ホーム » エッセイ » 安倍晋三『桜を見る会』の公権力濫用に非難の嵐、次年度の開催は中止
公金を使った『桜を見る会』に1,000km離れた自分の選挙区から850人の支持者を東京まで連れてきて接待
社会保障費や教育予算を削り続ける一方で、『桜を見る会』開催費用は増額に次ぐ増額
安倍首相は国の経費と自分の地位を濫用し、自分の支持者多数を2019年に開催された『桜を見る会』に招待
英国BBC 2019年11月13日
公的立場を濫用した身内への便宜供与であるという厳しい批判が巻き起こったことを受け、日本政府は毎年開催されていた『桜を見る会』の行事を来年は中止することを決定しました。
日本政府の予算を費やして1952年以降毎年4月に開催されている『桜を見る会』は、本来は国や社会の発展や安寧のため功績や善行のあった人をねぎらうためのものでした。
しかし安倍首相は国の経費と自分の地位を濫用し、自分の支持者多数を2019年に開催された『桜を見る会』に招待した、野党側はこう追求しています。
安倍首相は1,000km離れた自分の選挙区から、850人の支持者を招待しバスなどに乗せて東京まで運びました。
『桜を見る会』開催のための公的資金の支出総額は、5年前の約3,000万円から首相就任7年目の2019年には5,500万円にまで膨らみました。
▽『桜を見る会』とは何か?
日本における桜は、単なる花という存在を超えた日本文化の重要な要素です。
世界的にも知られるようになった薄紅色の桜の花は、通常は春、約2週間に渡り咲き続けます。
日本中の人々が公園を訪れたり、花見の宴と称する特別な会食飲食の機会を設け、この季節を堪能します。
桜の名所としても知られる東京都内の公園で開催されたこの日本政府主催の花見の宴は、本来は日本の社会の発展や改善に功績のあった国民を顕彰することを目的としています。
▽ 中止に追い込まれた理由とは?
安倍首相は政治的地位を利用し、山口県の自分の選挙区から多数の支持者を連れてきたと非難する野党各党の集中砲火を浴びることになりました。
安倍政権になってから『桜を見る会』の参加者数は増え続け、それに合わせて費やされた公的資金の金額はほぼ倍にまで増えました。
共同通信によると安倍首相の就任以前は、年間7,000人から10,000人だった『桜を見る会』の参加者の数は、昨年は約18,000人にまで増加しました。
突然行われた発表の中で安倍内閣の菅官房長官は、政府は「さまざまな意見を聞いた」上で来年の『桜を見る会』の開催を取りやめることにしたと語り、次のようにつけ加えました。
「政府として、招待基準の明確化や、招待プロセスの透明化を検討したい。」
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前回ご紹介したガーディアンと同じタイミングで公開された英国BBCの記事です。
なお、オリジナルのサイトには日本の花見について紹介する動画も掲載されていますが、ここでは割愛させていただきました。
代わりに私も大ファンの、そして応援してやまないこちらの動画をご覧ください。なまじのメディアより問題の本質が良くお分かり頂けるかもしれません。
お笑い芸人が政治について発言することをどうのこうの言う輩がいるようですが、それこそ日本の歴史、世界の歴史をちゃんと理解できていない浅はかで軽薄な人間の発言です。
コメディアンの歴史を遡れば社会風刺にその源があるのは日本史も西洋史も同じであり、驕り高ぶる者ほど標的にされる、それがお笑いの王道です。
オタクや社会的少数者を「いじる」昨今の漫才などの方を、いじましい半端芸と呼ぶべきでしょう。