ホーム » エッセイ » 日本の行政機関による、原子力発電に対する過剰なまでの肩入れ
【 人間が作り出した災害、福島第一原発事故 】
「日本の従順すぎる国民性が、福島第一原発の事故を「作り出してしまった…」
ナタリー・キョウコ・スタッキー / ザ・インデペンダント(英国)7月6日
昨年発生した福島第一原発の事故について、国会が任命した独立調査委員会は、事故の発生を予見することは可能であった、したがってこれを予防することもまた可能であった、と厳しく断罪しました。
委員会は、2011年3月11日に東北地方を襲った地震と津波によって起きた福島第一原発の事故が、政府機関と産業界の間の「馴れあい」によって引き起こされたものであり、それを生んだ「日本の社会の中に、染みついてしまった慣習」について非難しました。
報告書はさらに、マグニチュード9.0の地震そのものによって、福島第一原発が損傷を受けた可能性について言及し、日本の原子力発電所の安全性についても、厳しく問いかけています。
これまで東京電力は福島第一原発の事故は地震そのものではなく、その後に起きた巨大な津波によって破壊された、と主張し続けており、その津波も予見不可能な偶発性の高いものであった、としてきました。
もし国会事故調査委員会の指摘が事実であれば、震災後すべて停止していた原子炉の中、つい先週再稼働した大飯原発を含め、地震多発国日本での原子力発電には重大な懸念があります。
「事故の直接的な原因のすべては、2011年3月11日の前に予見できたはずである。しかし政府、規制当局、そして東京電力によるなれ合いによって、その機会は失われてしまった。」
福島第一原発で電源喪失が発生した結果、6基の原子炉のうち、3基までがメルトダウンを引き起こし、近隣住民70,000人以上が避難しなければなりませんでした。
これらの人々は現在仮設住宅や避難所暮らしを強いられていますが、日々のニュースは故郷の放射線量について、帰郷して暮らせる日がはるか遠くにしかないことを伝えています。
報告書の中、日本人特有の権威・権力に対する従順さについて指摘した一節は、とりわけ衝撃的であるかもしれません。
調査委員会の黒川委員長は、以下のように記しました。
「今回の事故に関する広範な事実の中、とりわけ世界中の関心を持人々にこの報告書だけで伝えることが不可能なことがあります。それは、今回の事故の背景となった、怠慢を生んだ日本人の意識です。」
「これを認めることは、非常につらいことではありますが、今回の事故は紛れも無く『日本人の手によるもの』なのです。それを作り出したおおもとは、日本社会の中に染みついている慣習にほかなりません。」
「権威・権力に対する卑屈な姿勢、権力にたてつくことへのためらい、現実を見ながら軌道修正を繰り返すことができない教条主義、群れを作り群れを守ることが第一のように思い込む習性、そして島国根性。」
日本の行政機関による原子力発電に対する過剰なまでの肩入れは、電力業界・原子力産業界をして、厳しい監視を歯牙にもかけない『何をやっても許される』力を持っているかのように思い込ませてしまった。
黒川委員長はこう指摘しました。
http://www.independent.co.uk/news/world/asia/fukushima-disaster-was-profoundly-manmade-7917945.html
+ – + – + – + – + – + – + – + – + – + – + – + – + – +
小沢氏を中心とする新党『国民の生活が第一』が発足し、『脱原発』を明言しました。
これに対し、自民党の石原幹事長は「原発を止めて、国民の生活が守れるのか?!」とコメントしました。
コメントする際、鼻で笑うような態度でしたが、そう感じたのは私だけかもしれません。
自民党、公明党、そして民主党のもうひとつの『3党合意』は、原発ルネッサンスの推進です。
なぜなら福島第一原発の事故の後も、自民党と公明党は『原発ルネッサンスの推進』について、一切撤回する、とは言っていません。
アメリカの共和党のかつての推進派ですら、『もう原発ルネッサンスなど、この地上には存在しない』と言っているのに、です( http://kobajun.biz/?p=2516 )。
「自民がだめだから民主。でも民主もだめだったから、やっぱり自民…」とこの2党で政権のキャッチボールをさせていたら、絶対に原発は止まりもしないし、下手をすると減りもしないかもしれません。
政治とは自分たちの生活やいのち、そして子供たちの未来の上にまで、まともにのっかっている、その危機感を失わないようにしたいものです。
+ – + – + – + – + – + – + – + – + – + – + – + – + – +
【ネットで購入したクラシック・カーに、ヒットラーの刻印を発見】
ドイツ・メルセデス社「当時、ヒットラー専用車として納車したもの?!」
アメリカCBSニュース 7月9日
ニュージャージー州エッジウォーター
ひとりの自動車修理工場のオーナーは、最近彼が顧客のためにインターネットを通じて輸入した一台のクラシック・カーを手にして衝撃を受けました。
彼が輸入した1942年型のメルセデス・ベンツには、ヒットラーとの関係が明らかな証拠があったのです。
「彼も驚いていました。」
ユーロ・テック・モーターのオーナーであるゼノップ・タンサー氏は、顧客と交わした会話穂思い出しながら、CBSニュースにこう語りました。
「みんなが驚いていましたよ。」
クラシック・カーを専門に扱うタンサー氏は、不動産開発者フレッド・ダイアベス氏からの求めに応じ、一台のメルセデス・ベンツ540Kを探しました。
しかしタンサー氏が見つけることができたのは、1942年製メルセデス320カブリオレDコンバーティブルだけでした。
幸いダイアベス氏は、この車の購入に同意してくれたのです。
タンサー氏にはこの車が軍用車のように見受けられたため、詳細な情報を集めるべきである、と考えました。
「色は艶消しの黒、そして旗を立てるポールとサイレンがあった場所を、穴埋めした痕跡がありました。」と、彼は説明しました。
「これは将官クラスの人間が使っていたことを、証拠立てるものなのです。」
修理にはいくつかの部品を必要としたため、タンサー氏はメルセデス・ベンツ社に製造番号を連絡しました。
折り返しメルセデス社から来ましたが、その際もう一度製造番号を確認のうえ、その隣にカギ十字のマークが印されていないかどうか確認を求められ、タンサー氏は驚きました。
最初は見落としていたのですが、製造番号の隣には確かにカギ十字のマークが印されていたのです。
CBS放送のニューヨーク地方局であるWCBSが調査したところ、この車はメルセデス・ベンツ社がナチス党本部から特別発注を受け、製造した8台のうちの1台だったことが解りました。
この車の所有者になったフレッド氏は、WCBSがメルセデス・ベンツ社から以下の情報を引き出したことを伝えられました。
「我々がこの8台の車を、ヒットラー専用車として製造したことに間違いありません。」
しかし、メルセデス・ベンツ社のスポークスマン・アダム・ペイジ氏は、CBSニュース.comに対し、このようなやりとりが本当にあったのかどうか、疑問を呈しました。
「こうした話は、年に一度程度、毎年あるのです。ご自分がお持ちのメルセデス・ベンツについて、単なる車以上の物語を持ちたがるものなのです。」
ニューヨークタイムズ社から確認を求められ、メルセデス・ベンツ社の氏名は明らかにされませんでしたが、同社の歴史について担当する社員が公式に回答しました。
「当時320は、ミドルクラスに位置するものと考えられていました。この事実からだけ考えると、現在エッジウォーターにある320が、ヒットラーが所有したものだという主張は、推測の域を出ないと言わざるを得ません。」
アメリカ国内にいるこの車の前の所有者は、その由来については何も知らない、と語っています。わかっているのは彼の祖父が第二次大戦直後、この車をドイツからアメリカまで運んで来た、という事だけだ、とWCBSが伝えました。
ダイアベス氏は1年前にこの車を175,000ドル(約1,400万円)で購入しましたが、最近150万ドル(約1億2千万円)で買い取る、という申し出を断ったばかりです。
「私はこの車はヒットラーのものだったと思っています。誰もが知っているようにヒットラーは悪魔です。しかし彼は今や歴史の一部なのです。」
ダイアベス氏がWCBSにこう語りました。
「金銭的な面を考えると、私が支払った金額以上の価値がこの車にはあります。ですから乗り回すことはやめにして、もっぱら観賞用にするつもりです。」
車が手元に来た時の対応について、ダイアベス氏がこう語ったことについて同意した上で、タンサー氏はこう付け加えました。
「修理の際、私は改造は一切行わないつもりです。可能な限り忠実に、当時の姿に近づけるつもりです。何しろこの車には、歴史が刻まれている訳ですから。」
http://www.cbsnews.com/8301-201_162-57468821/n.j-car-dealer-mercedes-bought-online-was-hitlers-car/?tag=cbsContent;cbsCarousel