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『少年マイロの火星冒険記』『ドラゴン・タトゥーの女』ともに惨敗
アメリカNBCニュース 2012年1月1日
ケイト・スノウ :
ハリウッドは新年の到来を最も喜んでいる日人々の一人です。
2011年は興行収入が130億ドル(約1兆円)を下回る、失望の年となりました。130億ドルと言うとずいぶん大きな金額に感じますが、ここ16年で最も低い成績なのです。
NBCのジョージ・ルイスがお伝えします。
レポーター : 2011年最大のヒット作品は『ハリーポッターと死の秘宝パート2』で北米では3億8,100万ドル(約290億円)、世界全体では130億ドル(約1兆円)の興行成績を収めましたが、これだけでは映画産業界全体に、魔法を感じさせるというわけにはいきませんでした。
このように2011年は映画界にとって、死の影がちらつく年になってしまいました。
ハリウッド・ドットコム「2011年は1990年代半ば以降最低の興行成績を記録し、ハリウッドにとって厳しい年になりました。」
レポーター : 最も期待はずれに終わった作品は1億5,000万ドル(約115億円)をかけて制作したアニメーション映画『少年マイロの火星冒険記』で、興行収入はたった3,900万ドル(約30億円)に終わりました。
A.O.スコット(ニューヨークタイムズ映画担当)「おかげで映画産業には、人々は今後もこれまでと同じ程度の本数の映画作品を、これまで同様興味を持って鑑賞してくれるかどうか、という心配が生まれてしまいました。」
レポーター : 『ドラゴン・タトゥーの女』のプロデューサーが製作に1億ドルを費やしたのに、クリスマス休暇に公開されて1,940万ドルしか興行収入を上げなかった際、映画ファンにいったい何が起きているのか、映画産業界は大いに疑問に思った事でしょう。
彼ら映画ファンは映画に行く回数を減らしているについては、それなりの理由がある、と話しています。
映画ファンの男性「チケット代も馬鹿にならないし、話題作全部を見るという訳にはいきませんよ。」
映画ファンの男性「子どもたちの面倒を見なければならないので、その類いの映画はどうしても家で見る事になるんだよ。」
レポーター : そして映画を見るための新たなテクノロジー、 ipad やコンピュータで楽しめるストリーミング・ビデオ、そしてテレビも控えています。
昨年早々に行われた調査では、アメリカではインターネット上を流れるデータの3割がストリーミング形式の映画、そしてTV番組でした。そして2011年の映画劇場の観客層動員数は2010年から5パーセント減少しました。しかし人々は本当に魅力ある作品なら、まだまだチケットに飛びつくだろう、と話しています。
「復活のため、何か起爆剤のようなものが必要ですね。」
レポーター : まさに今ハリウッドは観客を呼び戻すため、それが何なのかを模索しているところです。
ジョージ・ルイス、NBCニュース、ロサンゼルス
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