「要らない」移民を長期間拘留する安倍政権の入国管理当局
抗議活動をする難民を次々『報復拘留』する日本の入国管理当局
東京オリンピックを誘致する際、世界に向け自画自賛した「オープンマインドな日本」の過酷な難民への扱い

マルティン・フリッツ/ドイチェ・ヴェレ 2019年11月25日
日本にとっては望ましくない移民希望者は亡命を拒否され、長期間拘留されています。
そうした対応に対し一部の人々はハンガーストライキに訴えています。
しかし死者が出てしまった後も尚、過酷な扱いを変えようとしない当局、東京のマルティン・フリッツが伝えました。
「私たちは人間であり、人間として当然の人権を守りたい!」
11月2日東京の新宿駅の前に支持者のグループとともに立ち、メガホンでこう叫んだベザド・ アブドラヒさんは、より多くの権利を要求しました。
イラン出身の彼はかつて、東京の北東約80キロメートル(50マイル)にある茨城県牛久市にある東日本入国管理センター(原文では Ushiku deportation center 、deportationは国外退去、本国送還という意味 - 日本政府当局の英文表記はHigashi Nihon Immigration Center)で3年10ヶ月を過ごしました。
日本政府当局はアブドラヒさんがハンガーストライキを終割らせた後、一時的に彼を解放しました。
しかしアブドラヒさんがメガホンを使って抗議活動を始めると、その5日後、わずか2週間の自由の後、彼は再び拘留され、独房に逆戻りしなければなりませんでした。
「私の体と魂はボロボロです。食欲もないし、眠ることもできません。」

アブドラヒさんの運命は、居住権を与えられなかった外国人に対する日本の冷酷な取り扱いの典型的な例です。
その多くは、亡命申請が拒否された難民です。
日本に逃れてきた難民が国外追放を拒否した場合、法務省は彼らを長期拘留することにより彼らの抵抗を諦めさせようとします。
現在日本国内に17か所ある入国管理局、地方入国管理局などの収容施設(原文は deportation center - 強制送還センター)にとらわれている1,100人の半数以上が、6か月以上鉄格子の中に閉じ込められています。
このうち、かなりの数の人々がハンガーストライキに訴えています。
一例としては2019年11月6日以来、大阪にある法務省入国者収容所西日本入国管理センターの長期収容者10人が食物を口にすることを拒否しています。
9月末の段階では198人がハンガー・ストライキをしていました。
法務省によると、このうち最大のグループはイランから逃れてきた人々です。

▽ 難民の弱みにつけ込む日本の入国管理当局
こうしたハンガー・ストライキの拡大に対し、日本の入国管理当局は相手の弱みにつけ込むような戦術で対応し、収容している難民たちがストライキを中止して再び食事をすれば釈放してやると約束しました。
牛久入管収容所問題を考える会 (牛久の会@ushiku_no_kai). によれば、日本政府当局は10日間以上絶食し、体重が10キログラム以上減っていることを釈放の条件として提示しました。
しかし仮に釈放されても、恒久的な自由を手に入れたのだという喜びはすぐに打ち砕かれることになります。
釈放された難民のほとんどが2週間後には再び拘留されてしまいます。
拘留されなくとも定期的に警察に報告する義務を課せられ、いつ何時再びとらわれの身となるかビクビクしながら暮らさなければなりません。
彼らは働くこともできません。
「国外追放を恐れている拘留中の人々に圧力をかけ、ハンガー・ストライキをやめさせることは一種の拷問です。」
拘留者の数人の弁護を担当する大橋毅弁護士がこう語りました。

ドイチェ・ヴェレとのインタビューの中で、東京弁護士会は人権に関する議論が必要だとの見解を示しました。
10月31日に行われた記者会見の席上、東京弁護士会の東城輝夫弁護士は、入国管理局での拘留期間に制限を加えるよう要求しました。
これまで入国管理当局は拘留または釈放の理由を公開するる必要はありませんでした。
「正式な手続きもないま外国人を何年も拘留することは、いわれのない差別であり、人権侵害です。」
ドイチェ・ヴェレの取材対し、ヒューマン・ライツ・ウォッチ・ジャパンの土井かなえさんがこう語りました。
リベラルな毎日新聞はこの問題について社説で、そもそも日本政府が人権に関する認識を持っているのかどうかに疑問を呈しました。
毎日新聞は以前、日本の入国管理センターにおける難民の収容状況について「隠された闇」と表現していました。
そして同じ記事の中で、約15人の難民が日本の入国管理局の下で移送中あるいは勾留中に死亡したと述べた。
これは日本が2020年の東京オリンピックを誘致する際、世界に向け自画自賛した「オープンマインドな日本」とはまったく相容れないものです。

今年6月、イジェリア人難民が大村国外追放センターでの3年半に及ぶ拘留の後に餓死した後、ハンガー・ストライキを続ける難民に対する日本の法務省の新しい戦略が現実になりました。
医療関係者の不在のため、この男性は強制的に食事を与えられなかったとみられています。
にもかかわらず日本政府当局は、10月初旬に当局の職員は正しい対応を行ったたと主張しました。
「私たちには不法移民を国外追放する義務があります。」
入国在留管理庁の佐々木聖子長官は9日、東京都千代田区の日本外国特派員協会で記者会見でこう語りました。
「我々としてもこの国で難民がそうした状況の下で拘留されることを望んでいるわけではない。」
と語りました。
この後、佐々木氏が長官を務める出入国在留管理庁は、本国送還を拒否した人々の43%が本国における犯罪者であるという主張を拡散しました。
これは難民を釈放すれば日本の治安が脅かされることになるということを暗にほのめかすものだ、と鈴木雅子弁護士が語りました。
しかし現実には日本の刑法は犯罪者予備軍ともいうべき人々の予防的拘留を認めていない、と付け加えました。
一方、日本は難民の強制的国外追放を実施するための新しい方法を模索しています。
今年7月、日本政府は正式なパスポートを持たないトルコ国民を連れ戻すようトルコ政府を説得することに成功しました。
その見返りにトルコは、外国人労働者向けに日本政府が提供する新しいビザ・プログラムに加わることを許可されました。

日本はイラン政府にも同じ取引を提示しました。
日本で強制送還される拘留中の難民の3分の1はイラン人です。
しかし現在までのところ、イラン政府はイラン国民には国外追放を拒否する権利があると主張しています。
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安倍首相や安倍政権に決定的に不足しているのが人間性、あるいはヒューマニズムだということについては、『論を待たない』という表現があたっているのではないでしょうか?
難民問題ということに関し、ドイツのメルケル首相と安倍首相の対応を比較すると、その差まさに歴然としています。
そのことは物理学博士(メルケル首相)とナンチャッテ修士(某日本国首相)との違い以上のものがあります。
そしてこの記事には記者の人間としての怒りがほとばしり出ています。
私たちはこの国の政権を司っている人間たちが本物のサイコパスであることを、もっと真剣に憂い、怒る必要があるのではないでしょうか?
尚、サイコパスがどんなものであるかは難しい定義について調べるより、BSテレビのDライフで放映中の『クリミナル・マインド』を数編ご覧いただくと、簡単にご理解いただけると思います。
カトリック教会の公式見解として核兵器を否定する教皇フランシスコ1世の決意
『核兵器保有は非道徳的』教皇庁、カトリック教義の変更を検討

ニコル・ウィンフィールド / AP通信 2019年11月27日
教皇フランシスコ1世は、カトリック教会の公式の教義を変更し、核兵器の使用と所持を「非道徳的」と宣言することを計画しています。
これにより核兵器を抑止力と主張する冷戦後の体制を否定し、カトリック教会の公式見解として核兵器を否定したいと考えるフランシスコ1世の立場が明らかになりました。
11月24日教皇フランシスコ1世は広島で米国が投下した原爆の生存者、被爆者との感動的な面会を行った際、核兵器の所有は非道徳的だと宣言していました。
11月27日火曜日、日本から帰国する専用機の機内で行った記者会見で教皇フランシスコ1世は、彼が広島で行った演説を教導権(カトリック教会や神学校で教義を教えることができる権利で、教皇を中心とする司教組織に与えられているとするもの - 英辞郎 on the WEB - https://eow.alc.co.jp/search?q=magisterium)、または公式の教会教育の一部とみなすべきだと述べました。

「これはカトリック教会の公教要理に含まれていなければなりません」とフランシスコ1世は教会教育の公式な概要を念頭に置きながらこう語りました。
「核兵器使用だけではなく、保有についても非道徳的であるとするべきです。」
「保管中の事故発生の可能性、あるいは政府首脳や管理責任者の精神異常が人類を破滅させる可能性があるためです。」
教皇フランシスコ1世は2017年、バチカンの教皇庁の会議で核兵器保有は「非難されるべき」ものであると発言し、核抑止力を正当化する考え方に対し反対の立場を明確にしました。
バチカンが核兵器の存在を暗黙のうちに受け入れてから30年後、フランシスコ1世の発言により教皇庁の見解が変わることになりました。
1982年、当時の教皇ヨハネパウロ2世は、核抑止力が相互に検証可能な軍縮への第一歩である限り、暫定的にではあるが道徳的に受け入れ可能だとの考えを示していました。

しかしその後教皇庁が見てきたものは核兵器を削減するための条約が崩壊し、新しい核保有国が出現し、互いの国を破滅させるために核兵器の備蓄・保有を続ける政策が恒久的になってしまった世界でした。
教皇フランシスコ1世は28日さらに原子力発電に関する踏み込んだ発言を行いました。
教皇は事故、自然災害、あるいは個人的な「狂気」による原発事故によって人類と地球環境を破壊しないことを保証する「完全な安全」を科学者が提供できるようになるまで、原子力発電を行うのは『論外』だと語りました。
フランシスコ1世は2011年に発生した福島第一原子力発電所事故の被災者と面会しましたが、1日前に公に表明した「懸念」を超えた「個人的意見」を開示しました。

日本政府(安倍政権)は、2011年に発生した「過酷三重災害」にもかかわらず、原子力発電を強力に支援しています。
巨大地震が引き起こした巨大津波に襲われた福島第一原子力発電所では、3基の原子炉がメルトダウンしました。
この事故により地域全体に放射性物質が拡散され、一時は16万人の人々が自宅を捨てるなどする避難を余儀なくされました。
「私は個人的な意見を持っています。」
教皇フランシスコ1世はこう語りました。
「完璧な安全が保障されない限り、私が原子力発電を選択することはありえません。」
https://apnews.com/0ebd69b024f445acb867ff06e090bcde
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『核兵器廃絶』が世界のカトリックの公式の教会教育の一部となる、なんと素晴らしいことだろうと思います。
このことと対照的なシーンを嫌でも思い出します。
何年何月だったかもう覚えていませんが、NHKのニュース番組でキャスターが『アメリカの核の傘の下で安全が保障されている日本としては…』という解説をしたことです。
「いつ、誰がそんな定義をした?!」
と思わずつぶやきました。
そこで改めて日米安全保障条約の中身を確認しました。
日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約
( WIKIPEDIAより引用 - https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E5%9B%BD%E3%81%A8%E3%82%A2%E3%83%A1%E3%83%AA%E3%82%AB%E5%90%88%E8%A1%86%E5%9B%BD%E3%81%A8%E3%81%AE%E9%96%93%E3%81%AE%E7%9B%B8%E4%BA%92%E5%8D%94%E5%8A%9B%E5%8F%8A%E3%81%B3%E5%AE%89%E5%85%A8%E4%BF%9D%E9%9A%9C%E6%9D%A1%E7%B4%84)
第1条
国際連合憲章の武力不行使の原則を確認し、この条約が純粋に防衛的性格のものであることを宣明する。
第3条
日米双方が、憲法の定めに従い、各自の防衛能力を維持発展させることを規定する。
第4条
(イ)日米安保条約の実施に関して必要ある場合及び(ロ)我が国の安全又は極東の平和及び安全に対する脅威が生じた場合には、日米双方が随時協議する旨を定める。この協議の場として設定される安全保障協議委員会の他、通常の外交ルートも用いて、随時協議される。
第5条
両国の日本における、(日米)いずれか一方に対する攻撃が自国の平和及び安全を危うくするものであるという位置づけを確認し、憲法や手続きに従い共通の危険に対処するように行動することを宣言している。
核兵器に関してはどんな規定もありませんでしした。
ただし、第1条にある「純粋に防衛的性格のものである」という文言から、私たち日本人は核兵器というものが果たして『純粋に防衛的性格のものである」かどうかという議論をしっかりしなければならないと感じました。

さらに今回、教皇フランシスコ1世は原子力発電についても、踏み込んだ発言をしてくれました。
「完璧な安全が保障された」原子力発電所など存在しない以上、『No Nukes !』の立場を明確にされました。
今や、『No Nukes !』の立場の人々はローマ法王フランシスコ1世とつながっているのです。
日本国内の自治体の4分の3が今後数年で消滅 - 日本の少子高齢化も自民党選挙の追い風
日本の少子高齢化は地方の比較的高齢で保守的な地域の『一票』の政治的な力が強くなることを意味する

エコノミスト 2019年11月14日
今年7月に実施された参議院議員選挙には「著しい不公平があった」、北海道の札幌高裁(冨田一彦裁判長)は10月にこう判決を下しました。
さらに悪いことに、参議院議員選挙は「違憲状態」で実施されたものだとの判断も示しました。
彼は日本の深刻な議員定数の不均衡な配分についても言及し、その原因は人口が著しく異なるのに「都道府県を各選挙区の単位とする仕組みが原則とされていることにある」と指摘しました。
宮城県では参議院議員として当選するためには有権者約976,000人の票が必要でした。
これに対し福井県では326,000人分の票を獲得できれば参議院議員になることができたのです。
この事実が意味するところは、福井県人は宮城県人と比較して約3倍の数の自分たちの利益代表者を国会に送り込むことができるということです。
こうした格差は衆議院においてはそれほど悪くはありません。
もっとも最も人口の東京の選挙区と比べ、人口が最も少ない上その多くが田園地帯の鳥取県との格差は約2倍にとどまっています。

国政選挙の選挙区の線引きをどうすべきかという点に関し、日本国憲法の規定は少々漠然としすぎており、「すべての人々は法の下で平等」であり、「人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない」と述べるにとどまっています。
選挙区の設定をどうすべきか、日本でその具体的権限を有するのは国会自身です。
選挙区の不公正を正そうと取り組む弁護士たちは裁判所において、これらの法の下での平等を保障する日本国憲法の条項を繰り返し使用し、議員定数の不均衡な配分に異議を唱えています。
札幌高裁で10月に判決が示された訴訟の原告団を率いるのは升永英俊弁護士です。
升永弁護士が見解を示した通り、「一部の地域の有権者は一人が0.5票の権利しか持たない」日本の現状は確かに民主的とは言えません。
日本の裁判所は議員定数の不均衡な配分は憲法に違反するという判断を繰り返し示しましたが、そこで行われた選挙の結果については無効とすることはしませんでした。
その代わり裁判官は、衆議院議院選挙について人口密度の高い低いによって生じる格差は2倍以下に保たれなければならないという原則を確立しました。
しかし参議院議員の場合はその格差は約3倍にまで拡大しています。
国会はこの原則に適合させるために、選挙区の境界を繰り返し調整しました。
しかし議員たちは、日本の47都道府県それぞれが衆参両院において最低1人の国会議員がいるべきであるという考えを放棄することには消極的です。

選挙区への議員定数の配分は多くの民主主義国において問題になっています。
アメリカの憲法では、人口に関係なく各州に2人の上院議員を割り当てています。
その結果ワイオミング州には290,000人の住民に1人の上院議員がいますが、カリフォルニア州は2,000万人に一人です。
マレーシアの昨年の国会議員選挙では最大で8倍という格差が生じました。
日本では裁判所の判断が重視されるようになり、それ以来議員定数の配分の格差は著しく縮小しました。
政治学者の菅原 琢博士はかつては参議院の上議員定数の配分格差は6倍だったと語りました。
しかし現在、世代別人口構成が極めて特異な状況になってきた日本では、議員定数の不均衡は相変わらず深刻です。
国全体では人口が減少しているにもかかわらず、東京などの大都市圏だけは成長を続けています。
大都市圏から離れた一部の県では、大都市圏の増加と同じ割合で人口が減少しています。
東京大学のマッケルウェイン・ケネス・盛教授は、日本の議員定数の不均衡は次の選挙が始まるまでに裁判所によって設定された制限を再び超えることになるだろうと予想しています。
北海道の人口は今後20年間で3分の1減少すると予測されています。
さらに日本国内の自治体の4分の3が今後数年で消滅する可能性があるとの予測をシンクタンクである日本政策会議が明らかにしました。
こうした自治体の領域は広大で日本の国土の20%を占めていますが、人口はわずか4%に過ぎません。
これらの地域から選出される国会議員はこれまで以上に広大な地域を代表することになります。
それにより、日本の人口構成の変化によってすでに取り残されていると感じている有権者と接触する機会がますます少なくなることを意味しています。
さらに農村部の人口の急速な減少は、大都市の『一票』を犠牲にしつつ、地方の比較的高齢で保守的な地域の『一票』の政治的な力が強くなることを意味します。
これにより今後選挙区の線引きは日本の人口の急速な少子高齢化によって、急速に偏ってしまうことになるでしょう。

このことは都市部よりも農村部での支持が強い与党自民党に有利に働きます。
自民党は現在国会を支配しており、与党国会議員が大規模な選挙制度改革を受け入れたがらないのは当然です。
こうした状況を見て、升永英俊弁護士をはじめとする原告団は「国政選挙の一票の格差」についての訴訟に踏み切ったのだと語りました。
札幌訴訟に関わった奥山倫行弁護士は、次のステップはこの訴訟を最高裁判所に持ち込むことだ語りました。
「一人一票こそが民主主義の前提条件なのです。」
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[アベ政治]については、SNSを見ればまるで数々の罪業が列挙されている様相を呈しており、今さらここで何を書くべきこともありません。
「1日も早くアベ政治を終わらせよう!」
それだけです。
ただこの記事で紹介されている、一票の格差について戦っておられる弁護士さんたちには敬意を表さなければなりません。
さらには北海道の人口が3分の2に減ってまう、あるいは日本国内の自治体の4分の3が今後数年で消滅する可能性があるなどという、わきめて深刻な実情について、なぜ日本の報道は真剣に取り上げないのだろうという?
という疑問も残ります。
この問題だけ見ても、憲法の改定などより『今、取り組まなければならない』問題が山積していることを痛感させられます。
長崎と広島で被爆者の痛切な思いを共有し、核兵器のない平和な世界の実現を強く訴えたローマ法王フランシスコ1世
核兵器の製造・改良・維持に金銭を浪費、兵器の開発販売で財を成すことは、天に向かって神を侮辱する行為

ジャスティン・マッカリー / ガーディアン 2019年11月23日
教皇フランシスコ1世は太平洋戦争(第二次世界大戦太平洋戦線)の最終盤にアメリカ軍の核兵器攻撃によって破壊された日本の2都市の1つである長崎市を訪問し、核兵器が持つ「筆舌に尽くしがたい恐怖」を強く非難しました。
フランシスコ1世はこの38年間で教皇として初めての日本訪問の2日目、世界の指導者たちに向け核兵器の備蓄を終わらせるよう呼びかけ、核兵器が国家の安全保障について誤った認識を与えていると語りました。
「私は核兵器のない世界は可能であり必要でもあると確信しています。各国政府首脳の皆さんには、核兵器は国家安全保障上も国際安全保障上も、現在の脅威から私たちを守ることはできないということを忘れないようにお願いします。」
24日日曜日、教皇は長崎市内の爆心地にある平和公園で雨が降る中、数百人の人々にこう語りかけました。
この説話に先立ち、教皇は長崎原子爆弾の犠牲者の慰霊碑に花輪を置き、祈りを捧げました。
アメリカ軍が1945年8月9日に長崎に投下した原爆は74,000人の人々を即死させ、月を追うごとに死亡者の数は増えていきました。
その3日前に広島に投下された原子爆弾は、その年の終わりまでに140,000人の人々を殺害しました。

「この場所は私たち人類は互いに対し痛みと恐怖を押しつけ合うことがありうるのだということに関し、深い憂慮を抱かせます。」
」
フランシスコ1世は、大きく引き伸ばされた長崎に投下された原爆で死んだ幼い弟を背負い火葬を待つ少年の姿を写した写真の隣に立ち、こう語りました。
数年前にこの写真を手に入れたフランシスコ1世は、これまで数万枚に上るコピーを配布してきました。
教皇はこの写真を撮影した戦時カメラマンのジョー・オドンネルの未亡人と息子に会うことになってました。

同じ日曜日の午後に広島を訪問する予定の82歳の教皇は、長い間核兵器の廃絶を訴えてきました。
バチカンは2017年の核兵器禁止条約に署名し批准した最初の国の1つでした。
しかし核兵器保有国、および米国の核の傘の下にある日本などの国々は署名を拒否しています。
「数百万人の子供たちとその家族が非人道的な環境のもとで生活している現在の世界にあって、さらに破壊力のある武器を製造し、改良し、保守するためにお金を浪費し、さらにはそうした武器を販売して財産を築くことは、神を侮辱する言葉を天に向かって叫ぶのと同じことです。」
教皇はこう語りました。
教皇は世界の指導者に対し、改めて軍縮のために努力し、最終的に核兵器の廃絶を実現するよう呼びかけました。

「とりわけ人道的・環境的な観点から、核兵器が拡散することの壊滅的な影響について熟考し、核兵器政策によってもたらされる恐怖、不信、敵意の感情が高まっていくことをやめさせる必要があります。」
長崎の被爆者は、教皇の言葉が核兵器保有国が軍縮について真剣に考えるきっかけになることを望んでいると語りました。
74年前の自らの経験を「生き地獄」と表現する82歳のカトリック信者の森内実さんが次のように語りました。
「私の叔母が2人の子供と一緒に住んでいた家に逃げ込んだ後の光景を、私は生涯忘れることができません。全身赤黒く、完全に焼けていました。」
「他に4人の親戚が連れてこられました…しかし、その姿はとても人間のものとは思えませんでした。」
森内さんはAFP通信の取材にこう答えました。

教皇は広島市にある平和記念公園で高齢になった被爆者と面会する予定になっていました。
長崎への教皇の訪問は、太平洋戦争(第二次世界大戦太平洋戦線)において悲劇的な事件が起きた場所を訪れるという以上の意味を持っていました。
フランシスコ1世は当初1600年代初頭に徳川幕府によってキリスト教の信仰が禁止された当時の、日本で最も古い時代に殉教し長崎に葬られている聖人たちに祈りを捧げる予定でした。
その時代、キリスト教徒と疑われると信仰を捨てさせられるか、拷問されて殺されるか、どちらかを選ばなければなりませんでした。
日本国内のキリスト教徒は 1800年代後半になって禁教令が廃止されるまで、多くの人が「隠れキリシタン」として極秘裏に礼拝を続けました。
フランシスコ1世は1981年にヨハネ・パウロ2世が長崎と広島を訪れ、冷戦の緊張の最中にアメリカ合衆国とソビエト連邦の間で中距離核兵器の廃絶条約締結のきっかけを作って以来、初めて日本を訪れるローマ法王となりました。
フランシスは25日月曜日には2011年3月の東日本大震災と福島第一原子力発電所事故の被災者を見舞った後、日本の新しい徳仁天皇、そして安倍首相と面会することになっています。
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これだけ人間愛にあふれたローマ法王を現在の世界が共有していることは、誠に幸せなことだと思います。
その教皇の広島・長崎の被爆者・犠牲者に心から寄り添い、世界に向け核兵器の廃絶を全身で訴えているにもかかわらず、それを迎える日本の政府は、教皇の訴えをまさにカエルの面にションベンとばかりに受け流す安倍首相に安倍自民党という、日本の政治史上稀に見るサイコパス集団であることを、日本人として深く恥じなければならないと思っています。
その安倍政治をささえているのが日本の国内メディアのご都合主義報道ですが、それでも我が家で購読している地方紙は今回のローマ法王訪日を大きく扱い、一面トップの見出しは『核なき世界は可能』というものでした。
改憲という極めて重要な課題を扱えるだけの能力と資質が安倍首相にはあるのか?
安倍政権の実績、女性の社会的地位向上も含めほとんど成果なし
いくつもの重要な外交課題について評価に値する進展なし

ジャスティン・マッカリー / ガーディアン 2019年11月19日
安倍晋三は日本で最も長い就任期間を持つ首相になりましたが、その達成は政治的スキャンダルの真っ最中のことであり、戦後の日本を支えてきた「平和主義」の理念を掲げる憲法を改定するという安倍氏の宿願を実現する能力が疑われています。
安倍氏は2度にわたる首相在職期間が合計2,887日に達し、1世紀以上前の桂太郎の過去の記録を更新しました。
安倍は2006年52歳の時、史上最年少の首相に就任しましたが、1年も経たないうちにスキャンダルと自身の健康問題が深刻になったために辞任しました。
安倍氏は停滞期間が20年に及ぶ日本経済を復活させ、日本の軍事力を強化し、米国の占領下で成文化された日本国憲法の改定を公約に掲げて、2012年末に2度目の首相に就任しました。

安倍首相やその周辺の保守派は、日本が国際紛争を解決する目的で武力を行使したり威嚇することを禁じている日本国憲法について、核武装した北朝鮮や武力の強化を進める中国から日本の国土を防衛するための能力強化に対する時代遅れの制約とみなしています。
しかし安倍政権の実情はと言えば、社会における女性の地位を向上させ、公的機関においても一般企業においても役員や管理職の女性の数を増やすことも含め、最重要課題の構造改革を実現できていません。
さらにはこれまで何度もスキャンダルを暴かれながらもそこから逃げ切ってきました。
これについて専門家は、分裂したままへの野党への不安と安定を望む多くの有権者の共通意識に恩恵を受けていると分析しています。

ワシントンに拠点を置くコンサルタント会社テネオ・インテリジェンスの副社長であり日本の専門家でもあるトビアス・ハリス氏は、次のように述べています。
「他の先進各国がこの10年ほど、弱体化した政権、不人気な政権、あるいは短命な政権が続くという状況の中で、安倍政権は日本を政治的に安定した島国に保ってきました。」
最近の世論調査は、安倍首相が率いる自由民主党の立場が極めて安定しており、少なくとも2021年9月までは安倍氏が首相の座に留まり続ける可能性が高いことを示唆しています。
NHKが11月に行った世論調査では、自民党の支持率は36.8%と、野党第一党である立憲民主党の6.3%を大きく上回っています。
安倍首相は、アメリカ大統領ドナルド・トランプと親密な個人的関係を築いたと主張していますが、重要な外交課題についてはいくつもの分野で評価に値する進展はありませんでした。

北朝鮮の実質的支配者キム・ジョンウンは、冷戦中に北朝鮮に拉致誘拐された日本人の問題について話し合うため前提条件なしで会うという安倍首相の提案を拒絶しました。
ロシアとの北方領土返還交渉は、安倍氏が首相に就任して以来、解決どころか何の進展もみられません。
さらにはここ数ヶ月、日本と韓国の外交関係は、国交が正常化されて以降最悪のレベルに沈んだままになっています。
日韓両国は太平洋戦争(第二次世界大戦太平洋戦線)中の負の遺産を巡り対立し続けていることが理由です。

再び不況局面へと沈み始めた日本経済、そして自分自身と自民党に新たな政治スキャンダルへの懸念が拡大する中、史上最長政権を達成した19日当日も『桜を見る会』をめぐるスキャンダルの追求を受けた安倍首相は、長期政権達成への祝福にほとんど反応を見せませんでした。
『桜を見る会』をめぐるスキャンダルでは、安倍首相は日本政府の公金を使って自分の支持者をパーティーに招待したという非難に直面しており、安倍氏の事務所は前日に開催された宴会で公職選挙法を犯して出席者の飲食代の一部を支払った疑いが持たれています。
安倍首相は不正行為を否定していますが、朝日新聞の世論調査では回答者の68%が首相の説明に納得していないことが明らかにされました。
安倍首相が今回のスキャンダルもまたやり過ごすことになれば、日本の自衛隊の存在に法的根拠を与えるため、憲法の改定に力を注ぐことになるとみられています。

しかし衆参の両院議会で3分の2の「圧倒的」過半数、投票での単純過半数を必要とする要件により有権者の判断が二分されるうえ、失敗すれば自身の政治生命も揺らぎかねない憲法改定という重い課題について、安倍首相にはそれだけの改革を実現できる能力が欠けているのではないかと疑問を抱く人々もいます。
「どのような形であれ安倍首相の名は間違いなく歴史に残るでしょう。」
明治大学で政治学を専攻する西川慎一教授がこう語りました。
「しかしその野心的な目標が達成される可能性は非常にわずかでしかありません。」
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ちょっと振り返ってみましょう。
2014年11月17日
生活必需品の価格は上昇、賃金は実質的に目減り、結果的に国民生活はより貧しいものになってしまった【 不況転落、日本経済予想外の悪化 - アベノミクスを検証する 】ニューヨークタイムズ - https://kobajun.biz/?p=20856
2014年11月22日
アベノミクスの最大の特徴は、考え得る限りの美辞麗句と実情を糊塗する宣伝能力【 個人的打算による解散総選挙を強行、日本人は尚もこの首相に国の命運を賭ける鍵を預けるのか 】エコノミスト - https://kobajun.biz/?p=20969
2015年9月26日
日本にとって正しい的(まと)を設定し、そこに向かって正確に矢を射る能力が安倍首相にはあるのか、その疑いは大きくなるばかり【『新たな』3本の矢?それこそさらなる的(まと)外れ 】エコノミスト - http://kobajun.chips.jp/?p=25274
2015年11月16日
大企業とそこに連なっている投資家と、中小企業や一般庶民との間にはっきりと溝を作ったアベノミクス【 中国経済の減速と日本経済の不況転落 】《後編》ニューヨークタイムズ - https://kobajun.biz/?p=25809
2016年11月12日
国民を救済するために必要な政策は手つかずのまま、緊急性の低い安全保障・外交政策にばかり国力を浪費するアベ政治【 アベ支配 】《後篇》エコノミスト - https://kobajun.biz/?p=29762
2016年11月17日
アベノミクスの巨額の財政出動は長期的な効果が一切無いまま、日本の財政状況をなお一層悪化させただけに終わった【 アベノミクスは失敗だったのか? 】《後篇》ドイチェ・ヴェレ - https://kobajun.biz/?p=29825
2017年3月6日
成果に乏しいアベノミクスへの不満が国民の間で大きく、森友学園・加計学園スキャンダルへの疑念が拡大を続けるにも関わらず【 安倍首相の最長任期実現に向け道を開いた自民党 】アルジャジーラ - https://kobajun.biz/?p=30721
2017年7月14日
深まる一方!安倍首相の個人的な利益誘導・便宜供与にまつわる疑惑【 疑惑とスキャンダルにまみれる安部首相の政権運営 】ロイター - https://kobajun.biz/?p=31545
ご覧いただいて分かるのは、安倍政権復活後2年足らずの間にニューヨークタイムズ、エコノミストという米英の2大紙がアベ政治とアベノミクスのマヤカシを指摘していたという事実です。
しかしその後5年間、私たち日本人はその安倍政権の存続を許し続け、そして『桜を見る会』のスキャンダルが暴露された現在もさほどの危機感を抱いていないように見えます。
『疑惑とスキャンダルにまみれる安部政権』の存続をこれ以上容認し続けたら、自分たちの暮らしがどこまで破壊されるのか、私たち日本人は右派も左派も関係なく、危機感を共有すべきです。
なおこの記事のオリジナルのビジュアルはここに掲載されたものとは異なりますが、もうこの人の写真をストックするのは No Thank You! なので、過去のものを再利用しました。