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【 麻生副総理のナチス発言、対する世界の反応 】
近隣諸国と人権問題の活動家などから、猛烈な抗議
AFP通信 / フランス24 8月1日
日本の麻生太郎財務大臣は、日本は第二次世界大戦前、ナチス・ドイツが憲法を国民が気づかないように変更してしまった、その手法を真似るべきであると発言したことが、大きな反響を呼んだため、8月1日、その発言を撤回しました。
この発言に対しては近隣諸国と人権問題の活動家などから、猛烈な抗議が寄せられました。
麻生外務大臣の発言は、第二次世界大戦以前にナチスが国民が気づかぬよう密かに憲法を変えてしまった手法を学ぶべきであると発言した以前にも、日本の政治家は論議の的にされないよう、靖国神社への参拝は秘密裏に行うべきであると発言し、批判を浴びていました。
1日の記者会見の席で、麻生外相は自分が誤解されていると語り、第二次世界大戦後に制定された現憲法の改正論議が「喧騒にまぎれて十分な国民的理解及び議論のないまま進んでしまった悪しき例」とならないように、というのが自分の真意だと語りました。
「ナチス政権に関する発言が、私の真意と異なり誤解を招いたことは遺憾である。」と、語り、「意見を撤回したい。」と語りました。
副総理も勤める麻生財務大臣がナチス・ドイツに関わるこの発言を行ったのは、1日月曜日、超保守派の政治家によって組織される国家基本問題研究所月例研究会の席上においてでした。
現在政権の座にある自民党に対し批判的な立場の人々は、戦後アメリカの影響を受けて制定された現在の憲法を改定し、強力な軍隊を持つことを可能にしようとしている自民党の姿勢に懸念を深めています。
第二次世界大戦中、日本がアジアの広大な地域を、そしてドイツがヨーロッパの広大な地域を占領下においたタイミングで、両国は軍事同盟を結びました。
そして1945年、この戦争が彼らの敗北に終わるまでに、ドイツ人種至上主義者のナチス・ドイツは約600万人ものユダヤ人の虐殺を行ったのです。
1910年に朝鮮半島を植民地化して以降、アジア各地で日本が行った軍事行動の数々が、現在この国の憲法が軍事力の保持を制限する理由になっています。
朝日新聞の英語版に掲載された発言記録を見ると、かつて麻生副総理は、自民党が提案内容について『静かに、広範な』議論を行ったにもかかわらず、年配の日本人の間で平和憲法改定への支持が少ないことを批判したこともありました。
「私は、憲法改正が喧騒にまぎれて、十分な国民的理解及び議論のないまま進んでしまう事を望みません。」
公表された正式のコメントの中で、麻生氏はこう述べています。
憲法改定は国民の間から広範な抵抗を呼びかねず、である以上「ナチス・ドイツはある日、誰にも気づかれないうちにワイマール共和国憲法をナチス憲法に書き換えてしまった。こうした戦術を我々も参考にすべきではないのか?」
安倍政権の菅官房長官は、この問題について以下のように語りました。
「安倍晋三内閣としてナチス政権を肯定的にとらえるようなことは断じてない。日本は戦後、一貫して平和と人権を徹底的に擁護する社会を築き上げた。」
「この方針に変更は無く、尚も前進させていきます。」
菅幹事長はこう付け加えました。
麻生氏はこれまでにも放言が多く、そのたびごとに物議を醸してきました。
以下はその不用意な発言の数々です。
高齢者は日本社会のお荷物だと語り、謝罪したこともあります。
アルツハイマー患者を冗談の種にし(2008)、「独断と偏見かもしれないが、私は金持ちのユダヤ人が住みたくなる国が一番いい国だと思っている」と発言(2008)、また対立する民主党をナチスに例える発言(2008)を行ったこともあります。
1日木曜日麻生副総理は「十分な国民的理解や議論のないまま進んでしまった悪しき例として」ナチス政権を引き合いに出したのだと主張しました。
発言の経緯を詳しく見てみれば「ナチスやワイマール憲法の経緯を極めて否定的にとらえていることは発言全体からでは明らかである。」とも語りました。
「日本国憲法は国民全員のためのものであり、その改正論議を喧騒にまぎれて行うべきではないと考えている。」
1929年に始まった世界恐慌によってドイツ経済は破滅の瀬戸際に追い詰められ、ワイマール憲法は一時的に停止され、それを利用してヒトラーのナチス・ドイツは1930年代初頭、政権の基礎固めを一気に進めていったのです。
※ヒトラー内閣成立後間もない2月22日、国会議事堂放火事件が発生した。ヒトラーはヒンデンブルクに迫って民族と国家防衛のための大統領令とドイツ国民への裏切りと反逆的策動に対する大統領令の二つの大統領令(ドイツ国会火災規則)を発出させた。これにより、ヴァイマル憲法が規定していた基本的人権に関する条項、114、115、117、118、123、124、153の各条項は停止された。
ヒトラーとナチ党はこの大統領令を利用し、反対派政党議員の逮捕、そして他党への強迫材料とした。また地方政府をクーデターで倒し、各州政府はナチ党の手に落ちていった。〈ウィキペディア〉
そして1933年、アドルフ・ヒットラーは首相として、国家の全権を掌握してしまったのです。
この時は憲法を改定した訳では無く、諸制度を悪用したというべきでしょう。
野党各党の指導者は、麻生副総理の発言が正しい歴史認識を書き、国際社会における国家の利益を損なったとして批判しました。
麻生副総理の辞任を求める声もあります。
野党民主党の大畠章宏幹事長は麻生発言について
「ナチス政権の行為を賞賛しているとしか受け取れず、全く理解できません。」
社民党の又市征治党首代行は、次のように批判しました。
「麻生氏の史実に対する無知が明らかです。」
「ヨーロッパ各国においては、ナチス政権を賞賛すること自体が、犯罪にあたることを教えてやりたい思いでいます。」
ホロコースト(ユダヤ人大虐殺)を歴史にとどめ置くためのサイモン・ヴィーゼンタール・センターは、麻生氏に対し、ただちに発言の真意を明らかにするように迫りました。
「いったいどんなテクニックについて、ナチスに学ぶべき点があるというのか?民主主義を密かに破壊するためか?」
サイモン・ヴィーゼンタール・センターの副代表を務める、アブラハム・クーパー牧師(ユダヤ教のラビ)は、声明の中で怒りをあらわにしました。
「麻生副首相は、ナスス・ドイツの力への信奉が、第二次世界大戦当時の世界をたちまちに言葉には出来ない程の恐ろしい闇の中へと引きずり込み、あらゆる場所で人間性を破壊していったことを、もう忘れてしまったのでしょうか?」
韓国外務省のスポークスマンは、麻生発言が
「世界中の人々を傷つけてしまったことは明らかだ。」とコメントしました。
「日本の意政治指導者は、その発言と行動について、もっと慎重であるべきだと考えます。」
同じく第二次世界大戦前から日本帝国の軍隊による侵略と占領を受けた歴史を持つ中国の、外務省のスポークスマンは麻生発言が
「日本の成長と発展が、いったいどこに向かっているのか」
アジアの近隣諸国と世界各国が、日本に対する警戒レベルを上げる必要がある事を伝えるものだと語りました。
同スポークスマンは、戦争犯罪者として有罪判決を受けた14人の太平洋戦争を推進した指導者も含め、230万人の日本人戦没者を祀る靖国神社参拝に関する麻生発言についても批判しました。
麻生氏は日本の国会議員たちに国際問題にならないよう、世界がその訪問を注視している8月15日前後を避けて、靖国神社を参拝するよう訴えました。
中国外務省のスポークスマンは最後にこう語りました。
「我々は日本が過去に行った歴史認識に対する約束事を守り、もっと真摯な態度で過去の歴史に向き合うよう要求します。そしてアジアの近隣諸国と国際社会の信頼を得られるよう、具体的措置を採るよう求めます。」
http://www.france24.com/en/20130801-japanese-minister-retracts-nazi-example-constitution-taro-aso
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今日9日の朝、テレビで「あまちゃん」を見るつもりでリビングに行くと、子供がFテレビのニュース番組をつけていて『Oが斬る』と言うコーナーをやっていました。
尖閣諸島付近での『出来事』についてFテレビがその時の映像を『独占入手』したもので、「皆さん、見てると腹が立ちますよ。」と言うコメントでした。
沖縄県だかの『住民』が尖閣諸島の魚釣島付近で『たまたま釣りをしよう』と言うことになり、現場に行って中国の海監に警告を受けた上、27時間以上『追い掛け回され、危険な目に遭った』という内容でした。
まず疑問に思ったのは、中国の監視船に『追い掛け回され』たのに、なぜ27時間以上も現場に留まったのか?と言う事です。
釣り?
中国の監視船を挑発し、その反応について映像を入手する目的であったのだろうことが、この一事でも明らかではないでしょうか?
案の定、その住民が市議会議員と言う政治的立場を持つ人間であることが、画面の下、隅の方に小さく表示されました。
ここで考えたのは、これはほんとうに『偶発事件』だったのか?と言う事でした。
Fテレビがその時の映像を『独占入手』した経緯は、実はこの市議会議員とFテレビが事前に打ち合わせの上、中国の監視船に対し挑発行動を行った、という辺りが理由ではないのか?
私の単なる個人的感想ですが、見当違いでしょうか?
このテレビ局の『大衆扇動』『大衆洗脳』の手口を、まざまざと見せられた、少なくとも私はそう思いました。
尖閣の問題も、竹島の問題も、福島第一原発の事故の後、急に大問題化しました。
『内政に大きな問題を抱え込んだら、ちょっとした外交上の問題を作り出し、国民の目をそらせ』
というのは、政治の常とう手段です。
周辺に豊かな海洋資源が眠っているかどうかは未知数ですが、尖閣諸島は4つの小さな無人島に過ぎません。
一方の福島では、未だに160,000人以上の方々が家と故郷を奪われたままなのです。
本当に大切なことを見失ってしまった国に、未来はあるのでしょうか?