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[ アメリカ東海岸の大規模地震(続き)]

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所要時間 約 8分

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さて、昨日の原稿の後編です。

それにしても、気がかりなのは「地球が地震活動期」に入ったとする、一部の学説です。
日本では「原発懸念につながる題材には、できるだけ触れたくない」という底意があるためか、あまり取り上げられる事もありません。
もっとも世界の地球物理学者全員がそうだ、と言っている訳ではありません。
しかし、今年4月、東日本大震災の後でアメリカで開催されたアメリカ地震学会では、米国の科学者から「東日本大震災の震源域に隣接する地域(の巨大地震発生)を強く懸念している」という指摘がありました。

このような懸念がある中、「日本の電力業界は福島第一原発の事故について、それをさほど大きな失敗としては認めていません。そのために、彼らが福島第一原発の事故から学んだものなど、基本的にはゼロなのです。」という驚くべき指摘がドイチェ・ベレからありました(http://kobajun.biz/?p=845)。
原発に利害など持ちようも無い私たち宮城県庶民の、福島第一原発事故に対する恨みは骨髄に達しています。
身の回りの自然、環境、そして何より人間、特に子供たちが汚染されて行くこの状況は、何を情状酌量したところで許せるものではありません。
福島県の人々はなおさらの事でしよう。
人間として、今やいわれなき「汚染差別」すら受けているのですから。

2009年時点で東京電力に対し、国内の津波や地震の専門家から、アメリカの原子炉の専門家から、「福島第一原発は今のままでは危ない」という指摘がありました。
結果としてそれらの指摘は無視され、今回の事故が引き起こされたのです。

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【 史上最大のマグニチュード5.8の地震、ヴァージニアからニュー・ハンプシャーまでを襲う(後編)】

アメリカABC放送ワールド・ニュース 8月23日(日本時間24日)

今回の揺れは中央バージニア地震帯に集中しました。
「アパラチア山脈はかつてロッキー山脈よりも高かった事があるのです。その後時間の経過とともに風化が進み、現在の姿になりました。しかし、カナダまで含めた広い範囲で、地震活動が完全に止んだとは考えていません。」と米国地質研究所の地球物理学者D.グラントは語りました。
この一帯での最後の大きな地震は1875年にありました。
2003年12月にこの地域で発生したマグニチュード4.5の地震でも、軽微な損害が発生しています。
統計上の様々な測定値と計算結果を分析する CONVERTALOT.com によると、マグニチュード5.8の地震は、TNT火薬10,676トンの爆発に相当するエネルギーを発散すると言います。
バージニア州ミネラルのルイーザ郡、緊急サービス事務所長兼広報担当のアマンダ・ライデルバックは、最初の地震が襲ってから、町では「少なくとも6回以上の」有感地震が発生している、と述べました。
「かなり深刻な余震がありました。我々は、通りを歩いて、ちょうど地面が波打っているように感じました。」

町のいくつかの住宅に損害が発生した、との報告があるとライデルバックは語っていますが、重傷者がいるとの報告はありません。
幹部を除く政府および自治体の職員は、地震直後の避難命令によって自宅に帰されました。
学校も閉鎖されています。
地震の震源は、ドミニオン原子力発電所の原子炉ノースアンナ1号基と2号基の非常に近い場所でした。

原子力規制委員会の広報担当者エリザベス・スタックルは、2つの原子炉は
「自動的にかつ安全に停止しました。原子炉は4段階の緊急レベルの最も低いカテゴリである『突発事態発生』を宣言しました。その結果、原子炉を低温に保つためにバックアップ発電機に自動的に電源が投入されました。」
と語りました。
東海岸の他の9つの原子力発電所ではいずれも『突発事態発生』宣言が発せされましたが、停止した原子炉はありませんでした。

地震はこの地域の旅行客にも影響を与えています。
アメリカ国有鉄道旅客会社は、列車はすべて速度を落として運行し、線路や駅の損害について調査を行っていると発表しました。
ワシントン首都圏交通局は、検査担当者がすべての路線をチェックするため、地下鉄は時速15マイル(時速24キロ)で運行中であると述べました。

バージニア州のダレス国際空港、ニューヨークとフィラデルフィアのJFK国際空港での発着が、一時的に停止されました。 JFKとニューアーク国際空港の管制塔からは、職員が一時的に避難しました。
連邦航空局(FAA)は地震が原因の遅延による影響が、地域全体にゆっくりと波及して行くだろう、と警告しています。
さらに、十数便はJFKからボストンに着陸地を変更させられました。

バージニア州ミネラルの理髪店で働く女性は、彼女の店の中刃物が散乱していると話しましたが、町の広場は外観上大きな損傷があるようには見えない、と話しています。
バージニア州リッチモンドで20階建てのビルの18階に働く女性は、最初に建物が揺れ始めたときに同僚と一緒に建物に残っていました。
「はじめは上の階の人が飛び跳ねているのかと思ったわ。ところが大きな音ともに本格的な揺れが来て、本当に怖かったわ。」
マンハッタン42丁目のニューヨークタイムズのビルの人々は、建物全体がずれたように感じたといいます。
彼らは実際にオフィス家具がずれるのを見たのです。
ニューヨークの高層ビルが左右に揺さぶられ、人々が通りに走り出てきました。
ローワーマンハッタンのニューヨーク市刑事裁判所からも人々が走り出てきました。

ボルティモアのアーティストのリサ・レウェンツは、地下のスタジオで働いているときに、足の下に揺れを感じ始めました。
「スタジオの中のすべての物が振動し始めて、地下の方から地鳴りがし始めたの。私はロサンジェルスに長い事住んでいて、経験があったので、急いで階段を駆け上がったわ。」
「一分程ガラス製品がカタカタいっていたわ。友人へ電話手も通じないし、新しいニュースも流れてこないし、家が壊れちゃったんじゃないかって、心配しちゃったわ。」とレウェンツは話します。
東海岸としては珍しい今回の地震は、マグニチュード5.8の規模でした。
重傷者などはいなかったため、予期しない地震ではありましたが、幾分かはほっとする事ができました。

ミシェル・ミッテルスタッドは「私にとって初めての地震体験よ。次はイナゴの異常発生?!」
連邦航空局(FAA) で働く別の女性は
「地震のために避難する必要があるときは、ナショナル・モールがとりあえず避難する場所として良い、ってことがわかったわ。」と話します。
東海岸を襲った地震は、月曜日にコロラドで発生した地震に続いて発生しました。
マグニチュード5.3の地震がコロラド州トリニダード付近を襲いましたが、米国地質調査所のワルドはこう語りました。
「2つの地震に関連性がある、というは物理的証拠はありません。偶然同じ時期に発生したと考えられます。」
米国地質調査所は、地震が1774年以来、中央バージニア州の地域で発生し続けていると語っています。

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