ホーム » エッセイ » 安倍首相の『桜を見る会』、多額に上るずさんな支出に対する抗議が噴出し中止が決定
安倍政権の下で政治目的で悪用される『桜を見る会』
国民が納めた税金を自分の後援者をもてなすイベント費用として流用した疑い
スキャンダルの度、責任を他の人間にかぶせて逃げ切り、『史上最長任期の首相』になる安倍首相
ダニエル・ハースト / ガーディアン 2019年11月13日
市民が納めた税金を使って開催されている『桜を見る会』のイベントは本来、社会的に功績のあった人々を称えることを意図しているはずでしたが、安倍政権の下で政治目的で利用されているという批判が噴出しています。
多額の税金をつぎ込んで開催される『桜を見る会』をめぐる疑惑が大きなスキャンダルに発展するのを阻止するため、安倍首相はこの税金を使ったイベントを来年は中止すると発表しました。
2020年の『桜を見る会』は中止するという安倍首相の決定は、その開催費用が際限もなく増え続けている上、政治的目的のために悪用されているという批判が相次いだ後に行われました。
毎年恒例のこの春の社交行事は1952年以降ほぼ毎年首相が主催し、元々はスポーツ選手、有名人、その他の分野で優れた功績があった市民をねぎらうことを目的としていました。
しかし安倍政権の下でその中身は変質してしまい、今や政権与党の政治的支持者への褒賞として利用されるケースがますます増えているという批判が相次いでいます。
朝日新聞によると、山口県の安倍首相地元の選挙区の有権者は『桜を見る会』に参加するため上京した後、週末に開催された河川でのクルージングを楽しむための旅行もあわせて提供されていました。
「公私混同は政治権力を持つ首相が最もしてはならないことの一つのはずだ。 」
毎日新聞はこう社説を掲げ、さらに次のようにつけ加えました。
「政権与党全体が、こうした問題(公私混同を厳に戒めるということ)に鈍感になっているのも否定はできまい。」
日本国内の報道にによれば5年前と比較し、この春の参加者は約4500人増えて約1万8000人以上になりました。
費用も2020度予算の概算要求額は約5,700万円と、こちらも5年前と比較して2倍の金額になっています。
野党が公職選挙法違反、そして公的資金の私的目的での流用の疑いについて調査するタスクフォースの結成を発表した後、安倍首相は2020年の『桜を見る会』の中止を決定しました。
安部政権側は次回以降の『桜を見る会』の規模と招待基準を改めて検討すると述べましたが、開催費用が高額になっているのはテロ対策によるものだと主張しています。
『桜を見る会』の問題は、安部政権の閣僚が有権者にメロンやジャガイモなどの贈り物をしたことについて公職選挙法に違反していると批判され、任命されたばかりの2人が閣僚を辞任した数週間後、一気に浮上しました。
安部首相は過去にもその身辺で繰り返しスキャンダルが発生し、その都度ダメージを受けながらなんとか逃げ切ってきました。
その安倍氏は来週、歴代中最長の任期を務めた首相として記録を更新する予定です。
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共産党議員の追求によりこの問題が表面化して以来、いつも翻訳・ご紹介している海外メディア各紙が取り上げるのはいつか?いつか?と待ち構えていましたが、日本時間14日正午過ぎ、各紙報道が始まりました。
今後、続けてご紹介し、私なりに日本がまともで公正な政治をとりもどすための政権交代へのマイルストーンを築いていきたいと思います。