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洋上機動部隊創設?! ステルスジェット搭載空母の配備に動き出した安倍政権《前編》

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F-35ステルス戦闘機の大量購入と航空母艦への艦船改修は、両者を合わせた長大な航続距離を手に入れる重要な性能変更
1兆円をかけ、一撃で致命的打撃を与えることができる戦闘能力を手に入れようとする安倍政権

ブラッド・レンドン、ザッカリー・コーエン / 米国CNN 2018年11月30日

 

内部事情に精通する関係者によれば日本は米国との駆け引きにより100機の米国製F-35ステルス戦闘機を購入する準備を進めていますが、実際に配備されれば極東の軍事的均衡を破る可能性があります。

 

購入が予定されているジェット戦闘機には垂直離着陸が可能な機種が含まれています。
これは日本が既存の艦船を改造し、航空母艦に改造した際、洋上での離着陸を可能にするために必要とされる性能です。

 

第二次世界大戦以降初めてとなる、このF-35ステルス戦闘機の配備をメインとする洋上機動部隊創設の市場に詳しい関係者がCNNの取材に答えました。
「垂直離着陸が可能な戦闘機を搭載できるようになれば、海上での離発着が可能になり、航空母艦と合わせた長大な航続距離を手に入れることになり、重要な性能の変更になるはずです。」

 

日本の防衛省はこの取り決めに関してコメントしていませんが、『中期防衛計画』が12月に安倍内閣の承認を得られれば、「戦闘能力の高い戦闘機」を購入することを検討することになるだろうと語っています。
防衛省は既存のF-15J戦闘機のほぼ半分が垂直離着陸へのアップグレードが不可能なため、新型戦闘機の購入が必要だと述べています。
「現時点で具体的なモデルはまだ決定されていません。」
と防衛省の報道官は語っています。

しかし米国のF-35戦闘機の開発関係者は、日本がステルス型のF-35単発ジェット戦闘機を100機を購入するための契約は既に効力を発揮する状態になっているとCNNに語りました。
米国国防総省は現在、これまで存在した中で最先端の電子航空工学装置と高性能エンジンを備え、最大の攻撃能力を持つ武器を装備する「最も手頃な価格で最強の攻撃能力を持ち、信頼性が高く、防御能力においても最強の航空機」として、F-35の開発に取り組んでいます。
日本が購入するうちの約40機はF-35Bであり、関係者によれば艦船上での短距離離陸と垂直着陸が可能です。

 

岩屋防衛大臣は、日本政府は27,000トンのイズモ級ヘリコプター空母の1隻あるいは2隻ともジェット戦闘機を搭載可能な艦型に改造することを真剣に検討していると語りました。

「すでに所有している重要な戦力である以上、可能な限り多くの目的に使用できるようにすることが望ましいと考えている。」
岩屋防衛大臣は閣議後の記者会見でこう語りました。

 

日経新聞はF35戦闘機1機あたりの価格が88億ドル、購入総額は8,800万ドル(9,950億円)になると伝えました。

 

一連の動きに対し戦後制定された平和憲法に違反しているという批判的な意見がありますが、中国が太平洋における軍事力を拡大させているとして、日本政府は手続きを進めています。

 

2018年8月の日本の防衛白書は、アジアの安全保障環境が変化していることに対する懸念を強調しました。
「中国の人民解放軍の急激な近代化、運営能力の向上、日本近海における海洋活動の一方的拡大は、日本を含む東アジア地区や国際社会における安全保障上の懸念を強めている。」
防衛白書にはこう書かれていました。

ランド・コーポレーションの上級軍事アナリストのティモシー・ヒース氏はCNNの取材に対し、アジア太平洋地区における覇権を確立したいという中国の野心は「日本に対し大きな影響を与えることになる」と述べました。
「中国の軽挙妄動を阻止し、中国の強大な力に対し近隣諸国が政治的、軍事的にバランスを取るのをサポートできる有能な軍隊を整備することは日本の利益になるはずです。」
ヒース氏がこう述べています。

 

同時にトランプ政権の歴代のアメリカ政権とは全く異なる貿易と軍事同盟に対するアプローチは、第二次世界大戦の終結以降日本の国際関係の一面を支えてきたアメリカによる支援がそれ以降継続されるのかどうか、日本政府に先行きに対する警戒感を抱かせることになりました。
さらにトランプ大統領は東アジア地区の同盟各国に対し、米国軍の撤収をチラつかせながら自国の防衛費を自己負担するよう要求する一方、日本に対してはさらに多くの米国製兵器の購入を迫ったのです。

 

特にF-35を日本に大量購入させたことはトランプ政権の米国製航空機の国際セールスの成功例として自画自賛するところであり、第5世代の戦闘機の購入を決断した国の首相を大いに持ち上げました。

特にF-35の追加大量購入するという日本の対応は、高性能戦闘機によって自衛隊の戦闘能力を高めるだけでなく、部分的には米国との軍事パートナーシップを再度強化したいという日本側の取り組みである、こう語るのは今回のプロジェクトの中心近くにいる情報提供者です。

「大統領は世界の国々を訪問する際、特に軍事パートナシップ、産業パートナーシップという部分に重点を置いていますが、日本は確かに米軍の強力な軍事同盟国なのです。」
「今回のF-35ステルスジェット戦闘機の大量購入は、日本がアメリカにとって非常に強力な軍事パートナーであることを事実として証明しているのです。」
情報提供者がCNNにこう語りました。

 

《後編》に続く
https://edition.cnn.com/2018/11/29/asia/japan-f-35-fighter-aircraft-carrier-intl/index.html

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司馬遼太郎氏の小説『坂の上の雲』の『日露開戦』の部分で、当時の日本が建造した連合艦隊の戦艦その他の建造費用を捻出するため国民に恐ろしいほどの重税を課した旨、語られるシーンがあります。

司馬氏はその状態について「日本人はいわば飲まず食わずで」これらの軍艦を建造したと表現されています。

私たち21世紀の日本国民にも、「飲まず食わずで」F-35やイージスアショアを揃えなければならない悪夢が近づいています。

 

まだそれほど多くの国民は気がついていないようですが、安倍政権になって日本の一般市民の公的負担は増え続けているはず。

医療の分野でも妊婦加算などという理不尽極まりない負担を強いられています。

それと比例するように日本の軍事費は増加の一途をたどっています。

一方で教育予算の減額や年金のカットその他の国民への福利厚生はやせ細るばかり。

先日、ソーシヤルメディアで日本は先進国でも後進国でもない、『衰退国』だという指摘を見つけましたが、情けないことにその通りです。

 

世界最新鋭の高額な兵器で日本列島をぐるりと取り囲み、すっかり貧乏になってしまった国民を守るつもりなのでしょうか?

それとも南西の果てにある使い途のない無人島ですか? - 周辺は豊かな漁場のようですが、国際紛争の只中に置かれてしまえば、危なくて近寄ることもできないでしょう。

 

現政権の中国に対する分析はあまりに粗雑であり、それに基づいてやみくもに高額な兵器を買い込むその姿は愚かさを通り越しています。

しかも兵器は買えば終わりではありません。

1機100億のF-35の維持費は年間いくらかかるかご存知ですか?

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ほんとうの「今」を知りたくて、ニューヨークタイムズ、アメリカCNN、NBC、ガーディアン、ドイツ国際放送などのニュースを1日一本選んで翻訳・掲載しています。 趣味はゴルフ、絵を描くこと、クラシック音楽、Jazz、Rock&Pops、司馬遼太郎と山本周五郎と歴史書など。 @idonochawanという名前でツィートしてます。
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