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【 日本の脱原発運動をつぶそうとする人間たち 】〈5〉

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日本は潜在的核兵器保有国?プルトニウムさえあれば、「いざという時」核兵器製造が可能になる
六ヶ所村再処理施設は莫大な金額の無駄遣い・核兵器開発疑惑、そんな事は余計なお世話
世界の疑惑・疑念の目が向けられる、六ヶ所村再処理計画

 

ダグラス・バーチ、ジェフリー・スミス、ジェイク・アデルスタイン、センター・フォア・パブリック・インテグリティ(公正中立の社会正義) / アメリカNBCニュース 2014年3月11日

核ミサイル
▽ 日本は潜在的核兵器保有国?

これから述べる事実は西側先進国の政界にとって驚くべきことですが、福島第一原発の事故の後、河野氏と反対の立場をとる日本の政治家の中には、六ヶ所村再処理施設の隠されたもう一つの目的を認める者が現れました。
すなわち日本を侵略する意図を持つ国に対し、『その気になれば、日本はいつでも核兵器を製造することが出来る』というシグナルを送り続けること、それがすなわち六ヶ所村再処理施設の隠されたもう一つの目的だというものです。

「原子力発電の推進を求める政治家の中には、我々はいつでも核兵器を開発・保有することが出来るのだと気付かせるために、原子炉を動かし続けなければならないと主張する者もいるのです。」
彼は自宅アパートでの深夜に及ぶインタビューの中で、こう語りました。

防衛大臣経験者で2009年以降与党自民党の指導的立場に立ち、河野氏の強力なライバルである石破茂現自民党幹事長は、保守系雑誌のSAPIOの取材に対し、商業用原子炉の稼働を続けることによって
「日本は短期間で核弾頭を生産することが可能になる」
と語り、物議をかもしました。

石破01
石破氏は次のように付け加えました。
「それは、無言の抑止力です。」

2010年から2011年に日本の首相を務め、それ以前の民主党政権で国家戦略担当大臣、財務大臣を歴任した菅前首相直人氏は、日本も核兵開発能力を持つ必要があると考える有力な政府関係者が数多くいると指摘しました。
こうした核兵器開発能力へのこだわりこそが、日本のプルトニウム核燃料サイクル計画の有力な動機の一つであると語りました。
菅氏の議会内の事務所でセンター・フォア・パブリック・インテグリティ(公正中立の社会正義)が直接行ったインタビューの中で、菅氏は次のように続けました。
「民主党内だけでなく、国内の様々な地位に、日本は独自にプルトニウムを生産し続ける能力を維持すべきであると考える人々がいます。」
「彼らは公の場ではそうした発言は行いませんが、国外に脅威が発生した場合には自前で核兵器を製造する能力を確保したいと考えています。」
日本には平和憲法があり、国内での核兵器の製造、所有、そして持ち込みを禁止する47年の歴史を持つ非核三原則があります。
そして核拡散防止条約に調印・批准しており、これまで日本は核軍縮の主要な主唱国であり続けました。

反原発自転車
日本国内の商業用原子炉を再稼働する際に必要不可欠なのはプルトニウムではなく、その多くを輸入に頼るウラン燃料であり、日本国内に備蓄されているプルトニウムはすべて国際原子力機関の監視下にあります。
日本が核兵器製造に乗り出そうとする場合、まずこうした課題を整理する必要があります。
南カリフォルニア大学のジャックE.C.ハイマンスを始めとする学術関係者は、口を揃えてこう指摘しました。

しかし核兵器開発に関する疑惑は、六ヶ所村再処理計画のスタート時点からついて回った問題です。

外務省の原子力発電局長だった現在76歳の金子熊夫氏は、センター・フォア・パブリック・インテグリティ(公正中立の社会正義)の取材に対し、次のように語りました。
日本政府は1977年核兵器開発余地を残すため、当時のカーター米政権に対し、日本国内におけるプルトニウムの製造を認めるよう強く迫った事があると。(他の情報源により内容を訂正済み)

アメリカ政府は日本が潜在的に核兵器開発能力を有している点について、懸念を持ち続けて来ました。
科学技術力、工業技術力、そして最も重要なのは核爆弾の主原料である高濃度ウラン、プルトニウム、そのいずれもが日本国内に存在し、核兵器製造のための条件に欠けるものは無いのです。
この懸念が世界の認識として定着してしまえば、アジア太平洋地区で核兵器開発競争が始まる危険性があり、そうなれば日本と近隣諸国の関係は一気に悪化してしまいます。
アメリカ政府が懸念しているのは、まさにこの点なのです。

アメリカ政府はこの事態を避けるため、二通りの解決策を用意しました。

そのひとつがこの4年間静かに進められてきた日本の外交官と防衛省幹部に対する、アメリカの核抑止力の盤石さを確信させるための作業です。
具体的にはネブラスカの戦略指令本部、モンタナのミニットマン・ミサイル基地、シアトル郊外のトライデント潜水艦基地などの存在です。

しかしアメリカ政府は結局、日本に対し六ヶ所村再処理施設の計画を撤回するように求める事はしませんでした。
この事については日米の、現役・元政府関係者が口を揃えて証言しています。

日本の原子力発電の将来に大きく関わってくる六ヶ所村再処理計画、その中止をアメリカ政府が求めなかった事については、理由があると政府関係者が語りました。

 

日本がエネルギー供給において自立性を高める事が出きれば、世界の経済市場における優位性を確保する事になり、ひいてはその事がアメリカ経済にも好影響を与える事になるというものです。
「日本政府が決めた六ヶ所村再処理計画の推進は、明らかに長期に渡る日本国民の利益にかないます。」
米国エネルギー省副長官のダニエル・ポネマンは2012年7月、東京で行われた記者会見の席上、このように語り、次のように付け加えました。
「六ヶ所村再処理施設が本来の目的に沿って稼働する限りにおいて、日本国内のプルトニウムの備蓄をこれ以上増やさないようする事ができます。それは日本にとっても良い事です。」

しかしポネマンのこの発言は、原子力発電を二酸化炭素排出量の削減問題に絡めて語った場におけるものでした。
彼は地球温暖化に深刻な懸念を持ち、「日本における友人たち、同じ考えを持つ人々と同様」原子力発電を二酸化炭素排出量削減のための有効な手段であると考えています。

ジョン・ウォルフストールは2年前まで拡散防止の専門家としてジョー・バイデン副大統領の顧問を務めるとともに、ホワイトハウス国家安全保障会議でスタッフの一人でした。
ウォルフストールは、アメリカ政府関係者の多くが次のような見解を持っていると語りました。
六ヶ所村再処理計画について断念するように緒言を行ったところで、日本政府は耳を貸そうとはしないだろうし、アメリカ側がその事を強く主張すればする程、日米関係がぎくしゃくしたものになるだけだと。

「六ヶ所村再処理計画は莫大な額の無駄遣いであり、それに固執しなければならない理由も無い、アメリカ側がそうした見解を示す事について、日本は余計なお世話だと考えています。」
「アメリカがこの問題にどこまで関わる事ができるか、私には解りません。」

第一次オバマ政権において核拡散防止に尽力したゲイリー・サモアは、もっとはっきりした表現でこの問題について語りました。
「もし日本政府が本当に決断したのなら、核兵器開発を行うと決断したのなら、アメリカ政府は断固とした対抗措置をとらなければなりません。」

六ヶ所村
アメリカ政府は日本政府に
「六ヶ所村再処理施設にあるプルトニウムの、核兵器製造への転用は行わない」と明言させるか、六ヶ所村再処理計画そのものを断念するよう、説得しなければなりません。

〈 完 〉

http://www.nbcnews.com/storyline/fukushima-anniversary/japans-well-placed-nuclear-power-advocates-swat-away-opponents-n50396

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