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星の金貨 東日本大震災や音楽、語学、ゴルフについて語るブログです。

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【 北極の使者・シロフクロウがやってきた 】

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「非常に珍しい野鳥の画像を、たっぷりとお楽しみください」

アメリカNBCニュース 2月1日

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今年は史上三番目に雪が少ない一月であることが、今日わかりました。しかし最新の話題は、雪にまつわる出来事がちょっとした騒ぎになっている、というものです。
シロフクロウ(snowy owl)。
その姿はふだんは北極圏でしか見られません。
それが普段ならとても見ることができない場所までやってきているのです。
NBCのクリスチャン・ダールグレンがお伝えします。

レポーター:これは熱心なバードウォッチャーならこたえられない光景です。
「彼らは今、私達のことを見ているのかもしれません。」

レポーター:シロフクロウにはめったにお目にかかれるものではありません。なのに…
「シロフクロウの方で我々を見つけてくれるのです。!探さなくていいなんて!」

レポーター:シロフクロウのその白い羽は、いつもならツンドラの光景の中にとけ込んでいます。ところが今年は思いがけない場所で、多くのシロフクロウが見事な光景を楽しませてくれています。
「北緯48度以南でこんな光景が見られるなんて、めったにある事ではないんです。」

レポーター:オーデュボン協会(アメリカ野鳥・野生動物保護協会)ガイドのブライアン・ベルと写真家ポールバニックにとっては、こんな光景は長年夢に見続けて来たものでした。
「フクロウという生き物については、夜の闇の中で目を光らすミステリアスな存在、というイメージが強いと思います。でも、見てください、私たちはいま、昼間こうして彼らを観察しているんです。」

レポーター:通常の冬であれば海のほとりのこの町ワシントンでは、たった1羽でもシロフクロウを見る事ができたら、幸運なのです。
「たった今もこうして2羽のシロフクロウを撮影しているんですよ!」

レポーター:今年の飛来数の急増については『爆発的』という表現が使われていますが、実際記録にある限りでは前例のない多さなのです。
「この光景は今年の『バーズ・オブ・イヤー』の賞を独占間違いなし、といったところでしょう。」

レポーター:シロフクロウの頭は270度回転可能です。身長は約2フィート(約60センチ)、翼を広げた状態では5フィート(150センチ)の幅があります。
今日だけで私たちは、この海岸沿いの場所で6羽のシロフクロウと出会いました。実は今年シロフクロウが現れているのは、この場所だけではないのです。全米の31の州で彼らの姿が目撃されています。
科学者たちはシロフクロウがなぜこんなにも多く現れたのか、調査しなければならない事は山ほどある、と語っています。食物連鎖の変化、繁殖がうまくいっている年にあたっている事、北辺での降雪量の増加、などの要因が考えられるそうです。

「今私たちがこうして見ているシロフクロウは、ロシア、フィンランド、 あるいはアラスカから飛来したものと考えられますが、我々には知りようがありません。でも謎めいていて、興奮します。」

レポーター:でも彼らを見てみたいなら、急ぐ必要があるかもしれません。科学者たちは、シロフクロウの滞在はそんなに長くはないだろう、と話していますから…

クリステン・ダールグレン、NBCニュース、ワシントンの海岸から。

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こういう言い方が妥当かどうかは解りませんが、3.11以前、私の趣味のひとつが野鳥の写真撮影でした。
これまでの最高傑作は山形県の丘陵地で撮影したオオルリ、そして建替え前の我家の庭を訪れたキレンジャク・ヒレンジャクの写真。
そして3.11で壊滅した蒲生海浜緑地で撮影した、ホオジロやアカゲラ、オオヨシキリ。

しかし、3.11、いや3.12(福島第一原発の水素爆発)や3.14(3号機の核?爆発)以降、野生の生き物を見ると何だか申し訳ないような気がするばかりで、かつてのように無心でファインダーを覗けなくなりました。

野鳥たちのためにも、彼らも無事命をつないで行けるように、私たち人間にはまずしなければならないことがある、どうしてもそう考えてしまうのです。

【 ソウルトレインの終着駅 】

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「ソウル音楽会の巨星・ソウルトレインの創始者ドン・コーネリアス、拳銃自殺」

アメリカABCニュース 2月1日

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拳銃自殺を図った傷がもとで亡くなった、ソウルトレインの創始者ドン・コーネリアスの晩年の不遇に注目が集まっています。
75歳で生涯を閉じることになったコーネリアスは、最後の30年間健康問題に悩まされていました。
1982年、彼は先天性の脳内血管の奇形を治療するため、21時間に及ぶ手術を受けました。
後に彼はワシントンポストにこのように打ち明けました。
「私は体力の問題から脳の手術を選択したんだ。術後は何もかもまったく同じ、というわけではなかったけれど、旅行はいつも本当につらいものだった。」

彼は私生活でも苦しんでいました。
2008年、彼は別居中の妻、ビクトリア・アビラ・コーネリアスに対する家庭内暴力の罪により逮捕されました。
2009年彼は「配偶者を精神的外傷の状態に至らせた身体障害」により訴追されましたが、自らを弁護しませんでした。その結果彼は36ヶ月間の保護観察に置かれ、罰金1,000ドルを支払うよう命じられました。
妻は彼に対し、複数の拘束命令を刑事当局に提出しました。

しかしコーネリアスは最後までポップカルチャーの可能性を広げ、多大な影響力を持った黒人音楽アーティストたちを世に送り出した伝説の人物でした。
コーネリアス は『ソウルトレイン』を創始・ホストを務め、国民的番組に育て上げ、1971年から1993年まで人気を独占していました。
『ソウルトレイン』はアメリカのテレビ界にあっても初めての本格的なソウル・ミュージック専門番組であり、彼はテレビ作家、プロデューサー、そして司会として八面六臂の活躍をし、ジェームス・ブラウン、スティービー・ワンダー、マイケル・ジャクソンのようなスターたちが幅広く受け入れられる土台を広げていきました。

彼は毎回番組終了の際に話す、このキャッチフレーズでも有名になりました。
「私はドン・ コーネリアス、いつものようにこの言葉でお別れしましょう。愛と平和と魂(ソウル)がいつもあなたとともにあるように!」

この番組はソウルトレイン音楽賞とソウルトレイン・レディの選出も行っていましたが、2006年にこの番組は終了しました。

彼と一緒に働いた人々は、いち早く彼の死を悼みました。
アレサ・フランクリン、この番組によって名声を博した彼女は、コーネリアスの死について
「悲しすぎて目の前が真っ暗になりました。希望の灯のひとつが消え、ショッキングとしか言いようがありません。アフリカ系アメリカ人(オバマ大統領就任前後から、アメリカでは従来の『黒人 – Black American』に代わり、『アフリカ系アメリカ人 African-American』という呼称を用いるようになっています)社会のみなら ず、世界全体にとっての大きな損失です。」との声明を発しました。

ABCニュースの電話インタビューに対し、アレサ・フランクリンはコーネリアスについて、単なる成功した実業家を超越した存在であり、若いアフリカ系アメリカ人たちにとって、果たすべき役割を立派に演じきった人物の見本のような人であった、と語りまし た。
「私がドンについて覚えていること、最も印象的なことは、彼は最初から最後まで、そしていつでもジェントルマンだった、という事なの。」
「卓抜した、 誰もが微笑むようなユーモアのセンスを持っていたわ。」

アレサ・フランクリンは『ソウルトレイン』は彼女にとって重要であったというだけでなく、多くのアフリカ系アメリカ人アーティストにとって、それが次なるス テップへの飛躍のきっかけとなっていた、と語りました。
「ソウルトレインに出演するという事は、無名の人間から一夜にしてアメリカのセンセーショナルなミュージシャンに成り上がることだったの。そう、アメ リカの偶像になるという事だったわ。」
「もし10,000枚売れるはずのレコード(当時はCDではなくEPレコード)があるとしたら、ソウルトレインに一晩出演しただけで、売り上げが10,000、20,000、30,000と増えて行き、ときには500,000枚あるいはそれ以上売れることもあったわ。」

スモーキー・ ロビンソンは、以下のようなコメントを発表しました。
「黒人音楽が現在のように認められていなかった時代に、黒人音楽家の才能に光を当て、好意的な評価を勝ち取ることに貢献しました。」

友人であり、 同僚であり、ビジネス・パートナーでもあったクインシー・ジョーンズは、ドン・コーネリアスはアフリカ系アメリカ人音楽界における、先見の明を持った真の開拓者であると語りました。
「MTVがまだ無い時代にあっては、ソウルトレインがすべてでした。そして、ソウルトレインはドン・コーネリアスの伝説そのものなのです。」
「彼がテレビ界、音楽界でそれぞれ果たした役割、そして文化的な貢献は、ひとつひとつが偉大なものとして、語り継がれていくと思います。これからの人生において、私はドン、そして彼が愛したものと一緒にありたいと思います。」

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【 アメリカ 西海岸のサン・オノフル原子力発電所、放射能漏れで緊急停止 】

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デイヴィッド・ライト / アメリカABC放送 2月1日

アメリカ原子力規制委員会のスポークスマンによると、サンディエゴの北にあるサン・オノフル原子力発電所内の建物で少量の放射能が建物の内部に流出しているのが確認されました。
スポークスマンによれば、放射能の流出量は『ほとんど検出されない』程度であったものの、予防措置として同発電所は緊急停止しました。
南カリフォルニア・エジソンのスポークスマン、ジル・アレクサンダーはABCニュースに対し
「いかなる時点においても、近隣の住民や施設内の労働者に危険は及んでいない。」と語りました。
しかし原子力発電所のトラブルについては、後からどんどん話が違ってくることが多いことも事実です。

当局者は放射能漏れはサン・オンフール原子力発電所3号機の蒸気熱伝導管で起きた可能性がある、と語りました。この蒸気発生装置は放射線には触れないよう覆われることになっており、2010年12月に新しい設備に交換したばかりでした。なぜ新しい伝導管から放射能漏れが起きたのか、発電所の係官が原因究明を行う、とスポークスマンが語りました。

ゲイリー・ヘッドリック氏は、環境保護団体、サンクレメンテ・グリーンの一員であり、サン・オノフルからわずか8マイルの場所に住んでいます。
「もう少し停止させるのが遅かったら、手遅れになるところでした。」
とヘッドリック氏が語りました。

サン・オノフル原子力発電所は日本の原子力災害の後、精査が必要とされている米国内の数十か所の原子力発電所のうちのひとつです。
同発電所は海岸沿いに位置し、アメリカの地震多発地帯の中心部にあります。

この発電所はペンデルトン海兵隊基地に隣接し、基地には38,000人の兵士の家族のほか、毎日32,000人が働いており、万が一にもメルトダウンが起きれば、これらの人々を直ちに避難させる必要があります。

ABCニュースは福島第一原発がメルトダウンを起こした当日、サン・オノフル原子力発電所に取材に赴きました。
その際、同原子力発電所のスタッフは、この発電所では福島と同じ事故が発生する可能性は無い、と強調し、人々に安心するように求めていました。
「この発電所は安全です。」
カリフォルニ ア・エジソンの原子力部門責任者のピーター・ディートリッヒがABCニュースに語りました。

日本での事故の後、米国原子力規制委員会はその地震モデルの見直しを行いました。その結果、中部から南部にかけての96基の原子炉について、当初予想されていたよりも、地震によるリスクが高いことが判明、 昨日1月31日に報告書が公表されました。
この報告書には、従来はそれほど地震の危険性は高くないとされてきたテネシー州チャタヌーガ、ジョージア州サバンナ、ミシシッピ州ジャクソン、ニュー ハンプシャー州マンチェスター、およびテキサスが含まれて、その危険性が上昇していると指摘がされています。

『憂慮する科学者連盟』によると、大都市圏に住む1億2,000万人のアメリカ人が、原子力発電所から50マイル(80km)以内に居住しています。
ニューヨーク郊外にあるインディアン・ポイント原子力発電所の20マイル(32km)圏内には2,000万人の人々が暮らしています。またドレスデン原子力発電所は、シカゴの人口が最も多い地区から50マイル以内の場所にあります。

規制当局は原子力発電所を運営する企業に対し、4年以内に地震の危険性に関し、改めて再計算・査定するよう求めています。
しかし、いくつかの原子力発電所は、必要な地震対策を行うためには、調達不可能なほどの費用が掛かる見込みです。

しかしながら今回のサン・オノフル原子力発電所の場合は、地震との関連性は無く、飽くまで危機の欠陥によるものとされています。
福島第一原発の事故は、原子力発電所からの放射能漏れが、人々の暮らしをめちゃくちゃにしてしまうことを明らかにしました。
このためアメリカの当局は、危険がないことを知らせ、国民を安心させるために細心の注意を払っています。

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きょうはこの原稿の予定ではなかったのですが、急きょ掲載しました。
事故というほどではなく、『トラブル』のレベルのようですが、改めて気がついたのは、
「福島第一原発の事故の後、米国原子力規制委員会はアメリカ全土の原子力発電所の、地震モデルの見直しを行いました。」という部分です。

福島第一原発の事故の後、日本の原子力保安院はいったい何をしたのでしょう?
福島県民はもちろん、国民や子供たちを守るために何か有効な提案はあったでしょうか?
実はアメリカの原子力規制委員会の委員が、「日本の原子力行政は世界標準とは別物」という指摘を行ったことがあります。
これは日本の原子力保安院にとって恥であることはもちろん、私たちに日本人にとっても恥なのです。

私たちは東京電力や政府の隠ぺいや虚偽報告に今後も目を光らせると同時に、4月から『改変される』という日本の原子力保安院については、以下のようでありたいものです。
すなわち、「どうなるのか」という観察者の態度ではなく、「こうするべきだ」という「納税者・有権者」としての当然の要求を、一人ひとり明確に持つべきだと思うのです。

そしてもう一つ、せめて地震多発地帯の原子力発電所は廃炉にすべきだ、というアメリカの世論です。
アメリカ西海岸は日本と同じ、『環太平洋火山・地震活動活発地帯』の真上にあります。

福島第一原発が事故を起こしてから、アメリカ国内で中立の立場をとる人々の中で広がっているのが、以下の世論です。
1. 地震多発地帯
2. 沿岸線
3. 人口が密集する地域から50マイル以内
このいずれかの条件に該当する原子力発電所は廃止すべき、というものです。
いたって冷静で合理的な考え方だと思います。

翻って日本、三段論法ではありませんが、『環太平洋火山・地震活動活発地帯』の真上にあるこの国土の原発は廃炉にすべき、アメリカの世論もそう指摘してはいないでしょうか?

ところで、どなたもご存じないこととは思いますが、[ 原発とは人類にとって何なのか、何だったのか?!]シリーズは実は第15回まで続きます。
引き続き、第14回、第15回を掲載しますので、よろしくお願いいたします。

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【 原発は都合良く、限度を超え単純化された理論の産物 】〈第3回〉&【核廃棄物に追いつめられるアメリカ】

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「今後のビジネス社会の核となるのは『共有・協調・協同』」
[ 原発とは人類にとって何なのか、何だったのか?! 〈第13回〉]

エコノミスト(英国) 2011年9月

気候変動は地球規模の問題であり、放射能汚染の広がりは国境線でとどまったりはしません。
エネルギーを消費することのマイナス面が、より一層不公平に私たちに影響する世界にあって、資源を低価格で安易に消費することのメリットは今や失われつつあります。
私たちはもはや十把ひとからげにされて、『囚人のジレンマ』に陥っているわけではありません。
事実、すべての当事者は、果たすべき責任を回避しようとする国や企業の影響を抑え込む体制を作り上げ、共存しながらもっと持続可能な方法でエネルギーを消費していく必要性に迫られています。

経営管理を学ぶ学生たちがこうした分析ができるようになれば、彼ら自身もはるかに大きなアドバンテージを手にすることができるでしょう。
このプロセスの最前線に立つことの恩恵を受け、時代が求めるビジネスの形を作る第一人者となれるはずです。

しかしそのためには、現在の教育の核心を構成している単純化する、という手法よりさらにレベルの高い、ビジネスは互いに影響し合っている、という事実に対する戦略眼を養う必要があります。
それは競争原理に加え、国家同士が情報を共有し、協調し、集団として行動を行う概念を必要とします。

マネジメントの研究者は、こうしたトリッキーなビジネス上の問題について言いたいことがたくさんあります。
しかし私が教えている選抜クラスの生徒は、囚人のジレンマのレンズを通してビジネスの相互作用を見てしまうと、都合の良い過度な単純化をしてしまう危険性がある、ということを学ぶことができます。

しかし我々は今後のビジネス社会の核となるべき『共有・協調・協同』という項目のこれらの側面に、はっきりと重点を置く必要があります。
と同時に学生たちがビジネスを行う際、財政的な面と事業が社会に与える影響について、それを両立させようとする学生が多数を占めるようになれば、可能な限り多くの人々が平和に暮らす事のできる社会に近づいていくことになります。

彼らがその姿勢を示せば示すほど、私たちが生きる社会に良い結果が数多く生まれることになります。
その達成が早ければ早い程、この地球上のすべての人々にとって望ましい社会ができていくはずです。

〈完〉
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「福島はたいした事はない」、こう言っている「科学者」は科学者としての良心を持ち合わせていない事が明らかになりました。
アインシュタインや、核エネルギーを実用化したオッペンハイマーが晩年、なぜあれほど後悔し、悩んだのでしょうか。
それはヒロシマ、ナガサキの惨禍を目の当たりにした事もあるでしょうが、もうひとつはこうした『知識はあっても、良心を持たない科学者』たちが現れ、我が物顔で核エネルギーを弄び始めた事もあったのかもしれません。


〈アインシュタインとオッペンハイマー〉

「原発とは人類にとって何なのか、何だったのか?! 」
この問いに対する答えは、以下のようになると思います。

核エネルギーは「功利的側面」と「様々な危険性」の両面をあわせ持っている。
原子力発電は片方の「功利的側面」だけを取り上げ、実用化された。
高度成長が続いた1950年代から70年代の世界にあっては、原子力発電が持つさまざまな危険をどこかで吸収することができた。

だが先進社会で高度成長が終わり、地球の人口が70億を超えた今、アメリカ、ヨーロッパ、日本を始め、世界中は互いに密接に影響し合う世界に変わった。
こうした世界にあっては原子力発電のように一度事故を起こせば、その地に存在するあらゆるものを破壊しつくすような発電手段の存在は、従来以上の危険な存在となっている。

今や原子力発電においては 危険性 > 功利性
すなわち危険性が功利性を上回っている。

フクシマの事故がこのことを証明した…
今や原子力発電をやめるべき時が来ている。

そして、その危険性は事故を起こさなくとも、原子力発電を行っている国を追いつめてゆく。
そうした事実のひとつを証明するのが、下の記事です。

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【アメリカは核廃棄物の処分を急がなければならない】
[原子力発電の核廃棄物に追いつめられるアメリカ]

FOXビジネスニュース 1月26日

「ユッカ・マウンテン核廃棄物処理場がこれ以上使えなくなってしまった現在、アメリカは積み上がる一方の放射性核廃棄物の処理を、急がなければならない。」
1月26日木曜日、オバマ大統領の諮問委員会が語りました。

アメリカの原 子力発電の将来について検討を行ってきたブルーリボン委員会は2年間の調査研究を行った後、この問題について
「将来の世代に負担を押しつけることを避けるため」アメリカ合衆国は核廃棄物処理を行う「倫理的義務」を負っている、と結論づけました。

2010年にバラク・オバマ大統領によって組織された委員会は、核廃棄物の永久処分場が建設・確保されるまで、一時的な仮処分場を建設する必要がある、と述べています。
核廃棄物を持ち込む先が無いため、放射性核廃棄物を原子力発電所内に保管することの危険性については、昨年福島第一原発の事故が発生したこ とにより、すでに明らかになりました。
前議員のリー・H・ハミルトン(民主党・インディアナ州)と全国家安全保障顧問ブレント・スコウクロフトによって率いられる委員会は、年間約75億5,000万 ドルの電気料金を流用して、核廃棄物処理問題の費用にするつもりはない、と述べました。

長い間、できるだけ容量の大きな核廃棄物処理場の確保を要求してきたアメリカの原子力発電業界は、今回の委員会の報告により政府が具体的行動を始める可能性がある、と期待を寄せています。
今回の委員会の勧告により、『アメリカ合衆国の高レベル放射性廃棄物処理問題が改善・活性化する』と原子力発電業界が語っています。
アメリカの原子力発電業界にはアメリカ公益事業法人協会とエクセロン社(EXC)、ネクストエラ・エナジー社(NEE)、デューク・エナジー社(DUK) などをメンバーとするアメリカ原子力発電協会が含まれます。

これまで何年もの間核廃棄物処分場として利用してきたユッカ・マウンテンについて、同じ処分場を長期間利用することに疑問を呈する声が上がり、同処分場の利用継続を断念した後、オバマ大統領はブルーリボン委員会を立ち上げました。
このプロジェクトは、ユッカ・マウンテンの処分場に地道な反対運動を行ってきた与党上院院内総務ハリー・リード(民主党・ネバダ州選出)を含む、膨大な数の反対する人々の存在が生み出したものでもあります。

今回の勧告に含まれる、将来の世代に脅威を与えない核廃棄物処分場を確保する、という恒久的なプランは、これら地方の地道な反対活動を行ってきた人々の最初の勝利である、と委員会が述べました。

米国における経験は『合衆国社会や地域社会の問題について、トップダウンの力による、連邦政府の命令によって力づくで解決しようとする試みは、結局は多額のコストと長い時間を必要とし、そして最終的な成功の確率の低くしてしまう』ことを示唆する。
しかしそれでも、一時的な処分場を確保するという課題もまた、難航する可能性がある、と委員会が 指摘しました。
地方の住民は一時的な処分場のつもりでも、政府の権限をもってしても、結局はその処分場を長期間使わざるを得なくなることを恐れています。
そのためにも、米国政府の担当者は恒久的処分場を確保するため、懸命の努力をする必要がある、と委員会は述べています。

委員会はさらに、ヨーロッパで行われている核廃棄物の再処理方法は(安全性に関する検証がまだ不十分であり)アメリカが導入するには時期尚早だと述べ、導入の可能性を否定しました。

原子力発電業界の責任についても検証する団体も含め、核監視グループは委員会が結局は原子力発電所内で放射線を出し続けている核廃物をドラム缶に入れて屋外に積み上げたり、穴を掘って保管したり、といった方法を黙認している、として委員会を非難しています。
核廃棄物のガラス固化として知られるこの方法は、原子力発電所以外に放射性核廃棄物を持ち出す必然性を減らしてしまい、できるだけ早く恒久的解決策を科学者考え出させる力も弱めてしまう、と監視グループが指摘しました。
委員会の勧告の多くが、上院・下院の政策担当者に勧告を実施するための新たな法整備を求めています。
委員会は昨年、第一次原案を発表しました。

http://www.foxbusiness.com/news/2012/01/26/us-should-move-quickly-to-handle-nuclear-waste-panel/

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ビジネス世界のビッグニュースです。
われわれNBCの友人でもあり同僚でもあるCNBCは、Facebookが50億ドル(3,850億円)の新規株式公開のために明日の朝、初めて必要書類を提出予定であることを確認しました。
同社は750億ドルから100億ドルの企業価値があると見られていますが、株式公開と同時にこの地球上で最大の企業のひとつとして躍り出る事になる、とみられています。

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【 原発は都合良く、限度を超え単純化された理論の産物 】〈第2回〉&【フランス国内の原発 : 安全確保に追加5兆円】

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「科学者がやってはならない、都合の良い原理抽出により原子力発電の理論は構築された」
[ 原発とは人類にとって何なのか、何だったのか?! 〈第12回〉]

[学術ビュー:単純思考の難しさ]エコノミスト(イギリス) 2011年9月

目の前の現象を切り分けてものごとの核心に近づき、発端となった理論の合理性について検証し、分析結果から結論を導き出すというやり方は、将来のビジネス社会のリーダーとなるべき、我がビジネススクールの学生たちにぜひ身につけて欲しい方法論です(科学者がやってはならない都合の良い原理抽出は、科学者としての良心を持たない者だけができる事であり、ほとんどの学生についてはその心配は無用だと思われます)。

修士課程の学生に基本的なビジネスを教える際にも、私はこのアプローチを大切に守っています。
ひとつにはそうする事で、学生たちが将来経済社会の中枢を占めるようになったとき、雑な考え方をしないようになるからです。
もうひとつには - 自分に都合の良い話をするつもりはありませんが - 彼らが持っている期待に応える事ができるからです。
1学年進級するために、数百万円を費やす人間ならこう尋ねて当然です。
「それを身につけることが私にとってどんな価値があるのか、明快に説明してください。」

しかし私はこの方法で将来の企業の幹部たちを訓練することを支持するのと同程度に、その危険性についても考えています。
『科学者がやってはならない、都合の良い原理だけを抽出すること』の危険性について。

福島について分析すると、今回の事故とこれにかかわるすべてのことが、悲劇的なほどこの典型的な事例であることがわかります。
現状を説明するため問題を単純化していくことは大切ですが、一方ではそれによって責任者が将来採るべき方針を決定する際、進むべき方向の選択を間違わせる危険性があります。

事実そうなってしまえば、責任者は他に選択の余地はないとばかりに、これまで同様安価な方法であることを理由に、今後も変わらないやり方を続けるべきであると結論づけてしまうでしょう。
そして誤った選択を行うだけでなく、単純化された都合の良い部分の背後にある、複雑で多岐に渡る部分について理解しないまま今後の方針を決めてしまうことになります。
そのことにより現状を変えることに、まったく興味を示さない電気事業の経営者たちに、一見科学的に見える正当性を与えてしまうことになります。

〈つづく〉

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最後の「一見科学的に見える正当性」という部分が大切だと思います。
つまり、原子力発電のコンセプトは本当は科学的なものでは無い、ということになります。

なぜか?
それは本当は原理原則を見つけ理論を組み立てるためには、すべての事実を公平に検証する客観的態度、つまり科学的態度を保たなければならない。
ところが、科学者としての良心を捨て、『科学者がやってはならない、都合の良い原理だけを抽出』する行為を行って作り上げたもの、それが原子力発電の『正当性』である。
科学者が手を染めているため、「一見科学的に見える」ものの、「やってはならない、都合の良い原理だけを抽出」をしているため、科学的だなどとはとても言えたものではない、そうなりませんか?!

だからこそ[原子力業界は常習的に不正表示を行い、自分たちに都合の良い解釈を広め、疑惑はすべて否定し、ときにはあからさまに他人をだます(http://kobajun.biz/?p=1606)]事が必要になるのでしょう。
隠蔽や不正表示がつきまとうのは、原子力発電を成立させた論理に致命的な欠陥があったからに他ならなかったのです。

そして「今後も変わらないやり方を続ける」事が福島第一原発の事故以降は、多額の費用を要するものに変わってしまった実例を紹介しているのが、下記の記事です。
原子力発電を続けるつもりなら、特殊部隊を編制・維持していかなければならない。

[ 原発とは人類にとって何なのか、何だったのか?! ]、その正体が明らかになってきましたね。

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【フランス国内の原子力発電所 : 安全性確保のため総額5兆円】
「発電を続けるなら『原子力危機専門特殊部隊』の創設も必要」


〈25年が過ぎても廃墟のままのチェルノブイリ付近の街〉

ル・フィガロ(フランス) 1月4日

『原子力発電所:全体の安全性を確保するため100億ユーロ(1兆円)以上積み増すことが必要』
フランスの日刊紙フィガロは、同国の核監視機関『原子力保安局(ASN)』がフランス国内の原子炉を点検後、 このように発表したことを伝えました。
『フランス国内の原子炉にはどのような欠陥も見いだせないが、追加安全対策が必要と思われる』

ASNは フランス国内の58基の原子炉について『即時停止』などの措置は求めていませんが、『極端な条件が生じた場合』に対応するため 『可能な限り早く現在の原子力発電所を頑丈にすること』が必要である、としています。
最終的な目標は『自然災害がいくつも重なって襲ってきた場合』、あるいは電源が失われた場合や原子炉の冷却装置が稼働しなくなった場合でも、事故の発生を防ぐためである、とフィガロが伝えています。

同じくフランスの日刊紙ル・モンドは、ASNがヨーロッパ最大規模の原子力発電所を運営するフランスの電力会社等に対し、危機管理、危機発生時の情報伝達、そして発電手段と水資源を守る能力を向上・改善させる、という課題を与えられている、と伝えました。
さらに同紙はASNには 『原子力危機専門特殊部隊』の創設も求められている、と指摘しました。
この部隊は『原子力事故に対応できる装備を持ち、事故発生24時間以内に現地に到着する緊急部隊であり、2014年までには結成される予定』だとルモンドが伝えました。

これらの対応に必要な費用は2011年3月に発生した福島第一原発の事故以前は400億ユーロ(4兆円)と見積もられていましたが、事故後この費用は原子力発電所を運営するフランス電力公社(EDF)により500億 ユーロ(5兆円)にまで引き上げられました。

http://www.presseurop.eu/en/content/news-brief-cover/1354601-french-plants-need-strengthening

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【 車の駐車は女性の方がじょうず 】

1月30日 アメリカNBCニュース

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熱くなるが元気が出る、というニュースが多い今日ですが、次に行きましょう。
イギリスで行われた調査によれば、車を駐車場に入れるのは男性より女性の方がうまくできるそうです。
彼らは映像の記録を検証し、実際に人々が駐車場に車を止める様子を観察しました。

概ね女性の方が車を停止させるまで時間がかかりますが、彼女たちの方が空いたスペースを見つけるのが上手なようです。
これにはちょっと世の男性諸氏には一言あってしかるべきかもしれません。

しかしまあ、これはイギリスの研究結果です。
そもそもイギリス人というのは道路の反対側を平気で走りますし、たぶんあなたについては研究してはいないのですから。

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ほんとうの「今」を知りたくて、ニューヨークタイムズ、アメリカCNN、NBC、ガーディアン、ドイツ国際放送などのニュースを1日一本選んで翻訳・掲載しています。 趣味はゴルフ、絵を描くこと、クラシック音楽、Jazz、Rock&Pops、司馬遼太郎と山本周五郎と歴史書など。 @idonochawanという名前でツィートしてます。
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