ホーム » エッセイ » [ 冷温停止 – 英国メディアが指摘 ]【 まさにこの瞬間も、危険が『積み上がる』福島 】
「問題は始まったばかり」
ザ・インデペンダント(英国) / デイヴィッド・マックニール 12月6日
福島原子力工場の運営責任者の東京電力は、地震と津波が25年間で最悪の原子力発電所事故を起こした9ヵ月後の今日、制御不能に陥っていた原子炉が安定した、と宣言することになっています。
しかし、福島第一原発で身分を隠して働いていたひとりのジャーナリストを含め、東京電力の『事故そのものは収束した』とする宣言について、
「何を馬鹿げたことを!」と批判します。
そして原子炉を解体し、核燃料を冷却するために使われた260トンにのぼる極めて危険な汚染水を除去するのに最高40年を要すると、日本の政府が今週認めました。
東京電力は、福島第一原発からの放射性物質の放出は制御下におかれており、核燃料プールの温度も常に沸騰点を下回っている、この二つが達成されたことにより、原子力発電所は『冷温停止状態』に到達していると発表する予定です。
東京電力のスポークスマン、山口氏はこの達成について『到達点』と表現しました。
福島第一原発の6基の原子炉のうち、3基の中の燃料の大部分が、格納容器の下部をメルトスルーするメルトダウンを引き起こしました。
この溶け落ちた核燃料を冷却するため、現場作業員は1週間当たり4,000トンの水を使用し、その結果現場には約200,000トンの高濃度汚染水が残されることになりました。
これまで続けられた努力にもかかわらず、原子力発電所を制御下に置こうと急ぐことは、夏の間一カ月間福島第一原発で働き、今週その体験を出版した鈴木智彦氏によると、かえって複雑な問題を抱え込ませることになる、と話します。
「疑問に思うのは、これから何年も何年もこの温度を維持することができるのですか?という点です。」
と、彼は昨日東京で取材に答えました。
「私は、福島第一原発のこの問題は、始まったばかりだと思っています。」
専門家が指摘するのは、溶け落ちた燃料の状態は不明のはずだ、という点、そして政府が放射性物質が地面に漏れるのを止めるために、原子力発電所の下に巨大な「受け皿(原文ではnappy - おむつ、の意味もある)」を作る準備をしていると、何人かの専門家が予想しています。
鈴木氏は彼が垣間見た、東京電力経営陣のぞっとするような冷酷な一面を象徴する話を紹介してくれました。
東京電力は爆発が起きた3月12日の後、作業員を派遣してくる会社に
「死んでも構わない、という人間を送り込んでくれ」とのメッセージを送りつけた、と鈴木氏は主張します。
最初の数日間のパニックの中、作業員は被ばくした放射能を計測する機器を与えられず、正確な被ばく量がわからない、と話します。
「3月と4月、福島第一原発で働いた作業員を追跡することができなくなっています。」
作業員たちは放射線が降り注ぐ中で働く時間を延長させるよう圧力をかけられ、線量計を裏返しにして靴下の中に押し込んで被ばく線量をごまかす方法を教えられます。
「東京電力自身はこんなやり方の指導はしませんが、作業員がそうせざるを得ないように仕向けています。そんなことはみんなわかっています。」
東京電力は鈴木氏の主張に対し、回答することを拒否しました。
鈴木氏は8月、福島第一原発を解雇されました。
なぜなら彼は東京電力が説明している間、目を開けて記録を取り続けた唯一の労働者であった、多分そのことが理由だろう、と話しました。
http://www.independent.co.uk/news/world/asia/battle-to-control-fukushima-has-just-stored-up-dangers-6277669.html?origin=internalSearch
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【 アメリカ原子力規制委員会の福島派遣係官、「告発は正当なものである」と主張 】
「汚染水が使用済み核燃料プールから、直接漏れ出している」
アメリカCBSニュース 12月8日
(AP) アトランタ ― 汚染水が福島第一原子力工場の使用済み核燃料プールから漏れ出している可能性が高い、と彼の派遣チームから報告があったと、訪日中の米原子力規制委員会(NRC)委員長が語りました。
チャールズ・キャストは、3月11日に地震と津波によって発生した原子力危機に対し、日本に派遣され、NRCとしての対応を行っています。
使用済み核燃料プールの状況は、政治的にも論議の的となりま した。
早い段階からNRCの グレゴリー・ヤッコ委員長は、核燃料棒を冷却するプールの温度が非常に高く、燃料棒が露出している恐れがあり、このままでは事態が悪化 する、とアメリカ議会の議員に話していました。
日本の当局はこれを否定、NRCは後になって、その指摘は誤っていた可能性があると認めました。
キャストは彼のチームが行った警告は、最高度の状況証拠を検 討した結果であると語りました。
彼は警告は福島第一原発の損傷の現状と、その他の情報を勘案 して得られたものであり、「不合理なものではない」と、彼は語っています。
http://www.cbsnews.com/8301-501363_162-57339681/us-official-fukushima-fuel-worries-were-justified/?tag=mncol;lst;4
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【 アメリカ海兵隊クリスマス・プレゼント部隊 】
「戦地で受け取った子供たちからの心づかいに、感謝を贈る」
アメリカNBCニュース[この世界をかえていく![ メイキング・ア・ディフェレンス ]12月16日
この分かち合いの季節に、ミシェル・オバマ大統領夫人は、困窮家庭の子供たちにプレゼントを配るため海兵隊の兵士が行っている小さな子供たちにおもちゃをプレゼントするための企画に、赤い大きな袋を持参してホワイトハウスのスタッフからの贈り物を届け、私たちにこの季節の意義を思い出させてくれました。
とある海兵隊の若い兵士が、次の年のプレゼントの催しに彼女を招待したため、今回は大統領夫人自らがプレゼントの選定を行うことになりました。
彼女自身は参加に積極的でしたが、改めて夫であるオバマ大統領の許可を得なければなりませんでした。
幼い子供たちにプレゼントを贈るこの取り組みは海兵隊の兵士によって始められ、今年で60周 年を迎えましたが、これまで貧困家庭の女の子、男の子の夢をかなえてきました。
今夜も国中で海兵隊員と同じ志を持つボランティアが集まり、子供たちの願いをかなえようと懸命に働いています。
ボストンにいるNBCの ロン・モットがお伝えします。
ロン・モット(リポーター):海兵隊のマット・ラロッシュ軍曹は昨年のクリスマスにはタリバンの包囲の中にい ました。
今年はフットボールや野球やサッカーゲームのおもちゃ、人形、そしてボストンの子供たちにプレゼントを贈るた めのボランティアに取り囲まれています。
マット・ラロッシュ軍曹「今年と去年のクリスマスはものすごく違います。私はアフガニスタンの南方に派遣され ていましたが、私たちはアメリカの可愛らしい子供たちから送られてきた慰問パッケージを受け取るまで、クリスマスのことなどすっかり忘れ ていました。」
リポーター:子供たちが待ち望むクリスマスの夜まで残すところ9日となりましたが、おもちゃを子供たちのもとに送る作業は佳境を迎えています。
ニューヨークでは今日私は、子供たちがプレゼントが届けられるのを、これほどわくわくしながら待っていることを想像することすらできませんでした。
ここではプレゼントを受け取った女の子が、海兵隊員に抱き上げられました。
ボストンでは、子どもたちの満面の笑みを思い浮かべながら、ボランティアの人々がプレゼントを選び出し、包装し、発送する準備に大わらわです。
ボランティアの女性クリスティ・ブーシェ「クリスマスの日に子供たちが明けて喜ぶプレゼントを、今日という日も準備しなければなりません。」
レポーター : 去年、この海兵隊基地では140,000個近いおもちゃを配り切りました。
彼らは今年、膨れ上がる需要のため子供たちの希望をかなえられなくなるではないか、と心配していました。
全国 で150万人の子供たちのリストが作成され、この数は昨年と比べ30%も上昇しているのです。
退役した海兵隊員「今年の需要が非常に多いことはわかっています。失業者がそこら中にいるのですから。」
リポーター:この国の経済は明らかに良くありませんが、アフガンで戦っている時に受け取ったすべての慰問パッケージに対するお礼には、精いっぱいの感謝がつまっている、と海兵隊は話します。
ラロッシュ軍曹「今度は私たちに、子供たちに感謝を伝えるチャンスが巡ってきました。」
リポーター:受け取った喜びと同じ喜びを贈る人々。
NBCニュース、ロン・モット、ボストン。
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