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星の金貨 東日本大震災や音楽、語学、ゴルフについて語るブログです。

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好評!「メイド・イン・アメリカ」夏のシリーズ第2回 – 立ち上がるおばあちゃんたちからのメッセージ –

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所要時間 約 4分

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『アメリカのスイマー諸君、この夏、はじけなさい!』
- 前編 -

前回(http://kobajun.biz/?p=621とhttp://kobajun.biz/?p=623)みなさんにご紹介した、「メイド・イン・アメリカ」夏のシリーズ第2回です。前回は「アメリカの労働者の雇用に、一番貢献している自動車のブランドは何?」というテーマで前編・後編に分けてご紹介しました。答えは「トヨタ・カムリ」とちょっと意外でしたが、今回は繊維製品のお話です。
アメリカ製ファッションには、ダナキャラン・ニューヨークやアバクロンビー、ナイキなど気鋭のブランドが目白押し、というイメージがあります。ところがABCテレビの「メイド・イン・アメリカ」チームの調査では、意外な事実が明らかに......

私たちアメリカ人ひとり一人が、毎日3ドル33セントのアメリカ製品を購入するようにすれば、アメリカ国内に10,000人の雇用が生まれるのです。
さあ、今日はデイヴィッド・ミューラーがどんな取材をし、どんなお話を聞かせてくれるでしょう?
「メイド・イン・アメリカ」チームは、水泳インストラクターのヘレン・マーシャルを見つけるために早朝、ロサンゼルスの東、コビーナ、カリフォルニアのYMCAに到着しました。
ABC Newsは水泳レッスンとエアロビクスに留まらず、マーシャルが彼女の生徒達に他の「何か」をレッスンしている、という情報をつかんでいたのです。
どうやら彼女は、ABC World News を見る一方、彼女自身の「世界のニュース」を書き綴っていたようです。
彼女は彼女は視聴者から送られるビデオを全てチェックしてきました。テキサスの主婦からの、愛用のカウボーイブーツも海外の製品なら、消防士である彼女の夫の防護服も海外の製品だった、という話も含めて。
ニューヨークのグランド・セントラル駅にやって来ました。
ドイツからやってきた若いカップルに話を聞きました。彼らはアメリカ製品を買いにやって来たようです。
「日本製に、ベトナム製。メキシコ製にジーンズは日本製......」
そして何と、アバクロンビーの袋の中から出て来たTシャツは中国製でした。
「これらの商品を買うために、わざわざやって来たの?ドイツから?」

さて、マーシャルはABC Newsを通じて、アメリカ国内で販売される洋服の98パーセントが海外製品である事、そして中国製が最も多い事を知りました。
たった2パーセントがアメリカ製品なのです。
その事がわかった後、マーシャルは教室にあるメイド・イン・アメリカのラベルを調べました。そしてYMCAに入るとやおらホイッスルを鳴らしたのです。
「メイド・イン・アメリカを見ていて、私は人々が何かを目にしたとき、自然と『大切で意味のある事を、どうすれば自分はできるのか?』と考える、という事に気づき始めたのです。」
そこで彼女は自分の水泳教室について、考えてみました。
「そして私は水着に思い当たったのです。」
彼女は生徒達を水から上がらせ、自分たちが身につけている水着のラベルをチェックさせました。
「生徒達は私が『この人、ちょっとおかくなっちゃったんじゃない?!』という目で私を見たわ。」
調べた結果、水着の生産国はカナダ、中国、メキシコからカンボジアにまで及びましたが、アメリカ製のものは一点もありませんでした。
アメリカ製品を見つけるべく、マーシャルの15フィートの高さのラックの前に集まった彼女達は、やっとひとつのアメリカ製水着を見つけたのです。

【 雨の日と月曜日は 】 降らない雨と降りすぎる雨

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所要時間 約 5分

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Talkin' to myself and feelin' old
Sometimes I'd like to quit
Nothing ever seems to fit

Hangin' around
Nothing to do but frown
Rainy Days and Mondays always get me down

ひとりごとを言って急に年をとってしまった感じ
消えてしまいたい、って思うこともある
何もかもがしっくり来ない

なすすべも無くうろうろするばかり
何もできずに、不機嫌になるだけ
雨の日と月曜日はいつも私の気を滅入らせる

雨が降ると、なぜか日に一度はこの歌が口をついて出て来ます。
私は別に雨の日がそれほど嫌いな訳ではなく、むしろ休日が終わり、また会社員生活が始まる月曜日の方が Nothing to do but frown なのですが......
ご存知の方が多いと思いますが、この曲【雨の日と月曜日は(Rainy Days and Mondays)】はカーペンターズが1971年に大ヒットさせました。もともとはポール・ウィリアムスというアメリカの男性シンガー&ソングライター(死語ですねえ、もう誰も使わないですねぇ)の歌です。
まあ、その事は今日はこれ以上触れませんが、この「雨」が今年は世界中の人々にとって今、切実な問題となっています。

まず中国。
5月30日のロイター電は「中国中部では過去50年で最悪の干ばつ被害に見舞われ、農業・漁業関係者らからは悲鳴が上がっている。」
と伝え「数週間以内に『恵みの雨』が降らなければ、コメなどの穀物の生産が不可能になる」と続けています。

次にアメリカ。
何度かこのコラムでもお伝えしたアリゾナの大火災を始め、南部を中心に山火事が多発、フロリダ州だけで400もの山火事が発生しています。アリゾナの大火災に対処している消防士の1人は、日本時間で22日朝に放映されたNBCのニュースの中で「雨、雨、雨さえ降ってくれれれば…」
とうめいていました。
23日朝のニュースではテキサスに雨が降ったものの、降雨量は少なく、山火事は一向に衰えず、「too late too little - 遅すぎるし、少なすぎる」と伝えていました。
農業に対する被害も甚大で、この秋には生産量が大きく落ち込む懸念が出てきました。

そして日本。
東日本大震災の被災地が各所で地盤沈下を起こし、特に宮城県内がひどい事はニュースなどでみなさん、ご存知の通りです。
今日も仙台市内は雨が降る度あちこちで大きな水たまりが出現し、人々や車の通行を大いに妨げています。
石巻市などはもっとひどい状況で、震災後3ヶ月を過ぎて、新たな避難を余儀なくされる人々が出てくる可能性があります。

降り続く雨はずいぶんと雨脚が強く、さらなる気がかりは福島第一原発です。
梅雨入り以前にすでに、たまり続ける汚染水の行き場が無くて、困っていたはず。
そこに今、この大雨が降り続いている事を思うと......

しかも雨が降る度に、放射線に汚染された地区が増えて行きます。
福島、宮城、茨城、栃木、千葉などの農家の方々は、秋の収穫がきちんとできるのかどうか憂い顔です。

降らない雨と降りすぎる雨。

この秋、日本への食糧の供給元のアメリカと中国の供給能力が不安定になったら...
その上、日本の穀倉地帯が放射能汚染のため収穫が大きく落ち込んでしまったら...

一刻の猶予も、という状況のはずなのに、対処すべき政治の方は
Hangin' around
Nothing to do but roar
JIMIN and MINSHU always get me down
※roar : どなる、わめく、叫ぶ

気を取り直して、若き日、いや在りし日のカレン・カーペンターが歌い上げる
【 雨の日と月曜日は 】をお聴きください。
今日お話ししたような事、何も解決はしませんけど......

他に代わる者のいない、ある偉大な演奏家の死を悼んで – クラレンス・クレモンズ追悼 –

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所要時間 約 6分

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one and only という英語は、最近では日本語のひとつになりつつあります。
「他に例を見ない、第一人者」をさす言葉ですが、アメリカNBCのナイトリー・ニュースは「脇役」と言っても良い、あるサックス奏者の死を追悼していました。
実はわたし自身にとっても、彼は脇役ではあっても、心に深く刻み込まれた存在であった事をこのニュースによって、改めて思い知らされたのです。
ニュースの中でキャスターのブライアン・ウィリアムズ氏は、下に訳したように、いつになく思い入れ深いコメントをしています。
それもそのはず、調べてみるとウィリアムズ氏は1959年生まれ、高校2年生ぐらいのときにブルース・スプリングスティーンのブレイクに出会っている事になります。
当時私は大学浪人生、自分の人生に対しても、世の中に対しても悶々としていました。
そんな時、ブルース・スプリングスティーンの「明日なき暴走(Born to Run)」のアルバムが発売されたのです。タイトル曲の中の体の中からしぼり出すような、叫ぶようなブルース・スプリングスティーンの歌と、悶々としているもの全てを切り裂くような、吹き飛ばすようなクラレンス・クレモンズのサックス演奏は、たちまちに私の心をとらえました。
知恵も力もお金も無く、ただ矛盾だけが見えるたくさんの10代後半から20代の若者が
「......今すぐ、この荒んだ都会から逃げ出さないと、俺たちまでだめになってしまう。」
という歌詞に共鳴したのではないでしょうか。
以来、ブルース・スプリングスティーンはアメリカの「顔」にまで上りつめましたが、日本の若いミュージシャン達にも大きな影響を与えました。
今日はそのクラレンス・クレモンズ追悼のニュースをご覧ください。

『昨日、私は、多くの他の人々と共にジャージー川の岸にたたずんでいました。
私たちはアズベリーパークで、子馬の石像に引き寄せられていきました。
まさしくEストリート・バンドと同じ名前の遊歩道、そしてバー。
昨日、人々は6月18日にこの世を去ったクラレンス・クレモンズを偲ぶために、それらの場所に集まったのです。
ブルース・スプリングスティーンの伴奏者として、サックス奏者として、そして友人として40年間彼を支え続けて来ました。
居合わせた多くの人々と一緒に、私は彼に捧げられた写真、キャンドル、そして花の写真を撮影して来ました。
偉大な音楽奏者の死によって、ステージで作られてきた数多くのすばらしい音楽の代わりに、悲しみと追悼の気持ちで心の中がいっぱいになった一日でした。
多くのロックバンドにはサックスプレーヤーはいません。ましてクラレンス・クレモンズのようなサックス奏者を擁するバンドは皆無です。
バンドの名前はブルース・スプリングスティーン&Eストリート・バンドですが、その音楽はきわめて特徴のあるものでした。
真鍮のサキソフォン同様、輝くような彼の演奏はバンドの大きな売りであり、彼は真に偉大な演奏者でした。
彼らがデビューした1970年代にあっては、こうした演奏スタイルは珍しいものでした。

それは市民権運動時代のすぐ後にやって来ましたが、ブルース・スプリングスティーンが音楽シーンに躍り出てきたとき、私たちは時代が大きく動いた事を感じ取りました。
クラレンスの演奏はたちまち私たちの心をとらえました。
クラレンスがバンドに加入したことで、ブルース・スプリングスティーンの音楽も大きく変わりました。
彼は音楽シーンのひとつの象徴であり、その音楽は一度聴いたら忘れられないものでした。
クラレンスとブルースは固い絆で結ばれた兄弟のようであり、常々クラレンスはそれはかけがえの無い男同士の友情であると言っていました。

クラレンスとブルースは伝説にふさわしい存在でしたが、私たちが書いたり話したりしたりするよりも、ずっと偉大な存在であったのです。
彼にありがとうと言わせてください、そして本当に愛していたと。

彼はバージニア州ノーフォークの海産物業者の息子でした。彼は体格が大きく、ステージでも大きな存在でしたが、実際メリーランドで大学のアメリカン・フットボール選手として活躍していました。しかしクリーブランド・ブラウンズの選手としてNFLで活躍する直前、自動車事故でひざを痛めてしまい、管楽器奏者として身を立てる事を決意したのです。
そして父の日の日曜日、アズベリーパークに集まった多くの彼のファンたちが、彼の演奏を二度と聴けなくなってしまった事に思いをめぐらせていました。 

男性「彼にはもう会えない、つらい事だよ」
女性「彼の死でひとつの伝説が終わってしまいました。」

撮影から36年が経った一枚の写真の中、「明日なき暴走(Born to Run)」のアルバムジャケットの写真で、ブルース・スプリングスティーンがクラレンス・クモンズに寄りかかっていますが、実際、彼に多くを負っていました。Eストリート・バンドにおける巨大な岩のような存在だったのです。

これから「ジャングルランド(ブルース・スプリングスティーンの曲のタイトル)」のような世界で私たちが生きてゆく時の支えを、私たちは何に求めれば良いのでしょうか?

簡単には割り切れない気持ちです。
ひとり一人のファンにとってもそうでしょう、偉大なサックス奏者クラレンス・クレモンズが69歳で逝ってしまった事は。

Visit msnbc.com for breaking news, world news, and news about the economy

アリゾナの大火災とマケイン上院議員 秘められたストーリーは?!

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アメリカは来年2012年に大統領選挙を控え、その前哨戦が活発になって来ました。
ニュース番組では「オバムニケア」なんて聞き慣れない言葉も飛び出しています。これは現在オバマ大統領と所属する民主党が成立を目指している医療保険制度が、もともとは対立する共和党のロムニー・マサチューセッツ州知事が最初に提唱したものだからです。
オバマ+ロムニー+ケア=オバムニケア

ところでアメリカでは6月初めから大規模な山火事が合衆国最南端のアリゾナ州を襲っています。
アリゾナはフェニックスに原子力発電所もあり、福島第一原発の事故もあり、アメリカ中が火災のこれ以上の拡大に重大な懸念を抱いています。
そんな中、共和党のマケイン上院議員が、この火災の原因について現地に赴いて調査・発表した内容が波紋を広げています。

ご存知の方も多いと思いますが、マケイン上院議員はベトナム戦争の際、米軍パイロットとして戦闘中に撃墜され、当時の北ベトナムに連行され数々の拷問を受けました。帰国後専門治療を必要とする程ダメージを受けたのですが、その後、政界に進出しました。
今度はアラブのテロリストと鋭く対立、個人的に標的にされるなどし、「暗殺者」などの作品で有名な小説家ロバート・ラドラムのいくつかの作品は彼がモデルだと言われています。小説の中では家族を大切にしつつも、巨大な暴力に敢然と立ち向かう硬骨の人として描かれています。

その彼がこのタイミングで、この発言。
他の政治家の発言ならそれほどの興味は無かったのですが、なんだか隠されたストーリーがありそうですよね。
6月19日付のアメリカABCテレビのニュース記事(http://abcnews.go.com/US/john-mccain-claims-illegal-immigrants-started-arizona-wildfires/story?id=13879568)を全文訳しました。なお、『ワーロウ』火災、『モニュメント』火災などという名前が出て来ますが、アメリカ人がハリケーンに名前を付けるのと同様、大火災にも名前を付けてしまったようです。
それでは、動画とともにご覧ください。

[ アリゾナの大火災は不法移民が引き起こしたもの、というマケイン上院議員の主張に森林警備隊が反論 ]

アメリカ森林警備隊のある高官は今日、マケイン上院議員が指摘するような不法入国者がアリゾナ州の山火事のいくつかの原因を作ったという証拠は無い、とコメントしました。
押し寄せる山火事に対応している連邦政府の対策班の広報官のトム・バーグランドは、マケイン上院議員の土曜日の視察の際に話した、山火事の原因が「人為的なもの」と明らかにした際の「人為的」、とりわけ「キャンプファイアーの火からの飛び火」とは、岩で囲われたたき火から火の粉が飛んだ事を意味する、とコメントしました。
2つの「興味深い事実」という言及についても、現在のところは容疑者を特定するという事ではない、とバーグランドは話しました。土曜日にマケイン上院議員が記者会見で話したように、火災が不法入国者によって引き起こされたという実質証拠があるのかどうか尋ねられた際、バーグランドは「現在のところ、まったく存在しない。」と否定しています。
「私が懸念しているような証拠は存在しないし、そのような事実を指し示す何も明らかになった訳ではない。」と彼は語りました。
「とりわけ国境を不法に越えて来た人々によって火災が引き起こされた、という充分な証拠が存在する国境沿いのエリアに我々は関心を持っています。」記者会見の席上、マケイン上院議員はCNNの質問に対しこう答えました。
「こうした問題が発生しないように、国境の管理を徹底すべきです。」
「彼らは他の仲間に合図を送るために火をつけ、そして国境警備隊と当局の目を紛らわすために火を燃やし続けたのです。」
ラテン系移民の立場を擁護する人々が提示を求めたにもかかわらず、マケイン上院議員は彼の主張を裏付ける証拠は一切提示しませんでした。

2010年に民主党候補としてマケイン候補に敗北した、市民権運動家のランディ・パラッツはマケインの主張を「軽率で根拠の無いもの」と直ちに否定しました。
「現在のアリゾナでは、この手の扇動を行う事はきわめて容易なのです。」
「マケイン上院議員による、こうした政治的な手法には限度というものがありません。」ラテン系住民のための国の政策決定機関の長であるアンジェロ・ファルコンはCNNの取材にこう答えました。
「証拠が無いのなら、今回の犯人は宇宙から来たエイリアンの仕業だと言う方がまだましです。」

InciWebによると、(天災を追跡するオンラインデータベース)によれば今回の大火災は511,118エーカー(約204,400ヘクタール)の土地を灰にしてしまいました。
6月18日、アリゾナ州当局によればその面積は州の約38パーセントにあたりますが、当局は現在激しい風に関して心配しています。 アリゾナ州の境界から7マイル離れたところに位置した、ルーナ(ニューメキシコ州)の200人の居住者が土曜日に避難しました。
『ワーロウ』火災は現在アリゾナで発生している5つの山火事 - 大火災のうちのひとつであり、先週、数多くの家を灰にした南アリゾナの『モニュメント』火災を含んでいます。

後悔のゴルフ〈10〉 これほど見事に後悔を克服したのは見た事がありません! – 第111回全米オープン・ゴルフ –

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ローリー・マキロイ22歳のメジャー初制覇

大統領や政治家がよく訪れる事で知られる、コングレッショナル・ゴルフコースで開催された第111回全米オープンでのローリー・マキロイの優勝は、明からに人々が期待し望んでいたものでした。
彼のコングレッショナルにおける初のメジャー制覇は、まったく揺るぎのないものでした - マキロイは最終日69で回り、16アンダーでフィニッシュ、2位のオーストラリアのジェイソン・デイに8打差という大差をつけました。
全米オープンで16アンダーのスコアを出すという事は、これまでまだ誰も達成した事がありません。伝説となっているペブルビーチで2000年に開催された大会で、タイガーウッズが優勝したときの15アンダーを上回るスコアです。
勝利に対する彼自身の喜びの表現は抑えたものでした。控えめな22歳は最終ホールのパーを決めると、握りしめた拳を7回程降りましたが、大声で叫んだり、拳を突きあげたりはしませんでした。大きく微笑んだだけでした。
でも彼の父親とは大きく腕を広げて抱擁し合いました、この特別な日をかみしめあうように。
この勝利は彼にとって2009年のウェルズファーゴ選手権以来、生涯3度目のものです。昨年の全米オープンは予選落ちしましたが(同じ北アイルランド出身で、友人でもあるグレアム・マグドウェルの優勝を見守りました)、そこからの彼のメジャー大会における戦績は賞賛されるべきものであったと言えます。
マキロイは初めて参加したメジャーである全英オープン(7月)では63位タイでしたが、昨年の大会では3位タイ、続くメジャー大会であるPGAチャンピオンシップ(8月)では最終の72ホール目でパーを逃し、惜しくもプレーオフには進めませんでしたが、3位タイという成績を収めています。
そして今年のマスターズの3日目まで4打差の首位、という成績はほめられるべきものです。
3度メジャーを制しているパドレイグ・ハリントン(アイルランド)はこう語っています。
「今のローリーは、実力においてもうかつてとは別人だ。他の同世代の競争相手は皆メジャーの制覇には失敗している。ローリーは最早一周以上、彼のライバルたちを引き離している。」

ここまでが全米オープンを主催するアメリカPGAツアーの、公式ホームページに掲載された記事を翻訳したものです。
しかしこのローリー・マキロイ程見事に、「後悔」を「達成」に変えてしまったゴルファーはちょっと見当たりません。
記事中でも触れられていますが、今年4月に開催されたメジャー第一戦・マスターズでも彼は最終日を首位で迎えました。ところがその最終ラウンドで80という、プロとしては「恥ずかしい」スコアを叩いてしまいました。体調が悪かったのか、心ができていなかったのか、マキロイのフォロワーではないので残念ながらわかりませんが、少なくともその日、その週、彼は繰り返し後悔していた事でしょう。
しかし、この22歳の若者は見事今年のメジャー第2戦でその後悔を克服してしまったのです。
マスターズはスコアをどんどんのばして行く大会、全米オープンは如何にスコアを崩さず踏みとどまるかの大会だと言われています。その大会で4日間スコアを伸ばし続けて行ったのですから、最早参加全選手が脱帽する他無かったと思います。
PGAツアーの公式ホームページのトップには、マキロイの優勝を讃える写真が次々とアップされています。

しかし、22歳、弱冠22歳です。
みなさんの22歳はいかがでしたか?
ちなみに22歳の私は許せないくらいのアホウでした - ゴルフには関係なく - そして今でも許してはいないのですが。
P.ハリントン選手が話す「他のライバル」の中には、我らが石川遼選手もはいっている訳ですが、今回の全米オープンでは何よりも、このマキロイ選手の見せた意地と努力が最大の刺激になったのではないでしょうか?

それでは最終日のハイライト(と言っても、マキロイ選手しか映っていませんが)をご覧ください。
それにしても、父と息子の抱擁シーン、ほんとにうらやましい......

このサイトについて
ほんとうの「今」を知りたくて、ニューヨークタイムズ、アメリカCNN、NBC、ガーディアン、ドイツ国際放送などのニュースを1日一本選んで翻訳・掲載しています。 趣味はゴルフ、絵を描くこと、クラシック音楽、Jazz、Rock&Pops、司馬遼太郎と山本周五郎と歴史書など。 @idonochawanという名前でツィートしてます。
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