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【 福島第一原発事故発生当時の東京電力役員を刑事告発 】

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所要時間 約 9分

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東京電力と日本の原子力行政の信じられない程の怠慢について、その本当の責任が明らかにされなければならない
当初福島第一原発の事故は『メルトダウンではない』と主張した東京電力と、それを追認した日本の原子力行政

ジャスティン・マッカリー 2016年2月29日

東京電力3役員
2011年3月11日に発生した福島第一原発の3基の原子炉がメルトダウンした事故が原因での負傷、そして死亡に対する責任を問われ、東京電力の役員3名が刑事告発されました。

この告発により2月29日は、160,000人の地元住人の強制避難が行なわれ、そのうちいまだに多くの人々が避難生活を強いられたままの福島第一原発の事故関係者について、初めて刑事告発が行なわれた日になりました。

事故当時会長だった勝俣恒久氏と副社長だった武藤栄氏、同武黒一郎氏の3人がは業務上過失致死の責任を問われることになりました。
報道によれば3人は福島第一原発について津波の危険性を認識していたにもかかわらず、安全を確保するために必要な対策を怠っていました。
3人ともこの問題に関しこれまで拘束されたことはありません。

2011年3月11日に東北地方を襲ったマグニチュード9.0の巨大地震により発生した巨大津波が福島第一原発に押し寄せ、全6基の原子炉の内3基の原子炉でメルトダウンが発生しました。
福島第一原発の敷地内に殺到した津波はバックアップ電源を破壊し、このため原子炉の冷却装置が作動しなくなってしまいました。
その結果、大規模な放射能の漏出が起きたのが福島第一原発の事故です。

第一大破壊
専門家は、これまで検察側がメルトダウンを防止するための必要な措置をとらなかったことに関する刑事責任を証明することに、困難が生じていた可能性があると語りました。
この裁判は今年度中には始まらない見込みですが、そります。

日本の公共放送局であるNHKは、後半では3人の元役員たちは無罪を主張し、襲来する津波の大きさを予見することは不可能だったと主張する見込みであると伝えました。

この問題について日本の検察は事件を立件しないとの決定を2度にわたり行いましたが、昨年7月市民を加えた独立機関である検察審議会が起訴相当の処分を決定しました。

11人のメンバーからなる検察審議会は、勝俣恒久氏(75歳)と武藤栄氏(65歳)武黒一郎氏(69歳)の3人は、事故発生により緊急避難を強いられた人々のうち、移送中とその直後に亡くなった高齢の入院患者、そして事故対応にあたった東京電力職員と自衛隊員の負傷について、その責任を問われなければならないと決定しました。

これまで原子力発電に反対する活動を行ってきた人々は今回の措置を「著しい前進」と評価し、改めて日本国内の原子力発電所の廃止を呼びかけました。

川内原発再稼働
「福島と日本の人々は、やっと正義の名に値する結果を得ました。」
グリーンピース日本の高田ひさよさんがこう語りました。
「今後の公判では、周辺住民の安全を守るべき東京電力の、そして日本国民の安全を守るべき日本の原子力行政の信じられない程の怠慢について、その本当の責任がどこまで及ぶべきか明らかにされなければなりません。」
「東京電力と日本の原子力行政は、福島第一原発の事故の発生原因の核心部分について、詳細な説明を求める声を無視し続けてきました。未だに故郷に戻れずにいる100,000人に上る避難民は、起きた事実すべてを知る権利があります。

日本国内の稼働可能な43基の原子炉のうち、すでに4基が昨年再稼働しました。
残る原子炉も現在、福島第一原発の事故後改定された安全基準に適合させるべく、修復や点検が進められています。

事故の後まとめられた国会事故調査委員会の報告書は、東京電力の安全管理の恒常的な手抜き、そして日本政府と原子力行政との不適切ななれ合い関係について厳しく非難しました。

昨年、国際原子力機関(IAEA)は福島第一原発の事故の鍵となる要因として、原子力発電の安全管理に関する誤った安易な管理基準を問題に挙げました。
2012年に公表された国会事故調査委員会の報告書は、いい加減な原子力発電の監視管理体制、そして東京電力、日本政府、業界の安全管理機構の3社の間のなれ合いの関係が引き起こした『人災』であると指摘しました。

アルジャジーラ抗議集会
これに対し東京電力は、約5年前に福島第一原発を襲った津波の規模を予見することは不可能だったと主張してきました。
しかし事故調査委員会のメンバーは、2008年に行われた内部調査の結果、最大15.7メートルの津波が襲う可能性があると報告されていましたが、東京電力の経営陣がこれを無視し「津波の危険性充分認識していたにもかかわらず、必要な防御措置をとることを怠った」と非難しました。

そして事故後5年近くたった2月末になってやっと、東京電力は3基の原子炉でメルトダウンが発生したことは早期に認識していたにもかかわらず、発表を2ヵ月遅らせていたことを認めました。
東京電力は原子炉の炉心が5%以上損傷を受けた場合にはメルトダウンであると定義した緊急時社内規定に思いが及ばなかったと弁明しました。
東京電力は事故後数週間に渡り、原子炉はメルトダウン程深刻ではない『炉心損傷』が起きたと公表していました。
そして当時の監督官庁であった原子力安全・保安院も、産業界の安全管理機関も、事故がメルトダウンであるという事を否定していました。

コンピュータ・シミュレーションにより3基の原子炉の内1基で核燃料のほとんどが溶け落ちて原子炉格納容器の底にまで達し、残る2基ではより一層深刻な炉心溶融が起きていたことが明らかになり、東京電力は2011年5月になってやっと福島第一原発の事故がメルトダウンであったことを認めました。

FR24 破壊された福島第一原発
同社は最初の不適切な表現により誤解を生じさせたと認めつつも、対応は適切だったと主張しました。
「炉心損傷なのかメルトダウンなのかどう表現することは、事故直後は喫緊の問題ではありませんでした。当時の非常事態に対応するためには、とにかく何が何でも炉心を冷却し続けること、その事につきました。」
東京電力の広報担当者の中久喜氏が当時をこう振り返りました。

http://www.theguardian.com/environment/2016/feb/29/former-tepco-bosses-charged-fukushima
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【 難民収容所と化した老朽化したアテネの空港 】《2》

アメリカNBCニュース 2月27日

空港難民06
ギリシャは押し寄せる難民問題について、特に財政面でも含め追い詰められつつあり、いくつかの欧州連合加盟国と深刻な外交紛争に発展しています。
難民たちの通り道となっているこれらの国々は国境の封鎖、あるいは著しい入国制限を課すなどして流入を防ごうとしていますが、果てしなく長い海岸線を持つギリシャは手の打ちようがありません。

しかし重要な問題は今起きていることです。

はっきりと拒否の姿勢を示す数カ国を含め難民の流入に対して増々警戒感を強めているEU各国と、自国の海岸からかろうじて短い航海に耐えられる程度のボートに乗って次々に旅立っていく難民たちを、できるだけ早く通過させようとしているトルコとの間に挟まれ、ギリシャには今、驚くほど多くの難民たちが滞留しています。
2月26日アテネ市内の今は使われていない空港内で、風船で遊ぶ難民の子供。(写真上)

2010年以降財政破たんの背戸際にあるギリシャにとって、難民問題はさらなる圧力となっています。
国民に痛みを伴う改革を求める財政問題は、『これでは老後の生活が成り立たない』と怒る農民の年金を大幅にカットするなど、全土に波紋を広げています。
2月26日空港の建物の外の地面の上で眠る初老の難民。(写真下・以下同じ)
空港難民07
ギリシャにやってくる難民の大部分は戦争によって住む場所も暮らす場所も奪われたシリア、イラク、そしてアフガニスタンの人びとです。
空港の建物の外で遊ぶ難民の子供たち
空港難民08
2月26日空港の敷地を出て鉄道の駅に向けて歩く難民の家族。
空港難民09
http://www.nbcnews.com/slideshow/decrepit-athens-airport-becomes-shelter-stranded-migrants-n527251

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