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7年後の短期滞在者の事より、これからずっと日本国内で暮らす人々の健康について、もっと心配しなければならない

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【 2020年・東京オリンピックと福島第一原子力発電所 】《後篇》
これからさらにどのようなトラブルが発生するかもわからない現在、今後日本がどのような影響を受けるかなど、予測のしようもない

フェアウィンズ・エネルギー・エデュケイション 9月12日

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サイトに寄せられた質問 : 7年後の東京の状態を予測することが難しいことは解りました。
では、2020年の東京オリンピック開催について、すぐにでもコメントしなければならない立場のアスリート、ジャーナリスト、商業関係者などに対し、もしガンダーセン氏がアドバイスするとしたら、どんなことがありますか?

ガンダーセン : 誰に対しても、何もアドバイスすることはできません。7年後の未来を予測することは難しい、そうとしか言えません。
福島第一原発周辺を中心に、これからの7年間も汚染は進行していくことになるでしょうが、7年後、たった2週間日本に滞在する人がその影響を受けるのか、受けるとしたらどれ程になるのか、そのことに今結論を出すのは不可能です。

言えるとしたら、私が2012年東京に滞在した時、南太平洋諸国やオーストラリア産のものだけを口にするよう注意を払いました。そんなことしかありません。
しかしそれは事故後1年の話で、2020年の話ではありません。

これからの7年間、純粋に科学的な手順を踏むことが出来るか、その事がキーポイントになります。

そしてもちろん、7年後に2週間東京に滞在することと、これからずっと住み続けることの間には大きな違いがあります。
日本の人々は福島第一原発の事故発生からずっと、明けても暮れても有害なレベルの放射線を浴び続けることになるのです。

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7年後に短期滞在する人々の事より、これからずっと日本で暮らさなければならない人々の健康について、もっと心配しなければならないはずです。

質問 : フェアウィンズのフェイスブックのコメント欄には、
「まさか東京での開催が実現するとは、思っていなかった。」
という意見が多数を占めました。
中には「2020年には、東京はゴーストタウンになっている。」というコメントすらありました。
どう思われますか?

ガンダーセン : 福島第一原発の事故は数限りない問題を作り出し、しかもそれが終わったという話を聞きません。
これからさらにどのようなトラブルが発生するかもわからない現在、今後の日本にどのような影響を及ぼすかなど予測のしようもありません。

福島第一原発における3基の原子炉のメルトダウンは、世界の産業災害の中で最も大規模なもののひとつであり、放射性物質の放出は現在でも続いています。

現在のところ、この放出量を減少させるために有効な技術は実用化されていません。
さらには2年以上先にならなければ実現しない『凍土壁』も、確実な効果が実証されている訳でもありません。

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サイトに寄せられた質問 :福島第一原発から放出された各種の放射性物質の半減期、あるいは放射性崩壊の速度を考えた場合、ホット・パーティクル、あるいは放射性物質の塵を吸入してしまった場合の危険性についてお聞かせください。
そして運動選手がこうした環境の中で激しい運動をした場合、どの程度内部被ばくの危険性が増すかについても教えてください。

ガンダーセン : 放射性セシウムの半減期は30年ですが、その事はこの放射性物質が300年間環境中に留まり続けるという事を意味します。
大切なことは、どれだけの放射性セシウムが東京湾に流れ込んだかを突き止めることです。
政治的な思惑などを排除した、『正しい科学』によって実態を明らかにしなければなりません。

サイトに寄せられた質問 :東京の空気は、ロンドンの空気より危険なのでしょうか?
特に放射性物質は環境中に留まり続ける – 汚染された花粉( http://kobajun.biz/?p=1944 )、黒い塵( http://kobajun.biz/?p=13069 ) - という特性を考えた場合、どうでしょうか?

ガンダーセン : まさかとお考えでしょうが、このロンドンと東京との比較 – どちらがより安全に生活できる場所なのかという事については、私たちもたびたび質問を受けます。
フェアウィンズのサイト、Q&Aのコーナーで一度お答えしているのですが、再度お答えしましょう。

私たちは法的な根拠も含め、どの場所が生活するのに安全なのか、あるいは旅行しても大丈夫か、といった類いのアドバイスはできません。
それぞれの場所が、健康や治安に関して特有の問題を抱えています。
核兵器その他の存在も無視できません。

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そして、フェアウィンズには、地質学的にその土地の危険性を評価する部門はありません。
この問題の詳細については、2011年4月に地理学的な危険と移転に伴うリスクについて検証するため、フェアウィンズがスティーヴ・ウィング博士にインタビューした際の記事をご覧ください(【星の金貨】未翻訳 : http://fairewinds.org/media/fairewinds-videos/epidemiologist-dr-steven-wing-discusses-global-radiation-exposures-and-consequences-with-gundersen )。
あるいはフェアウィンズの推薦書籍のコーナー( http://fairewinds.org/book-list/ )もご参考になさってください。
特に推薦するのは以下の2つの著作です。

◇ J・グールド著『内なる敵』 - 原子炉近くでの生活がもたらす、高額な生活費 -
◇ サンドラ・シュタイングレーバー著『下流の生活』 - ガンと環境の関係に関するある科学者の個人的所見 -

〈 完 〉

http://fairewinds.org/demystifying/tokyo-2020-qa-arnie-gundersen

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