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アメリカの『 原発を今後どうするか?! 』 〈 産業界自ら「市民参加の議論と情報公開が大切」と結論 〉

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所要時間 約 7分

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「目を覆いたくなるような(overpowering)福島の惨状が、その事を教えてくれた。」- 米原子力エネルギー協会会長兼CEO

今日は「今後国内の原発の管理をどうするか?」という議論に対し、原子力規制委員会が報告書の原案を発表した、というAOLエナジーの記事をご覧ください。
この報告書について、アメリカ原子力エネルギー協会会長、すなわち企業側の立場の人が、「一番大切な事は、きちんと情報を公開し、積極的に一般市民とも意見を取り交わす事である」と発言していることは、注目されていいと思います。
「ヤラセ」などという「手法」とは、対極にあります。
正しい情報を提供し、幅広く議論を行い、そして方針を決める。
なぜこうした手続きが私たちにはできないのか、つくづく考えてみる必要があると思います。

尚、私の翻訳が妥当なものかどうかご検証いただくため、最後にこの記事のURLを添付しました。

【 高まる核安全の緊急性、廃棄物問題の論点が明確に 】
Urgency On Nuclear Safety, Waste Issues Builds
AOL Energy - 7月29日

アメリカ政府は、解決のための基本的な方針については合意ができていたにもかかわらず、いざ詳細に関する政策論議が始まった途端、ふくれあがってしまった深刻で困難な問題に対処しています。
それは、国債発行限度額の問題ではなく、原子力エネルギーに関する問題です。

2011年8月2日の最終期限までに連邦国債発行限度額を引き上げるかどうかのドラマが、現在国中を騒がせているにもかかわらず、原子力産業界とその監査機関から今週出された報告にある混乱と動揺は、反対意見の多いエネルギー源の問題を、今週末再びニュースの場へと持ちだしました。

米国エネルギー省(DOL)のブルー・リボン委員会(アメリカの原子力エネルギー政策について検討する委員会)は報告書の原案を公表、それは失敗についての告白で始まります。

「アメリカの核廃棄物管理プログラムは、行き詰まっている」と、報告書の原案は切り出します。
「ネバダ州ユッカ山への核廃棄物の埋設を終了させる、というオバマ政権の決定は、何十年も争われてきた問題を解決する新たな指標となるはずであったが、今や完全な失敗に終わろうとしている。」

委員会は5つの立法上の勧告を行いました。
核廃棄物の問題については、工業的取り組みのすべてが、継続的に行われるべきことを述べています。
勧告は、以下の新しい核関連施設を確保するプロセスを含みます。
安全性を確保した、臨時の廃棄物保管所を確保する事
新しい廃棄物管理組織を設立する事
献身的資金提供の呼びかけを積極的に行い、安全で確実な廃棄物管理をサポートするために、国際的な協力を促進すること

[ 役に立った危機 ]

核廃棄物の委員会の勧告は、数十年に及ぶ思索と何ヶ月にも及ぶ作業を反映しています。
しかし、その報告書には実際に起きた出来事、とりわけ、3月の津波によって発生、福島原子力発電所の失敗が引き起こした、今も続いている悲劇が大きく影響する事になりました。

ブルー・リボン委員会の報告書の原案に1日先行し、原子力規制委員会は90日間の安全チェックの成績を公表しました。
その公表では、米国の原子力発電所が高い安全基準を守る限り、業界としてはその投資家に対し、この生産性と直接関係のない費用について骨の折れる折衝をする必要に迫られる点を強調しています。

原子力規制委員会の安全性チェックの結果は「心強いもの」と語る、環境保護局の元局長のクリスティ・トッド・ホイットマン元ニュージャージー州知事は、原子力エネルギー・グループを代表し、クリーンで安全なエネルギー技術(CASEnergy)を結集する事を求めています。
彼女は、この報告書がパブリック コメント* であるという、その事が重要なのだ、と指摘しました。
*原案を公表して事前に国民から意見を求める制度

「このプロセスへの、幅広い市民の参加が重要なのです。」と、彼女は言いました。
原子力産業とのホイットマンの関係の詳細については、以下をご覧ください(http://energy.aol.com/2011/06/22/whitman-the-ladys-for-nuclear/)。

「昨年メキシコ湾で起きたブリティシュ・ペトロリアムの2010年メキシコ湾原油流出事故の後、原子力産業は事故が発生した場合には、安全に対する懸念に対し、直ちに率先して正しい情報提供を行う事が大切であることを学びました。」原子力エネルギー協会会長兼CEOマーヴ・ファータルは、今週、AOLエナジーに語りました。

「BPのメキシコ湾原油流出事故が起こらなかったならば、私たちはこうした有効な結論にはたどり着けなかったでしょう。」と、ファータルは語ります。
「産業界が正しい情報公開と市民との意見交換を、すすんで行う事が必要だったのです。」
「そのことを、目を覆いたくなるような福島の惨状、そしてアメリカ国内の原子炉の多くは福島第一原発と同じタイプの原子炉である、という事実が、教えてくれたのです。」

http://energy.aol.com/2011/07/29/urgency-on-nuclear-safety-waste-issues-builds/

本日の動画 - アメリカCNNニュース映像【北日本喪失】(再)
この動画は一度、『進まない東日本大震災の被災地の『復興』』( http://kobajun.biz/?p=746 )でご紹介しましたが、「あのとき、3基の原子炉がメルトダウンしたことにより、日本は北日本のきわめて広大なエリアをもう少しで失うところだったのです。」と話す、カク・ミチオ博士のビデオを改めてご紹介します。
その北日本に住んでいる私たちは、本当の事を知らされないまま「破滅の淵に追い込まれていた」のでしょうか?
一ヶ月も経ってから「メルトダウン」の事実を認めた日本。
今日ご紹介したアメリカ各界の取り組みと、比較してみてください。

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ほんとうの「今」を知りたくて、ニューヨークタイムズ、アメリカCNN、NBC、ガーディアン、ドイツ国際放送などのニュースを1日一本選んで翻訳・掲載しています。 趣味はゴルフ、絵を描くこと、クラシック音楽、Jazz、Rock&Pops、司馬遼太郎と山本周五郎と歴史書など。 @idonochawanという名前でツィートしてます。
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