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急減速したアベノミクス経済

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日本:2018年11月の機械受注額、企業の設備投資意欲の低迷を背景に失速

日銀の政策は株価に限度を超えた影響を及ぼしているという批判に直面している

      

スタンレーホワイト/ロイター 2019年1月16日

写真:2018年9月12日、川崎市の京浜工業地帯にある化学工場の設備を修理する労働者。

      

米国と中国の貿易戦争が世界経済に悪影響を及ぼす中、企業の設備投資が勢いを失うとの観測から、2018年11月の日本の機械生産の主要な受注額が急減速しました。

       

設備投資額の先行指標と考えられる機械生産の主要な受注額の前月比0.02%というわずかな減少は、中間期における3.5%の増加という予想を大きく下回り、10月の7.6%増から急速に減速したことを示しています。

      

米中間の貿易戦争は世界の2大経済圏の成長に重くのしかかり、企業収益の先行きが不透明になったとの判断から日本の輸出企業が設備投資や人の採用を見送る可能性があり、結果的に日本の成長を脅かすことになりました。

       

日本政府は今年10月に消費税を引き上げる準備をしており、それによって消費支出が冷え込むと予想される中、さらに企業支出が減速しつつあるとのデータは、日本経済の見通しを尚一層厳しいものにすることになりました。

東海東京リサーチセンターのエコノミスト、武藤弘明氏が次のように語りました。
「各企業は貿易戦争が本格化することを心配しているため設備投資計画を先延ばしにしています。それによって日本の経済成長率は予想を下回る可能性が出てきました。」
「これはさらにインフレ圧力の低下を意味します。政府は消費税の引き上げを遅らせることを躊躇すべきではありませんが、日本銀行は交換で資金を購入する必要さえあるかもしれません。」

      

内閣府のデータによると、製造業からの受注件数は10月が12.3%の増加であったのに対し、11月は一転して6.4%の減少になりました。
サービス部門からの受注は2.5%増加でしたが、前月の4.5%の増加と比べると増加は鈍りました。
11月に増加したのは宅配業者や物流会社からの受注です。

       

しかしながら建設業界および電気通信業界からの発注の減少によりサービス部門からの注文増が減殺される結果となり、全体の成長が鈍る結果となりました。
なお「主要」機械受注は、造船業および電気事業部門を除外しています。

      

       

▽ 強まる経済的逆風

       

日本の経済政策の立案を担当する人間たちは、企業が古い製造設備から最新の技術に基づく製造設備に投資する事業投資、すなわち設備投資の増加が経済成長の原動力になるという路線を取り続けてきました。

      

        

しかし、国際貿易の緊張や世界経済の成長の鈍化が日本の輸出志向型経済に悪影響を及ぼす可能性がり、2019年は企業設備投資がけん引役となって経済成長する可能性は薄れています。

       

日本は増大し続ける福祉予算を賄うため何としても税収増加を必要とするため、消費税を2019年10月に8%から10%に引き上げる予定です。

       

       

この際消費者心を冷え込ませないようにするため、食料と生活必需品については増税の対象から除外される可能性があります。
政府はさらに自動車、住宅、その他の耐久財の購入に対して減税措置をとる予定です。

       

          

こうした措置を取っても、エコノミストや政府の政策立案者の中には、消費増税によって消費意欲が損なわれ、経済に悪影響が及ぶのは避けられないと懸念する意見があります。

       

         

日銀の次回の政策会議は1月23日に終了しますが、経済専門家の多くは日本経済の成長を後押しするための日本銀行の選択肢は限られたものしかないと語っています。
日銀は短期の公定歩合をマイナス0.1%、10年物国債の利回りをゼロ%前後に設定していますが、アナリストは長期利回りを低く抑える目的で日銀が購入する社債の量が市場を歪めていると語っています。

        

また、リスクプレミアム(危険保険料率)を下げるために、株式市場に連動している上場投資信託も購入しています。
この日銀の政策も、株価に限度を超えた影響を及ぼしているという批判に直面しています。

https://uk.reuters.com/article/uk-germany-china-scholz/from-client-to-competitor-chinas-rise-prompts-german-rethink-idUKKCN1P91X1
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