『東日本大震災で被災した人たちを励まそうと10日、阪神大震災で親を亡くし、あしなが育英会の奨学金を受けている大学4年、西山雅樹さん(23)=東京都清瀬市=や高校3年、内海博之さん(17)=神戸市=ら数人が宮城県内の避難所などを訪問した。
フインランド 2004年発行
ちょっと古くなってしまいましたが、4月10日の毎日新聞の記事からの抜粋です。
わたしはこの『あしなが育英会』があってくれて、本当に良かった、ありがたい、と思っています。
カーペンターズに『動物と子供たちの詩』というヒット曲がありますが、歌いだしは
Bless the beasts and the children
For in this world they have no voice
They have no choice
動物と子供たちに幸いがありますように
なぜなら彼らはこの世界では声をあげる事ができないのです
彼らには選ぶ権利も無いのです
というもの。まさにその通りで、今回の震災でも親兄弟を失った子供たちが130人以上生まれてしまいましたが、彼らはカメラやマイクの前で何かを訴える事もできません。
震災の当日、母親を失ったばかりの幼児に向かって、「お母さんが死んじゃったよ」とマイクを突きつけた東京のテレビ局の大馬鹿者がいましたが、こうした度を超した理不尽にさえ抗議の声もあげられません。
傷つけられれば、傷つけられたまま生きて行かなければならない可能性もあります。
現に親の虐待によって、想像もできないつらい目に遭わされる子供が後を絶ちませんが、
「虐待されています」
と声をあげられる子供などいないのです。
今回の震災では、宮城・岩手・福島の3県で130人を超える子供が親を失ってしまいました。
子供たちの社会は、実は親がそのコミュニティ作りに大きく関与しており、子供だけになってしまったら社会と関わる事すら難しくなります。
それを日本で、記事にもありましたが、互いに『仲間』となることで支え合い、遺児たちがしっかり社会に足場を築いていけるようにしているのが『あしなが育英会』だと思います。
小説『あしながおじさん』はアメリカの児童文学者ジーン・ウェブスターの作品です。
匿名の後援者が孤児となった1人の女の子の成長を支えるお話ですが、日本でもテレビアニメ化されるなど、世界的な人気を誇ります。
「人間讃歌」として非常に魅力的な作品ですが、日本のあしなが育英会も、遺児たちが現実の人生の中で「人間讃歌」を聴く事ができるようにがんばっています。
我が家にはまだ大学生がいて学費もかかり、少々家計が窮屈ですが、ずっと定期的な寄付ができないか考えていました。ホームページ(http://www.ashinaga.org/)を検索し、年1回から12回まで、金額も500円以上なら自由に設定できる事がわかり、「ああ、これなら自分でもできる。」と、ささやかながら定期的に寄付を始めさせていただく事にしました。
クレジットカードを使った手続きも簡単でした。
Bless the beasts and the children
Give them shelter from a storm
Keep them safe
Keep them warm
動物と子供たちに幸いがありますように
彼らに嵐から避難する場所を与えてください
彼らを守ってください
そして凍えないようにしてください
『動物と子供たちの詩』、歌詞の最後の部分です。