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星の金貨 東日本大震災や音楽、語学、ゴルフについて語るブログです。

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【『3.11の被災地をさまよう死者たちの霊と忍び寄る前時代の亡霊』リチャード・ロイド・パリー著 】《前篇》

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東日本大震災によって破壊されたコミュニティーへの温かい目線の先にあったもの

不満をもらすことなく秩序正しく東日本大震災の復興に立ち上がった東北の人々、その「負の側面」とは…

 

堀田えり / ガーディアン  2017年8月16日

日本の東北地方は、厳しい気候、そして東京と大阪結ぶ日本の中心地から遠く離れていることもあり、長い間典型的な田舎だとみなされてきました。

そうした見方に加え、東北地方の人びとには固定観念とも言うべき評価が常につきまとっています、いわく口数が少なく、頑固で、幾分謎めいています。

弱音を吐こうとはせず、口元を引き締めて自らの気持ちを奮い立たせ、たとえ希望が見えていなくとも黙々と働き続けていました。

こうしたまさに東北人気質とも言うべき、そして称賛されるべき姿は、東日本大震災が発生、マグニチュード9.0の巨大地震に続いて津波が発生し、福島第一原発で原子炉が破壊される事故が発生した直後の東北地方のいたるところで見ることができました。

 

現地の被災地から報道したジャーナリストたちは、東北地方の人々の苦境の中から懸命に立ち上がろうとする姿を称賛し、生き残った人々の秩序正しい行動に感銘を受けました。

その中にはほとんど何もかもを失ってしまった人々もいたのです。

彼らは緊急避難場所の中でも不満を言うことなく組織立った行動をし、列を乱さずに食糧を受け取り、進んで病気やけがで苦しんでいる人々の世話をしていました。

被災地を訪れた人々は、東北が災害に見事に立ち向かっている事を痛感しました。


しかしリチャード・ロイド・パリーの著作を読むと、東北地方とその場所の人々に関するこれまで世界に伝えられた話が、真実の半分も伝えていないという事を教えてくれます。

もっと厳しい現実が災害後の人びとの暮らしの表面の、もっと下に隠されていたのです。

 

東京在住の英紙タイムズのジャーナリストであるロイド・パリー氏は、被災地で何が起きているのかを理解するために東北地方を何度も訪れました。

そして津波によって破壊されたコミュニティに対する感想は思いやりに満ちた、そして心を痛めずにはいられないものになりました。

津波によってその日のうちに命を落としたのは犠牲者のうちの99%、18,500人に上り、一度の災害でこれ程の数の人が死亡したのは長崎への原爆投下以来のことでした。

 

この著作の中で取材を受けた1人の女性は、震災以降変わったのはライフスタイルではないと振り返りました。

「それはみんなの心の中です。あの日以来、誰もが何かしっくりこないものを感じているのです。」
ロイド・パリーはこうしたひとりひとりの心の中の様子を確かめようとし、その何層もの奥深い場所にある深い悲しみが「何かしっくりこないもの」ではないことに気が付きました。

彼は「一人一人の悲しみの内容は異なっており、それはどのようにして大切な人の命が失われてしまったのか小さな微妙な違いに拠っている。」という事に気がつきました。

そしてさらに遺体がいつの時点で回収され埋葬されたのかということにも影響され、結果が違っていました。

そして大切な人の遺体が見つからず行方不明のままというケースでは、残された家族を始めとする多くの人びとが霊能者の助けが必要だと考えたのです。

東北太平洋側の被災地には多くの犠牲者たちの霊がさまよい、その目撃情報はいくつも報告されています。

これは津波によって実に多くの人々が現世との決別について心の準備も何もできないうちに、避けられない形で死を迎えてしまったという事実を、ある意味言い表すものです。

 

死者たちの霊に関する目撃情報は、ほぼ似た内容のものです。

死んだはずの女性が仮設住宅で暮らしていた古くからの友人を訪問し、一緒にお茶を飲んでいなくなりましたが、彼女が座っていたと思われるクッションは濡れていました。

ひとりのタクシー運転手は男性客をのせたところ、津波によってもはや消滅してしまった住所まで行くように言われました。しかしその場所に向かう途中、後部座席に乗っていたはずの男性の姿は消えてしまいました。

この際こうした超常現象を信ずべきかどうかという点は脇に置いておきます。

多くの津波の犠牲者の霊を弔うため教を詠んだ仏教の僧侶によれば、大切なことは多くの人々が死者の霊を間違いなく目撃したと信じている点です。

津波の被災地の『死者たちの霊の問題』の拡大とともに、ひとつひとつの目撃情報を整理記録する大学の研究者が現れ、キリスト教の司祭、神道の宮司、仏教僧などが、極端な例では生きている人に憑りついてしまう『不幸な死者たちの霊を弔うため』に繰り返し奔走するようになったのです。

〈後篇に続く〉

https://www.theguardian.com/books/2017/aug/16/ghosts-of-tsunami-japan-disaster-richard-lloyd-parry-review

 

【 21世紀社会が抱える深刻な課題 : ノーム・チョムスキー 】《4》

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紛争地帯の一方の勢力に大量の武器『援助』を行うアメリカ、大規模な人道的危機が発生

「アメリカは世界中の暴力の最大の後援者」

国際紛争の場で次々に発生する残虐行為、そこに見え隠れしているある大国の影

 

デモクラシー・ナウ 2017年5月29日

 

イランにも北朝鮮同様、核開発疑惑が持ち上がっています。

マティスのような米国大統領に近い立場の高官たちは、イランはテロリストの最大のスポンサーであり、そのことが平和への最大の脅威であり続けていると語っています。

ではテロリストのスポンサーとはどういう意味でしょうか?検討してみましょう。

 

たとえば、イエメンではイエメンの反政府勢力である部族、フーシ族にイラン政府が援助を提供していると主張しています。

いいです、そういうことにしておきましょう。

では米国はイエメンで何をしていますか?

サウジアラビアと同盟する勢力にとてつもない量の武器援助を行っています。

供与された武器によって国土が破壊され、大規模な人道的危機が引き起こされ、膨大な数の人々が殺され、飢餓による大量の死亡者が出ています。

そしてさらにサウジアラビアの同盟勢力は、生き残った人々にとって援助を受けるために必要な場所としてたったひとつ残された港湾設備を爆破・破壊すると脅迫しているのです。

しかしテロの主な原因はイランが作り出している、それがアメリカの主張なのです。

エイミー・グッドマン:

私は数週間前の4月4日にも、チョムスキー教授にデモクラシー・ナウ!の番組の中でインタビューを行いました。

その日はちょうどキング牧師が『ベトナムを乗り越えよう』とう演説を行った日から50周年を迎えた日でした。彼はベトナム戦争に反対する理由として「アメリカが世界中の暴力の最大の後援者」になっているからだと語りました。

 

そしてその時私は北朝とイランの問題から、話題をシリアに転じようとしました。

しかしその日はシリアでガス攻撃が行なわれた日で、問題の本質については突っ込んだ議論ができませんでした。

私はチョムスキー教授がシリアの状況についてどうお考えなのか、一度詳しくお伺いしたいと考えていました。

そしてその後、シリアの問題についてはトランプ大統領は中国の習近平主席と完全に利害が一致したと語りました。

そしてトランプ大統領はアメリカがイラクへ向けたトマホークミサイルの発射に成功したと語りましたったのです。

そして、彼はインタビュアーによって誤りを指摘されることになりました。

その話は本当ですか?

ノーム・チョムスキー:

イスラム圏の情報は実に混沌としています。

しかしいくつか私たちが確実に把握していることがあります。

まずシリア国内で深刻な化学兵器攻撃が行われたとすることについて、誰もそれを疑うことはありません

状況証拠を積み上げていくと実行したのはシリア政府だったということになりますが、いくつかの疑問があります。

戦争に勝利するのがもはや間違いないというタイミングで、なぜアサド政権は敢えて化学兵器を使用したのかという疑問です。

 

この時点でアサド政権にとっての最悪の展開は、反政府勢力が間近に迫った勝利の土台を壊してしまう事でした。

その点を考えるといくつかの疑問が生じてきます。

確かにアサド政権は人を殺すことを何とも思わない残忍な体制であり、化学兵器攻撃を行うことについての動機など数え上げたらいくつでも理由があるかもしれません。

しかし、実質的に政権を支えているロシアがなぜ化学兵器攻撃を許したのか?という疑問も湧き上がってきます。

覚えておいて欲しいことがあるのですが、それはシリア政府の空軍基地は同時にロシア軍の基地でもあるという事実です。

ロシアはシリアで大きな影響力を持っています。

そしてロシア軍にとって化学兵器の使用は最終的に何のメリットも無い災厄でしかありません。

化学兵器の使用ということになると、問題はシリアに留まることなく、全世界的な問題に発展する可能性があり、ロシアにとっては何のメリットも無い選択なのです。

 

さらなる懸念があります。

ホワイトハウスは化学兵使用がシリア政府によるものであることが絶対に間違いないと確信するに至った理由を説明するために、諜報報告を提示し、アメリカ軍の行動を正当化しようとしました。

これに対し非常に誠実で信頼できるアナリストであり、マサチューセッツ工科大学の教授であり、きわめて信頼性の高い分析を長期に渡り行ってきた実績を持つテオドール・ポストル教授がこの報告書を詳細に検討しました。

ポストル教授は高く評価されている戦略アナリストであり、そして諜報活動アナリストでもあります。そしてポストル教授はホワイトハウスの報告書を、徹底的に批判しました。

この報告書はオンラインでも見ることができます。

トランプ政権下のホワイトハウスの報告書には確実にいくつかの疑問があるのです。

シリアのアサド政権が化学兵器の使用という人道上許されない行為をしかねないという点は間違いありません。

しかしここに一つの疑問が生じます。

現実の世界で何か行動を起こす前に、その結果を正確に予測することは可能でしょうか?

実際に起きたことを正確に検証してみましょう。

何かの事件が起きる可能性がある場所というのは実にたくさんありますが、それが現実になった場所は遥かに少ないはずです。

 

そして混乱の極にあるシリア国内から正確な情報を発信することは極めて難しいという事を、頭に入れておいてください。

反政府側の勢力圏に入りこみ、もしそこで彼らの発表内容をそのまま発信しないと、あなたの首は切り落とされてしまう可能性があります。

パトリック・クックバーンなど著名なジャーナリストたちが、こうした状況が存在することを伝えています。

そうした場所から客観的で正確な報道を行うことは不可能です。

そして今度は政府が支配する場所から正確な情報発信ができるのか、という事も明白な問題です。

真剣で勇敢な仕事をしている非常に優秀な記者たちもいますが、普通の人間にとっては簡単にできることではありません。

そのため、シリアについては我々は正確な状況を詳細に把握しているとは言えないのです。

 

これが59発のトマホーク・ミサイルが発射された状況なのです。

ミサイルの発射自体はかなり簡単なことです。

ワシントンにある指令室の椅子に腰かけ、ボタンを押して「さあ、やつを殺せ!」という行為自体は簡単です。

それは賞賛されるべき勇気であり、たくましさを象徴する、つまりはアメリカという国がどれほど強いかということを思い知らせるものなのです。

 

さてアメリカは実際に何をしたのでしょうか?

見た目で判断する限りトマホーク・ミサイルが攻撃したのは、飛行場の中の使われていないと思われる部分を破壊しました。

そして現実に、翌日にはこの飛行場から航空機が離陸していました。

さらなる現実は化学兵器の攻撃を受けたとされる地区は、59基のトマホーク・ミサイルによる攻撃の後、今度はアサド政権が直接行った爆撃によってなお一層激しく攻撃されてしまいました。

ですからアメリカ政府が何を企図していたにせよ、結果的にアサド政権には何の影響も無かったというしかありません。

つまるところアメリカ政府がやったのは、ニッキ・ヘイリー米国国連大使がいつもやっているトランプ新大統領のイメージアップ宣伝だと私は考えています。

「町に新しい保安官がやってきた!」

今や英雄ワイアット・アープがいつでも拳銃を抜いて、悪者どもをやっつけてくれる。もう四の五の言わせないぞ!という訳です。

強い大統領ドナルド・トランプ、そうしたはったりに過ぎなかったのではないでしょうか?

 

《5》へ続く

https://www.democracynow.org/2017/5/29/noam_chomsky_in_conversation_with_amy

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北朝鮮の核実験とミサイル開発に関する報道は国際的にも数が多く、日本においてはニュース番組などでは放送中に必ず一回は取り上げられる、という忙しさです。

NHKを始めとする国内報道では、前提条件としてアメリカの立ち位置を正義とする見解が不動のもののようですが、果たしてそうだろうか?ということを考えるようになりました。

私たち戦後に育った世代は、第二次世界大戦でナチスドイツと戦うアメリカ軍の映画を数限りなく見せられるうちに、頭のどこかに『アメリカ軍=正義の軍隊』という観念を持つようになりました。

しかし、朝鮮戦争、ベトナム戦争、イラク、アフガニスタン、そしてチリのアジェンデ政権の崩壊への謀略等々の『本当の結末』を見るうちに、現代においては一方が完全な正義だという戦争や紛争があるはずがないという事を強く思うようになりました。

そしてケネディ兄弟の暗殺の背後には、本当は誰がいたのか?

これは特にロバート・ケネディ氏の暗殺の瞬間をとらえた報道に小学生ながらも全身が震えた私にとって、そしてジョン・レノンの暗殺の第一報に思わず叫び声をあげたた私にとって、生涯の課題のひとつです。

海外メディアにも北朝鮮を直接取り上げる記事が無数にありますが、対立しているのは何者かという視点も持っていただきたいという意味で、ノーム・チョムスキー教授の講演の続編を掲載しました。

 

【 21世紀社会が抱える深刻な課題 : ノーム・チョムスキー 】《3》

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北朝鮮がこれほど執拗に軍事的挑発を繰り返している理由が、世界的識者により解き明かされる

北朝鮮が狂気に支配されることになった根本原因、それは朝鮮戦争時のアメリカ軍の戦闘日誌に記されていた

『狂気の北朝鮮』を作り出した根本原因のひとつは、徹底的破壊を繰り返したアメリカの軍事作戦

 

デモクラシー・ナウ 2017年5月29日

 

エイミー・グッドマン:

この時点でトランプ氏が大統領に就任して約100日が経過しましたが、外交問題では北朝鮮とイランが大きな関心を集めています。

我々は現在市場最低の支持率の大統領の下でこうした問題に直面している訳ですが、どの大統領であってもこの問題は最優先にせざるを得ないと思われます。

 

そしてトランプ大統領はつい数週間前、アフガニスタンで大規模爆風爆弾兵器、モアブ(MOAB : 2003年に米国で作られた通常兵器爆弾。開発時点において、非核兵器としては史上最大の威力を持つとされた)の投下を命令し、さらには化学兵器を使用したシリアに対しても直接攻撃を行いました。

しかしマクマスター国家安全保障担当顧問はすべての外交問題の中、アメリカ政府が最優先で対処しなければならないのは北朝鮮との間の緊張関係だと語っています。

アメリカが直接北朝鮮を攻撃する可能性はあるのでしょうか?

ノーム・チョムスキー:

私はトランプ政権は次にどんな行動をとるのか、非常に予測しにくい政権だと思っています。トランプ自身、自分が5分後に何をするのか把握できていないと思います。わからないので、もじどおり、ですから、確信をもってトランプ政権の今後を予測することは困難です。

しかしこの問題は非常に判断に迷います。その理由はきわめて明快です。

核兵器による攻撃はもちろん、いかなる種類のものであっても北朝鮮に対する攻撃は、国境に近い韓国最大の都市であるソウルに対する大規模な攻撃を誘発し、駐留するアメリカ軍を含め地上のすべてを吹き飛ばしてしまうでしょう。

 

私は軍事技術の専門家ではないので断定的なことは言えませんが、それを防ぎきるだけの防衛手段は存在しないはずです。

さらに北朝鮮は多くのアメリカ軍兵士が駐留している近隣諸国、特に日本各地のアメリカ軍基地に対しても報復攻撃を行う可能性があります。

韓国も日本もとんでもないことになってしまいます。

同時に北朝鮮も一巻の終わりですが。

みなさんもご存じのように、この地域の危険性は高くなっています。

いずれが攻撃を受けても、すぐに報復攻撃が行なわれる可能性は高く、それらは自動化されている可能性の方が高いと考えるべきです。

アメリカ軍の軍司令官や高官はこうした状況を理解しているはずです。

最終的に彼らがどれだけの影響力を持っているかわからりませんが、武力解決による解決は現実的ではありませんし、また選択すべきでもありません。

 

しかし本当の問題は、根本的にこの問題に対処する方法があるかどうかということです。

多くの提案があり、その中には制裁措置も含まれます。

中国にとって大きな脅威である新しい大規模なミサイル防衛システムは、朝鮮半島を巡る緊張を一層高めるでしょう。

さまざまな種類の軍事的威嚇。

アメリカは北朝鮮に空母カール・ビンソンを派遣しましたが、偶発事故により我々にとって思いもかけない事態に発展する危険性もはらんでいます。

力による解決は、必ずしも私たちが望むような結果を導き出すとは限らないのです。

 

現在、ひとつの提案が無視されて続けています。

この提案については、遠い近いは別としてみなさんも一度は耳にしたことがあるはずです。

それはかなりシンプルな提案ですした。

私たちが成し遂げなければならないのは北朝鮮に核兵器開発プログラム、ミサイルシステムの開発を凍結させることのはずです。

 

提案というのは、北朝鮮が提示するその代償を受け入れることです。

単純な事のように聞こえますね。

実際中国と北朝鮮は弾道ミサイルと核兵器開発の凍結条件を具体的に提示してきたのです。

そしてアメリカはそれを拒否する旨即答したのです。

そして、実は責められるべきはトランプだけではありません。

数年前、当時のオバマ大統領にも同じオファーが提示されました。

そしてオバマ政権は即座にそれを拒否したのです。
なぜでしょうか?

 

その理由は北朝鮮側が交換条件を提示したからです。

交換条件とは、韓国と北朝鮮の事実上の国境38度線からのアメリカ軍の軍事力の撤収です。

今回、トランプ政権は核兵器搭載能力を持つB-52戦略爆撃機を朝鮮半島に派遣しましたが、こうした軍事力の展開に終止符を打つことを求めているのです。

 

さて、アメリカ人はもうほとんど忘れかけているかもしれませんが、北朝鮮は朝鮮戦争の際、アメリカ軍の猛爆撃によって国土を徹底的に破壊された記憶を持っています。

その破壊は最後には爆撃目標が無くなってしまったほど徹底的なものだったのです。

その事実をもし疑うのであれば、アメリカ軍の公式軍事記録の中に3カ月ごとに朝鮮半島を空撮したものが残されていますが、私はそれをぜひ検証してみていただきたいと思います。

これらの写真には当時の様子がそのまま、正確に記録されています。

 

その時点では「もう爆撃目標が残っていません。これからどうしますか?」

結局アメリカは戦術的に必要のないダムの破壊をすることにしました。巨大なダムを。

こうした行為は明らかな戦争犯罪です。

ニュルンベルクでは多くの戦争犯罪人が絞首刑に処されました。

しかしその後も戦争犯罪は続いていたのです。

 

アメリカ軍の戦闘報告書には、ダムの破壊により洪水が発生して谷あいの村落が壊滅し、さらには東アジアの人々が主食にしている収穫前のコメの田んぼを壊滅させた様子が随所に人種差別的なコメントをちりばめながら、生き生きと自画自賛するように記録されています。

あなた自身がその報告書を読み、自分自身として評価することをお勧めします。

北朝鮮はその邪魔はしません。

今日の北朝鮮にいるのはそうした攻撃を生きのびた人々です。

だからこそ核兵器を搭載可能なB-52が周辺を飛び回ったり、威嚇的な軍事訓練に対し北朝鮮が激高するのです。

 

奇妙な人間たちですが、それが彼らの現実なのです。

そして北朝鮮はキム一家による支配体制をアメリカから、かつて経験したアメリカ軍による徹底破壊から守るための『抑止力』として核兵器開発を進めているのです。

北朝鮮の現体制は、あなたの常識の中にある政府という概念と全く異なるものです。

人類史上最悪の政府と呼ぶべきものです。

しかし、北朝鮮政府は現実に存在し続けているのです。

 

《4》へ続く

https://www.democracynow.org/2017/5/29/noam_chomsky_in_conversation_with_amy

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第二次世界大戦(太平洋戦争)当時の日本軍の残虐さを非難する時の韓国人の執拗さには驚く、と中国人の友人から聞いたことがあります。

彼は日本人が参加していないアジア留学生の交流の場で体験したらしいのですが、その激しさは同席していた東南アジア諸国からの留学生も『ひく』ほどのものだったそうです。

その点と朝鮮戦争当時の北朝鮮の『実体験』を重ねてこの記事を読むと、今日の北朝鮮政府のヒステリックな対応の遠因が見えてくるような気がします。

【 21世紀社会が抱える深刻な課題 : ノーム・チョムスキー 】《2》

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北朝鮮がこれほど執拗に軍事的挑発を繰り返している理由が、世界的識者により解き明かされる

人類への貢献を考えることなどカネと時間のムダ!金と権力の追及こそトランプ政治の基本姿勢

何か深刻な問題が明らかになったら、そんな問題は存在しないという法律を作ることが共和党式解決法

 

デモクラシー・ナウ 2017年5月29日

 

ノーム・チョムキー:

昨年2016年11月8日、地球温暖化防止のため約200カ国が参加して行われていた会議は、トランプ新大統領の誕生によって実質的に前に進めなくなってしまいました。

質疑は続いていましたが、会議の課題はまったく変質してしまっていました。

アメリカの離脱が現実味を帯び実質的に意義を失ってしまうかもしれないこの温暖化防止のための取り組みについて、どうすれば救済することができるのか、という事です。

そして実に驚くべきことに、世界の国々は別の国、すなわち中国へ救いを求める方向に向かいだしたのです。

そうです、世界はあの中国に地球温暖化防止のための望みを託そうとしているのです。

一方米国はといえば、人類史上最も危険な組織の支配下に置かれた政府自身の手で、地球温暖化に取り組みを続けてきた3つの政府機関の体制が、今まさに破壊されようとしているのです。

 

その後起きたことをここでいちいち詳しくお話するつもりはありませんが、トランプ政権における閣僚人事はアメリカに富をもたらすか国力を増大させる以外の余計なもの、つまり地球上の人類すべてに貢献するという類いの政府機関についてはすべて破壊する必要があるという信念を持つ人々にポストを与えているように見えます。

そしてトランプ政権の閣僚たちは、そうした破壊活動を秩序正しく(?)進めています。

環境保護局(EPA)の組織は急速に縮小されつつあります。

そしてエネルギー省の中で環境問題に取り組む部門も大幅に縮小され、様々な計画も中止になりました。

さらにこのことは紛れもない事実ですが、こうしたことが行なわれていることに関する情報や資料の公開や投稿を禁止することさえ行なわれているのです。

そしてこうしたことは国家レベルだけで行われているのではないのです。

共和党、呼び方が何であれ、あらゆるレベルでこうしたことを実行しています。

ノースカロライナ州では数年前、主にゲリマンダー(自分たちに都合よく選挙区の線引きを行う事)のおかげで共和党が州議会の支配下にはいりましたが、ある調査が行なわれていました。

この時ノースカロライナ州は、地球温暖化による海面上昇がノースカロライナ州の沿岸地区にどのような影響を及ぼす可能性があるか、その調査研究を行っていました。

 

精密な科学的検証が行なわれた結果、正確に何年後にそうなるかは忘れましたがそれ程長くは無い年数の後、海面が約1メートル上昇し、ノースカロライナ州東部に甚大な被害を及ぼす可能性が明らかになりました。

この事実に対し、共和党が支配する州議会は気候変動に関連する市民運動や議論を禁止する法律を制定することで応じたのです。

驚くべき事ですが、こうした政治のやり方について、著名なコメディアンであり、警抜な発言をすることで有名なスティーブン・コルベールの言葉を引用することにしましょう。

「社会で何か深刻な問題があることが明らかになったら、解決方法はそんな問題は存在しないという法律を作ることである。」

そして実際、アメリカでは至る所でこうした方法が採られているのです。

 

そして問題は気候変動に留まりません、さらに悪い事態が進行中です。

私たち人類は現在、非常に禍々(まがまが)しいものの下で何とか生き延びようとしています。

それは核戦争です。

これはまったく別次元の話です。

この問題についてはオバマ政権も責任を免れることはできませんが、トランプ政権になってその危険は急拡大しています。

 

新たな核兵器開発の脅威については、核兵器が開発されていた初期に、原子工学の科学者たちによってシンプルながらも非常に効率的に核実験の様子をモニタリングできる計測技術が確立されていました。

実現させたのはアメリカの科学雑誌『ブレティン・オブ・ジ・アトミックサイエンティスツ』に参加している科学者たちです。

 

みなさんもすでにご存じだと思いますが、ここに参加しているのは科学者、政治アナリスト、そして社会問題に常に真剣な取り組みを行っている一般市民などであり、現在世界が置かれている状況がどのようなものであるかを明らかにしようとしています。

そして人類はいつ滅亡してしまうのか、という究極の疑問を提示しています。

ここで世界的に注目を集めているのが『終末時計』です。これは地球最後の日まで、残り時間が何分あるかを示すもので、針が深夜零時を指した瞬間、地球が滅亡するとされています。

そして毎年話題になるのが、今年この時計は残り何分を示しているのか?ということです。

 

この時計が考案されたのは1947年、核兵器自体に入ったこの年に終末時計の残り時間は7分間に設定されました。

この時計の針が地球滅亡の瞬間に最も近付いたのは1953年でした。

1953年、米国とロシアはともに水素爆弾の実験を行い成功させましたが、これは人類の生存にとって深刻な脅威です。

 

そして大陸間弾道ミサイルの実験も成功し、当時のソ連はいつでもアメリカに水爆を積んだミサイルを撃ち込むことが可能になり、米国は史上初めて安全保障に対する重大な脅威が存在することを認識せざるを得なくなりました。

この問題の背景にはさらに興味深い話があるのですが、ここでお話している時間はないので、またの機会に取っておきましょう。

とにかく水爆と大陸間弾道ミサイルの誕生により、終末時計が標す人類滅亡までの時間は残り2分にな

そしてそれ以来、終末時計の針は行ったり来たりを繰り返しているのです。

 

たしか2014年だったと思いますが、アナリストたちは自分たち鳴らす警鐘が無視されるという、初めての経験をしました。

彼らは核時代の始まりが地政学上の新たな時代の幕開け、いわゆるアンスロポシーン(人新世 / 人間が地球の生態系や気候に大きな影響を及ぼすようになった、18世紀後半の産業革命以降の時期を指す言葉。そのはるか前、農業の起こった時代以降を指す場合もある。/【語源】ノーベル賞を受けた大気化学者Paul Crutzenの2000年の造語。anthropo(人間)+ cene(新しい)- アルク http://eow.alc.co.jp/ より)の始まりと時を同じくするという概念を提唱しました。

この人間の活動が地球全体の環境に大きく影響しているということについては、若干の議論があります。

さらにはそれがいつ始まったのかという議論もあります。

 

しかし世界地質学連盟(World Geological Organization)はつい最近、核兵器時代とアンスロポシーン(人新世)はほぼ同じ時期に始まったと結論づけました。

ですから私たちは、人類の生存に対して重大な脅威が二重に存在する時代に生きていることになります。もちろん絶滅させられるのは私たち人間だけではなく、この地球上のほとんどの生命が人間の活動によって非常に深刻な脅威にさらされているのです。

私の記憶では2014年だったはずですが『ブレティン・オブ・ジ・アトミックサイエンティスツ』の人びとはこうしたことを考慮に入れ、真夜中まで残り3分の位置まで週末時計の針を動かしたのです。

 

《3》へ続く

https://www.democracynow.org/2017/5/29/noam_chomsky_in_conversation_with_amy

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「北朝鮮がこれほど執拗に軍事的挑発を繰り返している理由が、世界的識者により解き明かされる」

その理由については次回の《3》で明らかにされます。

現状、狂気に支配される体制を作りだした根本原因が、朝鮮戦争当時のアメリカ軍の戦闘日誌に記されているというチョムスキー氏の卓抜な指摘が行なわれています。

【 21世紀社会が抱える深刻な課題 : ノーム・チョムスキー 】《1》

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人類にとって世界史上最も危険な組織、それが現在の米国共和党

人類史上最強の自由世界のリーダーは、地球環境保護の取り組みを積極的に弱体化させる方向に向かう

 

デモクラシー・ナウ 2017年5月29日

 

反体制の立場に立つ政治学者、言語学者、著作家として世界的に有名なノーム・チョムスキー氏はマサチューセッツ工科大学の名誉教授であり、同校ですでに50年以上教鞭をとり続けてきました。

最新の著作は『アメリカン・ドリームへのレクイエム:富と権力の10原則』です。
今回、『デモクラシー・ナウ!』は特別版としてノーム・チョムスキー氏への1時間にわたるインタビューを行いました。

私たちが4月に行った公開討論では、気候変動、核兵器、北朝鮮、イラン、シリアの内戦、ウィキリークス創設者であるジュリアン・アサンジ氏に対する告発が意味する民主主義への脅威、そしてチョムスキー氏の新しい著作は『アメリカン・ドリームへのレクイエム:富と権力の10原則』などについて話し合いました。
マサチューセッツ州ケンブリッジにあるファースト教区教会に、数百の人々がこの公開討論に参加し、会場は超満員になりました。

 

エイミー・グッドマン:あなたはアメリカの共和党が世界史上人類にとって最も危険な組織だと発言されましたが、その主旨についてお聞きしたいと思います。ご説明をお願いできますか?

ノーム・チョムキー:私はこの発言についてはかつてない程斬新なものだとも言いました。でも皆さんはそれが真実かどうかということが気がかりだと思います。

私が言いたかったのは、人類史上、人間の手により作られた本来なら人間社会に貢献するためだったはずの組織が、人々のコミュニティに対するこれ程の破壊者になり得るものなのか?という事でした。米国共和党、いまや私はこれを政党と呼ぶことについてすらためらいがありますが、史上最大の人類の敵になりつつあるということが疑いようのない現実になっているのです。

共和党の最新のキャンペーンを見てみましょう。

 

カネのかかった派手な宣伝を行っていますが、中身というほどの重要な事実に対する意見が述べられている訳ではありません。

共和党の選挙候補者に共通していることは、今起きている現実を認めようとはいない、あるいは事態が深刻なものであっても曖昧にぼかしてしまうか、そのどちらかです。

例として深刻な環境破壊が起きている現実について、ジョー・ブッシュ氏のどのような発言を行っているか検証してみましょう。彼はこう語っています。

「たしかにそうした現実があるのかもしれません。しかし私たち全員が事態を完全に把握している訳ではありません。大丈夫です、(シェールガス採掘のための)地中破砕工法はちゃんと機能しています。だから私たちはもっとシェールガスを採掘してかまわないのです。」

 

その発言が行なわれた同じ部屋に、『大人の対応をする』といわれている人間がいました、名前はジョン・ケイシック。

「その通り、確かに地球温暖化が進行中ですが、私たちにとってはたいした問題じゃない。」

彼はオハイオ州の知事です。

「オハイオ州では、これからも火力発電を続けるつもりだし、そのことに関して謝罪するつもりもありません。」

彼は地球と人類に対して災厄をもたらそうとすることについて何とも思わない、100%の確信犯です。

 

そしてその後、何が起きたでしょうか。

まずは 11月8日アメリカ大統領選挙が行なわれ、ドナルド・トランプが大統領になりました。

この時、私自身が非常に重要だと考えている会議が北アフリカのモロッコの首都マラケシュで開催されました。

約200の国連加盟国が参加したこの会議は、先の2015年2015年12月にパリで開かれた地球温暖化防止のための会議で合意したいくつかの事項について、その実現を図ることを目的としたものでした。

パリ協定は地球温暖化を食い止めるため実効性の高い条約へ発展することが期待されていましたが、人類史上人間にとって最も危険な組織のため、実現が不可能になりました。

共和党が支配するアメリカ議会は地球規模での環境保護に関するいかなる国際協定も受け入れるつもりはないでしょう。

そのために世界の国々は協定の文言をその手に持ちながら、それが実現される保証を得ることはできないのです。

 

昨年2016年11月8日、とにかくこの時点で世界は環境保護への取り組みを前進させようとしていたのです。

11月8日、世界気象機関は一通の報告書を公表しました。

これの報告書は地球環境の現状と将来の起こりうる事実についての非常に悲観的な分析結果を明らかにしたものであり、地球は危機的状況に近づいていると指摘するものでした。

パリ交渉の目標はまさにこうした状況に立ち至る前に、何とか危機的状況をぎりぎりで回避し、この報告書やその他予測されている環境破壊を未然に食い止めようとするものでした。

しかしその日会議に参加していた人々は皆、一様に議場で凍りつくことになりました。

新しいアメリカ大統領が誰になったのか、その第一報が飛び込んできたからです。

 

その結果、人類史上で最も強力な国家であり、現在最も富める、最も強力な、最も影響力のある自由世界のリーダー、アメリカ合衆国は持てる力を地球環境保護の取り組みを支持しないだけでなく、その取り組みを積極的に弱体化させる方向に向かうことを決定したのです。

世界には環境問題の解決のために多くの取り組みを行っている国々があります。地球規模での成果を上げているとは言えないかもしれませんが、文字通り国家として相当な取り組みを行っているデンマークのような国々が一方にはあります。そしてそれとは正反対の位置にあるのが、世界から孤立したまま、人類史上最も危険な組織が率いる国家、アメリカ合衆国です。

 

アメリカはこう言っているのです。

「我々は温暖化を防止するための国際的な取り組みに参加するつもりはない。現実にはその取り組みを弱体化させる方向に向かっている。」

「我々はこれからも化石燃料をどんどん使い続ける。その結果、環境破壊は危機的状況へと落ち込む転換点を突き破ってしまう可能性がある。それでも我々はパリ協定の順守に向け気候変動の問題について取り組みを行なおうとする開発途上国に、そのための資金を提供するつもりはない。我々は地球環境に壊滅的な影響を与えかねない二酸化炭素、そしてメタンやその他危険性の高いガスの排出制限など、要らざる規制を破壊していく。」

 

《2》へ続く

https://www.democracynow.org/2017/5/29/noam_chomsky_in_conversation_with_amy

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この稿を訳して自然に頭に浮かんだのは、「ならば戦後日本にとって史上最も危険な組織、それが現在の安部自民党」という事でした。

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ほんとうの「今」を知りたくて、ニューヨークタイムズ、アメリカCNN、NBC、ガーディアン、ドイツ国際放送などのニュースを1日一本選んで翻訳・掲載しています。 趣味はゴルフ、絵を描くこと、クラシック音楽、Jazz、Rock&Pops、司馬遼太郎と山本周五郎と歴史書など。 @idonochawanという名前でツィートしてます。
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