ホーム » エッセイ » 大規模停電の中、人々を支えた、小規模再生可能エネルギー発電設備
【 災害からの迅速な立ち直りに必要な、再生可能エネルギー小規模発電システム 】〈後編〉
「現在の電力事業は、人間の顔を持たない官僚機構に支配された独占事業」
クリス・コリンズ / アメリカAOLエナジー 11月27日
小規模な分散型発電システムは、その地の生活とは無縁の資本から事業を切り離し、その地で暮らす人々にとって最適な仕組みを提供することになります。
私もそこでボランティアを行っている環境教育団体が管理する『ソーラーワン』というビルがありますが、ハリケーン・サンディがこの地を襲った際、まさにその実力を直接見ることが出来ました。
ニューヨークで初めて太陽光発電システムにより、電力の自給自足を実現したのは、イーストリバーが湾曲する場所に立つ、その名も『ソーラーワン』と名づけられた建物で、20インチ×25インチのソーラーパネルが一面に設置されています。
この建物は太陽光発電の長所を一般にアピールするため、一見すると流線型のトレーラーハウスのようにも見えます。
ですからハリケーン・サンディが襲い、川が氾濫して一帯が1メートル50センチほど水没し、辺りに止めてあった車がすべて流されてしまった際に、この建物が一緒に流れて行かなかったのは奇跡に近いことでした。
水が引いた後、めちゃくちゃになったこのソーラーワンの後片付けをするために、近所の人たちが集まってきました。
ソーラーワンの施設担当者がもう壊れて使い物にならないことを覚悟で、それでも一度ソーラーシステムが動くかどうか確認してみました。
そしてその太陽光発電システムが、何の問題も無く稼働することを確認したのです。
ハリケーン・サンディの被害により、何が必要になるか認識していた設備担当者は、すぐにこの場所でバッテリーの充電ステーションを立ち上げました。実際、人々の携帯電話の電池の残量は皆残り少なくなっており、携帯電話の電池が切れてしまった人々は、まるで低血糖を起こしたように青ざめていました。
ソーラーワンはすぐに、マンハッタンの中心街から現れた人々で一杯になりました。彼等は手に手にiフォンやアンドロイドの携帯端末を握りしめていました。
何日もの間、ニューヨーク中心街にそびえたつ高層ビルは真っ暗なままでしたが、ソーラーワンだけは煌々と電気の光を灯し続けました。
その明かりの下にたくさんのニューヨーカーが集まり、コーヒーをすすりながら、ハリケーン・サンディに関する情報を交換していました。
ぜんそくの持病を持つ10歳の男の子が、ネビュライザー(呼吸を助ける機器)の充電をしている姿もありました。
ソーラーワンは、同じく再生可能エネルギーの開発・普及に取り組むソーラーシティ、そして太陽光普及協会の協力を得て、『ソーラー・サンディ・プロジェクト』を立ち上げました。
そして住民と復興作業に取り組む作業員のため、ロッカウェイ・ビーチにてあった出力10キロワットの太陽光発電機2基を移送し、設置しました。
この発電機が火災を起こすことは無く、また一酸化炭素中毒の心配なども無用です。
さらにニューヨーク消防本部が使っているのと同じ、数台のガス発電機も設置しました。
もし再び猛烈な嵐がニューヨークにやって来て、14フィート(約4メートル)の高潮や、32(約10メートル)フィートの高波が港湾施設に襲いかかってくれば(悲しいことですが、その可能性を否定するものはありません)、ソーラー2もソーラーワン同様に水没を免れることはできないでしょう。
しかし、水さえ引いてしまえば、周辺の建物とは異なり、ソーラー2には明々と電気が灯り、暖房で体を温め、お湯を沸かすことも可能なのです。
その時には、ソーラー2は、単なる充電ステーションとしてだけではなく、ニューヨーク市民にとって格好の避難場所となる事でしょう。
この時、市街地の大部分では過去の遺物とも言うべき、人の顔を持たない大規模送電システムの復旧にかかりきりになっていることでしょう。
※ クリス・コリンズは、2004年以来、ソーラーワンの運営に関わってきました。
ホリー・クロス・カレッジとオルバニー法科大学卒業後、ニューヨークとカリフォルニアを活動拠点とし、複雑な商業訴訟、環境訴訟、市民権、安全保障、高年齢者に対する虐待などの法律問題に関わってきました。
1999年に法律問題から離れ、オラクル社のディレクターに就任しました。
同時にサピエント社の危機管理部門責任者を兼任しています。
http://energy.aol.com/2012/11/27/decentralized-renewable-energy-systems-will-make-us-less-vulnera/
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私たちは社会が高度化するという事は、それに合わせて企業も巨大化するという事である、と思わされてきた節があります。
それは間違っている。
今回の記事はそのことを教えてくれています。
今は金さえ払えば、好きなだけ電気を使うことが出来ます。
しかしその行為は実は環境に負荷をかける行為なのだという事を、私たち日本人は3.11によって改めて学習しました。(していない人もいるようですが…)
最早、巨大発電設備・長大な送電網というものは、電力会社がその組織を維持するために、一部の政治家がそこから献金・寄付金などを引き出すために、そのために必要なのであって、よりリスクの少ない社会建設のためには、不要なのではないでしょうか?
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【 ローマ法王、初めてのツイート 】
アメリカNBCニュース 12月12日
人々の期待が高まる中、充分な準備を経て、世界の10億人以上のカトリック教徒の指導者がついに発信を行いました。
最初のツイートを発信したのです。
「親愛なる信者の皆さん、ツイッターを通じあなた方と触れ合うことが出来ることを、心から喜んでいます。たくさんの皆さんに温かい反応をいただき、心から感謝しています。あなたに神の御恵みがあるよう、心から願っています。」
法王の英語版のツイートです。
掲載した連続写真は、12月12日、ローマ法王ベネディクト16世がバチカン宮殿内のポール6世広間で一般信者との謁見の後、iPadを使い、初めてとなるツイートを行う瞬間です。
【 クリスマスの讃美歌で満たされるセント・ポール寺院 】
アメリカNBCニュース 12月10日
セントポール寺院内でクリスマス・キャロルを歌う13歳のハリー・ジャクソン、そして両脇に聖歌隊の少年たち。。
クリスマスシーズンは同寺院聖歌隊が最も忙しい季節。ここを訪れる延べ20,000人の人々と一緒に、クリスマスの讃美歌を歌い続けることになります。
【 氷の上を優雅に進む聖歌隊 】
アメリカNBCニュース 12月11日
ウィンチェスター大聖堂の聖歌隊員の少年たちが、大聖堂の前にできたアイススケートリンクの上を、優雅に滑っています。この日イングランドの気象予報はさらなる寒波の到来に関する警報を出し、朝はマイナス14度まで気温が下がり、凍結や大雪に警戒するよう呼びかけました。