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[アフガニスタンの子供たちに、未来を!]&[キュリオシティ、いよいよ火星表面へ]

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ベトナム戦争から続く、89歳の女性の取り組み
アフガニスタンに、初めて公認の保育園を開園

アメリカNBCニュース[メイキング・ア・ディフエレンス / この世界を変えて行く!]7月6日

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89才のシアトル出身の女性が、アフガニスタンでは初めてとなる、孤児になった子供たちのための公認の保育園を開くことになりました。
多難な先行きが懸念される孤児たちの人生を、明るいものに変えて行くためのシアトル出身のベティ・ティスデールの取り組みについて、NBCのアティア・アバウィがお伝えします。

89才のベティ・ティスデールさんはこれまでずっと、世界中の子供たちを救う取り組みを続けてきました。
「私は、やってやれないことは無い、そう信じています。そして、戦争も私を止めることはできないのです。」
ティスデールさんは、これまで開園のために努力を続けてきたアフガニスタンの首都カブールにある保育所の中で、きっぱりとこう言い切りました。

シアトル在住のティスデールさんはこの6月、3度目となるアフガニスタン訪問を果たしましたが、彼女が運営する市民組織『孤児たちを保護し、愛する機関(HALO)』は、この国で最も弱い立場に置かれている、子供たちを保護しています。
非政府組織PARSAと協力し合いながら、HALOはカブールの『花の家孤児院』への援助活動を行っているのです。

今回の訪問でのティスデールさんの主な目的は、赤ちゃんたちを保護することでした。
シアトル近郊の小学校3年生の子供たちが集めた1,354ドルを含め、今回彼女が持参した寄付金は、アフガニスタンで初めてとなる公認の保育園の開園のために使われることになっていました。
「何とかして、子供たちを助けたいのです。今回の保育所の開園は、アフガニスタンにとっても格別に意義のあることであってほしい、そう願っています。」

ティスデールさんがまだ幼い少女だったころ、彼女の母親は結核と診断され、療養所に収容されました。その直後、彼女がわずか9歳の時今度は父親が死んでしまいました。
彼女は兄弟と離れ離れにされ、彼女自身は親類に引き取られることになりました。
「その時のことを思い出して、悲嘆にくれるようなことはありません。」
彼女はなぜ外国の孤児たちを救う活動に人生を捧げることになったのか、まっすぐ前を向いてNBCのインタビューに答えました。
「海外の孤児たちは、(アメリカとは異なり)ほとんどの子供たちが養子として家庭に入れるわけではありません。ここにいる子供たちは、少なくともこれから2年間、行く先は決まっていないのです。」
「子供たちが感じる必要があるのは、自分たちは孤児である、という事では無く、自分たちは愛されている、と実感することなのです。」
そのためにティスデールさんは、これまで子供たちにできる限り、愛情を注いできました。
その取り組みが始まったのは、1961年にまでさかのぼります。

サイゴンの陥落によりベトナム戦争が終結する直前の1975年、ティスデールさんは小規模な孤児の赤ちゃんたちを救済する組織を立ち上げました。
ティスデールさんは219人のベトナム人孤児をアメリカに連れ帰り、何と一カ月で全員の里親を見つけ出したのです。

以来、ティスデールさんはベトナム、メキシコ、ハイチ、ネパール、そしてコロンビアを含む世界中至る所で、孤児院を開設しました。
これ程の規模で孤児院の開設・運営をするための資金を、いったいどうするのか尋ねられた時、ティスデールさんはこう答えました。
「寄付集めが上手なのよ、ほんとにそうなの。」

アフガニスタンの路上で物乞いをするティスデールさんを見かけたことはありませんが、カブールの赤ちゃん用品店では、きびしい価格交渉をしていました。
彼女は人々の善意に訴えることに、ためらいはありません。
「私たちが世話をしている子供たちには母親もいなけければ、父親もいないのよ。」
ティスデールさんは店のカウンター越しに店員と交渉していましたが、できるだけ多くの国で、できるだけ多くの子供たちを救うためには、1ペニーだって無駄にはできないのです。

これまで彼女の話を聞いて心を動かされた店員の何人かは、店のオーナーにティスデールさんの事業について説明し、イスラム教世界で制度化されているザカート(救貧税、あるいは自発的な喜捨)の考え方にのっとり、彼女が運営する保育園に寄付が行われたこともありました。

ティスデールさんが子供たちの救援活動を行う理由はいくつもありますが、ここアフガニスタンでは、混乱が続く国土を救うためには、明るい未来を築けるリーダーが必要だから、というのがその理由です。
「ここにいる子供たちは、将来決して戦争などはしないでしょう。そんな愚かな解決方法を選ばないだけの聡明さを、身に着けていくはずです。」

こうした彼女の取り組みは、アメリカ人がなぜもっと積極的に、アフガニスタンの子供たちの救済を行わなければならないのか、ネガティヴな理由をも思い起こさせます。
「アメリカの政治家たちは、この世にはもうウサマ・ビン・ラディンはいないのだ、と言っていますが、ビン・ラディンが作り出したすべてのものが、消えてしまったわけではないのです。」
非政府組織PARSAの代表を務めるマーニー・ギュスターヴソンが、NBCニュースにこう語りました。
ティスデールさんは来年、保育園と孤児院の運営状況を確認するため、再びアフガニスタンにやって来ることを約束しました。
彼女はこれから毎年、米軍が撤退した後も、この地にやって来る、と語っています。
「この国の人々の現状について、そしてこの国の子供たちについて、もっとよく知ることができるようになれば、『戦争はもう終わったよ。だからもう大丈夫さ。』なんてことは言えないはずです。
戦争はそんなものでは無い、だから私がここにいるのです。」

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NASA制作!火星探査車の短編『映画』、世界中で大ヒット!

ビル・ホワイテイカー / アメリカCBSニュース 7月25日[CBSニュース映像]
宇宙開発とテレビの開発・成長期は、ほぼ時期を同じにしてきました。
そしてアメリカ航空宇宙局(NASA)は、宇宙開発計画に対する国民の支持を取り付けるため、実に上手くテレビを利用してきました。
そして今、NASAはこの地球から飛び出した場所でのできごとについて、ハリウッド並みの内容を持った一本の新しい動画を、インターネット上で公開しました。
カリフォルニア州バサディナにあるNASAのJPL研究所の350人の科学者たちは、この9年間、世間から隔離された状態で極秘ミッションに携わってきました。
彼らは、これまでで最大で、あらゆる機能を備えた第3世代の火星探査車、総重量1トンの『キュリオシティ』(英語で『好奇心』の意)の、設計・製作・プログラミングに携わってきました。

『キュリオシティ』は昨年11月に打ちあげられ、約2年の歳月と25億ドル(約2,000億円)の費用をかけ火星をめざし飛行を続けていますが、そこで生物の痕跡 – この星に生物は存在するのか、あるいは存在していたことがあるのか - について調査を行うことになっています。

「今回のミッションは、これまでNASAが行ってきた数々の任務の中でも、文句なく最高のものだよ。」
350人の中の一人、このミッションで映像制作責任者として働く、ジョン・ベックがこう語りました。
『キュリオシティ』が火星に着陸するまで残すところ10日余り、科学者たちはそれぞれが果たすべき役割について、緊張感を高めています。
「この映像を見た人は、ちょっと凝りすぎじゃないの?と思うかもしれません。」
NASAの科学者の一人、アダム・ステルツナーが映像の中で、こう語っています。
「私たちですら、そう思うときがあるくらいですから。」
ペックが作成したこの短編『キュリオシティ・運命の7分間』はNASAのウェブサイトが公開した映像の中、これまでで最高の再生回数を記録し、登場した科学者たちはたちまち有名になりました。
「NASAの科学者全員が映画『スター・ウォーズ』のハリソン・フォードが演じたソロ船長の気分なのです。みんな、着陸が成功するかどうか、大きな不安と期待を持っています。みんなビクビクものなのです。そのあたりの気分を、見ている人々と共有したかったのです。」

NASAの広報部門は、1970年代のボイジャー2号の打ち上げから、本格的に活動を始めました。
今回の『キュリオシティ・運命の7分間』が映し出す、宇宙空間で繰り広げられるミッションの様子は、まるでハリウッドで作られたかのような緊迫した場面の連続になっています。
中でも着陸の瞬間はスリル満点です。
運命の7分間、NASA・JPLの科学者全員が爪を噛みながら、かたずをのんで、はるかかなたの火星から着陸が成功したのか、それとも失敗してしまったのか、その信号が送られてくるのを待つことになります。

「最初に火星の大気に突入した瞬間から、『キュリオシティ・運命の7分間』が始まります。キュリオシティが無事火星の表面に着陸できるか、破壊されてしまうのか、すべては7分間内に決まってしまうのです。」
ステルツナーが映像の中で語っています。

まるでサイエンス・フィクションそのものの映像。
この任務のために制作されたスカイクレーンと呼ばれるホバークラフトが、ジェット噴射で機体を空中に固定します。
その姿勢を保ったまま、キュリォシティをゆっくりと火星表面に降ろしていきます。
キュリオシティの着地を確認した段階で、スカイクレーンは飛び去っていくのです。

「たったひとつでも手順が狂えば、その時点でゲームオーバーです。」
NASAの科学者、トム・リベリニが映像の中で、こう語りました。

ペックはCBSニュースの取材に対し、こう答えました。
「信号を受け取った瞬間、ここにいるたくさんの人間が泣いてしまうでしょうね。私も含めて、ね。」

すべてが順調にいけば、キュリオシティは8月6日(日本時間5日午後~6日午前)、火星表面に着陸する予定です。


[NASA制作 : キュリオシティ・運命の7分間]

http://www.cbsnews.com/8301-18563_162-57480214/mars-rover-mission-is-webs-hottest-mini-movie/?tag=cbsnewsSectionContent.10

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