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危うさを見せ始めた日本経済、その最中に消費税を10%に引き上げた安倍政権

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長年続けてきた大規模金融緩和策の効果を吹き飛ばしかねない今回の消費税引き上げ
明らかに後退し始めた一般世帯の消費意欲、節約志向を強める消費者

              

               

山口まり/ AP 2019年10月1日

                 

写真 : 2019年9月30日の東京の大規模家電小売店。
日本経済を不況の中に沈める可能性があるという懸念の中、日本政府は消費税を8%から10%に引き上げましたが、影響を最小限に抑えるために各種の措置を講じています。

                  

日本は10月1日火曜日、消費税を8%から10%に引き上げました。
これは急速な高齢化と人口減少という状況の中、国の将来の財政安定のために採られた措置ですが、目の前の経済が打撃を受けるリスクがあります。

                  

これまでの増税は、1997年に3%から5%に、2014年にはさらに8%に引き上げられ、それぞれ景気後退をもたらしました。
安倍首相は世界第3位の規模を持つ日本経済のただでさえ弱々しい成長をさらに阻害する恐れがあるため、10%への引き上げを2度延期してきました。
しかしこれ以上は先伸ばしにはできないと語っていました。

                  

「私子供から高齢者まですべての世代が安心できるように、あらゆる世代の人々が恩恵をう開けられるように社会保障改革を進めています。これは最初の大きな一歩になるでしょう。」
安倍首相は記者団にこう語りました。

                

                 

消費税引き上げは衣服、電子機器から輸送費や医療費まで、ほとんどの商品とサービスを対象としています。
しかし政府は来年6月まで8か月間、中小規模のレストランやその他の小売店でクレジットカードや電子決済その他の「キャッシュレス」購入に対するポイント還元プログラムを開始する一方、住宅や車の購入に対する優遇税制措置を採ることにより影響を和らげようとしました。

               

しかし食料品の購入について低所得世帯に対する優遇措置などは無く、その代わり保育所の無償化や低所得年金受給者への一時金の支払いなどの対策を採っています。

               

麻生財務大臣は消費税の引き上げ当日、増税前の駆け込み需要がそれほど多くなかったことに言及し、増税後の買い控えの影響が過去ほど深刻ではない可能性があるとの見通しを明らかにしました。

              

公的債務を経済の2倍以上の規模にまで膨らませた数十年にわたる財政赤字の後、安倍首相は2025年までに財政の健全性を取り戻すことを約束しました。
しかしそのためには日本経済が健全なペースで成長する必要があります。

                   

消費税の引き上げは、今年9月に大企業の景況観測が2013年以降最悪のレベルまで悪化したという統計結果が公表されたタイミングで実施されることになりました。

                 

                  

結果は予想ほど悪いものではありませんでしたが、『短観』と呼ばれる四半期ごとのデータが12月に公表される際には、統計の数値はさらに悪いものになるとみられています。

                   

「特に影響を受けているのは最近の先物市場の動きを反映した鉄鋼や科学などの基礎材料の生産、そして米中貿易摩擦が再び拡大局面に入ったことによるリスクにさらされている汎用および生産機械の生産者です。」
オックスフォード・エコノミクスは解説の中でこう記しています。

             

今週発表された他のデータは8月時点で工業生産高が減少していることを示していますが、失業率は26年ぶりの最低水準である2.2%を記録しました。

            

経済は4月から6月にかけて年率換算で1.8%のペースで拡大し、予想を上回りました。
しかし輸出の減速と原油価格の上昇は今後数ヶ月の経済成長率を低下させると予想されています。

                 

アナリストは日本にとって最大の市場である米国と中国の関係悪化、そして日本と隣国の韓国とのさらなる関係悪化が進めば、消費税引き上げが今以上のデフレリスクをもたらすと述べています。

               

               

企業が投資意欲を高め、倹約に努める日本の家庭に財布の紐を緩めさせることを目的とした大規模な金融緩和策が続けられてきた日本ですが、その最中に消費税が引き上げられることになりました。 

                               

「現在の経済状況を考えると、タイミングが悪いものになりました。」
第一生命研究所のチーフエコノミストの長浜敏弘氏がこう語りました。

                

2018年後半から日本経済は減速しており、東京2020オリンピックの建設ブームによって生み出された需要も消えつつあると長浜氏は分析しています。
恐れなければならないのは、需要の低迷による物価の下落が経済成長の主な原動力である投資を押し下げるデフレ基調から逃れるための長年の努力が、今回の消費税引き上げによって水の泡になるかもしれない点です。

                

黒田晴彦日本銀行総裁が日本経済をデフレ基調から抜け出させるため、中央銀行の資産購入を通じて経済市場に数兆円規模の現金を注ぎ込む「大バズーカ」を開始してから6年以上が経ちました。
しかし賃金の伸び悩みにより支出の伸びは鈍いまま低迷しています。

                    

増税により推計で2兆円以上の追加負担が家計に加わることになります。

                 

批評家は新しい消費税制度に組み込まれた軽減税率とポイント還元制度などの優遇策が混乱を引き起こすに違いないと指摘します。
たとえば、スターバックス・コーヒーアウトレットで同じ商品の「持ち帰り」を選択すると8%の税金が課せられますが、店内での飲食を選択すると10%の税金を支払う必要があります。

                 

それでも買い物客は変化を何とか受けいれようとしているように見えました。
東京のスーパーマーケットで店員にクレジットカードを試すように説得されたある年配の女性は、購入した905円分の食料品のレシートから5%割引されているのを見て喜んでいました。
「これは、45円割り引いてもらったということですよね?」
NHKテレビのインタビューを受けたこの女性は笑いながらこう尋ねました。
「改めて計算してみると、ずいぶんとお得よね。」

                  

企業は顧客を獲得するため、値引きとキャッシュレスでの支払いに特典を提供するシステム導入に取り組んでいます。

                 

東京駅構内を歩いていた60代の主婦の松本順子さんがこう語りました。
「割引サービスを実施している店で買い物しようと思っています。それと高額な値札がついた贅沢品を買うつもりはありません。」
「消費増税はどうせ避けられないことでしたから。」

                   

2010年/2015年 日本の実質賃金伸び率

               

31歳のオフィスワーカーである横山徹さんは、それほど楽観的ではありませんでした。

                 

「消費増税を行う前に政府にはもっと他にするべきことがあったはずです。でも結局増税されてしまいました。こうなってしまってから自分でできることなどあまりありません」と横山さんはこう語り、次のように続けました。
「私自身の消費行動にされほどの変化はないと思いますが、以前ほど頻繁に旅行に行くことはもうできないかもしれません。」

https://www.apnews.com/93b48dfa5a0945fa9a6ba0a53c3ec1d9

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今回の消費増税に関連する軽減税率やポイント還元制などという政策は、まさにポピュリズムの最たるものであり、日本経済の足腰を強くしようというまっとうな姿勢は全く感じられない、そうお考えの方も多いと思います。

しかしそうした見え透いた人気取り政策を歓迎する一方、この時代の日本の厳しい現実を見ようとはしない日本人、その思考回路はまさにテレビのバラエティ番組的構造になっているのではないでしょうか。

自分で何かの価値を創造するわけでもない、普遍的価値について検証するわけでもない、ただ無為に目をさらし、時間を空費していく。

その先にあるのは日本人の劣化、日本の劣化なのではありませんか。

福島第一原発事故・東京電力の役員に無罪判決・シリーズ5:世界のメディアはどう伝えたか?!《ニューヨークタイムズ》

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史上最悪の原子力発電所事故に誰も刑法上の責任を負う必要はないのか

東電の役員は津波の危険性について自分でも計算をしていながら、事実を隠し続けていた

                  

ベン・ドゥーリー、エミ・ヤマミツ、井上まりこ / ニューヨークタイムズ 2019年9月19日

                   

今回の東京地裁の判決は、何世代にもわたる深刻な被害をもたらした2011年の原子炉メルトダウン事故について、誰も刑法上の責任を負う必要はないという考え方すらあり得るのだという判断を示しました。

                     

福島第一原子力設備を動かした会社から前経営陣の無罪判決に抗議する東京地方裁判所の前の集会。

                      

東京地方裁判所は9月19日、福島第一原子力発電所で発生したメルトダウン事故において安全対策の実施を怠ったとして刑事訴追された東電の元役員3人に無罪判決を言い渡しました。

               

この判決は歴史上最悪の原子力発電所事故において、誰も刑法上の責任を負う必要はないという考え方すらあり得るのだという判断を示したことになります。
福島第一原発事故は原子力発電に対する世界的な反対運動を巻き起こしましたが、日本国内にあっては数世代にわたる深刻な環境破壊が続くことになりました。

                 

今回の判決により東京電力は刑事責任を免れたかもしれませんが、2011年3月に発生した巨大地震と巨大津波により3基の原子炉がメルトダウンしたことによって発生し、現在も続いているあらゆる問題を取り除かなければならない重い責任といくつもの民事訴訟に直面しています。

                    

写真:福島、静けさと不気味さと
2017年3月10日時点の福島第一原子力発電所周辺の立ち入り禁止区域内。
当時安倍政権は避難命令を解除しようとしていましたが、住宅も商店も放棄されたままになっていました。

                        

東京電力の役員だった勝又恒久前会長、武藤栄元副社長、武黒一郎元副社長の3人は、東日本一帯で16万人以上の人々自宅を捨てて避難し、原子力発電所の周辺地域を居住不可能にした巨大災害へとつながった事故を起こした原子力発電所の管理について、唯一刑事責任を問われた人々でした。

                  

地震と津波によって2万人近い人々が死亡しましたが、検察側はこれとは別に44人の人々が福島第一原発の事故が作り出した混乱の中で死亡したと述べました。
これらの人々が死亡したのは、事前に警告を受けていたにもかかわらず東京電力の元役員が原子力発電所事故への適切な対策を怠ったことに原因があったと考えています。
ただし放射線被曝に起因する疾病等による死亡はありませんでした。

            

3人の元東京電力役員は前例のない巨大災害によって引き起こされる損害を予測するのは不可能だったと主張し、9月19日に東京地裁が下した判決はその主張をそのまま認めたような内容でした。
東京地裁の永淵健一裁判長は、「電力事業者が津波が引き起こす可能性があるあらゆる事態を予測し、必要な措置を全て講じなければならなくなったら、原子力発電所の運営は不可能になってしまう。」と述べたと共同通信が伝えました。

                 

福島第一原発事故発性当時、勝又氏は東京電力の会長であり、武藤氏と竹黒氏は副社長として原子力部門の責任者を務めていました。

                

                    

東京電力のスポークスマンを務める原氏は判決へのコメントを拒否し、「東京電力福島原発事故が福島県民の皆さんと県全体に大変なご苦労とご心配をおかけしたことに誠実な謝罪を申し上げます。」と述べるにとどまり、次のように語りました。
東京電力は「引き続き、原子力災害の補償、廃炉措置、除染に全力を尽くすとともに、揺るぎない決意で原子力発電所の安全性を高めるための対策を実施していきます。」

                

今回の裁判で検察側は、事故の3年前、当時の役員が福島第一原発が15.7メートル(約52フィート)の津波に襲われる可能性があるという事実を警告されていたと述べました。
検察側は元役員たちが耳を傾けさえていれば、マグニチュード9.0の地震によって引き起こされた高さ30フィート以上の津波が福島第一原発の防潮堤を乗り越え、大事故を引き起こすことを防げた可能性があると指摘していました。

            

これに対し弁護側は、福島第一原発の津波の危険性に関する専門家の意見は分かれており、提示された報告書の信頼性は低く、当時の役員は服がそれほど巨大な津波に襲われることが現実になるとは到底予測できなかったと主張しました。

            

原子力発電に反対する弁護士グループのリーダーの1人、海渡雄一弁護士は19日、東京電力は2008年以降大津波の危険性を認識していたにもかかわらず、対策を取っていなかったと指摘しました。
「彼ら自身が計算を行っていながら、3年間その事実を隠していたのです。」

                  

                 

「この事実を唯一確認できたのが今回の裁判ですが、裁判所は不公平な判決を下しました。」
海渡弁護士がこう語りました。

              

検察庁は証拠が不十分であると主張し、2013年と2015年の2回にわたり東電の元役員に対する告発を拒否しました。
しかし被災地の地域住民と反原子力発電運動家が協力して検察庁の決定に異議を申し立て、検察官の不起訴判断を不服とする者の求めに応じ、判断の妥当性を審査し、検察庁の判断を覆すことができる制度を活用し、検察庁の決定を覆しました。

               

無作為に選出された11人の民間人で構成される検察審議会は、第2次世界大戦後、裁判を起こすかどうかを決定する独占的な裁量権を持つ検察官の権限を確認するために設置されました。

                          

こうして市民をメンバーにする検察審議会が東京電力の元役員を刑事裁判にかけるべきであると決定した後、自動的に刑事裁判の立件手続きが行われ、裁判所で任命された弁護士が検察官の代理を務めました。

                

日本における刑事裁判の有罪判決率はほぼ100%です。
しかし東京電力の元役員に関する状況は際立って異なるものになりました。

                  

                  

19日の判決以前、検察審査会は検察庁の決定を8回ほど覆したことがある、と明治大学法学部の大塚裕史教授が語りました。
そのうち被告が有罪とされたのは2回にとどまっています。
「これらはいずれも検察庁が起訴を断念した事件です。ある意味、これらの裁判の多くが無罪に終わるのは仕方のないことなのです。」
大塚教授がこう語りました。

              

9月19日の東京地裁の判決は、2011年に発生した東日本大震災級の巨大災害への準備を東京電力と日本政府が怠っていたことに対する少なくとも30件の民事訴訟に続くものでした。

            

今年2月横浜の民事裁判では東京電力の過失を認め、福島第一原発原子力発電所周辺地域から避難したの152人に42億円の損害賠償を命じました。
この判決は東京電力に対する民事裁判における8回目の判決であり、これまでのところ福島第一原発のメルトダウン事故をめぐっての訴訟すべてで敗訴しています。

                

福島第一原子力発電所事故は、1986年のチェルノブイリ以降最悪の原子力発電所事故になりました。
日本における原子力発電の利用を事実上終了させ、発電手段としての原子力に対する世界的な反対運動を引き起こしました。
事故直後、日本はすべての原子炉を停止させました。
現時点で日本国内では数十基の原子炉のうち、10基に満たない数の原子炉が稼働しています。

               

東京電力は福島第一原子力発電所を廃炉にし、事故によって汚染された周辺地域を元の状態に戻すことを誓約しました。
しかしこれから何世代もの人々の重荷にならざるを得ない大量の放射性核廃棄物の処理方法を含め、事故の影響を収束させるために多大な困難に直面しています。

              

東京電力は福島第一原発の破壊された3基の原子炉の溶融してしまった核燃料を冷却するために使用された後の放射能汚染水を保管能力が、2022年までに限界に達することを明らかにしています。
2019年8月時点で、施設の敷地内にある977基のタンク内に、数種類の放射性物質を取り除いた約120万立方メートルの汚染水が保管されていました。

              

日本政府当局はこの一部処理済み汚染水を海洋投棄する計画について議論し、希釈によってほとんど無害化されると主張しています。
しかしこうした考えについては、環境保護に取り組む人々と地元の漁業関係者からの強い反発を受けています。

                 

https://www.nytimes.com/Fukushima Nuclear Disaster Trial Ends With Acquittals of 3 Executives

福島第一原発事故・東京電力の役員に無罪判決・シリーズ4:世界のメディアはどう伝えたか?!《ドイツ国際放送》

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併載:原子力発電に将来はあるのか?

                  

福島県内の放射性物質に汚染された地域では、深刻な病気の発症事例が著しく増加

福島県内の甲状腺がんの子供の数は、他の地域と比較すると20倍に上っている

ドイツのエネルギー政策転換のきっかけを作った市民による反原発運動

                           

写真:福島県大熊町にある東京電力(TEPCO)福島第一原子力発電所の原子炉3、4号機付近、防護服を身に着けた作業員

ドイチェ・ヴェレ 2019年9月19日

検察側は東京電力の元役員3人が津波による危険を認識していながら、必要な対策を怠っていたと告発していました。
しかし元役員は認識はあったが、いちいちの日常業務の実行状況にまで責任を負ってはいなかった主張していました。

                  

9月19日木曜日東京地方裁判所は東京電力(TEPCO)の元役員3人に対し、2011年に発生した福島第一原子力発電所事故の発生責任について無罪を言い渡し、世界最悪の原子力発電危機のひとつに起因する唯一の刑事事件を結審させました。

                 

検察側は、10メートルを超える津波が電源喪失を引き起こし、原子力発電所で巨大事故を引き起こす可能性があることを認識していた元役員は事故に対する責任を負わなければならないと主張していました。

                 

しかし東京地方検察庁は証拠が不十分な上、訴訟に勝てる見込みはないとして東電役員を2度にわたり不起訴処分にしました。
この事態を受け、東京地裁が選任した指定弁護士が検察官の役割を担う強制起訴を余儀なくされました。

                  

         

東京電力の勝又恒久前会長(79)、武藤栄元副社長(69)、武黒一郎元副社長(73)の3人の役員は津波による被害に関する研究については知ってはいたが、日常業務ノン髪までは把握しておらず、信頼できる原子力発電所の安全担当者に任せていたと主張していました。

                  

「不確実で曖昧な問題に対処するのは困難です。」
裁判の中で武黒元副社長はこう語っていました。

                   

▽ 不当判決!

原告は東京地裁の判決に対し控訴することになると考えています。
東京地裁の外には、原告を支援する人々が『不当判決』と書かれたプラカードを掲げ抗議の意思を表していました。

              

東京電力の元幹部に対する刑事告発を行った福島県民5,700人以上の告発を代行する河合弘之弁護士は判決の前にすでに、敗訴した側が控訴するために法廷闘争は約10年続くと予想していたと語りました。「この判決は大きな戦いの始まりを告げたにすぎません。」河合弁護士は集会でこう語りました。 「私たちの究極の目標は、多くの住民を絶望の淵に追い込んだ危険な原子力発電所を根絶することです。」
かつての福島第一原発周辺の住民たちの多くが、日本政府に対し原子力発電を廃絶するよう求めています。

               

             

▽ これは始まりにすぎない…

          

2011年、マグニチュード9.0の地震により発生した巨大津波が福島第一原子力発電所を破壊して6基の原子炉のうち3基がメルトダウンし、福島県全域に放射性物資を放出する巨大事故に発展しました。

             

東日本大震災では地震と津波により約20,000人が死亡しました。
しかし福島第一原発の放射性物質の漏出は大量避難を引き起こし、16万人以上の人々が自宅を捨てて避難しなければなりませんでした。

               

この原子力危機を生き延びた人々の一部は、裁判所の決定に失望したと語りました。
「こんな判決は理解できません。」
かつて福島で暮らしていた人がこう語りました。
「私たちは家も故郷も奪われてしまったのですよ。」

              

【 写真集:原子力発電に将来はあるのか? 】

                 

1. 致命的な事故
史上最悪の原子力災害発電所事故、ウクライナのチェルノブイリ原子力発電所の爆発事故は、大気中に大量の放射性物質を放出しました。
ウクライナ、ベラルーシ、ロシアのチエルノブイリに近い地域一帯に深刻な汚染が広がりました。
ヨーロッパのほとんどの地域で、放射線量の上昇が確認されました。
チェルノブイリ周辺の「指定避難区域」は、今日も人間の居住が許されず、立ち入り禁止のままになっています。

                   

2. 再び起きた巨大事故
2011年3月マグニチュード9.0の巨大地震により巨大津波が発生、日本の福島第一原子力発電所の3基の原子炉がメルトダウンしました。
4回に及ぶ水素爆発も起きました。
福島第一原発の事故は、1945年に広島に投下された原子爆弾の500倍の量の放射性セシウム137を放出しました。
事故収束と周辺地区の除染には数十年かかると予想されています。

                 

3. 
チェルノブイリ原子力発電所事故の後、何千人もの人々が癌を発症しました。
日本でも20万人が避難を強いられた福島県内の汚染が深刻な地域では、深刻な病気の発症事例が著しく増加しました。
福島県内の甲状腺がんの子供の数は、他の地域と比較すると20倍に上っています。

4.
原子力反対運動
チェルノブイリ原発事故は、特にヨーロッパ全域で原子力に反対する人々を爆発的に増加させました。
同じことが福島第一原発事故の後に起きました。
事故以前日本はその電力の発電手段の30パーセントを原子力に依存していました。
それは現在1%にまで落ちました。
安倍政権は原子力発電の継続を望んでおり、いくつかの原子炉の再稼働を計画しています。
しかし福島第一原発事故の影響を直接受けた地域は再稼働計画を押さえ込むことに成功しました。

                   

5
原子力産業の危機
今日、原子力産業界は経営危機に陥っています。
日本、米国、フランスでは、原子力発電所の運営が行き詰まり、新しい原子炉の建設プロジェクトが次々延期されています。

               

6
新世代原子炉の後退
フランスは加圧水型原子炉(PWR)と呼ばれる最新の原子炉に大きな期待を持っていました。
この技術は安全であると考えられており、フラマンビル発電所は2012年に稼働を開始する予定でした。
しかし安全確保の点で問題が見つかり、稼働は早くても2018年にまで延期されました。
建設プロジェクトの費用は100億ユーロを超え、当初予算の3倍以上に膨らんでいます。

                      

7
2つの巨大事故がドイツの原発を止めた
30年前、チェルノブイリ原子力発電所事故はドイツ国内の反原発運動に火をつけました。
この運動はドイツのエネルギー政策転換のきっかけを作りました。
2002年にドイツは2022年に最後の原子炉が停止することになる法律を可決しました。
この計画は後にアンゲラ・メルケル政権によっていったん廃止されました。
しかし福島第一原発の事故を見たメルケル首相はすぐに決定を覆し、ドイツの原子力発電所の段階的廃止は軌道に乗ることになったのです。

                  

8
原子炉を停止せよ
これまでドイツの原子炉のうちすでに9基が停止しました。
この後さらに8基が2022年までに停止します。
放射性核廃棄物の処理費用を賄うために、プラントオペレーターは236億ユーロを連邦政府の廃炉基金に支払う必要があります。
発電所オペレータはさらに高額な費用を必要とする原子力発電所の解体プロセスを責任を持って完了させなければなりません。
この作業には数十年という時間がかかります。

                

https://www.dw.com/en/japan-clears-executives-in-fukushima-disaster-case/a-50490354

         

https://www.dw.com/en/japan-clears-executives-in-fukushima-disaster-case/a-50490354

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これだけ多くの人々を不幸のどん底に突き落とす原因を作った人間たちが、単に『無罪』ということに、一体正義はどこにあると憤った方も多いと思います。

3人ともそこそこ高齢ではあるようですが、せめて年間100日以上の無償社会奉仕活動や被災地ボランティアを人生が終わるまで続けなさい、とか、そういうことでもないと…

原発マネー還流?! 福島第一原発事故の危機の最中に

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高浜原発が立地する自治体の関係者、関西電力幹部20人に3億2,000万円を支払い
福島第一原発の事故被災者が塗炭の苦しみにあえぐ中、巨額の金品を受領し続けた関西電力幹部

               

                 

山口まり / AP 2019年9月27日

             

日本の電力会社の社長を含む20人の幹部が、原子力発電所が立地する福井県の町の元助役から7年間で約3億2,000万円の現金と贈答品を受け取っていたことを認めました。

               

この事実は日本国内の行政関係者と原子力産業界との間の腐敗した関係が未だにつ付いていることを裏が゛機することになりました。

                

関西電力の岩根茂樹社長は2011年から2018年にかけて、高浜町の前助役から現金を含む贈答品を受け取ったことを認めました。
2011年から2016年に日本電気事業連合会の会長を務めた関西電機の八木誠元会長も同様に受け取っていました。

               

この事実は税務調査中に表面化したものです。

                

岩根社長は謝罪し、受け取った現金はほとんど返還されていると述べました。
岩根社長は2016年に関西電力の社長になった直後に初めてこの助役と面談し、社長就任祝いの贈り物を受け取ったと語りました。

                  

関西電力高浜原子力発電所

                

岩根社長は受け取ることを断ろうとしたものの、地元で強い政治的影響力のある人の感情を傷つけてしまったら、以後の関西電力のビジネス展開に悪影響が出ると考え、受け取ったと語りました。

                 

日本では2011年3月の福島第一原発事故が、原子力発電の安全性に対する国民の信頼を打ち砕いていました。
「贈答品を強いて返そうとすれば関西電力と地元とのの関係が損われ、この地域の原子力事業に悪影響を与える可能性があるために受け取った。」
岩根社長は贈答品の具体的な内容を明らかにすることを拒否しましたが、贈答品を安全に保管し後でそれを男性に返却するつもりだったと語りました。

                

菅原一秀経済産業相経済産業大臣は今回のスキャンダルについて「言語道断」と表現しました。
菅内閣官房長官は記者団の質問に次のように答えました。
「公益事業者を担う事業者は、地元や国民からの信頼が不可欠。不透明な形で金品を受領していたのはは深刻な問題である。」

                

現段階で刑事告発は行われていませんが、法の専門家は金銭の流れが計画的に行われた場合、金品を受け取った関西電気の幹部は贈収賄の罪に問われる可能性があると語っています。

              

日本国内の報道によれば、巨額の現金は高浜町の元助役が原子力発電建設を請け負った業者から「手数料」として受け取ったものです。

             

                 

岩根氏は関西電力と高浜原発の建設請負業者との間の契約は適切なものであり、岩根氏と他の関西電力幹部は原発建設の見返りとして受け取ったものだとは認識していなかったと語りました。

               

              

しかしと元検事の高井康行弁護士はこのような支払いは違法であり、関西電力の幹部が資金がどこから出ていたか認識していれば背任の罪に問われる可能性があると語りました。
「犯罪性があるかないかに関わらず、日本のエネルギー産業の基盤となる電力会社の最高幹部としてやってはならない行為です。」
NHKのインタビューに高井弁護士はこう答えました。

              

地元自治体の職員は元助役が高浜町に2基の原子炉を持ち込んだ、強力な政治力を持つフィクサー(政治・行政や企業の営利活動における意思決定の際に、正規の手続きを経ずに決定に対して影響を与える手段・人脈を持つ人物:ウィキペディア https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A3%E3%82%AF%E3%82%B5%E3%83%BC )だったと語りました。

                    

「日本では伝統的に、原子力発電所と原発立地自治体が金銭によって密接な結びつきを持つ傾向があります。」
京都の龍谷大学で環境経済学を専攻し、原子力エネルギーの費用と金融の専門家である大島堅一教授がNHKの取材にこう語りました。

             

https://apnews.com/c6049cadc3dc483791df924109f2eaa8
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今回は【 シリーズ4:世界のメディアはどう伝えたか?!《ドイツ国際放送》福島第一原発事故・東京電力の役員に無罪判決/併載:原子力発電に将来はあるのか? 】を掲載する予定にしていたのですが、現に関する大きなスキャンダルがまた明らかになったので、そちらを先にご紹介することにしました。

                                  

関西電力の幹部が金品を受領していた期間にご注目ください。
2011年から2018年…
まさに福島第一原発の事故被災者が絶望の淵に追い込まれ、塗炭の苦しみにあえぎ続けていた期間(現在も多くの被災者の方が救われたとは言いがたい状況にありますが)とぴったり一致します。

                      

             

これを良識に欠ける、あるいは良心に悖る(もとる)などというありきたりな言葉で表現してよいものでしょうか?
福島第一原発周辺の原発難民にされてしまった方々のあの時の絶望を、苦難を、悲劇を、今、一人でも多くの日本人が思いかえすべきではないでしょうか?!

福島第一原発事故・東京電力の役員に無罪判決・シリーズ3:世界のメディアはどう伝えたか?!《AP通信》

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東電の担当職員が津波に対し十分な対策を取るよう求めたのに、対策を怠った役員に無罪判決
まるで原子力発電の支持者が書いたような東京地裁の判決文

東京電力は規制当局と共謀し、津波対策を実施すべき現実を無視していた

              

               

山口まり / AP通信 2019年9月19日

            

2011年に発生した福島第一原発の3基の原子炉がメルトダウンした事故について東京電力の3人の元役員の責任を問う刑事裁判で、原告である被災者を支援するグループの人々が2019年9月19日東京地方裁判所前で『不当判決』のバナーを掲げ抗議の意思を明らかにしました。
長引く深刻な放射能汚染によりいまだに数万人の住民が戻れずにいる原子力発電所事故に関わる唯一の刑事裁判でした。

              

東京地方裁判所は9月19日木曜日、2011年の福島第一原子力発電所の巨大事故において、当時の日本政府は原子力発電所に対して極めて高度な安全性は求めていなかったとし、東京電力の元役員3人に職責上の過失はないと判断しました。

               

東京地方裁判所の判決は、長く続く深刻な放射能汚染のために何万人もの住民が自宅や故郷を捨てなければならなくなった原発事故に関する唯一の刑事裁判を結審させるものです。

             

刑事告訴を行った5,700人の福島県住民を代表する弁護士は、検察官に判決を控訴するよう求めました。
被災者を支援するグループの人々は東京地裁の外に立ち、『不当判決』と書かれたプラカードを掲げていました。

               

東京地裁の永渕健一裁判長は、地元の病院や施設から強制的に避難させられた最中または後に容体が悪化して44人の高齢者が死亡したことについても、東京電力の勝又恒久前会長(79)および他の2人の元役員に責任は無いと断じました。

                

            

東京電力の元役員3人は、2011年3月11日にマグニチュード9.0の地震に続いて福島第一原子力発電所を襲った大津波を想定しなかったこと、そして大災害の際に大事故の発生を防ぐための対策を怠ったことについて告発されていました。

                

東京電力の勝又恒久前会長、武藤栄元副社長(69)、武黒一郎元副社長(73)は、2017年6月の裁判の最終論告で自分たちの無罪を主張しました。
3人は口々に津波の発生を予測することは不可能だと主張しました。

                

福島第一原発事故では6基のうち3基の原子炉でメルトダウンが発生し、周辺のコミュニティと海に向け放射性物質が放出されました。

                       

昨年12月の公判で検察側は各役員に5年の禁固刑を要求し、危険の存在を認識していながら巨大津波がもたらす脅威に対し原子力発電所を守るための十分な対策を怠ったとして非難していました。
これに対し東京地裁は今回の判決で被告は東京電力で責任ある地位にあったが、それは必ずしも当時の法的規制の枠組みを超えて対策を講じる責任があったことを意味するものではないとしました。
そして2011年3月のように津波によって福島第一原発が浸水する可能性があると被告が予見できた証拠はないと述べたのです。

              

東京電力の担当職員たちは津波対策の内容を改善する必要性を認識しており、2008年か2009年までには措置を講じることを検討していました。
しかもこうした措置は当時の政府の安全基準に沿ったものだったのです。

                  

検察側は東京電力が実際に津波に襲われる前に一旦福島第一原子力発電所を停止させ必要な安全対策を講じていれば、巨大事故の発生を防ぐことができたと主張していました。
これに対し東京地裁の判決は福島第一原発の稼働を停止すれば電力を公共の用に供するという東京電力の責任が果たせなくなり、その『社会的影響』は大きく、当時可能だとされた対策も東日本大震災の発生には間に合わなかった可能性が高いと述べたのです。

             

                 

裁判を傍聴していた数十人の福島県民とその支援者は、無罪判決に深く失望しました。

              

「だれが当時の責任を取るつもりなのでしょうか?事故を引き起こしたのは東京電力であり、その事実だけは間違いはありません。」
事故発生により病院から避難させられた後、父親が死亡した福島県在住の菅野正勝氏がこう語りました。

                

原告団の弁護士を務める河合弘之氏はこの判決に対しては控訴手続きが取られなければならないと述べています。
「この判決は裁判官が原子力発電所の危険性を何も理解していないことを証明するものであり、会社の経営陣とその経営方針に迎合するものです。」
「この判決はまるで原子力発電の支持者が書いたかのように聞こえました。」

           

検察側は3人の被告が、電源の損失と巨大事故を引き起こす可能性のある10メートルを超える津波襲来の可能性を予測するデータと科学的研究結果に接していたと裁判所の公判で明らかにしていました。

             

弁護側は裁判で津波の予測方法はまだ十分に確立されていなかったと主張し、東京電力が当時の予測を基に津波対策をしていたとしても実際の被害はそれよりも大きなく、事故は防げなかったと主張していました。

                 

東京電力は、判決について直接コメントすることはしませんでしたが、「揺るぎない決意をもって」原子力発電所の安全性を高めながら、被災者の補償と福島第一原発およびその周辺地域の事故収束・除染作業に専念することを誓いました。
勝又前会長は弁護士を通じて発表した声明の中で「多大なトラブルを引き起こしたことについて人々に」謝罪しました。

                  

              

福島第一原発が事故を起こしてから8年以上が経過しましたが、今の所安定した状態を保ち、事故収束・廃炉作業が進んでいます。
しかし完了までには数十年に渡るプロセスが必要であり、作業はまだ始まったばかりです。
東京電力は急造した雑多な種類の1,000のタンクに貯蔵されている大量の処理済み放射能放射性水の保管に苦慮し、事故収束作業の妨げになっています。

               

検察側は裁判で、2007年の新潟地震による柏崎刈羽原子力発電所での損傷事故の後、東京電力は津波安全性レビューを実施しており、3人の元役員はそのプロセスに定期的に参加していたことを指摘しました。
2008年3月、東京電力の子会社は15.7メートルの高さの津波が福島第一原発を襲う可能性があり、護岸工事を検討するよう会社に促しましたが、当時の経営陣は多額の支出を避けるためにこの案の採用を見送ったと言われています。

               

検察側はさらに数百に上る新証拠を提出しましたが、その中には安全性担当者と2人の副社長との間の電子メールが含まれ、津波への懸念が強まる中、福島第一原発における防御対策強化の必要性が高まっていたことを示唆していました。
法廷では20人以上の東京電力の職員と科学者が証言しました。

               

日本政府と議会の事故調査委員会はそれぞれ、東京電力の安全意識が欠如した企業体質と津波の危険性を過小評価する貧弱なリスク管理体制が大事故につながったと結論付けていました。
さらに東京電力が規制当局と共謀して津波対策を実施すべき現実を無視していたことも指摘しました。

               

これに対し東京電力はもっと多くの安全対策を取るべきだったかもしれないが、福島第一原発を完全に破壊してしまうほど巨大な津波が襲来することを予測することは不可能だったと主張しました。

              

                 

すでに東京電力は事故に関連した補償に9兆円を費やしました。福島第一原発の廃炉措置に推定で8兆円、さらに除染に6兆円を支出しなければなりません。

                

https://www.apnews.com/35ad7c0e1dad48359335a928b57bdda7

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シリーズも3回目です。

最初にガーディアンのジャスティン・マッカリー氏の記事を翻訳し、「日本の司法には、福島第一原発事故によって生活を破壊されてしまった人々の人権を守ろうという姿勢が無い」という視点を得たことが、その後の記事の流れを分かりやすくしてくれました。

               

この記事の執筆者である山口まりさんは福島第一原発事故発生直後から、ニューヨークタイムズの田淵ひろ子さんと並んで、精力的に取材・報道されてきた方です。

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ほんとうの「今」を知りたくて、ニューヨークタイムズ、アメリカCNN、NBC、ガーディアン、ドイツ国際放送などのニュースを1日一本選んで翻訳・掲載しています。 趣味はゴルフ、絵を描くこと、クラシック音楽、Jazz、Rock&Pops、司馬遼太郎と山本周五郎と歴史書など。 @idonochawanという名前でツィートしてます。
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