ホーム » エッセイ » 【 昨年の夏以降、大量に米国国債を買い込み続ける日本 】&【 ニコン・スモールワールド2012!】
クリス・イシドール / アメリカCNNニュース 10月22日
事実、日本はすぐにも中国を抜いて、米国国債を保有する最大の海外投資家になり得るところまで来ています。
中国は、2012年8月時点で約1兆1,500億ドルの米国国債を保有していたことが、公開された米国財務省の資料で明らかにされています。
この保有高は減少傾向にはあるものの、一年間ほぼ同じ規模でした。
これに対し、日本はこの間、着実にその保有高を増やし続けています。
現在の保有高は約1兆1,200億ドルに達し、前年同月比で124%に達しています。
しかし、こうした傾向にもかかわらず、大統領選挙の争点の一つになっているのは、中国が米国の国債を大量に保有していることだけです。
10月3日に行われた第1回のテレビ討論で、共和党のミット・ロムニー候補は、中国が大量の米国国債を保有していることは問題であり、これ以上中国の保有高を増やさないためにもねー、緊急性の薄い政府支出の削減の必要性を訴えました。
中国当局は通貨元の対ドル固定相場制を維持する手段として、大量の米国国債を保有しています。
その結果、中国元は実際の価値を下回るレートに固定され、このために中国製品の価格競争力が増し、アメリカ市場においても中国製品が販売量を増やす一因となっています。
しかし過去2年間に渡るアメリカ政府の圧力に加え、インフレ抑制を図る思惑から、中国当局は元の実質的な価値の上昇を認めざるを得ませんでした。
レイモンド・ジェームズ・モーガン・キーガン(アメリカの証券会社)の債券部門の責任者であるケヴィン・ガディス氏は、中国にとって大量の米国国債を保有し続ける意味が薄れつつある、と指摘しました。
しかし、オバマ大統領は第2回のテレビ討論で、中国元の実質的な切り上げは自分の功績であると訴えました。
「アメリカ政府が厳しい要求を突き付けた結果、中国の元の価値は11%上昇しました。」
「昨年を通し、中国の米国国債保有高は減少を続ける一方、日本は迷うことなく購入を続けました。」
ミシガン州エディンバラにあるRIAキャピタル・マーケットの債権投資部門のニック・スタメンコヴィチ氏がこう述べました。
ヨーロッパで続く金融危機のあおりで、日本の投資資金が再び米国国債のような米ドル市場に押し戻されていると、スタメンコヴィチ氏は語ります。
「日本が欧州市場から資金を引き揚げつつあることは明らかです。」
「米国国債もその恩恵にあずかった訳です。」
http://money.cnn.com/2012/09/10/investing/treasuries-flash-crash/index.html?iid=EL
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先週の土曜日に巨大宇宙の姿をとらえた[これまで見たことが無い、太陽系の写真 : プラネットフォール ]( http://kobajun.biz/?p=5450 )をご紹介しましたが、今度はミクロの世界の写真です。
こちらも見たことが無いような写真ばかりで、一枚一枚のキャプションを読むたび驚きました。
翻訳も、上のCNNのニュースは読んだまますぐに文章にできましたが、下は専門用語が頻発する上、人名や地名もややこしく、時間も3倍かかりました。専門的表現の翻訳で、確信が持てない部分は割愛してあります。
我が家にもニコンの『MicroNikkor45mm/2.8D ED』という交換レンズがあり、花を接写すると、めしべの一本一本についた花粉まで撮影できます。
ところが以下でご紹介する『ニコン・スモールワールド』はその花粉の一つを、巨大物体のように撮影した写真のコンテスト。
個人的に好きなのは18位のサンゴの砂の写真で、まるでカンディンスキーの抽象画のようです。
宇宙からミクロまで、写真の可能性の大きさに、改めて感じ入った次第です。
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【 ニコン・スモールワールド2012 】
アメリカNBCニュース 10月23日
(写真をクリックして、大きな画像をご覧ください)
1位 : ミノカサゴ(海の魚)の脳
2012年のニコン・スモールワールド・コンテストの最高の栄誉は、ミノカサゴの幼生の血液脳関門を撮影した、アメリカのテネシー州ナッシュビルにあるセント・ジュードこども病院に勤務するジェニファー・ピータースとマイケル・テーラーに与えられました。
この写真はおそらく、世界で初めて生物の血液脳関門の姿を解き明かしたものと考えられます。
2位 : 孵化したばかりのクモ
ウォルター・ピオールコヴィスキー(米国イリノイ州サウスベロイト)
3位 : 骨肉種
ディラン・バーネット(アメリカ国立衛生研究所)
この63倍の画像は人間の骨肉種を捉えたものです。
紫はアクチン・フィラメント、黄色はミトコンドリア、青がDNA。
4位 : ハエの目
W.ライアン・ウィリアムソン(ハワード・ヒューズ医学研究所)
さなぎの中の成長途上のミバエの目の組織です。
金色が網膜、青いのは光受容器軸索、そして緑色の部分が脳組織です。
5位 : 火のような球体
オノリオ・コセラ・ラ・パーラ(スペイン・バレンシア大学)
スペインのラ・パロマ鉱山で採取されたカコクセン石という鉱物の一部分。
12位 : リンパ内皮細胞と線維芽細胞
エスラ・ガク(スイス、ローザンヌ国立工芸大学)
18位 : サンゴの砂
デイビッド・メートランド(英国)メートランド氏は動物学者であり、フェルトウェルという名の英国の村に住んでいるカメラマンです。