率が下がり始めた当初とは異なり、政策よりも安部首相自身に対する信頼感の低下がそのまま支持率の低下の原因になっていることを示唆しています。疑惑やスキャンダルに関する応酬が何カ月も続いた後に、安部首相が一般国民の信頼を回復することためにできることが可能なのか、それは一切解りません。少なくとも私自身は安倍首相が支持率を回復させることは不可能だと考える、それが主な理由です。」

東京大学の内山融教授は、内部からの批判が強まり続ける状況から、安倍首相の問題を「かなり深刻」なものだと評価しています。
「安倍首相の体制は本の数か月前までは非常に強力で、数ヶ月前までは自民党内に挑戦を試みる政治家はほとんどいませんでした。」
内山教授がこう語りました。
「自民党内は混迷を深めており、党内の有力政治家、特に派閥の領袖が安倍氏に挑戦し始めています。」
しかし支持率低下したからと言って、安倍首相がすぐに辞任しなければならない訳ではありません。
安倍氏は2018年秋に予定されている自民党の総裁選挙の際、3期目への出馬はしないという決断を行うことにより、首相官邸を去ることになるだろうとハリス氏は考えています。
2018年の末に行われる予定の衆議院議員選挙の際誰を党首に頂いて戦うのか、混乱の無い交代を行うことにより「少なくともキングメーカーとしての立場を守ることができるでしょう。」
後継者の筆頭に挙げられるのが岸田文夫外務大臣ですが、他にも元防衛大臣の石部茂氏など数名の候補者がいます。
また日本政府での閣僚経験があり、7月初めに東京都議会議員総選挙で大きな勝利を上げた都民ファーストの会の小池百合子氏も有力視されていますが、2020年の東京オリンピックの開催準備を監督しており、すぐに国政の場に鞍替えするのは容易ではないと見られています。
安部首相が苦境に陥っているにもかかわらず、最大野党の民進党もまた推進力を欠いたままです。
そして都議会議員選挙では自民党ではなく都民ファーストの会と連携した公明党も、安部首相に対する圧力を強めていると見られます。
公明党は自衛隊の存在を日本国憲法に明記するという安部首相の方針を未だ認めてはいません。
「問題は安倍がどれだけ早く敗北を認めるかという事のようです。」
ハリス氏はこう締めくくりました。
https://www.theguardian.com/world/2017/jul/25/scandals-threaten-japanese-prime-minister-shinzo-abes-grip-on-power
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私たちが忘れてはならないのは、『悪いものの次に良いものが来るという保証は無い。もっと悪いものが来る可能性もある。』という事です。
忘れもしないのは東日本大震災と福島第一原発の事故の後、第3次民主党政権の野田政権の後、安倍政権が誕生したという事実。
福島第一原発の事故の悲惨さを目の当たりにした直後、日本の脱原発は30年後段階的にしか実現できないとした野田政権に大勢の国民が反発し、全国規模で大規模な抗議運動が巻き起こり、野田政権が崩壊しました。
しかしその後に誕生した安倍政権は段階的廃止どころか、原発を『国家の重要なベースロード電源』と位置づけ、国家規模での推進姿勢に変更は無いと言い放ちました。
倒れれば良いというものではありません。
倒れた後に何を出現させるのか、それは私たち日本国民ひとりひとりが見識を問われているのだということを、忘れるべきではないと思います。
不祥事が相次ぎ政権支持率が低下を続ける安倍首相に、さらなる打撃
いさぎよく責任をとる代わり、下の人間たちに責任を負わせ問題を終わらせるつもりの安部首相
ジョナサン・ソブル / ニューヨークタイムズ 2017年7月27日

日本の防衛大臣と自衛隊の陸上幕僚長が、自衛隊が南スーダンの国連平和維持活動に参加した際、危機的状況に直面した際の日報は存在しないと国民に対し虚偽報告を行った件について、引責辞任する意向であることが明らかにされ、不祥事が相次ぎ政権支持率が低下を続ける安倍首相に、さらなる打撃となりそうです。
南スーダンにおける陸上自衛隊の任務はが今年5月に終了しましたが、海外での自衛隊の任務拡大を図る安倍政権の管理運営についてはかねてから批判が多く、その支持率を低下させる一因となり、結果的には政権を弱体化させることになりました。
日本の報道機関は27日木曜日、稲田友美防衛大臣と岡部俊哉陸上幕僚長が周囲の関係者や上司に辞任する意向を伝えたと報じました。
2人の辞表は28日金曜日に予定されていた防衛省への特別監察の結果報告と同じタイミングで行われることになりました。
岡部陸上幕僚長はつめかけた記者団に対し、自身の進退についてコメントすることを拒否しました。
稲田防衛大臣は、公共放送のNHKが全国放送で辞任を決意したとの放送を行った後も、すぐにはその報道内容について否定も肯定もしませんでした。

安倍首相は国連の平和維持活動のため南スーダンに派遣された約330人の日本の平和維持部隊の日報の存在を意図的に隠した疑惑について、防衛大臣と防衛省や自衛隊幹部が関わっていたかどうかの疑惑は、ここ数カ月間安倍政権にダメージを与えてきました。
その結果、複数の新聞調査によると、安倍政権への支持続ける人の割合は全有権者の約3分の1にまで低下しています。
安部首相に対する支持率は、友人や右翼の国家主義者に対し一国の首相としてバランスを欠いた便宜の提供を行ったとする告発によっても低下しています。
このうち大阪で右翼的教育を行う学校経営を行っていた夫婦二人は、日本政府から不当な便宜供与を受けた疑いが持たれており、検察が捜査を続けています。
安倍首相の妻である安部昭恵氏はこの教育機関森友学園が建設を進めていた学校の元名誉校長を務めていましたが、国有地を不当に安く学園側に売却したことに関し影響力を行使した疑惑が生じています。
これに対し安倍首相とその夫人は森友学園に便宜を図るため政府職員に対し何らかの働きかけを行ったことについて否定しています。

稲田防衛大臣と岡部陸上幕僚長の辞任により、安倍首相は南スーダンに関する問題がこれ以上大きくなることを食い止めようとしていると考えられます。
稲田防衛大臣については、8月に予定されていた内閣改造のさいに、もっと穏便な形で経験を去るとの見方が有力でした。
黒江哲郎防衛省事務次官も辞任する意向を固めたものと見られ、防衛省幹部は大規模な人事の入れ替えが予測されています。
神戸学院大学法学部教授で憲法学者の上脇博氏は
「潔く自分から進んで責任をとる代わりに、安倍首相は自分の下にいる人間たちに責任を負わせることで、問題を終わらせたいと考えています。」
と指摘しました。
「しかし本当の問題は、国民はもう安倍首相を信用していないということなのです。」
南スーダンは長い内戦の後、2011年にスーダンから独立を果たしましたが、日本の自衛隊はその地に5年間駐留しました。
この間世界各国から派遣された国連軍の一員として、比較的リスクの低い物流とインフラ関連の任務に携わっていました。

それにもかかわらず自衛隊の任務について国内では議論が戦わされました。
日本国憲法は戦争を放棄しており、この点目的は平和維持活動であっても日本の自衛隊は他の国々よりも厳しい制約を課されていました。
自衛隊員に課されていた制約のひとつは、銃撃戦に巻き込まれないようにするため派遣される場所が武力紛争が進行中でない地域に限定されるという事でした。
南スーダンは常に一触即発の状況にありました。特に現政権と反政府勢力との間の平和協定が破れた昨年は、不安定な状況が著しく悪化しました。
不安定な状況下での戦闘は首都のジュバから周辺各地に拡大、虐殺や強姦の報告が相次ぎ、中国から派遣された平和維持軍の兵士2名が殺害される事態に発展しました。
現地から不安定な状況が相次いで伝えられ他ことで日本国内の報道機関や野党からの追及が厳しくなりましたが、安倍政権は自衛隊が駐留していた地域の治安状況は安定していると主張しました。
しかし陸上自衛隊の隊員たち自身が標した実際の記録は、駐留地周辺のいたるところで戦闘が繰り返されている様子や国連軍内部の秩序の崩壊など、安倍政権の報告とは全く異なる状況を物語っていました。

それは『積極的平和主義』を掲げ、日本が今後国際安全保障問題に積極的な役割を果たすという安部政権の方針と、そのために国連の平和維持活動を強く支持するとした安倍首相にとっては頭の痛い問題でした。
安倍政権は2015年、一定の条件の下で自衛隊が日本国外の戦闘に参加することを可能にする法律を可決させました。
自衛隊の行動を厳しく宣言している日本国憲法を改定することを提案し、日本国内の様々な政治勢力から反発を受けています。
自衛隊の戦闘日誌をそのまま公開する代わり、稲田防衛大臣は国会で日誌の類はすべて廃棄処分されたと報告しました。
しかし稲田氏はその後自らの発言を翻し、先頭日誌のコピーが防衛省職員のコンピュータの中に残っていることを確認できたと語りました。
結局一連の行動により隠蔽疑惑はかえって大きくなり、日本政府は自衛隊を南スーダンから撤退させるほかなくなったのです。
https://www.nytimes.com/ Japan’s Defense Minister Said to Be Resigning, in Blow to Abe
炉心溶融(コア・メルトダウン)によって原子炉内がひどく損傷している様子が明らか
ドイチェ・ヴェレ 2017年7月23日

水中ロボットが撮影した画像は、福島第一原子力発電所の事故で破壊された原子炉の底の部分に、溶融した核燃料(いわゆる核燃料デブリ)と考えられるものが大量に堆積している様子を映し出しました。
これが溶解した核燃料であることが確認できれば、事故収束・廃炉作業にとって大きなマイルストーンになると考えられます。
福島第一原発を管理する東京電力によると、3号機の格納容器の底の部分に、厚さが1メートルに達する大量の固化した溶岩状の塊が幾層にも重なりあっている様子が確認されました。
東京電力の関係者は22日土曜日に行われた記者会見で、
「原子炉圧力容器から溶融した物質が流れ出したと考えるのが自然だ。」
と述べました。

2011年地震によって引き起こされた津波が海辺にあった福島第一原発に襲いかかり、4基の原子炉のうち3基が爆発事故を起こし完全に破壊されました。
また原子炉4号機の損傷も極めて深刻です。
2台のカメラを装着した全長30センチメートルの遠隔操作ロボットがこれらの画像を撮影したのは、20日から始まった3日間に渡る調査の2日目である21日金曜日でした。
▽ きわめて高い放射線量
ロボット探査によって得られた写真からは、炉心溶融(コア・メルトダウン)によって原子炉内がひどく損傷している様子が明らかになりました。
溶け落ちた核燃料は破壊された原子炉の部品と混じり合っていることが画像からも明らかであり、今後数十年に及ぶ廃炉プロセスが非常に困難なものになることを示唆しています。

東京電力の広報担当者である木本氏は、核燃料デブリを取り除く方法を検討するための画像分析を完了させるまでには、まだかなりの時間が必要だと語りました。
http://www.dw.com/en/fukushima-possible-melted-nuclear-fuel-found-inside-reactor/a-39807349
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【 放射線に対し恐怖を感じることは、非難されるべきことなのか? 】
捨てられた街、捨てられた思い出、壊されてしまった絆、壊されてしまった……
福島第一原発の事故現場と周囲の無人の街を目の当たりにすれば、「なぜ帰れないか?」を痛感させられる
モトコ・リッチ / ニューヨークタイムズ 2017年3月13日

6年前、巨大地震と巨大津波に襲われて3基の原子炉がメルトダウンを引き起こした福島第一原子力発電所内に入るとき、私たちは少々緊張気味でした。
私たちは中指にデジタルプリントを施され、もともと体に帯びていた放射線量を測定するため放射線スキャナに座り、さらに携帯電話とパスポートを一時的に預けなければなりませんでした。
しかしニューヨークタイムズのために定期的に働いている写真家の佐々木さんが指さした警備員のいる門に掲げられた看板の文字を見て、固い雰囲気が少しほぐれました。
「構内でのポケモン・ゴー厳禁!」
私たちはニューヨークから飛行機でやってきた映像作家のヴェーダ・シャストリ氏と東京支局の上野久子さんと一緒に事故収束・廃炉作業をこの目で確認するため、この日福島第一原発を訪れたのです。
福島第一原発での作業を管理する立場にある東京電力は、放射能を帯びた塵やほこりが構内を行き来して放射線量が上がるのを防ぐため、ほとんどの地面を舗装し、ごみの類はすべてコンクリート製か金属製の容器内に保管されています。
それでもなお私たちは自分たちが健康被害を免れることかできるのかどうか、確信を持つことはできませんでした。

私はかつてチェルノブイリを何度も訪れた経験を持つセキュリティ・アドバイザーに相談したことがありますが、彼は短時間の滞在であれば放射線の防護装置や防護服を身に着けてさえいれば安全だと請け合ってくれました。
私は3か月前にも福島第一原発を訪問したことがあり、今度で2度目の訪問でした。
最初の訪問では、私たちは構内を巡るバスから降りることは許されず、その分、身を護るために身に着けていたのはベスト、手袋、そしてビニールでできた靴カバーだけでした。
今回歩いて構内の各所を案内してもらうことになった私たちは、その分放射線から身を護るための装備を身に着けることになりました。
最初に足を踏み入れたのは、構内で働く6,000人の作業員の事務所、更衣室、食堂、休憩室を確保するため東京電力が新たに建設したビルディングの屋上でした。
私たちはベスト、布製の白い手袋、自分専用の線量計を身に着けましたが、特に女性にはピンク色で縁どりされ『女性』と書かれたベスト、ヘルメット、紙製のマスクとゴーグルが支給されました。
建物の脇にあるドアから屋外に出ると、東京電力の広報担当者は建物の側面に取り付けられた金属製の階段を指さしました。
その気温は摂氏5度ほどで、強風が吹いていましたが、屋上までは9階分の階段を登らなければなりませんでした。

ごわごわしたマスクをつけたまま階段を上り続けた私は、途中眩暈を感じました。カメラを持って登っていたヴェーダは、気を失いそうだと語っていました。
屋上は叩きつけるような風が吹いていましたが、カメラを抱えていた佐々木さんもヴェーダも、思いベルトを身につけさせられていたので、撮影中に転落したり吹き飛ばされたりする心配はありませんでした。
この建物の屋上は福島第一原発で行われている事故収束・廃炉作業の規模を直感的に理解するのに最適の場所であり、私たちの見学をこの場所から始めたのは正解でした。
あらゆる方向に汚染水を貯蔵するための1,000基のタンクが立ち並び、その向こうには2011年3月に福島第一原発に致命的な被害をもたらした太平洋が広がっているのを見渡すことができました。
屋上を後にした私たちは窓が汚れ切った、そして通気口をテープで密閉したバスに乗り込みました。
バスがメルトダウンした原子炉の周囲を巡る道路をガタピシ言いながら進む間、同乗していた東京電力の社員が大きな線量計を捧げ持ち、線量の変化を注意深く監視し続けていました。
私たちは原子炉3号機から約80メートル離れた場所で短時間バスを降りることを許されましたがその場所では線量計が1時間当たり260マイクロシーベルトの線量を示していました。
これは16日間防護装置を何もつけずこの場所に立っていれば、ガンの発症リスクが著しく高くなるという放射線量です。

できるだけ詳しく事故収束・廃炉作業の現場を見るため、私たちここに来る前に使用済み核燃料が保管されている大きな核燃料プールがある建物に入る許可を求めていました。
そのために私たちは駐車していたトレーラーに案内されました。
その中で私たちは冬用コートの上にフード付きの分厚い紙製の防護服を着用させられました。
靴下を二重に履き、綿製の手袋の上に2重にゴム手袋をはめました。
そして頭を紙製のカバーで覆った上にヘルメットをかぶり、ろ過装置の付いたガスマスクとゴム製のブーツを着用しました。
その姿で使用済み核燃料プールに向って歩き出した私たちの姿は、映画『ゴーストバスターズ』の中でパッドの入ったボディスーツを着ていた主人公たちの倍の厚さに膨らんでいました。
そして使用済み核燃料プール済みに入ると、私たちはここまで履いてきたブーツは脱ぎ、用意されていた別のブーツに履き替えなければなりませんでした。
使用済み核燃料プールのある広い部屋は不気味に静まり返っていました。
ここで東京電力の担当者同士が、佐々木氏とヴェーダ氏に写真撮影を許可するかどうかでしばらくの間話し合っていましたが、少々奇妙な感じがしました。
プールの横に設置された看板には訪問者が近づき過ぎないように警告していましたが、驚いたことに子供の手を握って離さないようにとも警告していました。
果たしてこの場所に子供を連れてくる人間がいるのでしょうか?

ヴェーダが使用済み核燃料プールに近づくと、付き添っていた東京電力の社員からこう注意されました。
「持っているカメラをプール内に落とさないようにしてください。」
それを聞いて、彼女は不自由なマスクの下で言われた通りにするつもりだろうと、私は確信しました。
私たちの現場見学はバスの中で終了しました。
最初の建物に戻り身につけていた各種の防護装置を取り外すとそれらは皆廃棄処分にされました。
そして再び放射線量の測定が行われ、携行していた線量計の値の確認作業が行われました。
私たちの福島第一原子力発電所内の滞在時間は5時間でしたが、4人とも被ばく線量は30ミリシーベルトあるいはそれ以下で、原子力発電所で働く作業員の年間被ばく線量の上限の0.06パーセントでした。
その夜、私は放射線の安全に関わるコンサルタントに福島第一原発を訪問した際の報告書を送り、ある質問をしました。
「放射線防護服の下に着ていた個人の洋服と靴は捨てなければなりませんか?」
返ってきた返事には「その必要は全くない。」と書かれていました。

しかし私は言いようのない恐怖感を払拭することはできませんでした。
翌日福島第一原発の周囲の幾つかの避難指定区域内の市町村と、捨てられたままの街を巡っている間もこの恐怖感情は続いていました。
福島第一原発の中と周囲の町並みをこの目で見て、科学者や専門家が「もう安全だ」と保証しているにもかかわらず、なぜ今だに多くの住民がこの場所に戻ろうとしないのか、その思いを私は初めて実感することができました。
捨てられたままのすべてのものに、私の心は痛みを感じないわけにはいきませんでした。
ガラス越しに一軒の家の中を覗き込むと、山になった衣類のと本や雑誌、DVDが置き捨てられていました。
ピンク色のウサギのぬいぐるみがテーブルの上に横たわっていました。
台所には野球のユニフォームを着た少年の写真の脇に。2008年の日付のある墨文字で書かれた優勝の賞状が壁にかかったままになっていました。
その裏庭にある柚子の木には、熟した実がたわわに実っていました。
https://www.nytimes.com/A Reporting Team’s Nuclear Stress Test: Hazmat Suits, Face Masks and 9 Flights of Stairs
深まる個人的な利益誘導・便宜供与にまつわる疑惑
疑惑、スキャンダルが相次いだ安倍政権、そこに追い打ちをかけた稲田防衛大臣の数々の妄言
リンダ・シーグ、エレイン・リーズ / ロイター 2017年7月24日

個人的な利益誘導にまつわる疑惑が深まり政権支持率が低下を続ける中、安倍晋三首相は7月24日月曜日、長年の友人が経営する加計学園に対する便宜供与を政府官僚に命じた事実は無いと証言し、学園側からも恩恵を求められたことは一度もないと証言しました。
安部首相の長年の友人である加計孝太郎理事長が経営する加計学園が経済特区内での獣医学部の設置認可を求めていた問題で、安部首相とその側近が認可が早く得られるよう政治的介入を行ったのではないかという疑惑を繰り返し否定してきました。
安部首相自身にまつわる疑惑に加え、スキャンダルが相次いだ安倍政権に対する政権支持率は30%台を割り込む事態となっており、多くの有権者がこうした結果について当然の結末だと受け止めています。
こうした事態を受け、本来なら2018年の9月で終わるはずの2期6年の任期がさらに3年延長され、戦後最長の首相となるだろうという予想も揺らぐ事態となり、ライバルの政治家たちの動きも俄然活発なものになってきました。
安倍首相は衆議院予算委員会の閉会中審査の席上、学生自体からの友人である加計氏が関わる問題で国民から疑念の目が向けられるのはもっともな面はあるが、加計氏から便宜供与を求める働きかけは「ただの一度も」無かったと主張しました。

さらに安部首相は「獣医学部を新設することについて、便宜を求められたことも働きかけもなかった。」と述べました。
承認手続きに政治的介入を行ったのかどうか質問を受けた安倍首相は、「個別の案件について自分自身が指示することは全くない」と答えました。
そして「結果を出す」ことで国民の信頼を取り戻し、経済と外交を優先課題として取り組むことを約束しました。
▽ 選挙戦の敗北、政権支持率の急落
23日日曜日の東北地方の仙台市で市長選挙が行われ、自民党の推薦候補者が野党連合が支持する候補者に敗れ、安倍政権に対するさらなる痛手となりました。
この結果は同じ7月の東京都議会選挙における自民党の歴史的な敗北に続くものであり、これまで選挙戦における勝利を積み重ねてきたことにより党内の戦力を拡大してきた安倍政権にとって、痛烈な打撃となりました。

7月22日から23日まで行われた毎日新聞の世論調査によると現在の安部首相の支持率は26%で、6月の前回調査と比べ10ポイント低下しました。
さらに回答者の56%が安倍政権支持していません。この数値は12ポイント上昇しました。
批判の矢面に立たされるたび苛立ちを露わにすることで知られている安部首相ですが、今回は国民の懸念を払しょくするための努力が不十分だったことを認めました。
「この現実が国民の声だということを誠実に受け入れたい。」
と、政権支持率の急落を念頭にこう語りました。
同じ閉会中審査に出席した和泉洋人首相補佐官は、獣医学部新設計画に関する諸手続きが歪曲されたと告発した前川喜平・前文部科学事務次官と真っ向から衝突しました。
和泉氏は昨年9月9日に首相官邸で前川氏と会ったと認めたが、「こんな極端な話をすれば私も記憶が残っている。そういった記憶が全くない。従って言っておりません」と述べた。
和泉氏は前川氏との会話の中で、「首相が自分自身の口からは言えないから」加計学園の獣医学部新設を承認すべきだと発言したという、前川氏の証言内容を否定しました。
これに対し野党議員は安倍首相の否定発言だけでは納得できないと反論しました。
民進党の玉木裕一朗議員は、「国民の疑惑は深まる一方である。」と発言しました。

安部首相はまた、自分の庇護下にある稲田朋美防衛大臣の解任を拒否しました。
稲田氏は防衛省内の公文書の隠ぺい問題に直接関わった疑いを持たれています。
稲田氏は南スーダンにおける国連の平和維持活動(PKO)に参加した自衛隊の戦闘日誌の隠ぺいを承認した事実は無いと否定しました。
稲田防衛大臣は8月に行われる内閣改造で閣僚の席を失う予定です。
安部首相は内閣改造によって急落した政権支持率を上向かせたい考えですが、新任の閣僚のスキャンダルが明らかになったり不用意な発言をしたりすれば、その計算は大きく外れることになるでしょう。
http://uk.reuters.com/article/uk-japan-politics-idUKKBN1A80ZT
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折しもこの稿をアップした日の河北新報朝刊に、自民・公明両党の推薦で仙台市長選に立候補し落選した会社社長が、東日本大震災で被災した雑居ビルを購入した際、売り手側にビルの解体費用を差し引いた金額を提示させながら、契約成立後に全額を仙台市の公費を使って解体した疑いが表面化したと報じられていました。
使われた仙台市の公費は7,600万円。
あの時、東日本大震災の被災者がどのような状況に置かれていたかこの目に焼き付いている自分としては、身が震えるほどの怒りを感じます。
「こういう事をしていたんだ!」
現在の政治状況を、安倍政権への不信が拡大している状況を、ただそれだけのものに終らせてはならないと痛感させられた朝になりました。