ホーム » エッセイ » 【 さらなる国費の投入が必要 : 福島第一原発の事故収束・廃炉作業 】[ワシントンポスト]
東京電力に対する無利子の貸し付け、5兆円から9兆円にまで引き上げ
国際社会からの厳しい指摘により、福島第一原発の事故処理専門会社を設立
AP通信 / ワシントンポスト 12月20日
日本政府は、巨大事故を引き起こし、現在事故収束・廃炉作業を進めている福島第一原発を管理する東京電力に対する政府の資金投入額を、さらに増やすことを12月20日に発表しました。
政府が明らかにした方針によれば、東京電力に対する無利子の貸し付けは、これまでの5兆円から9兆円にまで引き上げられることになります。
事故処理のため日本政府が設けた基金の管理の下で、3兆6,000億円は株式など東京電力の資産を売却して充当する方針も明らかにしました。
当初東京電力は、2011年3月に発生した福島第一原子力発電所の事故収束に必要な経費に、全責任を負うことになっていました。
しかし2013年9月、一連の放射能汚染水漏れやその他のトラブルが多発した状況を見て、東京電力の事故処理能力に対する一般国民からの懸念が高まったのを受け、日本政府は福島第一原発の現場に直接介入し、併せて財政援助を行う事も決定しました。
2014年3月までの日本政府の補正予算案では、約480億円を福島第一原発の3基のメルトダウンした原子炉と汚染水の処理に充てることになっていました。
日本国内の報道によると、追加の事故収束・廃炉作業のための予算は、国家予算のうち公共事業費を流用する形で福島第一原発の現場に投入されることになっています。
3基のメルトダウンした原子炉の完全廃炉の達成には、数十年という月日がかかるうえ、世界中の知識と技術を結集する必要があります。
また同じ20日金曜日に、東京電力は福島第一原発の事故収束・廃炉作業に専念するため、2014年4月に廃炉作業と汚染水処理を専門に行う会社を発足させると発表しました。
この組織は政府と国が出資して設立された原子炉の廃炉についての研究を行う機関によって監督されることになっています。
国内外の専門家がそのような手順を採るよう求めた結果、今回の対応が決定しました。
「原子力発電所の廃炉を進めることは、会社の経営を行うのとは別の知識と技術を必要とします。」
かつての英国原子力公社の幹部で、現在は東京電力の経営改革委員会の委員を務めるバーバラ判事夫人が、12月中旬、このように語りました。
「私の見解では、東京電力は福島第一原子力発電所を廃炉にするため、全くの別組織を作る必要があります。そしてこの組織は日本国内はもちろん、世界中の専門知識を結集する必要があります。」
http://www.washingtonpost.com/world/asia_pacific/japanese-govt-to-pay-more-for-fukushima-cleanup/2013/12/20/995ca0fe-6953-11e3-997b-9213b17dac97_story.html
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この記事を読むと、福島第一原発の事故収束のため、莫大な額の国費を投入しなければならない事が解ります。
国費すなわち、私たちが納めている税金です。
福島第一原発の建設の際、利権をあさったはずの政治家や企業はもう関係ありません。
私たちが気づかぬうちに国内各所に世界第3位という数の原子力発電所が建設されましたが、今回のような事故が発生して金銭的負担を強いられるのはその私たちなのです。
まさに現政権がゃっているような国の政策に無関心でいれば、後で高い代償を払わされることになる、その典型的な例だと思います。
今回の記事は手違いにより公開時刻が遅れてしまいましたことをお詫び申し上げます。
明日7日は掲載をお休みさせていただきます。
新しい記事は8日水曜日にアップいたします。
よろしくお願い致します。
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【 宇宙写真傑作選2014 】〈2〉
アメリカNBCニュース
(写真をクリックすれば、大きな画像をご覧いただけます)
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