ホーム » エッセイ » [メイド・イン・アメリカ]サマー ☆★今度はシアトルでの挑戦☆★
アメリカABCワールド・ニュース / デイヴィッド・ミュアー& シャリーン・アルフォンソ
7月11日, 2011
昨日はチェルノブイリの深刻な状況を伝えるCNNの報道をご紹介しましたが、今日は対照的に明るい[メイド・イン・アメリカ]シリーズの新版です。
これまで何度も翻訳の上ご紹介してきましたが、『現在の自分たちの「消費」を工夫する事で、自分たちの周囲の雇用を増やす事ができるはず』という[メイド・イン・アメリカ]シリーズ。
それを押しつけがましくやらずに、参加する一般の人々と一緒に実に楽しく見せるところ、すごく好感が持てませんか?
この番組を見た人は、その瞬間から、たった一人であってもこの取り組みを始める事ができるようになっています。
わたしはNHKの『クローズアップ現代』をよく見るのですが、この番組、問題についての理解はできても、その解決のために自分が - ひとりひとりの日本人が - 何ができるのかは、よほど考えないとわかりません。
ま、その事はおいといて、とってもわかりやすい[メイド・イン・アメリカ]をどうぞ!
☆★たった一個のメイド・イン・アメリカ☆★
今回の私たちの「メイド・イン・アメリカ」の旅が、2人だけでは終わらなくなるなんて、思ってもみませんでした。
私たちが今回取り上げる地区に到着して一時間もたたないうちに、たくさんの人々が彼らの家の芝生の上にあふれ出してきたのです。
これらの人々はいったい誰なのでしよう?
そして私たちはいったいどこにいるんでしょうか?
ではその前にまず、VTRを巻き戻す事にしましょう。
私たちがいつもそうしているように、今回もまた、あるお宅の玄関のドアをノックするところから始まります。
今回私たちがいるのは、緑豊かなシアトルの閑静な住宅街です。
「こんにちは、ABC放送ワールド・ニュースです。ハーイ、エミリア、はじめまして。」
コッホ家のみなさんはすでに手順をご存知でした(テキサスのアリーのお宅の場合を思い出してください - [メイド・イン・アメリカ]シリーズ 「アメリカ製家庭用品の価格はいったいいくら?」http://kobajun.biz/?p=695)。
おかげで私たちが着いたときにはすでに、アメリカ製品でない家具・家庭用品はすべて庭に出してありました。
☆★あなたの自慢の[メイド・イン・アメリカ]製品を紹介して!☆★
シンガー・ミシン(発祥はテネシー州・工場はニュージャージー州)さえ、ラベルのチェックを受けました。
「それがどこで作られたかを確認するために、今までラベルを確認してみようと思ったことはありますか?」と、私たちは尋ねました。
「ぜんぜん、ありません。」というのがその答え。
2階の寝室には、「メイト・イン・ネパール」のラベルがついた像がありました。
ベッドの横のプラスチック製のブタのおもちゃでさえ中国製。 飼い犬のジャンゴのベッドは上海製。
「ジャンゴはベッドを欲しがっているのに、私たちはそれを取り上げなければなりません。」
「こめん、ジャンゴ......」
☆★「クリーン」ハウス、第2幕☆★
アリーでやったと同じように、作業をする人々はアメリカ以外で作られた家具や家庭用品を、家の外に持ち出しました。
「ワーオ、これが僕たちの家だったのかい?!」
マイケル・コッホがため息をつきました。
「穴があったら、入りたいくらいだ。」
彼があまり落ち込まないよう、私たちは彼のご近所さんや親しくしている人々について調べました。
「彼らはアンダーソン一家の方ですか?」私たちは尋ねました。
「アンダーソンさんの家の中も確認していいかな?」
アンダーソン家は私たちを中に招き入れ、私たちがその家を空にしてしまったのを確認しました。
だれもが、今回の企画が、始まったばかりであることを知りませんでした。
アンダーソン家を後にして、今度は私たちは、コッホ家とアンダーソン家の人々ともに同じブロックの3軒目の家を目指しました。
「ご近所さんをお連れしましたよ。」
デヴィッドとシャリーンが声をかけました。
「私たちはご近所さんたちに、ここに集合してもらいました。」
近隣の人々は、誰の家に最も多くの[メイド・イン・アメリカ]があるのか興味津々でしたが、どの家の状況も似たりよったりであるという事がわかるまでに、それほど時間はかかりませんでした。
そう、輸入品の家具と家庭用品で、どの家の前庭もいっぱいになったのです。
コッホ一家が彼らの寝椅子の上にいます [メイド・イン・インドネシア]。
その横にはベンチの上のアンダーソン一家[メイド・イン・チャイナ]。
寝椅子で微笑んでいるのはニッキー・トランボとカレン・フィト[メイド・イン・カナダ]。
そして、私たちはさらに新しい課題を提供したのです。
エコノミストは、すべてのアメリカ人が合衆国内で作られた製品にもう3.33ドル(270円)を費せば、国内に新たに1万人の雇用が創り出されると語っています。
3.33ドルと言えば、製品にしてたった1個分の価格です。
そこで私たちはここに集まった家族たちに、家の中からそうした製品を探し出すか、シアトル市内のどこかの店の店頭にある、そうした製品をさがしてくるよう、お願いしたのです。
「しかし、それはアメリカで作られた物でなければなりません。」
「お分かりですかな、諸君?」
もちろん、みんなちゃんと理解していました。ご近所の方も、誰もがみんな。
そして勇んで[メイド・イン・アメリカ]をさがしに、出かけて行ったのです。