ホーム » エッセイ » 【 これから何年もの間、福島では常時汚染されている状態が執拗に続く 】[フランス24]
[ 福島第一原発の健康被害は、これからの問題 - フランスの放射線防護原子力安全研究所 ]
フランス24 2012年2月28日
日本の福島第一原発による放射能汚染については、数年間の間は『常時汚染されている状態が執拗に続く』ことになるだろうと、フランスの核監視機関が2月28日語りました。
しかし事故後1年が経過した現在は、事故当初と比較すれば放射線レベルは著しく低くなっています。
AFP - 事故発生当初と比較すれば日本福島第一原発が放出する放射線レベルは急激に下がっていますが、周辺地区の放射線汚染についてはこれから何年もの間『常時汚染されている状態が執拗に続く』ことになるだろうと、フランスの核監視機関が語りました。
「事故初期の爆発などによる放射線量は大幅に減少しました。」
放射線防護·原子力安全研究所(IRSN) の危機管理責任者のダディエ·シャンピオンは、事故発生からほぼ一年が経過したその日、記者団にこのように語りました。
「しかし汚染が解決したと言える状況からは、程遠い状態が続いています。」
「現在、そしてこれから何年もの間、環境は常に汚染された状態が途切れることなく続くことになるでしょう。」
「日本では果物、牛乳、きのこ、鳥獣類、魚の警戒監視を続けることが不可欠になります。」
シャンピオンがこのように警告しました。
「低線量の放射線に常時さらされ続ける危険性があります。そして気をつけなければ、限度を超え被ばく線量が増え続ける危険性があります。」
3月11日の大惨事は、巨大地震により引き起こされた津波が原子力発電所を水没させ、原子炉の冷却装置が機能しなくなったことにより水素爆発が発生、6基ある原子炉のうち3基で核燃料のメルトダウンが発生しました。
爆発により大量の放射性物質が大気中に放出され、過熱した原子炉を冷却し制御下に置こうと、原子炉内に海水を 注入する必死の作業が行われた結果、大量の汚染水が海中に流れ込みました。
フランスのIRSNは放射性物質の漏出の主なものは3月12日から25日の間に発生した15件 の事故によるものであり、その中で15日以前のものが最もひどい汚染を引き起こした、と見ています。
福島第一原発の事故で最初の2週間に大気中に放出された放射性ヨウ素の量は408ペタベクレル、または40,800,000,000,000,000ベクレルに上るものと見られています。
この量は1986年ウクライナにあるチェルノブイリで発生した、世界最悪の原発事故の10分の1の量です。
放射性ヨウ素の半減期は非常に短く、長期に渡る環境汚染にはあまり影響ありません。
IRSNによれば、環境に大きな問題を引き起こすのは半減期が30年と長い放射性セシウム137です。
福島で放出されたあらゆる種類のセシウムの量は合わせて58ペタベクレル(5,800,000,000,000,000ベクレル)で、IRSNの推計によればチェルノブイリの3分の1を下回ります。
このうち放射性セシウム137が21ペタベクレルを占めています。
セシウム137により汚染された土地の約24,000平方キロメートルのうち、600平方キロだけが1平方メートル当たり60万ベクレルという安全基準を超えた数値を示している、とIRSNは 述べています。
これはチェルノブイリと比較すれば、それほど広大な面積ではありません。
しかしながら天候の影響により、福島第一原発から250キロの地点まで、高い放射能が検出される『ホットスポット』が残されたままになっています。
フランス放射線防護·原子力安全研究所(IRSN) によれば、これまでのところ福島第一原発の事故に直接結びつく死亡例や深刻な症例などは報告されていません。
しかし長期間にわたる汚染が一般市民に与える影響、そして福島第一原発の緊急作業員や職員が受ける健康被害は、これからの問題であることをIRSNは強調しています。
http://www.france24.com/en/20120228-fukushima-japan-nuclear-radiation-tsunami
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【 退職後も教え子たちに、自分を大切にするよう書き送る教師 】
アメリカNBCニュース[この世界をかえていく![ メイキング・ア・ディフェレンス ]2月27日
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今夜最後は、人々のコミュニケーションが電子的で、高速で、しかし後には何も残らないという時代にあって、手書きの手紙を郵便で届けるという行為がどれ程人々の心に響くものであるか、それを実践している、ひとりの退職した教師をご紹介します。
[メイキング・ア・ディフエレンス]レポートをNBCの レヒーマ・エリスがお伝えします。
レポーター:ロイスは数年前に教職を退きました。
しかし退職後も彼女は、小学校の教え子たちに人生について教え続けています。
ヘインズは彼女が教師生活の大半を過ごしたミシシッピの片田舎の学校でこのアイディアを思いつきました。
そしてバースデイカードを送るこの取り組こそは、彼女が教室の外からも子供たちを導くことができる方法だったのです。
ロイス・ヘインズ「私は子供たち一人一人に、自分が特別な存在だ、という事をわかってもらいたいの。だからこそ子供たちの誕生日を、大切にしてあげなければならないのよ。」
レポーター : 退職して20年、彼女がかつての教え子たちに送り続けたバースディカードはすでに400通を超え、現在も増え続けています。
「私は一箱単位でカードを購入するし、そんなことは問題ではないわ。大切なのは子供たちの誕生日の方、私は月ごとに子供たちの誕生日を整理してあるの。」
レポーター : 彼女の教え子たちは卒業後、全国各地に散ってしまいました。その移転先をしっかりと把握しておくことは、彼女に課せられた宿題です。
「教え子の女の子の一人は、今イギリスで勉強しています。別の男の子はちょうどニューギニアから帰ってきたところです。」
レポーター : こんな時に役に立つのがフェイスブックです。
「このカードは去年転居先不明で戻ってきたの。」
レポーター : 彼女はすぐに返事を受け取りました。
「もう答えが返って来たわ。すごいわね。」
レポーター : かつての教え子たちであるこの姉妹も、送られてくるカードと彼女とのつながりを大切にしています。
「彼女はかつての教え子全員に誕生日カードを送ってくれるのよ、相手がいじめっ子でもそれは変わらないわ。」
レポーター : ひとりひとりに手書きの手紙を送るのには非常に時間がかかります。なまなかな取り組みでできることではありません。
「彼女が手紙の中で話してくれたことは、大人になっても役に立ちました。子供を育てていたときにも。」
レポーター : 退職した66歳の教師ロイス・ヘインズは、まだまだ伝えたいことはたくさんある、と語ります。
「神さまがくれた時間が尽きるまで、私はこれを続けるつもりなの。それが私の生き甲斐なのよ。」
レポーター : 書き上げたばかりのバースデイカードがまた一通、郵便ポストの中に投函されました。
レヒーマ・エリス、NBCニュース、西部ミシシッピ。