ホーム » エッセイ » 【 首都壊滅:福島第一原発事故 – 東京都下3,000万人の極秘避難計画 】
[ 菅前首相を震え上がらせたシナリオとは?]
[ 原発とは人類にとって何なのか、何だったのか?! 〈第15回〉]
ザ・インデペンダント(英国)1月27日
日本政府は昨年発生した史上最悪の原子力発電所事故の際、数千万人の東京都民を非難させなければならなくなった場合に備え、世界有数の人口密集地でパニックが発生しないよう、秘密の計画を用意していた、と内部報告書が明らかにしました。
3月11日に発生した巨大地震と津波が福島第一原子力発電所で原子力危機を引き起こした2週間後、15ページからなる報告書は、日本の内閣府原子力委員会(AEC)から当時の首相、菅直人の手に渡されました。
この報告書は原発の制御不能状態が連鎖的に広がった場合、3,000万人が暮らす東京を含め、福島第一原発の周囲250km(155マイル)について、自主的あるいは強制的な避難が必要になると警告しています。
この指示が発せられる区域には仙台市をはじめとする福島第一原発の北方、西方の大都市も含まれています。
これらの地域では数十年にわたる汚染が続くものと考えられる、と報告書は警告しています。
昨年5月、福島第一原発を運営する東京電力(TEPCO)は、災害が襲った直後にすでに三機の原子炉でウラン核燃料のメルトダウンが発生していたことを認めました。
一連の水素爆発により福島第一原発の周囲数千マイルの範囲の陸上、そして海の上に放射性物質が降り注ぎましたが、政府関係機関と東京電力は繰り返しメルトダウンの発生を否定しました。
80,000人以上が事故が起きた後、原子力発電所の周囲の最も汚染のひどい地区からの避難を命令されましたが、未だに帰宅することができません。
さらに数万の人々が、自発的に福島県を去っていきました。
菅前首相と彼の政権は3月から4月にかけずっと原発事故が収束に向かっていることを主張し、住民の避難区域をもっと広げるべきだ、という指摘を取り上げませんでした。
しかし首相を辞任した後菅氏は新聞の取材に答え、彼が最も恐れたのは東京に人が住めなくなってしまうこと、そしてあの時点で人々を避難させることはとても『不可能』だったことを認めました。
その上で菅氏は、首都がだれも住めない場所になるという「背筋が凍りつくような光景」を思い描き、脱原発に踏み切ったのだ、と答えました。
この最新の報告書は日本政府が危機発生以来、次々と発生する問題を常に実際よりも小さく・少なく想定してきたことへの批判を人々に思い出させ、さらには放射線の影響を軽視しているとの疑惑を深めさせることになるかもしれません。
日本政府の当局者は先日、放射線がどこに向け拡散しているかの情報を米軍とは共有していたにもかかわらず、日本国民にはこの情報を10日間与えなかったことを認めました。
この報告書はさらに、日本は同様の災害が発生した場合、対処できないことも懸念しています。
1月中旬、東京大学の研究チームがこれから4年の間に東京を巨大地震が襲う確率は75%に上る、と警告しました。
しかし日本の細野原発事故担当大臣は、政府がこの報告書を公開しなかった正当性について主張しています。
「我々はこの報告書を公表した場合、報告書が独り歩きして、一般市民に不必要な行き過ぎた心配をさせてしまう事態を恐れていたのです。」
http://www.independent.co.uk/news/world/asia/revealed-secret-evacuation-plan-for-tokyo-after-fukushima-6295353.html?origin=internalSearch
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【ヘレン・カルディコット博士会見】
「セシウム、プルトニウム、ストロンチウム、トリチウム、そしてアメリシウム。その汚染には限りが無い。」
最新、というわけではありませんが、例によって日本国内の報道ではこの記事も読んだ記憶がありません。
この記事を読み終えて感じることは、『安全を確認できた』から3,000万の人々の首都圏脱出を見合わせたのか、という事です。
首都圏全域ではなくとも、明らかに避難すべき状況の場所があるのに、その場所 の人々を避難させればそこから連鎖反応が広がるのを恐れ、『すべてに目をつぶった』ということはないのでしょうか?
下にご紹介する動画はYouTubeに『1496yyy さんが 2011/09/11 にアップロード 』とクレジットがあるもので、すでにご存知の方も多いと思いますが、ご覧いただく前に。
私が『脱原発』を強く願う理由は、一度書いたかもしれませんが、自宅近くにある障害者の方の施設の存在です。
ダウン症をはじめとする知的障害者の方の施設があるのですが、発症の原因はたった一個の遺伝子の長さが正常なそれの半分であること、という事です。
私が20代のとき初めて会った方が、30代になっても、40代になっても、50代になっても同じ施設に通われています。もう70歳はとっくに越えているように見受けられる父親と思しき方が、その人の手を引きながら、朝、施設に向かって歩いて行かれます。
その姿を見て、なんでこんなつらいことになってしまうのだろう、とその姿を見かけるたび心が痛みます。
障害は一生背負っていかなければならないのです。
ご本人はもちろん、ご両親にも、家族にとってもつらいことです。
遺伝子は完全で健康な体を次の世代に伝えるための、生きた設計図です。
そのうちのたった一つが短いだけで、一生治らない障害が生まれてしまいます。
放射性物質が体内に入ると、その遺伝子をずたずたにします。
その結果どうなるか?!
Googleの画像検索で、「チェルノブイリ こどもたち」と入力し、ご自分でご確認ください。
見てるだけでつらくなるため、ここには転載しません。
健康な子供たちを生めるのかどうか?
そんなロシアン・ルーレットを、これから子供を産む方々に強いる原発。
ご紹介するヘレン・カルディコット博士の会見の動画には、大変わかりやすい日本語訳字幕がついています。
同博士の原稿は
「原子力の利用を継続すれば、私たち人類は医学的な大災害に直面しなければならない」〈 原子力発電の偽りだらけのプロパガンダ、そして大事故は「もうたくさん!〉【 原子力発電 – だめなものはダメ!】(http://kobajun.biz /?p=1600 など)でもご紹介しましたが、動画の内容もまさに警抜。
医学的立場から長年、原子力=核の研究を重ねてこられた博士ならではの、優れた観察眼に感心します。
(と同時にものすごく落ち込むのですが…)
この動画の終わりごろに
「イラク戦争の際、米軍が劣化ウラン弾を地域では、医師たちが女性に子供を産まないよう呼びかけています。」
という指摘が出てきます。
私はこの部分に一番ショックを受けました。
人間であることの証しのひとつを、自ら捨てろ、と言われているに等しいからです。
まさに『 懸念される新たな被爆差別の始まり 』【 日本政府は、放射線の影響 を過小評価 】(http://kobajun.biz/?p=1054)です。
福島第一原発3号機の爆発の様子を、戦術核兵器の爆発の様子、そして1号機の 水素爆発の様子と比較した動画(http://youtu.be /1Q3ljfLvHww)があります。
これを見ると、3号機の爆発は1号機の水素爆発とは明らかに異なり、戦術核兵器、つまり劣化ウラン弾の爆発の様子に酷似していることに気がつきます。
とにかく、障害を負って生まれてくる子供たちが一人でも少ないことを願う他ありません。
そのために除染の前に、東日本全域で徹底した土壌の放射能調査を行うことが必要という意見(http://kobajun.biz /?p=1314)に強く賛同します。