ホーム » エッセイ » 【「汚染された場所で暮らせ…」福島の被災者たちへの圧力 – グリーンピースが告発 】《前編》
国際的には、人間に深刻な問題が発生する恐れがある放射能レベル、そこに戻って暮らせと要求する日本政府
福島第一原発の北西部は「避難区域として居住が許されないチェルノブイリの30km圏内と同レベルの汚染」
メラニー・ホール/ドイチェ・ヴェレ 2017年2月21日
福島第一原発の事故により放射能によって汚染された地域から避難した住民たちが今、かつて暮していた地域の汚染が未だ国際的なガイドラインを上回っているにも関わらず、帰還することを強制されている事実を、グリーンピースが告発しました。
2011年3月の福島第一原発の事故発生以降初めて、今年3月末日をもつて現状誰も住む者の無い無人の村になっている福島県飯舘村に、住民の帰還が認められることになりました。
この日を期し、日本政府が避難命令を解除することになっています。
しかし環境保護に取り組むグリーンピースによれば、果たして多くの人々は本当に帰還することを望んでいるのかどうかは明らかではありません。
グリーンピースによれば、飯舘村で実施された線量測定の結果、これまで除染作業が続けられてきたにも関わらず放射線量は未だ危険な程に高いままです。
しかし政府が補償してきた財政援助が避難命令の解除を機に打ち切られることになっており、原発事故の避難民たちには実質的に帰還を求める圧力がかかっています。
政府の財政援助に頼って生活を支える一方、汚染地域内の自宅への帰還を拒否している人々は、ジレンマに直面させられています。
同地域に再び生活することが可能になったとする安全宣言が行なわれてから1年が経ち、この地域の原発難民の人々に対する日本政府の補償が打ち切られるのは間もなくです。
▽『チェルノブイリに相当する』放射線量
福島第一原子力発電所が事故を起こしたことにより160,000以上の人々が自宅を追われ、避難生活を強いられることになりました。
事故後6年という歳月が経過したにもかかわらず、未だに居住環境が劣悪な仮設住宅での暮らしを強いられている被災者も未だ数万人に上ります。
約6,000人の住民すべてが避難しなければならなかった福島第一原発の北西方向にある飯舘村は、原発事故によって最もひどく汚染されてしまった地区のうちの1つです。
飯舘村の約75パーセントは山林地帯ですが、福島第一原発の事故以前は村の住民の生活を支える大切な資源でした。
しかし2月21日グリーンピースが公表した調査結果は、この村の森林地帯の放射線量が、事故発生から30年が経過した現在も「避難区域として人が住むことが許されていないチェルノブイリ原発の30km圏内と同じレベル」であることを明らかにしました。
言い換えれば2017年の段階でグリーンピースは、飯舘村の空間放射線量について次のような非常事態的状況にあることを明らかにしたのです。
「もしこれらの放射線濃量が(飯舘村ではなく)原子力発電所などの核関連施設で測定された場合には、そこにいる人間の健康と安全、その資産や環境などに極めて深刻な悪影響を及ぼすことの無いように、管理当局には迅速な対応が求められることになるのです。」
民間の環境保護団体の証言によれば、福島第一原子力発電所周辺で行われた除染作業は当初、住宅とその周辺、農業用地、そして公道に沿って幅20メートルの範囲に集中して実施されました。
しかし除染は同時に数百万トンに上る放射性核廃棄物を生み出す結果につながりました。
これらの放射性核廃棄物は現在福島県内全域にわたる数千箇所に集められています。
しかしこれほど大規模に行われた除染によっても、飯舘村の放射線量を「安全なレベルに」まで下げることきできなかったとグリーンピースは証言しています。
《後編に続く》
http://www.dw.com/en/fukushima-nuclear-disaster-evacuees-pressured-to-return-to-contaminated-homes-says-greenpeace/a-37639353
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【 メトロポリタン美術館375,000の収蔵作品をデジタル化、無料提供 】《7》
米国NBCニュース 2017年2月14日
ニューヨークのメトロポリタン美術館はそのコレクションをデジタル化し、無料で375,000点に上る画像データを公開しました。
いずれも公有財産として、無料で制約なしで利用することが出来ます。
ポール・セザンヌ(フランス: 1839-1906)作[カード遊びをする人々]油彩、1890-92。
当初は・モネやルノワールらとともに印象派のグループの一員として活動していましたが、1880年代グループを離れ、伝統的な絵画の約束事にとらわれない独自の絵画様式を探求しました。キュービズムを創始した事でも知られています。
ジョヴァンニ・バッティスタ・ティエポロ(イタリア: 1696-1770)作[マリウスの勝利]油彩、1729
ルネサンス最後期のイタリアの画家。18世紀のイタリアを代表する偉大な画家であり、ルネサンス期の美術絵画の伝統を締めくくる最後の巨匠です。(写真下)
http://www.nbcnews.com/slideshow/met-digitizes-its-collection-releasing-350-00-images-free-n719661