ホーム » エッセイ » 悪名高い大日本帝国陸軍731部隊、隊員名簿の存在を確認
731部隊は推定で約3,000人の囚人に対し、死に至る人体実験を繰り返していた
チフスやコレラなどの病気に意図的に感染させられた後、麻酔を施さずに生体解剖を受けさせられていた
ジャスティン・マッカリー / ガーディアン 2018年4月17日
第二次世界大戦の戦前戦中1930年代から1940年代、中国の民間人を死に至らしめる人体実験を繰り返したことで悪名高い大日本帝国陸軍731部隊の隊員名が、日本の正式記録に残されていることが明らかになりました。
日本は、化学兵器と生物兵器の開発を目的として1930年代と40年代に中国の民間人に対し致死的な人体実験を行った大日本帝国陸軍の731部隊の数千人のメンバーの名前を公開しました。
滋賀医科大学の西山克夫教授の開示請求に応え、日本の国立公文書館は731部隊の3,607人の隊員名が記された記録を公開しました。
一連の動きは占領下の中国における大日本帝国軍隊の残虐行為に対する国民の討論を再燃させる可能性があります。
「731部隊のほぼ全員の姓名を記した公文書が公開されたのはこれが初めてのことです。」
西山氏は毎日新聞の取材にこう応えました。
「このリストは、関係者の証言を裏付ける重要な証拠になります。今回の発見はこれまで隠されてきた事実を明らかにするための大きな一歩となるでしょう。」
この文書には731部隊の正式名称である関東軍の『防疫・浄水部門』の1945年1月1日付のメンバーの姓名が記載されています。
そして数十名の医師、外科医、看護師、技術者の姓名に加え、1000人以上の軍医の姓名、階級、詳細な所属部門が記されています。
日本は1990年代後半に731部隊の存在だけは認めましたが、活動内容に関する検証作業については拒否してきました。
その代わりに731部隊の活動内容については、元メンバーの証言、写真、証拠とされる文書などを中心に検証が進められてきました。
元看護師であった石井とよさんは、第二次世界大戦の終了と同時に米軍が日本の首都に進駐してきた際、東京のある場所に日本の生物兵器開発計画の被害者の遺骨を埋葬するのを手伝ったと証言しました。
1945年8月に日本が降伏した後、石井さんは同僚たちとともに数多くの死体、骨、身体の一部などを埋葬するよう命じられたと証言したのです。
別の証言はアジアの他の地域でも同様の実験が行われたことを示唆するものでした。
元医師の牧野明氏は2006年、フィリピンのミンダナオ島に駐留している間に複数の男性死刑囚に対する人体実験を命じられたと証言しました。
中国北東部のハルビンで1930年代半ばに編成された731部隊は、推定で約3,000人の囚人に対して死に至る人体実験を繰り返しましたが、そのほとんどは中国人と韓国人でした。
歴史的記録によれば拷問する側の人間たちに「丸太」と呼ばれていた男性及び女性囚人は、チフスやコレラなどの病気に意図的に感染させられた後、麻酔を施さずに生体解剖を受けました。
一部では麻酔を施さないまま、手足の切断や臓器を取り出す手術も行われていました。
大日本帝国の敗北が間近に迫った1945年の夏、731部隊部隊長の石井四郎将軍は部下の研究者たちに自分たちが関わったことを一切口外しないように命令し、ハルビンにあった本部の取り壊しを命じました。
日本の敗戦後アメリカ軍当局は秘密裏に731部隊の研究結果を提出する見返りに、戦争犯罪の訴追免除を受けることができるよう取り計いました。
その結果、731部隊の元隊員の多くはその後、医学界、学界、そして実業部門で成功を収めることを許されたのです。
西山氏は731部隊所属の隊員の実名リストをオンラインで公開し、近代史の研究者などにさらなる調査研究を促すことを計画していると伝えられています。
https://www.theguardian.com/world/2018/apr/17/japan-unit-731-imperial-army-second-world-war
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こういう話を読むと胸が悪くなるのですが、私たち日本人は第二次世界大戦中こういうこともしていたという認識を持つことは大切なことだと思います。
だ・か・ら
わたしたち日本人は二度と戦争をするべきではない、のだとも思います。
大日本帝国は第二次世界大戦中『至高の大義』というものを掲げ、その他のことは取るに足らないものだとしました。
あるいは大義の実現の障害だとされ、厳しく排斥されました。
その他のことの中に、基本的人権や生命と財産の保全や表現の自由など民主主義社会の基本的事項の大半が含まれていました。
では『至高の大義』とは何だったのかというと、八紘一宇や大東亜共栄圏など、何やら高邁なスローガンのように見えますが、物理的に割り切った見方をすればその実態は他国の侵略でした。
記事中に出てくる『囚人たち』とは、どんな『罪』を犯した人々なのでしょうか?
もし殺人強盗の類でなく、中国国内で『反日活動』を行った中国人だとしたら、どこに犯罪性があるのでしょうか?
もし本当に人間の手足を生きたまま麻酔もかけずに切り落としたりしたのだとしたら、古代王朝がやったのこぎり引きの刑と何ら変わるものではなく、近代国家が決してやるべきことではなく、異常世界の残虐行為というべきものです。
そんなものが現実になる
それができる人間が現れる
現在の民主主義社会が異常社会につながってしまう…
だからこそ、戦争は決してやってはならない!
そして戦争の可能性を現実にする憲法の改変も不要なことです。