ホーム » エッセイ » [ アメリカ東海岸の大規模地震 ]
いつものようにアメリカNBC、ABCのニュースをチェックを始めたところ、押しつぶされた自家用車の映像に earthquake(地震)の文字、しかも東海岸。アメリカ東海岸は脊梁を成すアパラチア山脈の山齢がきわめて古く、地震が起きにくい場所とされてきました。
「ええっ?! いよいよ地球が地震多発期に入ってしまったのか?! 」
とばかりに読み進めると、次に目に入ったのがマグニチュード5.8の文字。
「なぁーんだ…」と言うつもりはありませんが、マグニチュード5.8と言えば、3.11以降、ここ宮城県辺りでは当たり前のように発生している『余震規模』。
でも、地震に慣れていない人にとっては、本当に恐ろしかったに違いありません。
原子力発電所の原子炉も2基、緊急停止しています。
以前、ニューヨーク在住のアメリカ人の友人に
「震度3の地震に襲われた事がこれまで一度だけあるが、その時は本当に恐ろしかった。」と聴いた事があったので、このニュース映像を見て「むべなるかな」という気がしないでもありません。
しかし、別のアメリカのニュース番組では3.11の東北太平洋沖地震(東日本大震災)のマグニチュード9.0の地震は、今回のアメリカ東海岸の地震の「33,000〜50,000倍」と伝えていました。
日本の原子力発電所はアメリカの原子力発電所の「33,000〜50,000倍」、耐久性に優れているのでしょうか?
+ – + – + – + – + – + – + – + – + – + – + – + – + – + – + – + – +
【 史上最大のマグニチュード5.8の地震、ヴァージニアからニュー・ハンプシャーまでを襲う(前編) 】
アメリカABCニュース 8月23日(日本時間24日)
記録されている中で最大となった東海岸の地震は、マーサズ・ヴィニヤードからノースカロライナ州まで広がり、人々を怯えさせ建物をガタガタ揺らし、鉄道と航空運行を混乱させ、2カ所の原子炉をシャットダウンさせ、さらに議会の建物からの人々の避難させることになりました。
マグニチュード5.8と推定される地震が、午後1時51分ワシントンD.C.の首都を襲った時、オフィスビル、病院、国防総省、そして国務省から人々が一斉に溢れ出しました。
ワシントンにある建物の柱という柱が揺れていました。警報がFBIと司法省の建物の周囲で鳴り響き、ペンタゴンの屋上に避難した人々もいました。
ワシントンの公園や歩道は、それらの建物から逃げ出した人々でいっぱいになりました。
ナショナルモール沿いの記念建造物のすべてが閉鎖されました。
騎馬警官はワシントン記念塔と新しいマーティン・ルーサー・キング・ジュニア・メモリアルから離れるよう人々を誘導しました。
国立公園サービス・スポークスマンのジェフリー・オルソンは、ワシントン記念塔、リンカーン記念館やナショナルモール沿いの、他の観光施設への被害は『全く無かった』とAP通信に語りました。
国立大聖堂は尖塔のうち少なくとも3つに被害を受けたと、大聖堂の大司教サミュエル・ロイドは語りました。
大聖堂は防護措置として、警察が黄色のテープで封鎖しています。
国会議事堂では議員とそのスタッフが建物に戻る前に、職員が被害状況を調査しました。
「小さな余震が発生する可能性は高い。」と、米国地質研究所の地球物理学者のデール・グラントは述べています。
「これ以上大きな地震は発生しないと思いますが、可能性が全く無い訳ではありません。」
「地球に起きるべきことが起きただけです。」と彼は付け加えました。
地震は、はるかに北のニューハンプシャー州を始め、オバマ大統領と彼の家族が休暇をとっているマーサズ・ヴィニヤード島でも感じました。
今回の地震は、南側はサウスカロライナ州、いちばん西側ではオハイオ州クリーブランドで観測されました。
「過去10年間、アメリカではすべての州で地震を観測しています。」今日の午後遅くの記者会見で、米国地質研究所の地球物理学者は語りました。
「今日の地震は25の州で観測されており、同研究所のデイヴィッド・ウォルドは「どちらかと言えば、あまり例のない地震」であると話しています。
東海岸では時折地震がありますが、建物を揺らす程の地震は滅多にありません。
建築学と地震活断層を研究しているスタンフォード大学の地球物理学者ポール・セーガルは、今日の地震について
「世界の中でこの場所に大規模地震が発生すれば、深刻なダメージを与える事になるでしょう。」と語りました。
「これほど大きな地震が東海岸で発生した事は、記憶にありません。」
重大な損傷や死亡例は報告されていません。
「何人か負傷者がいることが、ワシントンDCで報告されています。」と、消防署のスポークスマンはAP通信に語りました。
また、ニューヨーク市では、消防局はたくさんの通報を受けたと述べました。
ニューヨークとワシントンの当局は、携帯電話の回線への負担が急増し、そのことが警察消防への緊急連絡の妨げになっている、と語りました。アメリカ連邦緊急事態管理局のスポークスマンは、混雑を緩和するためにしばらくの間、連絡は電子メール、またはテキストメッセージの送信によって行うよう利用者に促しました。
震源地はバージニア州ミネラルの近く、バージニア州リッチモンドから39マイル、アメリカの首都から83マイルの地点でした。震源の深さは0.6マイル(約1キロ)でした。
(続く)