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日本とロシア・互いの軍事力拡充を非難

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東京開催の日露両国の外務・防衛大臣の会合、互いの軍事力増強に対する非難の応酬の場に
安倍首相とプーチン大統領の北方4島交渉のスピードアップの合意、現実にはいかなる進展も無し
子供達や青年への教育予算を削り、弱者のための福祉予算を削り、高齢者の年金支給額を削り、それでも私たち日本人はF35を始めとする大量の米国製兵器が必要なのか

               

                 

東京で開催された日露両国の外務大臣・防衛大臣の会合は、互いの軍事力増強に対する非難の応酬の場となりました。
焦点となった問題は両国が自国の領土だと主張する日本の北方にある島々、そして新しく導入されるアメリカのミサイル防衛システムです。

              

                    

ドイチェ・ヴェレ 2019年5月30日

                    

5月30日木曜日に東京で開催された日露両国の外相および防衛大臣による協議は、この地域における一方的な軍事的増強は容認できないとする非難の応酬の場と化しました。

              

ロシア側は、日本が米国製のイージスアショア・ミサイル防衛システムの導入計画は「潜在的な脅威」をもたらすと主張、一方日本側はその帰属を巡って両国間で紛争中のクリル諸島(千島列島)におけるロシアの軍事的プレゼンスの増強は「容認できない」と主張しています。

                

日本の河野外相はロシアのセルゲイ・ラヴロフ外相に対し、次のように語りました。
「わが国の法的立場は北方4島におけるミサイル訓練、戦闘機の配備及び軍事的プレゼンスの強化を認められないというものである。」
これに対しラヴロフ外相は自国の行動は正当なものであると、次のように語りました。
「ロシア軍は自国の領土で活動しているのであり、国際法の下これらを行う当然の権利がある。」

写真《1》ロシアのヴォストーク2018(East-2018)軍事訓練は、1981年ソビエト連邦時代にこうした訓練が開始されて以降、史上最大規模の演習となりました。
ロシア国防省によると約30万人の兵員、1,000機の航空機、ヘリコプター、無人偵察機、そして36,000両の戦闘車両、さらには80隻の軍艦が参加しました。

                   

▽ ロシア人を苛立たせる日米の軍事的同盟強化

             

一方、ラヴロフ外相は、日本が配備を計画しているイージス・ミサイル防衛システム、および日本とアメリカとの軍事協力の強化に反発しました。
これに対し日本の岩屋毅防衛大臣はこのシステムが「純粋に防衛を目的としたものであり、ロシアはもちろん他国を脅かす目的のために計画されているものではない。」と語りました。

                

▽ 第二次世界大戦以来の敵対関係の正式な終結を阻む北方4島の問題

               

ロシア側の呼称クリル諸島は日本側は北方領土と呼ばれる紛争の渦中にある島々は、第二次世界大戦の終了の前後にソビエト連邦によって大日本帝国から押収されました。
これらの島々はオホーツク海と太平洋の中間地点、北海道とは目と鼻の先にあり、この島々をめぐる争いは両国が太平洋戦争を正式に終結させることを妨げてきました。

                

安倍首相は石油、ガス、その他の天然資源の存在と開発を期待し、島々を取り戻すべきだと熱心に主張してきました。

                

昨年11月、安倍首相とプーチン・ロシア大統領は1956年のソビエト提案に基づき、4島のうち2島を日本に返還する交渉をスピードアップすることに合意しました。
しかしその後どのような進展も確認されていません。

            

5月30日木曜日に開催された会議は、6月下旬に大阪で開催されるG20サミットで安倍首相とプーチン大統領が正式に会談する前に、北方4島に関する両国の合意についてその詳細な中身を検討するため、両国からの2人づつ閣僚が参加する「2プラス2」形式で開催されました。

                

写真《2》上
ウラジオストク近くのプリモルスキーでの軍事訓練に参加したロシアの戦車兵。
以前に行われたヴォストーク2014の軍事訓練は2018年の約半分の規模で行われ、参加した兵士は155,000人でした。
ロシア東部では西部と比べ大規模な軍事訓練かせ行われますが、その理由は軍事訓練の規模を制限するOSCEのウィーン議定書の規制を受けないからです。

               

写真《3》
ロシアは最近、地上兵力の援護を目的とするロシア製SU-25戦闘攻撃機が量産体制に入ったと公表しました。

                 

写真《4》
演習の様子を見守るロシアのウラジミール・プーチン大統領。
対アメリカ、対EU関係の緊張が高まる中、演習を見ながら軍事力を「一層強化」するために「最新世代の武器と技術装備」を供給することを約束した。

                   

写真《5》中国、モンゴル兵士も参加
プーチン大統領はヴォストーク2018(East-2018)軍事訓練に先駆けて中国の習近平国家主席と会談し、ロシアと中国の親密な関係を強調しました。
訓練には中国軍兵士3,500人に加え、モンゴル軍兵士も参加しました。
中極軍兵士の参加は2003年以降約30回続いていますが、戦略的レベルでの参加は今回が初めてです。

             

写真《6》着陸訓練
1週間にわたる訓練の主な目的は、部隊の長距離移動、歩兵部隊と海軍部隊の協働訓練、指揮命令系統の確立、ヘリコプターを使った地上軍兵士の上陸訓練でした。
NATOはこうした訓練について、「大規模紛争」のリハーサルだとして強く非難しました。

             

写真《7》Zapad(ザパッド)2017
ロシアとベラルーシは昨年Zapad(ザパッド)2017軍事訓練という名の1週間の合同訓練を実施、かつての東欧諸国の国境沿いに部隊を展開しました。
NATOは懸念を表明していました。
Zapad(ザパッド)2017は約12,700人の兵士が参加して行われましたが、これはウィーン議定書による制限の最大13,000人をわずかに下回るものでした。

                 

https://www.dw.com/en/japan-and-russia-accuse-one-another-of-dangerous-military-buildup/a-48980407
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安倍政権の下で国家間の競争の中で最も愚劣な競争、軍拡競争が本格化しようとしています。
軍拡競争ほど国力を消耗するものはありません。

            

それに加え、対ロシア、対中国、対北朝鮮という地理的環境を考えた場合、アメリカの同盟国として万が一にでも戦争を始めてしまったら、戦略上日本と韓国は捨て石として消滅まではいかなくとも、国民の半数が殺されるほどの戦争被害に遭う危険性すらあると、私は考えています。

             

それを裏付けるのが以下の5月末の訪日の際のトランプの発言です。
「日本にとって危険でも、アメリカに影響が及ばない限り、北朝鮮の兵器実験は気にしていない」( https://kobajun.biz/?p=36113 )
オバマ大統領やケネディ駐日大使には私たち日本人を同胞として見る目があったかもしれませんが、トランプにそんなものがあるとは考えられません。

             

アメリカが日本の軍事力を強大にしたいのは、以下のような戦略が基本にあると考えることが可能です。
対ロシア、対中国、対北朝鮮という戦争が勃発した場合、強力な軍事力によって敵の主力を日本に釘付けにする。
対ロシア、対中国については、アメリカ軍主力をインド、あるいはアフガニスタン経由で進行させる(この場合邪魔なのがイランであり、なぜここにきてアメリカが対イラン姿勢を強めているかを考えるべきでしょう)。
さらに対中国については、沖縄、グアム、フィリピン、ベトナムも利用するかもしれません。
対北朝鮮については沖縄、グアムの米軍基地を拠点に反撃することが可能です。

          

いずれにせよアメリカが日本の軍事力の増大を求めるのは、日本国民の安全を考えているわけではなく、対ロシア、対中国、対北朝鮮戦において『玉砕』するほどの消耗戦を演じて欲しいからなのではないでしょうか?
日本の損害が大きければ大きいほど敵のダメージも大きくなり、その分アメリカの損害が減る可能性が高いからです。

           

もしそうだとしたら、私たち日本人は多いに怒らなければなりませんが、こうしたアメリカの『戦略』を変えさせるほどの力を持つ日本人などはいません。
変えなければならないのは、その使い走りをしている日本の政治家たちによる日本の支配体制です。
彼らを政権の座につかせているのは、私たち日本人自身です。
私たちに投票の権利がある選挙によって権力を得て、彼らは日本を軍拡競争に引きずり込もうとしているのです。

            

子供達や青年への教育予算を削り、弱者のための福祉予算を削り、高齢者の年金支給額を削り、福島第一原発事故の被災者への支援を打ち切り、それでも私たち日本人はF35を始めとする大量の米国製兵器が必要なのかどうか、今、本気になって考えるべきです

日米貿易摩擦再燃の懸念、トランプ大統領と安倍首相のゴルフ場での密約

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「日本とっては危険でも、アメリカに影響が及ばない北朝鮮の兵器実験は気にしていない」
貿易問題に関する安倍首相の対アメリカ『戦略』は、『トランプの視界から日本を見えなくしてしまう』こと

                     

              

アルジャジーラ 2019年5月27日

                   

ドナルド・トランプ大統領と安倍首相は直接会談が行われる度、一緒にゴルフのラウンドをすることは恒例行事になったようです。

                   

5月26日日曜日も4日間の訪日の間、米国大統領は東京のマリーン・ワン・ヘリコプターに飛び乗って南に向かい、朝もやが立ち込める茂原カントリークラブで安倍首相とともにラウンドを始めました

          

AP通信によればトランプにとって安倍首相は世界各国のリーダーの中で最も親しい友人であり、トランプが大統領に就任して以降、ゴルフを一緒にプレーしたのは今度で5回目になります。

                  

トランプは「今まさに安倍首相とゴルフを始めようとしているところだ。日本側はこのゲームが大好きなようだ。」とツイート、一方の安倍首相の方は満面の笑みを浮かべた自分自身とトランプの自撮り写真をツイッターに投稿しました。

                  

                

▽ 貿易不均衡問題

                    

安倍首相の日米間の貿易摩擦問題についての戦術は、北朝鮮が日米両国に継続的な脅威を与えていることを利用し、トランプの視界から日本を隠してしまおうというものです。

                 

トランプは2年前、交渉が続いていたTPP(環太平洋パートナーシップ協定)から一方的にアメリカを離脱させ、日本とアメリカの二国間貿易協定の締結を迫りましたが、専門家は今回のトランプ訪日中にはこの問題の具体的進展はないと見ています。

              

トランプは今年7月に日本で参議院疑点選挙が行われることを前提に、次のように書きました。
「日本との貿易交渉において大きな進展が見られた、特に農業分野と牛肉輸出については著しい成果が得られるだろう。7月の参議院議員選挙の後、アメリカ側に大きな利益がもたらされるだろう。」

                

アルジャジーラ特派員のウェイン・ヘイは東京からの次のように伝えてきました。
「貿易問題についての議論が行われることは間違いないと思われます。しかし今回のトランプ訪日中には、いかなる重要な発表も行われることはないでしょう。」

                 

          

土曜夜に東京に到着した後、『日米両国が恩恵を受ける』とトランプが主張している新しい二国間貿易協定の交渉の成立に向け、両国が『懸命に取り組んでいる』と実業界のリーダー達に語っていました。
「今回の交渉によって貿易の不均衡が解消され、アメリカ産品の輸出を阻んでいる障壁を取り除き、日米両国の関係において公正さと真の互恵関係を確立することを望んでいます。そして、私たちはその目標に着実に近づいている。」
トランプ大統領はこう語りました。

                     

トランプ政権は安全保障上の問題を理由に日本製自動車、自動車部品の輸入に新たな関税を課すと日本に他の分野での譲歩を迫っています。
トランプはもし日本と欧州連合が譲歩しない場合には、新たな関税を課すことにためらうつもりはないと繰り返し語っています。

             

2019年4月の日本の貿易黒字は18%近く急増、66億ドルに達しました。

                

▽ 北朝鮮のミサイル問題

             

ゴルフ場でアメリカ人記者が大声で、直前に北朝鮮が行ったミサイル発射実験が国連安全保障理事会の決議に違反しているかどうかと質問しましたが、トランプはこの質問を無視しました。

             

先にトランプは北朝鮮が行った短距離ミサイルの実験について、その脅威については懸念していないという姿勢を明らかにしていました。
トランプは高距離ミサイルは北朝鮮に近接する日本にとっては深刻な脅威もしれないが、自分が懸念すべき問題ではないとツイートしていたのです。
「北朝鮮はちょっとした兵器実験を行って私の下にいる一部の人間たちとその他の人々の心象を害したかもしれないが、私にとっては別に問題ではない。」
自分の国家安全保障顧問であるジョン・ボルトンにメッセージを送った際、トランプは国連安全保障理事会の決議に違反している北朝鮮のミサイル発射についてこのように書いていました。

                 

その一方でトランプは北朝鮮の指導者キム・ジョンウンが「私に対する約束は守る」ということに「自信を持っている」と述べていました。

            

この問題についてアルジャジーラのヘイ特派員は次のように伝えてきました。
「今回の訪日でトランプ大統領と安倍首相は、特に5月初旬に北朝鮮が実施した2度のミサイル発射実験を念頭に置きながら、今後の対応について議論するはずです。」

                

米国大統領は4日間の訪日に彼の妻、ファーストレディのメラニア・トランプを伴い、5月26日に日本に到着しました。
そして5月1日に新天皇に即位した徳仁天皇と会い、世界の国家元首として最初の会見相手になります。

                  

最終日には横須賀に駐留中のアメリカ海軍の艦艇に乗り込んで演説を行った後、28日火曜日にワシントンに戻る予定です。

https://www.aljazeera.com/news/2019/05/donald-trump-shinzo-abe-tee-japan-trade-tensions-190526054505804.html

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ここまで書かれれば、トランプ大統領が日本のことなど、まして日本の一般市民が平和に幸福に暮らすことなど一顧だにしていないことは明らかです。

にも関わらず国技館に現れたトランプを見て大喜びし、携帯電話で争うように写真を撮りまくる我が同胞の姿を見るにつけ、無力感に苛まれます。

日本人は政治音痴などという生易しい状態にあるのではなく、もっともっと深刻な状況にあることを、残念ながら認めざるを得ません。

                

おもてなしの文化は確かに世界に誇るべきものかもしれませんが、もてなすべきではない相手にまで媚を売るのは、文化などとは別次元の話のはずです。

トランプ訪日、対米従属姿勢に大喜びする日本人《後編》

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安倍首相の取り組みは日本が本当に必要としている戦略を台無しにする
トランプ訪日の目的が印象操作にあることははっきりしている
なぜそこまでしてトランプの機嫌をとらなければならないのか?

                  

ケイティ・ロジャース、モトコ・リッチ / ニューヨークタイムズ 2019年5月24日

              

安倍首相周辺では何をすればトランプを動かすことができるか、時間をかけて研究してきました。
そしいあまり気乗りしない様子の友人 - トランプに対し、日本の新しい天皇と初めて会見する外国の首脳になることは、スーパーボウルの100倍の宣伝効果があると説得し、訪日を働きかけたのです。

           

「国賓として招待を受ければ、私は日本に行くことになる。」
今年4月にトランプは記者団に訪日を決意したことについてこう語っていました。

           

もちろん、安倍首相の取り組みは日本が本当に必要としている戦略を台無しにするものです。

              

トランプ政権が朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)と核軍縮をめぐって交渉を続ける中、日本はトランプに対し米国が最大の同盟国であり続けることを再確認するよう求めています。
ホワイトハウス関係者はトランプが28日火曜日に横須賀海軍基地に駐留しているアメリカ軍を訪問した際、侵略を抑止することの重要性について訴える演説をすることになっていると語りました。

              

             

安倍首相率いる自民党の参議院議員の猪口邦子氏はつぎのように語りました。
「私たちは世界の国々では誰もこんな小さな島国のことは気にかけていないだろうという、島国として特有の前提条件を心に抱いています。だから気にかけてくれる人がいると嬉しくなるのです。」

          

トランプが来月大阪で開催されるG20に出席し、8月にはフランスで開催される主要7カ国首脳会談にトランプ、安倍首相の双方が参加し、さらに9月にはニューヨークで国連総会が開催されることを考えれば、トランプ大統領と安倍首相が直接会談する機会はいくらでもあります。

              

それだけに今回のトランプ訪日の目的が一般大衆に対する印象操作にあることははっきりしています。

             

皇室や王家、儀式を利用して、さらにはトランプを賞賛することにより、さらには自分たちの権威を高めようとしているのは日本だけではありません。
サウジアラビアへの初めての訪問では、白いローブを身にまとったトランプ大統領は踊り手に囲まれ、飾り立てたキラキラと輝く球体を背景にサウジアラビアのサルマン国王とぴったりと身を寄せ合っていました。
そして昨年夏には、トランプはウィンザー城で英国女王エリザベス2世とお茶を飲みました。

           

2017年にトランプ大統領が初めて日本を訪れたとき、安倍首相は贅沢な日本文化とアメリカ文化の快適さを組み合わせた接待を行いました。

              

トランプと安倍首相がアメリカ産のアンガスビーフから作られたチーズバーガーにかぶりつく様子を写した写真は、日本でちょっとしたチーズバーガー・ブームを巻き起こしました。
今回の訪日でも、ゴルフのラウンドとハンバーガーが2人の議題に取り入れられることでしょう。

             

トランプ大統領を国賓として招待することで - これまで日本では年に2回までしか開催されなかった稀有な事例 - 安倍首相は国内における自分自身の立場を高めようとしています。

                

国賓としての接待の場でトランプ大統領は、元外交官であり米国との貿易交渉を担当したこともある雅子皇后の泊りに座ることになります。
雅子皇后は皇太子妃時代に国賓として招かれたアメリカのビル・クリントン大統領、ロシアのボリス・エリツィン大統領と隣席して以来のことになります。

                  

安倍首相に取ってトランプとの結びつきを強めることは当初から狙っていたことでした。
2016年の大統領選挙の後、訪米した安倍首相は狡猾な理由を設けてオバマ大統領がいるホワイトハウスを素通りし、ま新たに大統領に就任することが決まったトランプとそのスタッフに会うためっすぐトランプタワーに向かいました。
安倍首相は道すがらトランプが所有する施設のうち少なくとも5か所を訪問し、トランプとの面接時間を十分に確保していました。

             

一方のトランプも安倍首相の『献身的愛情』には着目してきました。
「安倍首相が最も美しい手紙の写しを私に送ってくれた。」
2月下旬にホワイトハウスで開かれた記者会見で、安倍首相がノーベル平和賞候補にトランプ大統領を推薦したと語りました。安倍首相はその事実を否定しませんでした。

              

遅かれ早かれ安倍首相はトランプとの関係強化に多額の投資を行ってきた成果について披露することになるでしょう。
この夏、安倍首相は重要な国政選挙に直面していますが、日本の政治に詳しい人々は安倍政権がトランプの大統領就任以来、そこにばかり政治的資源を浪費し続けてきたことに懸念を募らせています。

                

東京大学大学院総合文化研究科で日米関係の研究を続ける矢口祐人(やぐちゆうじん)教授が次のように語りました。
「安倍政権の下での外務省は、相撲も世界の元首の中で一番最初に新天皇と会見することも、とにかくトランプを可能な限り喜ばせる機会として利用することが大事だと考えています。」
「しかし一人の日本国民として私は、なぜそこまでしてアメリカ政府の機嫌をとらなければならないのか、まるで理解できません。」

                

ケイティ・ロジャース(ワシントン)、モトコ・リッチ(東京)

《完》
https://www.nytimes.com/2019/05/24/us/politics/trump-japan-abe-flattery
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トランプ訪日、対米従属姿勢に大喜びする日本人《前編》

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常識の一線を越えてトランプに媚びる安部首相、果たしてそれが日本の国益に適うのかどうか疑問
アメリカ大統領にまで『天皇家の政治利用』を提案していた安倍首相
安倍首相の取り組みは日本が本当に必要としている戦略を台無しにする

              

               

ケイティ・ロジャース、モトコ・リッチ / ニューヨークタイムズ 2019年5月24日

           

世界各国の首相級の大物であっても、誰もが現在のホワイトハウスで開催される誕生会でケーキを振舞ってもらえるわけではありません。
しかしトランプ大統領と本当に貿易上の取引をしたいと考えている人間の中で、日本の安部首相は何としてでもトランプ一家の親しい友人の中に加わりたいとと考えています。

              

先月メラニア・トランプの49回目の誕生パーティーがワシントンで開催された際、訪米中の安部首相夫妻は誕生パーティーのケーキカットの席に招待されました。

             

合意形成が困難な状況にあるな貿易交渉と北朝鮮のミサイル発射による脅威が続く中、今度はトランプが夫妻として初めて、4日間国賓として日本を訪問しました。
そして安部首相は一ヶ月前のお返しの『おもてなし』することになりました。

          

二人の前には解決が難しい二つの大きな課題が横たわっています。
一つは貿易交渉、そしてもう一つが北朝鮮からの新たな挑発です。

ホワイトの関係者によれば、トランプは大統領選に勝利した2016年以降、安部首相とは40回以上打ち合わせを行ってきました。先に述べたような逆境にあっても尚、たまさかにゴルフ仲間にもなる世界最強国家の大統領であるトランプとの間の親密な関係を維持したい安部首相は、カネを積んだたけでは実現が不可能な『おもてなし』の数々をプランニングしてきました。

              

こうした安部首相のプランの数々は、日本がアメリカにとってアジア地区における最も重要な同盟国であると同時に最も親密な友人であることをトランプに何としても再認識させることでした。

             

トランプは大相撲観戦の後、優勝した力士にアメリカ大統領杯を手渡すことになっています。
新天皇との会談も予定されています。
そして国賓として最大限にもてなされることになるでしょう。

                  

                 

安部首相がこれだけ媚びを売る理由は、外交を個人技を披露する場所としか考えていないトランプを側にいて観察を重ねてきた挙句の結論なのです。
しかしこうした両者の関係について2年半の間観察を続けてきた国内そして海外の一部のオブザーバーは、トランプに対しこれだけのことをして、それが果たして日本の国益に適うのかどうか疑問視しています。

                 

日本経済の景気減速に追い打ちをかけるように、安部政権はトランプ政権との二国間貿易協定の締結を迫られています。
さらにはずっと続いているトランプ政権による日本製自動車に対する追加関税の適用をなんとか回避しようと努めています。
しかしホワイトハウス当局者は、今回のトランプ訪日では、貿易協定締結に向けた具体的な動きがあるとは考えていないと語りました。

             

安全保障関連の課題では、トランプは北朝鮮の指導者キム・ジョンウンと対話の窓口を開きましたが、この問題で脇に追いやられることを恐れている日本人をやきもきさせ続けています。
ホワイトの関係者によれば日本の近隣諸国の侵略意図は日米の同盟関係によって阻止されるべきものだとしながらも、今回の訪問は多分に儀式的なものであると強調しています。

                

法政大学法学部教授で政治学が専門の山口二郎氏は次のように語りました。
「安倍首相はトランプ大統領の訪日をまるでエンターティメントのように演出し、政治的スペクタクルにしようとしています。」
「しかし言わなければならないことは、安倍首相はこうした外交活動によってどのような成果を上げたこともないし、何か結果に結びついたこともないということです。今回の政治的スペクタクルは安倍首相のこうした外交的失敗を表面だけ隠してしまおうとするものなのです。」

                

トランプ政権が現在中国、北朝鮮と厳しい対決を迫られている隙に乗じ、安倍首相は徹底的にトランプの機嫌をとることによって米国政府の日本に対する圧力をかわそうとしてきました。

               

しかしはたしてこのような態度が日米間の信頼に基づく健吾な外交関係を築くに至るかどうかは疑問です。

             

安倍首相はトランプの右寄りの政策を度々賞賛していますが、トランプ自身はそんなに強いリーダーシップを発揮しているわけではないということを自認しています。

                   

しかしいくら日本のおもてなし文化が有名なものであっても、安倍政権のトランプ接待イベントの数々は度を越した贅沢なものです。
本来日本の国技として煩瑣なほどの伝統に縛られた大相撲の千秋楽において、安倍首相は相撲の競技よりもトランプ接待をメインイベントとして利用するるつもりです。
さらには駄目押しとして、トランプがアメリカ大統領杯を優勝力士に手渡すことになっています。

                     

これら一連のトランプ接待について、ホワイトハウス関係者はこうコメントしました。
「大いに結構だ。」

                  

そしてトランプ訪日のハイライトは月曜日にやってきます。
85歳で退位した明仁上皇に代わり新天皇として即位した59歳の徳仁天皇との会見です。
トランプは今月即位したばかりの徳仁天皇に会見する最初の海外の首脳になります。
会見の後は、日本の国を挙げての接待が続きます。

           

徳仁天皇の時代には『令和』という元号が使われますが、安倍政権はこの言葉について『美しい調和』という意味だと解説しています。
そして安倍首相は自分とトランプとの関係がこの概念によって定義されることを望んでいると明らかにしました。

                 

ウィルソンセンターの北東アジア担当シニア研究員の後藤志穂子氏が次のように語りました。
「日本は最初からトランプとの間に個人的な友好関係を構築することを戦略目標にしてきました。」
「日本をトランプの『お気に入り』にさせるためには、何より個人的に機嫌をとり結ぶことが大切なのです。」

           

《後編》に続く
https://www.nytimes.com/2019/05/24/us/politics/trump-japan-abe-flattery

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安部政権というのは、それまで存在していた日本の政治の『良識』というものを徹底的に無視して国政を運営している組織です。
中でも特異なのが『天皇家の政治利用』です。
そんなことは太平洋戦争の敗戦によって『二度と許されない行為』になったはずのものであり、1957年生まれの私はこれまでそうした事例を目の当たりにすることはなかったと記憶しています。
ところが安部政権はどうでしょう?
自分のみならず、トランプにまで新天皇の『政治利用』を薦めたというのです!
アメリカ大統領にまで天皇の政治利用を薦める日本の首相など、前代未聞です。

             

考えさせられるのは、『度を越した贅沢の限りを尽くした安倍政権のトランプ接待イベント』のまさにその現場で、嬉々としてスマホで記念写真を撮る日本人の姿です。
「やすやすと利用されている」その姿には、80年前に延々と補給線が伸びきってしまっている危険も顧みず中国や東南アジアを次々侵略していった大日本帝国の軍部に歓呼の声を挙げていたかつての日本人の姿がオーバーラップします。

マナーを守って!:観光客による鳥取砂丘での『落書き』に募る怒り

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鳥取県は、観光客に砂丘を破壊しないように促す外国語の標識を増設

観光と地域の生活が共生できる態勢づくりが必要

ジャスティン・マッカリー / ガーディアン 2019年5月21日

            

過去10年間で3,300件を超える「砂の落書き」事件が日本の有名な観光地で発生しています。
鳥取県は、自然のままの海岸沿いにある砂丘の景観を台無しにする外国人観光客による落書きが増加、こうした行為に対する対する怒りが増していることを受け、これまでと一線を引くことになりました。

               

鳥取は日本海沿岸の県ですが、10年前に砂丘の汚損する行為 - 観光客の増加につきもの - を条例で禁止しました。
しかし鳥取県は、近年海外からの観光客の増加とともに「砂丘の落書き」が劇的に増加したことを明らかにしました。
鳥取県当局は、海外からの旅行者が『インスタ映え』する写真を撮影するために海岸沿いに16kmにわたって続く砂丘を破壊しないよう、外国語の看板を増やすことにしたと語っています。

            

毎日新聞によると、過去10年間で3,300件を超える「砂の落書き」事例が発生しました。
昨年一年間だけでも200件を超えています。

               

               

1月には海外からやってきたカップルが「ナタリー、誕生日おめでとう」という長さ25メートルのメッセージ(写真上)を消すよう命じられました。
他の落書きも県の職員やボランティアによって元どおりにされたと、毎日新聞が伝えました。

             

ジャパンガイド・コム(japan-guide.com)によると、うねるように続く砂丘は絶えず形状を変化させ、高いものは50メートルに達します。
砂丘を形作る砂は近くの河川によって海に運ばれた後、今度は海流に乗って海岸線にまで運ばれ堆積したものです。鳥取砂丘はこうした営みが数千年にわたり続いてつくりあげられたものです。

                

2008年には落書きが相次いだこと受け、鳥取県は砂丘に巨大な文字を彫りこむことを禁止する条例をさ委託し、違反者は最高50,000円の罰金に処されることになりました。
しかしこうした対策も目立った効果を上げることはできませんでした。
毎日新聞は鳥取県当局が英語、中国語、韓国語での警告標識の数を増やす準備を進めていると伝えました。

               

砂丘を汚損する行為に対する苛立ちは、記録的な数の外国人観光客の増加に適切に対応するため、彼らに直接向けられる改善要求の課題の一つに加えられました。
昨年の来日観光客数は初めて3,000万人を超えましたが、日本政府は東京オリンピックが開催される2020年には4,000万人、10年後には6,000万人を受け入れることを目標にしています。

                

京都市中央区にある錦市場の店舗のオーナーたちは、歩きながらの飲食をしないように求める多国語の看板を掲示しました。
食べながら歩くことは日本では行儀が悪いとされていますが、現実にはゴミのポイ捨て、そした多少説得力には欠けますが捨てられた木串により他の人が怪我をする恐れがあると書かれています。

                

多い日には1日に6万人もの観光客が訪れる1,000年前の日本の首都鎌倉では、小町通り商店街からの苦情を受けた自治体の当局が、歩きながらの飲食は「公衆の迷惑」と宣言しました。

https://www.theguardian.com/world/2019/may/21/against-the-grain-anger-grows-at-spike-in-sand-graffiti-by-tourists-in-japan
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ほんとうの「今」を知りたくて、ニューヨークタイムズ、アメリカCNN、NBC、ガーディアン、ドイツ国際放送などのニュースを1日一本選んで翻訳・掲載しています。 趣味はゴルフ、絵を描くこと、クラシック音楽、Jazz、Rock&Pops、司馬遼太郎と山本周五郎と歴史書など。 @idonochawanという名前でツィートしてます。
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