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『ウォール街を占拠せよ!』ニューヨークその日の詳細行動記録
- そして見えて来た『答え』
一方、日本では大手メディアが『経産省前』を無視し続ける
アメリカABCニュース 11月17日
午後8時14分(東部時間・ 以下同じ)
ニューヨーク市長広報室は、逮捕された26名の記者のうち、ニューヨーク市警発行の正式の記者証を所持していたのはわずか5名のみであったと発表しました。
午後7時43分 – ABCニュース / アーロン・カタースキー
数名が交通妨害のかどで逮捕されましたが、デモ行進そのものは整然と行われました。
数千名が
「これが民主主義の姿か?!」
「これが今のアメリカの姿だ!」
というスロー ガンを唱えながらブルックリン・ブリッジを行進しています。
彼らは橋歩行者専用レーンを半分ほどやって来ました。この時点で逮捕者はいませんが、行進は整然としており平静を保っています。
このグループはマンハッタンの繁華街のベライゾン・ビルにプロジェクターを使って『99%』のロゴを映し出しています。
ロゴが『占拠せよ!』行動が展開されている、世界中の都市のリストに切り替わりました。
午後5時48分 - アーロン・カタースキー
フォーリー・スクエアからブルックリン橋への行進は、午後6時開始予定。参加者は99人 ― 象徴的な数字、活動家、組合の代表と政治家が市民たちの抵抗運動を支援するために志願しました。
彼らはセンター通りに面した橋の入口に座って、交通を妨害する予定ですが、そのことにより逮捕される見込みです。
この行動は、午後6時30分 ごろになるでしょう。参加者全員が『99パーセント』のTシャツを着ています。
午後5時30分 – アーロン・カタースキー
組合と活動家のグループの支援を受け、代表によるブルックリン橋を通るデモ行進の後に続き、数千人がデモ行進を行うためにフォーリー・スクエアに集まりました。
今日集まったうちのほとんどは、これまでのデモには加わっていなかった人々です。
運動が2か月目を迎えましたが、規模は膨らみ続けています。
〈 ストップ!経済奴隷制度 〉
午後5時23分
ブルームバーグ市長の記者会見からの抜粋:
「『ウォール街を占拠せよ!』はそのウェブサイト上で、今日の抗議行動への参加者は数万にに上る予定だとあるが、はるかに少ない参加者しか得ていない。そしてこれまで確かに彼らが行いえたことは、このニューヨークに少しばかりの損害を与えたことだけである。」
「ほとんどの抗議する人々は、公平に見て責任ある行動をとってきた。」
「ニューヨークに留まり抗議行動を続けたいのであれば、それは可能である。この街は自由の伝統の上に築かれ、人々がここにやって来るのは、言いたいことが言える場所だからだ。しかしそのことと、他人の正当な権利を取り上げることは、同義ではない。」
「憲法修正第1条はそのような行動を、保証してはいない。同条項の理念は全く正反対であり、ビジネスマンの通勤を妨害したりせず、それぞれ がそれぞれの立場で自由に働くことを保証している。それを妨害することは、大目に見られるべきではないと考える。」
午後4時28分 アメリカABCニュース / リチャード・エスポージト
ニュー ヨーク市当局の発表によれば、数名の抗議する人々が軽傷を負いました。多くは擦過傷だということです。全員が手当てを受け、現在はすでに釈放されているか、あるいは釈放の手続きを行っている最中だということです。
頭部が血まみれになっていた青年の、けがの程度は不明です。この男性は映像では、頭皮、額、鼻の部分が血まみれになっていましたが、警官たちによってプラスチック・バンドの手錠がかけられ、引き立てられていました。
彼は警官の帽子を弾き飛ばした後、警官に殴られた、と報告されています。
午後4時22分 – アーロン・カタースキー
更新された数 ― 逮捕者数177名、負傷警官8名、負傷する10人の抗議者の負傷は10名。
午後4時01分 – アーロン・カタースキー
抗議者側の予測より「はるかに少ない」参加者しか得られていない、とニューヨーク市長が会見。
都市生活に引き起こされるのは「少々の混乱」だけと。
午後3時47分 - リチャード・エスポージト
引退したレイモンド・ルイス元フィラデルフィア警察署長は、抗議行動の最中、大礼服を着たまま逮捕されました。 ルイス氏(2004年に引退)のいでたちは大体において正しかったものの、いくつかの勲章の位置が間違っていました。
加えて『フロンティスピース』と呼ばれる制帽の正面のバッジが、フィラデルフィア警察の正規のものと違っていました。正規のものは引退の際、返却されていました。
腰の低いかつての警察の要人は、手錠をかけられても、手入れされた立派な口ひげを生やし、堂々とした態度でいました。
フィラデルフィアの警察署内では、「彼はウォール街の投資で損をさせられたんだ。」というジョークまがいのうわさが飛び交っていました。
午後3時42分 - リチャード・エスポージト、アーロン・カタースキー
現場から報告を受けたマイケル・ブルームバーグ・ニューヨーク市長室の談話
警官隊が一部のデモ参加者に、糞尿や火がついたままのたばこの吸い殻を投げつけられましたが、我慢しました。
ニューヨーク市警が付け加えました。
「我々は、いろんなものを投げつけられた。」
〈 おもいやり!〉
午後3時42分 - ABCニュース / ダン・ハリス
ニューヨークで始まった『ウォール街を占拠せよ!』の運動も、統一された目標がある訳ではありません。
一人がまずは公園を取り戻すことだ、と言っている間にも、別の参加者は目標は『言論の自由』だと語り、その他、戦争の終結、ガソリン価格の引き下げ、そして思いやりまできりがありません。
しかし、人々が共通して持つ、ひとつの答えが見え始めています。
それは『政治家に対する企業の影響力を小さくすること』のようです。
〈以下省略〉
午前8時48分 - ダン・ハリス
ナッソーストリートとパイン・ストリートの角で。
数百名のデモ隊がニューヨーク証券取引所から1ブロック程のところで、交差点を占拠しました。
警官隊が道路から立ち去るよう、警告を発したところです。
今にも逮捕が始まりそうな気配です。
http://abcnews.go.com/blogs/headlines/2011/11/occupy-wall-streets-day-of-disruption-wn-live-updates/
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一度書いたように、日本では経産省前のデモ隊は大手メディアに無視され続けています。
しかしアメリカでは、[ウォール街を占拠せよ!]運動に関してメディアが伝えない日は無く、今回のように警官隊の『横暴』な態度が確認されれば、 直ちに全国配信されることになります。
まずは前半のABCニュース、午前8時48分から午後8時14分まで、まさに『分単位』でデモ隊と警察の一挙一投足が、全国民に向け克明に報告されます(あまりに長いため、午前8時から午後3時過ぎまでの14本を割愛させていただきました)。
ここまでされれば、いかに権力と言え無法な振る舞いに及ぶことは不可能です。
一方のNBCニュースは短いものの、警官隊の横暴な振る舞いを端的に捉えています。
私もブライアン・ウィリアムズ氏の顔を見ない日がなくなってしまいましたが、 今回のニュースで彼の表情と口調は明らかにこう言っています。
「警官側は、ここまでやる必要があったのか?!」と。
経産省前の女性たちのデモも、彼女たちがどこから来たどんな人たちで、どんな思いで連日がんばっているのか、寄り添うように伝える日本の大手メディアがあっても良い、と思うのですが、無視を決め込んだままです。
かわりにどうでも良い国会の政争については、取り上げない日がありません。
市井に暮らす国民ではなく、政治家や企業家がこの国の『主人公』であるがごとく扱う日本のメディア。
その姿勢が一般国民の『良識』といかに相容れないものであるか、アメリカABC、NBCの今回のニュースを見ていると痛感するのですが......
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【 警官隊、84歳の女性の顔面にとうがらしスプレー 】
アメリカNBCニュース 11月16日
ブライアン・ウィリアムズ :
国内各都市のキャンプ地から追い立てられた[ウォール街を占拠せよ!]の人々は、今日はグループの再編成を行っています。
シアトルでは昨夜、デモ行進から抗議する人々と警官隊の間でにらみ合いとなりました。
そして唐辛子スプレーが使われました。
聖職者も含め、数十人の人々がスプレーを浴びせかけられました。
一人の女性が顔中にスプレーを浴びせられた写真が、シアトルのウェブサイトにアップされました。
抗議を行っている人々は、彼女は84歳のドーリー・レイネーであることを確認しています。
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