憲法違反でトランプを弾劾する運動、アメリカ全土の都市に拡大
法の支配に従おうとしない大統領に対し、国民が自らの手で憲法と民主主義を守ろうとしている

デモクラシー・ナウ 2001年12月1日
ゲスト : ジョン・ボニファス
憲法弁護士およびフリー・スピーチ・フォア・ピープル(人々のための自由な発言)の共同設立者
2017年11月、6人の民主党議員がトランプ大統領に対し司法妨害その他の法令違反を犯したとして、大統領弾劾の訴追勧告に署名しました。
これは民主党のサポーターのトム・スターヤー氏が10月に署名運動を開始した弾劾嘆願書に基づくもので、現段階で300万人分の署名が集まっています。
記録に基づけば全米の少なくとも17の市町村がコミュニティが現在、トランプに対する弾劾訴訟を呼びかけています。
11月27日火曜日、マサチューセッツ州の町ウェストンは、トランプの憲法違反を犯しているかどうかを下院が審査するよう認める市民の請願を提出した自治体の列に加わりました。
今日はフリー・スピーチ・フォア・ピープル(人々のための自由な発言)の共同設立者兼ディレクターである憲法弁護士ジョン・ボニファス氏のお話をうかがいます。
エイミー・グッドマン:それではドナルド・トランプ大統領を弾劾しようとする努力についての最新情報をお送りします。

今年11月、6人の民主党議員が、トランプ大統領に対し司法妨害その他の法令違反を犯したとして、大統領弾劾の訴追勧告に署名しました。
そこで今日はフリー・スピーチ・フォア・ピープル(人々のための自由な発言)の共同設立者兼ディレクターである憲法弁護士ジョン・ボニファス氏をお招きしてこの問題について検討することにしました。
デモクラシーナウへようこそ!今、いったい何が起きているのですか?
ジョン・ボニファス:
現在、一般市民のレベルで重要な動きが勢いを増しています。
先ほどあなたが言われた通り、下院の中で大統領弾劾のための手続きを開始した議員たちが現れました。
そして今、全米の17の市町村がトランプ大統領に反対する弾劾手続きを進めるように求める決議を行いました。
そして私たちが組織した『いますぐトランプ大統領を弾劾する.org』のメンバーを含む数百万人のアメリカ人が、トランプの弾劾を求める請願書に続々と署名を続けています。
法による支配をトランプが踏みにじり続けていることによりアメリカの立憲主義が危機に陥っている状況を見て、憲法と民主主義を守るため人々が立ち上がり行動を始めたことにより、運動が前に進んでいます。
エイミー・グッドマン:
なぜ弾劾するのでしょうか?
ジョン・ボニファス :
弾劾権は無法な大統領を罷免するため、憲法の定めの下私たち国民が持っている正当な権利です。
大統領または側近などが連邦刑事法の違反を犯したかどうか、特任弁護士であるミューラー氏が刑事犯罪捜査という事も視野に入れながら現在手続きを進めています。

さらにはこの調査と並行して進めなければならない別の問題があります。
それは大統領弾劾捜査です。
すなわち大統領自身が権力を濫用しているのではないか、国民から得ている信頼をまるで違う方向に乱用しているのではないか、という問題です。
そしてさらには報酬の不正利得や合衆国憲法が定めている腐敗防止条項の違反の疑いも新たに生じています。
ひとつはトランプ大統領は大統領執務室を国家の財産を使って自らの事業に有利な計らいを行っている疑いがあり、これは大統領が守るべき正義を犯すものです。
もうひとつはこれまで聞いたことも無い犯罪、すなわちロシア政府と共謀し先の大統領選挙において陰謀を行った疑いに対し、権力を乱用して真実を明らかにする取り組みを妨害している疑いです。
さらにリストは続きます。
もしこうした疑いが事実なら、この大統領は法の下で責任を取らなければならず、そのためには弾劾手続きを進めなければなりません。
エイミー・グッドマン:最後にマサチューセッツ州ウェストンについてうかがいます。
何が起きたのでしょうか?

ジョン・ボニファス :
マサチューセッツ州ウェストンは町議会で、これまでご説明した弾劾手続きを進めるよう求める決議を行った一団の市町村に加わりました。
しかし今もっとも大切なのは、私たち国民が、法の支配に従おうとしない大統領に対し立ち上がり、自らの手で憲法と民主主義を守ろうとしている事なのです。
https://www.democracynow.org/2017/12/1/cities_across_the_us_join_movement
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今回の日本の衆議院議員選挙の結果を見てつくづく感じたことは、日本国内からだけでは日本は変えられないという事でした。
度々ご紹介しているオリバー・ストーン監督の『近代アメリカ史」でも、日本のことは『アメリカの衛星国』だと表現しています。
イギリスもフランスも、世界認識の中でアメリカの衛星国という事はありません。
ドイツは東西に分裂していた頃は、西ドイツに多少衛星国的色合いがあったかもしれませんが、統一ドイツの今はそういわれることはないはずです。
基本的人権、民主主義にこだわったオバマ政権の下ですらアメリカの対日政策、特に政情のコントロールについてはアメリカの負の部分をできれば日本に肩代わりさせようというものでした。
それが今やアメリカ国民の半数から愛想を尽かされ、日本に対しては『もっと米国製兵器を買い入れろ』と迫る大統領が現職です。
今朝の朝刊の一面には、母子家庭を含めた生活保護費が削られるという見出しが出ていました。
日本の首相はアメリカ大統領に『喜んでアメリカ製の高額な武器に日本の税金を投入します!』と答えました。
私たち社会の公正さを守るためには、アメリカの動きにも無関心ではいられません。
日本国内における一般国民の原子力発電への支持を一掃した福島第一原発の事故
東日本大震災という巨大な自然災害は、すぐに福島第一原発の最悪の人為的災害へと姿を変えた
ドイチェ・ヴェレ 2017年11月27日

2011年に発生した福島第一原子力発電所の事故は日本国内における一般国民の原子力発電への支持を一掃し、その結果化石燃料の使用量の増加をもたらしました。
福島第一原発の事故から6年後、日本は原子力能力を回復するための措置を講じ始めています。
日本政府の原子力発電当局は月曜日、大飯原子力発電所の2基の原子炉が再稼働のための最終審査に合格し、立地する地元県知事が同意したため、来年初めにも再稼働する見通しであることを明らかにしました。
西川福井県知事は、関西電力の原子力発電所運転にゴーサインを与え、大飯原子力発電所の3号機、4基の原子炉を再稼動させる計画です。福島第一原発の事故以来長年にわたり多くの国民が原子力発電の継続に反対しているにも関わらず、今回も再稼働が認められることになりました。
西川氏は、記者会見で「原子炉の再開に合意した」と述べました。
2011年の福島第一原発の事故発生により原子力発電に対する一般国民の支持が激減した結果、日本はいったんすべての原子力事業を停止しました。
大飯原発日本海沿岸にあり、日本の古都京都の北約60キロの場所にあります。
原子炉の3号機と4号機は2011年に停止、その後2012年に一時的に短期間再稼働されましたが、その後再び停止しここ数年間は使用されていませんでした。
2基の原子炉は2012年、福島第一原発の事故後日本国内で唯一稼働した実績を持つ唯一の原子炉でした。

▽事故への懸念は無くならない
2011年東日本大震災の巨大地震と巨大津波が福島第一原発の原子炉冷却システムを破壊した結果、3基の原子炉でメルトダウンが発生し、日本はすべての原子炉を停止しました。
この事故は1986年に発生したチェルノブイリ原子力発電所の事故以来、最悪のものとなりましたが、2017年10月福島地方裁判所は福島第一原発の管理責任者である東京電力と日本政府の責任を認め、被災者となった周辺住民に対する損害賠償を命じました。
国民の意見の大勢は原子力発電の停止を求めており、多くの事案が法廷に持ち込まれ、これまで再稼働した原子力発電所はわずかな数に留まっています。
現在、日本の43基の原子炉のうち5基だけが稼動しています。
福井県に隣接する京都と滋賀の地方自治体の住民は、原子炉の再稼動に反対しています。
11月24日には滋賀県の三日月大造知事が不測の事態が発生した際の対応計画に懸念があるとして、再稼働に反対を表明したと日本のメディアが伝えました。
「原子力発電所の事故に対する滋賀県民の懸念はずっと続いており、知事として再稼働に合意できる状況にはない。」
と述べたと時事通信が伝えました。

原子力発電の継続に対する反対意見が多いことにより、日本では発電手段の化石燃料からの転換が思うように進んでいません。
国際エネルギー機関(IEA)による日本のエネルギー使用状況調査によれば、福島第一原子力発電所の事故が日本の近年のエネルギー政策を「支配している」と報告しました。
「福島第一原発の事故の影響のひとつとして、すべての原子力発電所において原子炉の段階的な廃止傾向が続いている。その結果化石燃料の使用が大幅に増加し、燃料の輸入量も増加し、二酸化炭素の排出量が増加している。」
▽東日本大震災 - 福島第一原発が作り出した長く伸びる影

①戦後の日本史において最悪の災害となった東日本大震災(写真上・以下同じ)。
2011年、マグニチュード9.3の巨大地震が宮城県沖の海底で発生し、引き起こされた津波は東北地方の太平洋岸一帯を全滅させました。
少なくとも15,880人が命を奪われ、2,694人が行方不明になりました。負傷者は6,135人です。

②福島のメルトダウン
しかし福島第一原子力発電所を高さ13mの津波が押し寄せたとき、巨大な自然災害はすぐに最悪の人為的災害へと変わりました。
原子力発電所の冷却システムが故障して原子炉の冷却がストップしたため、3基の原子炉の炉心が過熱してメルトダウンし、放射能漏れが発生しました。

③スリーマイル島事故
福島第一原発の事故は先例のないものではありませんでした。
1979年、ペンシルバニア州ミドルタウン近郊のスリーマイル島原子力発電所では、原子炉が部分的にメルトダウンいる事故が発生しました。
炉心を冷やして蒸気を発生させるために水を送り込む給水ポンプが停止し、行き場がなくなった冷却水が故障した弁から漏れ出しました。
周辺地区からは約14万人の子供たちと妊娠中の女性が避難することになりました。

④チェルノブイリの負の遺産
福島第一原発の事故が発生するまで、チェルノブイリ原子力発電所の事故は歴史上最悪の産業事故でした。
1986年、ウクライナのチェルノブイリ原子力発電所の原子炉4号機が突然の電圧が急上昇して原子炉が破壊され、ロシアとヨーロッパ全域に放射性物質が放出されました。
原子力発電所の周辺30キロ圏の地域が封鎖され、335,000人が避難しましたが、少なくとも30人が死亡しました。

⑤全原発停止へのドイツのためらい
原子力発電に対する反対運動が活発なドイツですが、ドアンゲラ・メルケル首相の中道右派政権は、もともとは2022年に設定されていた全原発の停止時期を2034年まで遅らせようとしていました。2022年にすべての原子力発電所の稼働を停止させるという目標は、メルケル首相の前任者である中央左派連合政権のゲルハルト・シュレーダー首相が設定したものでした。
メルケルの連立政権は、再生可能エネルギーへの全面的移行には相応の期間が必要だとして、遅延を正当化していました。

⑥メルケル首相の原子力発電の継続へのバックペダル
しかし2011年3月、日本で福島第一原子力発電所の事故発生を見たドイツ政府は、原子力発電所8基を永久に廃炉にするために迅速に動き出しました。
そして結局メルケル首相率いる中道右派連合は2022年までに原子力発電を段階的に、完全に廃止することを決定しました。
ドイツは2050年までに再生可能エネルギーによる電力供給割合を80%にまで引き上げることを目標を設定しています。
今年再生可能エネルギー発電割合は27%を達成しました。

⑦イタリア人は核兵器禁止を維持する
ドイツ同様、イタリアも原子力発電に対する反対運動が活発で、長い歴史を持っています。
1986年のチェルノブイリの大惨事の後、イタリアは1987年という早い段階で国民投票を行い原子力発電の禁止を決定しました。
しかし2011年に当時のシルヴィオ・ベルルスコーニ首相が原子力発電の再導入への途を模索し始めました。
結局この動議は国民投票によって再び否定されることになりました。
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福島第一原発の事故によって日本人は何を学んだのか?
という事に関する議論、それを取り上げた記事を繰り返しご紹介してきました。
原子力発電が始まった当初から使用済み核燃料、すなわち高レベル核廃棄物の処理は懸案のはずでした。
当然、優秀な科学者や技術者を結集させてこの問題に取り組むべきところでしたが、現実は異りました。
もっとももこの問題は日本だけでなく、世界で高レベル核廃棄物の処理は不可能というのが現実です。
しかも高レベル核廃棄物は口に入れるのはもちろん、触ったりしなくとも、近よっただけで人間の体のメカニズムを完全に狂わせ破壊し殺してしまう、他に例の無い恐ろしい物質です。
発電と言う事について他に方法が無いのならまだしも、今や再生可能エネルギーと言う安全で低コストの発電手段が多種多様に揃っています。
電気を作るために人間や地球の生物にとって致命的な物質を作り続ける事に、どんな合理性があるのでしょうか?
原子力発電を続けるのは経済的合理性によるものでもなんでもなく、多額の投資をしてしまった日本の電力各社の自己都合によるものとしか考えられません。
世界有数の優秀な兵器を装備している自衛隊・足りないのは隊員の数
安倍政権の軍事拡大路線によって、今後ますます不足する『兵員数』
エコノミスト 2017年11月20日

最新の日本の防衛白書の表現からはかつてのような控えめな表現がほとんど無くなり、声高な調子になって来ました。
東アジア地域の「不安定要因」は「より具体的かつ深刻なものになっている」と警告しています。
北朝鮮は既に核兵器を小型化して核弾頭にしているを製造・保有している可能性がある…
中国が南シナ海における軍事力を拡大させることによって「現状変更」しようとする動きは、「妥協することなく一方的な要求を実現」させようとする意思をあらわしている…
さらにはこれらすべての懸念に加え、隣接する諸国との日本の長年にわたる領土紛争がある:ロシア、韓国、中国…
しかし自衛隊の戦力はこれらの脅威に対抗するために必要な能力を大きく上回るものです。
国軍という名称は使っていませんが、自衛隊は世界で最も強力な軍隊の1つであり、世界第8位の規模の金額が投入されています。
海上自衛隊だけでもフランスとイギリスを合わせたよりも大きな海軍力を持ち、1,600機以上の航空機と4つのフラットトップ・キャリア(空母型戦艦)を有します。
300,000人の自衛隊員は最新鋭の兵器によって装備を整えています。

さらに北朝鮮と戦争になった場合、日本は飛来するミサイルから国土を防衛するための現時点で最新鋭の防御システムをすでに装備しています。
しかしこれでも十分ではないと主張する人もいます。
このようなタカ派的発言をする中にあって小野寺防衛大臣は、敵ミサイルが発射される前に破壊する能力を持った巡航ミサイルのような先制攻撃兵器の購入装備を求めています。
しかし先制攻撃兵器まで整備することになれば、武力による国際紛争の解決を禁じている日本国憲法による平和規律は急速に崩壊が進むことになるでしょう。
日本国憲法は陸・海・空その他の戦力を保持しないと規定していますが、実際には日本はすでに自衛隊という名称で実質的に陸・海・空の国軍を整備しています。
さらには2017年11月、自民党の指導的立場にいる人物のひとりである石部茂氏は、抑止力として日本自身が核兵器の製造能力を整備し続ける必要性があると述べました。
日本が巡航ミサイルを装備することも、核兵器を開発装備することも、現在のところは現実離れしています。
もっと切実な問題があります。
それは自衛隊の戦闘準備態勢です。

これまでの数十年間、日本では憲法の規定により国家を防衛に必要な最小限の戦力の保持こそが合法であるとみなされてきました。
日本の肩代わりをするように防衛力の強化を続けてきたのがアメリカでした。
ほとんどの日本人にとって、自衛隊に期待する主なものは災害救援部隊としての役割でした。
軍事専門家はまだ自衛隊の実際の戦闘能力を測りかねています。
ではテストに合格するためには、自衛隊はどうあるべきなのでしょうか?
軍事専門家は
「それは誰にもわからない。」
と答えています。
「ほとんどの人がそんな質問をしたいとは考えていません。」

しかし政府の考えははっきりしています。
2015年には、憲法の「解釈を変更する」法案を可決し、自衛隊がアメリカにとってより強力なパートナーになることを可能にしました。
自衛隊の職員は現在米軍と一緒に、侵略された島嶼を奪還するために編成された水陸両用の襲撃部隊の訓練を行っています。
これは中国に対するあからさまなデモンストレーションです。
首相の安倍首相は、日本の平和主義を象徴する憲法第9条に自衛隊の存在を明確に書き込むことで、違憲状態を終結させたいと考えています。
しかし自衛隊が抱える最大の問題は法的なものでもなく政治的なものでもなく、人口統計学的な問題であるかもしれません。
日本の18歳の人口はここ20年間で50万人以上も縮小しており、それでなくとも自衛隊員の募集は長い間課題となってきました。
隊員不足の問題は自衛隊が実際に戦闘を行う可能性が増せば増す程悪化する可能性があります。
70年以上の平和な生活を続けてきた日本にとって戦争は遠い存在であり、戦争への見通しについて心の再整理は出来ていません。
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この記事を読み、太平洋戦争中の徴兵によってどれだけの数の日本人の人生が壊されたのか?ということを考えてすごく嫌な気分になりました。
太平洋戦争を始めた連中はきわめてずさんな、そして都合の良い展開だけを頭に描いて『中国を叩き、イギリスを叩き、アメリカを叩き』ました。
こんな戦略は今考えれば無謀を超えた愚劣なものです。
しかし当時の軍国主義政権はそこで200万人と言われる日本人の命を無駄にしました。
最終盤、大量の日本兵を死なせた『玉砕」など各部隊指揮官のメンツを保つというだけの理由で、大勢の兵士がアメリカ軍の重火器の前に実質的に無力な全身をさらすことになりました。
こうして日本はどんなに困難であっても徹底的に外交によって解決すべき問題に軍事力を用いたために、一旦は国が滅びてしまいました。
現在の北朝鮮問題も世界の軍事評論家はそろって『戦争という選択肢は無い』と断言しているのに( http://kobajun.biz/?p=31681・http://kobajun.biz/?p=31697 )、トランプと安倍政権だけがせっせと戦争準備を進めているように見えます。
さらには日本は『中国・北朝鮮に対する緊張状態を演出し続けることで、自民党一党支配を継続させてきた( http://kobajun.biz/?p=32547 )』という記事がありました。
しかし現在は度を過ぎています。一線を越えていると思います。
この記事にあるように、『戦力」の一方的な拡大を続け、隊員数の問題が逼迫してきたらどうするのでしょうか?
自衛隊員の給与体系を公務員の中で最も高いものにするのでしょうか?
『徴兵」に踏み切ろうという動機を持ち始める政治家などが現れるのでは無いでしょうか?
私たちも私たちの子供達もそのこどもたちも、戦争するために生まれてきたのではありません!
溶解した核燃料の取り出し開始を2021年と発表した日本政府、具体的計画は未着手
核燃料を取り除く作業が終わらなければ、人々に福島第一原発の事故収束を認めさせるのは難しい
マーティン・ファクラー / ニューヨークタイムズ 2017年11月19日

ごく最近の訪問で確認した限り、福島第一原子力発電所の様子からはかつての緊迫した空気は無くなりましたが、敷地内の移動についてはまだ厳しく管理され、全員が放射線量の測定バッジを身に着ける必要がありました。
一方「休憩施設」の建物の中では労働者が大きなカフェテリアで食事をしたり、コンビニでスナックを買ったりしていました。
発電所の入り口には「敷地内でのポケモン等のゲームは禁止」という警告が掲示されていました。
福島第一原子力発電所の事故収束・廃炉作業を専門に行っている東京電力の子会社の広報を担当する広瀬氏が次のように語りました。
「私たちは敷地内のがれきの片づけを完了し、発電所を制御下においています。」
「そして廃炉に向けた準備の最終段階に入っています。」
今年9月に首相官邸は、破壊された3基の原子炉のうち少なくとも1基から溶解した核燃料の取り出しを、事故発生から10年後の2021年に行うという目標を設定しました。
実現すれば福島第一原発の事故収束・廃炉作業は画期的な段階を迎えることになりますが、実際にはどの原子炉でそうした作業が可能になるのかめどは立っていません。
日本政府は、福島第一原発の事故収束・廃炉作業を完了させるには最低でもこれから30〜40年、そして数十兆円の費用が掛かることを認めています。
そして原子炉内に入り、溶解した核燃料の取り出しを行うための新世代ロボットを科学者や技術者が開発するため、福島第一原発の近隣に100億円以上をかけた研究施設が新たに建設されました。

1986年に発生したチェルノブイリの事故では、ソビエト政府は1986年の事故の後、破壊された原子炉をコンクリートで覆って密閉するだけのいわゆる石棺工事を行いました。
しかし日本は福島第一原発を解体・廃炉処理を行い、事故後に避難した約16万人が住んでいた周辺の町村の汚染を除去することを公約しました。
福島第一原発周辺の町村では一部で除染作業が完了し、多くの住民に対し元住んでいた場所に戻る許可が出されました。
しかし福島第一原発自体の汚染、すなわち溶け落ちた核燃料を取り除く作業が始まらなければ、一般の人々に事故が終わったという事を認めさせるのは難しいと関係者は認めています。
そして核燃料の除去が始まれば、福島第一原発の事故後ほとんどが停止している日本国内の原子力発電所の再稼働に国民の理解が得られるのではないかと、関係者は期待しています。
日本政府と東京電力は現在、福島第一原発が『制御下に置かれている』という見解に疑念を抱かせる可能性のある、さらなるトラブルや事故を回避するため手順を慎重に進めています。
憂慮する科学者連盟の核問題の専門部門責任者であり、福島第一原発の事故の詳細を伝えた著作の共同執筆者であるデビッド・ロックバウム氏は次のように述べています。
「彼らはいかなる誤りも許さない、そして予期せぬ事態を引き起こさないためにきわめて慎重にものごとを進めていますが、その進み方は遅すぎると指摘する人もいるでしょう。」
「彼らは学習したのです。信頼を失うのは一瞬だが、それを回復するには長い長い時間がかかることを。」

探査用のロボット、ミニ・マンボウがたどるべき調査ルートについて具体的説明を行うため、東京電力の広瀬氏は原子炉2号機と同じ構造を持つ無傷の原子炉5号機を収納する建物の中(写真上)に私を案内しました。
広瀬氏は先の方にある狭い傾斜路を指さしました。
そこには今年2月に破壊された2号機原子炉内でがれきに行く手を阻まれ、操作不能に陥ったスコーピオンに似たロボットと別のロボットがありました。
スコーピオンは原子炉内を調査中、一時間当たり70シーベルトという極端に高い放射線のために電子部品が正常な機能を失い、送られてきていた画像はやがて真っ黒になってしまい、技術者は操作をあきらめるしかなくなりました。
人間は1シーベルトの放射線を浴びれば放射線障害を引き起します。
広瀬氏は次に原子炉の下の台座と呼ばれる部分に私を導きました。
原子炉の底面は巨大なボルトの集合体のように見えました。
これらのボルトは正常に機能している際には原子炉内で核分裂反応を加速させるため核燃料棒を注入し、逆に減速させる際には徐々にこれを引き抜くために使用するアクセスポイントです。
台座は金属製の格子状になっており、その下には基礎部分のコンクリートを見ることができます。
「過熱した燃料はここから滴り落ちて、この辺りの格子を溶かしてしまったと考えられます。」
広瀬氏がこう語りました。
私たちは原子炉の下で、頭を底部にぶつけないよう、身をかがめていなければなりませんでした。
原子炉の周囲は暗く、辺りを覆い尽くす程パイプや機械類でいっぱいになっていました。
がれきや原子炉内の構造物に引っ掛かることを防ぎながら進むため、ミニ・マンボウは原子炉3号機の底まで約6メートルを走行するのに3日を要しました。
さらに他の2機の原子炉を調べるために、エンジニアはがれきの間を縫うようにして進むことができる「ヘビ」ロボットと、ほとんどの物質を通過できるミューオンを利用した画像装置を作りました。
ミューオン装置は原子炉内部粗いゴースト画像を描き出します。

そして溶解した核燃料を取り出すという作業自体も、きわめて困難な技術的課題と危険をセットにして突きつけることになるでしょう。
技術者たちは楢葉遠隔技術開発センターで新しい放射線耐久型ロボットを開発しています(写真上)。
このセンターには実物大の原子炉の模型を収容する格納庫サイズの建物と、ひとつひとつのがれきがどこにあるのかまで原子炉建屋内を再現したバーチャルリアリティルームが含まれています。
「私は30年間ロボット・エンジニアを続けてきましたが、これほど厳しい課題に直面したことは一度もありませんでした。」
このセンターの研究開発担当責任者である川澤晋二氏がこう語りました。
「ここでは日本のロボット・エンジニアに崇高な使命が課されているのです。」
(冒頭の写真 : 楢葉町に建設された技術開発センター、水槽内での事故現場探索用のロボットの実験)
〈 完 〉
https://www.nytimes.com/2017/11/19/science/japan-fukushima-nuclear-meltdown-fuel
人間が近づいたらたちまち死に至る程高いレベルの放射線の存在が、すべてを難しいものにしている
放射線に対し高い耐久性を持つ新型ロボットを投入し、所在と状況が不明の核燃料の特定を急ぐ
マーティン・ファクラー / ニューヨークタイムズ 2017年11月19日

その日福島第一原子力発電所内で4人のエンジニアが数台のモニターの前に腰を下ろし、中の1人がゲームコントローラのように見える装置を操作していました。
彼らはこれまでの一カ月間、今まさに行なおうとしていることのために訓練を続けてきました。
福島第一原発内の破壊された原子炉の中心部に一台の小型ロボットを送り込み、操作するためです。
福島第一原発内の破壊された原子炉内にはこれまでも調査用のロボットが送り込まれてきましたが、あまりにも高い線量の放射線や内部に散らばるがれきによって破損するなどしていずれも操作不能に陥りました。
しかし、ミニ・マンボウと呼ばれる新型は放射線に対する防御能力を高くし、さらに浸水した状態の原子炉建屋内にあるその部分だけ異常に放射線量の高いホットスポットを避けるためのセンサーも備えています。
シューズケースほどの大きさのミニ・マンボウは小型プロペラを装備し、小型ドローンが空中を飛行するのと同じ要領で水中を行き来します。

事故によって破壊された原子炉建屋内を3日間慎重に走査した後、ミニ・マンボウは最終的に最も損傷の激しい原子炉3号機に到達しました。
そして原子炉底面に開いた大きな穴、そしてその下の床に凝固した溶岩のような塊が存在する画像を送信してきました。
これは事故の際に溶融したウラン燃料について初めて撮影された画像になりました。
実際に使用される前に、ミニ・マンボウは横須賀でデモンストレーションを行いました。
放射線に対する耐久性の高い機体とセンサーを装備した水中ロボットです。
ミニ・マンボウは以前のロボットが失敗した場所で、残骸のある場所やホット・スポットを巧みに回避しながら、福島第一原発の事故現場で極めて危険な存在であるウラン燃料の所在を明らかにしました。
原子炉3号機ではすでに今年7月にも溶解した核燃料の一部と見られる物質の存在を遠隔操作のカメラを使って確認しており、日本政府の関係者は同様の成功を重ねていくことで、チェルノブイリ以降最悪となった原子力発電所事故の転換点になる事を望んでいます。

2011年3月11日に発生した巨大地震と15メートルを超える津波が福島第一原発の重要設備である冷却システムの破壊して福島第一原発の大惨事が発生しましたが、それ以来、溶解した核燃料はどこにどのような形で存在しているのかという問題は、最大の謎の1つとされてきました。
冷却機能を失った原子炉の核燃料は過熱状態に陥り、6基中3基でメルトダウンが発生しました。
ろうそくのろうが溶けるようにして液状化し、鋼鉄製の格納容器を溶かして穴を開けるほど高温化したウラン燃料は、下部のコンクリート製の基礎部分にも浸透して行きました。
これまでのところ、後に『フクシマ・フィフティ』として賞賛されることになった福島第一原発の職員たちが海水を原子炉建屋内に注入して再度原子炉の冷却を可能にするまで、核燃料が溶解してどこをどう通りどのような状態になってるのか、誰も状況を把握できずに来ました。
最大の原因はもし人間が近づいたらたちまち死に至る程高いレベルの放射線の存在であり、溶解した核燃料の状況など確認しようがありませんでした。

しかし東京電力の職員たちが事故現場の処理に習熟していくにつれ、行方不明の核燃料を探す余裕も出てきました。
科学者やエンジニアはミニ・マンボウのような放射線耐久型ロボットや、原子炉内部の放射線量の状況を調査するためマンボのような放射線耐性のロボットと、反応炉の内部を見るためにミュオンと呼ばれるエキゾチック空間粒子を使った巨大なX線走査装置も製作しました。
日本政府の原子力行政の担当者と原子力発電所を所有する各電力会社は、現場の技術者が溶解した核燃料の所在を特定したことにより国内世論が変わることを望んでいます。
福島第一原発の事故により関東北部から東北地方にかけて大量の放射性物質が放出されてすでに6年半が経過しました。
最悪の局面では東京も一時危機的状況に陥るかに見えましたが、現在は福島第一原発が事故直後の混乱を収拾して脅威が去ったことを世間に周知したいと考えています。
すなわち計画的に事故収束・廃炉作業を進めていると…。

東京電力の木元崇宏原子力・立地本部長代理が次のように語りました。
「これまでは、溶解した核燃料がどのような状態でどこにあるのか、正確には分かりませんでした。それが特定できたため、これからはそれを回収する計画に着手することができます。」
東京電力は現在、福島第一原発をひとつの巨大な産業事故処理現場と定義したいと強く望んでいます。
約7,000人が毎日作業を続け、新しい汚染水の貯蔵タンクを建設し、敷地内に散乱していた放射性廃棄物を新しい処分場に移し、巨大な水素爆発によって崩壊した原子炉建屋の上に巨大な足場を組み上げました。
敷地内への立ち入りも、1年前は特別性の放射線防護服を着用しなければなりませんでしたが、現在はもっと簡単になりました。
今日では労働者や訪問者は、最も危険な領域を除くすべての領域を街を歩くような格好で移動することが可能です。
東京電力の案内担当者によれば、これは中央部分にあった樹木を伐採し、敷地内をすべて再舗装して汚染を密閉したことにより可能になったと説明しました。
[写真下]現在の福島第一原発・1号機原子炉建屋。上部構造は2011年3月の事故の爆発により吹き飛ばされました。

《後篇に続く》
https://www.nytimes.com/2017/11/19/science/japan-fukushima-nuclear-meltdown-fuel
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福島第一原発の事故について改めてもっとも許し難いと思うのは、やはり160,000人とも250,000人とも言われる人々のそれまでの暮らしを葬り去った事でしょう。
人間は新たに幸せな暮らしを手に入れればそれですべて良しとするほど単純には出来ていないと思います。
私も年齢を重ねるごとに、自分の祖先がどうだったかという事を考えることが多くなりました。
過去とつながっているという事の価値は、漠然としか理解できないものですが、だからと言ってさほど価値が無いという事でもありません。
福島第一原発については物理的な回復に加え、人々の心の再生という事も大切な課題だと思っています。